JP2003071619A - 電動チャック装置 - Google Patents

電動チャック装置

Info

Publication number
JP2003071619A
JP2003071619A JP2001260912A JP2001260912A JP2003071619A JP 2003071619 A JP2003071619 A JP 2003071619A JP 2001260912 A JP2001260912 A JP 2001260912A JP 2001260912 A JP2001260912 A JP 2001260912A JP 2003071619 A JP2003071619 A JP 2003071619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main shaft
spindle
axial direction
force
chuck device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2001260912A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Koshiyou
明 古正
Yukinaga Sasazawa
幸永 笹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mori Seiki Hitech Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Hitech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mori Seiki Hitech Co Ltd filed Critical Mori Seiki Hitech Co Ltd
Priority to JP2001260912A priority Critical patent/JP2003071619A/ja
Publication of JP2003071619A publication Critical patent/JP2003071619A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gripping On Spindles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】係合部材の駆動力を増力伝達機構を介してドロ
ーチューブに伝達することにより、主軸回転に対する耐
久性を向上させるとともに、主軸の高速回転を可能とす
る電動チャック装置を提供する。 【解決手段】主軸5の先端に設けられ、把持爪を開閉す
るための開閉機構が設けられたチャックと、把持爪を開
閉駆動するための駆動用モータ1と、主軸の貫通孔内に
主軸の軸線方向に進退移動可能に設けられ、開閉機構を
作動する進退移動部材4と、進退移動部材に主軸の軸線
方向の駆動力を伝達するための被係合部77と、被係合
部と係合して被係合部に主軸の軸線方向の駆動力を伝達
する係合部材3と、被係合部と進退移動部材との間に設
けられ、被係合部に印加された主軸の軸線方向の駆動力
を増力して進退移動部材に伝達する増力伝達機構7と、
駆動用モータの回転運動を係合部材の主軸の軸線方向の
直線運動に変換する変換機構とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械のチャッ
クの開閉駆動を駆動用モータによって行い、油圧ユニッ
ト等を不要とする電動チャック装置に関し、特に、増力
伝達機構を介して把持爪の開閉駆動を行うようにして、
チャックの開閉駆動部の主軸回転に対する耐久性を向上
させ、主軸の回転速度の高速化に適応可能な電動チャッ
ク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】旋盤等の工作機械の主軸端には工作物を
つかむためのチャックが取り付けられている。このチャ
ックの把持爪の開閉を油圧シリンダにより行うものが公
知である。これは、主軸後部に設けたチャックシリンダ
を油圧により駆動して、主軸内のドローチューブを進退
移動させ、くさび機構、レバー機構等の伝達機構を介し
て把持爪を開閉動作させるものである。このように油圧
を使用したチャックでは、作動油の劣化等により作動油
の交換作業が必要となって保守コストが増加したり、交
換作業等により作動油漏れが生じて環境を汚染したりす
るという問題点があった。
【0003】また、チャックシリンダは主軸が高速回転
を行うと油圧シリンダに圧油を供給するロータリバルブ
部からの発熱量が大きくなり、主軸、主軸台等に熱変位
を生じさせて工作機械の加工精度を低下させてしまうと
いう問題点があった。さらに、油圧ユニットはポンプを
駆動する駆動モータが常時回転しているとともに、作動
油が所望の圧力以上になった場合には圧力制御弁より逃
がして作動油の圧力を維持しているため、電力消費が多
く省エネルギーという観点からも問題であった。
【0004】このような問題点を解決するものとして、
本出願人は特願2000−396520号において、駆
動用モータの駆動力によってドローチューブを進退移動
させチャックの開閉駆動を行う電動チャック装置に関す
る技術を提案した。この電動チャック装置は、駆動用モ
ータの駆動力をねじ機構等により係合部材の進退移動に
変換し、この係合部材をドローチューブに設けた被係合
部に係合させて、ドローチューブを進退移動させチャッ
クの開閉駆動を行うものである。また、この電動チャッ
ク装置は、チャックに被把持物を把持しているときには
主軸とドローチューブとを連結状態とし、チャックの把
持爪の開閉動作を行うときには主軸とドローチューブと
を非連結状態とするクラッチと、このクラッチに連結・
非連結を切り換えるための電流を供給する給電手段とを
