JP2003073806A - SiC薄膜の形成方法 - Google Patents

SiC薄膜の形成方法

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JP2003073806A JP2001272009A JP2001272009A JP2003073806A JP 2003073806 A JP2003073806 A JP 2003073806A JP 2001272009 A JP2001272009 A JP 2001272009A JP 2001272009 A JP2001272009 A JP 2001272009A JP 2003073806 A JP2003073806 A JP 2003073806A
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forming
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正人 木内
Takaomi Matsutani
貴臣 松谷
Yoshiaki Agawa
阿川  義昭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温で、簡単かつ再現性良くSiC薄膜
を形成する方法の提供。 【解決手段】 材料ガスとしてヘキサメチルジシランを
気化せしめて得たガスを用い、該ガスを成膜チャンバー
内の基板上に吹き付け、一方、イオン源によりアルゴン
のイオンビームを発生させ、該イオンビームを該材料ガ
スの吹き付けと同時に基板上に300eV以下で照射
し、300℃以下でSiC薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に炭化ケイ
素薄膜(SiC薄膜)を形成する方法に関し、この方法
は、基板上に薄膜を形成する産業分野、例えば、発光ダ
イオード(LED)、磁気ディスク、半導体レーザ等の
分野や、耐摩擦摩耗性の硬質薄膜が必要とされる産業分
野で利用できる。
【0002】
【従来の発明】従来のSiC薄膜形成方法を実施するた
めの成膜装置の概略の構成を図1に示す。この成膜装置
は、成膜チャンバー(以下、チャンバーと称す。)1に
真空排気システム及びガス導入系が設けられたものであ
る。チャンバー1内には、SiC薄膜を形成するための
基板2が基板ホルダー3上に固定して取り付けられてお
り、この基板ホルダーの背面には基板を加熱するための
加熱ヒータ4が取り付けられている。基板ホルダー3
は、図中には示されていないが、チャンバー1内にブラ
ケット等で固定されている。基板としては、SiやSi
Cからなる基板が用いられている。チャンバー1には、
このチャンバーを排気するための高真空ポンプ5が仕切
バルブ6を介して取り付けられ、さらに、チャンバー1
と仕切バルブ6との間にコンダクタンスバルブ7が取り
付けられている。また、チャンバー1には、2系統のガ
ス導入系8及び9が、それぞれ、ガス導入チューブを介
して接続されている。すなわち、ガス導入系8として
は、仕切バルブ8−1、ガス流量調整器(マスフローコ
ントローラ)8−2、仕切バルブ8−3、ガス圧力調整
器(レギュレータ)8−4及びガスボンベ8−5が、ま
た、ガス導入系9としては、仕切バルブ9−1、ガス流
量調整器9−2、仕切バルブ9−3、ガス圧力調整器9
−4及びガスボンベ9−5が、この順序で、それぞれ、
ガス配管で接続されている。ガスボンベ8−5にはシラ
ンガス(SiH)が充填されており、ガスボンベ9−
5にはプロパンガス(C)が充填されている。
【0003】図1に示す装置を用いて、以下のようにし
て、熱CVDプロセスにより基板上にSiC膜を形成す
る。まず、仕切バルブ6とコンダクタンスバルブ7を開
にし、真空ポンプ2を駆動させてチャンバー1内の真空
排気を行う。チャンバー1内が10−3Torr以下に
到達した時点で、それぞれのガス導入系8、9におい
て、仕切バルブ8−1及び8−3、並びに9−1及び9
−3を開にし、ガス流量調整器8−2、9−2を調整し
て、ガス圧力調整器8−4、9−4の2次圧力を約1気
圧(絶対圧力)に設定し、2つのガスボンベ8−5、9
−5から、それぞれ、シランガス、プロパンガスの所定
量をチャンバー1内に導入する。この2種類のガスを、
基板ホルダー3に固定した基板2の上に導入する。この
2種類のガスは基板ホルダー3上の基板表面に降り注
