JP2003068236A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2003068236A
JP2003068236A JP2001257634A JP2001257634A JP2003068236A JP 2003068236 A JP2003068236 A JP 2003068236A JP 2001257634 A JP2001257634 A JP 2001257634A JP 2001257634 A JP2001257634 A JP 2001257634A JP 2003068236 A JP2003068236 A JP 2003068236A
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cathode ray
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magnetic shield
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JP2001257634A
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Takao Ebine
隆男 海老根
Hideji Matsukiyo
秀次 松清
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスクや蛍光面へのゲッター膜の被
着を抑制して、ゲッター被着に起因するガス再放出や蛍
光面の輝度むらを抑制し、高品質かつ長寿命化を図る。 【解決手段】 磁気シールド10に有するゲッター導入
用の開口10Aに、管内を飛散するゲッター蒸気の飛散
方向を制御する飛散方向制御部材17を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管に係り、
特に、ゲッター膜の被着に起因するガス再放出や蛍光面
の輝度むらを抑制した陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】画像や映像表示デバイスとして、陰極線
管が多用されているが、特に、多数のビーム通過孔を有
する色選択電極を備えたカラー陰極線管が広く使用され
ている。この種のカラー陰極線管は、表面が球面または
平坦あるいは略平坦で、内面が前記表面側に湾曲した曲
面をもつ略矩形状のパネルを有している。このパネル部
の内面に複数色(通常は、赤:R、緑:G、青:Bの3
色)の蛍光体をドット状あるいはすだれ状、もしくは短
冊状に配列した蛍光面を形成してある。上記蛍光面に対
して複数本(通常は3本)の電子ビームを出射する電子
銃を収納したネックを漏斗状のファンネルで上記パネル
部に連接して一体化し、真空外囲器を構成している。
【0003】シャドウマスク型のカラー陰極線管に用い
られる色選択電極としては、多数の電子ビーム通過孔を
備えてパネルの内面形状に倣った湾曲を有する板体で形
成したプレスマスクをサポートフレームに固定したも
の、あるいはサポートフレームの平行辺間に多数のすだ
れ状細線材あるいは多数のスロット状電子ビーム通過孔
を有する板体を架張したものなどが知られている。
【0004】これらの色選択電極はパネルの内面に形成
された蛍光面に近接した位置に設置され、電子銃から出
射する複数の電子ビームをそれぞれの対応する蛍光体に
選別して射突させて所要のカラー画像を再生する。
【0005】ここでは、上記した様々な色選択電極の典
型であるプレスマスクを例として説明する。このプレス
マスクを備えた色選択電極をシャドウマスク構体と呼
び、プレスマスクを単にシャドウマスクと呼ぶことにす
る。シャドウマスク構体にはパネルのスカート部内壁に
植立したスタッドピンに係合する懸架スプリングを有
し、シャドウマスクをパネルの蛍光体に近接した位置で
上記懸架スプリングに懸架して支持することで熱膨張等
による当該シャドウマスクの変位に起因する色ずれを補
償している。
【0006】このシャドウマスク構体には、その電子銃
側に当該電子銃から出射して水平と垂直の2方向に偏向
される電子ビーム通路を包囲するように磁気シールドが
