JP2003073391A - ガラクト型トレハロース若しくはその誘導体の製造方法及びそれによって得られるトレハロース由来のベロ毒素用リガンド - Google Patents

ガラクト型トレハロース若しくはその誘導体の製造方法及びそれによって得られるトレハロース由来のベロ毒素用リガンド

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JP2003073391A
JP2003073391A JP2001265737A JP2001265737A JP2003073391A JP 2003073391 A JP2003073391 A JP 2003073391A JP 2001265737 A JP2001265737 A JP 2001265737A JP 2001265737 A JP2001265737 A JP 2001265737A JP 2003073391 A JP2003073391 A JP 2003073391A
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JP2001265737A
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Yoshihiro Nishida
芳弘 西田
Hiroshi Doi
博史 土肥
Yuki Furuta
有希 古田
Kazukiyo Kobayashi
一清 小林
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Nagoya Industrial Science Research Institute
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Nagoya Industrial Science Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価なトレハロースを利用して、その構造を
変化させることにより、ベロ毒素を捕捉するリガンドを
提供すること。 【解決手段】 2分子のグルコースが結合されてなる構
造のトレハロースを出発物質とし、その一方のグルコー
ス部における4位の水酸基を反転せしめて、アキシャル
型配置と為すことにより、ガラクトース構造を導入せし
めてなるガラクト型トレハロース若しくはその誘導体を
製造する。また、そのようなガラクト型トレハロース若
しくはその誘導体又はそれを主鎖中に導入したポリマー
をベロ毒素用リガンドとして用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ガラクト型トレハロース若しく
はその誘導体の製造方法及びそれによって得られるトレ
ハロース由来のベロ毒素用リガンドに係り、特に、安価
なトレハロースを利用して、ガラクト型トレハロース若
しくはその誘導体を製造せしめ、そしてそれを、ベロ毒
素の非天然型糖鎖リガンドとして用いる技術に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】トレハロースは、二糖類の一つであって、
2分子のD−グルコースがその還元性基同士で結合した
構造を有するものであるが、最近、かかる糖鎖の酵素法
による大量合成法が確立され、大量に且つ安価に入手可
能となっている。また、そのようなトレハロースは、酵
素による加水分解に対する耐性が強く、人体において代
謝されないことや、紫外線によるDNAの分解を保護し
たり、特定の悪臭を消す等の性質を有することが明らか
にされ、そしてその性質の1つを利用して、ダイエット
甘味料として工業的な利用が図られている等、糖資源と
して有望視されているが、更にその他にも、薬品や化粧
品の原料乃至は材料としての、今後の展開も、望まれて
いる。
【0003】一方、病原性大腸菌O−157:H−7が
生産するベロ毒素(Stx−I、Stx−II)は、グロ
ボ系糖脂質であるGb2 やGb3 が有するα(1−4)
ガラクト二糖構造を認識することで、細胞内へ侵入する
ことが報告されている。このため、単純な構造を有し且
つ高い親和性を持つ人工のStxリガンドの開発を目的
として、グロボ系糖脂質の化学修飾に関する研究が数多
く行なわれてきているが、それらの研究では、脂質部分
の改変やクラスターモデルの構築に焦点がおかれている
に過ぎない。現在まで、グロボ系糖脂質類自体の開発に
おいては、多段階の合成を必要とするにも拘わらず、α
(1−4)ガラクト二糖構造を改変した例は見当たらな
い。
【0004】また、かかるGb2 等のグロボ系糖脂質
は、上述の如く、ベロ毒素の糖鎖受容体である等、生化
学的・医学的に非常に利用価値の高い糖鎖であるが、そ
の合成は、酵素法・化学法の何れの方法においても困難