ぎ、堆積していく。コンダクタンスバルブ7の開放度を
調節し、成膜中の圧力を20〜30Torrに設定す
る。このようにして、基板2の表面上にSiとCとHと
が積層する。次いで、加熱ヒータ4を用いて基板ホルダ
ー3を1200℃〜1500℃程度まで加熱し、基板2
を高温の状態にすると、膜中に含有しているHが抜けて
いき、膜中に純度の高いSiCが残る。処理された基板
を真空中で室温に近い温度まで暫く冷却した後、図中に
は示されていないが、ベントバルブを開放し、チャンバ
ー1内を大気圧に戻して、基板取り出し窓よりSiC膜
が形成された基板を取り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のシランガスとプ
ロパンガスとを用いた単純な熱CVDプロセスによる成
膜方法では、成膜温度を非常に高温(1000℃以上)
にする必要があり、低温プロセスでの成膜には対応でき
ないという問題があった。本発明の課題は、従来技術の
もつ上記問題点を解決することにあり、低温プロセス
で、簡単にかつ再現性良くSiC薄膜を形成する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のSiC薄膜の形
成方法は、成膜チャンバーに真空排気系、ガス導入系、
質量分離機構を有しないイオンビーム照射装置が設けら
れたSiC薄膜形成装置を用いて、該チャンバー内に設
置された基板上にSiC薄膜を形成する方法であって、
有機ケイ素を気化せしめて得た材料ガスを該チャンバー
内へ供給し、該材料ガスを該基板上に吹き付け、一方、
該イオンビーム照射装置によりプラズマ生成用ガスのイ
オンビームを発生させ、このイオンビームを該材料ガス
の吹き付けと同時に該基板上に照射し、300℃以下、
好ましくは室温〜300℃、さらに好ましくは室温〜1
00℃でSiC薄膜を形成することからなる。300℃
を超えると有機物等のような耐熱性に劣る材料を使用す
ることができない。本発明の方法によれば、室温のよう
な低温でも、所望のSiC薄膜を形成することができ
る。
【0006】使用する有機ケイ素としては、ヘキサメチ
ルジシラン[(CH)(Si)]が好ましい。プラズマ
生成用ガスとして用いるガスは、例えば、不活性ガスと
してのAr、He、Ne、Kr、Xeや水素ガス等があ
り、得られたプラズマのイオンビームを、低エネルギ
ー、例えば、300eV以下、好ましくは100eV以
下で基板上に照射すると、低温でも(例えば、30℃以
下でも)SiC薄膜を形成することができる。このよう
に、材料ガスをイオン衝突により励起して基板に照射す
ることでSiC薄膜を形成することができる。エネルギ
ーが300eVを超えると基板が損傷を受けるという問
題があり、また、下限には特に制限はなく、基板上に照
射したときにSiC薄膜を形成することができるエネル
ギーであれば十分である。
【0007】
【発明の実施の形態】図2に、本発明のSiC薄膜の形
成方法を実施するための成膜装置の一構成例を模式的に
示す。本成膜装置は、ステンレススチール等の金属製の
成膜チャンバー(以下、チャンバーと称す。)に、真空
排気系、ガス導入系、並びにマイクロ波発生装置及びイ
オン源を有するイオンビーム照射装置を設けて構成され
ている。なお、イオン源としては、無電極イオン源であ
るマイクロ波イオン源であれば良い。
【0008】チャンバー11内には、基板ステージ12
が設けられ、この基板ステージ上に基板13が取り付け
られる。基板としては、Si(100)からなる基板が
用いられる。基板ステージ12には、碍子14を介し
て、基板サポート15が取り付けられている。基板ステ
ージ12にはまた、チャンバー11の壁面を貫通して取
り付けられた電流導入端子16を介して、バイアス電源
17がケーブルで接続され、この電流導入端子はバイア
ス電源のマイナス出力端子にケーブルで接続されてい
る。バイアス電源17のプラス端子側はアースに接地さ
れている。このように、バイアス電源17からの直流電
圧が基板ステージ12に印加できるように構成し、以下
述べるマイクロ波発生装置により出力されたマイクロ波
で生じたプラズマに作用し、プラズマ中のイオンを基板
上に照射できるようになっている。また、チャンバー1
1には、電離真空計等の真空計18が取り付けられ、チ
ャンバー内の真空度を測定し、モニターできるようにな
っており、また、ベントバルブ19が取り付けられ、チ
