JP2003070841A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2003070841A JP2001264763A JP2001264763A JP2003070841A JP 2003070841 A JP2003070841 A JP 2003070841A JP 2001264763 A JP2001264763 A JP 2001264763A JP 2001264763 A JP2001264763 A JP 2001264763A JP 2003070841 A JP2003070841 A JP 2003070841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ防止効果に優れ、べたつき感のない吸収
性物品を提供すること。 【解決手段】 表面シート2が多数の曲面状の凸部2
1及び凹部22を有し、凸部21及び凹部22は、表面
シート2が吸収性物品1の少なくとも長手方向に起伏を
繰り返すように配置されていると共に吸収性物品1にお
ける肌当接面の所定領域に偏在しており、凸部21は、
これを平面視した面積の総和が該肌当接面の面積の5〜
60%であると共に個々の該面積が5mm2超400m
2未満である吸収性物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理用ナプキンや
使い捨ておむつなどの吸収性物品に関し、更に詳しく
は、漏れ防止効果やドライ感に優れた吸収性物品及びそ
の表面シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本出願
人は先に特開平6−142134号公報において、吸収
性物品の両側部に複数の襞を有し、該襞の傾倒方向が吸
収性物品の中央部に向いている不織布からなる吸収性物
品の表面シートを提案した。この表面シートは、着用者
にドライ感を与え、また液の吸収速度、吸収量及び液戻
りの点でも優れたものである。しかし、液が襞の方向で
ある長手方向に導かれ易いので、吸収性物品の前後端か
らの液漏れが起こる場合がある。また、襞が線状に肌と
接触するので着用者によっては違和感を覚えることがあ
る。更に、液の排泄量が多い場合には襞が過度に濡れて
しまい、べたつき感が生じることがある。
【0003】特開平12−135239号公報には、液
の吸収速度を犠牲にすることなく液の吸収容量を活用す
ることを目的として、吸収性物品の長手方向へ延びる複
数条の襞を有する不織布からなる透液性シートを備えた
吸収性物品が記載されている。この襞は、その頂部及び
底部が高密度領域となっており、該頂部と該底部との間
が低密度領域となっており、該底部が吸収コアの表面に
当接している。しかし、この吸収性物品では、排泄され
た液が、襞の延びる方向である長手方向に導かれ易く、
液の広がりも大きいので、吸収性物品の前後端からの液
漏れが起こり易い。また、襞が線状に肌と接触するので
着用者が違和感を覚え、また風合いも損なわれる。更
に、液の排泄量が多い場合には襞が過度に濡れてしま
い、べたつき感が生じる。
【0004】従って、本発明は、漏れ防止効果に優れ、
べたつき感のない吸収性物品を提供することを目的とす
る。また本発明は、装着中の違和感がなく、ドライ感を
有する吸収性物品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介
在された液保持性の吸収体を有し、実質的に縦長形状の
吸収性物品において、前記表面シートは多数の曲面状の
凸部及び凹部を有し、該凸部及び該凹部は、該表面シー
トが前記吸収性物品の少なくとも長手方向に起伏を繰り
返すように配置されていると共に前記吸収性物品におけ
る肌当接面の所定領域に偏在しており、該凸部は、これ
を平面視した面積の総和が該肌当接面の面積の5〜60
%であると共に個々の該面積が5mm2超400mm2
満である吸収性物品を提供することにより前記目的を達
成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の吸収性物品の一例としての生理用ナプキンを一
部破断した斜視図が示されている。また図2には、図1
に示される生理用ナプキンにおける表面シートの側部に
おける要部拡大図が示されており、図3には図2におけ
る要部拡大断面図が示されている。
【0007】図1に示すように、本実施形態の生理用ナ
プキン1は実質的に縦長の形状をしており、液透過性の
表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シー
ト間に介在された液保持性の吸収体4を有している。表
面シート2は、吸収体4の上面全域を覆っている。更に
表面シート2は、吸収体4の左右両側縁から下面側に折
り込まれて、吸収体4の下面における左右両側部を覆っ
ている。そして、吸収体4の下面に折り込まれた表面シ
ート2が、ホットメルト粘着剤等の所定の接合手段によ
って裏面シート3と接合されている。また、表面シート
