JP2003073762A - 高靭性チタン合金材及びその製造方法 - Google Patents

高靭性チタン合金材及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003073762A
JP2003073762A JP2001269229A JP2001269229A JP2003073762A JP 2003073762 A JP2003073762 A JP 2003073762A JP 2001269229 A JP2001269229 A JP 2001269229A JP 2001269229 A JP2001269229 A JP 2001269229A JP 2003073762 A JP2003073762 A JP 2003073762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
titanium alloy
less
phase
alloy material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001269229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4019668B2 (ja
Inventor
Hideaki Fukai
英明 深井
Atsushi Ogawa
厚 小川
Kuninori Minagawa
邦典 皆川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2001269229A priority Critical patent/JP4019668B2/ja
Publication of JP2003073762A publication Critical patent/JP2003073762A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4019668B2 publication Critical patent/JP4019668B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな熱処理工程を用いることなく、これま
でにない高い強度レベルと優れた破壊靭性特性を示し、
疲労特性にも優れた、チタン合金及びその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 ミクロ組織がα+β型であり、初析α相
の体積分率が10%以上90%以下、初析α相の平均結
晶粒径が2μm以上10μm以下、アスペクト比が4以上
ある初析α相の体積分率が10%以上であることを特徴
とするチタン合金材を用いる。特に化学成分が、質量%
で、Al:4.0〜5.0%、V:2.5〜3.5%、
Fe:1.5〜2.5%、Mo:1.5〜2.5%を含
有し、残部が実質的にTiからなるチタン合金材を用い
ると好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度及び疲労特性
にも優れた高靭性チタン合金材及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】チタン合金材料は、軽く、高耐食性や高
強度等を有するので、その材料特性を活かして化学プラ
ント、発電、航空機などの分野で構造用材料として用い
られている。なかでもα+β型チタン合金は、高強度と
加工性を兼ね備えていることから、現在使用されている
チタン合金の大半を占めている。一方、航空機分野に用
いる場合に代表されるような重要保安部品にα+β型チ
タン合金を適用する際には、点検や交換時期の予測など
のためにも材料の寿命予測が必須である。また材料の信
頼性の点からも優れた疲労特性や破壊靭性特性を兼ね備
えている必要があり、高い比強度を有するのみでは重要
保安部品の材料特性としては不充分である。
【0003】高靭性を有するα+β型チタン合金が、特
開昭61−194163号公報、特開昭61−2101
63号公報、特開平2−125849号公報に開示され
ている。これらのチタン合金は、特殊な熱処理を施すこ
とによって、目標の強度及び靭性レベルを達成するもの
である。また、特開昭61−210163号公報、特開
平2−125849号公報に示されるα+β型チタン合
金は、疲労強度についても高いレベルを維持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の公報に
開示された製造方法は、特性改善のために熱処理という
新たな工程が必要となるのでコストが上昇する。さらに
熱処理を用いた場合には、加熱中に酸化スケールや酸素
濃化層などが形成されてチタン合金の延性や疲労強度等
の材料特性が劣化するので、熱処理で表面に生成した層
を完全に除去するために表面手入れ工程も必須となる。
これにより、さらにコストが上昇して作業工程も複雑化
する。
【0005】上記に加えて、強度レベルを高くすれば破
壊靭性特性が劣化するという、強度−靭性バランスが存
在する問題がある。この強度−靭性バランスはチタン合
金に限らず金属材料全般で観察される現象である。図1
に各種α+β型チタン合金の破壊靭性値(KIC、KQ
と強度(0.2%耐力)の関係を示す。従来技術のα+β
型チタン合金は概ね図1に示される特性バランスの範囲
内に含まれる。図1によれば、900MPa以上の強度を達
成しようとすると、破壊靭性値は80MPa√m以下にな
り、逆に80MPa√m以上の優れた破壊靭性値を達成しよ
うとすれば強度レベルは850MPa以下になることが分
かる。このように強度と破壊靭性特性を共に極めて優れ
たレベルとすることは困難であった。
【0006】以上のように、特開昭61−194163
号公報、特開昭61−210163号公報、特開平2−
125849号公報に開示されているような熱処理によ
り高靭性を達成する方法には、コスト上昇という工業的
な面と、強度と破壊靭性を同時に向上できないという特
性面とで問題があった。
【0007】したがって本発明の目的は、このような従
来技術の課題を解決し、新たな熱処理工程を用いること
なく、これまでにない優れた破壊靭性特性を示すととも
に高い強度レベルを有し、疲労特性にも優れた、高靭性
チタン合金及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の特徴は以下の通りである。
【0009】(1)ミクロ組織がα+β型であり、初析
α相の体積分率が10%以上90%以下、初析α相の平
均結晶粒径が2μm以上10μm以下、アスペクト比が4
以上ある初析α相の体積分率が10%以上であることを
特徴とする高靭性チタン合金材。
【0010】(2)化学成分が、質量%で、Al:4.