であって、効率的な合成法が確立されていないところか
ら、それらGb2 等の天然型糖質リガンドは、高価なも
のとなっているのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、安価なトレハロースを利用して、その構造を変
化させることにより、ベロ毒素を捕捉するリガンドを提
供することにあり、またそのようなベロ毒素用リガンド
等の薬剤の基本骨格として利用し得る、ガラクト型トレ
ハロース若しくはその誘導体を製造する方法を、提供す
ることにある。
【0006】
【解決手段】そして、本発明は、かかる課題の解決のた
めに、2分子のグルコースが結合されてなる構造のトレ
ハロースを出発物質とし、その一方のグルコース部にお
ける4位の水酸基を反転せしめて、アキシャル型配置と
為すことにより、ガラクトース構造を導入することを特
徴とするガラクト型トレハロース若しくはその誘導体の
製造方法を、その要旨とするものである。
【0007】要するに、このような本発明に従う製造手
法によって、安価なトレハロースから、ガラクトース構
造を導入してなる形態のガラクト型トレハロース若しく
はその誘導体を有利に形成せしめて、ベロ毒素用リガン
ド等の薬剤の基本骨格を与える化合物を有利に得ること
が出来ることとなったのである。
【0008】また、本発明にあっては、上述せる如き課
題の解決のために、ガラクトースの1分子とグルコース
の1分子とが結合してなる構造の、下記化4:
【化4】 にて表わされるガラクト型トレハロース若しくはその誘
導体からなることを特徴とするトレハロース由来のベロ
毒素用リガンドをも、その要旨としているのである。
【0009】すなわち、本発明者らの検討によれば、分
子力場計算によって、上記の化4に示される構造におい
て、R1 及びR2 が何れもOH基であるガラクト型トレ
ハロースがα(1−4)ガラクト二糖の分子アナログと
なり得ることが明らかとなったのであり、そしてそれに
よって、そのようなガラクト型トレハロース若しくはそ
の誘導体がGb2 糖鎖類似体として機能し、ベロ毒素の
非天然リガンドとなるのである。
【0010】さらに、本発明は、ガラクトースの1分子
とグルコースの1分子とが結合してなる構造の、下記化
5:
【化5】 にて表わされるガラクト型トレハロース誘導体をも、そ
の要旨とするものであって、それは、また、ベロ毒素用
リガンドとして、或いはその他の薬剤の中間体となり得
るものである。
【0011】なお、本発明にあっては、かかる化5にて
表わされるガラクト型トレハロース誘導体において、R
3 又はR4 として採用される基である重合性二重結合を
有する有機残基としては、有利には、下記化6:
【化6】 にて示される(I)乃至(VI)の何れかの基が選択され
ることとなる。
【0012】そして、本発明にあっては、上記した化5
にて示され、更に有利には化6にて示される有機残基を
有するガラクト型トレハロース誘導体をモノマーとして
用いて、それを単独重合若しくは他の不飽和モノマーと
共重合せしめて得られる重合体からなることを特徴とす
るトレハロース由来のベロ毒素用リガンドをも、その要
旨とするものである。このように、ポリマーに対象とな
る糖をクラスター化せしめることにより、ベロ毒素を捕
捉するリガンドとして、有利に用いられ得ることとなる
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】ところで、かくの如き本発明にお
いて用いられるトレハロースは、よく知られているよう
に、二糖類の1つであって、2分子のD−グルコースが
その還元性基同士で結合してなる構造を有するものであ
って、有利には、D−ガラクトースよりも安価な市販品
として入手し得るものである。
【0014】そして、本発明にあっては、そのような2
分子のグルコースが結合されてなる構造のトレハロース
を出発物質として用い、その一方のグルコース部におけ
る4位の水酸基を反転せしめて、アキシャル型配置と為
すことによりガラクトース構造を導入せしめることによ
って、目的とするガラクト型トレハロース若しくはその
誘導体が合成されるようにしたものである。
【0015】具体的には、そのようなガラクト型トレハ
ロース若しくはその誘導体は、例えば図1や図2に示さ
れる如き合成工程に従って、容易に製造され得るのであ
る。そこでは、先ず、トレハロースの一方のグルコース
部における4位の水酸基以外の水酸基に対して、常法に
従って適当な保護基や目的とする誘導体を構成する所定
の置換基を導入せしめた後、或いはそのような保護基や
置換基を導入せしめることなく、かかる一方のグルコー
ス部における4位の水酸基を酸化して、カルボニル基へ
と変換した後、還元操作を実施して、かかるカルボニル
構造を還元することによって、アキシャル型の水酸基が