2及び裏面シート3は何れも吸収体4の前後端縁から外
方に延出しており、延出した表面シート2と裏面シート
3とが、ヒートシール等の所定の接合手段によって接合
されている。裏面シート3の外面には、ナプキン1を着
衣に固定するための粘着剤(図示せず)が塗布されてい
る。粘着剤は、ナプキン1の幅方向へ延びるストライプ
状に複数本塗布されている。
【0008】裏面シート3及び吸収体4としては、吸収
性物品の技術分野において公知のものを特に制限無く用
いることができる。例えば裏面シート3としては、液不
透過性である合成樹脂製のフィルムを用いることができ
る。斯かるフィルムは透湿性を有していてもよい。吸収
体としては、パルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合
物や、高吸収性ポリマーの粒子がパルプに結合してなる
吸収紙などを用いることができる。
【0009】而して、本実施形態のナプキン1において
は、図1〜図3に示すように、表面シート2が個々に独
立した多数の凸部21及び凹部22を有している。凸部
21と凹部22とは、ナプキン1の肌当接面、即ち表面
シート2における肌対向面の左右両側部の位置に、長手
方向へ延びるようにそれぞれ偏在している。表面シート
2の幅方向中央部には凸部21及び凹部22は存在して
いない。また凸部21と凹部22とは、ナプキン1の長
手方向及び幅方向に表面シート2が起伏を繰り返すよう
に交互に且つ千鳥状に規則的に配列されている。凸部2
1は凸状曲面からなり、一方凹部22は凹状曲面からな
っている。斯かる凸状曲面と凹状曲面とは、曲面を描く
ように滑らかに連接している。凸部21及び凹部22は
何れも扁平な半球状の形状をしており、凹部22は凸部
21を反転させた形状となっている。凸部21と凹部2
2とが、ナプキン1の長手方向に起伏を繰り返すように
且つ個々に独立して配置されていることによって、ナプ
キン1が、その幅方向横断線を折り曲げ線として変形し
て折れ曲がり易くなり、着用者の身体へのフィット性が
向上する。長手方向へ延びる襞を有する従来のナプキン
では、その幅方向横断線を折り曲げ線とする折れ曲がり
(変形)が、該襞の存在によって起こりにくい。凸部2
1及び凹部22が個々に独立しているとは、各凸部21
及び各凹部22が、ナプキン1の長手方向又は幅方向に
延びた細長い形状ではないことを意味し、例えば長手方
向の長さと幅方向の長さとの比が0.5〜2程度であれ
ば、個々に独立している形状であるといえる。
【0010】凸部12及び凹部22は、それぞれナプキ
ン1の長手方向及び幅方向のピッチが1〜10mm、特
に2〜5mmとなるように配列されていることが、肌と
の接触面積を低減してドライ感を与える点から好まし
い。また排出された液が表面を伝って流れてしまうこ
と、つまりナプキン1の周縁に向かって液が流れてしま
うことを効果的に防止する点から好ましい。凸部12及
び凹部22は、或る一つの凸部に着目したとき、該凸部
の前後及び左右に凹部が存在するように配され、且つ或
る一つの凹部に着目したとき、該凹部の前後及び左右に
凸部存在するように配されていることが、表面シート2
の表面を液が伝って流れてしまうことを効果的に防止し
得る点から好ましい。
【0011】表面シート2は、肌対向面となる第1の層
23と、該第1の層23の吸収体対向面側に配された第
2の層24との2層構造となっている。第1の層23は
不織布から構成されている。一方第2の層24は、液透
過性を有する所定のシート材から構成されている。シー
ト材の詳細については後述する。両層23,24は、圧
着、融着又はこれらの組み合わせ等の所定の接合手段に
よって部分的に接合されている。表面シート2を多層構
造とし且つ部分的に接合することで、同坪量の単層構造
のシートよりも、柔らかさを維持しつつ、凹凸形状を保
持し得るという二律背反の条件を満たすことができると
いう利点がある。以下、表面シート2における肌対向面
を表面ともいい、また吸収体対向面を裏面ともいう。
【0012】表面シート2における個々の凸部21は、
平面視してその面積が5mm2超400mm2未満であ
り、好ましくは15〜50mm2である。面積が5mm2
以下では、ナプキン1の使用時における着用者の身体と
の接触面積が高くなり、十分なドライ感を得ることがで
きず、400mm2以上では着用者の体圧に対して凹凸
形状を維持することが困難となり、結果として凹凸形状
が潰れてしまい、やはり着用者の身体との接触面積が高
くなってしまう。
【0013】ナプキン1の肌当接面、即ち表面シート2
における肌対向面に対する、平面視での凸部21の面積
の総和の割合(以下、凸部面積率という)は、5〜60
%であり、好ましくは15〜60%、更に好ましくは2
5〜45%である。凸部面積率が5%未満では、凸部2
1の割合が低くなり過ぎて、ナプキン1の使用時におけ
る着用者の身体との接触面積が高くなり、十分なドライ
感を得ることができない。60%以上では、着用者の体
圧に対して凹凸形状を維持することが困難となり、結果
として凹凸形状が潰れてしまい、やはり着用者の身体と
の接触面積が高くなってしまう。
【0014】個々の凸部21の面積及び凸部面積率は次
の方法で測定される。先ず、三菱鉛筆(株)社製のスタ
ンプ台〔ユニスタンプHSP−2G(商品名)〕のスタ
ンプ面を表面シート2の表面側に載せ、その上に2kg
の重りを載せて30秒間放置する。スタンプ台及び重り
を取り除いた後、表面シート2の表面側の画像を取り込
む。画像の取り込みには、光源〔サンライトSL−23
0K2;LPL(株)社製〕、スタンド〔コピースタン
ドCS−5:LPL(株)社製〕、レンズ(24mm/
F2,8Dニッコールレンズ)、CCDカメラ〔(HV
−37;日立電子(株)社製)Fマウントによるレンズ
との接続〕及びビデオボード〔スペクトラ3200;カ
ノーブス(株)社製〕を用いた。取り込まれた画像をN
EXUS社製の画像解析ソフト(ver.3.08)で
二値化処理する。二値化処理された画像から、スタンプ
で着色された部分の面積の平均値を求め、これを凸部2
1一個の面積とする(但し、スタンプで着色された部分
が連続パターンの場合には、一パターンの面積とす
る。)。次に、スタンプで着色された部分の全面積を画
像の全面積で除すことで凸部面積率(%)を求める。凸
部の面積の測定が困難な場合は、スタンプで着色された
部分を画面上で塗りつぶす等の補助的な処理を行う。
【0015】図3に示すように、表面シート2を構成す
る第1の層23と第2の層24とは部分的に接合されて
いる。そして、両層の接合部以外の部位は離間可能にな
っている。その結果、ナプキン1の装着中に着用者の動
作に連れて表面シート2が動く場合、第1の層23と第
2の層24とで別々の動きをすることができ、柔らかい
感覚を着用者に与えられる。
【0016】第1の層23と第2の層24との接合の程
度は、ナプキン1の着用中に着用者の動作に連れて表面
シート2が動いた場合に、両層が剥離しない程度であれ
ばよい。また、両層の接合の程度は、表面シート2の凹
凸形状が保持され得る程度であることが好ましい。
【0017】本実施形態における表面シート2が以上の
構成を有していることにより、以下の(a)〜(d)の
効果が主として奏される。 (a)表面シート2が多数の凸部21及び凹部22を有
しているので、着用者の肌との接触面積が低減し、ドラ
イ感が得られる。しかも凸部21及び凹部22は、着用
者の肌が最も当たりやすいナプキン1の左右両側部にそ
れぞれ偏在しているので、ドライ感が一層向上する。ま
た液の横漏れも効果的に防止される。特に、ナプキンの
両側部外方に着衣固定用の一対のウイング部が形成され
ているナプキンでは、ナプキンの両側部が着用者の肌に
一層当たり易いので、該両側部に凸部12及び凹部22
を形成することが極めて効果的である。その上、凸部2
1及び凹部22は滑らかな曲面形状をしているので、着
用時の違和感が低減される。 (b)凸部21及び凹部22は、長手方向及び幅方向に
表面シート2が起伏を繰り返すように配置されているの
で、表面シート2の表面を伝って流れる液が堰き止めら
ると共に液流れの経路が分散され、漏れ防止効果が高く
なる。また、横漏れが防止されることは前述の通りであ
るが、これに加えて、前述した従来技術の吸収性物品と
異なり、ナプキン1の前後端部からの液漏れも防止され
る。 (c)凸部21は、個々の面積及び凸部面積率がそれぞ
れ前述の範囲なので、表面シートの表面積が大きくな
り、液の吸収速度及び吸収容量が大きくなる。従って、
多量の液が一度に排泄されても、十分に液を吸収するだ
けの吸収性能があり、液漏れを防止することができる。 (d)表面シート2の肌対向面が風合いの良好な不織布
から構成されているので、表面シート2の肌触りが良好
となり、快適な装着感が得られる。
【0018】表面シート2における第1の層23を構成
する不織布としては、例えばエアスルー不織布、スパン
レース不織布、スパンボンド不織布などが挙げられ、特
に風合いの点からエアスルー不織布やスパンボンド不織
布を用いることが好ましい。不織布が疎水性の場合に
は、所定の親水化処理を施すことが好ましい。不織布の
坪量は、5〜50g/m2、特に10〜25g/m2であ
ることが、十分な強度の確保、凸部21及び凹部22の
成形性の確保、並びに凸部21及び凹部22の風合いの
維持の点から好ましい。
【0019】不織布を構成する繊維としては、ポリエチ
レン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフ
ィンからなる繊維、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等のポリエステルからなる繊維、ポリアミドからな
る繊維などの単一繊維、及びこれらの樹脂を構成材料と
する芯鞘型やサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用い
ることができる。繊維径は、0.5〜6dtex、特に
1〜3dtexであることが、不織布の肌触りが良好に
