JP2003068175A - 電力用開閉装置 - Google Patents

電力用開閉装置

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JP2003068175A
JP2003068175A JP2001255539A JP2001255539A JP2003068175A JP 2003068175 A JP2003068175 A JP 2003068175A JP 2001255539 A JP2001255539 A JP 2001255539A JP 2001255539 A JP2001255539 A JP 2001255539A JP 2003068175 A JP2003068175 A JP 2003068175A
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JP
Japan
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vacuum valve
phase
tank
vacuum
switchgear
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JP2001255539A
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English (en)
Inventor
Shinji Sato
伸治 佐藤
Kenichi Koyama
健一 小山
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縮小化が可能な電力用開閉装置を得る。 【解決手段】 図示しない金属製の筐体に収容される複
合開閉ユニット2は、絶縁性のガスが充填されたタンク
3に真空バルブ4が3相分、収容されている。真空バル
ブ4は、タンク3を貫通するとともにタンク3との間の
気密を維持しつつ左右方向に移動可能にされた操作部材
56、78により操作され、真空容器中で主回路の電流
の遮断、断路、及び接地開閉を行う。真空容器中で主回
路の電流の遮断、断路、及び接地開閉を行う真空バルブ
4を、さらに絶縁性のガスが充填されたタンク3に収容
したので、真空バルブ4の沿面耐圧及び対地絶縁性能が
向上し、タンク3を小形化でき、電力用開閉装置を縮小
化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用開閉装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用開閉装置の開閉器部として、いわ
ゆる真空バルブを用いたものが知られている。この真空
バルブとして、例えば特開2001−136616号公
報に示されたような、一つの真空容器の中に一相分の遮
断部、断路部、接地開閉部を収容した多機能な真空バル
ブを、所用相分、用いることが考えられる。上記断路
部、遮断部、接地開閉部は、それぞれ主回路電流の遮
断、電源側と負荷側の断路、点検時の安全の確保等のた
めの負荷側の接地開閉を行うものである。このような真
空バルブを用いれば、開閉器部をコンパクトに構成でき
る。
【0003】しかしながら、このような真空バルブを用
いるに際し、真空バルブの課電部と大地との間の対地絶
縁を必要とする。また、多相回路に用いる場合、各相に
用いられる真空バルブ間の相間絶縁が必要である。従っ
て、これら対地及び相間の絶縁を従来のように真空バル
ブを大気中に所定の間隔を設け、あるいは間に絶縁バリ
アを配設しただけでは、電力用開閉装置全体の縮小化を
図るのに限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな問題点を解決して、縮小化が可能な電力用開閉装置
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電力用開閉装置においては、絶縁媒体が収
容されたタンクと、このタンクを貫通するとともに絶縁
媒体がタンクから漏洩しないようにしながら所定方向に
移動可能にされた操作部材と、タンクに収容されるとと
もに操作部材により操作され真空容器中において主回路
の電流の遮断、断路及び接地開閉を行う真空バルブとを
備えたものである。優れた絶縁性能を持つ真空バルブの
内部で遮断、断路、接地開閉を行うとともに真空バルブ
をタンクに収容することにより真空バルブの外側表面の
沿面絶縁性能及び対地絶縁性能を向上させることがで
き、これらの相乗効果により真空バルブ及びタンクの両
者を小さくできる。
【0006】そして、主回路は多相回路であり、真空バ
ルブは単相用であって多相回路の各相に対応して設けら
れたものであることを特徴とする。単相の真空バルブを
用いれば、真空バルブのレイアウトを自由に選ぶことが
できる。また、単相の真空バルブは、多相一括形の真空
バルブに比べて製作が容易である。
【0007】さらに、単相用の真空バルブの相互間に絶
縁バリアが設けられたものであることを特徴とする。絶
縁バリアの挿入により相間、対地間の絶縁破壊電圧が高
くなるので、タンク寸法を小さくできる。
【0008】また、単相用の真空バルブとタンクとの間
に絶縁バリアが設けられたものであることを特徴とす
る。タンクとの間にも絶縁バリアを設ければ、タンクと
の間の絶縁性能が向上し、さらにタンク寸法を小さくで
きる。
【0009】そして、主回路は多相回路であって、真空
バルブは同じ真空容器中において多相回路の電流の遮
