JP2003072317A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2003072317A
JP2003072317A JP2001267245A JP2001267245A JP2003072317A JP 2003072317 A JP2003072317 A JP 2003072317A JP 2001267245 A JP2001267245 A JP 2001267245A JP 2001267245 A JP2001267245 A JP 2001267245A JP 2003072317 A JP2003072317 A JP 2003072317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
tire
tread
weight
tensile stress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001267245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4964375B2 (ja
Inventor
Takao Wada
孝雄 和田
Akihiro Mine
章弘 峯
Izumi Saiwaki
泉 齊脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2001267245A priority Critical patent/JP4964375B2/ja
Publication of JP2003072317A publication Critical patent/JP2003072317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4964375B2 publication Critical patent/JP4964375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大変形領域での弾性率およびtanδ/E’
の高さを両立させ、耐アブレージョン摩耗性能とグリッ
プ性能のバランスを改善する。 【解決手段】 トレッドゴムが、40重量%以上のジエ
ン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤
40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイ
ヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅
方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.
1〜0.9である空気入りタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りタイヤに
関し、とりわけ耐アブレージョン摩耗性能を維持しなが
ら優れたグリップ性能を有する空気入りタイヤに関す
る。 【0002】 【従来の技術】高性能の乗用車や自動2輪車に使われる
高性能タイヤや、競技車両用のレーシングタイヤなどに
使用するトレッドゴムは、走行中のブレーキ、トラクシ
ョン、コーナリング中のグリップ性能を必要とし、路面
とトレッド表面で発生する摩擦係数を高めるために、通
常歪みの小さい領域での粘弾性E’(0.3%〜50%
動的歪み)を測定したときの弾性率が低く、tanδが
高いゴムが望まれる。両方の特性とも重要であり、ta
nδ/E’を高めることが重要である。 【0003】その要求特性を満たすために、通常、ガラ
ス転移温度(Tg)の高いポリマーを使用する、充填剤
や軟化剤の量を増加する、硫黄の量を減らすなどの方法
が行なわれている。 【0004】しかしながら、前記のような通常の手段で
低弾性率、高tanδを達成した場合、走行中のブレー
キ、コーナリングの際に、トレッド表面に大きな変形が
繰り返されることにより、アブレージョン摩耗が発生す
る。 【0005】トレッド表面に加わる力が大きいほど、ま
た、ゴムが柔らかいほど変形が大きくなり、ある一定方
向の連続した変形により、その垂直方向に波状の摩耗が
発生する。これをアブレージョン摩耗という。アブレー
ジョン摩耗が発生すると、その波の間隔、深さが大きい
ほど、外観がわるくなるだけでなく、ゴムと路面の接触
面積が小さくなり性能低下も起こる。 【0006】アブレージョン摩耗が問題となるゴムは、
経験的に大変形の歪み領域での弾性率が低いことがわか
っており、ゴム物性では、引張試験で測定した300%
伸張時の引張応力とアブレージョン摩耗の波の間隔には
相関がある。 【0007】通常グリップ力を高めるために充填剤、軟
化剤の両方を増やした場合、低弾性率および高tanδ
は達成できるが、300%伸張時の引張応力も低くなっ
てしまう。 【0008】逆に、アブレージョン摩耗を改善するため
に、硫黄の量を増やしたり、加硫促進剤の量を増やした
りすることにより、300%伸張時の引張応力を改善し
た場合には、歪みの小さい領域での弾性率も大きくなっ
てしまう。 【0009】このように、従来の技術では耐アブレージ
ョン摩耗性能とグリップ性能の両立が困難であった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大変
形領域での弾性率およびtanδ/E’の高さを両立さ
せ、耐アブレージョン摩耗性能とグリップ性能のバラン
スを改善することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、トレッドゴム
が、40重量%以上のジエン系ポリマーを含むゴム成分
100重量部および充填剤40〜200重量部からな
り、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の300%伸張時
における引張応力とタイヤ幅方向の300%伸張時にお
ける引張応力との比が、1.1〜0.9である空気入り
