JP2003067923A - 情報記録再生装置と情報記録再生方法と光情報記録媒体 - Google Patents

情報記録再生装置と情報記録再生方法と光情報記録媒体

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JP2003067923A
JP2003067923A JP2001258277A JP2001258277A JP2003067923A JP 2003067923 A JP2003067923 A JP 2003067923A JP 2001258277 A JP2001258277 A JP 2001258277A JP 2001258277 A JP2001258277 A JP 2001258277A JP 2003067923 A JP2003067923 A JP 2003067923A
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Hirofumi Sakagami
弘文 阪上
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光情報記録媒体上に学習領域を設けてもユー
ザが記録可能な情報量の減少を抑えることができ、その
記録した情報が異なる情報記録再生装置間で再生可能な
ように高い互換性を実現する。 【解決手段】 0からn−1(nは3以上の整数値)ま
での多値情報を並べてなる多値情報列を光ディスクに情
報を追記するときの最小単位量毎に分割し、その分割さ
れた各単位情報にそれぞれ再生時に施す振幅補正処理の
振幅補正関数及びFIRフィルタ処理のFIRフィルタ
係数を決定するための校正データを付加して光ディスク
に記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスク等の
光情報記録媒体に対して多値情報を記録再生するCD−
R/RWドライブ,DVDドライブ等の多値情報記録再
生装置とその多値情報記録再生方法と多値情報を記録し
た記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】光情報記録媒体(例えば、CD−R/R
Wディスク,DVDディスク等の光ディスク)からの多
値情報再生信号の信号処理において、符号間干渉を低減
する等化処理(波形等化)の等化係数を求める時に、学
習領域に記録された信号を所定のタイミングでサンプル
ホールドし、そのサンプルホールドした値に基づく演算
によって等化係数を求める光学的情報記録再生装置(例
えば、特開平8−124167号公報参照)があった。
上記学習領域は、セクタ毎に設けられている。または、
光情報記録媒体の外周部,中周部,内周部に等化係数学
習のためのトラックを設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の光学的情報記録再生装置では、学習領域がセク
タ毎に設けられているため、ユーザが記録可能な本来の
情報量が減少してしまうという問題があった。また、光
情報記録媒体の外周部,中周部,内周部に学習領域を設
けるだけでは、同一の光情報記録媒体に異なる光学的情
報記録再生装置で情報を追記したり、任意の位置の情報
を書き換えたりした場合、情報を追記あるいは書き換え
た部分での等化係数学習が行えず、情報再生時に良好な
信号再生が行えないという問題もあった。この発明は上
記の課題を解決するためになされたものであり、光情報
記録媒体上に学習領域を設けてもユーザが記録可能な情
報量の減少を抑えることができ、その記録した情報が異
なる情報記録再生装置間で再生可能なように高い互換性
を実現することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、次の(1)〜(4)の情報記録再生装置
を提供するものである。 (1)2値情報列を所定単位量毎に分割して単位情報を
生成する単位情報生成手段と、その単位情報生成手段に
よって生成された各単位情報にそれぞれ誤り訂正用情報
を付加して誤り訂正用情報付単位情報を生成する誤り訂
正用情報付単位情報生成手段と、その誤り訂正用情報付
単位情報生成手段によって生成された各誤り訂正用情報
付単位情報をそれぞれ多値情報に変換する誤り訂正用情
報付単位情報多値変換手段と、その誤り訂正用情報付単
位情報多値変換手段によって多値情報に変換された各誤
り訂正用情報付単位情報に再生時に施す所定処理の設定
値を決定するための校正情報を付加して校正情報付単位
情報を生成する校正情報付単位情報生成手段と、光情報
記録媒体に光スポットを照射して、上記校正情報付単位
情報生成手段によって生成された各校正情報付単位情報
を多値情報毎に大きさを変化させた記録マークによって
記録する記録手段と、上記光情報記録媒体に記録された
記録マークを光スポットで走査して再生信号を得る再生
手段と、その再生手段によって得られた再生信号中の校
正情報に基づいて上記再生信号に施す所定処理の設定値
を決定する設定値決定手段と、上記再生手段によって得
られた再生信号をデジタル信号に変換するデジタル変換
手段と、そのデジタル変換手段によって変換されたデジ
タル信号に上記設定値決定手段によって決定された設定
値に基づく上記所定処理を施す信号処理手段と、その信
号処理手段によって所定処理が施されたデジタル信号を
多値情報に変換するデジタル信号多値変換手段と、その
デジタル信号多値変換手段によって変換された多値情報
を2値情報に変換する2値情報変換手段と、その2値情
報変換手段によって変換された2値情報に対してその2
値情報に含まれる誤り訂正用情報に基づいて誤り訂正処
理を行う誤り訂正処理手段を備えた情報記録再生装置。
【0005】(2)上記(1)の情報記録再生装置にお
いて、上記設定値決定手段を、上記再生手段によって得
られた再生信号中の校正情報に基づいて上記再生信号に
施すFIRフィルタ処理のFIRフィルタ係数を決定す
る手段にし、上記信号処理手段を、上記デジタル変換手
段によって変換されたデジタル信号に上記設定値決定手
段によって決定されたFIRフィルタ係数に基づくFI
Rフィルタ処理を施す手段にした情報記録再生装置。 (3)上記(1)の情報記録再生装置において、上記設
定値決定手段を、上記再生手段によって得られた再生信
号中の校正情報に基づいて上記再生信号に施す信号振幅
の補正処理の振幅補正関数を決定する手段にし、上記信
号処理手段を、上記デジタル変換手段によって変換され
たデジタル信号に上記設定値決定手段によって決定され
た振幅補正関数に基づく信号振幅の補正処理を施す手段
にした情報記録再生装置。 (4)上記(1)の情報記録再生装置において、情報再
生時の最初に、上記設定値決定手段によって設定値を決
定した後に情報を再生し、情報再生中に、上記誤り訂正
処理手段において情報の誤り量が予め設定した所定値を
越えた時に、上記設定値決定手段によって設定値を再び
決定するようにした情報記録再生装置。
【0006】また、次の(5)〜(12)の情報記録再
生方法も提供する。 (5)光情報記録媒体に対する多値情報の記録及び再生
を行う情報記録再生方法において、0からn−1(nは
3以上の整数値)までの多値情報を並べてなる多値情報
列を上記光情報記録媒体に情報を追記するときの最小単
位量毎に分割し、その分割された各単位情報にそれぞれ
再生時に施す所定処理の設定値を決定するための校正情
報を付加して上記光情報記録媒体に記録する情報記録再
生方法。 (6)光情報記録媒体に対する多値情報の記録及び再生
を行う情報記録再生方法において、0からn−1(nは
3以上の整数値)までの多値情報を並べてなる多値情報
列を上記光情報記録媒体の情報を書き換えるときの最小
単位量毎に分割し、その分割された各単位情報にそれぞ
れ再生時に施す所定処理の設定値を決定するための校正
情報を付加して上記光情報記録媒体に記録する情報記録
再生方法。
【0007】(7)上記(5)又は(6)の情報記録再
生方法において、上記所定処理がFIRフィルタ処理で
あり、上記光情報記録媒体の情報の再生時に得られた校
正情報に基づいて上記FIRフィルタ処理のFIRフィ
ルタ係数を決定する情報記録再生方法。 (8)上記(5)又は(6)の多値情報記録再生方法に
おいて、上記所定処理が信号振幅の補正処理であり、上
記光情報記録媒体の情報の再生時に得られた校正情報に
基づいて上記信号振幅の補正処理の振幅補正関数を決定
する情報記録再生方法。 (9)上記(5)又は(6)の情報記録再生方法におい
て、上記校正情報が、0を除く上記n−1種類の多値情
報を複数個の0を挟んで1個ずつ配置し、さらに同一の
多値情報を複数個連続して配置してなる情報である情報
記録再生方法。
【0008】(10)上記(5)又は(6)の情報記録
再生方法において、上記単位情報を所定量毎に分割し、
その分割した各情報と校正情報とにそれぞれ同期信号を
付加する情報記録再生方法。 (11)上記(10)の情報記録再生方法において、上
記同期信号が、複数個の連続する最大の多値情報と複数
個の連続する0と最大の多値情報と0とが交互に配置さ
れた情報である情報記録再生方法。 (12)上記(5)又は(6)の情報記録再生方法にお
いて、上記単位情報に、それぞれ誤り訂正用情報を付加
する情報記録再生方法。
【0009】さらに、次の(13)〜(17)の光情報
記録媒体も提供する。 (13)0からn−1(nは3以上の整数値)までの多
値情報を並べてなる多値情報列を情報の追記時の最小単
位量毎に分割し、その分割された各単位情報にそれぞれ
再生時に施す所定処理の設定値を決定するための校正情
報を付加して記録した光情報記録媒体。 (14)0からn−1(nは3以上の整数値)までの多
値情報を並べてなる多値情報列を情報の書き換え時の最
小単位量毎に分割し、その分割された各単位情報にそれ
ぞれ再生時に施す所定処理の設定値を決定するための校
正情報を付加して記録した光情報記録媒体。
【0010】(15)上記(13)又は(14)の光情
報記録媒体において、上記校正情報が、0を除く上記n
−1種類の多値情報を複数個の0を挟んで1個ずつ配置
し、さらに同一の多値情報を複数個連続して配置してな
る情報である光情報記録媒体。 (16)上記(13)又は(14)の光情報記録媒体に
おいて、上記単位情報を所定量毎に分割し、その分割し
た各情報と校正情報とにそれぞれ同期信号を付加した光
情報記録媒体。 (17)上記(16)の光情報記録媒体において、上記
同期信号が、複数個の連続する最大の多値情報と複数個
の連続する0と最大の多値情報と0とが交互に配置され
た情報である光情報記録媒体。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明の情報
記録再生装置の一実施形態である光ディスク装置の構成
を示す機能ブロック図である。光ディスク1は、多値情
報列で表されたデータが予め記録されたCD−ROMデ
ィスク,CD−R/RWディスク,DVDディスク等の
光情報記録媒体とデータ記録可能なCD−R/RWディ
スク,DVDディスク等の光情報記録媒体である。その
記録面には螺旋状又は同心円状のトラックが形成されて
おり、そのトラックに沿って音楽,画像,文書等の各種
の情報(データ)を表す多値情報列の各多値情報(多値
データ)に応じた大きさの記録マークを形成することに
よって記録する。但し、データ“0”は記録マークを形
成しないことによって記録する。また、光ディスク1上
に形成されたトラックは一定の周期でわずかに蛇行して
いる。
【0012】スピンドルモータ(モータ)2は、データ
記録及びデータ再生時に光ディスク1を所定の回転速度
又は角速度で回転させる。光ヘッド3は、データ記録時
に光ディスク1にレーザ光スポットを照射してデータに
応じた大きさの記録マークを記録し、データ再生時に光
ディスク1の記録マークが記録された部分をレーザ光ス
ポットで走査することによって得られた電気信号を演算
増幅回路4へ出力する。演算増幅回路4は、光ヘッド3
から出力された電気信号を演算増幅し、光ディスク1上
の記録マークの大きさに対応した再生信号をA/D変換
回路12,PLL回路13,同期検出回路14へそれぞ
れ出力し、光ディスク1の記録面にレーザ光スポットの
焦点が合っているか否かを示すフォーカスエラー信号,
レーザ光スポットがトラックに沿って走査しているか否
かを示すトラッキングエラー信号,トラックの蛇行に対
応した信号等をサーボ回路5へ出力する。
【0013】分割回路11は、図示を省略したホストコ
ンピュータから入力した2値情報列(2値データ)を所
定単位量毎に分割して単位情報を生成する単位情報生成
手段であり、光ディスク1に追記又は光ディスク1上の
情報を書き換える最小単位量毎に分割する。誤り訂正用
データ付加回路10は、分割回路11によって生成され
た各単位情報にそれぞれ誤り訂正用情報(誤り訂正用デ
ータ)を付加して誤り訂正用情報付単位情報を生成する
誤り訂正用情報付単位情報生成手段である。多値化回路
9は、誤り訂正用データ付加回路10によって生成され
た各誤り訂正用情報付単位情報をそれぞれ多値情報(多
値データ)に変換する誤り訂正用情報付単位情報多値変
換手段である。
【0014】校正データ付加回路8は、多値化回路9に
よって変換された各誤り訂正用情報付単位情報に再生時
に施す所定処理の設定値を決定するための校正情報(校
正データ)を付加して校正情報付単位情報を生成する校
正情報付単位情報生成手段であり、各単位情報毎の多値
データに、情報再生時の信号処理回路15で行う信号処
理(波形等化処理又は線形化処理)の設定値(パラメー
タ)を決定するための校正情報(校正データ)を付加す
る。また、各単位情報あるいは各誤り訂正用情報付単位
情報を所定量毎に分割し、その分割した各情報と校正デ
ータとにそれぞれ同期信号を付加する処理も行う。変調
回路7は、校正データ付加回路8から出力された各多値
データに対応した大きさの記録マークとスペース(多値
データ=0:何も記録しない)を示す信号をレーザ駆動
回路6へ出力する。
【0015】レーザ駆動回路6は、変調回路7から出力
された信号に基づいて光ヘッド3に対してレーザ光で光
ディスク1に記録マークを記録するための信号を出力す
る。サーボ回路5は、演算増幅回路4から出力されたフ
ォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号,トラッ
クの蛇行に対応した信号に基づいて光ディスク1の記録
面にレーザ光スポットの焦点を合わせて正しくトラック
を走査させるように光ヘッド3を駆動すると共に、モー
タ2に対して光ディスク1を線速度一定又は角速度一定
に回転させる。PLL(Phase Locked L
oop)回路13は、演算増幅回路4からの再生信号に
おけるピーク値を検出し、多値データに同期したクロッ
ク信号をA/D変換回路12へ出力する。
【0016】A/D変換回路12は、PLL回路13か
らのクロック信号に基づいて演算増幅回路4からの再生
信号をデジタル信号に変換するデジタル変換手段であ
る。同期検出回路14は、演算増幅回路4からの再生信
号中の同期信号を検出して校正回路16へ出力する。信
号処理回路15は、A/D変換回路12で変換されたデ
ジタル信号に校正回路16によって決定された設定値に
基づく所定処理を施す信号処理手段であり、その所定処
理は波形等化のためのFIRフィルタ処理又は再生信号
の信号振幅の補正処理である線形化処理である。校正回
路16は、再生信号中の校正データに基づいて再生信号
に施す所定処理の設定値を決定する設定値決定手段であ
り、信号処理回路15で行う波形等化用のFIRフィル
タのFIRフィルタ係数を決定したり、線形化処理のた
めの振幅補正関数を算出し、補正テーブルの値を決定す
る。
【0017】多値判定回路17は、信号処理回路15か
らの多値データを2値情報に変換する2値情報変換手段
であり、信号処理回路15からの出力信号を判定し、多
値データを出力する。2値化回路18は、多値判定回路
17によって変換された多値データを2値データに変換
する2値情報変換手段である。誤り訂正回路19は、2
値化回路18によって変換された2値データに対してそ
の2値データに含まれる誤り訂正用データに基づいて誤
り訂正処理を行う誤り訂正処理手段である。なお、図示
を省略したが、光ヘッド3を光ディスク1の半径方向に
移動させ、光ディスク1上のデータをサーチする構も備
わっている。
【0018】図2は、図1に示した信号処理回路15の
内部構成を示す機能ブロック図である。第1メモリ21
は、A/D変換回路12から出力されたデジタル信号の
データを記憶する。補正テーブル22は、第1メモリ2
1に記憶されたデータに対して線形化処理(非線形性の
補正処理)を施してFIRフィルタ23へ出力する。F
IR(Finite Impulse Respons
e)フィルタ23は、補正テーブル22によって線形化
処理を施したデータに対して波形等化処理を施して第2
メモリ24へ出力する。第2メモリ24は、FIRフィ
ルタ23から出力された波形等化処理後のデータを記憶
する。校正回路16は、第1メモリ21のデータを読み
出して補正テーブル22の値を決定する演算と制御を、
第2メモリ24のデータを読み出してFIRフィルタ2
3のFIRフィルタ係数を決定する演算と制御をそれぞ
れ行う。(この発明の請求項1に係わる記載)
【0019】図3は、図1に示した光ディスク装置にお
けるこの発明に係わるデータ記録時の各データ構成のフ
ォーマットを示す図である。 (1)図3の(a)に示すように、光ディスク1に0〜
n−1(nは3以上の整数値)までの多値情報を並べて
なる多値情報列を追記するときは追記時の最小単位毎の
単位情報に2値化データ(2値化情報列)を分割して単
位情報を生成する。また、光ディスク1上の情報を書き
換えるときは0〜n−1(nは3以上の整数値)までの
多値情報を並べてなる多値情報列を書き換え時の最小単
位量毎の単位情報に2値化データ(2値化情報列)を分
割して単位情報を生成する。例えば、この最小単位量の
情報は、2KB(キロバイト:1KB=1024バイ
ト)のデータと、2KB毎のアドレスや予備情報を含む
ヘッダとを1セクタとし、16セクタ分のデータからな
る。同一データや0データが連続しないように、セクタ
毎にスクランブル処理を行うとよい。
【0020】(2)図3の(b)に示すように、各単位
情報である16セクタ分のデータに対して誤り訂正用デ
ータを付加して誤り訂正用情報付単位情報を生成する。
ここまでは2値データである。 (3)図3の(c)に示すように、各誤り訂正用情報付
単位情報の2値データを多値データに変換する。例え
ば、2値データを3ビット毎に0〜7の多値(8値)デ
ータに変換する。さらに、その変換した多値データを所
定量(例えば256個)毎に分割する。
【0021】(4)図3の(d)に示すように、上記分
割された所定量毎の多値データにそれぞれ20個の多値
データからなる同期信号(図中斜線を施して示す部分)
を付加する。 (5)図3の(e)に示すように、上記分割された所定
量毎の多値データにそれぞれ同期信号を付加した後の各
誤り訂正用情報付単位情報に再生時に施す所定処理の設
定値を決定するための校正データと同期信号とを付加し
て校正情報付単位情報を生成する。(以上、この発明の
請求項1,5,6,10に係わる記載) その後、光ディスク1に光スポットを照射して、上記生
成された各校正情報付単位情報を多値データ毎に大きさ
を変化させた記録マークによって記録する。(この発明
の請求項12,13,14,16,17に係わる記載)
【0022】図4は、図3に示した同期信号の一例を示
す波形図である。上記同期信号は、例えば、20個の多
値データからなる信号であり、前半の「7777700
000」のデータ(複数個の連続する最大の多値情報と
複数個の連続する0に相当する)が通常の信号とは区別
し易いことから、同期検出に使用する。中央の「707
07」のデータ(最大の多値情報と0とが交互に配置さ
れた情報に相当する)は、PLL回路13での同期クロ
ック生成に使用する。多値データでは、信号が緩やかに
変化してピークが発生しない場合があるため、同期信号
内に多値データ周期を検出できる信号を配置している。
後半の「00000」は、その後の情報との区別を明確
にするために配置している。(この発明の請求項10,
11,16,17に係わる記載)
【0023】図5は、図3に示した校正データの一例を
示す波形図である。ここでは、多値データとして8値
(0〜7)のデータを使用している。上記校正データは
71個の多値データからなる。前半の「0000100
0020000300004000050000600
0070000」のデータは、0を除くn−1種類の多
値情報を複数個の0を挟んで1個ずつ配置したものであ
る。後半の「1111222233334444555
5666677770000」のデータは、同一の多値
情報を複数個連続して配置したものである。(この発明
の請求項9,15に係わる記載) したがって、校正データ以外は256個毎に同期信号を
挿入しているが、校正データのみは71個の間隔で同期
信号を挿入する。
【0024】光ディスク1に情報を記録する、つまり、
未記録ディスクに初めて情報を記録する場合、または、
既に情報が記録されている光ディスク1に情報を追加記
録(追記)する場合、或いは、光ディスク1上の一部の
情報を書き換える場合は、上記最小単位量(16セク
タ)毎に校正データを付加して記録する。こうして、一
枚の光ディスクに複数台の光ディスク装置で、光ディス
ク上の任意の位置に情報を記録した場合、再生時に校正
できるので、各光ディスク装置の記録特性や再生特性の
ばらつきに左右されること無く、良好な再生信号が得ら
れ、光ディスクと光ディスク装置との間の互換性を向上
させることができる。(この発明の請求項5,6,1
3,14に係わる記載)
【0025】次に、図1に示した光ディスク装置におけ
るこの発明に係わる再生時のデータ処理について説明す
る。先ず、光ディスク1に記録された記録マークを光ス
ポットで走査して演算増幅回路4によって再生信号を得
ると、PLL回路13によって演算増幅回路4から出力
される再生信号から信号のピーク値(極大値又は極小
値)を検出し、それに同期した多値データ周期のクロッ
ク信号をA/D変換回路12へ出力する。また、同期検
出回路14によって演算増幅回路4から出力される再生
信号から同期信号を検出する。さらに、校正データの
み、71個のデータ間隔で同期信号が存在する事から校
正データの入力タイミングを検出する。A/D変換回路
12は、PLL回路13によって生成されたクロック信
号に基づいて再生信号をAD変換し、信号処理回路15
にデジタル信号を入力する。
【0026】信号処理回路15では、デジタル信号の振
幅の非線形性を補正する線形化処理と波形等化処理を行
うが、事前に、校正回路16によって校正データを使用
して、線形化処理用の補正関数(信号振幅の補正処理の
振幅補正関数に相当する)と波形等化処理であるFIR
フィルタ処理用のFIRフィルタ係数を決定する。(こ
の発明の請求項2,3,7,8に係わる記載) その後、同期信号間の情報データについて線形化処理と
波形等化処理を行う。この信号処理回路15と校正回路
16の動作についての詳細は後述する。信号処理回路1
5から出力された信号を、多値判定回路17によって多
値データ(この実施形態では0〜7)に変換する。その
後、2値化回路18によって2値データに変換し、誤り
訂正回路19によって誤り訂正を行い、再生データとし
ての2値データを出力する。
【0027】次に、上記信号処理回路15で行われる線
形化処理と波形等化処理について説明する。図6は、8
値の各データを光ディスク上に記録する際のマーク形状
例を示す図である。図7は、図6に示した各マークが光
ディスク1上に単独で記録されている時のそれぞれの再
生信号の孤立波例を示す波形図である。図8は、多値デ
ータに施す波形等化処理の説明に供する図である。図9
は図2に示したFIRフィルタ23の内部構成を示すブ
ロック図である。
【0028】まず、波形等化処理について説明する。図
6に示すように、光ディスク1上に多値データを記録す
る際は、その多値レベル0〜7に応じて大きさを変化さ
せたマークを記録面上に形成している(ただし、“0”
についてはマークを形成しないことが記録に相当す
る)。光ディスク1上の多値情報列の記録密度を高める
ために、各多値データを接近させて記録すると、図7に
示すように、各多値データのマークを再生した時のそれ
ぞれの孤立波の振幅値が“0”になる周期よりも多値デ
ータ周期(多値データの記録周期)が短くなるので、隣
接する他の多値データの影響を受けて各多値データの再
生時の波形の振幅値がその孤立波のピークの振幅値とは
異なった値になる符号間干渉現象が発生する。
【0029】この符号間干渉現象に基づく不具合を解消
するには、図8の(a)に示す孤立波の中央であるピー
ク値X1を中心として多値データ周期範囲外(X0以下
とX2以上)の信号に対して、図8の(b)に示すよう
に多値データ周期分離れた時間(X0以下とX2以上)
の振幅値を概ね“0”にする波形等化処理を行うとよ
い。したがって、多値データの孤立波のピークの振幅値
と同じ値を検出することができ、多値データの再生を正
確に行うことができる。そこで、多値情報列の再生信号
にフィルタ処理を行うことによって波形等化処理を施す
FIRフィルタ23を設け、0〜7の全てのデータに対
して上記多値データ周期範囲外の振幅値を概ね“0”に
するフィルタ処理のフィルタ係数を求めて設定する。
【0030】図9に示すように、上記FIRフィルタ2
3は3個の第1〜第3遅延回路31〜33と、第1遅延
回路31の出力信号に波形等化係数であるフィルタ係数
αを乗算する第1乗算器34と第3遅延回路33の出力
信号に同じく波形等化係数であるフィルタ係数βを乗算
する第2乗算器35と、第1乗算器34と第2遅延回路
32と第2乗算器35の各出力信号を加算する加算器3
6とからなる。上記校正回路16における上記フィルタ
係数(α,β)の決定のための演算について説明する。
まず、孤立波のピーク値X1と、そこから多値データ周
期分離れた点での振幅値(X0,X2)に基づいて以下
の数1に示した各数からフィルタ係数(α,β)のそれ
ぞれの初期値(α0,β0)を得る。
【0031】
【数1】α0=X0/X1 β0=X2/X1
【0032】この初期値(α0,β0)をFIRフィル
タ23に設定し、各孤立波のデータを入力してフィルタ
処理を施し、その出力データにおいて中央のピーク値か
ら多値データ周期分離れた点での振幅値が“0”を中心
とする所定範囲内に入るように(すなわち概ね“0”に
なるように)フィルタ係数(α,β)を変更する。この
ような処理を0〜7の各データについて実施し、最終的
に全てのデータに対して上記多値データ周期範囲外の振
幅値を概ね“0”にするフィルタ処理のフィルタ係数を
求める。こうして、ユーザ情報をFIRフィルタ23に
入力する前に、校正データに基づいてフィルタ係数
(α,β)を決定してFIRフィルタ23に設定し、そ
のFIRフィルタ23における波形等化処理を最適な処
理に決定する。
【0033】ここでは、FIRフィルタ23のフィルタ
係数を−α,1,−β(なお“1”は固定である)とし
ているが、その各フィルタ係数の和が1になるように係
数を正規化してもよい。これにより、FIRフィルタの
利得を1にできるので、入出力信号の振幅が変化せず、
演算時の精度(有効ビット数)を一定にでき、回路を実
現する上で好都合である。このように、波形等化処理用
のFIRフィルタ係数の決定には孤立波を必要とするた
め、図5に示したように、校正データの信号の前半には
孤立波を配置している。(この発明の請求項2,7,
9,15に係わる記載)
【0034】次に、線形化処理について説明する。図1
0は、図1に示した光ディスク装置における線形化処理
の説明に供する重ね合わせ波形を示す波形図である。再
生信号は、図1の光ヘッド3の内部の光電変換素子によ
り、光ディスク1からの反射光が電気信号に変換された
ものであり、更に演算増幅回路4を経て出力される。こ
の時、光電変換素子や演算増幅回路4の非線形性によ
り、再生信号の線形性が損なわれる場合がある。特に、
大きな振幅が縮められて出力される場合が多い。このよ
うな再生信号に対して、上述の波形等化処理を行って
も、波形等化は信号が線形性を有することを前提にして
いるため、正確な波形等化結果が得られない。そこで、
波形等化の前に線形化処理を行う。
【0035】線形化処理の基本は、「重ねの理」が成立
するように、信号の振幅値を補正することである。例え
ば、図10に示すように、振幅がX1の孤立波から、そ
れを4個重ね合せた波形(図中破線で示す曲線)の振幅
SX1を算出する。そして、その振幅SX1と、実際に
その孤立波に対応するマークを4個連続して記録した時
の再生信号の振幅CX1とが一致していれば、線形性が
あると言える。一方、両振幅が一致しなければ、振幅C
X1を振幅SX1に対応させるような補正を行う。この
実施形態では、この補正関数を求めるために、図5に示
した校正データの後半に、同じ多値データが4個ずつ連
続した階段波形を配置している。(この発明の請求項
9,15に係わる記載)
【0036】図11は、図2に示した補正テーブル22
に設定する補正関数の一例を示す線図である。非線形性
は、特に振幅の大きいところで顕著になるため、振幅が
孤立波の振幅X7までは線形であるとし、振幅X7を超
える部分について非線形性を補正している。ここでは、
校正データの振幅CX6と振幅CX7が、振幅X7を超
えている。そこで、振幅がX6とX7である孤立波を、
それぞれ4個ずつ連続した時の重ね合せ波形を算出し、
各々の振幅をSX6,SX7とする。以上で得られた各
値からなる座標(CX7,SX7)(CX6,SX6)
(X7,X7)及び(0,0)を直線補間して信号振幅
の補正処理の振幅補正関数を決定する。(この発明の請
求項3,8に係わる記載)
【0037】以上に述べた波形等化処理と線形化処理
を、図2に示した信号処理回路15及び校正回路16で
実施する方法を以下に述べる。先ず、図1に示した同期
検出回路14によって校正データ(校正信号)の入力タ
イミング信号を校正回路16へ出力し、信号処理回路1
5はA/D変換回路12から出力される校正データのデ
ジタルデータを第1メモリ21に記憶する。その後、校
正回路16は第1メモリ21上の校正データの孤立波と
階段波形に対応するデータを読み出し、信号振幅の非線
形性を補正する振幅補正関数を算出して決定する。こう
して、振幅補正関数を決定したら、その振幅補正関数に
基づく変換を信号処理回路15の補正テーブル22をメ
モリによるテーブル変換で実現するように、補正テーブ
ル22に関数値の設定を行う。
【0038】例えば、AD変換を8ビットで行う時は、
補正テーブル22の変換テーブルにアドレスとデータが
8ビットのメモリを使用する。そのアドレスの値を補正
前の振幅値として、その値に対応する補正値をデータと
して記憶する。その後、AD変換されたデータを変換テ
ーブルのメモリのアドレスに入力すれば、メモリの出力
データとして信号振幅を補正した補正値が得られる。こ
のようにして、校正データに基づく線形化処理方法を決
定する。(この発明の請求項3,8に係わる記載)
【0039】次に、校正データによる波形等化の処理方
法の決定について説明する。先ず、校正回路16は第1
メモリ21内のデータにおけるレベル1から7の孤立波
からFIRフィルタ23の初期値を決定する。その後、
信号処理回路15は、補正テーブル22によって補正し
た後の校正部の信号データを、FIRフィルタ23で処
理して第2メモリ24へ入力する。校正回路16は、第
2メモリ24内の信号データにおいて、各孤立波のピー
クから多値データ周期分離れた2個のデータが、0を中
心とする所定の値の範囲に入っているか否かを判断す
る。
【0040】さらに、第1メモリ21内の孤立波データ
の振幅X1からX7に相当する、第2メモリ24内の各
孤立波データの振幅をX1′からX7′とする。また、
第1メモリ21内の階段波形データの振幅CX1からC
X7に相当する、第2メモリ24内の階段波形データの
振幅をCX1′からCX7′とする。そして、次の数2
に示す値D1〜D7が0を中心とする所定の値の範囲に
入っているか否かも判断する。
【0041】
【数2】D1=X1′−CX1′ D2=X2′−CX2′ D3=X3′−CX3′ D4=X4′−CX4′ D5=X5′−CX5′ D6=X6′−CX6′ D7=X7′−CX7′
【0042】つまり、校正回路16は、第2メモリ24
内の各多値レベルにおいて、孤立波の振幅値と連続デー
タの振幅値とが近づいているかを判断する。そして、校
正回路16は、各孤立波のピークから多値データ周期分
離れた2個のデータが、0を中心とする所定の値の範囲
に入っていることと、孤立波の振幅値と連続データの振
幅値とが近づいていることの2つの条件を満たすよう
に、FIRフィルタ23のFIRフィルタ係数を決定す
る。したがって、波形等化処理の効果を更に高められる
FIRフィルタ係数を決定することができる。このよう
にして、校正データに基づく波形等化の処理方法を決定
する。(この発明の請求項2,7に係わる記載)
【0043】上述した線形化処理方法と波形等化の処理
方法を決定する校正処理は、光ディスク1の再生信号上
に校正データが検出される度に行ってもよい。この時、
初回の校正時には、FIRフィルタ23のFIRフィル
タ係数の初期値として校正データにおける孤立波データ
から決定するが、2回目以降の校正時には、それまでの
フィルタ係数を初期値として使用するようにすれば、校
正処理にかかる時間を短縮することができる。
【0044】また、光ディスク1の再生信号上に校正デ
ータが検出される度に、校正処理を行わずに、図1に示
した誤り訂正回路19における誤り訂正の結果、誤り率
が所定値を超えた場合にのみ校正処理を行ってもよい。
すなわち、情報再生時の最初に、校正回路16によって
補正関数とFIRフィルタ係数の各設定値を決定した後
に情報を再生し、情報再生中に、誤り訂正回路19にお
いて情報の誤り率が予め設定した所定値を越えた時に、
校正回路16は上記設定値を再び決定するようにする。
なお、上記誤り率に代えて誤り量を用いても良い。この
ようにして、光ディスク1からのデータ読み出し速度を
高速化することができる。(この発明の請求項4,12
に係わる記載)
【0045】以下、この実施形態における効果を列挙す
る。 (1)この発明の請求項1に係わる効果 2値情報を所定量毎に分割し、誤り訂正用のデータを付
加し、多値化した後、校正データを付加して、光ディス
クに記録し、再生時には、校正データで再生時の信号処
理方法を決定し、信号処理を行った後、多値判定を行
い、データを2値化して誤り訂正を行うので、互換性の
高い光ディスクシステムを提供できる。 (2)この発明の請求項2に係わる効果 上記再生時の信号処理方法が、FIRフィルタ処理であ
り、校正データでフィルタ係数を決定するので、精度の
高い波形等化を行える。 (3)この発明の請求項3に係わる効果 上記再生時の信号処理方法が、振幅の補正処理であり、
校正データで補正関数を決定するので、精度の高い線形
化処理を行える。
【0046】(4)この発明の請求項4に係わる効果 上記再生時に、データ誤りが増加した時のみに校正を再
実行するので、光ディスクからのデータ読み出し速度を
向上させることができる。 (5)この発明の請求項5に係わる効果 光ディスクに情報を追記する最小単位毎に校正データを
記録するので、複数の光ディスク装置で一枚の光ディス
クに情報を追記しても再生時に校正できるので、光ディ
スクに対する追記時に、各光ディスク装置の記録特性や
再生特性のばらつきに左右されること無く、良好な再生
信号が得られ、光ディスクと光ディスク装置との間の互
換性を向上させることができる。また、セクタ毎に校正
データを記録する場合よりも、より多くの情報を記録す
ることができる。
【0047】(6)この発明の請求項6に係わる効果 光ディスク上の情報を書き換える最小単位毎に校正デー
タを記録するので、複数の光ディスク装置で一枚の光デ
ィスク上の任意の位置の情報を書き換えても再生時に校
正できるので、光ディスクに対する書き換え時に、各光
ディスク装置の記録特性や再生特性のばらつきに左右さ
れること無く、良好な再生信号が得られ、光ディスクと
光ディスク装置との間の互換性を向上させることができ
る。また、セクタ毎に校正データを記録する場合より
も、より多くの情報を記録することができる。
【0048】(7)この発明の請求項7に係わる効果 情報再生時の信号処理方法がFIRフィルタ処理であ
り、校正データでフィルタ係数を決定するので、精度の
高い波形等化を行える。 (8)この発明の請求項8に係わる効果 情報再生時の信号処理方法が、振幅の補正処理であり、
校正データで補正関数を決定しているので、精度の高い
線形化処理を行える。 (9)この発明の請求項9に係わる効果 校正データが、各多値レベルの孤立波と階段波形である
ので、波形等化処理と線形化処理の校正処理を精度良く
行える。
【0049】(10)この発明の請求項10に係わる効
果 光ディスクへの追記または書き換え時の情報の最小単位
量の情報と校正データに同期信号を付加して記録するの
で、校正データの検出が容易に行える。 (11)この発明の請求項11に係わる効果 同期信号の前半が「7777700000」であるた
め、同期信号として検出しやすく、また、「7070
7」のパターンを含むため、多値データに同期したクロ
ックをPLL回路で生成し易くなる。 (12)この発明の請求項12に係わる効果 光ディスクへの追記または書き換え時の情報の最小単位
量の情報に誤り訂正用のデータを付加して記録するの
で、再生時にデータ誤りが増加した時のみに校正を再実
行でき、光ディスクからのデータ読み出し速度を向上さ
せることができる。
【0050】(13)この発明の請求項13に係わる効
果 情報を追記する最小単位毎に校正データを付加して記録
した記録媒体なので、複数の光ディスク装置で情報を追
記しても再生時に校正できるので、各光ディスク装置の
記録特性や再生特性のばらつきに左右されること無く、
良好な再生信号が得られ、光ディスクと光ディスク装置
との間の互換性を向上させることができる。また、セク
タ毎に校正データを記録する場合よりも、より多くの情
報を記録することができる。 (14)この発明の請求項14に係わる効果 情報を書き換える最小単位毎に校正データを付加して記
録した記録媒体なので、複数の光ディスク装置で情報を
書き換えても再生時に校正できるので、各光ディスク装
置の記録特性や再生特性のばらつきに左右されること無
く、良好な再生信号が得られ、光ディスクと光ディスク
装置との間の互換性を向上させることができる。また、
セクタ毎に校正データを記録する場合よりも、より多く
の情報を記録することができる。
【0051】(15)この発明の請求項15に係わる効
果 記録媒体上の校正データが各多値レベルの孤立波と階段
波形であるので、光ディスク装置にて波形等化と線形化
処理の校正処理を精度良く行える。 (16)この発明の請求項16に係わる効果 光ディスクへの追記または書き換え時の情報の最小単位
量の情報と校正データに同期信号を付加して記録した記
録媒体なので、光ディスク装置にて校正データの検出が
容易に行える。 (17)この発明の請求項17に係わる効果 記録媒体上の同期信号の前半が「777770000
0」であるので、光ディスク装置にて同期信号を検出し
易く、また、同期信号に「70707」のパターンを含
むので、光ディスク装置にて多値データに同期したクロ
ックをPLL回路で生成し易くなる。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の情
報記録再生装置と情報記録再生方法と光情報記録媒体に
よれば、光情報記録媒体上に学習領域を設けてもユーザ
が記録可能な情報量の減少を抑えることができ、その記
録した情報が異なる情報記録再生装置間で再生可能なよ
うに高い互換性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の情報記録再生装置の一実施形態であ
る光ディスク装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示した信号処理回路15の内部構成を示
す機能ブロック図である。
【図3】図1に示した光ディスク装置におけるこの発明
に係わるデータ記録時の各データ構成のフォーマットを
示す図である。
【図4】図3に示した同期信号の一例を示す波形図であ
る。
【図5】図3に示した校正データの一例を示す波形図で
ある。
【図6】8値の各データを光ディスク上に記録する際の
マーク形状例を示す図である。
【図7】図6に示した各マークが光ディスク1上に単独
で記録されている時のそれぞれの再生信号の孤立波例を
示す波形図である。
【図8】図6に示した各マークが光ディスク1上に単独
で記録されている時のそれぞれの再生信号の孤立波例を
示す波形図である。
【図9】図2に示したFIRフィルタ23の内部構成を
示すブロック図である。
【図10】図1に示した光ディスク装置における線形化
処理の説明に供する重ね合わせ波形を示す波形図であ
る。
【図11】図2に示した補正テーブル22に設定する補
正関数の一例を示す線図である。
【符号の説明】
1:光ディスク 2:モータ 3:光ヘッド 4:演算増幅回路 5:サーボ回路 6:レーザ駆動回路 7:変調回路 8:校正データ付加回路 9:多値化回路 10:誤り訂正用データ付加回路 11:分割回路 12:A/D変換回路 13:PLL回路 14:同期検出回路 15:信号処理回路 16:校正回路 17:多値判定回路 18:2値化回路 19:誤り訂正回路 21:第1メモリ 22:補正テーブル 23:FIRフィルタ 24:第2メモリ 31:第1遅延回路 32:第2遅延回路 33:第3遅延回路 34:第1乗算器 35:第2乗算器 36:加算器

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値情報列を所定単位量毎に分割して単
    位情報を生成する単位情報生成手段と、 該単位情報生成手段によって生成された各単位情報にそ
    れぞれ誤り訂正用情報を付加して誤り訂正用情報付単位
    情報を生成する誤り訂正用情報付単位情報生成手段と、 該誤り訂正用情報付単位情報生成手段によって生成され
    た各誤り訂正用情報付単位情報をそれぞれ多値情報に変
    換する誤り訂正用情報付単位情報多値変換手段と、 該誤り訂正用情報付単位情報多値変換手段によって多値
    情報に変換された各誤り訂正用情報付単位情報に再生時
    に施す所定処理の設定値を決定するための校正情報を付
    加して校正情報付単位情報を生成する校正情報付単位情
    報生成手段と、 光情報記録媒体に光スポットを照射して、前記校正情報
    付単位情報生成手段によって生成された各校正情報付単
    位情報を多値情報毎に大きさを変化させた記録マークに
    よって記録する記録手段と、 前記光情報記録媒体に記録された記録マークを光スポッ
    トで走査して再生信号を得る再生手段と、 該再生手段によって得られた再生信号中の校正情報に基
    づいて前記再生信号に施す所定処理の設定値を決定する
    設定値決定手段と、 前記再生手段によって得られた再生信号をデジタル信号
    に変換するデジタル変換手段と、 該デジタル変換手段によって変換されたデジタル信号に
    前記設定値決定手段によって決定された設定値に基づく
    前記所定処理を施す信号処理手段と、 該信号処理手段によって所定処理が施されたデジタル信
    号を多値情報に変換するデジタル信号多値変換手段と、 該デジタル信号多値変換手段によって変換された多値情
    報を2値情報に変換する2値情報変換手段と、 該2値情報変換手段によって変換された2値情報に対し
    て該2値情報に含まれる誤り訂正用情報に基づいて誤り
    訂正処理を行う誤り訂正処理手段とを備えたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記設定値決定手段が、前記再生手段によって得られた
    再生信号中の校正情報に基づいて前記再生信号に施すF
    IRフィルタ処理のFIRフィルタ係数を決定する手段
    であり、 前記信号処理手段が、前記デジタル変換手段によって変
    換されたデジタル信号に前記設定値決定手段によって決
    定されたFIRフィルタ係数に基づくFIRフィルタ処
    理を施す手段であることを特徴とする情報記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 前記設定値決定手段が、前記再生手段によって得られた
    再生信号中の校正情報に基づいて前記再生信号に施す信
    号振幅の補正処理の振幅補正関数を決定する手段であ
    り、 前記信号処理手段が、前記デジタル変換手段によって変
    換されたデジタル信号に前記設定値決定手段によって決
    定された振幅補正関数に基づく信号振幅の補正処理を施
    す手段であることを特徴とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の情報記録再生装置におい
    て、 情報再生時の最初に、前記設定値決定手段によって設定
    値を決定した後に情報を再生し、情報再生中に、前記誤
    り訂正処理手段において情報の誤り量が予め設定した所
    定値を越えた時に、前記設定値決定手段によって設定値
    を再び決定するようにしたことを特徴とする情報記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】 光情報記録媒体に対する多値情報の記録
    及び再生を行う情報記録再生方法において、 0からn−1(nは3以上の整数値)までの多値情報を
    並べてなる多値情報列を前記光情報記録媒体に情報を追
    記するときの最小単位量毎に分割し、その分割された各
    単位情報にそれぞれ再生時に施す所定処理の設定値を決
    定するための校正情報を付加して前記光情報記録媒体に
    記録することを特徴とする情報記録再生方法。
  6. 【請求項6】 光情報記録媒体に対する多値情報の記録
    及び再生を行う情報記録再生方法において、 0からn−1(nは3以上の整数値)までの多値情報を
    並べてなる多値情報列を前記光情報記録媒体の情報を書
    き換えるときの最小単位量毎に分割し、その分割された
    各単位情報にそれぞれ再生時に施す所定処理の設定値を
    決定するための校正情報を付加して前記光情報記録媒体
    に記録することを特徴とする情報記録再生方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の情報記録再生方法
    において、 前記所定処理がFIRフィルタ処理であり、前記光情報
    記録媒体の情報の再生時に得られた校正情報に基づいて
    前記FIRフィルタ処理のFIRフィルタ係数を決定す
    ることを特徴とする情報記録再生方法。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6記載の多値情報記録再生
    方法において、 前記所定処理が信号振幅の補正処理であり、前記光情報
    記録媒体の情報の再生時に得られた校正情報に基づいて
    前記信号振幅の補正処理の振幅補正関数を決定すること
    を特徴とする情報記録再生方法。
  9. 【請求項9】 請求項5又は6記載の情報記録再生方法
    において、 前記校正情報が、0を除く前記n−1種類の多値情報を
    複数個の0を挟んで1個ずつ配置し、さらに同一の多値
    情報を複数個連続して配置してなる情報であることを特
    徴とする情報記録再生方法。
  10. 【請求項10】 請求項5又は6記載の情報記録再生方
    法において、 前記単位情報を所定量毎に分割し、該分割した各情報と
    校正情報とにそれぞれ同期信号を付加することを特徴と
    する情報記録再生方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の情報記録再生方法に
    おいて、 前記同期信号が、複数個の連続する最大の多値情報と複
    数個の連続する0と最大の多値情報と0とが交互に配置
    された情報であることを特徴とする情報記録再生方法。
  12. 【請求項12】 請求項5又は6記載の情報記録再生方
    法において、 前記単位情報に、それぞれ誤り訂正用情報を付加するこ
    とを特徴とする情報記録再生方法。
  13. 【請求項13】 0からn−1(nは3以上の整数値)
    までの多値情報を並べてなる多値情報列を情報の追記時
    の最小単位量毎に分割し、その分割された各単位情報に
    それぞれ再生時に施す所定処理の設定値を決定するため
    の校正情報を付加して記録したことを特徴とする光情報
    記録媒体。
  14. 【請求項14】 0からn−1(nは3以上の整数値)
    までの多値情報を並べてなる多値情報列を情報の書き換
    え時の最小単位量毎に分割し、その分割された各単位情
    報にそれぞれ再生時に施す所定処理の設定値を決定する
    ための校正情報を付加して記録したことを特徴とする光
    情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 請求項13又は14記載の光情報記録
    媒体において、 前記校正情報が、0を除く前記n−1種類の多値情報を
    複数個の0を挟んで1個ずつ配置し、さらに同一の多値
    情報を複数個連続して配置してなる情報であることを特
    徴とする光情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項13又は14記載の光情報記録
    媒体において、 前記単位情報を所定量毎に分割し、該分割した各情報と
    校正情報とにそれぞれ同期信号を付加したことを特徴と
    する光情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の光情報記録媒体にお
    いて、 前記同期信号が、複数個の連続する最大の多値情報と複
    数個の連続する0と最大の多値情報と0とが交互に配置
    された情報であることを特徴とする光情報記録媒体。
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