JP2003068286A - 電池用電極製造用プレス装置及び電池用電極の製造方法 - Google Patents

電池用電極製造用プレス装置及び電池用電極の製造方法

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JP2003068286A JP2001259382A JP2001259382A JP2003068286A JP 2003068286 A JP2003068286 A JP 2003068286A JP 2001259382 A JP2001259382 A JP 2001259382A JP 2001259382 A JP2001259382 A JP 2001259382A JP 2003068286 A JP2003068286 A JP 2003068286A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状電極の活物質層が形成された塗布区
間から電極集電体が露出した非塗布区間に移行する際
に、電極集電体にロールが衝突することを防止できる電
池用電極製造用プレス装置を提供する。前記プレス装置
を用いた電池用電極の製造方法を提供する。 【解決手段】 電池用電極製造用プレス装置は、帯状電
極集電体Bの少なくとも片面に形成された電極活物質層
Cを有し且つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極
を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロール11,1
2を備えており、両ロール11,12外周面の両端部間
に、衝撃吸収用スペーサ18がそれぞれ介在させられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池用電極製造用
プレス装置に関し、より詳しくは、帯状電極集電体上に
長さ方向に一定間隔をおいて形成された電極活物質層を
有するシート状電極を加圧するためのプレス装置に関す
る。また、本発明は、前記電池用電極製造用プレス装置
を用いた電池用電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の各種OA機器、VTRカメラ、携
帯電話等の電子機器の小型軽量化に伴い、これら電子機
器の駆動電源として用いられる二次電池の小型軽量化や
高性能化が要求されている。このような要求に答えるべ
く、高放電電位、高放電容量の非水電解質電池としてリ
チウムイオン二次電池の開発が急速にすすめられ、実用
化されている。
【0003】非水電解質電池の正極及び負極の各電極
は、一般に、電極活物質をバインダーと混合して電極塗
料(合剤)を調製し、電極集電体の片面上に電極塗料を
塗布し、乾燥し、続いて、電極集電体の他面上に電極塗
料を塗布し、乾燥し、電極集電体の両面上に電極活物質
層を有するシート状電極を形成し、その後、シート状電
極を圧延加工し、所定の寸法に切断することにより製造
されている。電極活物質層が電極集電体の片面のみに形
成されている場合もある。
【0004】シート状電極の形成に際しては、電極集電
体面の長さ方向に一定間隔をおいて電極活物質層を塗布
形成し、一方、隣り合う電極活物質層同士の間には、電
極リード線の溶接のために電極塗料を塗布せずに、電極
集電体面が露出した部分を確保しておくことが必要であ
る。このように、シート状電極は、その各面において、
長さ方向に一定間隔をおいて電極活物質層が塗布形成さ
れた塗布区間と、隣り合う電極活物質層同士の間の非塗
布区間とを有する。
【0005】シート状電極を加圧加工する従来装置とし
て、例えば、特開平10−64521号公報には、帯状
電極集電体上にこれの長さ方向に所定ピッチで形成され
た電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送される
シート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加圧ロ
ールと、各ロールのロール軸両端をそれぞれ対をなして
支持している二対のベアリングユニットと、両ローラ外
周面間に厚さ調整間隙を形成するように二対のベアリン
