JP2003071225A - フィルタの耐用年数監視のための方法及び装置 - Google Patents

フィルタの耐用年数監視のための方法及び装置

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JP2003071225A JP2002238161A JP2002238161A JP2003071225A JP 2003071225 A JP2003071225 A JP 2003071225A JP 2002238161 A JP2002238161 A JP 2002238161A JP 2002238161 A JP2002238161 A JP 2002238161A JP 2003071225 A JP2003071225 A JP 2003071225A
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ハインツ・ラインハルト
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リヒャルト・ボリス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単でありながら、目詰りの程度につ
いて確実な表示を可能にするフィルタの耐用年数監視を
行うための方法を提供する。 【解決手段】 本発明の方法は、ファンを装備したフィ
ルタ装置のフィルタ（１）、特に自動車の暖房装置及び
空気調節装置のフィルタ（１）の耐用年数を監視するた
めの方法であって、好ましくはフィルタ装置の運転開始
時毎にフィルタ（１）の下流でその時点での流速（21）
をセンサ（２、20）により測定し、負荷されていないフ
ィルタ（１）で測定した基準流速（Ｒ）と比較し、サー
ビスコンピュータに伝達し及び／又は表示装置に表示
し、その時点での流速（21）が所定の限界値又は限界領
域を下回る場合に、フィルタ交換の信号が発せられるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタの耐用年
数を監視するための方法及び装置に関する。多くのフィ
ルタ装置、特に自動車の空気調節装置中のフィルタでは
ファンの出力が制限されており、それによってフィルタ
への堆積粉塵が増加することにより体積流の低下が発生
する。したがってこの種のフィルタ装置において、フィ
ルタを適時に更新するために、フィルタの目詰りの程度
を測定できることが望ましい。
【０００２】
【従来の技術】ドイツ国特許公報第4137520号明細書に
より、粉塵フィルタの目詰りの程度を検出するための装
置が公知である。この装置では、それぞれ粉塵フィルタ
の異なる部分に相当する空気通路内に少なくとも２つの
センサが配設され、これらのセンサが空気通路の各領域
内の空気速度を表示する電気信号を送信する。センサに
よって測定され、補償器の中で比較される速度差分が粉
塵フィルタ内の汚れの所定の度合いを表示する。この場
合に確実な結果を得るために、流れ通路内に異なる装置
類が組み込まれ、これらの装置類に別の箇所に配設され
たセンサとの比較を行うセンサが組み込まれる。したが
ってこの装置は、敏感であり、製造コストが比較的高
く、そのため大型のフィルタ設備にのみ適する。さらに
フィルタの手前に配設されたセンサは汚れやすい。
【０００３】空気流の中に配設されたフィルタの汚れの
程度を監視するための別の可能性は、ドイツ国特許公報
第4101739号明細書に示されている。この場合、空気流
の経路と平行にフィルタを橋渡しするバイパス管が設け
られており、その中に流速内の変化に応答するセンサが
測定値検知器として配設されている。この測定値検知器
は一定の流速を超えた場合に表示装置に表示信号を送信
する。またこの装置も比較的コストが高く、そのため同
様に大型設備でのみ有用である。このセンサには、フィ
ルタを通さない空気が送給され、そのためセンサは汚れ
から保護されていない。
【０００４】自動車用の空気調節装置にも使用可能な、
空気を濾過するための簡単な構造のフィルタの汚れの程
度を監視する装置は、ヨーロッパ特許公報第0847787号
明細書に示されている。この装置では、使用されている
フィルタが電気的回路網によって覆われ、空気がフィル
タを通って流れるとき、この回路の電気抵抗が測定され
る。この電気抵抗は、空気の流量の程度を与える。ここ
から、目詰りの程度を推定することができる。この装置
は、製造コストが高く、その組立にもコストがかかる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、その構成が
簡単であり、目詰りの程度、目詰まり度について確実な
表示を可能にするフィルタの耐用年数を監視するための
方法及び装置の提供を課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、フィルタ装置内の粉塵フィルタ、特に自動車の暖房
装置及び空気調節設装置内の粉塵フィルタの目詰りを測
定できる方法及び装置が提案される。
【０００７】上記課題は、本発明に基づき、好ましくは
装置の各運転開始時、再開時にフィルタの下流で、その
時点での空気速度、流速が測定され、負荷されていな
い、すなわち未使用のフィルタの基準空気速度、基準流
速と比較され、サービスコンピュータに伝達され及び／
又は表示装置に表示され、その時点での流速が所定の限
界値又は限界領域を下回る場合にフィルタ交換の信号が
発せられることによって解決される。装置内への新しい
フィルタの挿入時毎に、空気の体積流が測定され、この
方法により基準流速が算出される。そのためにフィルタ
装置のファンに対して所定の一定電圧が設定されて印加
され、空気の流速が測定される。フィルタ装置の動作
中、その他の測定は行われない。好ましくは、まず運転
停止に続く再度の装置の運転開始時、装置の運転再開時
に、流速が再び測定され、これが負荷されていない新し
い粉塵フィルタの基準流速と比較され、車両サービスコ
ンピュータに記憶され又は表示装置に表示される。この
表示装置で、粉塵フィルタの目詰りの程度を読み出すこ
とができる。その時点での流速が限界値にまで低下し
て、汚れのの程度が所定の限界値に達すると、直ちにフ
ィルタ交換を実施すべき信号が発せられる。
【０００８】上記課題は、さらにファンを装着したフィ
ルタ装置内のフィルタの、特に自動車の暖房装置及び空
気調節装置の中のフィルタの耐用年数を監視するための
方法であって、フィルタの下流でその時点での空気速度
差分、流速差分がセンサによって測定され、負荷されな
いフィルタからの基準速度差分、基準流速差分と比較さ
れ、サービスコンピュータに伝達され及び／又は表示装
置に表示され、所定の差分限界値又は差分限界領域を下
回る場合にフィルタ交換の信号が発せられる方法によっ
て解決される。基準流速差分は、２つの所定の電圧でフ
ィルタ装置のファンを駆動することにより測定される。
このような方法の場合、フィルタの汚れ程度の点検が運
転中に可能となるという長所を有する。
【０００９】上記方法において、センサを、例えば警報
ランプ及び／又は音響警報信号に接続することができ
る。さらに、特に自動車において、センサが自動車整備
工場の診断システムに接続可能であり、それによってこ
の診断システムでフィルタの目詰りの程度を読出しでき
ることが好ましい。このセンサは、その信号がセンサに
おける実際の空気の流速に依存して送信されるように構
成されている。
【００１０】フィルタ装置の各運転開始時の測定に代わ
り、例えば設備の運転時間又は自動車の走行距離の状態
に依存して、周期的な測定を行うこともできる。
【００１１】この方法を実施するための装置は、フィル
タの下流にフィルタを通して導かれる空気流の空気速度
を測定するセンサが配設され、このセンサが空気の流速
の低下をフィルタの負荷状態に依存してサービスコンピ
ュータ及び／又は表示装置に伝達することを特徴とす
る。このときセンサをフィルタ自体に取り付けることが
できる。この構成では、フィルタ保持具が対応する収容
接点を具備し、フィルタ自体が接続接点を具備してお
り、これらがフィルタに取り付けられたセンサと電線を
介して接続される必要がある。もう１つの好適な実施態
様では、センサ又はセンサ群が交換可能なフィルタを収
容する保持フレーム、ハウジングに取り付けることがで
きる。この場合、フィルタの形態を変更することなく、
従来と同様に形成し、対応するフィルタ用の保持フレー
ム又はハウジングを使用することができる。これは、セ
ンサが交換製品である場合に推奨される。
【００１２】
【発明の実施の形態】さらに添付の図面を参照して詳細
に説明する。図面には、本発明を実施するための幾つか
の可能な態様が示されている。
【００１３】図１は、斜視図であり、フィルタフレーム
５と、その中に配置されている断面がジグザグ形状とな
るように折畳まれている不織布製フィルタ（フィルタフ
リース）６とからなる方形のフィルタ１を示している。
このようなジグザグ形状のフィルタは、細長く形成され
た柔軟なフィルタマットを部分片が連続した形となるよ
うにジグザグに折り畳み、その順次続く部分片の隣接す
る部分が対称形状で構成された突出部を備えているもの
を例示することができ、このような折り畳みパックは、
折り畳んだ状態で直方体形状を呈する。このような折り
畳みパックは、例えば欧州特許出願第0382329号に記載
されている。矢印７により、フィルタ装置の運転中の空
気の流れる方向を示す。粉塵フィルタ１の下流にセンサ
２が取り付けられ、それを用いてフィルタ１を介して流
れる空気の空気速度、流速が測定される。フィルタフレ
ーム５に、電気的接点８が取り付けられ、フィルタハウ
ジング９の中へフィルタ１が挿入されると、この電気的
接点８がフィルタハウジングの中に取り付けられている
電気接点と接続される。詳しくは図示していない電線を
介して、サービスコンピュータ又は光学表示装置との接
続が構築され、サービスコンピュータ又は光学表示装置
においてセンサ２のデータが表示され、読み出すことが
できる。直接それに取付けられたセンサ２を備えたフィ
ルタ１のこのような構成は、センサ２が非常に安価に製
造可能である場合に利用される。
【００１４】図２にもう１つの可能性を示す。この場合
は、センサ２がハウジング９の中で、フィルタ１の下流
側、図中下側に取り付けられている。この態様において
は、センサ２がハウジング９の中に設置され、フィルタ
１のみが目詰りの限界値に達したときに交換される。フ
ィルタ１の下縁部11とセンサ２の距離10は、通常の自動
車フィルタにおいて１〜20 mmの範囲で選択される。フ
ィルタ１の下縁部11とセンサ２が比較的近くに配置され
ていることによって、空気流の良好な測定が達成され
る。そのために使用されるセンサ２は、最も簡単な構造
方式であり、流れ経路内でその中にある円形の開口部13
を有するプレート12からなる。開口部13の中に、対応す
る測定ワイヤが取り付けられており、それにより空気
流、流速が測定される。このプレート12に電線が接続さ
れ、この電線を介して測定された信号が図示しない表示
装置に伝達される。
【００１５】図３に、センサ20のもう１つの構成を示
す。この場合には、プレート12に付加して流入管14及び
流出管15が取り付けられている。管14及び15の直径Ｄは
等しい。開口部13に向かって、両方の管14及び15が円錐
形に形成されたスペーサ16及び17をそれぞれ具備してい
る。このようなセンサ20は、非常に良好な空気流の案内
と、それにより空気流、流速の正確な測定とを可能にす
る。
【００１６】図４は、時間ｈに対して電圧値として算出
した測定値をプロットしたものである。フィルタ装置の
中へ新しいフィルタを挿入する際に、基準流速Ｒが時点
0.0で測定される。この実施例では、このときフィルタ
装置のファンに４Ｖの電圧が設定されている。センサに
よって測定された電圧は、本実施例において約0.29Ｖで
ある。このとき体積流は約300ｍ３／ｈである。基準体
積流180ｍ３／ｈで測定したこの新しいフィルタの圧力
差、上流側と下流側の圧力差は、約30 Paである。使用
時間の経過に伴い、体積流が少なくなり、センサ信号が
上昇する。測定点21は、曲線22の曲線推移をもたらし、
それぞれ装置の運転再開時の目詰りの程度を表してい
る。約235時間で、体積流が125ｍ３／ｈの値に達し、セ
ンサ信号は1.39Ｖの値となる。このとき基準体積流180
ｍ３／ｈで測定したフィルタの圧力差は、ここで約167P
aになる。これにより、フィルタは消耗し、交換する必
要があると判断される。
【００１７】図５は、全時間にわたって電圧値として算
出した測定値をプロットしたものである。この場合、そ
の時点での空気速度差分、流速差分が算出され、負荷さ
れていない、未使用フィルタ１の基準空気速度差分、基
準流速差分Ｒと比較される。所定の差分限界値もしくは
差分限界領域を下回る場合、フィルタ交換の信号が発せ
られる。この基準流速差分Ｒは、２つの所定の電圧でフ
ィルタ装置のファンを駆動することにより測定される。
この構成では、フィルタの負荷状態の点検を、装置の動
作中に問題なく実施することが可能である。
【００１８】
【発明の効果】本発明は、ファンを装備したフィルタ装
置のフィルタ（１）、特に自動車の暖房装置及び空気調
節装置のフィルタ（１）の耐用年数を監視するための方
法であって、好ましくはフィルタ装置の運転開始時毎に
フィルタ（１）の下流で、その時点での流速（21）をセ
ンサ（２、20）により測定し、負荷されていないフィル
タ（１）で測定した基準流速（Ｒ）と比較し、サービス
コンピュータに伝達し及び／又は表示装置に表示し、そ
の時点での流速（21）が所定の限界値又は限界領域を下
回る場合に、フィルタ交換の信号が発せられることを特
徴とする方法に関する。この構成により、構成が簡単で
ありながら、目詰りの程度について確実な表示を可能に
するフィルタの耐用年数を監視するための方法が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】流れ通路内にセンサを備えたフィルタの構成を
示す図である。
【図２】フィルタ用の保持フレームにセンサを設けた構
成を示す図である。
【図３】保持フレームに固定されるセンサの別の形態を
示す図である。
【図４】動作時間とセンサ電圧との関係により示される
フィルタの目詰まりの程度の変化を表すグラフである。
【図５】動作時間とセンサ電圧との関係により示される
フィルタの目詰まりの程度の変化を表す別のグラフであ
る。
【符号の説明】
１ フィルタ ２ センサ ５ フィルタフレーム ６ 不織布製フィルタ ８ 電気的接点 ９ フィルタハウジング １２ プレート １３ 開口部 ２０ センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストフ・マリグ ドイツ国69469ヴァインハイム，メリアン シュトラーセ・８ Ｆターム(参考） 4D058 JA14 JB25 PA05 PA11 PA12 SA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ファンを装備したフィルタ装置のフィル
    タ（１）、特に自動車の暖房装置及び空気調節装置のフ
    ィルタ（１）の耐用年数を監視するための方法であっ
    て、 好ましくは前記フィルタ装置の運転開始時毎に前記フィ
    ルタ（１）の下流で、その時点での流速（21）をセンサ
    （２、20）により測定し、負荷されていない前記フィル
    タ（１）で測定した基準流速（Ｒ）と比較し、サービス
    コンピュータに伝達し及び／又は表示装置に表示し、そ
    の時点での前記流速（21）が所定の限界値又は限界領域
    を下回る場合に、フィルタ交換の信号を発することを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項２】 前記基準流速（Ｒ）が、前記フィルタ装
    置のファンを所定の電圧で駆動することにより測定され
    る請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 ファンを装備したフィルタ装置のフィル
    タ（１）、特に自動車の暖房装置及び空気調節装置のフ
    ィルタ（１）の耐用年数を監視するための方法であっ
    て、 前記フィルタ（１）の下流におけるその時点での流速差
    分（21）をセンサ（２、20）によって測定し、負荷され
    ていない前記フィルタ（１）からの基準流速差分（Ｒ）
    と比較し、サービスコンピュータに伝達し及び／又は表
    示装置に表示し、所定の差分限界値又は差分限界領域を
    下回る場合に、フィルタ交換の信号が発せられることを
    特徴とする方法。
  4. 【請求項４】 基準流速差分（Ｒ）が、２つの所定の電
    圧で前記フィルタ装置のファンを駆動することにより測
    定される請求項３記載の方法。
  5. 【請求項５】 前記センサ（２、20）が警報ランプに接
    続されている請求項１〜４のいずれか１項記載の方法。
  6. 【請求項６】 前記センサ（２、20）が音響警報信号に
    接続されている請求項１〜５のいずれか１項記載の方
    法。
  7. 【請求項７】 前記センサ（２、20）が、自動車のサー
    ビスコンピュータ又は自動車整備工―場の診断システム
    に接続可能である請求項１〜６のいずれか１項記載の方
    法。
  8. 【請求項８】 前記センサ（２、20）が、当該センサ
    （２、20）における実際の電圧に依存して信号を発する
    請求項１〜７記載の方法。
  9. 【請求項９】 フィルタ（１）の、特にファンを具備し
    た自動車の空気調節装置のフィルタ（１）の耐用年数を
    監視するための装置であって、 前記フィルタ（１）の下流に当該フィルタ（１）を通し
    て導かれる空気流の流速を測定するセンサ（２、20）が
    設けられ、このセンサが、前記フィルタ（１）の負荷状
    態に依存する流速の低下をサービスコンピュータ及び／
    又は表示装置に送信することを特徴とする装置。
  10. 【請求項１０】 前記センサ（２）が前記フィルタ
    （１）に取り付けられている請求項９記載の装置。
  11. 【請求項１１】 前記センサ（２、20）が、交換可能な
    前記フィルタ（１）を収容するハウジング（９）に取り
    付けられている請求項９記載の装置。
JP2002238161A 2001-08-17 2002-08-19 フィルタの耐用年数監視のための方法及び装置 Pending JP2003071225A (ja)

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