0〜5.0%、V:2.5〜3.5%、Fe:1.5〜
2.5%、Mo:1.5〜2.5%を含有し、残部が実
質的にTiからなることを特徴とする(1)に記載の高
靭性チタン合金材。
【0011】(3)Alの質量%を[Al]、酸素(O)の
質量%を[O]とした場合の、アルミニウム当量である[A
l]+10×[O]が7.0以下であることを特徴とする
(1)または(2)に記載の高靭性チタン合金材。
【0012】(4)β変態点がTβ(℃)であるチタン
合金を、下記(a)〜(c)を満足する条件で熱間加工
することを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに
記載の高靭性チタン合金材の製造方法。 (a)加熱温度をTβ−100(℃)以上、Tβ−30
(℃)以下とする。 (b)仕上温度をTβ−300(℃)以上、Tβ−10
0(℃)以下とする。 (c)圧下比を3以上、10以下とする。
【0013】(5)熱間加工が複数回の圧延パスにより
行われる熱間圧延であり、且つ該熱間圧延では、第一の
圧延工程と該第一の圧延工程の圧延方向と直交する方向
に圧延を行う第二の圧延工程とからなるクロス圧延を、
下記(A)及び(B)を満足する条件で行うことを特徴とする
(4)に記載の高靭性チタン合金材の製造方法。 (A)前記第一の圧延工程では、圧下比が1.5以上の圧
延をTβ−150(℃)以上、Tβ−30(℃)以下の
温度範囲において1回以上の圧延パスで行う。 (B)前記第二の圧延工程では、総クロス比が0.33以
上3以下となる圧下比の圧延を1回以上の圧延パスで行
う。
【0014】(6)熱間加工の後に760℃以下で焼鈍
することを特徴とする(4)または(5)に記載の高靭
性チタン合金材の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のチタン合金は、ミクロ組
織がα+β型であり、初析α相の体積分率が10%以上90%
以下、初析α相の平均結晶粒径が2μm以上10μm以下
で、かつアスペクト比が4以上ある初析α相を10%以上
含有することを特徴とするものである。
【0016】まず、本発明のチタン合金材におけるミク
ロ組織について説明する。
【0017】α+β型チタン合金のミクロ組織におい
て、初析α相の粒径は材料特性に大きく影響を及ぼす。
α+β型チタン合金一般における初析α相の平均結晶粒
径と疲労特性との関係を図2に示す。図2によれば、初
析α相の平均結晶粒径が10μmを超えると、疲労強度が
急激に低下する。初析α相の結晶粒径が大きくなれば、
疲労強度が低下するばかりか、これに伴い延性や加工性
も低下するので、2次製品製造の際等に不都合を生じ
る。一方、初析α相の平均結晶粒径が2μmより微細で
ある場合には、亀裂が進展する際に枝分かれを起こして
亀裂進展の抵抗を高める効果が小さく、高い靭性値が得
られない。ここで、結晶粒径とは、初析α相における長
手方向と直交する方向での長さであり、平均結晶粒径と
は各初析α相における結晶粒径の平均値である。
【0018】初析α相の体積分率も材料特性に大きく影
響を及ぼす。α+β型合金は概ね初析α相と変態β相か
ら成るが、それらの体積分率はチタン合金材の重要な特
性支配因子である。初析α相の体積分率が10%未満、
つまり変態β相の体積分率が90%より大きい場合に
は、素材に占める針状組織の割合が大きくなり、延性や
加工性、疲労特性が低下する。逆に、初析α相の体積分
率が90%より多い場合には、β相に比較して加工性の
劣るα相の割合が大きくなり、やはり延性や加工性が低
下するとともに、亀裂が進展する際に枝分かれを起こし
て亀裂進展の抵抗を高める効果が小さく、高い靭性値が
得られない。
【0019】初析α相のアスペクト比は、靭性特性に大
きく影響を及ぼす。アスペクト比とは、初析α相の各結
晶粒における粒の長さと幅の比であり、等軸化すると1
に近づくものである。アスペクト比が大きい場合に、幾
何学的な効果で亀裂が枝分かれすることにより亀裂進展
抵抗を高める効果があり、靭性が向上する。初析α相の
アスペクト比が4未満であると初析α相は等軸に近く、
亀裂進展抵抗を高める効果が小さく望ましくない。アス
ペクト比が4以上である初析α相の体積分率が、全体の
10%以上である場合に亀裂進展抵抗を高める効果が顕
著となり、靭性が向上する。
【0020】次に、チタン合金材の化学成分に関して説
明する。
【0021】本発明のα+β型チタン合金は、前記のよ
うに初析α相の平均結晶粒径が2μm以上10μm以下、
体積分率が10%以上90%以下で、アスペクト比が4
以上である初析α相の体積分率が全体の10%以上であ
ることが必要であるが、特に高性能の合金材を得るため
には、高強度化やその他の特性とのバランスを考慮に入
れて、チタン合金材の化学成分が、質量%で、Al:
4.0〜5.0%、V:2.5〜3.5%、Fe:1.