断、断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであるこ
とを特徴とする。多相回路の遮断、断路、接地開閉を同
じ真空容器中において行うようにすれば、優れた真空の
絶縁性能によって真空バルブを小さくできる。
【0010】さらに、絶縁媒体は、酸素、窒素、二酸化
炭素、アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、
これらのうちの2種類以上を混合した気体又は空気若し
くは水分を除去した空気であって、全圧が大気圧以上に
なるようにして封入されているものであることを特徴と
する。二酸化炭素を除いた他のガスは温室効果ガスでは
なく、また二酸化炭素は温室効果ガスではあるが地球温
暖化係数は小さいので、大気中に排出した場合に地球環
境に与える影響をなくすか又は軽減することができる。
【0011】また、絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又はパ
ーフルオロシクロブタンガスであることを特徴とする。
これらガスは、電気絶縁性能に優れるので、タンクを小
形化できる。
【0012】そして、絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又は
パーフルオロシクロブタンガスに、酸素、窒素、二酸化
炭素、アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、
これらのうちの2種類以上を混合した気体又は空気若し
くは水分を除去した空気を混合したものであることを特
徴とする。絶縁性能の優れた六弗化硫黄ガス又はパーフ
ルオロシクロブタンガスに、地球環境に与える影響をな
くすか又は軽減することができるガスを混合して用いる
ことにより、絶縁性能を確保しつつ地球環境に与える影
響を軽減できる。
【0013】さらに、絶縁媒体は、液体絶縁物であるこ
とを特徴とする。液体絶縁物の絶縁性能は、加圧された
絶縁ガスと同程度かそれ以上であるので、タンクを小さ
くできる。
【0014】また、液体絶縁物は、鉱油、パーフルオロ
カーボン、又はハイドロフルオロエーテルであることを
特徴とする。鉱油は、これまでに変圧器等で使用されて
きた液体絶縁物であり、信頼性が高い。また安価であり
コストメリットがある。パーフルオロカーボンは、沸点
が低く、タンク内に残留したパーフルオロカーボンは容
易に蒸発するため、べたつきがなく、メンテナンスにお
いて、作業性が高くなる。ハイドロフルオロエーテル
は、パーフルオロカーボンと同様に沸点が低く、容易に
蒸発するため、べたつきがなく、メンテナンスにおい
て、作業性が高くなることに加え、パーフルオロカーボ
ンと比べて地球温暖化係数が小さいので、大気中に蒸発
させても温暖化に大きな影響を与えない。
【0015】そして、本発明の電力用開閉装置において
は、真空容器中において主回路の電流の遮断、断路及び
接地開閉を行う真空バルブと、この真空バルブを覆う固
体絶縁物とを備えたものである。固体絶縁物の優れた絶
縁性能によって、覆う厚さすなわち絶縁距離は、ガスや
液体絶縁物を用いる場合よりも小さくなる。
【0016】さらに、固体絶縁物の外周部に接地された
導電性の被覆層が設けられたものであることを特徴とす
る。被覆層は接地されているので、感電を防止でき、ま
た接地された被覆層が設けられた固体絶縁物を接地電位
の金属支持材で支持できるので、真空バルブの支持が容
易である。
【0017】また、主回路は多相回路であり、真空バル
ブは単相用であって多相回路の各相に対応して設けられ
たものであることを特徴とする。固体絶縁物で覆われた
単相の真空バルブを用いれば、真空バルブのレイアウト
を自由に選ぶことができる。また、単相の真空バルブ
は、多相一括形の真空バルブに比べて製作が容易であ
り、安価である。
【0018】そして、主回路は多相回路であって、真空
バルブは同じ真空容器中において多相回路の電流の遮
断、断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであるこ
とを特徴とする。多相回路の遮断、断路、接地開閉を同
じ真空容器中において行うようにすれば、優れた真空の
絶縁性能によって真空バルブを小さくでき、加えて真空
バルブを固体絶縁物で覆うので、電力用開閉装置をコン
パクトにできる。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図8は、こ
の発明の実施の一形態を示すものであり、図1は電力用
開閉装置の側面図である。図2は図1の電力用開閉装置
の要部を示す要部側断面図である。図3は、図2の断面
III−IIIにおける断面図である。図4は、この電
力用開閉装置に用いられる真空バルブの構成を示す詳細
断面図である。
【0020】図5は、各相の真空バルブ間に二重の相間
バリアを設けた場合の電力用開閉装置の要部断面図、図
6は、各相の真空バルブの外周部を覆うような形状のバ
リアを設けた場合の電力用開閉装置の要部断面図であ
る。図7は、各相の真空バルブ間に相間バリアを設けな
い場合の電力用開閉装置の要部断面図である。
【0021】まず、図1と図2により本発明による電力
用開閉装置の全体構成を説明する。図1において、金属
製の筐体1に複合開閉ユニット2が収容されている。複
合開閉ユニット2の詳細な構成については後述するが、
複合開閉ユニット2は、タンク3と、タンク3に収容さ
れた3相分の真空バルブ4と、母線側端子5と、負荷側
端子6と、真空バルブ4を操作する操作機構部9とを有
し、主回路電流の遮断、主回路の断路、負荷側端子6側
の接地の機能を有する。
【0022】また、複合開閉ユニット2の上方の筐体1
の表面側には、制御機器パネル19が装着されている。
なお、図示していないが母線側端子5及び負荷側端子6
の電圧及び電流を検出する計器用変圧器及び計器用変流
器が設置されている。負荷側端子6には、ケーブルヘッ
ド16を介してケーブル17が接続される。母線側端子
5は、隣接して配置された別の電力用開閉装置(図示せ
ず)に接続され、列盤配置が可能である。
【0023】上記のような電力用開閉装置は、検出され
た電圧や電流が異常の場合、制御機器パネル19内部の
継電器が作動し、複合開閉ユニット2により電流の遮断
を行う。また電力系統網の工事などで送電を停止しなけ
ればならない場合は、必要に応じて複合開閉ユニット2
にて、主回路の断路と、負荷側端子6側の接地開閉を行
う。電力系統網への配電はケーブル17を通して行う。
【0024】ここで、複合開閉ユニット2の詳細構成を
図2〜図4により説明する。図2及び図3に示すよう
に、複合開閉ユニット2は次のように構成されている。
タンク3に各相に対応する真空バルブ4が三相分収容さ
れ、各真空バルブ4の後述する容器本体32がそれぞれ
タンク3の底面に設けられた支持絶縁物25により固定
支持されている。真空バルブ4の詳細な構成は後で説明
するが、操作部材としての操作棒56及び同じく操作部
材としての接地開閉部側の可動電極78がタンク3を貫
通しており、操作機構部9(図1)に連結されている。
なお、図2においては、絶縁バリア26は便宜上一点鎖
線で表している。
【0025】タンク3と操作棒56の間及びタンク3と
接地開閉部側の可動電極78との間には、封止部材とし
てOリング7が設けられ、それぞれの間を気密に封止
し、操作棒56及び可動電極78が図2の左右方向に移
動するとき、タンク3の気密を維持し、絶縁媒体がタン
クの外に漏れないようにしている。後述の真空バルブ4
の固定電極51は母線側導体22を介して母線側端子5
(図1)に、接地開閉部側の固定電極71は負荷側導体
24を介して負荷側端子6(図1)に、電気的に接続さ
れるとともに支持固定されている。
【0026】真空バルブ4への電流の入出力は、それぞ
れタンク3に気密に設けられた上ブッシング21の母線
側端子5と下ブッシング23の負荷側端子6により行わ
れる。なお、図2においては、上ブッシング21及び下
ブッシング23のタンク3よりも突出した部分及び上ブ
ッシング21の母線側端子5と下ブッシング23の負荷
側端子6の図示を、省略している。
【0027】タンク3には、電気の絶縁媒体としてガス
が所定の圧力で充填封入されている。タンク3の内部に
充填するガスは、次の3通りに大別できる。 a.酸素、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ネオン、ヘリ
ウムのうちのどれか、これらのうちの2種類以上を混合
した気体、又は大気若しくは水分を除去した大気を、全
圧が大気圧以上になるように充填する。 b.六弗化硫黄ガス(以下、SF6ガスと表す)又はパ
ーフルオロシクロブタンガス(以下、c−C4F8ガス
と表す)を用い、大気圧以上に充填する。 c.SF6ガス又はc−C4F8ガスと、上記a項に記
載したガスの中の1種類又は2種類以上のガスとを混合
し、その混合ガスの全圧を大気圧以上に充填する。
【0028】タンク3の内部には、各相の真空バルブ4
の相間に絶縁バリア26が配置されている。図3のよう
に、絶縁バリア26は3つ並んだ真空バルブ4の相間
と、タンク3と真空バルブ4の間に配置されている。真
空バルブ4の表面の一部には充電部が露出しており、隣
り合う真空バルブ4の間では、相間電圧に等しい電位差
が発生している。真空バルブ4の表面の充電部として
は、後述するが、例えば図4における第1及び第3の蓋
部材38,40がある。また、タンク3は金属製で接地
電位であるために、両側の真空バルブ4とタンク3との
間には対地電圧に等しい電位差が発生している。
【0029】図3のように配設された絶縁バリア26
は、次のような作用効果を有している。 a.相間、対地間の耐電圧性能が向上し、絶縁信頼性が
向上する。 b.耐電圧性能が向上した分、タンク3内部のガス圧を
低くできる。 c.耐電圧性能が向上した分、タンク3の寸法を小さく
できる。
【0030】次に、真空バルブ4の詳細な構成を図4に
よって説明する。図4において、真空容器30は、次の
ように構成されている。フィールドトラック状の断面を
有する(図3参照)金属製の容器本体32には、円環状
の4つの接続部32a〜32dが形成されている。この
4つの接続部32a〜32dにそれぞれセラミック絶縁
物で円筒状に形成された第1〜第4の絶縁円筒34〜3
7の一方の端部が気密に鑞付けされている。また、第1
〜第4の絶縁円筒34〜37の他方の端部に、それぞれ
カップ状の第1〜第4の蓋部材38〜41がその各環状
部38a〜41aを介して気密に鑞付けされている。真
空容器30は、以上のように構成されている。
【0031】真空容器30の中には、断路部を兼ねる主
回路開閉部50、接地開閉部70が収容されている。主
回路開閉部50は、固定電極51、固定接点52、ベロ
ーズ54、操作棒56、絶縁ロッド57、可動電極5
8、可動接点59を有する。固定電極51は、導電材料
で断面円形の棒状に形成され、第1の蓋部材38に気密
に鑞付けされ、固定されている。この固定電極51に円