グルコース部の4位の炭素原子に導入せしめられ得るの
である。そして、そのようなアキシャル型の水酸基を導
入した後、必要に応じて保護基を外したり、或いは必要
な置換基を他の水酸基に対して導入せしめることによ
り、目的とするガラクト型トレハロース若しくはその誘
導体を得ることが出来るのである。
【0016】因みに、図1に示される合成操作によれ
ば、先ず、トレハロース(1)とベンズアルデヒドジメ
チルアセタールとを反応せしめ、更に、tert−ブチ
ルジフェニルクロロシランを反応せしめて、水酸基に保
護基を導入せしめた構造の化合物(3)を合成し、そし
てこの化合物(3)から、一方のグルコース部における
4位の炭素原子に水酸基(エカトリアル型)を導入して
なる構造の化合物(4)を得た後、オキザリルクロリド
を用いて酸化を行ない、該一方のグルコース部の4位の
水酸基をカルボニル基へと変換してなる構造の化合物
(5)を合成する。次いで、かかる化合物(5)を水素
化ホウ素ナトリウムを用いて還元せしめることにより、
一方のグルコース部の4位にアキシャル型の水酸基が導
入せしめられてなる(エカトリアル型水酸基がアキシャ
ル型水酸基に反転せしめられてなる)構造の化合物
(6)が得られるのである。その後、そのような化合物
(6)は、他方のグルコース部における6位の保護基が
水酸基に変換せしめられてなる構造の化合物(7)とさ
れた後、アジド化(8)、更には不飽和基の導入
(9)、更にはポリマー化(10)の工程に移行せしめ
られるのである。
【0017】また、図2に示される合成工程において
は、トレハロース(1)から図1におけるモノマー
(9)に至る、簡略化された合成操作が明らかにされて
おり、そこでは、トレハロース(1)に対して、6−ア
ジド−1−ブロモヘキサンを反応せしめて、α−D−ガ
ラクトピラノシル−(1−1)−6−O−(6−アジド
ヘキシル)−α−D−グルコピラノシド(11)を合成
し、そして、この化合物(11)を(n−Bu3 Sn)
2 OとBr2 を用いて酸化することにより、一方のグル
コース部の4位の水酸基を酸化せしめて、カルボニル基
と為すことにより、化合物(12)を合成し、更にそれ
を、Pd(OH)2 /C、H2 を用いて還元せしめるこ
とにより、α−D−ガラクトピラノシル−(1−1)−
6−O−6−アミノヘキシル−α−D−グルコピラノシ
ド(13)を合成した後、かかる化合物(13)とアク
リロイルクロリドを反応せしめることにより、目的とす
る化合物(9)を得ることが出来るのである。
【0018】そして、上述の如くして、トレハロースに
おける一方のグルコース部の4位の水酸基をアキシャル
型に反転せしめて、ガラクトース構造を導入し、また他
方のグルコース部における4位の水酸基や6位の水酸基
に所望の置換基を導入せしめてなる構造の、前記化4に
て示されるガラクト型トレハロース若しくはその誘導体
が、本発明者らの検討により、Gb2 類似体として機能
し、ベロ毒素の非天然リガンドとなることが明らかとな
ったのである。要するに、かかる化4にて示されるガラ
クト型トレハロース若しくはその誘導体においては、そ
のガラクトース構造と他方のトレハロース部における2
位及び3位の水酸基が設けられてなる構造部分が、グロ
ボ系糖脂質であるGb2 が有するα(1−4)ガラクト
二糖構造に類似しており、それによって、ベロ毒素を捕
捉するリガンドとして機能することとなるのである。
【0019】また、本発明にあっては、前記化4にて示
されるガラクト型トレハロース若しくはその誘導体の中
でも、特に、前記化5にて示される重合性のガラクト型
トレハロース誘導体が有用であって、特に、それは、ベ
ロ毒素用リガンド等の薬剤の基本骨格として有利に用い
られ得るのである。
【0020】なお、そのような化5にて示されるガラク
ト型トレハロース誘導体において、R3 基又はR4 基と
して導入される重合性二重結合を有する有機残基として
は、ラジカル重合等によって重合せしめられ得る、エチ
レン性二重結合を有する有機の基であれば、公知の如何
なる有機基をも採用し得るものであるが、ここでは、特
に、前記化6にて示される(I)乃至(VI)の何れかの
基が、有利に採用されることとなる。このような化6に
て示される各基において、R5 としての低級アルキル基
は、一般に、炭素数が6程度までのものが対象とされ、
更にnとしては、20程度までの整数が採用される。
【0021】そして、本発明にあっては、上述の如き化
5にて示される重合性のガラクト型トレハロース誘導体
をモノマーとして用いて、それを単独重合せしめること
により、或いはそれと他の不飽和モノマーとの共重合に
より、得られるポリマー(重合体)中に、目的とするガ
ラクト型トレハロース誘導体(対象とする糖)をクラス
ター化して導入せしめ、以てグロボ系糖脂質(Gb2