グユニットの同じ側の端にあるもの同士間にそれぞれ介
在させられている一対のスペーサとを備えているローラ
プレス装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置では、両
ロール間を活物質層が通過する場合、両ロール間の間隙
を拡げるように両ロールがロール軸を含めて撓まされ、
活物質層が形成された塗布区間から電極集電体が露出し
た非塗布区間に移行すると、その撓みの戻りによって、
非塗布区間で両ロールが電極集電体に衝突して電極集電
体にダメージを与えてしまうことがあった。また、ベア
リングユニットには、どうしても避けられない遊び、が
たつきがあるため、その衝撃が助長される嫌いがあっ
た。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、シート状電極の活物質層が形成された塗布区間
から電極集電体が露出した非塗布区間に移行する際に、
電極集電体にロールが衝突することを防止できる電池用
電極製造用プレス装置を提供することにある。また、本
発明の目的は、前記電池用電極製造用プレス装置を用い
た電池用電極、特に非水電解質電池用電極の製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状電極集電
体の少なくとも片面に形成された電極活物質層を有し且
つ一定経路に沿って搬送されるシート状電極を両面側か
ら挟んで相対する一対の加圧ロールを備えており、両ロ
ール外周面の両端部間に、衝撃吸収用スペーサがそれぞ
れ介在させられている電池用電極製造用プレス装置であ
る。この発明による電池用電極製造用プレス装置では、
両ロール間に衝撃吸収用スペーサが直接介在させられて
いるから、両ロール間をシート状電極の活物質層が形成
された塗布区間から電極集電体が露出した非塗布区間に
移行する際に、ロールの撓みによる衝撃が発生しても、
ロールの表面をスペーサが直接押さえるため、衝撃が緩
和される。しかも、ベアリングユニットの遊び等の影響
を受けることがない。従って、シート状電極の活物質層
が形成された塗布区間から電極集電体が露出した非塗布
区間に移行する際に、電極集電体にロールが衝突するこ
とを防止できる。
【0009】本発明において、スペーサが、少なくとも
いずれか一方のロール外周面の両端部に貼付けられ且つ
ロール外周面の周方向にのびた環状テープ片からなるこ
とが好ましい。
【0010】本発明において、両ロールのシート状電極
搬送経路上流に繰出装置が、その下流に巻取装置がそれ
ぞれ配置されており、スペーサが、繰出装置から繰出さ
れ、両ロール外周面の両端部間を通過させられて、巻取
装置に巻取られる有端状テープ片からなるものでもよ
い。
【0011】本発明において、スペーサが、両ロール外
周面の両端部間を通過して循環させられる無端状テープ
からなるものでもよい。
【0012】本発明において、スペーサが、両ロール外
周面の両端部間を通過してシート状電極搬送経路と平行
にのびた所要長さのテープ片からなるものでもよい。こ
の場合、プレス装置には、テープ片のシート状電極搬送
経路上流側端部を上流方向に付勢する弾性手段が備わっ
ていることが好ましい。
【0013】本発明において、スペーサの厚さが、電極
集電体の厚さ以上であり且つ加圧後のシート状電極の目
標厚さ以下であることが好ましい。このようなスペーサ
の厚さにより、ロールが電極集電体に衝突することを確
実に防止できると共に、電極活物質層を十分に加圧する
ことができる。
【0014】本発明において、スペーサの硬度が、両ロ
ールの硬度以下であることが好ましい。ロール表面への
スペーサによる傷付きを防止できる。
【0015】また、本発明は、電極活物質及びバインダ
ーを含む電極合剤塗料を電極集電体上に塗布し、乾燥し
て、電極集電体の少なくとも片面に電極活物質層を有す
るシート状電極を形成し、その後、シート状電極を前記
のいずれかの電池用電極製造用プレス装置を用いて加圧
することを含む、電池用電極の製造方法である。電極活
物質層は、電極集電体の長さ方向に所定ピッチで形成さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の電池用電極製造用プレス