備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の特願2000−
396520号において提案された電動チャック装置
は、チャックの開閉駆動に油圧ユニットを不要として、
油圧ユニットによる前述のような種々の問題点を解消
し、また、主軸回転中にも把持爪の開閉駆動を可能と
し、さらに、被把持物を所定の把持力で把持可能とする
ものである。しかし、この電動チャック装置は、主軸に
クラッチと給電手段とを設ける必要があるため、主軸の
回転速度の高速化が進むと主軸の慣性モーメントが大き
くなって、主軸の回転の加減速に必要な時間が増加して
しまうおそれがあった。
【0006】そして、この電動チャック装置において主
軸にクラッチを設けない場合には、チャックの把持状態
における把持力を係合部材と被係合部との間で受けるこ
とになり、主軸の回転速度の高速化が進むと主軸の回転
によるこれらの開閉駆動部の耐久性に問題を生じるおそ
れがあった。しかし、主軸の回転速度はますます高速化
する傾向にあり、高速回転に適した電動チャック装置が
求められている。
【0007】そこで、本発明は、係合部材の駆動力を増
力伝達機構を介してドローチューブに伝達し把持爪の開
閉駆動を行うことにより、チャックの開閉駆動部の主軸
回転に対する耐久性を向上させ、主軸の回転速度の高速
化に適応可能な電動チャック装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動チャック装置は、主軸台に回転可能に
支持された主軸の先端に設けられ、被把持物を把持する
把持爪を開閉するための開閉機構が設けられたチャック
と、前記把持爪を開閉駆動するための駆動用モータと、
前記主軸の貫通孔内に前記主軸の軸線方向に進退移動可
能に設けられ、前記開閉機構を作動する進退移動部材
と、前記主軸の後方に前記主軸の軸線方向に移動可能に
設けられ、前記進退移動部材に前記主軸の軸線方向の駆
動力を伝達するための被係合部と、前記主軸の軸線方向
に進退移動可能に、かつ、前記主軸の回転を許容するよ
うに設けられ、前記被係合部と係合して前記被係合部に
前記主軸の軸線方向の駆動力を伝達する係合部材と、前
記被係合部と前記進退移動部材との間に設けられ、前記
被係合部に印加された前記主軸の軸線方向の駆動力を増
力して前記進退移動部材に伝達する増力伝達機構と、前
記駆動用モータと前記係合部材との間に設けられ、前記
駆動用モータの回転運動を前記係合部材の前記主軸の軸
線方向の直線運動に変換する変換機構とを有するもので
ある。
【0009】また、上記の電動チャック装置において、
前記増力伝達機構は、前記被係合部の前記主軸軸線方向
の移動を、流体の受圧面積比によって増力するシリンダ
装置を介して前記進退移動部材に伝達するものとするこ
とができる。
【0010】また、上記の電動チャック装置において、
前記増力伝達機構は、前記被係合部の前記主軸軸線方向
の移動を、傾斜角度を利用して増力する機構を介して前
記進退移動部材に伝達するものとすることができる。
【0011】また、上記の電動チャック装置において、
前記係合部材は、その中心が前記主軸の軸線上を移動す
るように配置されたものであることが好ましい。
【0012】また、上記の電動チャック装置において、
前記係合部材は、前記被係合部の全周方向から均一に係
合するものであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1(a)は、本発明により開閉
動作を行うチャック6の断面図であり、図1(b)は、
チャック6のX矢視方向から見た部分拡大図である。図
2は、チャック6の正面図であり、図1(a)における
右方向から見た図である。チャック6は、NC(数値制
御)旋盤等の工作機械の主軸5の先端に取り付けられて
いる。なお、工作機械はターニングセンタ、研削盤など
であってもよい。主軸5は、主軸台51(図9参照)に
回転可能に支持され、主軸モータ(図示せず)によって
回転駆動される。主軸5の先端にはチャック本体60が
ボルト60aで固定されており、主軸5とチャック6と
は一体的に回転駆動される。
【0014】チャック本体60には、チャック本体60
に形成された案内溝によって半径方向に移動可能にマス
タージョー62が設けられている。マスタージョー62
は所定角度(例えば120度)ごとに複数個(例えば3
個)設けられている。マスタージョー62の把持爪61
側端部にはT溝および一方のセレーションが、把持爪6
1のマスタージョー62側端面には他方のセレーション
が形成されている。セレーションの噛み合いによって位
置が定められた把持爪61は、T溝に嵌り込んでいるT
ナットのねじ穴にボルト61aをねじ込むことにより、
マスタージョー62にそれぞれ固定されている。この把
持爪61によって、工作物を複数方向(例えば3方向)
から把持し、主軸5を回転駆動するとともに、工作物と
バイト等の加工工具とを主軸軸線方向および主軸軸線と
直交する方向に相対移動させることにより工作物の加工
を行う。
【0015】把持爪61の開閉動作は、くさび部材63
を前後方向(主軸5の軸線方向)に駆動することによ
り、くさび部材63と係合するマスタージョー62が半
径方向に移動して生じる。くさび部材63は、前後駆動
部材64により前後方向に駆動される。前後駆動部材6
4は、ドローチューブ4とねじ結合により結合されてい
る。このドローチューブ4が進退移動部材に対応する。
そして、ドローチューブ4の前端に形成された凹溝に
は、中間部材60cの後方の凸部が係合している。ま
た、回り止め部材60bに形成された凹溝にも中間部材
60cの前方の凸部が係合している。図1(b)に、こ
れらの凹溝と凸部の係合構造が示されている。回り止め
部材60bはチャック本体60にボルト60dで固定さ
れている。
【0016】したがって、ドローチューブ4は主軸5に