タイヤに関する。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤは、トレ
ッドゴムがゴム成分および充填剤からなる。 【0013】ゴム成分は、ジエン系ポリマーを含むポリ
マーの単独物または複合物であり、加硫(たとえば硫黄
加硫)可能なジエン系ポリマーが40重量%以上であれ
ば、明確に本発明の効果を発揮することができる。ジエ
ン系ポリマーが40重量%未満では耐摩耗性が著しく低
下する傾向がある。ジエン系ポリマーの含有量は、60
重量%以上、さらには70重量%以上であることがより
好ましい。 【0014】前記ジエン系ポリマーの具体例としては、
天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタ
ジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、3,4
−結合イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム
(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、ス
チレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)など
があげられる。なかでも、グリップ性能を高めるため
に、SBR、3,4−結合イソプレンゴムが好ましい。 【0015】ジエン系ポリマーとしてSBRを用いる場
合、SBRの結合スチレン量は、20〜50重量%であ
ることが好ましい。SBRの結合スチレン量が20重量
%未満では、いかにビニル量をあげてもグリップ性能と
耐摩耗性が両立できない傾向があり、50重量%をこえ
ると低温特性がわるくなり、実車性能の温度依存性が発
生する傾向がある。 【0016】充填剤の配合量は、ゴム成分100重量部
に対して、グリップ性能を必要とするタイヤ用ゴムの適
用範囲である40〜200重量部とする。充填剤の配合
量が40重量部未満では充分なグリップ性能と耐摩耗性
を両立することができない傾向があり、200重量部を
こえると著しく加工性が低下し、耐摩耗性がわるくなる
傾向がある。さらに、充填剤の配合量は、上限で180
重量部、下限で70重量部であることが好ましい。 【0017】充填剤としては、カーボンブラック、シリ
カ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど
のゴム用充填剤があげられる。なかでも耐摩耗性の点
で、カーボンブラック、シリカが好ましい。 【0018】カーボンブラックとしては、タイヤ用ゴム
組成物に使用されているものであれば使用することがで
き、とくに限定はないが、チッ素吸着比表面積(N2
A)が65〜300m2/gで、ジブチルテレフタレー
ト吸収量(DBP)が100〜150ml/100gの
ものが好ましい。 【0019】前記カーボンブラックの具体例としては、
たとえばSAF、ISAF−HM、ISAF−LM、I
SAF−HS、HAFなどがあげられる。さらに、SA
FよりもN2SA、DBP吸油量が高いカーボンブラッ
クがグリップ性能と耐摩耗性の両立の点で望ましい。 【0020】本発明のトレッドは、前記成分の他に、ア
ロマティックオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイ
ルなどの石油系軟化剤、各種レジン、硫黄などの加硫
剤、亜鉛華、ステアリン酸などの加硫助剤、加硫促進
剤、老化防止剤、ワックスなどの添加剤などを含むこと
ができる。 【0021】軟化剤および各種レジンの合計の配合量
は、ゴム成分100重量部に対して25〜200重量部
とすることができる。該配合量が25重量部未満ではグ
リップ性能が不充分な傾向があり、200重量部をこえ
ると耐摩耗性が著しく低下する傾向がある。 【0022】小変形領域での弾性率に影響する大きな因
子として、ゴム分子や充填剤の配向性がある。本発明に
おいては、トレッド表面のゴムの配向性を小さくして小
変形領域での弾性率を小さく保ち、グリップ性能を改善
する。つまり、トレッドゴム表面のタイヤ周方向の30
0%伸張時における引張応力とタイヤ幅方向の300%
伸張時における引張応力との比を、1.1〜0.9とす
る。前記300%伸張時における引張応力の比が0.9
未満では周方向の走行トラクション、ブレーキ発生時の
摩耗外観がわるくなり、1.1をこえると周方向のトラ
クション、グリップ性能がわるくなる。前記300%伸
張時における引張応力の比は、上限で1.08、下限で
1.02であることが好ましい。ここで、300%伸長
時の引張応力は、加硫タイヤのトレッド表面から2mm
を、タイヤ周方向に、またはタイヤ幅方向にサンプリン
グし、JIS規格のK6251に基づく引張試験によっ
て測定される。 【0023】しかしながら、従来のタイヤトレッドの成
形方法では、通常押出機により熱入れし、可塑化したゴ
ムを押出機のヘッドを通じて必要な形状の穴に設計した
ダイプレートを通すことにより、必要な断面形状のトレ
ッドを製造する。または、カレンダーロールにより、図
1に示すような必要な厚さのシートAを作製し、何枚か
を張り合わせることによりトレッドを成形する。このよ
うな方法では、図5に示すように、通常、ゴムが押出し
方向またはカレンダー方向に延伸され、一定方向(配向
方向1)に配向した状態がかなり維持されたトレッドB
となる。 【0024】そのため、タイヤ加硫を行なったときに、
延伸されたままの状態でゴムの加硫反応が起こるため、
とくに周方向の小変形領域での弾性率が高くなり、その
わりには高歪みの弾性率が高くない状態が起こる。 【0025】そこで、本発明では、以下のような方法に
よってトレッドを製造する。 【0026】実施の形態1 図2に実施の形態1におけるトレッドの製造方法を説明
する図を示す。図2に示すように、実施の形態1におい
ては、カレンダーロールにより厚めに作製したシートの
上層2および下層4をスライスして除去し、中層3をト
レッドとする。 【0027】カレンダーロールにより作製するシートの