装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明において電池用電極を製造
するためのシート状電極Mを示す平面図である。シート
状電極Mは、帯状電極集電体Bの両面に多数の方形状電
極活物質層Cが形成されたものである。活物質層Cは、
電極集電体長さ方向に一定ピッチPで隣り合うもの同士
間に間隙をおいて1列に並んでいる。これにより、帯状
電極集電体B上には電極活物質層Cが形成された塗布区
間S及び電極集電体面が露出した非塗布区間Nが交互に
並んで形成されている。図1中、矢印Aで示す方向にシ
ート状電極Mが搬送される。なお、目的とする電池用電
極の種類に応じて、集電体Bの両面について塗布区間S
及び非塗布区間Nの形成パターンが同じ場合もあれば、
異なる場合もある。また、活物質層Cが集電体Bの片面
のみに形成されている場合もある。
【0018】図2は、本発明のプレス装置の一例の概略
側面図である。図3は、本発明のプレス装置の一例の概
略正面図である。以下の説明において、シート状電極M
搬送方向の上流側から下流側を見て、その左右の側を左
右というものとする。
【0019】プレス装置は、矢印Aで示す方向に搬送さ
れるシート状電極Mを挟んで相対するように配置されて
いる左右方向にのびた水平状上ロール11及び下ロール12
を有している。これらの上下ロール11、12 は、シート状
電極Mの幅よりも広い長さをもっている。
【0020】図2及び図3において、シート状電極Mは
形状を誇張するように模式的に示されている。活物質層
Cは、電極集電体Mの上下両面に同一パターンで形成さ
れているが、上面と下面とで異なるパターンで形成され
る場合もある。また、活物質層Cが、電極集電体Mの片
面のみに形成される場合もある。また、上ロール11の上
側及び下ロール12の下側に、図示しないが、ロールを支
持するバックアップロールを配備し、多段式のプレス装
置としてもよい。
【0021】上ロール11には上回転軸13がその左右両端
を上ロール11端面より左右にそれぞれ突出させるように
設けられている。同様に、下ロール12にも下回転軸14が
その左右両端を下ロール12端面より左右にそれぞれ突出
させるように設けられている。上回転軸13の左右両端部
は、左右一対の上ベアリングユニット15で支持されてい
る。下回転軸14の左右両端部は、左右一対の下ベアリン
グユニット16で支持されている。左右一対ずつの上下ベ
アリングユニット15、16の左右同じ側にあるもの同士間
には左右一対の、ロール間隙調整機能を有する圧力機構
17が介在させられている。さらに、両ロール11、12 外周
面の左右両端部間には左右一対の衝撃吸収用スペーサ18
が介在させられている。図2において、衝撃吸収用スペ
ーサ18の図示は省略され、図3においては、衝撃吸収用
スペーサ18は概念的に示されている。衝撃吸収用スペー
サ18により、両ロール11、12 外周面間にはシート状電極
厚さ調整間隙が形成されている。この間隙の大きさは、
勿論、衝撃吸収用スペーサ18の高さと実質的に等しい。
また、上記において、圧力機構17は、必ずしも用いる必
要はない。
【0022】電極集電体Bの厚さをT0 、加圧後の電極
集電体B及び活物質層Cを加えた目標厚さをT1 、衝撃
吸収用スペーサ18の厚さをHとすると、T0 ≦H≦T1
の関係にあり、最適には、T0 <H<T1 である。T0
≦Hとすることにより、非塗布区間Nにおいて、両ロー
ル11、12 が電極集電体Bに衝突することを確実に防止で
きる。H≦T1 とすることにより、塗布区間Sにおい
て、電極活物質層Cを十分に加圧することができる。
【0023】両ロール11、12 の材質としては、一般的
に、鉄鋼等の金属か、硬質合成樹脂が用いられる。両ロ
ール11、12 は、同一の材質の組合せか、異種の材質を組
合わせても良い。使用に際し、ロール11、12 の表面温度
は、一般的に、常温から200℃の範囲で一定に保たれ
る。
【0024】衝撃吸収用スペーサ18の材質としては、例
えば、鉄、銅、アルミニウム、鉛等の金属や、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエステル、塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリイミド、テフロン(登録商標)、セロハ