類似体として機能させることにより、ベロ毒素用リガン
ドとして、ベロ毒素の無毒化乃至は解毒用の薬剤とし
て、有利に用いることが出来るのである。
【0022】ここで、かかる重合性ガラクト型トレハロ
ース誘導体と共重合せしめられる他の不飽和モノマーと
しては、ラジカル重合等が可能な重合性の二重結合を有
する公知の有機化合物の何れもが、適宜に用いられ得る
が、中でも、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジイ
ソプロピルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド
類及びそれらの誘導体類;アクリル酸、メタクリル酸、
ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸及びそれ
らの誘導体類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプ
ロラクタム等のN−ビニルラクタム類の如き親水性モノ
マーが有利に用いられ、そのような他の不飽和モノマー
との共重合によって、水可溶性の重合体として形成せし
められることとなる。
【0023】また、このような重合性ガラクト型トレハ
ロース誘導体の重合、或いはそれと他の不飽和モノマー
との共重合に際しては、従来と同様なラジカル重合操作
等の公知の重合手法が採用され、そして公知の重合触媒
を用いて、適当な媒体中或いは無溶媒下において重合せ
しめられて、目的とする重合体が形成されることとな
る。
【0024】このように、本発明に従えば、安価なトレ
ハロースを用いて、ベロ毒素用リガンド等の薬剤とし
て、或いはそのような薬剤を与える中間体としてのガラ
クト型トレハロース若しくはその誘導体が有利に製造さ
れ得ると共に、そのようにして得られたガラクト型トレ
ハロース若しくはその誘導体、或いはそれを重合して得
られるポリマーを、ベロ毒素用リガンドとして有利に用
い得るのであり、そこに大きな工業的乃至は実用的な意
義を見出すことが出来るのである。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは言うまでもないところである。また、本
発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した発明
の実施の形態における記述以外にも、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々
なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが理
解されるべきである。
【0026】先ず、トレハロース(1)を出発物質とし
て、図1に示される合成工程に従って、所定のガラクト
型トレハロース誘導体(9)を製造し、更にこのトレハ
ロース誘導体(9)を共重合によって主鎖中に導入せし
めてなる構造の糖鎖高分子(10)を、以下の操作に従
って得た。
【0027】A)2´,3´−ジ−O−ベンジル−4
´,6´−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシ
ル−(1−1)−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6
−O−tert−ブチルジフェニルシリル−α−D−グ
ルコピラノシド(3)の合成 トレハロース(1)の二水和物(10.0g、26.4
mmol)とベンズアルデヒドジメチルアセタール
(6.03mL、39.6mmol)を、N,N−ジメ
チルホルムアミド(200mL)に溶解し、p−トルエ
ンスルホン酸一水和物(1.51g、7.92mmo
l)を加えて、室温で1時間、磁気攪拌した。次いで、
その得られた反応混合物を、トリエチルアミンで中和し
た後、減圧下で溶媒を流去した。そして、その残渣にピ
リジン(100mL)、トリエチルアミン(16.3m
L、119mmol)、tert−ブチルジフェニルク
ロロシラン(10.2mL、39.8mmol)を加
え、窒素雰囲気下、室温で、8時間、磁気攪拌した。更
に、その反応混合物を、クロロホルムで希釈した後、有
機層を1規定塩酸水溶液で1回、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で1回、飽和食塩水で1回洗浄・抽出し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層をガラスフィルタ
で濾別し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(展
開溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1)で分離