ャンバー内を排気できるようになっている。
【0009】チャンバー11に接続された高真空排気シ
ステム20は、仕切バルブ20−1、高真空排気ポンプ
(例えば、拡散ポンプ)20−2、仕切バルブ20−
3、油回転ポンプ(以下、ロータリポンプと称す。)2
0−4からなり、これらがこの順次で金属製真空配管で
接続されている。仕切バルブ20−3とロータリポンプ
20−4との間にはピラニ真空計のような真空計20−
5が取り付けられ、チャンバー11内の圧力を測定し、
モニターできるようになっている。
【0010】チャンバー11の壁面を貫通して取り付け
られた材料ガス導入系21は、チャンバー11内に設け
られた材料ガス導入パイプ部分21−1の先端開口部が
基板13の表面上に向けられ、基板に材料ガスが十分に
供給されるように構成されている。チャンバー内に設け
られている材料ガス導入パイプ部分には、ヒータ線のよ
うな加熱手段21−2が巻回されており、材料ガス温度
を適宜に調整できるようになっている。材料ガス導入系
21のチャンバー11の外側には、仕切バルブ21−
3、マスフローコントローラ(ガス流量調整器)21−
4、仕切バルブ21−5、ヘキサメチルジシラン(沸
点:113℃)のような材料21−6が充填されたボト
ル21−7がこの順序で配設され、それぞれがガス配管
により接続されている。材料の充填されたボトル21−
7は、恒温槽21−8内に置かれて加熱できるようにな
っている。チャンバー11の外壁面から仕切バルブ21
−5とボトル21−7との接続部分までは、ガス配管を
含めてベークオーブンのような加熱手段21−9で覆っ
て所定の温度を保持できるように構成されている。ボト
ル21−7にはフローメータ21−10が設けられ、こ
のフローメータは後述するイオン源のプラズマ生成用ガ
ス導入系に接続されている。
【0011】プラズマ生成用ガスを励起するためのマイ
クロ波発生装置22は、マイクロ波を導入するためのア
ンテナ管22−1、直流電圧をカットするためのDCカ
ットユニット(以下、DCカットと呼称。)22−2、
スリースタブチューナ(以下、単にチューナと呼称。)
22−3、入射/反射検出器(以下、PrPfユニット
と呼称。)22−4、アイソレータ22−5、マイクロ
波発振器22−6からなり、これらがこの順序で直接に
又は導波管を介して、直線的又は屈曲して接続されてい
る。これらの22−1〜22−6の要素は電気的な接触
を持って組み立てられ、マイクロ波電源に接続されてい
る。チューナ22−3は、マイクロ波をチャンバー11
内に導入する際に、プラズマが発生する前と発生した直
後とではマイクロ波に対する負荷が違い、それに伴って
マイクロ波の反射の度合いが違ってくることから、負荷
の違いによる反射の度合いを変えるために用いるもので
あり、電界(E)、磁界(B)を変化させ、反射を軽減
する機能を有する。スリースタブチューナの場合には、
例えば、3本の金属棒22−3aを導波管内に差し込む
ことによって反射の度合いを調節する。入射/反射検出
器22−4は、上記のようにマイクロ波が反射される際
の電力と負荷に入力される際の電力とを検出し、モニタ
ーして、マイクロ波電力を所定の値に調整するためのも
のである。また、アイソレータ22−5は、マイクロ波
発振器22−6より出力されたマイクロ波のうち反射さ
れたマイクロ波が発振器に戻ってくると、これが発振器
中のマグネトロン(管球)に照射されてマグネトロンの
寿命を縮めてしまうので、そのために、反射されたマイ
クロ波のパワーを吸収するためのものである。また、チ
ューナ22−3の下流側には、例えば、キャビティ部が
接続されていてもよく、このキャビティ部の下面には複
数個のスリットが設けられ、マイクロ波はこれらのスリ
ットから漏れ出し、チャンバー11内に導入され得る。
【0012】チャンバー11に設けられたイオン源23
には、マイクロ波発生装置22及びプラズマ生成用ガス
導入系24が接続されている。マイクロ波発生装置22
からのマイクロ波及びプラズマ用ガス導入系24からの
ガスがイオン源23内に導入されるとプラズマが発生
し、チャンバー11内にプラズマが導入できるように構
成されている。ガス導入系24は、仕切バルブ24−
1、マスフローコントローラ(ガス流量調整器)24−
2、仕切バルブ24−3、レギュレータ(ガス圧力調整
器)24−4、アルゴンガスが充填されたガスボンベ2
4−5からなり、この順序でチャンバー11に金属製ガ