5〜2.5%、Mo:1.5〜2.5%を含有し、残部
が実質的にTiからなる合金であることが望ましい。
「残部が実質的にTiからなる」とは、本発明の作用効
果を無くさない限り、不可避不純物をはじめ、他の微量
元素を含有するものが本発明の範囲に含まれ得ることを
意味する。
【0022】α+β型チタン合金において、Alはα相
を安定化させるのに必須の元素であり、また強度の上昇
の効果を有する。Alが4.0%未満では強度への充分な寄
与がなく、Alが5.0%超では延靭性が劣化するので望ま
しくない。
【0023】V、Mo及びFeはβ相を安定化させる元
素であるとともに、強度の上昇の効果も有する。Vが2.
5%未満では高強度化の効果が充分ではないとともに、充
分にβ相が安定せず、3.5%超ではβ変態点の低下により
加工温度領域が狭くなることに加え、高価な金属元素の
大量添加による高コスト化を招く。Moは1.5%未満では
高強度化への効果が充分ではないとともに、充分にβ相
が安定せず、2.5%超ではβ変態点の低下により加工温度
領域が狭くなることに加え、高価な金属元素の大量添加
による高コスト化を招く。さらにMoには結晶粒微細化
の効果があり、Moが1.5%以上であれば初析α相の平均
結晶粒径は充分に10μm以下となる。Moが2.5%超では
結晶粒微細化の効果は飽和する。Feは拡散速度が速く加
工性を改善する効果を有するが、1.5%未満では高強度化
の効果が充分ではないとともに、充分にβ相が安定せ
ず、さらに加工性を改善する効果が充分に発揮できな
い。Feが2.5%超ではβ変態点の低下により加工温度領域
が狭くなることに加え、偏析による材質の劣化を招く。
以上の点から、本発明のα+β型チタン合金材は、その
化学成分が質量%でAlが4.0%以上5.0%以下、Vが2.5%以
上3.5%以下、Feが1.5%以上2.5%以下、Moが1.5%以上2.5%
以下であることが望ましい。
【0024】また本発明のα+β型チタン合金として
は、アルミニウム当量が7.0以下であることが好まし
い。アルミニウム当量(Al eq.)は下記(1)式で定義
する。
【0025】Al eq.=[Al]+10×[O]・・・(1) 但し、(1)式において[Al]はAlの質量%、[O]は酸
素(O)の質量%を示す。Al及びOは、ともにα相を
安定にする元素であるが、アルミニウム当量が7.0を
超える場合には、α相の変形過程において転位の形態が
直線状(Planer)となり、疲労強度の低下をもたらす。
これに対して、アルミニウム当量が7.0以下の場合に
は転位の形態が波状(Wavy)であり、良好な疲労特性が
得られる。
【0026】次に、本発明のチタン合金材の製造方法を
説明する。
【0027】初析α相の平均結晶粒径が2μm以上10μ
m以下、体積分率が10%以上90%以下で、アスペクト
比が4以上である初析α相の体積分率が全体の10%以
上であるチタン合金を得るために、本発明の製造方法で
はβ変態点がTβ(℃)であるチタン合金を、下記
(a)〜(c)を満足する条件で熱間加工する。 (a)加熱温度をTβ−100(℃)以上、Tβ−30
(℃)以下とする。 (b)仕上温度をTβ−300(℃)以上、Tβ−10
0(℃)以下とする。 (c)圧下比を3以上、10以下とする。
【0028】上記の熱間加工条件の効果について説明す
る。ここで、熱間加工は熱間圧延を含むものである。T
β(℃)のβ変態点を有するチタン合金材において、 (a):熱間加工時の加熱温度をTβ-100(℃)以上、T
β-30(℃)以下とすることで、高変形抵抗といった熱
間加工性を損なうこと無く、かつ最終的に高い靭性値と
疲労強度を達成することが可能な前述のようなα+β組
織を得ることができる。加熱温度がTβ-100(℃)未満
の場合には、熱間加工において、変形抵抗が上昇する。
また、通常の製造工程では板材の製品を製造する際に熱
間加工後に焼鈍を施すが、熱間加工時の加熱温度がTβ
-100(℃)未満の場合には、焼鈍の後に極めて均一微細
で等軸化の進んだ組織が得られ、高靭性化の点で好まし
くない。加熱温度がTβ-30(℃)より高い場合には、
最終的に針状組織の体積分率が高い組織が得られ、疲労
特性が劣化する。 (b):熱間加工の仕上温度をTβ-300(℃)以上、Tβ-
100(℃)以下とすることで、熱間加工後段での温度低
下による割れ感受性と変形抵抗の上昇を抑制しつつ、か
つ最終的に高い靭性値と疲労強度を達成することが可能
な前述のようなα+β組織を得ることができる。仕上温
度がTβ-300(℃)未満であると変形抵抗が上昇し、さ
らに割れ感受性が高まる。また、熱間加工後に焼鈍を施
す場合、仕上温度がTβ-300(℃)未満の場合には、通
常圧延製品に施される焼鈍の後に極めて均一微細で等軸
化の進んだ組織が得られ、高靭性化は困難である。仕上