・精製して、白色固体である4´,6´−O−ベンジリ
デン−α−D−グルコピラノシル−(1−1)−6−O
−tert−ブチルジフェニルシリル−α−D−グルコ
ピラノシド(2)(6.75g、38%、二段階におけ
る収率)を得た。
【0028】その後、かかる得られた化合物(2)
(6.00g、8.97mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド(20mL)に溶解し、0℃に冷却した。
水素化ナトリウム(1.50g、37.4mmol、6
0% in oil)とベンジルブロミド(4.44m
L、37.4mmol)を加え、室温で12時間磁気攪
拌した。反応混合物に過剰のメタノールを加え、酢酸エ
チルで希釈した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄・抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。更に、かかる有
機層をガラスフィルターで濾別し、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル
=20/1)で分離・精製して、無色でシロップ状の化
合物(3)(9.44g、94%)を得た。
【0029】B)2´,3´,6´−トリ−O−ベンジ
ル−α−D−グルコピラノシル−(1−1)−2,3,
4−トリ−O−ベンジル−6−O−tert−ブチルジ
フェニルシリル−α−D−グルコピラノシド(4)の合
前記化合物(3) (5.00 g、4.47mmol) と
トリエチルシラン (3.56mL、22.3mmol)を
ジクロロメタン(100mL)に溶解し、0℃に冷却し
た後、トリフルオロ酢酸 (1.70mL、22.3mmo
l) を加え、2時間磁気撹拌した。反応をトリエチルア
ミンで停止した後、得られた有機層を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で1回、飽和食塩水で1回、洗浄・抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。そして、その得
られた有機層を、ガラスフィルターでろ別し、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラム (展開溶媒:トルエン/
酢酸エチル=10/1) で分離・精製して、無色でシロ
ップ状の、目的とする化合物(4)(3.56g、71
%)を得た。
【0030】C)2´,3´,6´−トリ−O−ベンジ
ル−4−オキソ−α−D−グルコピラノシル−(1−
1)−2, 3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−te
rt−ブチルジフェニルシリル−α−D−グルコピラノ
シド(5)の合成 上記の化合物(4) (3.00g,2.68mmol)
とオキザリルクロリド(460mL, 5.36mmol)
をジクロロメタン (100mL) に溶解し、−69℃
に冷却した。ジメチルスルホキシド (952mL, 1
3.4mmol)のジクロロメタン溶液 (10mL) を
−60℃を越えないように徐々に滴下し、30分磁気撹
拌した。トリエチルアミン (2.57mL, 18.8m
mol) を滴下し、温度を徐々に室温にしながら、2時
間、磁気撹拌した。水を加え、反応を停止した後、得ら
れた有機層を、飽和食塩水で2回洗浄・抽出し、更に無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。そして、この得られた
有機層を、ガラスフィルターでろ別し、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラム (展開溶媒:トルエン/酢酸エ
チル=15/1) で分離・精製して、無色でシロップ状
の化合物(5) (2.91g、97%) を得た。
【0031】D)2´,3´,6´−トリ−O−ベンジ
ル−α−D−ガラクトピラノシル−(1−1)−2,
3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−tert−ブチ
ルジフェニルシリル−α−D−グルコピラノシド(6)
の合成 上記で得られた化合物(5)(2.91g,2.60m
mol) をジクロロメタン (20mL) とエタノール
(20mL) の混合溶媒に溶解し、−78℃に冷却した
後、水素化ホウ素ナトリウム (49mg,2.60mm
ol) を加え、30分、磁気撹拌した。得られた反応混
合物をクロロホルムに希釈した後、有機層を、水で2
回、洗浄・抽出し、更に無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。かくして得られた有機層を、ガラスフィルターでろ