対して主軸5の軸線方向にのみ移動可能であり、回転方
向に関してはドローチューブ4は主軸5と一体に回転す
る。このドローチューブ4を主軸5に対して前後方向
(図1における右左方向)に進退移動させることによ
り、前後駆動部材64を前後方向に駆動して、その結果
として把持爪61を開閉駆動することができる。なお、
くさび部材63と前後駆動部材64は、図1(a)のよ
うに一体のものであってもよく、別体のものが固定され
ているものであってもよい。
【0017】図3は、ドローチューブ4を進退移動させ
るための駆動機構を示す図である。主軸5およびドロー
チューブ4の後端には、増力伝達機構としての流体圧増
力部7が設けられている。流体圧増力部7の主な構成要
素は、主軸5の後端に固定された固定ピストン72、ド
ローチューブ4の後端に固定された駆動ピストン71、
および、シリンダ本体74である。主軸5の後端には、
軸端取付部材70が固定されており、その軸端取付部材
70に固定ピストン72が固定されている。また、ドロ
ーチューブ4の後端には、固定ピストン72の内周側に
配置された駆動ピストン71が固定されている。
【0018】固定ピストン72の外周側には、シリンダ
本体74が配置されており、このシリンダ本体74は、
主軸5に対して軸線方向に移動可能に設けられている。
シリンダ本体74の後部側には、被係合部支持部材76
が固定されている。被係合部支持部材76には、軸受7
61を介して相対回転可能に環状の被係合部77が設け
られている。被係合部支持部材76と被係合部77は、
主軸5の軸線方向に対しては相対移動不能となってい
る。被係合部77の外周には、円周方向の係合溝771
が形成されている。
【0019】一方、主軸5を支持する主軸台(図3には
図示せず)には回転駆動型の駆動用モータ1が設置され
ている。駆動用モータ1の出力軸には、ボールねじ軸2
が接続されている。ボールねじ軸2にはボールナット3
1が螺合しており、ボールナット31は係合部材3の一
端部である根元部に固定されている。また、係合部材3
の他端部である先端部は、係合溝771にちょうどはま
り込む形状に形成されており、係合溝771に係合して
いる。
【0020】そして、駆動用モータ1を回転駆動するこ
とにより、ボールねじ軸2を回転させ、係合部材3およ
びそれと係合している被係合部77を主軸5の軸線方向
に移動させることができる。係合部材3の先端部が被係
合部77の係合溝771に係合しているため、係合部材
3およびボールナット31は回転運動が規制されて主軸
5の軸線方向にのみ移動する。被係合部77を主軸5の
軸線方向に移動させると、その駆動力は流体圧増力部7
によって増力され、増力された駆動力により駆動ピスト
ン71およびドローチューブ4を軸線方向に駆動するこ
とができる。
【0021】次に、流体圧増力部7の構成を詳しく説明
する。主軸5に固定された固定ピストン72と、その外
周側のシリンダ本体74とは、全体形状が略円筒形に形
成されている。これらは互いに液密かつ摺動可能に組み
合わされており、これらの間に環状の油室A1および油
室B1が形成されている。そして、シリンダ本体74の
前端部には、前部閉塞部材75が固定されており、油室
A1の前端側を閉塞している。これらの油室A1および
油室B1は、シリンダ本体74と固定ピストン72との
軸線方向の相対移動により、それぞれの内容積が変化す
る。
【0022】また、ドローチューブ4に固定され全体形
状が略円筒形の駆動ピストン71と、その外周側の固定
ピストン72とは、互いに液密かつ摺動可能に組み合わ
されており、これらの間に環状の油室A2および油室B
2が形成されている。そして、固定ピストン72の後端
部には、後部閉塞部材73が固定されており、油室B2
の後端側を閉塞している。これらの油室A2および油室
B2は、駆動ピストン71と固定ピストン72との軸線
方向の相対移動により、それぞれの内容積が変化する。
【0023】油室A1と油室A2とは、固定ピストン7
2に形成された流体通路によって互いに連通されてい
る。そして、油室A1および油室A2には、所定体積の
作動流体が封入されている。また、油室B1と油室B2
も、固定ピストン72に形成された流体通路によって互
いに連通されており、これらの油室B1および油室B2
中に所定体積の作動流体が封入されている。これらの作
動流体は、油室A1と油室A2との間、または、油室B
1と油室B2との間を移動するものであり、外部から供
給する必要はなく、外部に油圧源等も必要ない。
【0024】流体圧増力部7の増力比は、油室A1、油
室A2、油室B1および油室B2の軸線方向と直交する
面での断面積によって決定される。ここでは、油室A1
の断面積SA1と油室B1の断面積SB1が等しくなっ
ており、また、油室A2の断面積SA2と油室B2の断
面積SB2が等しくなっている。そして、例えば、増力
比を4とする場合には、SA2/SA1=SB2/SB
1=4とすればよい。このように、油室A1、油室A
2、油室B1および油室B2の断面積比を適宜設定する
ことにより所望の増力比を得ることができる。
【0025】駆動用モータ1を回転駆動してボールねじ
軸2を回転させ、係合部材3を介して被係合部77およ
びシリンダ本体74を図3の左方向に移動させた場合、
油室A1内の作動流体は油室A2に移動し、油室B2内
の作動流体は油室B1に移動する。この作動流体の移動
により、駆動ピストン71が左側に移動し、ドローチュ
ーブ4等を介して把持爪61が把持方向に移動する。
【0026】把持爪61が工作物と当接した後、さらに
被係合部77およびシリンダ本体74を左方向に移動さ
せると、これらの油室の断面積比すなわち増力比に応じ
た駆動力により駆動ピストン71が左方向に駆動され
る。すなわち、把持爪61が工作物を所定の把持力で把
持する。例えば、増力比が4であれば、係合部材3によ