温度がTβ-100(℃)より高温であると、最終的に極め
て粗大な組織が得られてしまい、優れた疲労特性が得ら
れない。
【0029】(c):前記(a)(b)に加えてさらに、熱間加
工において、圧下比を3以上10以下とすることで、疲労
特性に悪影響を及ぼす極めて粗大な組織を解消するとと
もに、靭性値を低下させるような均一微細で等軸化の進
んだ組織を回避することができる。圧下比が3より小さ
いと疲労強度を低下させる極めて粗大な組織となる。ま
た、良好な破壊靭性値を確保するために必要な平均結晶
粒径が2μm以上10μm以下でアスペクト比が4以上の
初析α相を充分な量だけ形成することも困難となる。さ
らに板材の製品とする前に焼鈍を施す場合、圧下比が10
より大きいと、平均結晶粒径が2μm以上10μm以下で
アスペクト比が4以上の初析α相を充分な量だけ形成す
ることが困難で、均一微細で等軸化の進んだ組織とな
り、亀裂伝播抵抗が低くなることに起因して、破壊靭性
値が低くなる。なお圧下比は複数回の圧延パスの合計で
ある総圧下比を用いるものとする。
【0030】次に、熱間加工として熱間圧延を行う場合
について説明する。熱間圧延において、特にチタン合金
では集合組織に起因して機械的特性の面内異方性が発生
する。例えば、圧延方向に対して平行な方向では引張強
度が相対的に低くなり、圧延方向に対して直交する方向
では引張強度が相対的に高くなる。前記のような機械的
特性の面内異方性を解消するためには、第一の圧延工程
として圧延した方向と直交方向に第二の圧延工程を行う
という、クロス圧延を行うことが好ましい。このクロス
圧延における第一の圧延工程と第二の圧延工程での圧延
温度及び圧下比を調整することで、圧延したチタン合金
材の機械的性質の面内異方性を制御することができる。
なお、第一の圧延工程および第二の圧延工程は、いずれ
も通常は複数回の圧延パスにより行われる。
【0031】具体的には、前記クロス圧延は加熱温度、
仕上温度(仕上圧延温度)及び圧下比が前記(a)〜
(c)の条件を満足するとともに、下記(A)、(B)の条件を
満足するように行うことが好ましい。 (A)前記第一の圧延工程では、圧下比が1.5以上の圧
延をTβ−150(℃)以上、Tβ−30(℃)以下の
温度範囲において1回以上の圧延パスで行う。 (B)前記第二の圧延工程では、総クロス比が0.33以
上3以下となる圧下比の圧延を1回以上の圧延パスで行
う。
【0032】上記の条件でクロス圧延を行うことによ
り、疲労特性に悪影響を及ぼす極めて粗大な組織を解消
するとともに、焼鈍後に靭性値を低下させるような均一
微細で等軸化の進んだ組織を回避する効果があり、合わ
せて機械的性質の面内異方性を改善する効果がある。さ
らに、クロス圧延することによって初析α相が最終圧延
方向及びその直交方向に展伸するので、前述した効果に
より両方向において亀裂の進展抵抗が高まり、高い靭性
値が得られる。これらについての(a)圧延加熱温度、(b)
仕上温度、(c)総圧下比による効果は、前記の熱間加工
における製造方法で示した通りである。上記(A)におい
て第1の圧延工程の圧下比が1.5未満である場合には、疲
労特性に悪影響を及ぼす極めて粗大な組織を解消できな
い。また上記(B)の第二の圧延工程において、総クロス
比が0.33より小または3より大となる圧下比で圧延する
場合には、やはり異方性を解消することが出来できな
い。ここで総クロス比とは、第一の圧延工程における合
計の圧下比をX、第一の圧延工程と直交方向に圧延した
第二の圧延工程における合計の圧下比をYとした場合の
両者の比であり、総クロス比=Y/Xで定義される。そ
して、上記(A)の第一の圧延工程時の温度がTβ-30
(℃)より高いと、最終的に針状組織の体積分率が高い
組織が得られ、優れた疲労特性が得られない。第一の圧
延工程時の温度がTβ-150(℃)未満であると、(B)の
第二の圧延工程の温度域が極めて低くなり、変形抵抗が
上昇する。また板材の製品とする前に焼鈍を施す場合、
最終的に極めて均一で等軸化の進んだ組織が得られ、高
靭性化が達成できない。第一の圧延工程をTβ-150
(℃)以上、Tβ-30(℃)以下で行うことはクロス温
度(第一の圧延工程から第二の圧延工程に移行する温
度)をTβ-150(℃)以上、Tβ-30(℃)以下に確保
することでもある。
【0033】前記第一の圧延工程と前記第二の圧延工程
からなるクロス圧延は、必要に応じてさらに第二の圧延
工程として圧延した方向と直交方向に第三の圧延工程を
行うというように、クロス圧延を2回以上繰り返して実
施することができる。2回以上の圧延方向の変更を行う
場合も、全圧延工程における総クロス比を0.33以上3以
下とする必要がある。
【0034】次に、熱間加工後に施す焼鈍について説明
する。熱間加工によりチタン合金で板材等を製造する場
合、加工歪を取るために通常は焼鈍を施して製品とす