板状の固定接点52が鑞付けされている。
【0032】円筒状のベローズ54は、一方の端部が第
2の蓋部材39の内側に気密に鑞付けされ、他方の端部
が断面円形の金属製の操作棒56に気密に鑞付けされて
おり、操作棒56は気密を維持しながら軸方向に移動可
能である。この操作棒56に絶縁ロッド57を介して導
電材料で断面円形の棒状に形成された可動電極58が連
結され、可動電極58の端部に円板状の可動接点59が
鑞付けされている。
【0033】なお、操作棒56と絶縁ロッド57との接
続部、絶縁ロッド57と可動電極58との接続部には、
環状のシールド部材61が設けられている。このシール
ド部材61は、上記各接続部の電界緩和、並びに主回路
開閉部50の電流遮断時に接点52,59から発生する
金属蒸気から絶縁ロッド57及びベローズ54を保護す
るためのものである。
【0034】このように構成された主回路開閉部50
は、固定電極51は第1の絶縁円筒34により容器本体
32から電気的に絶縁され、可動電極58は絶縁ロッド
57により操作棒56から絶縁されている。
【0035】主回路開閉部50の周りには、電流開閉時
の接点52,59から発生する金属蒸気が第1の絶縁円
筒34の内面に付着するのを抑制するための円筒状のア
ークシールド62が第1の絶縁円筒34に固定されてい
る。また、容器本体32の各接続部32a,32bと各
絶縁円筒34,35との鑞付け部近傍、及び第1の絶縁
円筒34と第1の蓋部材38の環状部38aとの鑞付け
近傍には、それぞれ電界緩和のためのシールドリング6
3が配設されている。
【0036】接地開閉部70は、固定電極71、固定接
点72、ベローズ74、可動電極78、可動接点79を
有する。固定電極71は導電材料で棒状に形成され、カ
ップ状で金属製の第3の蓋部材40に気密に鑞付けさ
れ、固定されている。この固定電極71に円板状の固定
接点72が鑞付けされている。円筒状のベローズ74
は、一方の端部が第4の蓋部材41の内側に気密に鑞付
けされ、他方の端部が断面円形の金属製の可動電極78
に気密に鑞付けされており、操作棒を兼ねる可動電極7
8は気密を維持しながら軸方向に移動可能である。この
可動電極78の端部に円板状の可動接点79が鑞付けさ
れている。
【0037】接地開閉部70の円板状の固定接点72及
び可動接点79は、大電流を開閉する責務を必要とされ
ないので、主回路開閉部50の固定接点52及び可動接
点59よりも直径及び厚さとも小さい寸法にされてい
る。また、接地開閉部70の固定電極71が、可撓性導
体77により主回路開閉部50の可動電極58に接続さ
れている。
【0038】このように構成された接地開閉部70は、
固定電極71が第3の絶縁円筒36により容器本体32
から電気的に絶縁され、可動電極78が第4の絶縁円筒
37により容器本体32から絶縁されている。また、容
器本体32の各接続部32c,32dと各絶縁円筒3
6,37との鑞付け部近傍、及び第3の絶縁円筒36と
第3の蓋部材40の環状部40aとの鑞付け部近傍に
は、それぞれ電界緩和のための環状のシールドリング6
3が配設されている。
【0039】真空バルブ4は以上のように構成され、三
相分がタンク3に収容され、各相の操作棒56及び接地
開閉部側の可動電極78は、それぞれOリング7により
タンク3との間の気密を維持しつつ軸方向に移動可能に
され、操作機構部9(図1)により操作される。
【0040】次に、上記構成の複合開閉ユニット2の動
作について説明する。操作棒56を図1に示す操作機構
部9により図4の上下方向(図1においては左右方向)
に駆動し、可動接点59を固定接点52に接離させ、主
回路の開閉を行う。これにより、母線側端子5側から固
定電極51、可動電極58、可撓性導体77及び固定電
極71を介して負荷側端子6側の図示しない各種負荷機
器への給電が制御される。
【0041】また、負荷側端子6側の各種負荷機器の保
守、点検時には、操作棒56を図4における主回路の遮
断位置よりもさらに上方に所定寸法移動させる。すなわ
ち、可動接点58を、上記遮断位置よりもさらに固定接
点52から離れた所定の断路位置まで離隔させる。その
後、可動電極78を図4における下方に移動させ、接地
開閉部70の可動接点79を固定接点72に当接させ
る。
【0042】これにより、接地された可動電極78と、
固定電極71とが電気的に接続され、負荷側導体である
固定電極71の残留電荷や誘導電流は、可動電極78を
通じてグランドに流れる。また、主回路側の可動接点5
9と固定接点52とは断路位置まで離隔しているので、
負荷側端子6側である各種負荷機器は電源側から電気的
に完全に切り離され、負荷側端子6側へ電圧が印加され
ることを防止でき、安全に保守、点検を行うことができ
る。
【0043】次に、いくつかの変形例について説明す
る。図5に示す複合開閉ユニット102は、タンク10
3に三相分の真空バルブ4を収容し、各相の真空バルブ
4の間に2枚の絶縁バリア26を挿入したものである。
相間に2枚の絶縁バリア26が挿入された場合の相間耐
電圧は一枚の場合よりも向上する。その分、真空バルブ
4の相間を短縮でき、タンク103を小さくできる。
【0044】また、図6に示す複合開閉ユニット112
は、真空バルブ4の外周をほぼその全長に亘って囲うよ
うな形状の絶縁バリア28を設けたものであり、絶縁バ
リア28に囲まれた真空バルブ4が、三相分、タンク1
13に収容されている。このような絶縁バリア28は、
図6における上下方向にもバリア効果を有するので、上