別し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム (展開溶
媒:トルエン/酢酸エチル=30/1) で分離・精製し
て、無色でシロップ状の化合物(6) (1.66g,5
7%) を得た。
【0032】E)2´,3´,4´,6´−テトラ−O
−ベンジル−α−D−ガラクトピラノシル−(1−1)
−2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−D−グルコピ
ラノシド(7)の合成 上記の化合物(6) (1.50g,1.34mmol)
を、N,N−ジメチルホルムアミド (100mL)に 溶
解し、0℃に冷却した後、水素化ナトリウム (65m
g,1.61mmol) とベンジルブロミド (191m
L,1.61mmol) を加え、12時間、磁気撹拌し
た。得られた反応混合物に、過剰のメタノールを加えた
後、酢酸エチルにて希釈した。有機層を、飽和食塩水で
2回、洗浄・抽出し、その後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。かくして得られた有機層をガラスフィルター
でろ別し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム (展
開溶媒:トルエン/酢酸エチル=10/1) で分離・精
製して、無色でシロップ状の4−O−ベンジル化体
(1.30g,80%) を得た。
【0033】さらに、かかる4−O−ベンジル化体
(1.20g,0.99mmol) をテトラヒドロフラ
ンに溶解し、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
(1.98mL,1.98mmol) を加え、室温で2
4時間、磁気撹拌した。得られた反応混合物を減圧濃縮
した後、残渣をクロロホルムに希釈せしめた。有機層
を、飽和食塩水で2回、洗浄・抽出し、更に無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。かくして得られた有機層を、ガ
ラスフィルターでろ別し、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラム (展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/
1) で分離・精製して、無色でシロップ状の化合物
(7)(1.07g,82%)を得た。
【0034】F)2´,3´,4´,6´−テトラ−O
−ベンジル−α−D−ガラクトピラノシル−(1−1)
−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−(6−ア
ジドヘキシル)−α−D−グルコピラノシド(8)の合
上記の化合物(7) (500mg,0.51mmol)
を、N,N−ジメチルホルムアミド (20mL) に溶解
し、水素化ナトリウム (24mg,0.61mmol)
、ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム (22m
g,0.06mmol) 、6−アジド−1−ブロモヘキ
サン (134μL,0.61mmol) を加え、室温で
12時間、磁気撹拌した。得られた反応混合物に、過剰
のメタノールを加えた後、混合物を酢酸エチルに希釈し
た。有機層を、飽和食塩水で2回、洗浄・抽出し、その
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。かくして得られ
た有機層を、ガラスフィルターでろ別し、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラム (展開溶媒:トルエン/酢
酸エチル=10/1) で分離・精製して、無色でシロッ
プ状の化合物(8) (470mg,84%) を得た。
【0035】G)α−D−ガラクトピラノシル−(1−
1)−6−O−(6−N−アクリロイルアミドヘキシ
ル)−α−D−グルコピラノシド(9)の合成 上記で得られた化合物(8) (97mg,0.09mm
ol) を、テトラヒドロフラン (5mL) とメタノール
(5mL) の混合溶媒に溶解し、10%水酸化パラジウ
ム炭素 (10mg) を加えた後、水素雰囲気下で1.5
時間、激しく磁気撹拌した。得られた反応混合物をセラ
イトろ過し、そのろ液を減圧濃縮した。残渣をメタノー
ル (5mL) に溶解し、トリエチルアミン (60μL,
0.441mmol) を加えた後、0℃に冷却した。更
に、アクリル酸クロリド(9μL, 0.106mmo
l)のジクロロメタン溶液 (500μL) を滴下し、室