取り付けられている。この磁気シールドは地磁気等の外
部磁気が電子ビームに影響を及ぼさないようにするため
のものである。
【0007】図14は陰極線管の典型例であるシャドウ
マスク型カラー陰極線管の構造例を説明するための模式
断面図である。この陰極線管は、周縁にスカート部を有
する略矩形の浅皿状容器の内面に蛍光面4を有するパネ
ル1と、蛍光面4に近接してフレーム7とシャドウマス
ク6および懸架スプリング8からなるシャドウマスク構
体5が設置されている。パネル1から漏斗状のファンネ
ル3で連接した円筒状のネック2に電子銃11が収納さ
れている。そして、ファンネル3とネック2の遷移領域
には偏向ヨーク13が外装され、ネック2には色純度補
正や静コンバーゼンス補正用などの磁気装置12が外装
されている。
【0008】参照符号9はシャドウマスク構体5に有す
る懸架スプリング8を係止するスタッドピン、10は磁
気シールドである。磁気シールド10には開口10Aを
有し、この開口に対応するごとく、当該磁気シールド1
0とファンネル3に塗布されている内装黒鉛膜16との
間にゲッター構体15が設けられている。ゲッター構体
15はマスクフレーム7に一端を取り付けたゲッター支
持体15Aとバリウムを主剤とするゲッターを収容した
ゲッター容器15Bとから構成される。なお、符号14
はパネル部1のスカート部外周を緊締する爆縮バンド
(防爆バンド)である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この種の陰極線管は、
内部を10-5Pa以下の高真空に保たれていることが必
要である。このため、陰極線管内を真空にする排気工程
においては、300°C以上の高温において脱ガス処理
を行っているが、陰極線管を動作させて行く過程で電子
銃11やシャドウマスク構体5、磁気シールド10など
の金属部品、あるいは蛍光面4を覆って被覆されたアル
ミニウム蒸着膜等からなるメタルバック4Aや内装黒鉛
膜16などから微量のガスが放出される。このようなガ
ス放出によって陰極線管内の真空度が低下すると、電子
銃11の陰極からのエミッション特性が著しく劣化す
る。
【0010】このようなガスによるエミッション特性の
劣化を回避して陰極線管内を高真空に保つために、陰極
線管内部にバリウムを主剤とするゲッターを収容したゲ
ッター構体15を設置するのが一般的である。このゲッ
ターを真空封止後に管外から高周波等のエネルギーを加
えて加熱し蒸散させて陰極線管内に存在するガスを吸着
させる。ガスを吸着したゲッターは陰極線管内の構成部
材の表面にゲッター膜を形成する。図14では、ファン
ネル3と磁気シールド10の間に設置する、所謂ファン
ネルゲッターを用いているが、電子銃11の先端に取り
付けた、所謂ネックゲッターも知られているが、サイズ
が大型化した陰極線管ではファンネルゲッターが多く採
用されている。したがって、ここではファンネルゲッタ
ーを例として説明する。
【0011】図15はファンネルゲッターを用いた陰極
線管におけるゲッターの飛散とゲッター膜の形成を説明
する模式図である。図中、図14と同一参照符号は同一
機能部分を示す。ゲッター構体15はファンネル3の内
装黒鉛膜16と磁気シールド10の間に設けられてお
り、加熱によってゲッター容器15Bに収容されたゲッ
ターが蒸散して磁気シールド10に形成されている開口
(ゲッター蒸気の導入穴)10Aから主として電子ビー
ム通路に蒸気として飛散する。
【0012】飛散過程で管内にあるガスを吸着したゲッ
ター蒸気は管内の構成部材に被着しゲッター膜15Cを
形成する。陰極線管の内部で真空に直接接している構成
部材の表面は、材質、ガスに対する表面活性度、吸着エ
ネルギーなどが異なる。したがって、ある部材から放出
されたガスは、陰極線管の動作状態のなかで最もエネル
ギー的に安定した場所に移行して、その場所に固相のゲ
ッター膜を形成する。
【0013】図15に示したように、ゲッター膜15C
は矢印Gで示したように、ゲッター容器15Bから磁気
シールド10開口10Aを通して管内の空間に放射さ
れ、主としてゲッターの飛来方向に露呈している磁気シ
ールド10の内面、マスクフレーム7の表面、あるいは
ファンネル3の内装黒鉛膜16に上にも被着する。さら
に、シャドウマスク6の電子銃側にも付くし、シャドウ
マスク6の電子ビーム通過孔6Aを通過して蛍光面4の
メたルバック4Aにも被着する。シャドウマスク6の電
子銃側に被着したゲッター膜15Cは、電子ビームの射
突による励起エネルギーでガスを再放出し、陰極線管の
真空度を劣化させ、その寿命を短縮する原因となる。
【0014】また、蛍光面4のメタルバック4Aに被着
したゲッター膜15Cも同様に電子ビームの射突により
ガスを再放出すると共に、蛍光体への電子ビームエネル
ギーを低減して発光効率を劣化させ、画面に輝度むらを
もたらす。このようなゲッター膜による陰極線管の特性
劣化を対策する既知の手段として、特開2000−14
9806号公報や特開平8−227668号公報があ
る。特開2000−149806号公報に開示の技術
は、シャドウマスクにゲッター膜が被着するのを防止す
るゲッター飛散防止板を設けたものである。しかし、こ
のゲッター飛散防止板では、ゲッターを磁気シールドの
外側に多く被着させる構造であるため、ゲッターの飛散
面積を大きくできず、ガス吸着効率を高くできない。
【0015】また、特開平8−227668号公報に開
示の構造では、磁気シールドの開口部周辺からのガス放
出量は抑制されるが、シャドウマスクや蛍光面へのゲッ
ターの被着抑制効果は期待できない。
【0016】本発明の目的は、シャドウマスクや蛍光面
へのゲッター膜の被着を抑制してゲッター膜の被着に起
因するガス再放出や蛍光面の輝度むらを抑制して高品質
かつ長寿命化を図ったカラー陰極線管を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、磁気シールドに有するゲッター導入用の
開口に管内へのゲッター蒸気の飛散方向を制御する飛散
方向制御部材を備えたことを特徴とする。また本発明
は、ゲッター構体のゲッター容器に管内へのゲッター蒸
気の飛散方向を制御する飛散方向制御部材を備えたこと
を特徴とする。本発明の代表的な構成を記述すれば、下
記のとおりである。
【0018】(1)、略矩形の浅皿状容器の内面に蛍光
面を有すると共に前記蛍光面に近接してシャドウマスク
構体を設置したパネルと、電子銃を収納した円筒状のネ
ック、および前記パネルと前記ネックとを連接した漏斗
状のファンネルとで構成した真空外囲器をもつカラー陰
極線管であって、前記シャドウマスク構体の前記電子銃
側に取り付けられて当該電子銃から出射する電子ビーム
の通路を包囲するごとく前記ファンネルの内壁に略沿っ
て設置された磁気シールドと、前記磁気シールドと前記
ファンネルの内壁の間に設置されたゲッター構体を備
え、前記ゲッター構体はゲッターを収容したゲッター容
器と、前記磁気シールドに前記ゲッター容器をサポート
するゲッター支持体とで構成され、前記磁気シールドの
前記ゲッター容器に対向する部分に前記電子ビームの通
路に開いた開口を有し、前記開口に前記ゲッター容器か
ら蒸散されるゲッター蒸気の飛散方向を制御する飛散方
向制御部材を備えた。
【0019】(2)、(1)において、前記飛散方向制
御部材を、前記開口の内縁から前記電子ビーム通路側に
切り起こした板体とした。
【0020】(3)、(1)または(2)において、前
記シャドウマスク構体はシャドウマスクと、このシャド
ウマスクをその周辺でサポートするマスクフレームを有
し、前記飛散方向制御部材を、前記開口において前記ゲ
ッター容器から前記シャドウマスクに飛散する前記ゲッ
ター蒸気の飛散方向を制御する位置に設置した。
【0021】(4)、略矩形の浅皿状容器の内面に蛍光
面を有すると共に前記蛍光面に近接してシャドウマスク
構体を設置したパネルと、電子銃を収納した円筒状のネ
ック、および前記パネルと前記ネックとを連接した漏斗
状のファンネルとで構成した真空外囲器をもつカラー陰
極線管であって、前記シャドウマスク構体の前記電子銃
側に取り付けられて当該電子銃から出射する電子ビーム
の通路を包囲するごとく前記ファンネルの内壁に略沿っ
て設置された磁気シールドと、前記磁気シールドと前記
ファンネルの内壁の間に設置されたゲッター構体を備
え、前記ゲッター構体はゲッターを収容したゲッター容
器と、前記磁気シールドに前記ゲッター容器をサポート
するゲッター支持体とで構成され、前記磁気シールドの
前記ゲッター容器に対向する部分に前記電子ビームの通
路に開いた開口を有し、前記ゲッター容器の前記磁気シ
ールド側の周縁にゲッター蒸気の飛散方向を制御する飛
散方向制御部材を備えた。
【0022】(5)、(4)において、前記飛散方向制
御部材を前記ゲッター容器の周壁の延長で一体形成し
た。
【0023】(6)、(4)または(5)の何れかにお
いて、前記シャドウマスク構体はシャドウマスクと、こ
のシャドウマスクをその周辺でサポートするマスクフレ
ームを有し、前記飛散方向制御部材を、前記開口におい
て前記ゲッター容器から前記シャドウマスクに飛散する
前記ゲッター蒸気を抑制する位置に設置した。
【0024】(7)、(1)〜(6)の何れかにおい
て、前記ゲッター構体を前記磁気シールドの長辺中央部
に配置した。
【0025】上記した各構成により、ゲッター構体から
管内に飛散するゲッター蒸気の飛散方向が制御され、シ
ャドウマスク、磁気シールド、その他の電子ビームが射
突する金属部材へのゲッター膜の形成が抑制される。し
たがって、電子ビームの射突によるガスの再放出が抑制
され、蛍光面の輝度むらがなく、管内の真空度が維持さ
れ、高輝度かつ長寿命のカラー陰極線管を得ることがで
きる。
【0026】なお、本発明は上記の構成および後述する
実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術
思想を逸脱することなく種々の変更が可能であることは
言うまでもない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明による陰極線管の全体構成の一例を説明する模式断
面図である。この陰極線管は、図14に示したものと同
様に、内面に蛍光面4を有するパネル1を有し、蛍光面
4に近接してシャドウマスク構体5が設置されている。
シャドウマスク構体5は前記図14と同様にフレーム7
とシャドウマスク6および懸架スプリング8から構成さ
れる。パネル1からファンネル3で連接したネック2の
内部に電子銃11が収納されている。
【0028】磁気シールド10には開口10Aを有し、
この開口10Aに対応した位置で、かつ当該磁気シール
ド10とファンネル3の内壁に塗布されている内装黒鉛
膜16との間にゲッター構体15が設けられている。ゲ
ッター構体15の取り付け構造は図14、図15と同様
であるゲッター容器15Bにはバリウムを主剤とするゲ
ッターが収容されている。磁気シールド10の開口10
Aには、ゲッター容器15Bから蒸散されるゲッター蒸
気の飛散方向を制御する飛散方向制御部材17が備えら
れている。この飛散方向制御部材17はゲッター容器1
5Bから蒸散するゲッター蒸気の飛散方向を抑制し、シ
ャドウマスク6や蛍光面4方向へのゲッターを抑制する
ような形状で設置される。
【0029】図1に示した飛散方向制御部材17は、磁
気シールド10の開口10Aを陰極線管の管軸方向両側
に植立して設置されている。真空封止後に管外に設けた
誘導加熱コイルから高周波のエネルギーを加えてゲッタ
ー容器15Bを加熱し、収容されているゲッターを管内
に蒸散させて陰極線管内に存在するガスを吸着させる。
このとき、磁気シールド10の開口10Aに備えた飛散
方向制御部材17はガスを吸着したゲッターを、主とし
て磁気シールド10の内壁にゲッター膜15Cを形成す
るように図中の矢印Gで示したように飛散方向を制御す
る。
【0030】また、ファンネル3のゲッター構体15を
設置した内壁の内装黒鉛16にもゲッター膜15Cが形
成される。なお、浮遊するゲッター蒸気はシャドウマス
ク構体5のマスクフレーム7にも若干のゲッター膜15
Cを形成する。しかし、大部分は磁気シールド10の内
壁に到達し、この部分にゲッター膜を形成する。この飛
散方向制御部材17によるゲッターの選択的な飛散方向
を効果的に制御するため、ゲッターの加熱時間を短縮す
ることが望ましい。さらに、ゲッター蒸気の広い飛散面
積を確保するため、ゲッター構体15は磁気シールド1
0の長辺側中央(陰極線管管体の長辺側中央)の曲率半
径の大きい部分に設置するのが望ましい。
【0031】図2は本発明による陰極線管の第1実施例
を説明する飛散方向制御部材の説明図である。この飛散
方向制御部材17は磁気シールド10の長辺側に設けた
開口10Aの4辺または2辺のそれぞれから当該磁気シ
ールド10の内側に突出させて開口10Aの内部に折り
曲げた板体で構成されている。図3〜図8は本実施例の
各種具体例の説明図である。
【0032】図3は本発明の第1実施例における飛散方
向制御部材の第1例を示す。同図(a)に示したように
磁気シールド10の壁面に直線状の切り込み(図中に実
線で示す)を入れ、これを当該磁気シールド10の外側
から内側に押し込んで切り込みを入れた部分を引き起こ
して形成する(同図(b)参照)。このとき、同図
(a)の斜線部は切り落とされる。なお、引き起こした
部分で形成される飛散方向制御部材17の各辺の板体1
7a,17b,17c,17dの引き起こし角度は図で
は略直角で示したが、この角度は直角に限るものではな
く、磁気シールドのサイズや内壁の曲率などで調整す
る。また、その引き起こし角度は各板体17a,17
b,17c,17dで異なるようにすることができ、前
記したゲッターの選択的な飛散方向を効果的に制御する
方向とする。なお、管軸方向に平行する板体17a,1
7bのみとしてもよい。一般的には、飛散方向制御部材
17aがシャドウマスク側となる。
【0033】図4は本発明の第1実施例における飛散方
向制御部材の第2例を示す。図3の場合と同様に、同図
(a)に示したように磁気シールド10の壁面に切り込
み(図中に実線で示す)を入れ、これを当該磁気シール
ド10の外側から内側に押し込んで切り込みを入れた部
分を引き起こし、板体17a,17b,17c,17d
とする(同図(b)参照)。このとき、同図(a)の斜
線部は切り落とされる。本例はシャドウマスク側の板体
17aの高さを電子銃側の板体17bの高さより高くし
たものである。他の構成は図3と同様である。
【0034】図5は本発明の第1実施例における飛散方
向制御部材の第3例を示す。図3、図4の場合と同様
に、同図(a)に示したように磁気シールド10の壁面
に切り込み(図中に実線で示す)を入れ、これを当該磁
気シールド10の外側から内側に押し込んで切り込みを
入れた部分を引き起こし、板体17a,17b,17
c,17dとする(同図(b)参照)。本例は4枚の板
体17a,17b,17c,17dで構成され、各板体
17a,17b,17c,17dを図3よりも高くした
ものである。他の構成は図3と同様である。
【0035】図6は本発明の第1実施例における飛散方
向制御部材の第4例を示す。図5の場合と同様に、同図
(a)に示したように磁気シールド10の壁面に切り込
み(図中に実線で示す)を入れ、これを当該磁気シール
ド10の外側から内側に押し込んで切り込みを入れた部
分を引き起こし、板体17a,17b,17c,17d
を形成する(同図(b)参照)。本例も図5と同様に4
枚の板体17a,17b,17c,17dで構成され、
シャドウマスク側の板体17aを電子銃側の板体17b
よりも高くしたものである。他の構成は図4と同様であ
る。
【0036】図7は本発明の第1実施例における飛散方
向制御部材の第5例を示す。この飛散方向制御部材17
は2枚の板体17a,17bで構成したものである。本
例は、板体17a,17bともに同一高さとしている。
【0037】また、図8は本発明の第1実施例における
飛散方向制御部材の第6例を示し、図7と同様に2枚の
板体17a,17bで構成したものである。本例は、管
軸方向でシャドウマスク側の飛散方向制御部材17aの
高さを電子銃側の板体17bよりも高くしてある。他の
構成は図7と同様である。
【0038】図9は本発明により陰極線管の第2実施例
を説明する飛散方向制御部材の説明図である。この飛散
方向制御部材17は磁気シールド10の長辺側に設けた
円形開口10Aの内周から当該磁気シールド10の内側
に突出させた複数の湾曲板体で構成されている。図10
と図11は本実施例の種具体例の説明図である。
【0039】図10は本発明の第2実施例における飛散
方向制御部材の第1例を示す。同図(a)に示したよう
に磁気シールド10の壁面に外側の終端を結ぶ線が楕円
(または円)となるような放射状の切り込み(図中に実
線で示す)を入れる。これを当該磁気シールド10の外
側から内側に押し込んで切り込みを入れた部分を引き起
こして板体17a,17b,17n,17mを形成する
(同図(b)参照)。このとき、同図(a)の斜線部は
切り落とされる。なお、引き起こした部分で形成される
板体17a,17b,17n,17mの引き起こし角度
は図では略直角で示したが、この角度は直角に限るもの
ではなく、また、その引き起こし角度は複数の飛散方向
制御部材で異なるようにすることができ、前記したゲッ
ターの選択的な飛散方向を効果的に制御する方向とす
る。なお、この板体は管軸方向上下のみ(17a,17
b)としてもよい。上記斜線部の位置を図の上側に偏位
させることでシャドウマスク側の板体17aの高さを電
子銃側の板体17bより高くすることができる。
【0040】図11は本発明の第2実施例における飛散
方向制御部材の第2例を示す。同図(a)に示したよう
に磁気シールド10の壁面に外側の終端を結ぶ線が楕円
(または円)となるような互いに交差する放射状の切り
込み(図中に実線で示す)を入れる。これを当該磁気シ
ールド10の外側から内側に押し込んで切り込みを入れ
た部分を引き起こして板体17a,17b,17n,1
7mを形成する(同図(b)参照)。なお、引き起こし
た部分で形成される各板体の引き起こし角度は図には略
直角で示したが、これに限るものではなく、また、その
引き起こし角度は複数の板体で異なるようにすることが
でき、前記したゲッターの選択的な飛散方向を効果的に
制御する方向とする。なお、板体は管軸方向上下のみ
(17a,17b)としてもよい。上記切り込みの交差
位置を図の上側に偏位させることでシャドウマスク側の
板体17aの高さを電子銃側の板体17bより高くする
ことができる。
【0041】磁気シールドの開口に設ける飛散方向制御
部材としては、以上説明した形状、構造に限るものでは
なく、開口の形状を三角形、多角形、不定形として、そ
れらの周囲に設ける板体をゲッターの飛散の制御に最適
な形状とすることができる。また、上記の板体は全て開
口の切り起こしで形成したが、別途の板部品あるいは箱
型部品を溶接用で当該開口の縁あるいは縁近傍に取り付
けてもよい。このように、磁気シールドの開口部分に飛
散方向制御部材を設け、磁気シールドの開口を通して管
内に飛散するゲッター蒸気の飛散方向を適切に制御する
ことでシャドウマスクや蛍光面など、電子ビームに晒さ
れる領域にゲッター膜を極力被着させないようにするこ
とができる。
【0042】図12は本発明による陰極線管の第3実施
例を説明する飛散方向制御部材の具体例の説明図であ
る。本例では、ゲッター蒸気の飛散方向制御部材170
はゲッター構体に設けられる。ゲッター構体15はゲッ
ター15Cを収容したゲッター容器15Bとこのゲッタ
ー容器を磁気シールドにサポートするゲッター支持体1
5Aを有する。図中の矢印はシャドウマスク方向を示
す。
【0043】図12の(a)はゲッター容器15bの周
囲を覆って筒状の飛散方向制御部材170を取り付けた
例を示す。この筒状の飛散方向制御部材170の一端は
ゲッター容器15Bの全周に溶接等で固定されている。
飛散方向制御部材170の他端(開放端)は単純な筒状
としてもよいが、同図(a)に示したように、シャドウ
マスク方向の壁面を高くするように斜めにカットするこ
とで、ゲッター蒸気の主とした飛散方向を磁気シールド
の内壁に指向させることができる。
【0044】図12の(b)は図12の(a)の変形例
である。この構成例は筒状の飛散方向制御部材170の
他端(開放端)を漏斗状に開いている。この開放端の開
きの大きさを調整することでゲッター蒸気の飛散方向と
飛散領域を制御でき、ゲッター蒸気の主とした飛散方向
を磁気シールドの内壁に指向させることができる。
【0045】図13は本発明による陰極線管の第3実施
例を説明する飛散方向制御部材の他の具体例の説明図で
ある。本例も、ゲッター蒸気の飛散方向制御部材170
をゲッター構体に設けたものである。ゲッター構体15
はゲッター15Cを収容したゲッター容器15Bとこの
ゲッター容器15Bを磁気シールドにサポートするゲッ
ター支持体15Aを有する。図中の矢印はシャドウマス