下方向の耐電圧性能が向上し、タンク113の上下方向
の寸法も縮減できる。一方、バリア効果はなくなるが、
図7のようにバリアを用いない複合開閉ユニット122
も可能である。この場合、絶縁バリアがないので、タン
ク123の内部構造がシンプルになる。
【0045】真空バルブ4については、上述では単相の
真空バルブ4による3相構成のものを示したが、図8の
ように3相一括形の真空バルブ134をタンク133に
収容した複合開閉ユニット132を用いることも可能で
ある。3相分の遮断、断路、接地開閉接点が一つの真空
容器に収容された3相一括形の真空バルブ134は、一
般的にガスよりも絶縁性能が優れている真空を積極的に
利用することにより、単相形の真空バルブ4を3相分用
いるよりも相間絶縁距離を小さくでき、電力用開閉装置
のコンパクト化が可能となる。
【0046】さらに、3相一括形の真空バルブ134を
タンク133に収容するので、真空バルブ134の各相
の充電部間の絶縁距離を小さくでき、この点からも真空
バルブ134本体を小形にできる。また、真空バルブ1
34とタンク133間の絶縁距離も小さくでき、全体の
小形化に寄与する。
【0047】以上のように、この発明の実施の形態1に
よれば、次のような効果を奏する。 ア.優れた絶縁性能を持つ真空中において遮断、断路、
接地開閉を行う真空バルブ4を用いることにより、コン
パクトな電力用開閉装置を実現できる。 イ.真空バルブ4の外側表面の沿面絶縁性能と、真空バ
ルブ4とその周囲の大地電位の構成要素との絶縁性能と
が必要であるが、絶縁性能の良い絶縁ガスを適切なガス
圧で充填することによりコンパクトな電力用開閉装置を
得ることができる。
【0048】ウ.これらの相乗効果により装置全体がい
っそうコンパクトになり、コストも安くなる。 エ.単相の真空バルブ4を3つ用いれば、3つの真空バ
ルブ4のレイアウトを自由に選ぶことができる。
【0049】オ.単相の真空バルブ4は、3相一括形の
真空バルブ134に比べて製作が容易であり、また安価
である。 カ.絶縁バリアの挿入により相間、対地間の絶縁破壊電
圧が高くなるので、絶縁信頼性の向上、耐電圧性能の向
上、タンク内部の所用ガス圧の低減、耐電圧性能が向上
する分タンク寸法を小さくできる等の効果を奏する。 キ.一つの真空容器に3相分の遮断、断路、接地開閉接
点が収容された3相一括形の真空バルブ134は、優れ
た真空の絶縁性能によって非常にコンパクトになり、電
力用開閉装置のコンパクト化が可能である。
【0050】ク.この実施の形態に示したガスのうち、
二酸化炭素を除いた全てのガスは温室効果ガスではない
ので、大気中に排出しても地球環境に悪影響を与えな
い。 ケ.二酸化炭素は温室効果ガスではあるが、地球温暖化
係数は小さく、多量でなければ地球温暖化への影響は小
さい。 コ.SF6ガス、c−C4F8ガスは、電気的負性気体
であり絶縁性能が大気を構成する気体に比べてはるかに
高いという特長がある。この特長を利用してコンパクト
な電力用開閉装置を実現できる。
【0051】サ.SF6ガス、c−C4F8ガスは、地
球温暖化係数が非常に大きいので大気排出した場合に地
球温暖化に大きな影響を与えてしまうが、上記a項記載
のガスとSF6ガスあるいはc−C4F8ガスとを混合
することで、排出総量を減少させ、温室効果を最小限に
とどめられる。 シ.上記a項記載の気体とSF6ガス、c−C4F8ガ
スを混合しても、その混合比が適切であればSF6ガス
やc−C4F8ガス単体の絶縁性能より多少劣る程度の
絶縁性能を得ることが可能となり、コンパクトな電力用
開閉装置を得ることができる。
【0052】実施の形態2.図9は、この発明の他の実
施の形態による電力用開閉装置の要部側面図である。図
9において、複合開閉ユニット142は、タンク143
の内部に実施の形態1と同様に真空バルブ4、絶縁バリ
ア26等が配置され、タンク143に所定のレベルまで
液体絶縁物147が入れられている。なお、図9におい
ては、絶縁バリア26は便宜上一点鎖線で表している。
この実施の形態の特徴は、タンク143の内部に液体絶
縁物147を貯留し、真空バルブ4や絶縁バリア26を
液体絶縁物147に浸漬させる点にある。
【0053】液体絶縁物147としては、変圧器の液体
絶縁物として高い実績のある鉱油、沸点が低く若干の揮
発性があるので残留が少なくべたつかず、作業性が向上
するパーフルオロカーボン、パーフルオロカーボンと同
様の特徴に加え温暖化係数の小さいハイドロフルオロエ
ーテル等を用いる。容器143は、金属製でも絶縁物製
でもよいが、絶縁物製の場合は液体絶縁物147との接
触によって膨潤や溶解、分解の発生がない材料を選ぶ。
【0054】この実施の形態によれば、使用する液体絶
縁物147の種類に応じて、次のような効果を奏する。 (1)液体絶縁物の絶縁性能は、加圧された絶縁ガスと
同程度かそれ以上であるので、コンパクトな電力用開閉
装置が得られる。 (2)液体の優れた冷却性能により、同じ導体面積でも
通電容量が増加し、コンパクトな電力用開閉装置が得ら
れる。 (3)鉱油は、これまでに変圧器等で使用されてきた液
体絶縁物であり、信頼性が高い。また安価でありコスト
メリットがある。
【0055】(4)パーフルオロカーボンは、炭素とフ
ッ素を主な構成元素とした物質である。鉱油は、沸点が
高いためにほとんど蒸発せず、一度鉱油をタンク3内に
注入すると排出後も内部がべたついたままで、組み立て
やメンテナンスが実施し難い。パーフルオロカーボン
は、沸点が低く、タンク3内に残留したパーフルオロカ
ーボンは容易に蒸発する。このため、べたつきがなく、
組み立てやメンテナンスにおいて、作業性が高い。
【0056】(5)ハイドロフルオロエーテルは、炭素
とフッ素が主構成元素であり、エーテル基が結合した分
子構造を持つ。パーフルオロカーボンと同様の特長があ
るが、パーフルオロカーボンと比べて地球温暖化係数が
非常に小さいという特長も併せ持つ。このため、大気中
に蒸発させても地球温暖化に大きな影響を与えない。
【0057】なお、上記実施の形態1及び2では、操作
棒56及び可動電極78がこの発明における操作部材を
兼ねるものを示したが、操作棒56や可動電極78と別
体にタンクを貫通する操作部材を設けて、この別体に設
けた操作部材により操作棒56及び可動電極78を操作
するようにしてもよい。
【0058】また、真空バルブ4をタンク3に収容する
のに、第2及び第4の蓋部材39,41をタンク3から
突出させ、第2及び第4の蓋部材39,41とタンクの
間に封止部材として例えばOリングを入れて、真空バル
ブ4をタンク3に気密に、あるいは液密に収容するよう
にしてもよい。この場合は、操作棒56及び可動電極7
8が所定方向に移動するときに、真空バルブ4のベロー
ズ54,74が、タンク3の気密を維持する役割、すな
わちタンク3から絶縁媒体が漏れないようにする役割を
している。
【0059】実施の形態3.さらに、本発明の他の実施
の形態について、図10、図11を用いて説明する。図
10は、電力用開閉装置の要部側面図、図11は図10
の断面XI−XIにおける断面図である。この実施の形
態における複合開閉ユニット152は、固体絶縁物15
7にて覆われた真空バルブ4を3相分、大気中において
フレーム153に、金属製の支持部材155を介して支
持させたものである。
【0060】固体絶縁物157は、真空スイッチ4を覆
うとともに、真空スイッチ4と上ブッシング21とを接
続する母線側導体22及び真空スイッチ4と下ブッシン
グ23とを接続する負荷側導体24を覆い、上ブッシン
グ21及び下ブッシング23と一体となっている。
【0061】なお、図10においては、上ブッシング2
1及び下ブッシング23のタンク3よりも突出した部分
及び上ブッシング21の母線側端子5(図1)と下ブッ
シング23の負荷側端子6(図1)の図示を、省略して
いる。本実施の形態の特徴は、真空バルブ4が固体絶縁
物157で覆われ、その固体絶縁物157の表面に被覆
層としての接地電位層158が設けられている点にあ
る。
【0062】固体絶縁物157としては、エポキシ樹脂
やポリエチレン樹脂が挙げられる。接地電位層158
は、例えば導電性液状物質を固体絶縁物157の表面に
塗布することにより設けることができる。上ブッシング
21、下ブッシング23の表面にも同様の塗布する処理
を行えば、ブッシングを含めた固体絶縁物の表面全体を
接地電位にすることができる。
【0063】この実施の形態は、単相の真空バルブ4に
樹脂モールドを施した例であるが、各相の絶縁物を接触
させた状態で配置してもよい。接触面において接地電位
層158は必ずしも存在しなくてもよい。また、真空バ
ルブ4それぞれ個別にモールド処理しないで、3つの真
空バルブ4を予めセットしておいて3つをまとめてモー
ルド処理をしてもよい。また、3相一括形の真空バルブ
を使用し、これをモールドした後に表面に接地電位層を
設けてもよい。本実施の形態では、フレーム153に真
空バルブ4を搭載したものを示したが、固体絶縁物15
7は機械的強度も備わるため、フレーム153は必ずし
も必要ではない。
【0064】この実施の形態によれば、次のような効果
を奏する。 (i) 固体絶縁物の優れた絶縁性能によって、モール
ド厚さすなわち絶縁距離は、ガスや液体絶縁物を用いる
場合よりも小さくなり、コンパクト化に大きな効果があ
る。 (ii) モールド表面に接地電位層158を設けるの
で、表面に人体が触れても感電しないので安全である。
また、接地された接地電位層158が設けられた固体絶
縁物157を接地電位の金属製の支持部材155で支持
できるので、真空バルブ4の支持が容易である。
【0065】なお。真空バルブは、真空バルブ4のよう
な遮断と断路とを単一の接点で行う真空バルブではな
く、例えば遮断及び断路のためにそれぞれに個別の開閉
接点を有する真空バルブであっても同様の効果を奏す
る。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0067】絶縁媒体が収容されたタンクと、このタン
クを貫通するとともに絶縁媒体がタンクから漏洩しない
ようにしながら所定方向に移動可能にされた操作部材
と、タンクに収容されるとともに操作部材により操作さ
れ真空容器中において主回路の電流の遮断、断路及び接
地開閉を行う真空バルブとを備えたものであるので、優
れた絶縁性能を持つ真空バルブの内部で遮断、断路、接
地開閉を行うとともに真空バルブをタンクに収容するこ
とにより真空バルブ表面の沿面絶縁性能及び対地絶縁性
能を向上させることができ、これらの相乗効果により真
空バルブ及びタンクの両者を小さくでき、電力用開閉装
置の縮小化を図ることができる。
【0068】そして、主回路は多相回路であり、真空バ
ルブは単相用であって多相回路の各相に対応して設けら
れたものであることを特徴とするので、単相の真空バル
ブを用いれば、真空バルブのレイアウトを自由に選ぶこ
とができる。また、単相の真空バルブは、多相一括形の
真空バルブに比べて製作が容易であり、安価である。
【0069】さらに、単相用の真空バルブの相互間に絶
縁バリアが設けられたものであることを特徴とするの
で、絶縁バリアの挿入により相間、対地間の絶縁破壊電
圧が高くなるので、タンク寸法を小さくできる。
【0070】また、単相用の真空バルブとタンクとの間
に絶縁バリアが設けられたものであることを特徴とする
ので、タンクとの間にも絶縁バリアを設ければ、タンク
との間の絶縁性能が向上し、さらにタンク寸法を小さく
できる。
【0071】そして、主回路は多相回路であって、真空
バルブは同じ真空容器中において多相回路の電流の遮
断、断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであるこ
とを特徴とするので、多相回路の遮断、断路、接地開閉
を同じ真空容器中において行うようにすれば、優れた真
空の絶縁性能によって真空バルブを小さくでき、電力用
開閉装置をコンパクトにできる。
【0072】さらに、絶縁媒体は、酸素、窒素、二酸化
炭素、アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、
これらのうちの2種類以上を混合した気体又は空気若し
くは水分を除去した空気であって、全圧が大気圧以上に
なるようにして封入されているものであることを特徴と
するので、二酸化炭素を除いた他のガスは温室効果ガス
ではなく、また二酸化炭素は温室効果ガスではあるが地
球温暖化係数は小さいので、大気中に排出した場合に地
球環境に与える影響をなくすか又は軽減することができ
る。
【0073】また、絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又はパ
ーフルオロシクロブタンガスであることを特徴とするの
で、これらガスは、電気絶縁性能に優れ、タンクを小形
化できる。
【0074】そして、絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又は
パーフルオロシクロブタンガスに、酸素、窒素、二酸化
炭素、アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、
これらのうちの2種類以上を混合した気体又は空気若し
くは水分を除去した空気を混合したものであることを特
徴とするので、絶縁性能の優れた六弗化硫黄ガス又はパ
ーフルオロシクロブタンガスに、地球環境に与える影響
をなくすか又は軽減することができるガスを混合して用
いることにより、絶縁性能を確保しつつ地球環境に与え
る影響を軽減できる。
【0075】さらに、絶縁媒体は、液体絶縁物であるこ
とを特徴とするので、液体絶縁物の絶縁性能は、加圧さ
れた絶縁ガスと同程度かそれ以上であるので、タンクを
小さくでき、コンパクトな電力用開閉装置が得られる。
【0076】また、液体絶縁物は、鉱油、パーフルオロ
カーボン、又はハイドロフルオロエーテルであることを
特徴とするので、鉱油は、これまでに変圧器等で使用さ
れてきた液体絶縁物であり、信頼性が高い。また安価で
ありコストメリットがある。パーフルオロカーボンは、
沸点が低く、タンク内に残留したパーフルオロカーボン
は容易に蒸発するため、べたつきがなく、メンテナンス
において、作業性が高くなる。ハイドロフルオロエーテ
ルは、パーフルオロカーボンと同様に沸点が低く、容易
に蒸発するため、べたつきがなく、メンテナンスにおい
て、作業性が高くなることに加え、パーフルオロカーボ
ンと比べて地球温暖化係数が小さいので、大気中に蒸発
させても温暖化に大きな影響を与えない。
【0077】そして、本発明の電力用開閉装置において
は、真空容器中において主回路の電流の遮断、断路及び
接地開閉を行う真空バルブと、この真空バルブを覆う固
体絶縁物とを備えたものであるので、固体絶縁物の優れ
た絶縁性能によって、覆う厚さすなわち絶縁距離は、ガ
スや液体絶縁物を用いる場合よりも小さくなり、コンパ
クト化に大きな効果がある。
【0078】さらに、固体絶縁物の外周部に接地された
導電性の被覆層が設けられたものであることを特徴とす
るので、被覆層は接地されているので、感電を防止で
き、また接地された被覆層が設けられた固体絶縁物を接
地電位の金属支持材で支持できるので、真空バルブの支
持が容易である。
【0079】また、主回路は多相回路であり、真空バル
ブは単相用であって多相回路の各相に対応して設けられ
たものであることを特徴とするので、固体絶縁物で覆わ
れた単相の真空バルブを用いれば、真空バルブのレイア
ウトを自由に選ぶことができる。また、単相の真空バル
ブは、多相一括形の真空バルブに比べて製作が容易であ
り、安価である。
【0080】そして、主回路は多相回路であって、真空
バルブは同じ真空容器中において多相回路の電流の遮
断、断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであるこ
とを特徴とするので、多相回路の遮断、断路、接地開閉
を同じ真空容器中において行うようにすれば、優れた真
空の絶縁性能によって真空バルブを小さくでき、加えて
真空バルブを固体絶縁物で覆うので、電力用開閉装置を
コンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態を示す電力用開閉装
置の側面図である。
【図2】 図1の電力用開閉装置の要部を示す要部側断
面図である。
【図3】 図2の断面III−IIIにおける断面図で
ある。
【図4】 この電力用開閉装置に用いられる真空バルブ
の構成を示す詳細断面図である。
【図5】 各相の真空バルブ間に二重の相間バリアを設
