JP2003071880A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents

バルブゲート式金型装置

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JP2003071880A
JP2003071880A JP2001265098A JP2001265098A JP2003071880A JP 2003071880 A JP2003071880 A JP 2003071880A JP 2001265098 A JP2001265098 A JP 2001265098A JP 2001265098 A JP2001265098 A JP 2001265098A JP 2003071880 A JP2003071880 A JP 2003071880A
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gate
resin
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JP2001265098A
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Yoshinori Higuchi
良則 樋口
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融樹脂に対する流動抵抗の抑制と製造効率
の向上と不良充填の防止とを図り、コンパクトで且つき
わめて均一な状態で溶融樹脂をゲートから金型のキャビ
ティに充填できるバルブゲート式金型装置を提供する。 【解決手段】 一対の型体21,22間に形成された製
品キャビティ23内にゲート35を介して成形材料を供
給し、孔部3を有する成形品1を射出するバルブゲート
式金型装置において、ゲート35の中央部に臨み製品キ
ャビティ23における孔部3に相当する部分に位置され
る先端を備えた支持ピン200と、この支持ピン200
の外側に嵌合し軸線に沿って移動自在に設けられて、ゲ
ート35を開閉する筒状の可動ピン56と、から構成さ
れ、支持ピン200の内部に、支持ピン200を加熱す
るヒータ201が設けられてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔部を有する成形
品の製造に用いるバルブゲート式金型装置に係り、特
に、熱可塑性樹脂の射出成形などに用いて好適な技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、成形材料である熱可塑性樹脂に
より一体成形される製品である成形品1の一例を示して
いる。この成形品1は、ほぼ回転体状になっているが、
ボス部である円筒形状の筒状部2を中央に有し、この筒
状部2内に孔部3を有している。また、筒状部2の外周
側には円盤部4が薄肉部5を介して繋がっている。
【0003】このような成形品1を成形するために、図
7に示すように、樹脂を射出するノズル132内に、セ
ンターコアピン130と、これに上下動摺動可能にリン
グゲート133を設け、リングゲート133の上下動に
より樹脂供給路137からの樹脂の射出、停止を制御す
る。そして、可動側の型として、上記センターコアピン
130に連結するようにして可動側コアピン131を設
け、キャビティ134内へノズル132より樹脂を流す
ことによって、成形品を作り、この時、センターコアピ
ン130と可動側コアピン131の連結部によって上述
の成形品1の孔部3が形成されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この装置例
にあっては、上金型の周囲は図示しないヒータによって
加熱されて樹脂の溶融状態を保持しているが、センター
コアピン130は、周囲に対して温度が低くなる傾向に
あり、従って、センターコアピン130が溶融樹脂13
5と接触する部分に、樹脂の冷却固化した固化層136
が薄くスキン状に発生してしまう場合があった。この固
化層136は、次に射出成形を行なうために、リングゲ
ート133を降下させた際に、リングゲート133によ
り削り取られてしまい、この削り取られた固化層136
の削りかすがキャビティ134内に入り込んでしまうこ
とにより、成形品にヤケまたは異物付着といった成形不
良を引き起こす原因となってしまう場合があった。
【0005】また、センターコアピン130が溶融樹脂
135と接触する部分に、位置にある樹脂は粘性が高く
なって流動性が悪くなる上、固化層136により、ゲー
トとしての流路が狭くなり、溶融樹脂の流動抵抗が増大