厚さは、6mm以上、とくには8mm付近であることが
好ましい。シートの厚さが6mm未満では 一定方向の
配向が強くなり、周方向に小変形での弾性率が高くなる
傾向がある。シートの厚さは厚くても問題はなく、厚い
ほど良い。 【0028】除去する上層および下層の厚さは、1mm
以上であることが好ましい。除去する厚さが1mm未満
ではその内側で、まだ配向性が強い傾向がある。除去す
る厚さは厚いほど良い。 【0029】実施の形態2 図3に実施の形態1におけるトレッドの製造方法を説明
する図を示す。実施の形態1においては、図3(a)に
示すようにカレンダーロールにより必要な厚さ(たとえ
ば2mm)に作製したシートを、配向方向1と垂直な面
で切断して短冊5をつくり、これを図3(b)のように
切断面を上下に向けて並べてトレッドを成形する。 【0030】実施の形態3 図4に実施の形態1におけるトレッドの製造方法を説明
する図を示す。実施の形態1においては、図4(a)に
示すように、カレンダーロールにより必要な厚さ(たと
えば2mm)に作製したシートを立方体6に切断し、こ
れを図4(b)のようにランダムに積層してトレッドを
製造する。 【0031】立方体の一辺の長さは1〜3mm、とくに
は2mm付近であることが好ましい。シートの厚さが1
mm未満では配向性が強くなる傾向があり、3mmをこ
えると不均一になる傾向がある。 【0032】実施の形態4 実施の形態4においては、カレンダーロールにより必要
な厚さ(たとえば2mm)に作製したシートを、加熱し
たのち、冷やして収縮させることにより、配向したゴム
に分子運動を起こさせて配向性を減少させる。 【0033】加熱温度は50〜120℃、とくには80
℃付近とすることが好ましい。加熱温度が50℃未満で
は配向性を減少させるために長時間かかる傾向があり、
120℃をこえるとゴムによっては焼けてしまう傾向が
ある。加熱時間は、加熱後のシートが成形可能な範囲で
長いほうが良い。 【0034】実施の形態5 実施の形態5においては、トレッドゴム組成物のベース
練り工程で、硫黄および加硫促進剤を混練りし、必要な
厚さ(たとえば2mm)のシートを作製してトレッドを
成形する。 【0035】ベース練りでの硫黄の配合量は、ゴム成分
100重量部に対して0.2〜3重量部であることが好
ましい。硫黄の配合量が0.2重量部未満では加硫不充
分な傾向があり、3重量部をこえるとベース練りでゴム
が焼けやすい傾向がある。 【0036】ベース練りでの加硫促進剤の配合量は、ゴ
ム成分100重量部に対して0.5〜3重量部であるこ
とが好ましい。加硫促進剤の配合量が0.5重量部未満
では本発明の効果が小さくなる傾向があり、3重量部を
こえるとベース練りでゴムが焼ける傾向がある。 【0037】ベース練り温度は、100〜140℃、と
くには120℃付近とすることが好ましい。ベース練り
温度が100℃未満では本発明の効果が小さくなる傾向
があり、140℃をこえるとベース練りでゴムが焼ける
傾向がある。 【0038】実施の形態1〜5に示した方法により、タ
イヤ周方向およびタイヤ幅方向の配向性を小さくするこ
とができる。このようにして成形されたトレッドを、そ
の他のタイヤ部材と貼り合わせて未加硫タイヤを成形
し、加硫機で加熱プレスすることによって、本発明の空
気入りタイヤを製造することができる。 【0039】本発明の空気入りタイヤでは、トレッドの
タイヤ周方向およびタイヤ幅方向の配向性が小さい状態
で加硫されているので、耐アブレージョン摩耗性能を犠
牲にすることなくグリップ性能を向上することができ
る。 【0040】本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイ
ヤ、自動2輪車用タイヤ、レーシング用タイヤなどとし
て好適に使用することができる。 【0041】 【実施例】以下に実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。 【0042】実施例1〜5および比較例1〜2 (材料) SBR:旭化成(株)製のタフデン4350(結合スチ
レン量:39重量%) SAFカーボン:三菱化学(株)製のダイヤブラックA
(N2SA:142m2/g、DBP吸油量:116ml
/100g) 硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄 加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーN
S ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN 老化防止剤6C:フレキシス社製のサントフレックス1
3 老化防止剤224:大内新興化学工業(株)製のノクラ
ック224 ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐 亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種 アロマチックオイル:ジャパンエナジー社製のプロセス
X−260 【0043】(製造方法)BR型バンバリーミキサーに
て表1に示すベース練り配合を、約3分間、排出温度1
45℃でベース練りし、ベース練りしたゴムに、表1に
示すファイナル練り配合を加えて約5分間混練りし、カ
レンダーロールにより厚さ2mmのシートを作製した。
ただし、実施例1ではシートの厚さを8mmとし、実施
例5ではベース練りの排出温度を120℃とした。 【0044】比較例1では、シートを所定の形状に貼り
合わせてトレッドを成形した。実施例1では、8mmに
作製したシートを、上層2mmおよび下層2mmを除去
してトレッドを成形した。実施例2では、シートを配向
方向と垂直な面で幅4mmに切断し、切断面を上下に向
けて並べてトレッドを成形した。実施例3では、シート
を2mm平方に切断し、ランダムに積み上げてトレッド
を成形した。実施例4では、シートを80℃で24時間
加熱したのち冷やして収縮させた。実施例5は、ベース