なる点から好ましい。繊維長は、不織布の製造方法に応
じて長繊維及び短繊維の何れもが用いられる。
【0020】表面シート2における第2の層24を構成
するシート材としては、液透過性のものが用いられる。
シート材の例としては、不織布、ポリウレタン等の弾性
材料から構成される発泡シート、乾式パルプシート、
紙、開孔フィルムなどが挙げられる。これらのうち、表
面シート2の風合いや液透過性の向上の点から、不織布
や乾式パルプシートを用いることが好ましい。
【0021】シート材として不織布が用いられる場合、
その詳細は、前述した第1の層23を構成する不織布と
同様である。シート材として乾式パルプシートが用いら
れる場合、該乾式パルプシートとしては坪量が30〜6
0g/m2、特に40〜50g/m2のものであること
が、該乾式パルプシートの肌触り及び吸液性が良好にな
る点から好ましい。乾式パルプシートは、エアレイ法に
よってパルプをシート状に堆積させ、所定のバインダー
によってパルプ間を結合させて得られるシートである。
【0022】表面シート2は、多数の凸部21及び凹部
22を有していることから、該凸部21及び該凹部22
が形成されている領域、即ち両側部においては嵩高な構
造となっている。その結果、表面シート2は、凸部21
及び凹部22が形成されている領域の厚みが好ましくは
0.3〜3mm、更に好ましくは0.5〜2mmといっ
た厚みの大きなものとなる。厚みは次の方法で測定され
る。表面シート2から凸部21及び凹部22が形成され
ている領域を50mm×50mmの大きさの矩形状に切
り出し測定片を採取する。測定片の厚みを、30mmφ
の大きさの円形測定子を取り付けたMitutoyo
Corp.製のハンド厚み計ID−C112CB(商品
名)を使用して測定する(荷重約0.11N/c
2)。5枚の測定片について厚みを測定し、その平均
値を表面シート2における凸部21及び凹部22が形成
されている領域の厚みとする。
【0023】一方、表面シート2における凸部21及び
凹部22が形成されていない領域、即ち中央部における
厚みは0.05〜1mm、特に0.1〜0.5mmであ
ることが、該中央部が肌に密着するようになり液流れが
効果的に防止される点から好ましい。
【0024】表面シート2は、その坪量が、20〜80
g/m2、特に25〜60g/m2であることが、肌触り
(柔らかさ及び滑らかさ)を良くし、ドライ感を向上さ
せる点から好ましい。
【0025】表面シート2は、次の方法で好ましく製造
される。まず、第1の層23を構成する不織布と、第2
の層24を構成するシート材とを重ね合わせる。次に、
所定の凹凸賦形手段によって多数の凸部及び凹部を所定
領域にのみ形成し、表面シートが得られる。
【0026】凹凸賦形手段としては、例えば所定温度に
加熱されたスチールマッチエンボス(噛み合わせエンボ
ス)装置を用いることができる。スチールマッチエンボ
ス装置を用いると、第1の層23と第2の層24との接
合を部分的に行うことが容易となり、第1の層23と第
2の層24とが離間可能となった表面シート2を容易に
製造できる。即ち、スチールマッチエンボスにおける強
く噛み合わされる部位において両層が接合される。従っ
て、第1の層23と第2の層24との接合部位は、スチ
ールマッチエンボスにおけるエンボス(噛み合わせ)の
形状によって所望の部位とすることができる。スチール
マッチエンボス装置の具体例としては、本出願人の先の
出願に係る特開2001−20168号公報の図2
(a)及び(b)に記載の装置を用いることができる。
【0027】次に、本発明の吸収性物品の別の実施形態
について説明する。これらの実施形態については、前述
の実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説明し
ない点については、前述の実施形態に関して詳述した説
明が適宜適用される。また、以下に説明する図におい
て、図1〜図3と同じ部材に同じ符号を付してある。
【0028】図4(a)〜図4(c)には、本発明の吸
収性物品に用いられる表面シートの別の形態が示されて
いる。図4(a)に示す表面シートおいては、凸部21
の頂部21aに、該表面シートを貫通する開孔25aが
形成されている。また、凸部21の頂部近傍21bに、
やはり表面シートを貫通する開孔25bが形成されてい
る。更に、凹部22においては、その底部22a及びそ
の近傍それぞれに、表面シートを貫通する開孔25c,
25dが形成されている。凸部21の頂部及び/又はそ
の近傍に、開孔が形成されていることで、着用者の肌に
最も接する部分である凸部21の頂部及び/又はその近
傍の通気性が良好となり、表面シートが肌にべたつかな
くなる。更に、液の透過性、特に粘性の高い液の透過性
が良好となる。液の透過性は、凹部22の底部22a及
びその近傍にも開孔25c,25dが形成されているこ
とで一層良好となる。
【0029】図4(b)に示す表面シートにおいては、
凹部22の底部22aにのみ、表面シートを貫通する開
孔25cが形成されている。図4(c)に示す表面シー