ン、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂や、ガラス繊
維、炭素繊維、不織布等や、これら材料の複合体等が用
いられる。後述の図4に示される環状衝撃吸収用スペー
サ18の場合には、前述の材料基体に接着層を設けたテー
プ等が用いられる。具体的には、住友スリーエム(株)
製の型番471、型番5421、型番5413、テサ
(株)製の型番4169のものを用いても良い。
【0025】シート状電極Bの塗布区間S及び非塗布区
間Nが交互に両ロール11、12 の間を通過していく。塗布
区間Sが両ロールの間を通過する際に、活物質層Cが加
圧されて圧縮される。非塗布区間Nが両ロール11、12 の
間を通過する際は、両ロール11、12 の外周面左右両端部
に衝撃吸収用スペーサ18が直接接触させられ、電極集電
体表面に両ロール11、12 の外周面が接触することが防止
される。両ロール11、12 の硬度以下の硬度のスペーサ18
を用いれば、スペーサ18によってロール外周面が傷付け
られる心配がない。
【0026】次に、図4〜図7を参照しながら、衝撃吸
収用スペーサ18の具体的配置態様を様々に説明する。以
下の説明においても、シート状電極Mは、矢印Aで示す
方向に搬送される。
【0027】図4には、下ロール12の外周面左右両端部
に貼付けられた環状テープ片21からなるスペーサ18が示
されている。テープ片21は、ロール外周面左右両端縁部
に沿ってロール周方向にのびている。テープ片21は、下
ロール12のみならず、上ロール11にも貼付けるようにし
てもよい。
【0028】図5を参照すると、上下ロール11、12 のシ
ート状電極搬送方向上流には繰出ロール31が、その下流
には巻取ロール32がそれぞれ配置されている。また、上
下ロール11、12 及び繰出ロール31間には上流ガイドロー
ラ33が、上下ロール11、12 及び巻取ロール32間には下流
ガイドローラ34がそれぞれ配置されている。スペーサ18
は、有端状テープ41からなる。テープ41は、繰出ロール
31から繰出され、両ロール11、12 外周面の左右両端部間
を通過させられて、巻取ロール32に巻取られる。
【0029】図6には、無端状テープ51からなるスペー
サ18が示されている。テープ51は、適宜数のガイドロー
ラ52に巻掛けられて、両ロール11、12 外周面の左右両端
部間を通過して垂直面内を循環させられるようになって
いる。
【0030】図7には、両ロール11、12 外周面の左右両
端部間を通過してシート状電極搬送方向Aと平行に真っ
直ぐのびた所要長さのテープ片61からなるスペーサ18が
示されている。テープ片61のシート状電極搬送方向上流
側端には引張りばね62の一端が掛け止められている。同
ばね62の他端は、地上側の適宜支持部材63に掛け止めら
れている。シート状電極Mの非塗布区間Nが両ロール1
1、12 間を通過する際、テープ片61は両ロール11、12 と
の摩擦力によってシート状電極搬送下流側に移動させら
れ、非塗布区間Nが両ロール11、12 間を通過した後、塗
布区間Sが両ロール11、12 のところに差し掛かると、両
ロール11、12 との摩擦力をテープ片61は失い、ばね62の
力によって、テープ片61はシート状電極搬送上流側に引
戻される。この配置の態様において、ばね62に代わり、
ごむ、アキュムレータ等の他の弾性手段を用いるように
してもよい。この場合には、テープ片61の厚さを、塗布
区間Sが両ロール11、12 間を通過する際に、テープ片61
が両ロール11、12 間に挟まれない程度にすることが必要
である。
【0031】本発明は、前記プレス装置を用いた電池用
電極の製造方法にも関する。本発明の方法においては、
まず、電極活物質及びバインダーを溶剤と共に混合する
ことによって、スラリー状の電極合剤塗料を調製する。
この際、さらに必要に応じて導電剤や添加剤を加えるこ
ともある。
【0032】電極活物質としては、従来より電極活物質
として使用されているものであれば特に制限なく、各種
の材料を使用することができる。正極活物質としては、
例えば、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な酸化
物又は炭素材料を用いることができる。このような酸化
物としては、リチウムを含む複合酸化物が挙げられ、例
えば、コバルト酸リチウムLix CoO2 (0<x≦
1.0)、マンガン酸リチウムLi1+x Mn2-x
4 (0≦x≦1/3)、ニッケル酸リチウムLix Ni
2 (0<x≦1.0)などが挙げられる。これら酸化
物粉末の平均粒子径は1〜40μm程度が好ましい。
【0033】負極活物質としては、例えば、炭素質材
料、リチウム金属、リチウム合金、スズ酸化物等の酸化
物が用いられる。炭素質材料としては、特に制限される
ものではなく、例えば、無定形炭素、アセチレンブラッ
ク、石油コークス、石炭コークス、人造黒鉛、天然黒
鉛、グラファイト系炭素繊維、難黒鉛化炭素等を用いる
ことができる。これらの中から、目的とする電池の特性
に応じて、当業者が適宜選択することができる。
【0034】電極塗料用のバインダーとしては、特に制
限されるものではなく、従来より使用されている結晶性
樹脂、非結晶性樹脂等の各種バインダーを使用すること
ができる。例えば、バインダーとして、ポリアクリルニ
トリル(PAN)、ポリエチレンテレフタレートや、ポ
リフッ化ビニリデン(PVDF) 、ポリフッ化ビニル、
フッ素ゴム等のフルオロカーボン系樹脂等を用いること
ができる。バインダーは、電極活物質100重量部に対
して、通常1〜40重量部、好ましくは2〜25重量
部、特に好ましくは5〜15重量部の量で使用される。
【0035】電極塗料用の溶剤としては、特に制限され
るものではなく、電極塗料の調製する際に従来より使用
されている各種の溶剤を使用することができる。例え
ば、N−メチルピロリドン(NMP)、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(ME
K)、シクロヘキサノン、トルエン等が挙げられる。
【0036】導電剤は、必要に応じて、電極活物質の電
子伝導性を補足する目的等のため加えることができる。
導電剤としては、特に制限されるものではなく、公知の
各種導電剤を用いるとよい。例えば、アセチレンブラッ
ク、グラファイト、金・銀・銅微粒子等が挙げられる。
また、さらに炭酸リチウム、シュウ酸、マレイン酸等の
公知の各種添加剤を加えることもできる。
【0037】電極活物質、バインダー、導電剤、溶剤等
の混合は、常法により行うことができる。例えば、ロー
ルミル法により、乾燥空気下や不活性ガス雰囲気下で混
合する。
【0038】次に、得られたスラリー状の電極塗料を帯
状の電極集電体上に塗布する。塗布は電極の目的に応じ
て、集電体の両面に行ってもよいし、片面のみに行って
もよい。また、集電体の両面に電極塗料を塗布する場合
には、同時に両面に塗布して次の乾燥工程を行ってもよ
いし、片面に塗布して乾燥工程を行い、続いて他面に塗
布して乾燥工程を行ってもよい。
【0039】電極塗料の塗布に際して、塗布区間S及び
非塗布区間Nを集電体長さ方向に所定ピッチで形成する
には、例えば、ダイノズルへの塗布液の供給を間欠的に
行う方法(特開2000−149929号公報)、非塗
布区間Nを予めマスキングしておく方法(本出願人によ
る特願2001−119140号、平成13年4月18
日出願)等を適用するとよい。もちろん、その他の種々
の方法を適用してもよい。
【0040】電極塗料の電極集電体への塗布は、公知の
方法、例えば、エクストルージョンコート、グラビアコ
ート、リバースロールコート、ディップコート、キスコ
ート、ドクターコート、ナイフコート、カーテンコー
ト、ノズルコート、スクリーン印刷等の塗布方法より行
うことができる。
【0041】本発明において、電極集電体としては、金
属箔、金属シート、パンチィングメタル、金属網等が使
用され、金属箔、パンチィングメタルが好適である。電
極集電体の金属材料としては、特に制限されるものでは
なく、従来より電極集電体に使用されている各種の金属
材料を使用することができる。このような金属材料とし
ては、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッ
ケル、鉄等が挙げられ、銅、アルミニウム等が好まし