る駆動力の4倍の駆動力でドローチューブ4を駆動して
把持爪61で工作物を把持することができる。同様に、
駆動用モータ1を反対方向に回転駆動すれば、増力され
た駆動力によりドローチューブ4を右方向に駆動して把
持爪61で工作物を把持することができる。
【0027】次に、本発明のチャック装置による、把持
爪61の開閉動作の概要を説明する。本発明において
は、主軸5を停止させた状態でも、主軸5を回転させた
ままの状態でも、把持爪61の開閉動作を行うことが可
能である。把持爪61の開閉動作を行うには、駆動用モ
ータ1を所定方向に回転駆動して、係合部材3により被
係合部77およびシリンダ本体74を進退移動させ、さ
らに、増力した駆動力によりドローチューブ4を進退移
動させて把持爪61の開閉駆動を行う。すなわち、把持
爪61を解放方向に移動させて工作物を解放したり、把
持爪61を把持方向に移動させて工作物を把持したりす
る。
【0028】工作物を把持した場合には、把持力が駆動
用モータ1の駆動トルクに対応する大きさに達したとき
に、駆動用モータ1の回転が停止する。駆動用モータ1
を、その位置で停止させておくことにより、把持爪61
は工作物を把持してロック状態となり緩むことはない。
なお、駆動用モータ1は、摩擦ブレーキ等により所定位
置で停止させるようにしてもよいし、所定の把持力に対
応する駆動トルクを常に発生するようにトルク制御を行
ってもよい。
【0029】このように、把持爪61による把持力は駆
動用モータ1の駆動トルクまたは摩擦ブレーキ等によっ
て保持される。このため、係合部材3、被係合部77に
主軸5の軸線方向の力が作用することになる。しかし、
流体圧増力部7によって増力された駆動力がドローチュ
ーブ4に伝達されているため、係合部材3および被係合
部77に作用する力は、ドローチューブ4の駆動力に比
べて増力比分だけ小さくなる。例えば、増力比が4であ
れば、係合部材3および被係合部77に作用する軸線方
向の力は、ドローチューブ4の駆動力の1/4になる。
【0030】このため、被係合部77と被係合部支持部
材76との間の軸受761等に摩耗や破損等の問題が発
生しにくくなる。また、係合部材3、被係合部77およ
び軸受761等に作用する力が小さくなるため、主軸5
の回転速度を高速化しても軸受761等の摩耗や破損等
の問題が発生しにくくなり、主軸の高速回転が可能とな
る。また、工作物を把持した状態で把持爪をロックする
ためのクラッチや給電手段等が不要となるため、主軸の
慣性モーメントを小さくすることができ、主軸の回転の
加減速に必要な時間を短縮することができる。
【0031】さらに、流体圧増力部7は流体の受圧面積
比によって増力するシリンダ装置であり、増力伝達機構
の構成が簡素なものとなるので、増力伝達機構の信頼性
を向上させるとともに、増力伝達機構のコストを低減さ
せることができる。なお、この実施の形態において、流
体圧増力部7の油室A1,A2,B1,B2に封入され
る作動流体としては、石油系作動油や乳化型作動油等の
非圧縮性の適宜の流体を使用することができる。
【0032】また、駆動用モータ1としては、回転位置
および回転速度の制御ならびに駆動トルクの制御が可能
な制御モータが好ましい。回転位置の制御が可能な制御
モータであれば把持爪61の位置の制御を行うことがで
き、回転速度の制御が可能な制御モータであれば把持爪
61の移動速度の制御を行うことができる。また、駆動
トルクの制御が可能な制御モータであれば、把持爪61
による把持力を駆動トルクによって直接的に制御するこ
とができる。
【0033】すなわち、NC加工プログラム、MDI等
から把持径、把持力等を指令することで、工作物を所望
の把持条件で把持することができる。したがって、主軸
を回転させたままの状態であっても、把持径、把持力の
変更等を行うことができる。さらに、トルクのフィード
バック、位置のフィードバックをかけることにより、把
持力等を所望の値に保持することができる。
【0034】図4は、被係合部とドローチューブとの間
に設けられる増力伝達機構の、他の実施の形態を示す図
である。この場合のドローチューブ4も、主軸5に対し
て軸線方向に移動可能かつ回転方向には移動不能に設け
られている。主軸5の後端部には、軸端取付部材80が
固定されており、この軸端取付部材80に増力伝達機構
である傾斜角増力部8の増力部本体81が取り付けられ
ている。増力部本体81は全体形状が略円筒形状であ
り、この増力部本体81の内周面側には、移動係止部材
82が配置されている。
【0035】移動係止部材82は全体形状が略円筒形状
であり、増力部本体81に対して軸線方向および回転方
向に移動可能に設けられている。移動係止部材82の外
周面の後部には、図5に展開図を示すようならせん状の
カム溝821が形成されており、このカム溝821に
は、増力部本体81に固定されたカムフォロア811が
係合している。カム溝821は、主軸5の軸線Lの方向
に対して所定の一定角度Cをなすように形成されてい
る。このカムフォロア811およびカム溝821は、円
周方向に均等に複数個所(例えば、4個所)に設けられ
ている。
【0036】カムフォロア811とカム溝821の係合
により、移動係止部材82と増力部本体81との相対移
動に制限が加わる。すなわち、移動係止部材82と増力
部本体81との間に作用する軸方向の力が小さいときに
は、移動係止部材82が増力部本体81に対して移動可
能であるが、移動係止部材82と増力部本体81との間
に作用する軸方向の力が大きくなると、移動係止部材8
2はカムフォロア811とカム溝821の摩擦力によっ
てロックして、軸方向の力によっては移動できなくな
る。このような動作を行わせるには、カム溝821の軸
線方向に対する角度を適宜の値に設定すればよい。例え
ば、軸線L方向に対するカム溝821の角度Cが60度
となるように形成する。
【0037】移動係止部材82の内周面には、環状の当
接溝822が形成されている。この当接溝822の構成
については、後に詳しく説明する。また、ドローチュー
ブ4の後端部には、伝達部材83が固定されている。伝
達部材83は全体形状が略円筒形状であり、移動係止部
材82の内周側に配置されている。伝達部材83の軸方
向中央部には、半径方向の収納孔831が円周方向に均
等に複数個(例えば、3個)設けられている。これらの
収納孔831には、それぞれ、球体のボール部材84が
収納されている。
【0038】ボール部材84は、収納孔831内を半径
方向に移動可能に配置されている。ただし、収納孔83
1の外周部側の端部は、ボール部材84の直径より若干
小さく形成されており、これにより、ボール部材84が
収納孔831より抜け出ないようにしている。また、伝
達部材83と移動係止部材82との間には、圧縮ばね8
3aと圧縮ばね83bが設けられている。すなわち、伝
達部材83が軸線方向に移動したとき、圧縮ばね83a
または圧縮ばね83bを介して移動係止部材82が移動
する構成となっている。
【0039】伝達部材83の内周側には、駆動部材85
が配置されている。駆動部材85は全体形状が略円筒形
状であり、伝達部材83内を軸線方向に移動可能に配置
されている。駆動部材85の前方側の外周には、ボール
駆動溝851が円周方向に形成されている。このボール
駆動溝851の構成については、後に詳しく説明する。
駆動部材85の後部側には、軸受86を介して相対回転
可能に環状の被係合部87が設けられている。駆動部材
85と被係合部87は、主軸5の軸線方向に対しては相
対移動不能となっている。被係合部87の外周には、円
周方向の係合溝871が形成されている。
【0040】一方、主軸5を支持する主軸台(図4には
図示せず)には回転駆動型の駆動用モータ1が設置され
ている。そして、図3のものと同様に、ボールねじ軸2
とボールナット31により、係合部材3を軸線方向に進
退移動させることができる。係合部材3の先端部は、係
合溝871に係合している。駆動用モータ1を回転駆動
することにより、ボールねじ軸2を回転させ、係合部材
3およびそれと係合している被係合部87を主軸5の軸
線方向に移動させることができる。被係合部87および
駆動部材85を主軸5の軸線方向に移動させると、その
駆動力は傾斜角増力部8によって増力され、増力された
駆動力により伝達部材83およびドローチューブ4を軸
線方向に駆動することができる。
【0041】次に、傾斜角増力部8の構成と動作を詳し
く説明する。この傾斜角増力部8は、ボール部材84を
傾斜面に当接させて駆動し、傾斜角度により増力された
駆動力を伝達部材83を介してドローチューブ4に伝達
するものである。図6から図8は、傾斜角増力部8の動
作状態を示す断面図である。図6は、例えば、把持爪6
1が工作物を解放した状態であり、駆動部材85は前方
(図6の右方向)に移動した状態となっている。この状
態から、駆動部材85を矢印方向(後方)に移動させ
て、把持爪61により工作物の把持動作(例えば、外締
め、すなわち工作物を外周側から把持する動作)を行
う。
【0042】移動係止部材82の内周側に設けられた円
周方向の当接溝822は、断面が台形状に形成されてお
り、当接溝822の後方側には後方傾斜面823が、前
方側には前方傾斜面824が設けられている。また、後
方傾斜面823と前方傾斜面824との軸線方向の間隔
は、ボール部材84の直径よりも少し大きく設定されて
いる。すなわち、ボール部材84が当接溝822内に入
り込んだ場合でも、ボール部材84と両傾斜面のいずれ
か一方との間には隙間が存在する。また、後方傾斜面8
23および前方傾斜面824は、軸線方向と直交する方
向に対して所定の傾斜角度θ2(例えば、20度)を有
する面である。
【0043】また、駆動部材85の外周側に設けられた
円周方向のボール駆動溝851には、中央凹部の後方側
に後方駆動面852が、前方側に前方駆動面853が設
けられたものである。後方駆動面852および前方駆動
面853は、軸線方向に対して小さな傾斜角度θ1(例
えば、8度)を有する円錐面である。図6の状態から、
矢印方向に駆動部材85を移動させると、駆動部材85
のみが移動し、ボール部材84と後方傾斜面823との
係合が解除される。
【0044】図7は、駆動部材85をさらに矢印方向に
移動させた状態を示す。この状態では、ボール部材84
の自重により、上方のボール部材84はボール駆動溝8
51の中央凹部に落ち込み、下方のボール部材84は収
納孔831の外周側に位置する状態となる。この状態で
は、駆動部材85の移動がボール部材84を介して伝達
部材83およびドローチューブ4に伝達され、ドローチ
ューブ4を矢印方向に移動させる。このとき、移動係止
部材82は、圧縮ばね83aを介して矢印方向に移動す
る。なお、移動係止部材82は、カムフォロア811お
よびカム溝821の係合により、矢印方向の移動と同時
に円周方向にも回動される。
【0045】把持爪61が工作物に当接すると、伝達部
材83およびドローチューブ4の移動が停止する。移動
係止部材82は、ボール部材84と当接溝822の前方
傾斜面824とが当接することにより移動を停止する。
そして、下方のボール部材84は前方傾斜面824によ
り、主軸の中心軸方向(駆動部材85側)に移動する。
駆動部材85をさらに矢印方向に移動させると、ボール
部材84はボール駆動溝851の中央凹部から外れて前
方駆動面853に当接するようになり、前方駆動面85
3によって半径方向外側に駆動される。図8が、この状
態を示す図である。
【0046】ボール部材84が半径方向外側に駆動され
て移動係止部材82の前方傾斜面824を押圧すると、
カムフォロア811とカム溝821との間の摩擦力が増
大して、移動係止部材82と増力部本体81とが相対的
にロックされるため、移動係止部材82は移動できなく
なる。そして、ボール部材84が半径方向外側に押圧さ
れると、前方傾斜面824により矢印方向に大きな力が
発生し、これにより、伝達部材83を介してドローチュ
ーブ4にも矢印方向に駆動力が伝達される。
【0047】このときのドローチューブ4に伝達される
駆動力は、駆動部材85の矢印方向の駆動力に対して、
前方駆動面853および前方傾斜面824の傾斜角度θ
1,θ2によって定まる増力比だけ増大される。この増
力比分だけ増大されたドローチューブ4の駆動力によ
り、把持爪61が駆動されて工作物を把持する。そし
て、ドローチューブ4の駆動力と駆動部材85の駆動力
との差の力を、カムフォロア811とカム溝821との
間で受けることになる。言い換えれば、把持爪61が工
作物を把持している把持力の反力は、その大部分をカム
フォロア811とカム溝821との間で受けている。
【0048】把持している工作物を解放する場合には、
駆動部材85を矢印方向と逆方向(前方)に駆動すれば
よい。また、工作物の把持動作を外締めの場合として説
明したが、内締め(工作物を内周側から把持する動作)
の場合には、駆動部材85を前方に駆動すればよい。内
締めの場合でも、以上の把持動作と同様の動作により、
ボール部材84が後方駆動面852と後方傾斜面823
によって増力されて前方に駆動され、伝達部材83およ
びドローチューブ4を前方に増力駆動する。
【0049】図4の実施の形態のチャック装置において
も、駆動用モータ1による把持爪61の開閉動作は図3
の実施の形態と同様である。主軸5を停止させた状態で
も、主軸5を回転させたままの状態でも、把持爪61の
開閉動作を行うことができる。把持爪61の開閉動作を
行うには、駆動用モータ1を所定方向に回転駆動して、
係合部材3により被係合部87および駆動部材85を進
退移動させ、さらに、増力した駆動力によりドローチュ
ーブ4を進退移動させて把持爪61の開閉駆動を行う。
すなわち、把持爪61を解放方向に移動させて工作物を
解放したり、把持爪61を把持方向に移動させて工作物
を把持したりする。
【0050】工作物を把持した場合には、把持力が駆動
用モータ1の駆動トルクに対応する大きさに達したとき
に、駆動用モータ1の回転が停止する。駆動用モータ1
を、その位置で停止させておくことにより、把持爪61
は工作物を把持してロック状態となり緩むことはない。
なお、駆動用モータ1は、摩擦ブレーキ等により所定位
置で停止させるようにしてもよいし、所定の把持力に対
応する駆動トルクを発生して停止した状態となるように
トルク制御を行ってもよい。
【0051】傾斜角増力部8の増力比により被係合部8
7と駆動部材85との間に作用する軸方向の力が小さく
なるため、被係合部87と駆動部材85との間の軸受8
6等に摩耗や破損等の問題が発生しにくくなる。また、
係合部材3、被係合部87および軸受86等に作用する
力が小さくなるため、主軸5の回転速度を高速化しても
摩耗や破損等の問題が発生しにくくなり、主軸の高速回
転が可能となる。また、工作物を把持した状態で把持爪
をロックするためのクラッチや給電手段等が不要となる
ため、主軸の慣性モーメントを小さくすることができ、
主軸の回転の加減速に必要な時間を短縮することができ
る。
【0052】さらに、傾斜角増力部8は傾斜角度を利用
して増力する簡素な構成の機構であり、増力伝達機構の
信頼性を向上させるとともに、増力伝達機構のコストを
低減させることができる。また、傾斜角増力部8は、封
入流体を使用せずに実現することができるので、封入流
体の補充や交換等の必要がなく、メインテナンス作業が
軽減される。
【0053】次に、他の形態の係合部材について説明す
る。図9は、他の形態の係合部材32の駆動機構を示す
一部断面図である。また、図10は、図9におけるY−
Y矢視断面図である。主軸台51に回転可能に支持され
た主軸5の後部には、傾斜角増力部8が設けられてい
る。また、主軸台51には取付部材52が固定されてお
り、この取付部材52に設けられたモータ取付部53に
は、モータ取付部材56を介して駆動用モータ1が取り
付けられている。そして、取付部材52の後部には4本
の案内部材54が主軸軸線と平行に設けられている。
【0054】係合部材32は、中央部に円形孔を有する
円板状に形成されており、案内部材54によって主軸軸
線と平行に移動可能に設けられている。係合部材32の
内周部は、被係合部87の係合溝871に係合してい
る。また、係合部材32は、係合部材32の中心点が主
軸5の中心軸線上を移動するように配置されている。そ
して、係合部材32の内周部は、被係合部87に対して
その全周方向から均一に係合している。
【0055】取付部材52の後部には、ボールねじ軸2
が回転可能に設けられており、ボールねじ軸2の前端に
は歯付プーリ13が固定されている。また、係合部材3
2にはボールナット31が固定されており、このボール
ナット31がボールねじ軸2と螺合されている。また、
駆動用モータ1の出力軸には歯付プーリ11が固定され
ており、駆動用モータ1の回転は、歯付プーリ11、歯
付ベルト12、歯付プーリ13によりボールねじ軸2に
伝達される。そして、ボールねじ軸2の回転により係合
部材32が主軸軸線方向に移動される。
【0056】この形態の係合部材32によれば、係合部
材32の中心が主軸5の中心軸線上を移動し、係合部材
32と被係合部87の係合が全周方向から均一になされ
るため、両者の間に軸方向以外の不要な力が作用するこ
とがなく、軸方向駆動動作が極めて安定したものとな
る。なお、図9では増力伝達機構として傾斜角増力部8
を利用したものを示したが、流体圧増力部7または他の
任意の増力伝達機構を利用するようにしてもよい。
【0057】なお、以上のいずれの実施の形態において
も、主軸5の停止時または回転時にかかわらずチャック
6の解放または把持動作が可能である。そのため、長尺
の棒材を順次繰り出して加工を行うバーフィード加工等
の加工においても主軸を停止させることなく高能率に加
工を遂行することができる。なお、以上の実施の形態に
おいては、チャックの把持爪の開閉駆動をくさび機構に
よって行っているが、くさび機構に限らず、レバー機
構、スクロール機構やその他の任意の機構で行うように
してもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。
【0059】被係合部に印加された駆動力を増力伝達機
構によって増力して進退移動部材に伝達するようにした
ので、係合部材や被係合部等に作用する力が小さくな
り、被係合部を支持する軸受等に摩耗や破損等が発生し
にくくなる。また、このため、主軸の回転速度を高速化
しても摩耗や破損等の問題が発生しにくくなり、主軸の
高速回転が可能となる。さらに、工作物を把持した状態
で把持爪をロックするためのクラッチや給電手段等が不
要となるため、主軸の慣性モーメントを小さくして、主
軸の回転の加減速に必要な時間を短縮することができ
る。
【0060】増力伝達機構を流体の受圧面積比によって
増力するシリンダ装置としたので、増力伝達機構の構成
が簡素なものとなり、増力伝達機構の信頼性を向上させ
るとともに、増力伝達機構のコストを低減させることが
できる。
【0061】増力伝達機構を傾斜角度を利用して増力す
る機構としたので、増力伝達機構を簡素な構成の機構に
より、かつ、封入流体を使用せずに実現することができ
る。このため、増力伝達機構の信頼性を向上させるとと
もに、増力伝達機構のコストを低減させることができ、
さらに封入流体の補充や交換等のメインテナンス作業も
軽減できる。
【0062】係合部材をその中心が主軸の軸線上を移動
するように配置したので、両者の間に軸方向以外の不要
な力が作用することがなく、軸方向駆動動作が極めて安
定したものとなる。
【0063】係合部材と被係合部の係合が全周方向から
均一になされるようにしたので、両者の間に軸方向以外
の不要な力が作用することがなく、軸方向駆動動作が極
めて安定したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明により開閉動作を行うチャック
の断面図である。
【図2】図2は、チャックの正面図である。
【図3】図3は、ドローチューブを進退移動させるため
の駆動機構を示す図である。
【図4】図4は、他の形態の駆動機構を示す図である。
【図5】図5は、カム溝とカムフォロアを示す展開図で
ある。
【図6】図6は、傾斜角増力部の動作状態を示す断面図
である。
【図7】図7は、傾斜角増力部の動作状態を示す断面図
である。
【図8】図8は、傾斜角増力部の動作状態を示す断面図
である。
【図9】図9は、他の形態の係合部材の駆動機構を示す
一部断面図である。
【図10】図10は、図9におけるY−Y矢視断面図で
ある。
【符号の説明】
1…駆動用モータ 2…ボールねじ軸 3,32…係合部材 4…ドローチューブ 5…主軸 6…チャック 7…流体圧増力部 8…傾斜角増力部 31…ボールナット 51…主軸台 52…取付部材 53…モータ取付部 54…案内部材 60…チャック本体 60a,61a…ボルト 60b…回り止め部材 60c…中間部材 61…把持爪 62…マスタージョー 63…部材 64…前後駆動部材 70,80…軸端取付部材 71…駆動ピストン 72…固定ピストン 73…後部閉塞部材 74…シリンダ本体 75…前部閉塞部材 76…被係合部支持部材 77,87…被係合部 81…増力部本体 82…移動係止部材 83…伝達部材 84…ボール部材 85…駆動部材 761,86…軸受 771,871…係合溝 811…カムフォロア 821…カム溝 822…当接溝 823…後方傾斜面 824…前方傾斜面 831…収納孔 851…ボール駆動溝 852…後方駆動面 853…前方駆動面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸台(51)に回転可能に支持された主
    軸(5)の先端に設けられ、被把持物を把持する把持爪
    (61)を開閉するための開閉機構(63)が設けられ
    たチャック(6)と、 前記把持爪(61)を開閉駆動するための駆動用モータ
    (1)と、 前記主軸(5)の貫通孔内に前記主軸(5)の軸線方向
    に進退移動可能に設けられ、前記開閉機構(63)を作
    動する進退移動部材(4)と、 前記主軸(5)の後方に前記主軸(5)の軸線方向に移
    動可能に設けられ、前記進退移動部材(4)に前記主軸
    (5)の軸線方向の駆動力を伝達するための被係合部
    (77,87)と、 前記主軸(5)の軸線方向に進退移動可能に、かつ、前
    記主軸(5)の回転を許容するように設けられ、前記被
    係合部(77,87)と係合して前記被係合部(77,
    87)に前記主軸(5)の軸線方向の駆動力を伝達する
    係合部材(3,32)と、 前記被係合部(77,87)と前記進退移動部材(4)
    との間に設けられ、前記被係合部(77,87)に印加
    された前記主軸(5)の軸線方向の駆動力を増力して前
    記進退移動部材(4)に伝達する増力伝達機構(7,
    8)と、 前記駆動用モータ(1)と前記係合部材(3,32)と
    の間に設けられ、前記駆動用モータ(1)の回転運動を
    前記係合部材(3,32)の前記主軸(5)の軸線方向
    の直線運動に変換する変換機構(2,31)とを有する
    電動チャック装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した電動チャック装置であ
    って、 前記増力伝達機構(7)は、前記被係合部(77)の前
    記主軸(5)軸線方向の移動を、流体の受圧面積比によ
    って増力するシリンダ装置を介して前記進退移動部材
    (4)に伝達するものである電動チャック装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載した電動チャック装置であ
    って、 前記増力伝達機構(8)は、前記被係合部(87)の前
    記主軸(5)軸線方向の移動を、傾斜角度を利用して増
    力する機構を介して前記進退移動部材(4)に伝達する
    ものである電動チャック装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載した電
    動チャック装置であって、 前記係合部材(32)は、その中心が前記主軸(5)の
    軸線上を移動するように配置されたものである電動チャ
    ック装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載した電動チャック装置であ
    って、 前記係合部材(32)は、前記被係合部(87)の全周
    方向から均一に係合するものである電動チャック装置。
JP2001260912A 2001-08-30 2001-08-30 電動チャック装置 Abandoned JP2003071619A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260912A JP2003071619A (ja) 2001-08-30 2001-08-30 電動チャック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260912A JP2003071619A (ja) 2001-08-30 2001-08-30 電動チャック装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003071619A true JP2003071619A (ja) 2003-03-12

Family

ID=19088033

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001260912A Abandoned JP2003071619A (ja) 2001-08-30 2001-08-30 電動チャック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003071619A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130072391A (ko) * 2011-12-22 2013-07-02 두산인프라코어 주식회사 공작기계의 클램핑 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130072391A (ko) * 2011-12-22 2013-07-02 두산인프라코어 주식회사 공작기계의 클램핑 장치
KR101975841B1 (ko) 2011-12-22 2019-05-10 두산공작기계 주식회사 공작기계의 클램핑 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4344442B2 (ja) チャック装置
JP2731525B2 (ja) 二変速動力工具
KR100537822B1 (ko) 공작기계의 전동척과 그 파지 죠(jaw)개폐 방법
US4758006A (en) Apparatus for operating the clamping jaws of a chuck
US10625384B2 (en) Spindle apparatus and operating method thereof
CN111670087B (zh) 机床的内置型电力驱动系统及其运转方法
KR101825184B1 (ko) 공작기계용 고효율 전기구동 척킹시스템
CN116921722B (zh) 一种传动机构及电动卡盘
US4692074A (en) Tool coupling arrangement for a tooling assembly
JPS6043243B2 (ja) 流体作動チヤツク
CN116905958B (zh) 定向钻机动力头
CN220659271U (zh) 一种传动机构及电动卡盘
KR100938872B1 (ko) 액슬 타입의 터렛공구대
KR101682558B1 (ko) 전기구동 터렛 시스템 및 그 작동방법
JP2003071619A (ja) 電動チャック装置
JP2000246504A (ja) 円筒研削盤の心押台
JP2008062316A (ja) 旋盤の主軸制動装置及びワークの加工方法
US4070935A (en) Chucking device for a machine tool
JP2002192410A (ja) 電動チャック装置
JP4659192B2 (ja) タレット刃物台
JP4251335B1 (ja) デジタルチャック駆動装置
JP3636753B2 (ja) ワーク把持及び主軸駆動装置
KR101999324B1 (ko) 공작기계의 전기 구동 시스템 및 그 작동방법
WO2020218130A1 (ja) 押し引き装置
JPH07214403A (ja) フェーシングヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20080306

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20080923

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20081014

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20090120