る。本発明のチタン合金材の製造方法においては、熱間
加工後の焼鈍温度を760℃以下とすることが好ましい。
焼鈍により、熱間加工において導入された残留歪を開放
するとともに、最終的に高い疲労強度と破壊靭性値が得
られるミクロ組織を達成する効果がある。焼鈍温度が76
0℃より高い場合には、ミクロ組織の等軸化が進み、ア
スペクト比が4以上の初析α相など高い靭性値を達成さ
せるのに必要なミクロ組織が得られず、高靭性化の点で
不都合が生じる場合がある。680℃未満の温度で焼鈍す
る場合や、焼鈍時間が15分未満の場合には、残留応力開
放の効果が小さい場合がある。また板厚にも依存するが
焼鈍時間が24時間超ではその効果は飽和しており、24時
間を越える焼鈍は経済的な面から好ましくない。
【0035】以上のように、本発明の製造条件を用いる
ことにより、疲労特性に優れ、高強度かつ破壊靭性特性
に優れたチタン合金材を得ることができる。また本発明
の製造条件は、α+β域でのスラブの製造条件や製造す
る部材の大きさに依らず有効である。
【0036】
【実施例】以下の実施例1〜4により、チタン合金材の
ミクロ組織、化学成分、熱間加工条件の材料特性への影
響を具体的に説明する。
【0037】(実施例1)表1に示す化学成分のα+β
型チタン合金(符号:A01〜A04)素材を用いて、表2に
示す各種のミクロ組織を有するチタン合金材(B01〜B1
2)を熱間圧延により製造した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表2において、各チタン合金材のミクロ組
織として初析α相の体積分率、初析α相の平均結晶粒
径、アスペクト比が4以上である初析α相の体積分率を
示した。また、各合金材の0.2%耐力、絞り、破壊靭性
値、疲労強度を測定して、表2に併記した。0.2%耐力、
絞りは引張試験により、破壊靭性値は衝撃試験により測
定した。疲労強度は疲労試験を応力比R値を−1として
行った。表2において、ミクロ組織の記載が無いもの
は、β組織となっており、初析α相の組織が観測できな
かったものである。
【0041】本発明のミクロ組織を有するB02、0
3、04、11、12は、900MPa以上の高い0.2%耐力、
30%以上の高い絞り値、ならびに90MPa√m以上の極めて
高い靭性値を示した。また疲労強度も450MPa以上と十分
に高かった。これに対して、初析α相の体積分率が本発
明の範囲より低いB01は、絞り値が著しく低い。ま
た、初析α相の結晶粒径が本発明の範囲より大であるB
07〜10、アスペクト比が4以上である初析α相の体
積分率が本発明の範囲未満であるB05〜09は、0.2%
耐力が900MPa未満であったり、破壊靭性値が80MPa√m未
満であった。また、化学成分が本発明の特に良い範囲内
にある素材A01、03、04を用いた場合に、本発明
のミクロ組織を得ることができた。また表1に併せて示
したアルミニウム当量(Al eq.)によれば、本発明のミ
クロ組織を有するB02、03、04、11、12の
内、アルミニウム当量が7.0以下であるB02、0
3、04、11は、疲労強度が550MPa以上でさらに良好
であった。
【0042】(実施例2)チタン合金材を、クロス圧延
を用いた熱間圧延により製造した。
【0043】表1に示す符号A01の合金を用いて、イ
ンゴットからスラブを製造した。スラブ(符号C01〜
03)は表3に示す条件で粗鍛造後に仕上鍛造を行って
製造した。これらのスラブを用いて表4に示す圧延条件
で熱間圧延後、720℃で1時間空冷して焼鈍を施し、種々
の圧延材(符号D01〜15)を製造した。これらの圧
延材の機械的性質及びミクロ組織を測定し、機械的性質
を表4に併せて示し、ミクロ組織を表5に示した。表5
において、ミクロ組織の記載が無いものは、β組織とな
っており、初析α相の組織が観測できなかったものであ
る。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】本発明の製造方法の圧延条件を採用したD
01〜03、10〜14は、強度の面内異方性が小さ
く、0.2%耐力及び絞り値が高く、破壊靭性値も高く、そ
の面内異方性も小さいものであった。また、本発明の製
造方法を用いれば、上記のスラブの製造条件にかかわら
ず本発明のミクロ組織を得ることができた。
【0048】ミクロ組織の例として、符号D01の断面
組織を図3に示す。図3は断面組織写真から得られた圧
延方向の面(L面)と、圧延方向と直行方向の面(T
面)でのミクロ組織を表し、伸展した初析α相1が観察
された。圧延方向の面(L面)での初析α相の体積分率
が54%、平均結晶粒径が3.5μm、アスペクト比が4以上の
初析α相の体積分率が48%、また圧延方向と直行方向の
面(T面)での初析α相の体積分率が53%、平均結晶粒