練り工程で硫黄および加硫促進剤の一部を加えて排出温
度120℃で混練りしたものであり、シートを所定の形
状に張り合わせてトレッドを製造した。比較例2では、
配向方向がタイヤ幅方向を向くようにシートを所定の形
状に張り合わせてトレッドを製造した。 【0045】製造した各トレッドを用いて、11*7.
10−5サイズのカートタイヤを試作し、以下の評価を
行なった。 【0046】(試験方法) トレッドゴム物性 前記製造条件で作製したタイヤのトレッド表面から2m
mの厚さにゴム片をスライス(タイヤ周方向、タイヤ幅
方向にサンプリング)し、または打ち抜き、これを試験
サンプルとして以下の評価を行なった。 【0047】硬度 打ち抜いたゴム片の硬度を、JIS−A硬度計で測定し
た。測定温度は25℃とした。 【0048】引張試験 タイヤ周方向およびタイヤ幅方向にサンプリングしたゴ
ム片を、ダンベル3号に切り抜き、JIS引張試験法K
6251に基づいて試験を行なった。300%伸張時応
力(M300)が大きいほどアブレージョン摩耗が良好
である。 【0049】粘弾性 タイヤ周方向にサンプリングしたゴム片について、
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用い
て10%初期歪みを与えて50℃で2.5%の動的歪み
を与えたときの粘弾性を測定した。複素弾性率(E′)
が低いほど、損失正接(tanδ)が高いほど、グリッ
プ性能に優れる傾向があり、tanδ/E′が高いほど
グリップ性能が良好である。 【0050】実車テスト カートタイヤに11*7.10−5サイズの試作タイヤ
を装着し、1周約2kmのコースを5周走行し、以下の
評価を行なった。 【0051】グリップ性能 比較例1のタイヤをコントロールとし、そのグリップフ
ィーリングを3点として5点満点で評価した。 【0052】摩耗外観 摩耗外観は、5周走行後にアブレージョン摩耗の外観
(発生した波の山部の間隔を黙視で確認)を比較例1の
タイヤを3点とし、5点満点で評価した。 【0053】(試験結果)表1に結果を示す。 【0054】 【表1】 【0055】比較例1は、一般的な練り方でトレッド押
出方向とタイヤ周方向を一致させた通常のタイヤ試作方
法である。 【0056】実施例1〜3は、いずれもタイヤ周方向へ
の配向性を強制的になくした方法であり、いずれの方法
もタイヤ周方向と幅方向のM300の差が小さくなり、
周方向のE′や硬度が減少した。結果的に耐アブレージ
ョン摩耗性能は同等であり、グリップ性能は向上した。 【0057】実施例4のように作製したシートに熱を加
えたり、実施例5のようにシートの作製前に一部架橋
(加硫)を進ませる方法により、摩耗外観はやや改善さ
れグリップ性能もやや向上した。 【0058】比較例2は、タイヤ周方向の配向ではなく
幅方向にゴム分子を配向した例であり、グリップ性能、
摩耗外観とも同等であった。 【0059】これらの結果から、周方向と断面方向のM
300の比が小さいほどグリップ性能と耐アブレージョ
ン摩耗性能のバランスが改善されることがわかる。 【0060】 【発明の効果】本発明の空気入りタイヤによれば、トレ
ッド表面のゴム分子の配向性が小さく、耐アブレージョ
ン摩耗性能を維持しながら、グリップ性能の改善を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】カレンダーロールにより作製したシートのゴム
分子の配向状態を表わす図である。 【図2】実施の形態1におけるトレッドの製造方法を表
わす図である。 【図3】実施の形態2におけるトレッドの製造方法を表
わす図である。 【図4】実施の形態3におけるトレッドの製造方法を表
わす図である。 【図5】従来方法により製造したトレッドのゴム分子の
配向状態を表わす図である。 【符号の説明】 1 配向方向 2 上層 3 中層 4 下層 5 短冊 6 立方体 A シート B トレッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齊脇 泉 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC011 AC021 AC031 AC061 AC081 BB181 BB241 DA036 DE146 DE236 DJ016 DJ036 FD016 FD140 GN01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 トレッドゴムが、40重量%以上のジエ
    ン系ポリマーを含むゴム成分100重量部および充填剤
    40〜200重量部からなり、トレッドゴム表面のタイ
    ヤ周方向の300%伸張時における引張応力とタイヤ幅
    方向の300%伸張時における引張応力との比が、1.
    1〜0.9である空気入りタイヤ。
JP2001267245A 2001-09-04 2001-09-04 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP4964375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267245A JP4964375B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001267245A JP4964375B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003072317A true JP2003072317A (ja) 2003-03-12