い。電極集電体の厚さは、通常1〜30μm、好ましく
は5〜20μmである。
【0042】電極塗料の塗布に続いて、乾燥を行い、溶
剤を除去する。乾燥は常法により行うことができる。例
えば、30〜150℃で、5〜15分間程度の乾燥を行
う。このようにして、電極集電体の片面又は両面に電極
活物質層が形成され、塗布区間S及び非塗布区間Nが電
極集電体長さ方向に所定ピッチで形成されたシート状電
極を得る。
【0043】乾燥後、シート状電極を、本発明のロール
プレス装置により圧延加工し、電極活物質層の厚さを薄
くし且つ一定に整え、電極体積当たりの活物質の密度を
高める。この際のプレス圧は、5〜1000kg/cm
程度である。また、電極活物質層の厚さ(片面として)
は、用途にもよるが、特に限定されることなく、40〜
400μm程度である。
【0044】圧延加工の後、シート状電極を所定の寸法
に切断する。切断は、一般に、電極を製造流れ方向に沿
って所定の幅にするスリット工程と、所望の長さにする
裁断工程からなる。また、圧延加工に先立ってスリット
工程を行い、スリット工程後に圧延加工を行うこともあ
る。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれのみに限定されるものではな
い。 [実施例1:正極の製造]下記組成のスラリー状の正極
用塗料を調製した。
【0046】 (正極用塗料の組成) 正極活物質:コバルト酸リチウム 100重量部 導電剤:アセチレンブラック 6.7重量部 バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVDF) 4.4重量部 溶剤:N−メチルピロリドン(NMP) 73重量部
【0047】まず、バインダー4.4重量部をNMP4
0重量部に溶解してラッカーを作製した。次に、導電剤
6.7重量部とコバルト酸リチウム粉100重量部の混
合粉に上記ラッカー44.4重量部を加えて混練し、そ
の後、混練物にNMP33重量部を加えて、正極用塗料
とした。
【0048】次に、厚さ20μm、幅400mmのアル
ミニウム箔からなる電極集電体の片面にノズルコートに
より上記正極用塗料を間欠的に塗布した後、80〜13
0℃の乾燥炉で乾燥して電極活物質層を形成した。塗布
区間Sの集電体長さ方向長400mm、非塗布区間の集
電体長さ方向長20mmとした。その後、アルミニウム
箔の他面に同様の塗布操作を行って電極活物質層を形成
した。これにより、電極集電体及び両面の電極活物質層
の全体の厚さが350μmであるシート状電極Mを得
た。
【0049】得られたシート状電極を、図3及び図4に
示された本発明のプレス装置を用いて加圧した。図3及
び図4を参照して、直径420mmの金属製両ロール1
1、12を用いた。加圧前の厚さ350μmのシート状電極
を目標厚さ235mmに圧縮できるように、下ロール12
の外周面左右両端部に、厚さ190μmの塩化ビニール
製テープ(幅49mm)を貼付けて衝撃吸収用スペーサ
18とし、シート状電極Mを加圧(負荷荷重:1000k
g/cm、搬送速度:20m/分)し、電池用電極を製
造した。
【0050】[実施例2]衝撃吸収用スペーサ18とし
て、塩化ビニール製テープの代わりに、厚さ150μm
のステンレス箔(幅50mm)を粘着剤で貼付けた以外
は、実施例1と同様のプレス装置を用いて、実施例1と
同様の加圧条件で、シート状電極Mを加圧し、電池用電
極を製造した。
【0051】[比較例1]スペーサが取り付けられてい
ない下ロール12を用いた以外は、実施例1と同様のプレ
ス装置を用いて、実施例1と同様の加圧条件で、シート
状電極Mを加圧し、電池用電極を製造した。
【0052】実施例1、2及び比較例1で得られた電池
用電極の非塗布区間の状態を観察した。実施例1、2で
は、非塗布区間の露出した電極集電体にダメージは見ら
れなかった。一方、比較例1では、非塗布区間の露出し
た電極集電体にロールが衝突し、電極集電体が衝撃で破
断した。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、シート状電極の活物質
層が形成された塗布区間から電極集電体が露出した非塗
布区間に移行する際に、電極集電体にロールが衝突する
ことを防止でき、電極集電体がダメージを受けることが
