JP2003073599A - 水系インク - Google Patents
水系インクInfo
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- JP2003073599A JP2003073599A JP2002169613A JP2002169613A JP2003073599A JP 2003073599 A JP2003073599 A JP 2003073599A JP 2002169613 A JP2002169613 A JP 2002169613A JP 2002169613 A JP2002169613 A JP 2002169613A JP 2003073599 A JP2003073599 A JP 2003073599A
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Abstract
耐水性及び耐環境性に優れ、かつ長期間の保存安定性に
優れた水系インクを提供することを課題、及び更にイン
クジェット記録において安定なインク吐出特性を確保し
たインクジェット記録用水系インクを提供すること。 【解決手段】溶液重合法、塊状重合法又は懸濁重合法に
よって得られたポリマーからなるポリマー粒子の水分散
体及び蛍光色素を含有してなる水系インク。
Description
る。更に詳しくは、インクジェット記録用水系インク等
として好適に使用しうる水系インクに関する。
光染料を水性媒体に溶解したインク組成物(特開平09−
249835号公報)、界面活性剤又は分散剤で蛍光顔料を水
性媒体又は有機溶媒の中に分散させたインク組成物(特
開平10−130558号公報)、油溶性蛍光染料を固体微粒子
に吸着させたインク組成物(特開平09-78012号公報)、
乳化重合により油溶性蛍光染料をポリマー粒子に含浸さ
せたインク組成物(特開平08-53640号公報)等が知られ
ている。
媒体に溶解したインク組成物では、印字物の耐水性が悪
く、印字物の蛍光強度が環境、特に湿度の影響を受ける
等の欠点がある。また、界面活性剤又は分散剤で蛍光顔
料を水性媒体又は有機溶媒の中に分散させたインクで
は、インクジェット記録においてノズルで目詰まりを生
じ、インクの吐出安定性が悪く、長期間保存したときに
沈降物が発生する等の欠点がある。
に、油溶性蛍光染料を固体微粒子に吸着させたインク組
成物には、吸着可能な染料量が少ないため、蛍光強度が
低いという欠点がある。また、乳化重合により、油溶性
蛍光染料をポリマー粒子に含浸させたインク組成物で
は、含浸させうる染料量が少なく、従って印字物の蛍光
強度及び印字濃度が低くなるという欠点がある。
分な蛍光強度及び印字濃度を有し、耐水性及び耐環境性
に優れ、かつ長期間の保存安定性に優れた水系インクを
提供することを課題とする。更に、インクジェット記録
において安定なインク吐出特性を確保したインクジェッ
ト記録用水系インクを提供することを課題とする。
塊状重合法又は懸濁重合法によって得られたポリマーか
らなるポリマー粒子の水分散体及び蛍光色素を含有して
なる水系インクに関する。
法、塊状重合法又は懸濁重合法によって得られたポリマ
ーからなるポリマー粒子を含有しているので、その印字
物は、十分な蛍光強度を有し、耐水性及び耐環境性に優
れ、しかも長期間の保存安定性に優れたものとなる。更
に、インクジェット記録においては、安定なインク吐出
特性が確保される。
には、水系インクにおける蛍光色素の含有量を大きくす
ることができるので、その印字物の蛍光強度及び印字濃
度をより一層高めるとともに、耐水性及び耐環境性を向
上させることができる。
は蛍光を有する分散染料を用いた場合には、印字物の耐
水性を向上させることができる。
コポリマー(以下、単に「グラフトコポリマー」とい
う)を用いた場合には、そのグラフトコポリマーに蛍光
色素を多量に安定して含有させることができるという利
点がある。
チレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系重合
体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体
〔(メタ)アクリルは、アクリル及び/又はメタクリル
を意味する。以下同じ〕、アルキレンオキサイド付加重
合体及びポリシロキサンからなる群より選ばれた1種以
上であることが、該グラフトコポリマーに多量の蛍光色
素を安定して含有させることができるとともに、インク
ジェット記録時に安定したインク吐出性を発現させるこ
とができるという観点から好ましい。
ラフトコポリマーは、スチレンマクロマーと、塩生成基
を有する重合性不飽和単量体と、スチレンマクロマー及
び塩生成基を有する重合性不飽和単量体と共重合可能な
単量体との混合物をラジカル重合開始剤の存在下で共重
合させることによって得ることができる。
合性官能基を有するスチレンの単独重合体からなるスチ
レンマクロマー、片末端に重合性官能基を有するスチレ
ンとアクリロニトリル等の重合性不飽和単量体との共重
合体からなるスチレンマクロマー等が挙げられる。
クロマーにおいて、重合性官能基としては、例えば、ビ
ニル基等が挙げられる。
光色素の含有量、保存安定性及びインク粘度の観点か
ら、 500〜30000 、好ましくは1000〜10000 であること
が望ましい。
クロマーの代表例としては、片末端にアクリロイルオキ
シ基又はメタクリロイルオキシ基を有するスチレン単独
重合体〔例えば、東亜合成(株)製、商品名:AS-6
等〕、片末端にビニル基を有するスチレン−アクリロニ
トリル(モル比:1/1) 共重合体〔例えば、東亜合成
(株)製、商品名:AN-6 、数平均分子量6000等〕等が挙
げられる。
表例としては、カチオン性単量体、アニオン性単量体等
が挙げられる。
和環状アミン、不飽和3級アミン含有モノマー、不飽和
アンモニウム塩含有モノマー等が挙げられる。
ルピリジン、2-メチル-5- ビニルピリジン、2-エチル-5
- ビニルピリジン等のモノビニルピリジン類;N,N-ジメ
チルアミノスチレン、N,N-ジメチルアミノメチルスチレ
ン等のジアルキルアミノ基を有するスチレン類;
N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチ
ルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリ
レート、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリレート、
N,N-ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N-ジエチ
ルアミノプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメ
タクリル酸のジアルキルアミノ基を有するエステル類;
のジアルキルアミノ基を有するビニルエーテル類;
ルアミド、N-(N',N'- ジメチルアミノエチル)メタクリ
ルアミド、N-(N' ,N' - ジエチルアミノエチル)アクリ
ルアミド、N-(N' ,N' - ジエチルアミノエチル)メタク
リルアミド、N-(N' ,N' - ジメチルアミノプロピル)ア
クリルアミド、N-(N' ,N' - ジメチルアミノプロピル)
メタクリルアミド、N-(N' ,N' - ジエチルアミノプロピ
ル)アクリルアミド、N-(N',N'- ジエチルアミノプロピ
ル)メタクリルアミド等のジアルキルアミノ基を有する
アクリルアミド又はメタクリルアミド類;
〜18であり、ハロゲン原子が塩素原子、臭素原子又はヨ
ウ素原子であるハロゲン化アルキル;塩化ベンジル、臭
化ベンジル等のハロゲン化ベンジル;メタンスルホン酸
等のアルキルスルホン酸やベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸等のアリールスルホン酸の炭素数1〜18の
アルキルエステル;アルキル基の炭素数1〜4の硫酸ジ
アルキル等の4級化剤で4級化したもの等が挙げられ
る。
飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、
不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2-メタクリロイル
オキシメチルコハク酸、及びそれらの酸無水物又は塩等
の不飽和カルボン酸モノマー;
- メチルプロパンスルホン酸、3-スルホプロピル(メ
タ)アクリル酸エステル、ビス-(3-スルホプロピル)-イ
タコン酸エステル及びそれらの塩:2-ヒドロキシエチル
(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル及びその塩等の
不飽和スルホン酸モノマー;
ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニ
ル-2- アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニ
ル-2-メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチ
ル-2- アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル
-2- メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチ
ル-2- アクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチ
ル-2- メタクリロイロキシエチルホスフェート等の不飽
和リン酸モノマー等が挙げられる。
重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体としては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸n-アミル、アクリル酸イソアミル、
アクリル酸n-ヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、
アクリル酸n-オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸
ドデシル等のアクリル酸エステル系モノマー;メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n-アミル、メタクリル酸イソアミル、
メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシ
ル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸デシル、メ
タクリル酸ドデシル等のメタクリル酸エステル系モノマ
ー;
レン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー;2-ヒド
ロキシエチルアクリレート、3-ヒドロキシプロピルアク
リレート、ポリエチレングリコールアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレー
ト等のヒドロキシ基含有アクリレート又はヒドロキシ基
含有メタクリレート等が挙げられる。
ラフトコポリマーを構成している各モノマーの含量は、
スチレンマクロマーが1〜20重量%、塩生成基を有する
重合性不飽和単量体が2〜40重量%、スチレンマクロマ
ー及び塩生成基を有する重合性不飽和単量体と共重合可
能な単量体が40〜97重量%であることが乳化安定性、保
存安定性及び染料保持性の観点から好ましい。
重合法のうちのいずれかの重合法によって行うことがで
きる。これらの重合法の中では、溶液重合法は、インク
の物性、安定した製造及びコストの観点から好ましい。
リマー粒子に含有される蛍光色素の量が少なくなり、十
分な蛍光強度を有する印字物が得られず、界面活性剤を
含有するので、印字濃度及び蛍光強度が低下することが
ある。
性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒のうち、水混和性
有機溶媒を用いる場合には、これと水とを混合して用い
ることもできる。懸濁重合法に用いられる媒体は、水で
あることが好ましい。
ル、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪
族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これ
らの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン及びこれらと水との混合溶媒が好まし
い。
を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、