けた電力閉装置の要部断面図である。
【図6】 各相の真空バルブの外周部を覆うような形状
のバリアを設けた場合の電力用開閉装置の要部断面図で
ある。
【図7】 各相の真空バルブ間に相間バリアを設けない
場合の電力用開閉装置の要部断面図である。
【図8】 3相一括形の真空バルブを用いた場合の電力
用開閉装置の要部を示す要部側断面図である。
【図9】 この発明の他の実施の形態である電力用開閉
装置の要部側面図である。
【図10】 さらに、この発明の他の実施の形態である
電力用開閉装置の要部側面図である。
【図11】 図10の断面XI−XIにおける断面図で
ある。
【符号の説明】
3,103,113,123,133,143 タン
ク、4 真空バルブ、7 Oリング、9 操作機構部、
24 支持絶縁物、26,28 絶縁バリア、27 ガ
ス、30 真空容器、50 主回路開閉部、51 固定
電極、52 固定接点、54 ベローズ、56 操作
棒、58 可動電極、59 可動接点、70 接地開閉
部、71 固定電極、72 固定接点、54 ベロー
ズ、78 可動電極、79 可動接点、147 液体絶
縁物、157 固体絶縁物、158 絶縁電位層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G017 AA21 BB01 BB02 BB03 DD01 JJ01 5G026 RA03 RA06 RA07 RA08 RB03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁媒体が収容されたタンクと、このタ
    ンクを貫通するとともに上記絶縁媒体が上記タンクから
    漏洩しないようにしながら所定方向に移動可能にされた
    操作部材と、上記タンクに収容されるとともに上記操作
    部材により操作され真空容器中において主回路の電流の
    遮断、断路及び接地開閉を行う真空バルブとを備えた電
    力用開閉装置。
  2. 【請求項2】 主回路は多相回路であり、真空バルブは
    単相用であって上記多相回路の各相に対応して設けられ
    たものであることを特徴とする請求項1に記載の電力用
    開閉装置。
  3. 【請求項3】 単相用の真空バルブの相互間に絶縁バリ
    アが設けられたものであることを特徴とする請求項2に
    記載の電力用開閉装置。
  4. 【請求項4】 単相用の真空バルブとタンクとの間に絶
    縁バリアが設けられたものであることを特徴とする請求
    項3に記載の電力用開閉装置。
  5. 【請求項5】 主回路は多相回路であって、真空バルブ
    は同じ真空容器中において上記多相回路の電流の遮断、
    断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであることを
    特徴とする請求項1に記載の電力用開閉装置。
  6. 【請求項6】 絶縁媒体は、酸素、窒素、二酸化炭素、
    アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、これら
    のうちの2種類以上を混合した気体又は空気若しくは水
    分を除去した空気であって、全圧が大気圧以上になるよ
    うにして封入されているものであることを特徴とする請
    求項1に記載の電力用開閉装置。
  7. 【請求項7】 絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又はパーフ
    ルオロシクロブタンガスであることを特徴とする請求項
    1に記載の電力用開閉装置。
  8. 【請求項8】 絶縁媒体は、六弗化硫黄ガス又はパーフ
    ルオロシクロブタンガスに、酸素、窒素、二酸化炭素、
    アルゴン、ネオン、ヘリウムのうちのいずれか、これら
    のうちの2種類以上を混合した気体又は空気若しくは水
    分を除去した空気を混合したものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の電力用開閉装置。
  9. 【請求項9】 絶縁媒体は、液体絶縁物であることを特
    徴とする請求項1に記載の電力用開閉装置。
  10. 【請求項10】 液体絶縁物は、鉱油、パーフルオロカ
    ーボン、又はハイドロフルオロエーテルであることを特
    徴とする請求項9に記載の電力用開閉装置。
  11. 【請求項11】 真空容器中において主回路の電流の遮
    断、断路及び接地開閉を行う真空バルブと、この真空バ
    ルブを覆う固体絶縁物とを備えた電力用開閉装置。
  12. 【請求項12】 固体絶縁物の外周部に接地された導電
    性の被覆層が設けられたものであることを特徴とする請
    求項11に記載の電力用開閉装置。
  13. 【請求項13】 主回路は多相回路であり、真空バルブ
    は単相用であって上記多相回路の各相に対応して設けら
    れたものであることを特徴とする請求項11に記載の電
    力用開閉装置。
  14. 【請求項14】 主回路は多相回路であって、真空バル
    ブは同じ真空容器中において上記多相回路の電流の遮
    断、断路及び接地開閉を行う多相一括形のものであるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の電力用開閉装置。
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