して樹脂注入時間がかかり作業効率が低下するという問
題があった。しかも、キャビティ134に樹脂が均等に
充填されず、寸法精度の低下や密度のばらつきなどの問
題が生じ、高品位の成型が出来ない可能性があった。さ
らに、キャビティ134内の樹脂は固化させるために冷
却しなければならなず、成形能率を向上するためには、
速やかに冷却することが望ましいが、固化層136の発
生を増大する可能性があった。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、以下の目的を達成しようとするものである。 溶融樹脂に対する流動抵抗の抑制を図ること。 コンパクトで且つきわめて均一な状態で溶融樹脂を
ゲートから金型のキャビティに充填できるバルブゲート
式金型装置を提供すること。 製造効率の向上を図ること。 不良充填の防止を図ること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の型体間
に製品キャビティが形成され、この製品キャビティ内に
ゲートを介して成形材料を供給し、孔部を有する成形品
を射出するバルブゲート式金型装置において、上記ゲー
トの中央部に臨み前記製品キャビティにおける前記孔部
に相当する部分に位置される先端を備えた支持ピンと、
この支持ピンの外側に嵌合し軸線に沿って移動自在に設
けられて、上記ゲートを開閉する筒状の可動ピンと、か
ら構成され、前記支持ピンの内部に、前記支持ピンを加
熱する加熱手段が設けられてなることにより上記課題を
解決した。また、前記支持ピンが前記ゲートを形成する
ゲート形成孔に連通して成形材料を供給する材料通路内
に位置してなる手段を採用することもできる。本発明に
おいて、前記支持ピン先端側に当接するコアピンが前記
ゲートを有する型体と対向する型体に設けられ、該コア
ピンに冷却手段が設けられてなることが望ましい。
【0008】本発明は、支持ピンの内部に、前記支持ピ
ンを加熱する加熱手段が設けられてなることにより、ゲ
ート付近において支持ピンを加熱することで、支持ピン
付近において樹脂の温度が低下して粘性が高くなること
で流動性が悪くなることが防止できる。これにより、溶
融樹脂の流動抵抗が増大することがなく、樹脂注入時間
が必要以上にかかることを抑制でき、作業効率の低下を
防止することができる。さらに、樹脂の粘性が高くなっ
て支持ピンの外周に樹脂が半ば固着することを防止でき
るため、ゲートの流路が減少して樹脂注入時間が必要以
上にかかることを抑制して作業効率の低下を防止するこ
とができるとともに、製品キャビティに樹脂を均等に充
填することができ、寸法精度の低下や密度のばらつきな
どが生じることを防止でき、高品位の成形製品を得るこ
とができる。また、樹脂の粘性が高くなって支持ピン先
端部付近の外周に半ば固化した樹脂が付着することがな
くなるため、バルブ体がコア体に沿って摺動し、ゲート
を閉塞する際に、バルブ体先端により支持ピン周囲の固
化樹脂が刮取されて製品キャビティに押し込まれてしま
うことがなくなり、成形品にヤケまたは異物付着といっ
た成形不良を引き起こすことが防止できる。
【0009】本発明において、前記支持ピンが前記ゲー
ト形成孔に連通して成形材料を供給する材料通路内に位
置して前記筒状のバルブ体の内周面に摺動自在に設けら
れてなることにより、材料通路内の成形材料を中心部側
から加熱することができ、より効果的な溶融樹脂の温度
設定を可能とすることができる。
【0010】また、本発明において、前記支持ピン先端
側に当接するコアピンに冷却手段が設けられてなること
により、製品キャビティ内の成形材料に対する冷却を速
やかにおこなうことができるため、熱可塑性樹脂等とさ
れる成形材料を速やかに冷却固化して冷却固化時間が必
要以上にかかることを抑制し、作業効率の低下を防止す
ることができる。
【0011】本発明において、前記コアピン体が前記ゲ
ート形成孔を有する型体と対向する型体に設けられてそ
の先端部分が前記製品キャビティにおける前記孔部に相
当する部分に位置されてなることにより、前記製品キャ
ビティに注入された成形材料を速やかに冷却して、冷却
固化時間が必要以上にかかることを抑制して作業効率の
低下を防止することができるとともに、成形材料注入中
におけるゲート付近の成形材料(樹脂等)を冷却するこ
とはないため、ゲート付近における形成材料の温度が低
下して樹脂の粘性が高くなることで流動性が悪くなるこ
とが防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るバルブゲート