ス配管で接続されている。
【0013】また、上記成膜装置では、原料ガスを解離
(励起)するためにプラズマ(イオン)を照射する手段
を用いたが、電子ビーム発生装置で電子を照射して励起
する手段を用いても良い。なお、上記薄膜形成装置を用
いる場合、照射するイオンとしては、例えば、希ガスで
あるAr、He、Ne、Kr、Xeや水素イオンを用い
ることでき、また、材料物質としては、例えば、ヘキサ
メチルジシラン、テトラエチルシラン[Si(C)
]等の、少なくとも炭素、ケイ素、水素を含み、液体
である有機ケイ素を用いることができる。
【0014】
【実施例】図2に示す成膜装置を用いて、低温プロセス
により、基板上にSiC薄膜を以下のようにして形成し
た。
【0015】まず、高真空排気システム20を稼働させ
てチャンバー11内及びイオン源23内を10−5To
rr以下に到達せしめ、その時点で材料ガス導入系21
を稼働させた。アルゴンガスボンベ24−5の元バルブ
を開放し、ガス圧力調整器24−4の2次側圧力を1気
圧(絶対圧力)に設定し、フローメータ21−10のガ
ス流量調整つまみを調整し、アルゴンガス流量を約10
0sccmに設定してアルゴンガスを流した。この状態
でアルゴンガスをボトル21−7内のヘキサメチルジシ
ラン(約200ml)21−6の液体中に導入し、バブ
リングさせて、ヘキサメチルジシランガスを材料ガス導
入系21のガス導入パイプ21−1を介してチャンバー
11内に輸送した。すなわち、恒温槽21−8に電力を
投入し、ヘキサメチルジシラン収容のボトル21−7を
室温より少し高めになるように加熱し、材料ガスが発生
したら仕切バルブ21−3及び仕切バルブ21−5を開
にし、ガス流量調整器21−4を調整し、ガス導入パイ
プ21−1内を通過させて基板13の表面に気化された
ガスを吹き付けた。この時、ヒータ線21−2とベーク
オーブン21−9とを所定の温度に設定し、気化したヘ
キサメチルジシランガスがチャンバー11内のガス導入
パイプ21−1を含めて配管内部で冷却されて凝結しな
いようにした。この状態でガス導入パイプ21−1の先
端開口部からヘキサメチルジシランガスを基板13の表
面に吹き付けた。
【0016】次に、アルゴンガスボンベ24−5のバル
ブを開けて圧力調整器24−4の2次圧力を約1気圧
(絶対圧力)に設定し、さらに、仕切バルブ24−1及
び24−3を開け、マスフローコントローラ24−2の
ガス流量を3〜5sccmに設定し、イオン源23内に
所定量のアルゴンガスを供給した。イオン源23内にア
ルゴンガスが投入された状態で、マイクロ波電源を入
れ、マイクロ波発振器22−6よりマイクロ波を約15
0W出力し(周波数:2.45GHz)、チューナ22
−3で入射/反射検出器22−4を観察しながらマイク
ロ波のパワーを調整した。次いで、DCカット22−
2、アンテナ管22−1を介してイオン源23内にマイ
クロ波を導入し、前記したように導入されたアルゴンガ
スを電離し、アルゴンプラズマを発生させた。シリコン
基板13とイオン源23の出口との間は約50mm
(d)離れている。
【0017】この状態で、バイアス電源17より直流電
圧を基板ステージ12に−50V出力し、基板13に印
加して、イオン源23からのアルゴンイオンを基板13
上に照射した。この時、ガス導入パイプ21−1から基
板13上に吹き付けられたヘキサメチルジシランガスと
アルゴンイオンとが混合して基板に付着した。基板13
に所定のエネルギーを持ったアルゴンイオンを投入する
と、ヘキサメチルジシランガスが解離、電離して、様々
な分子状イオンとなった。例えば、トリメチルシリルカ
チオン(CH)Siのような分子状イオンが生じ
た。この中で色々な分子となったものが基板13に印加
した電圧(約50V)に相当するエネルギーをもって基
板13上に照射された。この状態で、イオン源23から
のプラズマの輻射により低温(30℃)で、SiC薄膜
が基板13上に形成された。
【0018】上記したようにして得られたSiC薄膜の
赤外透過スペクトルを図3示す。この図から明らかなよ
うに、波数795cm−1に凹のスペクトルが現れてお
り、SiCが成長していることが確認された。また、図
4に上記SiC薄膜のAFM像を示す。この図から明ら
かなように、得られた薄膜は、ピンホールが無く、平坦
性に優れている膜(粗さRMS:0.2nm以下)であ
ることが判る。
【0019】上記実施例では、有機ケイ素であるヘキサ
メチルジシランを解離(励起)するための方法としてイ
オン源を利用して得たアルゴンイオンを照射したが、電
子ビーム発生装置を用いて電子を照射し、励起しても同
じ効果が得られた。また、照射するイオンとして上記実
施例ではアルゴンイオンを用いたが他の希ガスHe、N
e、Kr、Xeや水素イオンを用いても同様な結果が得
られる。材料ガス物質として上記実施例ではヘキサメチ
ルジシランを用いたが他の液体有機ケイ素、例えば、テ
トラエチルシラン等を用いても同様なSiC薄膜が得ら
れる。
【0020】
【本発明の効果】本発明によれば、へキサメチルジシラ
ンのような液体有機ケイ素のガスをSi等からなる基板
に吹き付け、一方、イオン源を用いて希ガス等のプラズ
マイオンを発生させて、所定のエネルギーを持ったイオ
ンを有機ケイ素ガスと同時に基板表面に対して照射する
と、室温のような低い成膜温度でSiC薄膜を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の熱CVD法を実施するために用いるS
iC成膜装置の概略の構成図。
【図2】 本発明によりSiC薄膜を形成するために用
いる成膜装置の概略の構成図。
【図3】 本発明の方法に従って得たSiC薄膜に対す
る赤外透過スペクトルを示す図。
【図4】 実施例の方法の従って得たSiC薄膜に対す
るAFM像を示す顕微鏡写真。
【符号の説明】
1 成膜チャンバー 2 基板 3 基板ホルダー 5 真空ポンプ 8、9 ガス導入系 11 成膜チャン
バー 12 基板ステージ 13 基板 17 バイアス電源 20 真空排気
系 21 材料ガス導入系 22 マイクロ
波発生装置 23 イオン源 24 プラズマ
生成用ガス導入系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松谷 貴臣 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所関西センター内 (72)発明者 阿川 義昭 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 株式会社 アルバック内 Fターム(参考) 4G075 AA24 AA61 AA62 AA63 BC01 BD14 CA05 CA26 CA47 CA57 CA62 4K029 BA56 BC02 BD01 BD04 CA04 CA13 DD05 EA05 EA09 4K030 AA06 AA09 BA37 CA04 FA12 JA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜チャンバーに真空排気系、ガス導入
    系、質量分離機構を有しないイオンビーム照射装置が設
    けられたSiC薄膜形成装置を用いて、該チャンバー内
    に設置された基板上にSiC薄膜を形成する方法であっ
    て、有機ケイ素を気化せしめて得た材料ガスを該チャン
    バー内へ供給し、該材料ガスを該基板上に吹き付け、一
    方、該イオンビーム照射装置によりプラズマ生成用ガス
    のイオンビームを発生させ、このイオンビームを該材料
    ガスの吹き付けと同時に該基板上に照射し、300℃以
    下でSiC薄膜を形成することを特徴とするSiC薄膜
    の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記有機ケイ素がヘキサメチルジシラン
    [(CH)(Si) ]又はテトラエチルシラン[Si(C
    )]であることを特徴とする請求項1記載のSi
    C薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記照射するイオンがAr、He、N
    e、Kr、Xe又は水素ガスから得られたイオンである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のSiC薄膜の形
    成方法。
  4. 【請求項4】 前記イオンビームを、300eV以下で
    基板上に照射せしめることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のSiC薄膜の形成方法。
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