JP2003074469A - 真空処理装置 - Google Patents

真空処理装置

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JP2003074469A
JP2003074469A JP2001268627A JP2001268627A JP2003074469A JP 2003074469 A JP2003074469 A JP 2003074469A JP 2001268627 A JP2001268627 A JP 2001268627A JP 2001268627 A JP2001268627 A JP 2001268627A JP 2003074469 A JP2003074469 A JP 2003074469A
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vacuum
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turbo molecular
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Wakao Watanabe
若雄 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素等の活性なガスを用いると、大量の被処
理物を真空処理することが困難であった。 【解決手段】 真空容器2と、真空容器内部の圧力を測
定し、圧力データを出力する真空計117と、コントロ
ーラ8とを具え、かつ溜め込み式ポンプ14と、輸送式
ポンプ12とを具えていて、コントローラは、圧力デー
タに基づいて、前述の溜め込み式ポンプ及び輸送式ポン
プの双方又はいずれか一方を動作させる。このようにす
ると、真空容器内の圧力に応じた圧力データが、コント
ローラに送信される。そして送信された圧力データに基
づいて、溜め込み式ポンプ及び輸送式ポンプの双方又は
いずれか一方を選択することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の排気経路
を有し、真空容器内にガスを供給して処理を行う真空処
理装置に関し、特に、この複数の排気経路にそれぞれ異
なる種類のポンプを具えた真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体素子や電子部品などを製
造する真空処理装置は、その処理室である真空容器、す
なわち真空チャンバを排気するための排気機構を備えて
いる。この排気機構の基本的な構成は、真空容器に接続
された単数又は複数の排気経路に各種開閉弁を取り付
け、この経路の任意な位置にメインポンプ、例えば、タ
ーボ分子ポンプ等を配設するとともに、この排気経路の
後段に粗引きポンプを配設した構成になる。
【0003】このメインポンプには、真空処理装置で行
われる所定の処理に応じて溜め込み式や輸送式等のポン
プが採用されている。主に、アルゴンや窒素などの不活
性ガス、或いは大気などを主に排気するものにはクライ
オポンプなどの溜め込み式ポンプが好適に利用されてい
る。一方、酸化膜形成処理又は高融点薄膜のドライエッ
チング等を行う装置には、例えば、ターボ分子ポンプな
どの輸送式ポンプを用いている。このメインポンプの選
択性に関しては、それぞれのポンプの特性及び利点を考
慮し、真空処理装置で行われる様々な処理に応じて選択
されている。
【0004】例えば、溜め込み式ポンプであるクライオ
ポンプは、その内部を極低温にまで冷却し、気体をポン
プ内部に固着及び凝縮させて排気するものである。ま
た、ポンプ内部の表面積を増やすことで多くの固着面を
形成することができ、大容量かつ排気速度に優れたポン
プである。この種のポンプは、凝縮された気体が所定量
を超えると十分な排気性能が得られなくなるので、溜め
込まれた気体の量が多くなった際に、一旦ポンプ内部を
加熱して凝縮された気体を気化し、これをポンプ外部に
排出するといった再生作業が必要となる。凝縮されたガ
スが不活性ガス或いは空気などの場合は特に問題ない
が、酸素やオゾンなどの比較的活性なガスである場合に
は、これらを気化する際に爆発を起こすなどの危険があ
る。したがって、通常、比較的活性なガスの排気にクラ
イオポンプなどの溜め込み式ポンプを用いることはな
い。ただし、再生作業は窒素などの不活性ガスで希釈し
ながら行われることが多く、この場合には酸素やオゾン
などの活性ガスであっても少量ならば問題とはならな
い。
【0005】一方、たとえば輸送式ポンプであるターボ
分子ポンプは、翼すなわち動翼を高速回転させて、この