式金型装置の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るバルブゲート式金型装置のゲ
ートが閉じた状態を示す断面図であり、図2は、図1の
ゲートが開いた状態を示す断面図、図2のバルブ体支持
部付近の拡大断面図、図4は、図3のA−A矢視図であ
る。図において、符号21は固定型、22は可動型であ
る。
【0013】本実施形態において、製造されるのは図6
に示す成形品1であり、相互に対向するこれら固定型2
1および可動型22は、互いに、図における上下方向と
される型開閉方向に移動して開閉し、型閉時に相互間に
成形品1の形状をした製品キャビティ23を1つまたは
複数形成するものである。
【0014】固定型21は、図示しない射出成形機の固
定側プラテンに取り付けられる固定側取り付け板26
と、この固定側取り付け板26における可動型22側
(図示下側)の面に図示しないスペーサブロックを介し
て固定された固定側型板27とを備えている。また、固
定側取り付け板26と固定側型板27との間には、マニ
ホールド28が設けられ、このマニホールド28には図
示しない加熱用のヒータが設けられるとともに、材料通
路であるランナー29が形成されている。このランナー
29は射出成形機のノズルが接続される図示しないスプ
ルーブシュ内のスプルーに連通されている。また、固定
側型板27における可動型22側の面には、キャビティ
ブロック30が埋設固定されている。
【0015】固定側型板27ないしキャビティブロック
30における可動型22側の面に形成されたゲートブシ
ュ組み込み穴31内にゲートブシュ32が嵌合固定され
ている。ゲートブシュ32には組み込み孔33が貫通形
成されており、この組み込み孔33の可動型22側の先
端部が製品キャビティ23における成形品1の孔部3に
相当する位置へ開口する円柱形状のゲート形成孔34に
なっている。このゲート形成孔34の軸方向は開閉方向
と一致している。
【0016】固定型21には、ゲート形成孔34によっ
て形成されるゲート35を開閉するバルブ装置41が組
み込まれている。次に、このバルブ装置41の構成を説
明する。固定側型板27には、開閉方向に貫通しゲート
ブシュ32内の組み込み孔33に通じる組み込み孔42
が形成されている。これら組み込み孔33,42に略筒
状のバルブ本体43が組み込まれている。このバルブ本
体43の一端部はフランジ部44になっており、マニホ
ールド28および固定側型板27間に挟持固定されてい
る。
【0017】バルブ本体43内部には、マニホールド2
8内のランナー29をゲートに連通させる材料通路45
が設けられている。この材料通路45は、マニホールド
28側の一部以外開閉方向に沿う略直線状に形成されて
おり、材料通路45の下端部付近すなわちゲート35側
の先端部には、材料通路45の他の部分よりも径が小さ
いバルブ体支持部としてのバルブスリーブ支持部46が
形成されている。バルブスリーブ支持部46の周辺部の
内面には、互いに等間隔離れた複数の凹溝47が開閉方
向に貫通して形成されており、凹溝47はバルブ本体4
3内の材料通路45をゲート35に連通している。ま
た、バルブ本体43の外周面には、材料通路45を加熱
するバンドヒータ48およびこのヒータ48を外側から
覆う略円筒状のヒータカバー49が嵌合されている。
【0018】バルブ本体43の外周側には、ヒータカバ
ー49よりもゲート35側位置する短い円環状の断熱シ
ールリング51が嵌合固定され、この断熱シールリング
51の外周面がゲートブシュ32の組み込み孔33内に
形成された同径の円柱面52に嵌合している。これによ
り、バルブ本体43がゲート35側先端部においてゲー
トブシュ32に支持されている。組み込み孔33,42
の内面とバルブ本体43との間、あるいは、組み込み孔
33,42とヒータカバー49との間には、断熱シール
リング51とゲートブシュ32との嵌合面以外の部分
に、断熱のため隙間が形成されている。
【0019】バルブ本体43の材料通路45内も中心軸
部を貫通して、開閉方向に移動してゲート形成孔34に
挿脱自在に嵌合するバルブ体としての円筒形状のバルブ
スリーブ(可動ピン)56と、このバルブスリーブ56
内に摺動自在に先端の閉じた円筒形状のコアピン(支持
ピン)200とが設けられる。バルブスリーブ56のゲ
ート35側先端部はバルブスリーブ支持部46に常時摺
動自在に勘合している。バルブスリーブ56のバルブ本
体43におけるマニホールド28側の端部は、バルブ本
体43内に固定されたガイドブシュ57により支持され
て、このガイドブシュ57内を摺動自在に貫通してい
る。バルブスリーブ56は、固定側取り付け板26に設
けられた駆動源としての油圧シリンダなどの流体圧シリ
ンダ58により駆動されて開閉方向と一致する軸方向に
移動可能とされている。コアピン200の内部には、コ
アピン200を加熱するための加熱手段として、ヒータ
201が設けられている。
【0020】可動型22は、図示しない射出成形機の可
動側プラテンに取り付けられる可動側取り付け板61
と、この可動側取り付け板61における固定型21側
(図示上側)の面に図示しないスペーサブロックを介し
て固定されたキャビティ形成部材としての可動側型板6
2とを備えている。この可動側取り付け板62における
固定側21側の面には、コアブロック63が埋設固定さ
れており、コアブロック63の固定型21側の面には、
製品キャビティ23を形成するキャビティ形成部材とし
てコア入子64が埋設固定されている。
【0021】コア入子64の固定側21側の面には、成
形品1の孔部3を形成するためのコアピン81が形成さ
られている。コアピン81は軸線方向が開閉方向と一致
した円筒形状とされており、その内部に冷却手段として
の冷却孔210および冷却管211が設けられ、コアピ
ン81の固定型21側の先端部分の冷却孔210は閉塞
されている。コアピン81の基端部に形成されたフラン
ジ部82が、可動側取り付け板61とこの可動側取り付
け板61にボルト83によって固定された押さえ板84
とにより挟持されて固定されている。コアピン81は突
き出し板66および突き出し部材固定板68に形成され
た通孔85および筒状の突き出しスリーブ71内の通孔
71aを摺動自在に貫通して製品キャビティ23へ先端
部が突出している。さらに固定型21と可動型22の型
閉時には、コアピン81の先端部が固定型21側のコア
ピン200の先端部に当接可能になっている。すなわ
ち、コアピン200およびコアピン81は成形品1の孔
部3を形成するものである。そして、コアピン200が
コアピン81に当接した状態で、固定型21側のゲート
形成孔34の内周面とコアピン200の外周面との間
に、製品キャビティ23へ成形材料を注入する筒状のゲ
ート35が形成されるようになっている。
【0022】ヒータ201は、その下端部が製品キャブ
ティ23の形成時にゲート35付近に位置するように設
けられ、樹脂注入時におけるゲート35付近のコアピン
200外周面が所定の温度になるように温度設定可能と
されている。この設定温度は、注入される樹脂の種類、
組成等によって設定される。温度調節手段としてとして
の冷却孔210は、その上端部が製品キャブティ23の
形成時に成形品1の孔部3に近接して位置するように設
けられ、冷却孔210内部には、冷却孔210の上端部
位置まで冷却管211の先端部が位置するように冷却管
211が設けられている。冷却管211は図示しない冷
却用冷媒供給源から水等とされる冷却用冷媒を供給され
て先端部から冷却孔210内部に供給し、この冷却用冷
媒は冷却孔210内部を通って冷却用冷媒供給源にもど
り、循環するように構成され、これにより、コアピン8
1およびその周辺の冷却をおこない、樹脂注入後の冷却
時において速やかに樹脂の温度を低下するように温度設
定可能とされている。この設定温度は、注入される樹脂
の種類、組成等によって規定され、冷却孔210および
冷却管211の寸法および冷却用冷媒の供給量等により
設定される。
【0023】バルブスリーブ支持部46は、図2および
図3に示すように、ゲート35側で材料通路45の内周
面に開閉方向に延在する3枚の支持羽101が一体に成
形され、これら支持羽101間が凹溝47とされてい
る。支持羽101は、材料通路45の中心軸に対して1
20°ずつ離間して放射状に位置しており、支持羽10
1の内側縁は、開閉方向上側の基端側が凸状湾曲縁10
2となり、ゲート35側が開閉方向と平行でバルブスリ
ーブ56の外周面56bに摺動する摺動縁103となっ
ている。この3枚の支持羽101により、バルブスリー
ブ56の外周面56bが摺動自在に支持されている。バ
ルブスリーブ56のゲート側先端部には、ゲート35に
嵌合してこのゲート35の開閉をおこなうゲート閉塞部
111が設けられ、このゲート閉塞部111はバルブス
リーブ56の基端部に比べて径小に形成され、先端部1
12は製品キャビティ23を形成するようにされてい
る。
【0024】上記の構成のバルブゲート式金型装置によ
る成形品1の製造方法について説明する。
【0025】成形品1の成形に際しては、、先ず固定型
21と可動型22とを型閉する。この状態で固定型21
と可動型22との間に製品キャビティ23が形成される
とともに、固定型21のコアピン200および可動型2
2側のコアピン81とが当接する状態になり、ゲート形
成孔34の内周面とコアピン200の外周面との間に筒
状のゲート35が形成される。さらに流体シリンダ58
の駆動によりバルブスリーブ56を可動型22と反対側
に移動して、ゲート35を解放する。
【0026】また、バンドヒータ48により材料通路4
5を加熱するとともに、ヒータ201によりコアピン2
00およびこれに接するバルブスリーブ56を加熱す
る。同時に、図示しない冷却用冷媒供給源から水等とさ
れる冷却用冷媒を冷却管211に供給しその先端部から
冷却孔210内部を通して冷却用冷媒供給源に循環させ
て、コアピン81およびその周辺の冷却をおこなう。
【0027】この状態で、射出成形機の図示しないノズ
ルからスプルー内に成形材料である溶融したナイロンな
どの熱可塑性樹脂を噴出する。この樹脂は、スプルーか
らマニホールド28のランナー29、バルブ本体43の
材料通路45およびバルブスリーブ支持部46の凹溝4
7を通りゲート35から製品キャビティ23内に注入さ
れる。このとき、ヒータ201によりコアピン200が
加熱されているため、コアピン200外周面において樹
脂の温度が低下して樹脂の粘性が高くなることで流動性
が悪くなること、および、樹脂が固化することを防止で
きる。
【0028】次いで製品キャビティ23に樹脂が充填さ
れた後、保圧を経て、図1に示すように、流体圧シリン
ダ58の駆動により、バルブスリーブ56を可動型22
側に移動させてゲート35に嵌合させてゲート35を閉
塞する。これにより、製品キャビティ23内の樹脂すな
わち製品である成形品1と、ゲート35までの材料通路
45内の樹脂とが切断される。このとき、冷却用冷媒が
冷却管211,冷却孔210に循環されてコアピン81
およびその周辺が冷却されているため、製品キャビティ
23内の熱可塑性樹脂を速やかに冷却固化することがで
きる。
【0029】図5は、図1の可動型における成形品の離
型時の状態を示す断面図である。製品キャビティ23内
の樹脂が冷却固化した後、固定型21と可動型22とを
型開して、成形された成形品1を取り出す。このとき、
固定型21と可動型22との型開にともない、固定型2
1側の離型抵抗と、可動型22側の離型抵抗との相違に
より、成形品1はまず、固定型21から離れる。次い
で、射出成形機に設けられた図示しない突き出しロッド
により突き出し板66,67が固定型21側に押圧さ
れ、これにより、図5に示すように、突き出しスリーブ
71および突き出しピン72が固定型21側へ移動し、
突き出しスリーブ71および突き出しピン72が成形品
1を押すことにより、コアピン81から孔部3が抜け成
形品1が可動型22から離れる。
【0030】その後、固定型21と可動型22とが型閉
されて、以上のサイクルが繰り返される。そして、全成
形サイクルを通じて、スプルー、マニホールド28のラ
ンナー29、および、バルブ本体43の材料通路45内
の樹脂はヒータ48の加熱により常時溶融状体に保たれ
る。
【0031】本実施形態のバルブゲート式金型装置によ
れば、ヒータ201によりコアピン200が加熱されて
いるため、コアピン200外周面において樹脂の温度が
低下して樹脂の粘性が高くなることで流動性が悪くなる
こと、および、樹脂が固化することを防止でき、これに
より、ゲート35付近における溶融樹脂の流動抵抗が増
大することがなく、樹脂注入時間が必要以上にかかるこ
とを抑制でき、作業効率の低下を防止することができ
る。このため、ゲート35付近における樹脂の粘性が高
くなってコアピン200先端部付近の外周に樹脂が半ば
固着することを防止できるため、ゲート35の流路面積
が減少して樹脂注入時間が必要以上にかかることを抑制
して作業効率の低下を防止することができるとともに、
製品キャビティ23に樹脂を均等に充填することがで
き、寸法精度の低下や密度のばらつきなどが生じること
を防止でき、高品位の成形品1を得ることができる。
【0032】同時に、ゲート付近および製品キャビティ
付近内部において樹脂等の温度が低下してコアピン20
0体先端部付近の外周に半ば固化した樹脂が付着するこ
とがなくなるため、バルブスリーブ56がコアピン20
0に沿って摺動し、ゲート35を閉塞する際に、バルブ
スリーブ56先端によりコアピン200周囲の固化樹脂
が刮取されて製品キャビティ23内部に押し込まれてし
まうことが防止できる。従って、製品キャビティ23内
において充填された樹脂の均等性を維持することがで
き、寸法精度の低下や密度のばらつきなどが生じること
を防止でき、高品位の成形品1を得ることが可能とな
る。
【0033】同時に、本実施形態のバルブゲート式金型
装置によれば、コアピン81に冷却手段としての冷却孔
210と冷却管211とを設け、冷却用冷媒供給源から
水等とされる冷却用冷媒を冷却管211に供給しその先
端部から冷却孔210内部を通して冷却用冷媒供給源に
循環させて、コアピン81およびその周辺の冷却をおこ
なうことにより、コアピン81およびその周辺をよりい
っそう冷却することができ、製品キャビティ23内の熱
可塑性樹脂を速やかに冷却固化することができる。従っ
て、冷却固化時間が必要以上にかかることを抑制して作
業効率の低下を防止することができるとともに、成形材
料注入中におけるゲート35付近の樹脂を冷却すること
はないため、ゲート35付近における形成材料の温度が
低下して樹脂の粘性が高くなることで流動性が悪くなる
ことが防止できる。
【0034】なお、本発明において趣旨を変更しないも
のであれば、これ以外の構成も可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明のバルブゲート式金型装置によれ
ば、支持ピン内部に加熱手段としてのヒータが設けられ
てなることにより、支持ピンを加熱してゲート付近にお
いて成形材料(樹脂等)の温度を所定の状態に設定する
ことができ、ゲート付近の温度が低下して樹脂の粘性が
高くなることで流動性が悪くなることが防止できること
により、溶融樹脂の流動抵抗が増大することがなく、樹
脂注入時間が必要以上にかかることを抑制でき、作業効
率の低下を防止することができ、さらに、樹脂の粘性が
高くなってコア体先端部付近の外周に樹脂が半ば固着す
ることを防止できるため、ゲートの流路が減少して樹脂
注入時間が必要以上にかかることを抑制して作業効率の
低下を防止することができるとともに、製品キャビティ
に樹脂を均等に充填することができ、寸法精度の低下や
密度のばらつきなどが生じることを防止でき、高品位の
成形製品を得ることができる、また、樹脂の粘性が高く
なってコア体先端部付近の外周に半ば固化した樹脂が付
着することがなくなるため、バルブ体がコア体に沿って
摺動し、ゲートを閉塞する際に、バルブ体先端によりコ
ア体周囲の固化樹脂が刮取されて製品キャビティに押し
込まれてしまうことがなくなり、成形品にヤケまたは異
物付着といった成形不良を引き起こすことが防止でき
る、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバルブゲート式金型装置のゲ
ートが閉じた状態を示す断面図である。
【図2】 図1のゲートが開いた状態を示す断面図で
ある。
【図3】 図2のバルブ体支持部付近の拡大断面図
【図4】 図3のA−A矢視図である。
【図5】 図1の可動型における成形品の離型時の状
態を示す断面図である。
【図6】 (a)は成形品の断面図、(b)は成形品
の底面図である。
【図7】 従来の金型装置の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…成形品 3…孔部 21…固定型(型体) 22…可動型(型体) 23…製品キャビティ 34…ゲート形成孔 35…ゲート 45…材料通路 47…バルブ体支持部 56…バルブスリーブ(可動ピン) 81…コアピン(支持ピン) 200…コアピン 201…ヒータ(加熱手段) 210…冷却孔(冷却手段) 211…冷却管(冷却手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の型体間に製品キャビティが形成
    され、この製品キャビティ内にゲートを介して成形材料
    を供給し、孔部を有する成形品を射出するバルブゲート
    式金型装置において、 上記ゲートの中央部に臨み前記製品キャビティにおける
    前記孔部に相当する部分に位置される先端を備えた支持
    ピンと、 この支持ピンの外側に嵌合し軸線に沿って移動自在に設
    けられて、上記ゲートを開閉する筒状の可動ピンと、か
    ら構成され、 前記支持ピンの内部に、前記支持ピンを加熱する加熱手
    段が設けられてなることを特徴とするバルブゲート式金
    型装置。
  2. 【請求項2】 前記支持ピンが前記ゲートを形成する
    ゲート形成孔に連通して成形材料を供給する材料通路内
    に位置してなることを特徴とする請求項1記載のバルブ
    ゲート式金型装置。
  3. 【請求項3】 前記支持ピン先端側に当接するコアピ
    ンが前記ゲートを有する型体と対向する型体に設けら
    れ、該コアピンに冷却手段が設けられてなることを特徴
    とする請求項2記載のバルブゲート式金型装置。
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