2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、 2,2'-アゾビス
(2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル-2,2'-アゾ
ビスブチレート、 2,2'-アゾビス(2- メチルブチロニト
リル)、1,1'- アゾビス(1- シクロヘキサンカルボニト
リル)等のアゾ化合物が好適である。また、ラジカル重
合開始剤として、t-ブチルペルオキシオクトエート、ジ
-t- ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシド等の有
機過酸化物を使用することもできる。
に対して0.001 〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量
%、より好ましくは0.01〜3重量%であることが望まし
い。
を添加してもよい。重合連鎖移動剤の具体例としては、
オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、t-ド
デシルメルカプタン、n-テトラデシルメルカプタン、メ
ルカプトエタノール等のメルカプタン類;ジメチルキサ
ントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジ
スルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメ
チルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジス
ルフィド等のチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭
化エチレン等のハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニル
エタン等の炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイ
ン、アリルアルコール、2-エチルヘキシルチオグリコレ
ート、ターピノーレン、α- テルピネン、γ- テルピネ
ン、ジテルペン、α- メチルスチレンダイマー;9,10-
ジヒドロアントラセン、1,4-ジヒドロナフタレン、イン
デン、1,4-シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素
化合物;2,5-ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環状化合
物等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合
わせて用いることができる。
重合開始剤、モノマー及び溶媒の種類や量等によって異
なるので一概には決定することができない。通常、重合
温度は30〜100 ℃、好ましくは50〜80℃であり、重合時
間は1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス
等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
溶媒留去等の公知の方法によって共重合体を単離するこ
とができる。また、得られた共重合体は、再沈澱を繰り
返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等によ
り、精製し、未反応のモノマー等を除去することができ
る。
ルエステル系重合体であるグラフトコポリマーは、式
(I):
2 は水素原子又はメチル基、R3 は-COOR4 (R4
は炭素数1〜18、好ましくは7〜18のアルキル基)、R
5 はベンゼン環、炭素数7〜18のアリール基又はヘテロ
原子を含んでいてもよい炭素数1〜24のアルキレン基、
nは2〜200 の整数を示す〕で表されるマクロマーと、
塩生成基を有する重合性不飽和単量体と、式(I) で表さ
れるマクロマー及び塩生成基を有する重合性不飽和単量
体と共重合可能な単量体との混合物をラジカル重合開始
剤の存在下で共重合させることによって得られる。
亜合成(株)製、商品名:AW-6S、AA-6、AB-6等が挙げら
れる。
ては、前記グラフト側鎖がスチレン系ポリマーであるグ
ラフトコポリマーに使用されるものと同様のものが例示
される。
を有する重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体とし
ては、前記グラフト側鎖がスチレン系重合体であるグラ
フトコポリマーに使用されるものと同様のものが例示さ
れる。
ルエステル系重合体であるグラフトコポリマーにおける
各モノマー含量は、式(I) で表されるマクロマーが1〜
20重量%、塩生成基を有する重合性不飽和単量体が2〜
40重量%、式(I) で表されるマクロマー及び塩生成基を
有する重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体が40〜
97重量%であることが乳化安定性、保存安定性及び染料
保持性の観点から好ましい。
ルエステル系重合体であるグラフトコポリマーは、前記
グラフト側鎖がスチレン系重合体であるグラフトコポリ
マーと同様にして調製することができる。
重合体であるグラフトコポリマーは、式(II):
7 は水酸基、炭素数1〜18のアルコキシ基又は炭素数6
〜18のアリールオキシ基、pは2〜4の整数、qは2〜
30の数を示す)で表されるマクロマーと、塩生成基を有
する重合性不飽和単量体と、式(II)で表されるマクロマ
ー及び塩生成基を有する重合性不飽和単量体と共重合可
能な単量体とをラジカル重合開始剤の存在下で共重合さ
せることによって得られる。
中村化学工業(株)製、商品名:NKエステル M-90G、AMP
-60G 、AM-90G;日本油脂(株)製、商品名:ブレンマ
ーAE-400、PP-800、50PEP-300 、30PET-800 、30PPT-80
0 、50POEP-800B 、PSE-400、PNEP等が挙げられる。
ては、前記グラフト側鎖がスチレン系重合体であるグラ
フトコポリマーに使用されるものと同様のものが例示さ
れる。
を有する重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体とし
ては、前記グラフト側鎖がスチレン系重合体であるグラ
フトコポリマーに使用されるものと同様のものが例示さ
れる。
重合体であるグラフトコポリマーを構成している各モノ
マーの含量は、式(II)で表されるマクロマーが1〜40重
量%、塩生成基を有する重合性不飽和単量体が2〜40重
量%、式(II)で表されるマクロマー及び塩生成基を有す
る重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体が20〜97重
量%であることが乳化安定性、保存安定性及び染料保持
性の観点から好ましい。
重合体であるグラフトコポリマーは、前記グラフト側鎖
がスチレン系重合体であるグラフトコポリマーと同様に
して調製することができる。
フトコポリマーは、式(III): X(Y)r Si(R8 )3-s(Z)s (III) (式中、Xは重合可能な不飽和基、Yは2価の結合基、
R8 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4の低級
アルキル基、炭素数6〜12のアリール基又は炭素数1〜
3のアルコキシ基、Zは約500 〜20000 の数平均分子量
を有する1価シロキサンポリマー部分、rは0又は1、
sは1〜3の整数を示す)で表されるシリコーンマクロ
マーと、塩生成基を有する重合性不飽和単量体と、式(I
II) で表されるシリコーンマクロマー及び塩生成基を有
する重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体とをラジ
カル重合開始剤の存在下で共重合させることによって得
られる。
において、Xとしては、ビニル基、アリル基等の重合可
能な不飽和基が挙げられる。Yとしては、 -COO-
基、-COOCb H2b- 基(bは1〜5の整数)、フェ
ニレン基等の2価の結合基が挙げられる。
ては、前記グラフト側鎖がスチレン系重合体であるグラ
フトコポリマーに使用されるものと同様のものが例示さ
れる。
及び塩生成基を有する重合性不飽和単量体と共重合可能
な単量体としては、前記グラフト側鎖がスチレン系重合
体であるグラフトコポリマーに使用されるものと同様の
ものが例示される。
フトコポリマーを構成している各モノマーの含量は、式
(III) で表されるマクロマーが1〜20重量%、塩生成基
を有する重合性不飽和単量体が2〜40重量%、式(III)
で表されるシリコーンマクロマー及び塩生成基を有する
重合性不飽和単量体と共重合可能な単量体が40〜97重量
%であることが乳化安定性及び吐出安定性の観点から好
ましい。
フトコポリマーは、前記グラフト側鎖がスチレン系重合
体であるグラフトコポリマーと同様にして調製すること
ができる。
00であることが、印刷後の耐水性、耐環境性及び保存安
定性の点から好ましい。ポリマーの重量平均分子量は、
実施例1に記載の方法によって測定される。
ない。しかし、印字物の蛍光強度及び印字濃度の観点か
ら、ポリマーのガラス転移点が低いほうがよく、ガラス
転移点が40℃以下であることが好ましく、30℃以下であ
ることがより好ましい。これは、以下の理由によると考
えられる。
加させるにしたがって印字濃度が高くなり、蛍光強度も
増大する。しかし、蛍光強度は、極大値を経た後には減
少する。
場合、蛍光強度の極大値における、水系インクにおける
蛍光色素の含有量を多くすることができる。したがっ
て、水系インクにおける蛍光色素の含有量が多い場合で
あっても、高い蛍光強度を維持することができる。この
ことから、得られた印字物は、高い印字濃度と高い蛍光
強度とを同時に発現する。かかる観点から、ポリマーの
ガラス転移点は、好ましくは40℃以下、より好ましくは
30℃以下、更に好ましくは-40 〜30℃、特に好ましくは
0〜30℃である。なお、ガラス転移点は、実施例1に記
載の方法によって測定される。
ることが耐水性の観点から好ましい。
料、蛍光を有する分散染料、蛍光を有する水溶性酸性染
料等の蛍光を有する染料、蛍光を有する顔料、蛍光増白
剤等が挙げられる。これらの中では、ポリマー粒子中に
含有させやすいことから、油溶性蛍光染料及び蛍光を有
する分散染料が好ましい。
い。油溶性蛍光染料の好適な例としては、C.I.ソルベン
トイエロー44、82及び116;C.I.ソルベントレッド43、4
4、45、49及び60等;BASF社製、商品名:Lumogen F Yel
low 083、Lumogen F Orange 240、Lumogen F Red 300
、Lumogen F Violet 570、Thermoplast F Yellow 08
4、Flourol Red Bk、Fluorol Red Gk、Neptun Brillian
t Yellow 070 等が挙げられる。
がない。蛍光を有する分散染料の好適な例としては、C.
I.ディスパーズイエロー82及び124;C.I.ディスパーズレ
ッド60等が挙げられる。
の状態で使用することができる。しかし、長鎖アルキル
アミンによって水溶性酸性染料をアミド化したり、長鎖
アルキルアルコールによってエステル化することにより
油溶化することが、耐水性を向上させる観点から好まし
い。この変性は、水溶性酸性染料分子のイオン性基に応
じて調整することができる。蛍光を有する水溶性酸性染
料としては、限定されるものではないが、C.I.アシッド
レッド52、92等、C.I.フルオレセンブライトナーズ1、
15、18、24、32等が好ましい。
ば、C.I. Fluorescent Brightening Agent14、24、30、
32、52、54、69、79、84、85、86、87、90、104 、112
、113、114 、119 、121 、134 、135 、152 、166 、
167 、168 、169 、191 、192、201 、204 、214 、216
、217 、218 、223 、226 、229 、234 、236 、239、
240 、242 、257 、260 、271 、290 、310 、311 、31
2 、313 、314 、315;p-クオータフェニル; p-テルフェ
ニル;2,5- ジフェニルオキサゾール;2-(1-ナフチル)-5-
フェニルオキザゾール; 2-フェニル-5-(4-ビフェニル)-
1,3,4-オキザジアゾール; 3-フェニル-7-(1,2-2H- ナフ
トトリアゾリル)-クマリン; 3,7-ビス(ジエチルアミ
ノ)フェノキサゾニウムナイトレート;レーザー染料で
あるDTTCI、DNTTCI、HDITCI、IR-125、132 、140 、H.
I.D.C. Iodide 等も使用することができる。
適切な蛍光強度を得る観点から、好ましくは1〜15重量
%、より好ましくは3〜10重量%である。
しては、モノマーを水中で重合させる方法と、重合後の
ポリマーを有機溶媒に溶解させた後、得られたポリマー
溶液を水中に分散させる方法とが挙げられる。
体を製造する方法としては、蛍光色素とモノマーとを混
合した後、得られた混合物を水中で重合させる方法と、
重合後のポリマー及び蛍光色素を有機溶媒に溶解させた
後、分散させる方法とが挙げられる。その具体的な方法
としては、例えば、ポリマー及び蛍光色素を有機溶媒に
溶解させ、必要に応じて中和剤を加えてビニルポリマー
の塩生成基をイオン化し、次いで水を加えた後、有機溶
媒を留去して水系に転相する方法(転相乳化法);水不
溶性有機溶媒中に塩生成基を有するビニルポリマーと蛍
光色素を溶解し、得られた溶液に水、中和剤及び必要に
応じて界面活性剤を加え、ビニルポリマー中の塩生成基
をイオン化し、得られた混合物をマイクロフルイダイザ
ー等の乳化機を用いて乳化し、その後、該乳化物から水
不溶性有機溶媒を除去する方法(強制乳化法)等が挙げ
られるが、本発明はかかる方法のみに限定されるもので
はない。
は、転相乳化法又は強制乳化法を採用することが、多量
の蛍光色素をより安定に含有させることができるグラフ
トコポリマーを得る観点から好ましい。
の試験方法によって測定)は、分散安定性の観点から、
2μm以下であるが、好ましくは0.03〜2μmであり、
より好ましくは0.1 〜200 nmである。
は、十分な印字濃度が得られるのであれば特に限定がな
い。通常、該含有量は、十分な吐出安定性及び印字濃度
を付与する観点から、好ましくは1〜30重量%、より好
ましくは2〜10重量%、更に好ましくは2〜8重量%で
ある。
色素の含有量は、好ましくは0.1 〜30重量%、より好ま
しくは0.5 〜10重量%である。
知の各種添加剤、例えば、多価アルコール類等の湿潤
剤、分散剤、消泡剤、防黴剤、キレート剤、pH調整剤等
を添加することができる。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸メチル30g 、アク
リル酸2g 、メトキシポリエチレングリコールメタクリ
レート〔エチレンオキシドの付加モル数:9モル、新中
村化学(株)製、商品名:NKエステルM-90G 〕8g 、2-
メルカプトエタノール0.4g及び2-ブタノン10g を該フラ
スコ内に入れ、還流しながら60℃に昇温した。
クリル酸8g 、メトキシポリエチレングリコールメタク
リレート〔エチレンオキシドの付加モル数:9モル、新
中村化学(株)製、商品名:NKエステルM-90G 〕32g 、
2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-アゾビス (2,4-ジ
メチルバレロニトリル)1.6g及び2-ブタノン40g を入
れ、60℃で3時間かけて滴下した。その後、得られた溶
液を60℃で2時間熟成し、これに2,2'- アゾビス(2,4-
ジメチルバレロニトリル)0.4gと2-ブタノン1.0gの混合
物を加えて更に60℃2時間熟成した。
ノン150gを添加することにより、溶液重合法により重合
された、グラフト側鎖がアルキレンオキサイド付加重合
体である重量平均分子量が6500のビニルポリマーの溶液
を得た。
得られたビニルポリマーの溶液の一部を、標準物質とし
てポリスチレン、溶媒として1mmol/L のドデシルジメチ
ルアミン含有クロロホルムを用いたゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィーによって測定した。
り、105 ℃の温風乾燥機で3時間乾燥した後、ガラス転
移点を以下の方法によって測定した。その結果を表1に
示す。
(DSC:セイコーインスツルメンツ社製、商品名:EXSTAR6
000)を用いて示差走査熱法で測定した。得られたDSC 曲
線から、JIS K-7121の規定に従って補外開始温度 (T
gf ) 及び補外終了温度 (Tge ) を読み取り、その中点
(Tg m) をガラス転移点とした。
F 社製、商品名:Lumogen F Red300)0.03gを25℃で溶解
させ、得られた溶液に前記で得られたビニルポリマー溶
液1.94g を添加して充分に攪拌して溶解させた。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、超音波ホモジナイザー(電流:400μA)
で20分間乳化した。その後、60℃に加熱し、0.02MPa に
減圧してトルエン及び2-ブタノンを除去した。最後に、
孔径が 0.8μm フィルターで濾過して、油溶性蛍光染料
を含有したビニルポリマー粒子の水分散体を強制乳化法
によって得た。
散体8重量%、トリメチルグリシン10重量%、尿素5重
量%、2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム1重
量%及び精製水76重量%の割合で混合し、水系インクを
得た。得られた水系インクの物性を以下の試験方法にし
たがって調べた。その結果を表1に示す。
インクカートリッジ〔キャノン(株)製、商品名:BC-2
1e〕に充填し、インクジェットプリンター〔キャノン
(株)製、商品名:BJC-430J〕に装填した。
(株)製、商品名:ELS-8000〕を用い、キュムラント解
析で求めた。測定条件は、温度25℃、入射光との角度90
°、積算回数100 回であり、分散溶媒である水の屈折率
(1.333) を入力した。標準物質としては、セラディン(S
eradyn) 社製のUniform Microparticles (粒径204nm)を
使用した。
Paper 〕及びインクジェット専用紙〔キャノン(株)
製、インクジェット専用紙HR-101〕にベタ印字した後、
充分に乾燥させた。乾燥後、波長400nm の励起光に対す
る波長600nm の蛍光強度を分光蛍光光度計〔(株)日立
製作所製、商品名:F-4010〕で測定した。印字濃度は、
マクベス(MACBETH) 社製の印字濃度計RD918 を用いて測
定した。
後、充分に水を切って自然乾燥させ、試験前後の蛍光強
度を測定し、その保持率を式(1): 〔保持率〕(%)=〔試験後の測定値〕÷〔試験前の測定値〕×100 (1) に従って算出した。
間静置し、試験前後の蛍光強度を測定し、その保持率を
前記式(1) に基づいて算出する。
中3カ月間保管し、試験前後の粘度、表面張力、pH及び
平均粒径を測定し、それらの保持率を前記式(1) に基づ
いて算出する。なお、平均粒径以外の各物性を測定する
際に使用した装置は、以下のとおりである。
OMETER RE-80L 表面張力計:協和界面化学(株)製、商品名:AUTOMATI
C Surface TensiometerCBVP-Z pH測定装置:(株)堀場製作所製、商品名:HORIBA pH/
ION meter F-23
(23℃)、相対湿度50%の環境下に24時間放置した後、
再びプリンターに装着し、印字した。印字にカスレ及び
ヌケがなければ合格とし、その他の場合には不合格とす
る。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸ブチル30g 、メタ
クリル酸2g 、イソブチルメタクリレートマクロマー
〔数平均分子量:6000、東亞合成(株)製、商品名:AW
-6S 〕8g、2-メルカプトエタノール0.4g及び2-ブタノン
10g を入れ、還流しながら60℃に昇温した。滴下ロート
にメタクリル酸ブチル120g、メタクリル酸8g、イソブチ
ルメタクリレートマクロマー32g 、2-メルカプトエタノ
ール1.6g、 2,2'-アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリ
ル)1.6g及び2-ブタノン40g を入れ、60℃で3時間かけ
て滴下した。
アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)0.4gと2-ブタ
ノン1.0gの混合物を加えて更に60℃で2時間熟成した。
熟成終了後、その溶液を25℃に冷却し、これに2-ブタノ
ン150gを添加した。このようにして溶液重合法により重
合された、グラフト側鎖がメタクリル酸アルキルエステ
ル系重合体である重量平均分子量が6000のビニルポリマ
ーの溶液を得た。
製、商品名:Lumogen F Orange240)0.03g を溶解させ、
得られた溶液に前記で得られたビニルポリマー溶液1.94
g を添加して充分に攪拌溶解した。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、60℃に加熱し、0.02MPa に減圧して2-
ブタノンを除去した。最後に孔径0.8 μmのフィルター
で濾過して、油溶性蛍光染料を含有するビニルポリマー
粒子の水分散体を転相乳化法によって得た。
して水系インクを調製し、その物性を実施例1と同様に
して測定した。その結果を表1に示す。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸n-ブチル30g 、メ
タクリル酸2g 、スチレンマクロマー〔数平均分子量:
6000、東亞合成(株)製、商品名:AS-6S、 AS-6Sの50重
量%トルエン溶液〕8g 、2-メルカプトエタノール0.4g
及び2-ブタノン10g を入れ、得られた混合物を還流しな
がら60℃に昇温した。滴下ロートにメタクリル酸n-ブチ
ル120g、メタクリル酸8g 、スチレンマクロマー32g 、
2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-アゾビス(2,4- ジ
メチルバレロニトリル)1.6g 及び2-ブタノン40g を入
れ、その混合物に60℃で3時間かけて滴下した。
間熟成し、2,2'- アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリ
ル)0.4gと2-ブタノン1.0gの混合物を加えて更に60℃で
2時間熟成した。熟成後、その混合物を25℃に冷却し、
2-ブタノン150gを添加した。このようにして溶液重合法
により重合された、グラフト側鎖がスチレン系重合体で
ある重量平均分子量が6000のビニルポリマーの溶液を得
た。
染料(BASF社製、商品名:LumogenFOrange 240)0.03g
を25℃で溶解させ、得られた溶液に前記で得られたポリ
マー溶液1.94g を添加して充分に攪拌して溶解させた。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、超音波ホモジナイザーで電流400 μA
で20分間乳化した。その後、得られた乳化物を60℃に加
熱し、0.02MPa に減圧して2-ブタノン及びメチルイソブ
チルケトンを除去した。最後に孔径0.8 μmのフィルタ
ーで濾過して、油溶性蛍光染料を含有するビニルポリマ
ー粒子の水分散体を強制乳化法によって得た。
して水系インクを調製し、その物性を実施例1と同様に
して測定した。その結果を表1に示す。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸n-ブチル30g 、メ
タクリル酸2g 、シリコーンマクロマー〔数平均分子
量:6000、チッソ(株)製、商品名:FM-0711〕8g 、2-
メルカプトエタノール0.4g及び2-ブタノン10g を入れ、
還流しながら60℃に昇温した。滴下ロートにメタクリル
酸n-ブチル120g、メタクリル酸8g 、シリコーンマクロ
マー32g 、2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-アゾビ
ス(2,4- ジメチルバレロニトリル1.6g及び2-ブタノン40
g を入れ、3時間かけて60℃で滴下した。
2,2'-アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)0.4g と
2-ブタノン1.0gの混合物を加えて更に60℃で2時間熟成
した。熟成終了後、25℃に冷却し、これに2-ブタノン15
0gを添加した。このようにして溶液重合法により重合さ
れた、グラフト側鎖がポリシロキサンである重量平均分
子量が6000のビニルポリマーの溶液を得た。
性蛍光染料(BASF社製、商品名:LumogenF Orange 240)
0.03g を25℃で溶解させ、得られた溶液に前記で得られ
たビニルポリマー溶液1.94g を添加して充分に攪拌溶解
した。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、超音波ホモジナイザーで電流 400μA
で20分間乳化した。その後、得られた乳化物を60℃に加
熱し、0.02MPa に減圧して2-ブタノン及びメチルイソブ
チルケトンを除去した。最後に孔径 0.8μmのフィルタ
ーで濾過して、油溶性蛍光染料を含有するビニルポリマ
ー粒子の水分散体を強制乳化法によって得た。
して水系インクを調製し、その物性を実施例1と同様に
して測定した。その結果を表1に示す。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸エチル30g 、アク
リル酸2g 、イソブチルメタクリレートマクロマー〔数
平均分子量:6000、東亞合成(株)製、商品名:AW-6S
〕8g 、2-メルカプトエタノール0.4g及び2-ブタノン1
0g を該フラスコ内に入れ、還流しながら60℃に昇温し
た。
クリル酸8g 、イソブチルメタクリレートマクロマー32
g 、2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-アゾビス(2,4
- ジメチルバレロニトリル)1.6g及び2-ブタノン40g を
入れ、60℃で3時間かけて滴下した。その後、得られた
溶液を60℃で2時間熟成し、これに2,2'- アゾビス(2,
4-ジメチルバレロニトリル)0.4gと2-ブタノン1.0gの混
合物を加えて更に60℃2時間熟成した。
ノン150gを添加することにより、溶液重合法により重合
された、グラフト側鎖がメタクリル酸アルキルエステル
系重合体である重量平均分子量が6500のビニルポリマー
の溶液を得た。
F 社製、商品名:Lumogen F Red300)0.03gを25℃で溶解
させ、得られた溶液に前記で得られたビニルポリマー溶
液1.94g を添加して充分に攪拌して溶解させた。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、超音波ホモジナイザー(電流:400μA)
で20分間乳化した。その後、60℃に加熱し、0.02MPa に
減圧してトルエン及び2-ブタノンを除去した。最後に、
孔径が 0.8μm フィルターで濾過して、油溶性蛍光染料
を含有したビニルポリマー粒子の水分散体を強制乳化法
によって得た。
散体8重量%、トリメチルグリシン10重量%、尿素5重
量%、2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム1重
量%及び精製水76重量%の割合で混合し、水系インクを
得た。得られた水系インクの物性を以下の試験方法にし
たがって調べた。その結果を表1に示す。
充分に窒素置換した後、スチレン30g 、メタクリル酸2
g 、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート
〔エチレンオキシドの付加モル数:9モル、新中村化学
(株)製、商品名:NKエステルM-90G 〕8g 、2-メルカ
プトエタノール0.4g及び2-ブタノン10g を入れ、還流し
ながら60℃に昇温した。滴下ロートにスチレン120g、メ
タクリル酸8g 、メトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート32g 、2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-
アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)1.6g 及び2-ブ
タノン40g を入れ、70℃で3時間かけて滴下した。
アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)0.4g と2-ブタ
ノン1.0gの混合物を加えて更に70℃で2時間熟成した。
熟成終了後、その溶液を25℃に冷却し、これに2-ブタノ
ン150gを添加した。このようにして溶液重合法により重
合された、グラフト側鎖がメタクリル酸アルキルエステ
ル系重合体である重量平均分子量が6000のビニルポリマ
ーの溶液を得た。
製、商品名:Lumogen F Orange240)0.03g を25℃で溶解
させ、得られた溶液に前記で得られたビニルポリマー溶
液1.94g を添加して充分に攪拌溶解した。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、60℃に加熱し、 0.02MPaに減圧して2-
ブタノンを除去した。最後に孔径0.8 μmのフィルター
で濾過して、油溶性蛍光染料を含有するビニルポリマー
粒子の水分散体を転相乳化法によって得た。
して水系インクを調製し、その物性を実施例1と同様に
して測定した。その結果を表1に示す。
充分に窒素置換した後、メタクリル酸エチル30g 、メタ
クリル酸2g 、シリコーンマクロマー〔数平均分子量:6
000 、チッソ(株)製、商品名:FM-0711〕8g 、2-メル
カプトエタノール0.4g及び2-ブタノン10g を入れ、還流
しながら60℃に昇温した。滴下ロートにメタクリル酸エ
チル120g、メタクリル酸8g 、シリコーンマクロマー32
g 、2-メルカプトエタノール1.6g、 2,2'-アゾビス(2,4
- ジメチルバレロニトリル)1.6g及び2-ブタノン40g を
入れ、3時間かけて60℃で滴下した。
2,2'-アゾビス(2,4- ジメチルバレロニトリル)0.4g と
2-ブタノン1.0gの混合物を加えて更に60℃で2時間熟成
した。熟成終了後、25℃に冷却し、これに2-ブタノン15
0gを添加した。このようにして溶液重合法により重合さ
れた、グラフト側鎖がポリシロキサンである重量平均分
子量が6000のビニルポリマーの溶液を得た。
染料(BASF社製、商品名:LumogenFOrange 240)0.03 g
を25℃で溶解させ、得られた溶液に前記で得られたポリ
マー溶液1.94g を添加して充分に攪拌溶解した。
溶液0.67g 及び精製水50g を添加し、更に充分に攪拌し
た。攪拌終了後、超音波ホモジナイザーで電流 400μA
で20分間乳化した。その後、得られた乳化物を60℃に加
熱し、 0.02MPaに減圧してメチルイソブチルケトン及び
2-ブタノンを除去した。最後に孔径 0.8μmのフィルタ
ーで濾過して、油溶性蛍光染料を含有するビニルポリマ
ー粒子の水分散体を強制乳化法によって得た。
して水系インクを調製し、その物性を実施例1と同様に
して測定した。その結果を表1に示す。
ント化学(株)製、商品名:Water Pink 2) 0.24重量
%、トリメチルグリシン10重量%、尿素5重量%、2-エ
チルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム1重量%及び精
製水 83.76重量%からなる水系インクについて、実施例
1と同様にしてその物性を調べた。その結果を表1に示
す。
とナフタレンスルホン酸系高分子分散剤〔花王(株)
製、商品名:デモールN 〕10g 及びイオン交換水120gを
ペイントシェイカーに仕込み、25℃で3時間分散を行っ
た。 分散液を遠心分離処理し、孔径 1.2μmのフィルタ
ーで濾過した。得られた水系インクの物性を実施例1と
同様にして調べた。その結果を表1に示す。
得られた水系インクは、いずれも、蛍光強度、耐水性、
耐環境性、保存安定性及び目詰まり(インク吐出特性)
に関して良好であることがわかる。
い、ポリマー粒子の水分散体を含有しない比較例1のイ
ンクでは、印字物の耐水性及び耐環境性が不良であるこ
とがわかる。
マー粒子の水分散体を含有しない比較例2のインクで
は、保存安定性及び目詰まりが不良であることがわか
る。
蛍光強度及び印字濃度を有し、耐水性及び耐環境性に優
れ、かつ長期間の保存安定性に優れたものである。ま
た、本発明の水系インクは、インクジェット記録におい
て安定なインク吐出特性を確保するという効果を奏す
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 溶液重合法、塊状重合法又は懸濁重合法
によって得られたポリマーからなるポリマー粒子の水分
散体及び蛍光色素を含有してなる水系インク。 - 【請求項2】 ポリマーのガラス転移点が40℃以下であ
る請求項1記載の水系インク。 - 【請求項3】 ポリマーが、ビニル系グラフトコポリマ
ーである請求項1又は2記載の水系インク。 - 【請求項4】 ビニル系グラフトコポリマーのグラフト
側鎖が、スチレン系重合体、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル系重合体、アルキレンオキサイド付加重合体
及びポリシロキサンからなる群より選ばれた1種以上で
ある請求項1〜3いずれか記載の水系インク。 - 【請求項5】 ポリマー粒子の水分散体が、転相乳化法
又は強制乳化法によって得られたものである請求項1〜
4いずれか記載の水系インク。 - 【請求項6】 蛍光色素が、ポリマー粒子に含有されて
いる請求項1〜5いずれか記載の水系インク。 - 【請求項7】 水系インクが、インクジェット記録用水
系インクである請求項1〜6いずれか記載の水系イン
ク。
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