動翼に衝突した気体分子をポンプ後段へと輸送圧縮させ
るものである。この種のポンプは、一般に、クライオポ
ンプと比べて排気速度が遅く、同程度の排気速度を得よ
うとすると大型化しなければならない。その反面、順次
気体を輸送しているので再生作業が不要であるという利
点がある。また、これに加え、動翼の材質、寸法及び形
状などを任意選択することにより様々なガス種に対応で
きるという利点もある。したがって、例えば酸素やオゾ
ンなどの比較的活性なガスを排気する場合には、ターボ
分子ポンプなどの輸送式ポンプを用いることが適してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体素子や電
子部品などを製造する真空処理装置では、一度に多くの
製品を製造し、その量産性の向上が図られている。これ
に伴い、所定の処理を行う真空容器は大型化の一途を辿
り、その排気機構の性能を向上させなければならない。
たとえばイオンスパッタリング法やCVD法などの乾式
の薄膜製造技術を用いる場合、その装置には、高真空領
域或いは超高真空領域などの低圧雰囲気(到達圧力)が
作り出せ、所定の処理を行った後に再び到達圧力にまで
迅速に排気できることが望まれる。また、特にイオンス
パッタリング装置では、膜質のよい薄膜を得るために大
量の反応ガスの供給及び排気が行えることも望まれる。
【0007】しかしながら、大容積となった真空容器
で、たとえば酸素やオゾンといった活性なガスを用い比
較的高い設定圧力下で酸化膜形成などの処理を行う場
合、上記の要望を満足する真空処理装置及びその排気機
構を安価に提供することが困難であった。これは、活性
なガスを用いた処理に排気速度に優れたクライオポンプ
を使用することができず、また、その処理を行う際、設
定圧力が高いと通常のターボ分子ポンプを正常に動作さ
せることは、動翼の変形、又は動翼の材料のクリープ破
壊につながり、困難なためである。
【0008】従って、この発明は、上記の問題を鑑み、
様々な処理であって量産性の向上に伴う大型化した装置
であっても対応可能な真空処理装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】内部で処理が行われる複
数の排気経路を備える真空容器と、この真空容器内部の
圧力を測定し、圧力データを出力する真空計と、第1及
び第2の開閉弁と、前述の真空容器内部の圧力を制御す
るコントローラとを具え、かつ溜め込み式ポンプと、輸
送式ポンプとを具え、前述の複数の排気経路は、少なく
とも第1及び第2の排気経路を有し、前述の第1の排気
経路と、前述の溜め込み式ポンプとを接続し、前述の第
2の排気経路と、前述の輸送式ポンプとを接続し、かつ
前述の第1の排気経路と、前述の溜め込み式ポンプとの
間に第1の開閉弁が介在し、前述の第2の排気経路と、
前述の輸送式ポンプとの間に第2の開閉弁が介在し、前
述の真空計と前述のコントローラとを接続し、かつ該コ
ントローラと、第1及び第2の開閉弁とを接続し、及び
前述のコントローラは、前述の圧力データに基づいて、
第1及び第2の開閉弁の双方又はいずれか一方を動作さ
せる。
【0010】このような構成によると、真空容器内の圧
力に応じた圧力データが、コントローラに送信される。
そして送信された圧力データに基づいて、溜め込み式ポ
ンプ及び輸送式ポンプの双方又はいずれか一方を、効率
的に選択することができる。
【0011】また、さらに好適には、前述の輸送式ポン
プは、ターボ分子ポンプからなり、このターボ分子ポン
プを動作させる際、前述のコントローラは、前述の圧力
データに基づいて、このターボ分子ポンプの動翼の回転
数を制御するとよい。
【0012】このようにすると、ターボ分子ポンプの動
翼の回転数が制御されるので、真空容器内部の高圧の気
体(ガス)によって、この動翼に高いガス負荷が生じ
て、破壊されることを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態について、説明する。なお、図中、各構成成
分の大きさ、接続関係、形状、配置関係、データの流れ
は、この発明が理解できる程度に概略的に示してあるに
すぎず、したがって、この発明は、図示例に限定される
ものではない。
【0014】図1及び図2は、この発明の構成を示す図
である。図1は、真空処理装置の構成を概略的に示す図
であり、図2は、この真空処理装置に用いられるターボ
分子ポンプの構成を概略的に示す図である。これら図1
及び図2を参照して、この発明に係る真空処理装置の構
成について説明する。
【0015】この真空処理装置は、機能的に分類すると
大きく分けて5つに分類される。まず、イオンスパッタ