ク方向を示す。
【0046】図13の(a)はゲッター容器15bの周
囲の一部に部分円筒状の飛散方向制御部材170を取り
付けたものである。この部分筒状の飛散方向制御部材1
70の一端はゲッター容器15Bの周の一部に溶接等で
固定されている。飛散方向制御部材170の他端(開放
端)は単純な部分筒状としてもよいが、同図(b)に示
したように、シャドウマスク側端部で高くし、ゲッター
容器15B側の両サイド側で低くなるように斜めにカッ
トすることで、ゲッター蒸気の主とした飛散方向を磁気
シールドの内壁に指向させることができる。
【0047】以上説明した本発明の第2実施例により、
ゲッター蒸気の飛散方向と飛散領域を制御でき、ゲッタ
ー蒸気の主とした飛散方向を磁気シールドの内壁に指向
させることができ、シャドウマスクや蛍光面など、電子
ビームが射突する領域を避けた部分にゲッター膜を形成
させることができる。
【0048】また、図12あるいは図13では、飛散方
向制御部材170としてゲッター容器とは別個の部品と
しているが、ゲッター容器15Bの容器側壁を延長して
蒸気と同様な飛散方向制御部材170を形成することも
できる。そして、本発明の第1および第2実施例とも
に、その磁気シールドに設ける開口を長辺側でかつファ
ンネルの曲率半径が大きい部分に設けることでゲッター
の飛散容積を大とすることができ、ガス吸着効率を向上
させることができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の代表的な
構成によれば、シャドウマスクや蛍光面などの電子ビー
ム晒される領域へのゲッター膜の被着を抑制してゲッタ
ー膜被着に起因するガス再放出や蛍光面の輝度むらを抑
制して高品質かつ長寿命化を図ったカラー陰極線管を提
供することができる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による陰極線管の全体構成の一例を説明
する模式断面図である。
【図2】本発明による陰極線管の第1実施例を説明する
飛散方向制御部材の説明図である。
【図3】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第1例の説明図である。
【図4】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第2例の説明図である。
【図5】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第3例の説明図である。
【図6】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第4例の説明図である。
【図7】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第5例の説明図である。
【図8】本発明の第1実施例における飛散方向制御部材
の第6例の説明図である。
【図9】本発明による陰極線管の第2実施例を説明する
飛散方向制御部材の説明図である。
【図10】本発明の第2実施例における飛散方向制御部
材の第1例の説明図である。
【図11】本発明の第2実施例における飛散方向制御部
材の第2例の説明図である。
【図12】本発明による陰極線管の第3実施例を説明す
る飛散方向制御部材の具体例の説明図である。
【図13】本発明による陰極線管の第3実施例を説明す
る飛散方向制御部材の他の具体例の説明図である。
【図14】陰極線管の典型例であるシャドウマスク型カ
ラー陰極線管の構造例を説明するための模式断面図であ
る。
【図15】ファンネルゲッターを用いた陰極線管におけ
るゲッターの飛散とゲッター膜の形成を説明する模式図
である。
【符号の説明】
1・・・・パネル、2・・・・ネック、3・・・・ファ
ンネル、4・・・・蛍光面、5・・・・シャドウマスク
構体、6・・・・シャドウマスク、7・・・・マスクフ
レーム、8・・・・懸架スプリング、9・・・・スタッ
ドピン、10・・・・磁気シールド、10A・・・・開
口、12・・・・磁気装置、11・・・・電子銃、13
・・・・偏向ヨーク、14・・・・爆縮バンド(防爆バ
ンド)、15・・・・ゲッター構体、15A・・・・ゲ
ッター支持体、15B・・・・ゲッター容器、15C・
・・・ゲッター、16・・・・内装黒鉛膜、17,17
0・・・・飛散方向制御部材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略矩形の浅皿状容器の内面に蛍光面を有す
    ると共に前記蛍光面に近接してシャドウマスク構体を設
    置したパネルと、電子銃を収納した円筒状のネック、お
    よび前記パネルと前記ネックとを連接した漏斗状のファ
    ンネルとで構成した真空外囲器を持つ陰極線管であっ
    て、 前記シャドウマスク構体の前記電子銃側に取り付けられ
    て当該電子銃から出射する電子ビームの通路を包囲する
    ごとく前記ファンネルの内壁に略沿って設置された磁気
    シールドと、前記磁気シールドと前記ファンネルの内壁
    の間に設置されたゲッター構体を備え、 前記ゲッター構体は、ゲッターを収容したゲッター容器
    と、前記磁気シールドに前記ゲッター容器をサポートす
    るゲッター支持体を有し、 前記磁気シールドの前記ゲッター容器に対向する部分に
    前記電子ビームの通路に開いた開口を有し、 前記開口に前記ゲッター容器から蒸散されるゲッター蒸
    気の飛散方向を制御する飛散方向制御部材を備えたこと
    を特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】前記飛散方向制御部材は、前記磁気シール
    ドに有する開口の縁から前記電子ビーム通路側に切り起
    こした板体であることを特徴とする請求項1に記載の陰
    極線管。
  3. 【請求項3】前記シャドウマスク構体はシャドウマスク
    と、このシャドウマスクをその周辺でサポートするマス
    クフレームを有し、 前記飛散方向制御部材は、前記開口において前記ゲッタ
    ー容器から前記シャドウマスク方向に飛散する前記ゲッ
    ター蒸気の飛散方向を制御する位置に設置されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】略矩形の浅皿状容器の内面に蛍光面を有す
    ると共に前記蛍光面に近接してシャドウマスク構体を設
    置したパネルと、電子銃を収納した円筒状のネック、お
    よび前記パネルと前記ネックとを連接した漏斗状のファ
    ンネルとで構成した真空外囲器をもつカラー陰極線管で
    あって、 前記シャドウマスク構体の前記電子銃側に取り付けられ
    て当該電子銃から出射する電子ビームの通路を包囲する
    ごとく前記ファンネルの内壁に略沿って設置された磁気
    シールドと、前記磁気シールドと前記ファンネルの内壁
    の間に設置されたゲッター構体を備え、 前記ゲッター構体はゲッターを収容したゲッター容器
    と、前記マスクフレームに前記ゲッター容器をサポート
    するゲッター支持体とで構成され、 前記磁気シールドの前記ゲッター容器に対向する部分に
    前記電子ビームの通路に開いた開口を有し、 前記ゲッター容器の前記磁気シールド側の周縁にゲッタ
    ー蒸気の飛散方向を制御する飛散方向制御部材を備えた
    ことを特徴とする陰極線管。
  5. 【請求項5】前記飛散方向制御部材が前記ゲッター容器
    の周壁の延長で一体形成されていることを特徴とする請
    求項4に記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】前記シャドウマスク構体はシャドウマスク
    と、このシャドウマスクをその周辺でサポートするマス
    クフレームを有し、 前記飛散方向制御部材は、前記開口において前記ゲッタ
    ー容器から前記シャドウマスクに飛散する前記ゲッター
    蒸気を抑制する位置に設置されていることを特徴とする
    請求項4または5に記載の陰極線管。
  7. 【請求項7】前記ゲッター構体を前記磁気シールドの長
    辺中央部に配置したことを特徴とする請求項1〜6の何
    れかに記載の陰極線管。
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