トにおいては、第1の層23及び第2の層24のうちの
第1の層23にのみ開孔25a、25b、25c及び2
5dが形成されていて、第2の層24には開孔が形成さ
れていない。この場合には、第2の層24は液透過性で
ある必要があり、更に第1の層23の厚みは大きいこと
が望ましい。これらの表面シートにおいても、図4
(a)に示す表面シートと同様に液の透過性が良好とな
る。
【0030】表面シート2に開孔が形成されている場
合、該開孔の径は、表面シートの通気性及び液透過性を
十分に確保し、ドライ感を得る点から、0.5〜3m
m、特に1〜2mmであることが好ましい。この場合、
凸部21の頂部21a及びその近傍21bに形成されて
いる開孔25a,25bと、凹部22の底部22a及び
その近傍に形成されている開孔25c,25dとの開孔
径は同じでもよく、或いは異なっていてもよい。特に、
開孔を形成したことに起因する肌触りの低下を防止し、
またドライ感を得る点から、凸部21の頂部21a及び
その近傍21bに形成されている開孔25a,25bの
径は、凹部22の底部22a及びその近傍に形成されて
いる開孔25c,25dの径の10〜100%、とりわ
け30〜70%であることが好ましい。
【0031】表面シートの肌対向面全体の面積に対する
全開孔(開孔25a,25b,25c,25d)の面積
の割合(以下、全開孔面積率という)は、1〜30%、
特に8〜20%であることが、表面シートの通気性及び
液透過性を確保して、ドライ感を向上させる点から好ま
しい。
【0032】開孔の径及び全開孔面積率は次の方法で測
定される。前述した光源、スタンド、レンズ、CCDカ
メラ及びビデオボードを用い、表面シートの表面側の画
像を取り込む。取り込まれた画像を前述した画像解析ソ
フトで二値化処理する。二値化処理された画像から、開
孔の円相当径を求め、これを開孔径とする。また、二値
化処理された部分の全面積を画像の全面積で除すことで
全開孔面積率(%)を求める。開孔径の測定が困難な場
合は、画面上で開孔の部分を塗りつぶす等の補助的な処
理を行う。
【0033】開孔を形成する手段としては、例えば所定
温度に加熱された穿孔ピンと、該ピンが挿入される受け
部材とを備えた開孔装置を用いることができる。この場
合、径の異なる穿孔ピンを2種類用いることで、凸部2
1の頂部21aに形成される開孔25aの径と、凹部2
2の底部22aに形成される開孔25cの径とを異なら
せることができる。開孔装置の具体例としては、本出願
人の先の出願に係る特開平6−330443号公報の図
1〜図11に記載の装置を用いることができる。図4
(a)及び図4(b)に示す表面シートは、第1の層2
3と第2の層24とを重ね合わせた後に前記開孔装置を
用いて開孔を形成した後に、前記スチールマッチエンボ
ス装置によって凸部及び凹部を形成することで得られ
る。図4(c)に示す表面シートは、前記開孔装置を用
いて第1の層23に開孔を形成した後に、これを第2の
層24と重ね合わせ、次いで前記スチールマッチエンボ
ス装置によって凸部及び凹部を形成することで得られ
る。
【0034】図4(a)及び図4(b)に示す表面シー
トは、前記方法とは別に、開孔の形成と凸部及び凹部の
形成とを同時に行う方法を用いても製造できる。この方
法では、前述したスチールマッチエンボス装置における
下側ロール凹部に開孔形成用の穿孔ピンが取り付けら
れ、また上側ロール凸部に該穿孔ピンを受けとめる凹状
のくぼみが形成されたものを用いる。
【0035】図5(a)及び図5(b)には、凸部21
及び凹部22の偏在パターンの別の例が示されている。
図5(a)に示すナプキンにおいては、凸部21及び凹
部22が、表面シート2における肌対向面の前後端部の
位置に、幅方向へ延びるように偏在している。そして、
長手方向中央部には凸部及び凹部は存在していない。図
5(b)に示すナプキンにおいては、凸部21及び凹部
22が、着用者の排泄部位を取り囲む環を形成するよう
に偏在している。そして、ナプキン1の中心部(着用者
の排泄部位に対応する領域)及び周縁部には凸部及び凹
部は存在していない。図5(a)に示すナプキンは、特
にナプキンの前後端からの漏れ防止に優れている。図5
(b)に示すナプキンは、ナプキンの前後左右いずれの
方向からの漏れも防止できる。図5(a)及び図5
(b)に示す何れのナプキンにおいても、凸部21及び
凹部22は千鳥状に配置されている。
【0036】図6(a)及び図6(b)は、凸部の形状
の別の例を示している。図6(a)及び図6(b)は何
れも、凸部及凹部がびナプキンの両側部に長手方向へ偏
在している場合の例であり、左側がナプキンの中央部寄
りで、右側がナプキンの側縁部寄りに位置していること
を表している。尚、図6(a)及び図6(b)には凹部
は示されていないが、凸部間に凹部が位置している。図
6(a)においては、2種類の形状の凸部21a,21
bが形成されている。各凸部21a,21bは、ナプキ
ンの長手方向へ延びる列を形成しており、凸部21aの
列がナプキンの中央部寄りに位置している。凸部21
a,21bは千鳥状に配置されている。凸部21aは扁
平な半球の形状をしている。凸部21bは底面が矩形の
ドーム状の形状をしている。このように形状の異なる2
種類の凸部を列状に且つ千鳥状に配置することによっ
て、排泄された液がナプキン1の幅方向へ流れるとき
に、必ずどれかの凸部に当たることになり、これによっ
て液が分散されて、その吸収が促進される〔図6(a)
中、矢印で液の流れを示す〕。また分散された液が凹部
内に流れ込み易くなり、流れ込んだ液が該凹部で一旦保
持されて容易に吸収されるようになる。これらの結果、
ナプキン1の両側部での液の拡がりが効果的に防止され
る。
【0037】図6(b)においては、形状は同じである
が大きさの異なる3種類の凸部21c,21d,21e
が形成されている。各凸部21c,21d,21eは、
ナプキンの長手方向へ延びる列を形成しており、凸部2
1cの列がナプキンのもっとも中央部寄りに位置し、凸
部21eがナプキンのもっとも側縁部寄りに位置してい
る。各凸部21c,21d,21eは、何れも扁平な半
球の形状をしており、その大きさ(平面視での径及び凸
部の高さ)が、ナプキンの側縁部に向かうにつれ漸次大
きくなっている。この場合、各列における凸部のピッチ
は同じになている。また列間の距離は、ナプキンの側縁
部に向かうにつれ大きくなっている。凸部の大きさがナ
プキンの側縁部に向かうにつれて漸次大きくなるように
複数種類の凸部を列状に配置することによって、側縁部
に向かって吸収容量が次第に大きくなり、また側縁部に
向かって液の障壁効果が次第に高くなり、液漏れが効果
的に防止される。
【0038】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、凸部及び凹部は、所定領域に偏在していれば、そ
の配置は規則的でなくてもよい、また凸部及び凹部の形
状は前述したもの以外でもよい。
【0039】また図1及び図5(a)に示すナプキンに
おいては、凸部及び凹部がそれぞれナプキンの長手方向
及び幅方向に連続して偏在していたが、一部不連続にな
っていてもよい。また図5(b)に示すナプキンにおい
ては、凸部及び凹部によって実質的に連続した環が形成
されていればよく、一部不連続になっていてもよい。ま
た、凸部及び凹部は、ナプキンの周縁部の位置に、連続
して又は不連続に偏在していてもよい。
【0040】また図4(a)及び図4(b)に示す実施
形態においては、開孔25a,25b,25c,25d
のうちのすべて又はその一部が立体形状となっていても
よい。具体的には、開孔は、表面シート2がその表面側
から裏面側に向かって延出して形成されていてもよい。
これによって、開孔の周縁は、表面シートの表面及びそ
の近傍には存せず、裏面側に位置することになる。ま
た、各開孔の周縁では、第1の層23と第2の層24と
が接合されて、繊維密度が高くなる。各開孔の周縁の繊
維密度が高いことで、毛管現象に起因して液が該周縁に
集まり易くなる。開孔の周縁は、開孔の工程によって一
般に硬くなり易いが、その硬い部位が表面シートの裏面
側に位置することになるので、表面シートの風合いが損
なわれなくなる。一方、凹部22の底部22a及びその
近傍に形成された開孔25c,25dでは、液が集まっ
ている前記周縁が吸収体に良好に接するので、液が吸収
体へ円滑に移動し、表面シートが肌にべたつきにくくな
る。
【0041】また、前記実施形態においては、表面シー
ト2は、第1の層23及び第2の層24の2層構造であ
ったが、これに代えて不織布からなる第1の層23のみ
で表面シートを構成してもよい。或いは、必要に応じ、
3層以上の多層構造でもよい。また、第1の層23を不
織布から構成することに代えて、開孔フィルムなどの他
のシート材から構成してもよい。
【0042】また、前記実施形態は相互に置換可能であ
る。
【0043】本発明は、前述した生理用ナプキンに限ら
れず、失禁パッドや使い捨ておむつなどの他の吸収性物
品にも同様に適用できる。
【0044】
【実施例】〔実施例1〕以下の表1に示す第1の層及び
第2の層を重ね合わせ、90℃に加熱されたスチールマ
ッチエンボス装置によって個々に独立した多数の凸部及
び凹部を形成し、図3に示す表面シートを得た。第1の
層と第2の層とは部分的に接合していた。凸部及び凹部
の形状は図6(b)に示すものであり、凸部及び凹部が
形成されている部分の厚みは1.6mmであり、凸部及
び凹部はナプキンの両側縁部に偏在していた。
【0045】得られた表面シート、並びにポリエチレン
製のフィルムからなる裏面シート及びパルプと高吸収性
ポリマーの粒子とからなる吸収体〔花王株式会社製の生
理用ナプキンである「ロリエ(登録商標)さらさらクッ
ションウイングなし」の吸収体〕を用いて、生理用ナプ
キンを得た。
【0046】〔実施例2〕以下の表1に示す第1の層を
用い、穿孔ピン及び該ピンの受け部材を備えた開孔装置
を用いて該第1の層を貫通する開孔を形成した。次い
で、この穿孔不織布に、以下の表1に示す第2の層を重
ね合わせ、90℃に加熱されたスチールマッチエンボス
装置によって多数の凸部及び凹部を形成し、図4(c)
に示す表面シートを得た。第1の層と第2の層とは部分
的に接合していた。凸部及び凹部の偏在パターンは図5
(a)に示すものであり、凸部及び凹部が形成されてい
る部分の厚みは1.6mmであり、凸部及び凹部はナプ
キンの前後端部に偏在していた。その後は実施例1と同
様にして生理用ナプキンを得た。
【0047】〔実施例3〕以下の表1に示す第1の層及
び第2の層を重ね合わせ、穿孔ピン及び該ピンの受け部
材を備えた開孔装置を用いて両層を貫通する開孔を形成
した。穿孔ピンは125℃に加熱されていた。次いで、
90℃に加熱されたスチールマッチエンボス装置によっ
て多数の凸部及び凹部を形成し、図4(a)に示す表面
シートを得た。第1の層と第2の層とは部分的に接合し
ていた。凸部及び凹部の偏在パターンは図1に示すもの
であり、凸部及び凹部が形成されている部分の厚みは
1.6mmであり、凸部及び凹部はナプキンの両側部に
偏在していた。その後は実施例1と同様にして生理用ナ
プキンを得た。
【0048】〔実施例4〕以下の表1に示す不織布を用
い、90℃に加熱されたスチールマッチエンボス装置に
よって多数の凸部及び凹部を形成し、図1〜図3に示す
表面シートを得た。凸部及び凹部が形成されている部分
の厚みは1.4mmであった。但し、図3に示す表面シ
ートとは異なり、本実施例の表面シートは単層である。
その後は実施例1と同様にして生理用ナプキンを得た。
【0049】〔実施例5〕以下の表1に示す第1の層及
び第2の層を重ね合わせ、穿孔ピン及び該ピンの受け部
材を備えた開孔装置を用いて両層を貫通する開孔を形成
した。穿孔ピンは125℃に加熱されていた。次いで、
90℃に加熱されたスチールマッチエンボス装置によっ
て多数の凸部及び凹部を形成し、図4(a)に示す表面
シートを得た。凸部及び凹部の形状は図6(a)に示す
ものであり、凸部及び凹部が形成されている部分の厚み
は1.3mmであり、凸部及び凹部はナプキンの周縁部
に偏在していた。その後は実施例1と同様にして生理用
ナプキンを得た。
【0050】〔実施例6〕以下の表1に示す第1の層を
用い、穿孔ピン及び該ピンの受け部材を備えた開孔装置
を用いて該第1の層を貫通する開孔を形成した。次い
で、この穿孔不織布に、以下の表1に示す第2の層を重
ね合わせ、90℃に加熱されたスチールマッチエンボス
装置によって多数の凸部及び凹部を形成し、図4(c)
に示す表面シートを得た。第1の層と第2の層とは部分
的に接合していた。凸部及び凹部の偏在パターンは図1
に示すものであり、凸部及び凹部が形成されている部分
の厚みは2mmであり、凸部及び凹部はナプキンの両側
部に偏在していた。その後は実施例1と同様にして生理
用ナプキンを得た。
【0051】〔比較例1〕以下の表1に示す不織布を用
い、特開平6−142134号公報の図1に記載の表面
シートを得た。この表面シートは、ナプキンの両側部に
4本ずつの襞を有し、該襞の傾倒方向がナプキンの中央
部に向いているものであった。襞形成前の不織布の幅は
170mmであり、襞形成後の不織布の幅は120mm
であった。その後は実施例1と同様にして生理用ナプキ
ンを得た。
【0052】〔比較例2〕襞を形成しない以外は比較例
1と同様にして表面シートを得、得られた表面シートを
用いて生理用ナプキンを得た。この表面シートはフラッ
トなものであった。
【0053】〔性能評価〕実施例及び比較例で得られた
表面シートにおける個々の凸部の面積、凸部面積率、開
孔径、全開孔面積率、凸部のピッチ、表面シートにおけ
る凸部及び凹部が形成された領域の厚みを前述の方法で
測定した。その結果を表1に示す。また、表面シートの
風合いを以下の方法で評価した。更に、表面シートの液
流れ時間を以下の方法で測定した。これらの結果を表2
に示す。
【0054】〔表面シートの風合い〕表面シートを見え
ない状態にして、20人の女性に表面シートを触らせ、
その風合いを評価させた。風合いは、(1)柔らかさ、
(2)滑らかさ及び(3)耐べたつきの3つの感触で評
価させた。評価は5段階数値で行い、20人の平均値を
とった。数値は大きいほど良好であること示す。但し、
耐べたつきは、表面シートを、凝血(後述する液流れ時
間の測定にも用いる)でウエット状態とした後に評価し
た。 (1)柔らかさ 5;柔らかい、4:やや柔らかい、3;どちらともいえ
ない、2:やや硬い、1:硬い (2)滑らかさ 5;滑らか、4:やや滑らか、3;どちらともいえな
い、2:ややざらつく、1:ざらつく (3)耐べたつき 5;さらっとしている、4:ややさらっとしている、
3;どちらともいえない、2:ややべたつく、1:べた
つく
【0055】〔液流れ時間〕実施例及び比較例で得られ
たナプキンにおける表面シートを、花王株式会社製の生
理用ナプキンである「ロリエ(登録商標)さらさらクッ
ションウイングなし」から取り出した吸収体上に載せ、
中央部を長手方向に50mm、幅方向に30mmの大き
さに切り出し試験片を作製した。試験片を、表面シート
が上を向くように、45度に傾斜したプレート上に載せ
た。試験片は、その長手方向がプレートの傾斜方向と一
致するようにプレート上に載せられた。次いでプラスチ
ック製の平らな板を用いて、試験片を2,3度軽く押さ
え試験片の浮きをなくした。試験片の上端中央部にチュ
ーブの一端を接触させ、該チューブを通じて凝血を1g
/10sの速度で供給した。凝血が試験片を伝って流れ
落ち、その下端に達するまでの時間を測定し、5回の測
定値の平均値を液流れ時間とした。液流れ時間は、長い
ほど液流れ防止性が高いことを意味する。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1及び表2に示す結果から明らかなよう
に、各実施例の表面シートは、風合いが良好であり、し
かも液流れ防止性が高いことが判る。これに対して各比
較例の表面シートは、風合いが悪く、液流れが起こり易
いことが判る。各比較例の表面シートは、特にべたつき
感が大きいことが判る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、漏れ防止効果に優れ、
また液が残留しにくく、べたつき感のない吸収性物品が
得られる。また本発明によれば、液の透過性が高い吸収
性物品が得られる。また本発明は、肌との接触面積が小
さく、装着中の違和感がなく、ドライ感を有する吸収性
物品が得られる。更に本発明によれば、肌触りが良好で
あり、快適な装着感がある吸収性物品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の一例としての生
理用ナプキンを一部破断して示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示される生理用ナプキンにおけ
る表面シートの側部における要部拡大図である。
【図3】図3は図2における要部拡大断面図である。
【図4】図4(a)、図4(b)及び図4(c)はそれ
ぞれ、表面シートの別の形態を示す断面図(図3相当
図)である。
【図5】図5(a)及び図5(b)はそれぞれ、凸部及
び凹部の偏在パターンの別の例を示す図(図1相当図)
である。
【図6】図6(a)及び図6(b)はそれぞれ、凸部の
形状の別の例を示す図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン(吸収性物品) 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 21 凸部 21a 頂部 22 凹部 22a 底部 23 第1の層 24 第2の層 25a,25b,25c,25d 開孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長原 進介 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3B029 BB03 BB06 4C003 BA02 BA03 4C098 AA09 CC02 CC03 CC05 DD10 DD23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
    面シート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体
    を有し、実質的に縦長形状の吸収性物品において、 前記表面シートは多数の曲面状の凸部及び凹部を有し、
    該凸部及び該凹部は、該表面シートが前記吸収性物品の
    少なくとも長手方向に起伏を繰り返すように配置されて
    いると共に前記吸収性物品における肌当接面の所定領域
    に偏在しており、該凸部は、これを平面視した面積の総
    和が該肌当接面の面積の5〜60%であると共に個々の
    該面積が5mm2超400mm2未満である吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記表面シートが不織布及びシート材か
    らなる多層構造をしており、少なくともその肌対向面が
    前記不織布から構成されている請求項1記載の吸収性物
    品。
  3. 【請求項3】 前記凸部及び前記凹部が、前記肌当接面
    の両側部及び/若しくは前後端部に偏在しているか、又
    は着用者の排泄部位を取り囲む環を形成するように偏在
    している請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 前記不織布と前記シート材とが部分的に
    接合されて、両者の接合部以外の部位では両者が離間可
    能になっている請求項2記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 前記凹部の底部に、前記表面シートを貫
    通する開孔が形成されている請求項1〜4の何れかに記
    載の吸収性物品。
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