リング等処理される基板、又はドライエッチング処理さ
れる基板等が投入される真空容器2である。続いて、こ
の真空容器2に接続され、この処理される基板に、処理
するための原料ガスを供給する反応ガス供給系104
と、真空容器2に同様に接続され、圧力データを出力す
る真空計117とが配設されている。さらに、この真空
計117と、後述する排気系100とに接続される、こ
の圧力データに基づいて排気系100に命令コマンドを
出力するコントローラ8と、真空容器2とコントローラ
8とに接続され、実質的に真空容器2内部の圧力制御動
作を行う排気系100との5つで、この真空処理装置は
構成されている。次に、これら5つの構成の内容につい
て具体的に説明する。
【0016】 真空容器2には、例えば半導体基板等
の被処理物が、内部に搬送機構(図示せず)を用いて投
入される。そして、投入された被処理物を含む真空容器
2の内部に、反応ガスが供給され、所望の成膜処理がな
される。そして、この成膜処理終了後に、投入された反
応ガスを除去する。すなわち、真空容器2の内部を高真
空又は超高真空にした後、この成膜処理された被処理
物、すなわち処理物が真空容器2の内部から外部に、搬
送機構(図示せず)等を用いて搬送される。
【0017】 反応ガス供給系104は、真空容器2
内部に投入された被処理物に、成膜処理を行うための原
料ガスを供給する系である。そして、この反応ガス供給
系104は、2つに分けられる。一方は、反応ガス等を
保存し、使用時に弁(図示せず)を開放して用いる反応
ガス供給機構4である。他方は、真空容器2とこの反応
ガス供給機構4との間を連通するための配管としての反
応ガス供給配管6である。
【0018】 真空計117は、真空容器2内部の圧
力を実質的に測定、すなわち計測する。そして、この計
測結果を、圧力データとして、コントローラ8に出力す
る。さらに、この真空計117は、2つに分けられる。
一方は、真空容器2に接続され、真空容器2の内部の圧
力を計測する第1の真空計16である。他方は、排気系
100に接続され、排気系100内部に構成された配管
(後述する第4の排気経路56)等の圧力を計測する第
2の真空計18である。したがって、真空計117は、
第1及び第2の真空計(16、18)で構成されてい
る。
【0019】 コントローラ8は、真空計117と、
排気系100とに接続されている。このコントローラ8
の内部には、数値演算できるマイクロプロセッサ又は電
子部品による演算回路を組み込んだ演算器を搭載してい
る。そして、このコントローラ8は、入力された圧力デ
ータを、この演算器等で解析して、その解析結果に応じ
て、排気系100に、開放弁の開放動作を命令する命令
コマンドを出力する。
【0020】 排気系100は、コントローラ8と、
真空容器2と、真空計117とに接続されており、コン
トローラ8から出力される命令コマンドに基づいて、真
空容器2内部の圧力制御等の動作を行う。この排気系1
00は、機能的分類として2つに大きく分けられる。
【0021】一方は、実質的に排気処理を行うポンプで
ある。このポンプは、この図1において、3個配設され
示されている。1つめは、真空容器2の内部を高真空又
は超高真空に保持するためのクライオポンプ14が、そ
の吸気口と真空容器2とを接続するように、かつ排気口
と、後述する粗引きポンプ10の吸気口とを接続するよ
うに具えられている。次に、2つめは、真空容器2内部
に、反応ガス供給系104を用いて反応ガスが供給され
る直前から、反応ガスの供給が停止した直後まで主に稼
働させるためのターボ分子ポンプ12が、前述のクライ
オポンプ14と同様に、吸気口と真空容器2とを接続す
るように、かつ排気口と、後述する粗引きポンプ10の
吸気口とを接続するように具えられている。最後に、3
つめは、真空容器2の内部及び、排気系100内部の配
管を粗引きするために、粗引きポンプ10が、前述のク
ライオポンプ14及びターボ分子ポンプ12の後段に接
続される。
【0022】続いて、他方は、これらポンプに付随する
排気経路と、開閉弁とである。クライオポンプ14と真
空容器2とは、第1の排気経路50を介して接続されて
いる。そして、第1の排気経路50と、クライオポンプ
14との間に、クライオポンプ14の第1の開閉弁11
4(真空容器2側)が、介在している。そして、粗引き
ポンプ10とクライオポンプ14とは、第4の排気経路
56を介して接続されている。そして、第4の排気経路
56と、クライオポンプ14との間には、クライオポン
プの第2の開閉弁214(粗引きポンプ10側)が、介
在している。この明細書中では、これらの開閉弁(11
4、214)を、真空処理装置の第1の開閉弁と称す
る。
【0023】同様に、ターボ分子ポンプ12と真空容器
2とは、第2の排気経路52を介して接続されている。
そして、第2の排気経路52と、ターボ分子ポンプ12
との間に、ターボ分子ポンプ12の第1の開閉弁112
(真空容器2側)が、介在している。そして、粗引きポ
ンプ10とターボ分子ポンプ12とは、第4の排気経路
56を介して接続されている。そして、第4の排気経路
56と、ターボ分子ポンプ12との間には、ターボ分子
ポンプの第2の開閉弁212(粗引きポンプ10側)
が、介在している。この明細書中では、これらの開閉弁
(112、212)を、真空処理装置の第2の開閉弁と
称する。
【0024】さらに、真空容器2と粗引きポンプ10と
は、第3の排気経路54及び第4の排気経路56を介し
て接続されており、そして、第3の排気経路54と第4
の排気経路56とは、粗引きポンプの開閉弁110で接
続されている。そして、前述したように、第2の真空計
18は、第4の排気経路56に備え付けられている。ま
た、これら開閉弁(110、112、114、212、
214)は、コントローラ8に、ケーブルを介して接続
されている。
【0025】次に、この真空処理装置に用いられるター
ボ分子ポンプ12の構成を、斜視図(一部断面図を示
し、断面を示すハッチングは一部省略してある場合もあ
る)を用いて図2に示す。この図2を参照して、この発
明の真空処理装置に用いられるターボ分子ポンプ12の
構成並びに動作原理を説明する。
【0026】まず、このターボ分子ポンプ12は、外周
部を構成するケーシング501を有している。このケー
シング501は、さらに、4つの部分に分けられる。1
つめは、実質的に吸気口を画成するリング状のケーシン
グ501aである。次に、2つめは、モータ507等を
含むロータ室513を画成するリング状のケーシング5
01bである。続いて3つめは、排気口を具えるリング
状のケーシング501cである。そして、最後に、4つ
めは、このリング状のケーシング501cの外周部に設
けられた排気口を画成するケーシング501dである。
そして、さらに、このケーシング501bの内周部の一
部分にナット状すなわち螺旋状に静翼503が配設され
ている。
【0027】このケーシング501bの内部には、ロー
タ室513が設けてある。このロータ室513は、ロー
タ室513の中心を通る軸を回転軸として回転可能なロ
ータシャフト515と、このロータシャフト515を回
転させるためのモータ507とで構成されている。
【0028】そして、このロータシャフト515は、前
述の静翼503に対向するように螺旋状の動翼505が
配設されている。そして、このロータシャフト515
は、モータ507と接続されている。そして、このモー
タ507を挟むようにして、ロータシャフト515の直
交する面を対向面としてラジアル磁気軸受け509a及
び509bが設けられる。さらに、ロータシャフト51
5の排気口側には、このロータシャフト515を支持す
るためにスラスト磁気ディスク511が、設けられてい
る。
【0029】そして、モータ507が稼働することで、
回転がロータ室513内に収容されているロータシャフ
ト515に伝達される。そして、このロータシャフト5
15が回転すると共に、このロータシャフト515に配
設された動翼505も回転する。そして、真空容器2内
部の気体が、この回転に伴って、吸気口からケーシング
501内部に吸気される。そして、この吸気された気体
は、動翼505と静翼503との間の空間(間隙)を通
ってケーシング501aから、ケーシング501dを経
て、排気口から排出される。
【0030】尚、図2には、軸受に能動形磁気軸受を有
するターボ分子ポンプ12の例を示したが、ボールベア
リング型及びその他の軸受を使用したターボ分子ポンプ
等においても軸受の機構が異なるだけで内容においては
同様であることはいうまでもない。
【0031】続いて、この真空処理装置の動作について
説明する。図3は、この発明の真空処理装置の概略的な
動作を示す図である。この図3を参照して、この発明の
概略的動作、すなわち概略的な成膜工程を説明する。
【0032】ステップS1:排気経路の排気をする。 *ステップS1では、まず、排気系100に残留するガ
スを除去する目的で、第4の排気経路56の排気をす
る。但し、この時、開閉弁は全て閉じた状態にしてお
く。
【0033】ステップS2:真空容器2の排気をする。 *ステップS2では、開閉弁110を開放し、所望の圧
力になったら、開閉弁214、114を開放する。そし
て、真空容器2の内部を排気し、かつ高真空又は超高真
空まで真空容器2の内部を排気する。
【0034】ステップS3:真空容器2内に反応ガスを
供給し、処理をする。 *ステップS3では、高真空又は超高真空に排気した真
空容器2内部に、被処理物を投入する。そして、この投
入された被処理物に、反応ガスを吹き込み、成膜処理を
行う。
【0035】ステップS4:反応ガスを投入して、成膜
処理中に、ターボ分子ポンプの動翼505を低回転にす
る。 *ステップS4では、反応ガスを投入して、成膜処理中
に、ターボ分子ポンプの動翼505を低回転にする。こ
のようにすると、ターボ分子ポンプ12の動翼505の
回転が低回転であるので、ターボ分子ポンプ12の使用
条件以上のガス負荷にさらされず、過大なガス負荷によ
る風損及びガスの圧縮熱で動翼505の温度が上昇し、
この動翼505の材料が、クリープ強度低下等による破
壊をおこさない。
【0036】ステップS5:反応ガス供給を停止する。
*ステップS5では、真空容器2に投入すなわち供給さ
れる反応ガスを停止させ る。このようにして、被処理物の成膜処理が終了する。
【0037】ステップS6:クライオポンプを作動させ
る。 *ステップS6では、前述の成膜処理した処理物を、真
空容器2外へ搬送するために、そして、残留した反応ガ
スを除去する目的で、再度高真空又は超高真空にする。
そして、搬送機構(図示せず)等で処理物を真空容器外
部へ搬送する。
【0038】続いて、具体的な動作、すなわち排気系1
00内部に構成された開閉弁等の動作を、図1及び図4
を参照して説明する。
【0039】まず、全ての開閉弁(110、112、1
14、212、214)が閉じた状態であることを確認
して、この真空処理装置の動作が開始する。
【0040】ステップS41:第2の真空計18の圧力
が設定圧力A(Pa)以下か否かを判定する。コントロ
ーラ8は、第2の真空計18からの圧力データに基づい
て判定する。この設定圧力A(Pa)以下にならないと
判定すると、STARTの処理に戻り第4の排気経路5
6の内部の排気を、設定圧力A(Pa)以下になるまで
さらに行う。
【0041】ステップS42:開閉弁110を開放す
る。第2の真空計18の圧力が設定圧力A(Pa)以下
になったことを確認して、コントローラ8は、開閉弁1
10に命令コマンドを送信する。そして、開閉弁110
を開放する。このようにして、真空容器2と粗引きポン
プ10とを接続、すなわち連通させる。そして、真空容
器2内部を低真空状態にする。
【0042】ステップS43:第2の真空計18が設定
圧力B(Pa)以下か否かを確認する。コントローラ8
は、第2の真空計18からの圧力データに基づいて判定
する。そして、この設定圧力B(Pa)以下にならない
と判定すると、S42の処理に戻り真空容器2内部の圧
力が、設定圧力B(Pa)以下になるまでさらに行う。
【0043】ステップS44:開閉弁110を閉じ、開
閉弁214、114を開放する。設定圧力がB(Pa)
以下になったことを確認して、コントローラ8は、開閉
弁110に閉じる、開閉弁214、114に開放するよ
うに命令コマンドを各開閉弁に送信する。このようにし
て、開閉弁110を閉じ、開閉弁214、114を順次
開放する。したがって、クライオポンプ14と真空容器
2との接続、すなわち連通を行う。
【0044】ステップS45:開閉弁214、114を
閉じて、開閉弁212、112を順次開放する。コント
ローラ8は、開閉弁214、114を閉じ、開閉弁21
2、112に開放するように命令コマンドを送信する。
したがって、クライオポンプ14と、真空容器2とを接
続すなわち連通していたが、真空容器2に反応ガスを供
給するために、クライオポンプ14と真空容器2との接
続を断ち、ターボ分子ポンプ12と真空容器2との接続
に切り替える。
【0045】ステップS46:反応ガスを供給する。真
空容器2の内部に投入された被処理物を処理するため、
反応ガス供給機構4から反応ガス供給配管6を介して、
真空容器2の内部に反応ガスを供給する。例えば、イオ
ンスパッタ法でAl23薄膜を堆積する場合には、ター
ゲットをAl合金として、反応ガスを、O2或いはO3
用いればよい。また、高融点金属のケイ化物のドライエ
ッチングにおいては、例えば、MoSi2合金の場合
は、CF4+O2、SF6+O2、CCl4+O2等の反応ガ
スを用いればよいし、TaSi2合金の場合は、CF4
2を用いるとよい。
【0046】ステップS47:第1の真空計16の設定
圧力がC(Pa)以上か否かを確認する。コントローラ
8は、第1の真空計16からの圧力データに基づいて判
定する。そして、この設定圧力C(Pa)以上にならな
いと判定すると、ステップS46の処理に戻り、真空容
器2内部の圧力が、設定圧力C(Pa)以上になるまで
さらに行う。
【0047】ステップS48:ターボ分子ポンプ12の
動翼505の回転を低速にする。真空容器2内部の圧力
が、反応ガスによって増加する。この圧力増加現象によ
って、動翼505の材料がクリープ破壊をおこすことを
防止する。したがって、ターボ分子ポンプ12の動翼5
05に負担をかけずに、効率的に、成膜処理を行うこと
ができる。よって、コスト削減が可能になる。
【0048】ステップS49:供給ガスを停止する。成
膜処理を終了するために、供給ガスを停止する。
【0049】ステップS50:開閉弁112、212を
閉じて、開閉弁214、114を開放する。コントロー
ラ8は、開閉弁112、212に閉じる命令コマンド
を、開閉弁214、114には、開放する命令コマンド
を送信する。このようにして、ターボ分子ポンプ12と
真空容器2との接続を断ち、クライオポンプ14と、真
空容器2とを接続、すなわち連通する。このようにする
ことにより、真空容器2の内部の圧力の減圧をターボ分
子ポンプ12からクライオポンプ14に切り替える。
【0050】これにより、高真空及び超高真空までの排
気に要する時間と、所望の処理を行った後に次の処理ま
での準備時間を短縮することができ、さらに、当該処理
に酸素やオゾンなどの活性ガスによる処理を採用するこ
とができる。また、ターボ分子ポンプ12の回転数を第
1の真空計16の信号に応じて可変制御するために、比
較的多量な処理ガスを真空容器2内に供給してもターボ
分子ポンプ12の動作を正常に、かつ動翼505の材料
のクリープ破壊をせずに維持することができる。
【0051】<変形例>図5はこの発明の変形例の構成
を示す図である。なお、図1と同一の要素には同一の符
号を付し説明を省略する。この真空処理装置は、真空容
器2に接続されるクライオポンプ14と、回転数が前述
のターボ分子ポンプ12より低速で動作可能なターボ分
子ポンプ12とを配設し、さらに排気経路の後段に粗引
きポンプ10を配設した構成である。そして、粗引きポ
ンプ10と、ターボ分子ポンプ12及びクライオポンプ
14との間に第2の真空計18を接続する。これによ
り、粗引き排気用の経路、すなわち第3の排気経路54
を省くことができるとともに、粗引き用の排気経路を直
に真空容器2と接続しないため真空容器2内部を高真空
及び超高真空用に適した状態を維持することができる。
【0052】また、ターボ分子ポンプ12を複合型分子
ポンプとすることにより、粗引きポンプ10を省くこと
ができる。複合型分子ポンプは、前段にターボ分子ポン
プ部、後段に円周溝ポンプ部を有する構成であり、円周
溝ポンプ部が粗引きポンプとして機能する。この複合型
分子ポンプには、例えば特開平2−75796号公報に
開示されたものなどがある。
【0053】また、上述のターボ分子ポンプ12は、何
れもこのポンプを配設した排気経路に取り付けられた真
空計の信号に応じて回転数を変更するものであるが、こ
の発明はこれに限定されない。ターボ分子ポンプ12の
動翼505が受ける抵抗に応じて変更するものであって
もよい。これは、ターボ分子ポンプ12とコントローラ
8とを接続し、例えば、動翼505の駆動軸、すなわち
ロータシャフト515の位置を常に監視してこのロータ
シャフト515にズレが生じたときに回転数を低速回転
とするものや、例えば、動翼505を駆動させるモータ
507にかかる電流を常に測定しておきこのモータ50
7にガス負荷等による過電流が生じたときに回転数を下
げるものなどがある。
【0054】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明によれば、高真空及び超高真空までの排気に要する
時間と、所望の処理を行った後に次の処理までの準備時
間とを短縮することができ、かつ酸素やオゾンなどの活
性ガスによる処理を行うことができる。また、ターボ分
子ポンプの回転数を可変制御するために、比較的多量な
処理ガスを真空容器内部に供給してもターボ分子ポンプ
の動作を正常に維持することができる。
【0055】従って、大容量の真空処理室を有する量産
性に優れた装置を比較的簡単な構成で提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の真空処理装置の構成を概略的に示す
図である。
【図2】ターボ分子ポンプ12の構成を概略的に示す図
である。
【図3】この発明の真空処理装置の概略的な動作を示す
図である。
【図4】この発明の真空処理装置の具体的な動作を示す
図である。
【図5】この発明の変形例の構成を概略的に示す図であ
る。
【符号の説明】
2:真空容器 4:反応ガス供給機構 6:反応ガス供給配管 8:コントローラ 10:粗引きポンプ 12:ターボ分子ポンプ 14:クライオポンプ 16:第1の真空計 18:第2の真空計 50:第1の排気経路 52:第2の排気経路 54:第3の排気経路 56:第4の排気経路 100:排気系 104:反応ガス供給系 110:粗引きポンプの開閉弁 112:ターボ分子ポンプ12の第1の開閉弁(真空容
器側) 114:クライオポンプ14の第1の開閉弁(真空容器
側) 117:真空計 212:ターボ分子ポンプ12の第2の開閉弁(粗引き
ポンプ側) 214:クライオポンプ14の第2の開閉弁(粗引きポ
ンプ側) 501、501a、501b、501c、501d:ケ
ーシング 503:静翼 505:動翼 507:モータ 509a、509b:ラジアル磁気軸受け 511:スラスト磁気ディスク 513:ロータ室 515:ロータシャフト
フロントページの続き Fターム(参考) 3H045 AA06 AA09 AA16 AA26 AA38 BA19 BA20 BA33 CA02 CA29 DA05 DA12 DA35 DA42 DA43 DA48 EA38 EA45 3H076 AA21 AA39 BB21 BB32 CC07 CC41 CC86 CC92 CC94 CC98

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で処理が行われる複数の排気経路を
    備える真空容器と、 該真空容器内部の圧力を測定し、圧力データを出力する
    真空計と、 第1及び第2の開閉弁と、 前記真空容器内部の圧力を制御するコントローラとを具
    え、かつ溜め込み式ポンプと、輸送式ポンプとを具え、 前記複数の排気経路は、少なくとも第1及び第2の排気
    経路を有し、 前記第1の排気経路と、前記溜め込み式ポンプとを接続
    し、 前記第2の排気経路と、前記輸送式ポンプとを接続し、
    かつ前記第1の排気経路と、前記溜め込み式ポンプとの
    間に第1の開閉弁が介在し、 前記第2の排気経路と、前記輸送式ポンプとの間に第2
    の開閉弁が介在し、 前記真空計と前記コントローラとを接続し、かつ該コン
    トローラと、第1及び第2の開閉弁とを接続し、及び前
    記コントローラは、前記圧力データに基づいて、第1及
    び第2の開閉弁の双方又はいずれか一方を動作させるこ
    とを特徴とする真空処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の真空処理装置におい
    て、 前記輸送式ポンプは、ターボ分子ポンプからなり、 該ターボ分子ポンプを動作させる際、前記コントローラ
    は、前記圧力データに基づいて、該ターボ分子ポンプの
    動翼の回転数を制御することを特徴とする真空処理装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の真空処理装置におい
    て、 前記輸送式ポンプは、ターボ分子ポンプからなり、 該ターボ分子ポンプを動作させる際、前記コントローラ
    は、該ターボ分子ポンプのガス負荷に基づいて、動翼の
    回転数を制御することを特徴とする真空処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の真空処理装置におい
    て、 前記輸送式ポンプは、複合型分子ポンプであることを特
    徴とする真空処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    真空処理装置において、 前記溜め込み式ポンプは、クライオポンプであることを
    特徴とする真空処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103557147A (zh) * 2013-10-14 2014-02-05 沈阳化工大学 机械式液压感应增压泵控制装置
CN107676241A (zh) * 2017-09-06 2018-02-09 清华大学 一种前级真空系统以及抽真空控制方法

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CN107676241A (zh) * 2017-09-06 2018-02-09 清华大学 一种前级真空系统以及抽真空控制方法
CN107676241B (zh) * 2017-09-06 2019-03-22 清华大学 一种前级真空系统以及抽真空控制方法

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