温で2時間、磁気撹拌した。かくして得られた反応混合
物を減圧濃縮し、その残渣をTSKゲルHW−40S
(展開溶媒:水) で分離・精製して、無色で液晶状の固
体である目的とする糖鎖モノマー化合物(9)(51m
g,91%)を得た。
【0036】H)糖鎖高分子(10)の合成 上記で得られた糖鎖モノマー化合物(9) (30mg,
64μmol)とアクリルアミド (19mg,256μ
mol) を、脱気水 (100μL) に溶解し、2,2−
アゾビス (2−アミジノプロパン) 二塩酸塩 (3.2μ
mol) を加えた。その混合物に対して、凍結脱気を減
圧下で3回行ない、重合試験管内に収容して、減圧下で
封管し、60℃で12時間、インキュベートした。その
後、重合試験管を開封し、次いで、反応混合物をイオン
交換水に希釈して、透析チューブ(MW8000 cu
t off) 内で三日間透析した。水を減圧下で留去し
た後、凍結乾燥して、白色固体である糖鎖高分子(1
0:Tre−Gb2 ) (35mg,89.7%)を得
た:
【0037】数平均分子量Mn=3.5×105 ,(S
EC により同定、スタンダード:プルラン、展開溶
媒:PBS)。高分子中の糖鎖導入率=0.17( 1
NMRスペクトルによって決定)。 1HNMR(δpp
m,500MHz,D2 O,50℃):5.62 (δ,
2H,H−1及びH−1´),3.85−4.53
(m,12H,糖リングのH),1.58,1.92−
2.05,and 3.60(br,アルキルスペーサ
のH),2.55−2.80(br,主鎖のメチレング
ループ),2.10−2.42(br,主鎖のメチレン
グループ)。IR(cm -1):3248(OH), 16
62(アミド)。
【0038】I)赤血球凝集阻害試験 以上のようにして得られた糖鎖高分子(10:Tre−
Gb2 、Gb3 )に対して、赤血球凝集阻害試験を行な
い、ベロ毒素(Stx−I、Stx−II)の赤血球に対
する接着阻害能によって、生理活性を評価した。その活
性を、Gb2 、Gb3 又はα−ガラクトースクラスター
を有するアクリルアミド型共重合体と比較した。また、
かかる試験は、多価結合効果を調べるために、各共重合
体に対するモノマーであるp−ニトロフェニル(pN
P)配糖体(Gb2 、Gb3 、α−ガラクトース)につ
いても行なった。
【0039】なお、かかる赤血球凝集阻害試験は、ベロ
毒素(Stx)のPBS溶液(20μL)を、96穴マ
イクロタイタープレート上で、2倍ずつ希釈し、各穴へ
赤血球のPBS懸濁液(20μL,1%vol)を加
え、1時間インキュベートした。赤血球を凝集するため
に必要なStxの最小濃度を決定し、その4倍濃度のS
tx溶液を、以下の阻害試験に使用した。糖鎖又は糖鎖
高分子(Gb2 、Gb3、Tre−Gb2 、ラクトー
ス、α−ガラクトース)のPBS溶液(20mL)を、
96穴マイクロタイタープレートに加え、2倍ずつ希釈
した。そこへStxのPBS溶液(20μL)を各穴へ
加え、1時間インキュベートした。各穴へ赤血球のPB
S懸濁液(20μL)を加え、1時間インキュベートし
た。そして、赤血球の凝集を注意深く観察し、赤血球の
凝集を阻害する糖類又は糖鎖高分子の最小濃度を決定し
た。
【0040】かかる結果よりして、本発明に従うTre
−Gb2 として示される糖鎖高分子(10)がベロ毒素
(Stx−I、Stx−II)に対して、天然型のGb2
型共重合体と略同じ阻害能を示すことが、明らかとなっ
た。また、Gb3 型共重合体が最も高い活性を示した
が、本発明に従うTre−Gb2 の阻害能は、α−ガラ
クトース型共重合体に比べて、明らかに高いものであっ
た。モノメリックなpNP配糖体は何れも、活性を示さ
なかった(MIC>10μL)ことから、ベロ毒素に対
する結合には、糖鎖クラスターが重要な役割を果たして
いることが示唆された。そして、以上の結果から、ガラ
クト型トレハロースがGb2 類似体として機能し、ベロ
毒素の非天然型リガンドとなることは、明らかである。
【0041】J)ベロ毒素(Stx−I)中和活性試験 各Stx−IのPBS溶液に、各糖鎖又は糖鎖高分子
(Gb2 、Gb3 、Tre−Gb2 、ラクトース、α−
ガラクトース)をそれぞれ等モル量加え、37℃で1時
間、プレインキュベートした。その混合溶液を、Hel
a細胞の入ったシャーレに加え、37℃で3日間、イン
キュベートした。そして、その培地の蛍光強度を測定し
て、細胞の生存率と各糖鎖高分子のCD50(細胞を50
%生存させるために必要な濃度)を決定し、その結果
を、コントロールとの対比において、図4に示した。
【0042】かかる図4の結果からも明らかな如く、本
発明に従う糖鎖高分子(10)であるTre−Gb2
用いた場合であっても、天然型のGb2 やGb3 と同様
なベロ毒素(Stx−I)を捕捉する能力を有し、ベロ