ない。シート状電極の活物質層を所望の厚さに加圧・圧
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において電池用電極を製造するための
シート状電極Mを示す平面図である。
【図2】 本発明のプレス装置の一例の概略側面図であ
る。
【図3】 本発明のプレス装置の一例の概略正面図であ
る。
【図4】 スペーサの一例を具体的に示す説明図であ
る。
【図5】 スペーサの他の一例を具体的に示す説明図で
ある。
【図6】 スペーサのさらなる他の一例を具体的に示す
説明図である。
【図7】 スペーサのさらなる他の一例を具体的に示す
説明図である。
【符号の説明】
11:上ロール 12:下ロール 18:衝撃吸収用スペーサ B:電極集電体 C:活物質層 M:シート状電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H050 AA19 BA16 BA17 CA08 CA09 CB02 CB07 CB08 CB09 CB12 DA02 DA03 DA04 EA10 EA24 FA02 GA02 GA03 GA22 GA29 GA30 HA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状電極集電体の少なくとも片面に形成
    された電極活物質層を有し且つ一定経路に沿って搬送さ
    れるシート状電極を両面側から挟んで相対する一対の加
    圧ロールを備えており、両ロール外周面の両端部間に、
    衝撃吸収用スペーサがそれぞれ介在させられている電池
    用電極製造用プレス装置。
  2. 【請求項2】 スペーサが、少なくともいずれか一方の
    ロール外周面の両端部に貼付けられ且つロール外周面の
    周方向にのびた環状テープ片からなる、請求項1に記載
    の電池用電極製造用プレス装置。
  3. 【請求項3】 両ロールのシート状電極搬送経路上流に
    繰出装置が、その下流に巻取装置がそれぞれ配置されて
    おり、スペーサが、繰出装置から繰出され、両ロール外
    周面の両端部間を通過させられて、巻取装置に巻取られ
    る有端状テープからなる、請求項1に記載の電池用電極
    製造用プレス装置。
  4. 【請求項4】 スペーサが、両ロール外周面の両端部間
    を通過して循環させられる無端状テープからなる、請求
    項1に記載の電池用電極製造用プレス装置。
  5. 【請求項5】 スペーサが、両ロール外周面の両端部間
    を通過してシート状電極搬送経路と平行にのびた所要長
    さのテープ片からなり、テープ片のシート状電極搬送経
    路上流側端部を上流方向に付勢する弾性手段を備えてい
    る、請求項1に記載の電池用電極製造用プレス装置。
  6. 【請求項6】 スペーサの厚さが、電極集電体の厚さ以
    上であり且つ加圧後のシート状電極の目標厚さ以下であ
    る、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の電池用
    電極製造用プレス装置。
  7. 【請求項7】 スペーサの硬度が、両ロールの硬度以下
    である、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の電
    池用電極製造用プレス装置。
  8. 【請求項8】 電極活物質及びバインダーを含む電極合
    剤塗料を電極集電体上に塗布し、乾燥して、電極集電体
    の少なくとも片面に電極活物質層を有するシート状電極
    を形成し、その後、シート状電極を請求項1〜7のうち
    のいずれか1項に記載の電池用電極製造用プレス装置を
    用いて加圧することを含む、電池用電極の製造方法。
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JP2011181391A (ja) * 2010-03-02 2011-09-15 Nagano Automation Kk 電池用の電極部材の加圧装置
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