径が3.6μm、アスペクト比が4以上の初析α相の体積分
率が46%であって、L面とT面での異方性の少ない、本
発明のミクロ組織が観察された。
【0049】一方で、圧延加熱温度や圧延仕上温度が本
発明の範囲より高い場合には、絞り値が低く、温度が低
い場合には、破壊靭性値が小さかった。また熱間圧延中
のクロス温度(圧延方向を90度変更する温度)がTβ-1
50(℃)以上Tβ-30(℃)以下の範囲外である場合
は、クロス前の圧延時の温度(第一の圧延工程時の温
度)が本発明の製造方法の範囲外となり、機械的性質に
著しい面内異方性が発生する。さらに、クロス圧延にお
いて総圧下比が本発明の範囲より大きい場合には、破壊
靭性値が低下し、小さい場合には絞り値が著しく低下す
る。またクロス圧延において、第一の圧延工程における
圧下比が1.5未満である場合、あるいは総クロス比が0.3
3より小さい場合ないし3より大きい場合には、機械的性
質の面内異方性が著しく発生し、試験方向によっては絞
りや破壊靭性値の低下が発生する。
【0050】(実施例3)チタン合金材を、熱間鍛造に
より製造した。
【0051】表1のA01の化学成分を有する120mm厚×
200mm幅×300mm長の素材から、30mm厚×400mm幅×600mm
長の素材を、850℃加熱750℃仕上の熱間鍛造によって作
製した。合計の圧下比は4であった。この材料につい
て、ミクロ組織調査、引張試験及び破壊靭性試験を行っ
た。その結果を表6に示す。ミクロ組織は本発明の範囲
内であり、高い強度、絞り値、破壊靭性値を示した。
【0052】
【表6】
【0053】(実施例4)チタン合金材に焼鈍を施して
製造した。
【0054】表1のA01の化学成分を有する合金を、
表4のD01に示す条件で熱間圧延して、その後表7に
示す条件で焼鈍を行った(符号:F01〜04)。これ
らの材料について、ミクロ組織調査、引張試験及び破壊
靭性試験を行った。測定結果を表7に併せて示す。
【0055】
【表7】
【0056】本発明の焼鈍の範囲内であるF01〜03
では、高い強度、絞り値、破壊靭性値を示した。熱間加
工の後に施される焼鈍の温度が760℃超であるF04は
ミクロ組織が本発明の範囲外であり、強度と破壊靭性値
が低下した。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、極
めて優れた破壊靭性特性を有しながら、高強度かつ疲労
特性にも優れたチタン合金材が容易に得られる。このた
め航空機分野等の重要保安部品にα+β型チタン合金を
適用することが可能となり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のα+β型チタン合金の引張試験におけ
る耐力と破壊靭性との関係を示すグラフである。
【図2】 初析α相の平均結晶粒径と疲労強度との関係
を示すグラフである。
【図3】 本発明のチタン合金のミクロ組織を表す図で
ある。
【符号の説明】
1…初析α相
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22F 1/00 601 C22F 1/00 601 630 630A 630B 683 683 691 691B 694 694A 694B (72)発明者 皆川 邦典 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4E002 AA08 AD01 AD04 BB18 BC05 CB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロ組織がα+β型であり、初析α相
    の体積分率が10%以上90%以下、初析α相の平均結
    晶粒径が2μm以上10μm以下、アスペクト比が4以上
    ある初析α相の体積分率が10%以上であることを特徴
    とする高靭性チタン合金材。
  2. 【請求項2】 化学成分が、質量%で、Al:4.0〜
    5.0%、V:2.5〜3.5%、Fe:1.5〜2.
    5%、Mo:1.5〜2.5%を含有し、残部が実質的
    にTiからなることを特徴とする請求項1に記載の高靭
    性チタン合金材。
  3. 【請求項3】 Alの質量%を[Al]、酸素(O)の質量
    %を[O]とした場合の、アルミニウム当量である[Al]+1
    0×[O]が7.0以下であることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の高靭性チタン合金材。
  4. 【請求項4】 β変態点がTβ(℃)であるチタン合金
    を、下記(a)〜(c)を満足する条件で熱間加工する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載の高靭性チタン合金材の製造方法。 (a)加熱温度をTβ−100(℃)以上、Tβ−30
    (℃)以下とする。 (b)仕上温度をTβ−300(℃)以上、Tβ−10
    0(℃)以下とする。 (c)圧下比を3以上、10以下とする。
  5. 【請求項5】 熱間加工が複数回の圧延パスにより行わ
    れる熱間圧延であり、且つ該熱間圧延では、第一の圧延
    工程と該第一の圧延工程の圧延方向と直交する方向に圧
    延を行う第二の圧延工程とからなるクロス圧延を、下記
    (A)及び(B)を満足する条件で行うことを特徴とする請求
    項4に記載の高靭性チタン合金材の製造方法。 (A)前記第一の圧延工程では、圧下比が1.5以上の圧
    延をTβ−150(℃)以上、Tβ−30(℃)以下の
    温度範囲において1回以上の圧延パスで行う。 (B)前記第二の圧延工程では、総クロス比が0.33以
    上3以下となる圧下比の圧延を1回以上の圧延パスで行
    う。
  6. 【請求項6】 熱間加工の後に760℃以下で焼鈍する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の高靭
    性チタン合金材の製造方法。
JP2001269229A 2001-09-05 2001-09-05 高靭性チタン合金材及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4019668B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269229A JP4019668B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 高靭性チタン合金材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001269229A JP4019668B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 高靭性チタン合金材及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003073762A true JP2003073762A (ja) 2003-03-12
JP4019668B2 JP4019668B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=19095087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001269229A Expired - Fee Related JP4019668B2 (ja) 2001-09-05 2001-09-05 高靭性チタン合金材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4019668B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009515047A (ja) * 2005-11-03 2009-04-09 ロベルト・ペー・ヘンペル 冷間加工可能なチタン合金
JP2012224935A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Kobe Steel Ltd チタン合金ビレットおよびチタン合金ビレットの製造方法並びにチタン合金鍛造材の製造方法
JP2013534964A (ja) * 2010-04-30 2013-09-09 ケステック イノベーションズ エルエルシー チタン合金
US10808298B2 (en) 2015-01-12 2020-10-20 Ati Properties Llc Titanium alloy
US11111552B2 (en) 2013-11-12 2021-09-07 Ati Properties Llc Methods for processing metal alloys

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2625148C1 (ru) * 2016-10-10 2017-07-11 Юлия Алексеевна Щепочкина Лигатура
CN108787750B (zh) * 2018-05-24 2019-04-23 青岛理工大学 一种β凝固TiAl合金板材的一步大变形轧制方法
CN111085546A (zh) * 2019-12-21 2020-05-01 江苏骏茂新材料科技有限公司 一种超大宽幅合金板材的制备方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009515047A (ja) * 2005-11-03 2009-04-09 ロベルト・ペー・ヘンペル 冷間加工可能なチタン合金
JP2013534964A (ja) * 2010-04-30 2013-09-09 ケステック イノベーションズ エルエルシー チタン合金
JP2012224935A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Kobe Steel Ltd チタン合金ビレットおよびチタン合金ビレットの製造方法並びにチタン合金鍛造材の製造方法
US11111552B2 (en) 2013-11-12 2021-09-07 Ati Properties Llc Methods for processing metal alloys
US10808298B2 (en) 2015-01-12 2020-10-20 Ati Properties Llc Titanium alloy
US11319616B2 (en) 2015-01-12 2022-05-03 Ati Properties Llc Titanium alloy
US11851734B2 (en) 2015-01-12 2023-12-26 Ati Properties Llc Titanium alloy

Also Published As

Publication number Publication date
JP4019668B2 (ja) 2007-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015162932A1 (ja) テーラードロールドブランク用熱延鋼板、テーラードロールドブランク、及びそれらの製造方法
KR101905784B1 (ko) 냉간에서의 코일 취급성이 우수한 고강도 α+β형 티타늄 합금 열연판 및 그 제조 방법
EP3822376A1 (en) ?+? type titanium alloy wire and method for producing ?+? type titanium alloy wire
JP5298368B2 (ja) 高強度かつ成形性に優れたチタン合金板とその製造方法
EP3181714B1 (en) Material for cold-rolled stainless steel sheets
JP6737338B2 (ja) 鋼板
JP7448777B2 (ja) α+β型チタン合金棒材及びα+β型チタン合金棒材の製造方法
JP4019668B2 (ja) 高靭性チタン合金材及びその製造方法
JP2012149283A (ja) α+β型チタン合金の熱間圧延方法
JP3252596B2 (ja) 高強度高靱性チタン合金の製造方法
JPS62270721A (ja) 極低温用高Mnオ−ステナイトステンレス鋼の製造方法
JP5408525B2 (ja) チタン合金、チタン合金部材、及びチタン合金部材製造方法
JP2009179822A (ja) 高強度かつ成形性に優れたチタン合金板とその製造方法
JP4715048B2 (ja) チタン合金ファスナー材及びその製造方法
JP6536317B2 (ja) α+β型チタン合金板およびその製造方法
US7670445B2 (en) Titanium alloy of low Young's modulus
JP2024518681A (ja) 高強度ファスナを製造するための材料およびそれを製造するための方法
JPS6137953A (ja) 非磁性鋼線材の製造方法
JP6673121B2 (ja) α+β型チタン合金棒およびその製造方法
WO2017170439A1 (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた鋼線
JP6589710B2 (ja) 深絞り性に優れた高ヤング率極薄鋼鈑及びその製造方法
JPH0949020A (ja) 低温鉄筋用鋼材の製造方法
JP6741171B1 (ja) チタン合金板およびゴルフクラブヘッド
JP2807592B2 (ja) 耐脆性破壊特性の良好な構造用鋼板の製造方法
WO2022162816A1 (ja) チタン合金板およびチタン合金コイルならびにチタン合金板の製造方法およびチタン合金コイルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040907

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070917

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4019668

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees