JP2003071219A - エアフィルタ用濾材及びその製造方法 - Google Patents
エアフィルタ用濾材及びその製造方法Info
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Abstract
ス繊維間に形成されてしまうバインダーの水掻き状態を
より少なくすることで、フィルタ特性の高効率化、特に
低圧力損失化と高捕集効率化させ、なお且つ濾材の撥水
性を維持したエアフィルタ用濾材を提供することであ
る。 【解決手段】 本発明に係るエアフィルタ用濾材
は、ガラス繊維を主体繊維とし、該ガラス繊維同士の交
絡点をバインダーにて結着せしめた濾材において、該ガ
ラス繊維の表面にバインダーとアセチレン系界面活性剤
を付着形成させたことを特徴とする。
Description
材、特に半導体、液晶、バイオ・食品工業関係のクリー
ンルーム、クリーンベンチ等あるいはビル空調エアフィ
ルタ、空気清浄器等において気体の不純物を濾過するた
めに使用されるエアフィルタ用濾材に関するものであ
る。
ミクロン単位の粒子を効率的に捕集するのにエアフィル
タ用濾材が用いられている。濾材は性能により中性能フ
ィルタ、HEPAフィルタ、ULPAフィルタに大別される。こ
のうちHEPAフィルタについては米軍規格MIL-STDにおい
て、有効面積100cm2の濾紙に面風速5.3cm/秒通風した時
の圧力損失が40mmH2O以下、多分散DOP粒子を含む空気を
面風速5.3cm/秒通風した時の0.3μmDOP捕集効率が99.9
7%以上と規定されている。ULPAフィルタについては明
確な規定はないが、IESのRP-21において、面風速2.5cm/
秒通風した時の0.1〜0.2μmのDOP捕集効率が99.999%以
上と定義づけされている。
構成物として平均繊維径がコンマ数μm〜数十μmオーダ
ーのガラス繊維が用いられている。
に使用されるパルプ繊維のような自己接着力がなく、こ
のままでは後加工や実使用の際の実用強度が無い、ある
いは通風時にガラス繊維が飛散してしまうなどの問題が
生じてしまう。従来、この問題を解決するためにガラス
繊維基材に有機系のバインダーラテックスを付与する方
法が用いられている。ここで、使用されるバインダーラ
テックスとしては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
ポリビニルアルコール、ウレタン樹脂などである。
るとバインダー付着量を増やす必要があるが、付着量を
増やすとガラス繊維間にバインダーの水掻き状膜が増え
るため、濾材の圧力損失が高くなり、しかも粒子捕集効
率が低下するという問題が生じる。
を含有することでバインダーの表面張力を低下させ、バ
インダーの水掻き状膜を解消または減少させる方法(特
開平2−41499号公報、特開平2−175997号公報)が提案
されている。しかし近年、特に半導体分野においてシリ
コン樹脂に含有される微量の低分子シロキサンのクリー
ンルーム内への拡散がLSIチップの生産歩留りに影響を
与えることが分かり、シリコン樹脂の使用自体が難しく
なっている。
系界面活性剤を添加してバインダーの表面張力を下げる
方法(特開平10−156116号公報)もある。しかし、25℃
純水中に0.1重量%添加した際の静的表面張力が20dyn/c
m以下の場合は効果を発揮するが、バインダーの表面張
力を下げ過ぎると濾材自体の濡れ性が高くなり、濾材の
撥水性を低下させる。また、動的表面張力の低減効果が
低いため、25℃純水中に0.1重量%添加した際の静的表
面張力が20dyn/cm以上の場合では効果が薄い。
ーム、クリーンベンチ等に使用される送風機のランニン
グコスト低減の目的で、濾材の低圧力損失化・高捕集効
率化の要望が強まっている。
は、現行濾材に比べ、ガラス繊維間に形成されてしまう
バインダーの水掻き状態をより少なくすることで、フィ
ルタ特性の高効率化、特に低圧力損失化と高捕集効率化
させ、なお且つ濾材の撥水性を維持したエアフィルタ用
濾材を提供することである。
損失化と高捕集効率化を実現しつつ、濾材の撥水性をさ
らに高めたエアフィルタ用濾材を提供することである。
維の種類を規定することにより、より一層の低圧力損失
化と高捕集効率化をさせたエアフィルタ用濾材を提供す
ることである。
フィルタ用濾材の効果的な製造方法を提供することであ
り、特にバインダーラテックスとアセチレン系界面活性
剤を混合液にして同時にガラス繊維表面へ付与形成する
こと及びその混合液の付着形成のタイミングを規定する
ことにより、ガラス繊維間に形成されてしまうバインダ
ーの水掻き状態をより少なくすることが可能なエアフィ
ルタ用濾材の製造方法を提供することである。
のバインダーラテックスとアセチレン系界面活性剤を含
む混合液の付着形成を確実に行うことができるエアフィ
ルタ用濾材の製造方法を提供することである。
タ濾材は、ガラス繊維を主体繊維とし、該ガラス繊維同
士の交絡点をバインダーにて結着せしめた濾材におい
て、該ガラス繊維の表面にバインダーとアセチレン系界
面活性剤を付着形成させたことを特徴とする。
ガラス繊維を主体繊維とし、該ガラス繊維同士の交絡点
をバインダーにて結着せしめた濾材において、該ガラス
繊維の表面にバインダーとアセチレン系界面活性剤と撥
水剤を付着形成させたことを特徴とする。
ガラス繊維は、平均繊維径0.70μm以下の極細ガラス繊
維と平均繊維径1.0μm以上の極細ガラス繊維を含む2種
類以上のガラス繊維で構成することが好ましい。さらに
好ましくは、前記ガラス繊維は、平均繊維径0.55μm以下
の極細ガラス繊維と平均繊維径1.0μm以上の極細ガラス
繊維を含む2種類以上のガラス繊維で構成する。
法は、ガラス繊維を主とする原料繊維を分散させたスラ
リーを湿式抄紙することによって湿紙を形成させる工程
と、前記ガラス繊維の表面にバインダーラテックスとア
セチレン系界面活性剤を含む混合液を付着形成させた後
に乾燥させる工程か、或いは前記湿紙を乾燥させた後に
該ガラス繊維の表面にバインダーラテックスとアセチレ
ン系界面活性剤を含む混合液を付着形成させる工程を有
することを特徴とする。
材料繊維を絡み合わせて、こう着させたものも含む。
法では、前記ガラス繊維の表面へのバインダーラテック
スとアセチレン系界面活性剤を含む混合液の付着形成
は、前記湿紙又は該湿紙を乾燥した紙を該混合液に浸透
するか、或いは該湿紙又は該湿紙を乾燥した紙に該混合
液をスプレーで吹き付けるか、或いは該湿紙又は該湿紙
を乾燥した紙に該混合液を付着させたロールで該混合液
を転写することにより行うことが好ましい。
ス繊維の表面にバインダーラテックスとアセチレン系界
面活性剤を含む混合液を付着形成させる工程を行うとき
は、該湿紙又は該湿紙を乾燥した紙に該混合液をスプレ
ーで吹き付けるか、或いは該湿紙又は該湿紙を乾燥した
紙に該混合液を付着させたロールで該混合液を転写する
ことにより、付着形成を行うことが好ましい。
用濾材とその製造方法について、詳細に説明するが、本
発明は実施形態及び実施例に限定して解釈されない。
アセチレン系界面活性剤は、アセチレン結合(−C≡C
−)を持つことを特徴とするものである。例としてアセ
チレングリコール、アセチレンアルコールなどが挙げら
れるが、アセチレン結合を有し本発明の目的を達成でき
るものであるならば、使用についてその種類を限定する
ものではない。
成は、製造工程におけるバインダー液の表面張力に大き
く影響を受けることは既に知られている。即ち、製造工
程中でバインダー液が濾材シートに付着する際、繊維同
士で構成された広い空隙では、液は1本1本の繊維の表面
あるいは交絡部分にしみ込むように広がるが、狭い空隙
ではしみ込み難くなる。このバインダーが膜状になって
広がると、空隙を塞いで圧力損失を増大させ、且つ狭い
空隙を構成する特に繊維径の細い極細ガラス繊維をその
膜内に埋めてしまうため粒子捕集効率を低下させてしま
う。そこで、バインダーの表面張力を下げ、繊維への濡
れ性を改善することにより、バインダー液は狭い空隙で
もよりしみ込み易くなる。この結果、水掻き状膜は減少
し、圧力損失の低減と捕集効率の向上をもたらすのであ
るが、バインダーの表面張力を下げ過ぎると濾材自体の
濡れ性が高くなり、濾材の撥水性を低下させる。
鋭意検討した結果、アセチレン結合を持つ非イオン性で
あるアセチレン系界面活性剤を液に添加することで効果
の得られることが分かった。また、フッ素系界面活性剤
では25℃純水中に0.1重量%添加した際の静的表面張力
が20dyn/cm以下でないと効果を発揮しないが、アセチレ
ン系界面活性剤では静的表面張力が50dyn/cm以下であっ
ても効果を発揮する。但し、静的表面張力を40dyn/cm以
下とした方がより効果が高く、使用には好ましい。
性剤に比べ高い静的表面張力で効果を発揮する理由とし
て、動的表面張力低下能が高いことが挙げられる。静的
表面張力とは液面が静止し、安定した状態での表面張力
の数値である。しかし、実際の製造工程においては、液
面は攪拌され、常に静止していない。この動的な状態の
表面張力の数値が動的表面張力であるが、これまでの検
討で静的表面張力と動的表面張力の数値が必ずしも相関
していないことが判明した。通常、表面張力は動的であ
るほど高くなる傾向があるが、アセチレン系界面活性剤
は低分子量、コンパクトな構造であるため、静的と動的
で表面張力の差が少ない。一方、フッ素系界面活性剤
は、静的表面張力と動的表面張力の差が大きい。結果と
して、アセチレン系界面活性剤を添加したバインダーの
動的表面張力は、フッ素系界面活性剤と同等かそれ以下
となることを見出した。
剤の静的表面張力と相関があることもこれまでの検討で
判明した。バインダーの静的表面張力を下げ過ぎると濾
材自体の濡れ性が高くなり、濾材の撥水性を低下させ
る。アセチレン系界面活性剤の静的表面張力と動的表面
張力で差が少ない特徴が、より低圧力損失化・高捕集効
率化し、なお且つ濾材の撥水性を維持したエアフィルタ
用濾材とその製造法を提供することを可能としている。
るために、ガラス原料配合を特定することで、さらに本
発明の効果を高めることができる。濾過理論において
は、繊維質のエアフィルタ用濾材では構成する繊維のう
ち、繊維径が細いものほど捕集効率が高くなると言われ
ているが、細径繊維は同時に圧力損失を上昇させてしま
う問題が生じる。この問題を解決するには、目付重量を
低下させるが、配合方法での工夫が必要である。目付重
量の低下は強度物性をも低下させてしまうため、実際に
は後者の方法が得策である。
ラス繊維を数種類ブレンドすることで構成されており、
本発明の濾材を構成するガラス繊維もその平均繊維径を
問うものでなく、アセチレン系界面活性剤を併用したバ
インダーを濾材に付着させることが重要である。しか
し、さらに検討の結果、極細ガラス繊維の平均径が0.70
μm以下のものと1.0μm以上のものを配合すること、よ
り好ましくは、0.55μm以下のものと1.0μm以上のもの
を配合すること、すなわち繊維径差の大きい2種類以上
のガラス繊維を配合することにより、より一層、低圧力
損失化・高捕集効率化することが分かった。本発明でい
う極細ガラス繊維は、概ね平均繊維径6μm以下のガラ
ス繊維をいう。極細ガラス繊維の繊維長は種々の長さの
ものを用いることができる。なお、種々の繊維長を有す
るチョップドガラス繊維を適宜ブレンドすることができ
る。
繊維の配合も可能である。
含まないバインダーを付着させると低圧力損失化・高捕
集効率化の効果は薄れ、本発明のアセチレン系界面活性
剤を併用したバインダーを濾材に付着させて初めてその
効果が発揮される。撥水性の低下もない。フッ素系界面
活性剤についてもこの効果は発揮するが、濾材の撥水性
の低下が起る。このような現象は、従来のバインダーで
は、細径繊維で構成される狭い空隙領域がバインダーの
水掻き状膜で塞がれていることで繊維自体の効果が発揮
されずにいたものが、表面張力を下げることにより水掻
き状膜が減少して細径繊維が出現することにより効果が
発揮されるためである。
方法で得ることができる。すなわち、パルパーなどを用
いて、濾材を構成するガラス繊維を水中に分散させ、こ
のスラリーを抄紙機で湿式抄紙して湿紙を得る。次にこ
の湿紙にアセチレン系界面活性剤を添加したバインダー
液を付着させ、その後乾燥させる方法である。また、湿
紙を乾燥させた後に該バインダー液を付与してもその効
果は変わらない。
ために、硫酸酸性でpH2〜4の範囲で調整する方法をとる
が、pH中性で分散剤などの界面活性剤を使用しても良
い。バインダーラテックスとアセチレン系界面活性剤
は、それぞれ単独で付着させても効果はなく、これらを
混合したバインダー液を同時付着させなければならな
い。また、耐水性あるいは難燃性を付与するため、バイ
ンダー液に撥水剤や難燃剤を添加しても支障はないが、
表面張力を上昇させない範囲内で使用する必要がある。
撥水剤を使用する場合は、撥水剤の種類としてフッ素
系、シリコン系、ワックス系等があるが、フッ素系撥水
剤は少量で撥水性が上がるため、フッ素系撥水剤の使用
が好ましい。
されるものではないが、湿紙又は乾燥した紙を付着液に
浸透する方法、湿紙又は乾燥した紙にスプレーで吹き付
ける方法、ロールに付着液を付着させ湿紙又は乾燥した
紙に転写する方法などが挙げられる。乾燥方法として
は、熱風乾燥機、赤外線乾燥機、ロールドライヤーなど
を利用し、110〜160℃で乾燥することが望ましい。
繊維70重量%、平均繊維径2.70μmの極細ガラス繊維20
重量%、平均繊維径6μmのチョップドガラス繊維10重
量%を、濃度0.5重量%、硫酸酸性PH2.5で、パルパー
で離解した。次いで抄紙機にて抄紙して湿紙を得た。次
に、バインダー液組成としてアクリル系ラテックス1.50
重量%(商品名:ボンコートAN-258、製造元:大日本イ
ンキ化学工業(株))、フッ素系撥水剤0.11重量%(商
品名:ライトガードFRG-1、製造元:共栄社化学
(株))、25℃純水中に0.1重量%添加した際の静的表
面張力が32.6dyn/cmであるアセチレン系界面活性剤0.10
重量%(商品名:オルフィンSTG、製造元:日信化学工
業(株))に配合した、バインダー液を湿紙に付与し、
目付70g/m2、バインダー付着量5.9重量%の湿紙を得
た。
液組成のうち、アセチレン系界面活性剤を25℃純水中に
0.1重量%添加した際の静的表面張力が26.0dyn/cmであ
るアセチレン系界面活性剤0.10重量%(商品名:ダイノ
ール604、製造元:日信化学工業(株))とした以外は
実施例1と同様にして目付70g/m2、バインダー付着量5.
9重量%の濾材を得た。
を、平均繊維径0.50μmの極細ガラス繊維38重量%、平
均繊維径2.70μmの極細ガラス繊維57重量%、平均繊維
径6μmのチョップドガラス繊維5重量%とした以外は実
施例1と同様にして目付70g/m2、バインダー付着量5.4
重量%の濾材を得た。
組成のうち、アセチレン系界面活性剤を添加しなかった
以外は実施例1と同様にして目付70g/m2、バインダー付
着量5.9重量%の濾材を得た。
組成のうち、アセチレン系界面活性剤の代わりにフッ素
系界面活性剤0.05重量%(商品名:メガファックF-12
0、製造元:大日本インキ化学工業(株))とした以外
は実施例1と同様にして目付70g/m2バインダー付着量5.
2重量%の濾材を得た。
った。 圧力損失 自製の装置を用い、有効面積100cm2の濾紙に風速5.3cm/
秒で通過させ、そのときの差圧を微差圧計で測定した。 DOP捕集効率 ラスキンノズルで発生させた多分散DOP粒子を含む空気
を、有効面積100cm2の濾紙に面風速5.3cm/秒通風した時
のDOP捕集効率をリオン(株)製レーザーパーティクル
カウンターにて測定した。なお、対象粒径は0.3〜0.4μ
mで測定した。 PF値 濾材の濾過性能の指標となるPF値は、との測定に基
づき式1より求めた。(PF値の高い方が同一圧力損失で
高捕集効率を示す。)
純水中に添加した際の界面活性剤静的表面張力、並びに
バインダー液の静的表面張力を太平理化工業(株)製デ
ニュイ氏法表面張力測定器で測定した。さらに、アセチ
レン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤を25℃純水中
に添加した際の界面活性剤動的表面張力、並びにバイン
ダー液の動的表面張力をケミダイン(株)製センサダイ
ン5000表面張力計を用い、測定条件6Hz(6個泡/秒)
で測定した。 撥水性 MIL−STD−282に準拠し、有効面積20cm2
の試料に、305mmH2O/分で水圧を加え、水が試験
片を通過して反対側に認められたときの水圧を測定す
る。
加しなかったので、バインダー液の静的表面張力が高
く、且つ静的表面張力と動的表面張力との差が大きいた
め、実施例1〜3と比較して動的表面張力が高く、PF値
が低い。
加せず、代わりにフッ素系界面活性剤を添加して濾材を
得たものであるが、界面活性剤の静的表面張力と動的表
面張力の差が実施例1〜3と比較して大きく、バインダ
ー液の静的表面張力と動的表面張力との差も実施例1〜
3と比較して大きい。従って静的表面張力は低いが、動的
表面張力はやや高い。そのためPF値は、実施例1〜3
と比較してやや小さい程度であるが、撥水性は低い。
表面張力と動的表面張力の差及びバインダー液の静的表
面張力と動的表面張力との差は小さく、PF値も大きい。
さらに撥水性も大きいため、低圧力損失化と高捕集効率
化を実現し、なお且つ濾材の撥水性を維持している。
中に0.1重量%添加した際の静的表面張力が小さいアセ
チレン系界面活性剤を添加した場合であるが、PF値が
実施例1よりも大きくなった。しかし、撥水性は実施例
1と比較すると小さくなった。但し、実使用に耐え得る
撥水性である。
平均繊維径0.55μm以下の極細ガラス繊維と平均繊維径
1.0μm以上の極細ガラス繊維を含む2種類以上のガラス
繊維で構成したので、PF値が最も大きい。
比べ、ガラス繊維間に形成されてしまうバインダーの水
掻き状態をより少なくして、フィルタ特性の高効率化、
特に低圧力損失化と高捕集効率化させ、なお且つ濾材の
撥水性を維持したエアフィルタ用濾材を提供することが
できた。
圧力損失化と高捕集効率化を実現しつつ、濾材の撥水性
をさらに高めたエアフィルタ用濾材を提供することがで
きた。
るガラス繊維のうち、極細ガラス繊維の平均径が0.70μ
m以下のものと1.0μm以上のものの2種類以上で構成する
こととして、より一層の低圧力損失化と高捕集効率化を
させたエアフィルタ用濾材を提供することができた。
テックスとアセチレン系界面活性剤を混合液にして同時
にガラス繊維表面へ付与し、またその混合液の付着形成
のタイミングを規定して、ガラス繊維間に形成されてし
まうバインダーの水掻き状態をより少なくすることが可
能なエアフィルタ用濾材の製造方法を提供することがで
きた。
面へのバインダーラテックスとアセチレン系界面活性剤
を含む混合液の付着形成を確実に行うことができるエア
フィルタ用濾材の製造方法を提供することができた。
Claims (5)
- 【請求項1】ガラス繊維を主体繊維とし、該ガラス繊維
同士の交絡点をバインダーにて結着せしめた濾材におい
て、該ガラス繊維の表面にバインダーとアセチレン系界
面活性剤を付着形成させたことを特徴とするエアフィル
タ用濾材。 - 【請求項2】ガラス繊維を主体繊維とし、該ガラス繊維
同士の交絡点をバインダーにて結着せしめた濾材におい
て、該ガラス繊維の表面にバインダーとアセチレン系界
面活性剤と撥水剤を付着形成させたことを特徴とするエ
アフィルタ用濾材。 - 【請求項3】前記ガラス繊維は、平均繊維径0.70μm以
下の極細ガラス繊維と平均繊維径1.0μm以上の極細ガラ
ス繊維を含む2種類以上のガラス繊維で構成することを
特徴とする請求項1又は2記載のエアフィルタ用濾材。 - 【請求項4】ガラス繊維を主とする原料繊維を分散させ
たスラリーを湿式抄紙することによって湿紙を形成させ
る工程と、 前記ガラス繊維の表面にバインダーラテックスとアセチ
レン系界面活性剤を含む混合液を付着形成させた後に乾
燥させる工程か、或いは前記湿紙を乾燥させた後に該ガ
ラス繊維の表面にバインダーラテックスとアセチレン系
界面活性剤を含む混合液を付着形成させる工程を有する
ことを特徴とするエアフィルタ用濾材の製造方法。 - 【請求項5】前記ガラス繊維の表面へのバインダーラテ
ックスとアセチレン系界面活性剤を含む混合液の付着形
成は、前記湿紙又は該湿紙を乾燥した紙を該混合液に浸
透するか、或いは該湿紙又は該湿紙を乾燥した紙に該混
合液をスプレーで吹き付けるか、或いは該湿紙又は該湿
紙を乾燥した紙に該混合液を付着させたロールで該混合
液を転写することにより行うことを特徴とする請求項4
記載のエアフィルタ用濾材の製造方法。
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