毒素の無毒化の機能を有するリガンドとして利用し得る
ことが、認められるのである。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、安価なトレハロースから有用なガラクト型ト
レハロース若しくはその誘導体を、有利に得ることが出
来るのであり、またそのようなガラクト型トレハロース
若しくはその誘導体は、ベロ毒素を捕捉して、それを無
毒化し得るベロ毒素用リガンドとしての機能を有すると
共に、また、その他の薬剤の出発物質(中間体)として
も、使用され得、更にはそのようなガラクト型トレハロ
ース誘導体を、重合体中に導入して、クラスター化する
ことにより、ベロ毒素用リガンドとして、更に有利に用
いられ得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うガラクト型トレハロース若しくは
その誘導体の製造方法の一つを示す合成工程図である。
【図2】本発明に従うガラクト型トレハロース若しくは
その誘導体の製造方法の他の一つを示す合成工程図であ
る。
【図3】実施例において得られた赤血球凝集阻害試験結
果を示すグラフであって、(a)はStx−Iに対する
結果を示し、また(b)はStx−IIに対する結果を示
すものである。
【図4】実施例において得られたベロ毒素中和活性試験
結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 有希 愛知県名古屋市昭和区山里町36−15 スタ ーハイツ山里202 (72)発明者 小林 一清 愛知県愛知郡東郷町和合ヶ丘3−13−10 Fターム(参考) 4C057 BB03 DD02 JJ09 JJ23 NN10 4C086 AA01 AA02 AA03 EA04 FA03 MA04 NA14 ZC37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2分子のグルコースが結合されてなる構
    造のトレハロースを出発物質とし、その一方のグルコー
    ス部における4位の水酸基を反転せしめて、アキシャル
    型配置と為すことにより、ガラクトース構造を導入する
    ことを特徴とするガラクト型トレハロース若しくはその
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラクトースの1分子とグルコースの1
    分子とが結合してなる構造の、下記化1: 【化1】 にて表わされるガラクト型トレハロース若しくはその誘
    導体からなることを特徴とするトレハロース由来のベロ
    毒素用リガンド。
  3. 【請求項3】 ガラクトースの1分子とグルコースの1
    分子とが結合してなる構造の、下記化2: 【化2】 にて表わされるガラクト型トレハロース誘導体。
  4. 【請求項4】 前記重合性二重結合を有する有機残基
    が、下記化3: 【化3】 にて示される(I)乃至(VI)の何れかの基である請求
    項3に記載のガラクト型トレハロース。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に示されるガラ
    クト型トレハロース誘導体をモノマーとして用いて、そ
    れを単独重合若しくは他の不飽和モノマーと共重合せし
    めて得られる重合体からなることを特徴とするトレハロ
    ース由来のベロ毒素用リガンド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289907A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Japan Science & Technology Agency ベロ毒素中和剤
JP2006083091A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Univ Nagoya トレハロース型二糖類及びその誘導体の製造方法並びに新規トレハロース型二糖類誘導体
WO2021193602A1 (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 国立大学法人九州大学 架橋ポリマー、志賀毒素阻害剤、及び医薬組成物

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WO2021193602A1 (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 国立大学法人九州大学 架橋ポリマー、志賀毒素阻害剤、及び医薬組成物

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