JP4964375B2 JP4964375B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=19093402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001267245A Expired - Fee Related JP4964375B2 (ja) 2001-09-04 2001-09-04 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4964375B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015016767A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 住友ゴム工業株式会社 タイヤの耐摩耗性能評価方法
JP7364874B2 (ja) 2019-09-04 2023-10-19 横浜ゴム株式会社 自動二輪車用タイヤ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62191204A (ja) * 1986-02-17 1987-08-21 Kyushu Shinko Rubber Kk 滑止用タイヤ
JPH08175110A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Bridgestone Corp 配向性トレッドを備えた空気入りタイヤ
JP2001138718A (ja) * 1999-11-17 2001-05-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001138717A (ja) * 1999-11-17 2001-05-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62191204A (ja) * 1986-02-17 1987-08-21 Kyushu Shinko Rubber Kk 滑止用タイヤ
JPH08175110A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Bridgestone Corp 配向性トレッドを備えた空気入りタイヤ
JP2001138718A (ja) * 1999-11-17 2001-05-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001138717A (ja) * 1999-11-17 2001-05-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015016767A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 住友ゴム工業株式会社 タイヤの耐摩耗性能評価方法
JP7364874B2 (ja) 2019-09-04 2023-10-19 横浜ゴム株式会社 自動二輪車用タイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4964375B2 (ja) 2012-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1719798B1 (en) Rubber composition and pneumatic tire using the same
JP5440028B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP1690895B1 (en) Rubber composition and tire having tread comprising thereof
EP4140764A1 (en) Tire
JP4672416B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法および該製造方法により得られる空気入りタイヤ
EP4137331A1 (en) Tire
JP2004106796A (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP4607077B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP5549082B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2004249873A (ja) 空気入りタイヤ
JP2004074960A (ja) タイヤ
JP2007302713A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP3996777B2 (ja) タイヤ用トレッドゴム
JP2007169500A (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物
CN114056009A (zh) 轮胎
CN111386200B (zh) 充气轮胎及该充气轮胎所使用的轮胎用橡胶组合物的制造方法
JP4759274B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2004002584A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP4540198B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2004136863A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002307911A (ja) 重荷重用空気入りタイヤおよびその製造方法
JP4964375B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2006307039A (ja) ゴム組成物およびそれからなる乗用車用ラジアルタイヤ
CN113993941A (zh) 轮胎
JP2003221466A (ja) タイヤ用トレッドゴム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080704

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees