JP2003066897A - プラズマディスプレイパネル表示装置とその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル表示装置とその駆動方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多階調表示を行う際に、特に低階調表示時に
おいて優れた性能を呈することが可能なPDP表示装置と
その駆動方法を提供する。 【解決手段】初期化パルスと書き込み放電による発光輝
度が約1.2cd/m2も得られることに着眼して、図1の駆動
波形プロセスに示すように、1フレーム中において相対
輝度比が最小の重み付けに対応するサブフィールドは、
初期化期間と書き込み期間の2期間で構成し、従来のよ
うに表示電極4、5に維持パルスを印加しないものとし
た。このようにして、サブフィールドを初期化期間と書
き込み期間の2期間で構成することにより、パネルの相
対輝度比を従来のパネルの相対輝度比の約1/2に低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル表示装置とその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)表
示装置は、2枚の薄いフロントパネルガラスおよびバッ
クパネルガラスを、複数の隔壁を介して対向させ、当該
複数の隔壁の間にそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)
各色の蛍光体層を配し、両ガラス板の間隙である放電空
間に放電ガスを封入してなるPDP部を持つ。フロントパ
ネルガラス側にはスキャン電極およびサステイン電極を
一対とする表示電極が複数対形成されている。またバッ
クパネルガラス側には、放電空間をはさんで表示電極と
直交するように、複数のアドレス電極が並設されてい
る。これらの各電極には後述するサブフィールドにおい
て、例えば図15に示す駆動波形プロセスに基づき、初期
化パルス、走査パルス、書き込みパルス、維持パルス、
消去パルス等の各パルスが印加されるようになってお
り、放電ガス中に発生した放電によって蛍光発光する。
このような構成を持つPDP表示装置は大画面化しても従
来のディスプレイのCRTのように奥行き寸法や重量が増
大しにくく、また視野角が限定されることがないという
点で優れている。
【0003】このようなPDP表示装置は、大画面化・高
精細化が求められるようになっており、現在では50イン
チ以上のものが商品化されるに至っている。ところでテ
レビ映像をディスプレイで表示する場合、アナログカラ
ーテレビ映像信号方式では、1秒間に60枚のフレーム
(フィールド)で構成されている。元来PDP表示装置で
は、基本的に点灯か消灯のいずれかでしか映像表示でき
ないので、図16のフレーム構成図に示すように、赤
(R)、緑(G)、青(B)の各色に対応する点灯時間を
時分割し、例えば1(TV)フレームを構成する8個のサブ
フィールドの組み合わせによって複数の階調表示時を行
い、中間色を表示する方法が用いられている。この8個
の各サブフィールドにおける相対輝度比は昇順に1、2、
4、8、16、32、64、128のようにしてバイナリで重み付
けし、この8ビットの相対輝度比が異なる重み付けの組
み合わせによって、例えば合計256階調(0階調〜255階
調)を表現する。また実動作時に充分な明るさを確保す
るために、各サブフィールドの放電維持期間内に印加す
る維持パルス数を、前記重み付けにほぼ比例させてい
る。上記相対輝度比順に3、7、15、31、63、127、255、
511であるとする(以降、「0階調」「1階調」「2階調」
〜「8階調」等の記述は、合計256階調中に含まれる特定
の階調を示すものとする。)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の特徴をもつPDP
表示装置ではあるが、低階調表示時において以下のよう
な問題がある。すなわち、一般的にディスプレイでは階
調表示が低階調になるほど相対輝度比を小さくなるよう
にするのが望ましく、こうすることによって暗い階調表
示を滑らかに表現することができるとされている。上記
合計256階調のうち、0階調と、相対輝度比が最小の重み
付けに対応する1階調を表示する場合、その階調差が示
す輝度比は、CRTでは0cd/m2に近く、滑らかな階調表示
時が可能になっている。ところがPDP表示装置では、0階
調表示と1階調表示の輝度比は2cd/m2以上もあり、CRTの
ように滑らかな輝度変化を表現することが困難である。
【0005】これに対して、維持パルスの比率を低階調
側でより低く設定すれば、1階調表示時における維持パ
ルスによって得られる発光は抑えられるが、初期化パル
ス、書き込みパルス、消去パルスによる発光は残るので
大幅に輝度を落とすことはできない。また誤差拡散処理
(ディザ法)により擬似的に階調表示時しようとして
も、階調がもともと低い理由から画面に誤差拡散ノイズ
のザラツキ感が目立ってしまい、誤差拡散の有効な効果
が得られずに、かえって画質が劣化するという新たな問
題が発生する。
【0006】本発明は上記課題を鑑みてなされたもので
あって、多階調表示を行う際に、特に低階調表示時にお
いて優れた性能を呈することが可能なPDP表示装置とそ
の駆動方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、重み付けの異なる複数のサブフィールド
により1フレームを構成して多階調表示を行うPDP表示装
置の駆動方法であって、相対輝度比が最小の重み付けに
対応するサブフィールドでは、初期化期間および書き込
み期間の2期間の放電を行うことによって表示するもの
とした。
【0008】この駆動方法によれば、相対輝度比が最小
であるサブフィールドにおける発光輝度は、初期化期間
における発光と書き込み期間における発光のみで表示す
ることになり、維持期間および消去期間における各放電
が不要になる。このことから本発明では、相対輝度比が
最小であるサブフィールドにおける発光輝度が、従来に
比べて1/2程度と飛躍的に低く抑えられるので、これに
基づいて合計256階調のうち、0階調から1階調表示時に
おける低階調の変化を滑らかに表示することができる。
【0009】また本発明は、マトリクス状に複数のセル
が配されたPDP部を備えるPDP表示装置の駆動方法であっ
て、第一フレーム中の相対輝度比が最小の重み付けに対
応する第一サブフィールドでは、書き込み期間におい
て、相対輝度比が最小の表示領域から選択した第一のセ
ル群について放電させ、前記第一のフレームに続く第二
のフレーム中の相対輝度比が最小の重み付けに対応する
第二のサブフィールドでは、前記相対輝度比が最小の表
示領域において、前記第一のサブフィールドで放電させ
なかった第二のセル群を放電させることもできる。
【0010】この駆動方法によれば、相対輝度比が最小
に重み付けに対応するサブフィールドの表示領域を、2
つのフレームでそれぞれ部分的に分担して点灯すること
になり、1フレーム中の相対輝度比が最小の重み付けに
対応するサブフィールドにおける発光量が従来の1/4程
度にまで低減できる。したがってこの駆動方法を用いれ
ば、0階調から1階調表示時における暗い発光をさらに滑
らかに表示することができる。
【0011】また、これに加えて1フレーム中で相対輝
度比が2番目に小さいサブフィールドでは、初期化期間
および書き込み期間の2期間の放電で表示を行えば、前
記2つの連続するサブフィールドで、相対輝度比が最小
の重み付けに対応する発光と、重み付けが次に小さい発
光とをそれぞれ従来よりも暗い表示で滑らかに行うこと
が可能となり、優れた複数の低階調表示時が実現され
る。
【0012】さらに本発明は、1フレーム中で相対輝度
比が最小のサブフィールドに続く次のサブフィールドで
は、初期化期間において漸増形状を含む初期化パルスを
印加することもできる。この方法によれば、相対輝度比
が最小の重み付けに対応したサブフィールドに起因する
壁電荷を、これに続く次のサブフィールドの初期化放電
で徐々に初期化することができ、明るい誤放電が生じる
のを効果的に防止できるので、相対輝度比が最小の重み
付けに対応した階調表示から、次の階調表示へ滑らかに
移行することが可能となり、良好な表示性能が発揮され
る。
【0013】なお初期化パルスの漸増形状は、前記漸増
形状は、傾斜状、ステップ状、指数関数曲線状、三角関
数曲線状の中から選ばれた形状とすることができる。さ
らに本発明は、第一基板の表面には複数対の表示電極が
形成され、第二基板の表面には複数のデータ電極と、当
該各データ電極の長手方向に沿って複数の隔壁が併設さ
れ、隣接する二つの隔壁間に蛍光体層が形成され、表示
電極とデータ電極の各長手方向が交差するように、第一
基板と第二基板の主面を対向させてなるPDP部を備え、
重み付けの異なる複数のサブフィールドからなるフレー
ムを有する駆動波形プロセスに基づいて、任意の対の表
示電極および任意のデータ電極に電圧印加してPDP部を
駆動するパネル駆動部を備えたPDP表示装置であって、1
フレーム中で相対輝度比が最小のサブフィールドは、初
期化期間および書き込み期間の2期間で構成され、前記
パネル駆動部は当該両期間に合わせてデータ電極および
複数対の表示電極に電圧印加する構成とすることもでき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】<実施の形態1> 1-1.PDP表示装置の構成 本実施の形態1のPDP表示装置は、PDP部1と、これを駆動
させるパネル駆動部20とからなる。
【0015】図12は、本実施の形態1における交流面放
電型PDP部の主要構成を示す部分的な断面斜視図であ
る。図中、z方向がPDP部の厚み方向、xy平面がPDP部の
パネル面に平行な平面に相当する。当図に示すように、
本PDP部1は互いに主面を対向させて配設されたフロント
パネルFPおよびバックパネルBPから構成される。フロン
トパネルFPの基板となるフロントパネルガラス2には、
その片側の主面に一対をなす2つの表示電極4、5(スキ
ャン電極4、サステイン電極5)がx方向に沿って複数対
構並設され、それぞれ一対の表示電極4、5間で面放電を
行うようになっている。表示電極4、5は、ここでは一例
としてAgにガラスを混合し、焼成してなる金属電極とし
ているが、それぞれ帯状のITOからなる透明電極の上に
バスラインを配した構成としてもよい。
【0016】スキャン電極4は、各個が電気的に独立し
て給電されるようになっている。またサステイン電極5
は、各個がすべて電気的に同電位になるように接続され
ている。上記表示電極4、5を配設したフロントパネルガ
ラス2の主面には、絶縁性ガラス材料からなる誘電体層6
と酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層7が順次コー
トされている。
【0017】バックパネルBPの基板となるバックパネル
ガラス3には、その片側主面に複数のアドレス電極11がy
方向を長手方向として一定間隔でストライプ状に並設さ
れている。このアドレス電極11はAgとガラスを混合し、
焼成してなる。アドレス電極11を配設したバックパネル
ガラス3の主面には、絶縁性材料からなる誘電体層10が
コートされる。誘電体層10上には、隣接する2つのアド
レス電極11の間隙に合わせて隔壁8が配設される。そし
て、隣接する2つの隔壁8の各側壁とその間の誘電体層10
の面上には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の何れ
かの色に対応する蛍光体層9R、9G、9Bが形成される。
【0018】なお当図では、蛍光体層9R、9G、9Bのx方
向幅を同一サイズで示しているが、これらの各蛍光体の
輝度バランスを取るために特定の色の蛍光体層のx方向
幅を広く取ることがある。このような構成を有するフロ
ントパネルFPとバックパネルBPは、アドレス電極11と表
示電極4、5の互いの長手方向が直交するように対向させ
られる。
【0019】フロントパネルFPとバックパネルBPは、フ
リットガラス等の低融点ガラスを含む封止部材により、
それぞれの周縁部にて封止され、両パネルFP、BPの内部
が密閉されている。このように封止されたフロントパネ
ルFPとバックパネルBPの内部には、Xe等の希ガスを組成
に含む放電ガス(封入ガス)が所定の圧力(通常40kPa
〜66.5kPa程度)で封入される。
【0020】これにより、フロントパネルFPとバックパ
ネルBPの間において、誘電体層6と蛍光体層9R、9G、9
B、および隣接する2つの隔壁8で仕切られた空間が放電
空間12となる。また、隣り合う一対の表示電極4、5と、
1本のアドレス電極11が放電空間12を挟んで交叉する領
域が、画像表示にかかるセル(不図示)となる。ここで
図13は、PDP部の複数対の表示電極4、5(N行)と複数の
アドレス電極11(M行)が形成するマトリクスを示す。
【0021】駆動時には各セルにおいて、アドレス電極
11と表示電極4、5のいずれかの間で放電が開始される。
一対の表示電極4、5同士での放電では短波長の紫外線
(Xe共鳴線、波長約147nm)が発生し、この紫外線を受
けて蛍光体層9R、9G、9Bが可視光発光する。次に、PDP
部を駆動するためのパネル駆動部の構成について説明す
る。図14は、当該パネル駆動部の構成図である。
【0022】当図に示すパネル駆動部20は、各アドレス
電極11と接続されたアドレスドライバ203、各スキャン
電極4と接続されたスキャンドライバ201、各サステイン
電極5と接続されたサステインドライバ202、およびこれ
らのドライバ201〜203の動作を制御するパネル駆動回路
200等からなる。パネル駆動回路200には、維持パルス発
生タイミング制御装置21、主制御回路22、およびクロッ
ク回路23等が内蔵されている。
【0023】クロック回路23は内部にクロック(CLK)
発生部およびPLL(Phase Locked Loop)回路を内蔵して
おり、所定のサンプリングクロックすなわち同期信号を
発生し、主制御回路22およびパルス制御装置21に送るよ
うになっている。主制御回路22には、PDP部10の外部よ
り入力される映像データを一定期間記憶するフレームメ
モリである記憶部、および記憶した画像データを順次取
り出し、ガンマ補正処理などの画像処理を行うための複
数の画像処理回路(不図示)が内蔵されている。主制御
回路22には、クロック回路23より発生した同期信号が送
られ、この同期信号に基づいて、画像情報が主制御回路
22に取り込まれ、各種画像処理が行われる。画像処理後
の画像データは、各ドライバ201〜203内のドライブ素子
回路2011、2021、2031へと送られる。主制御回路22は、
ドライブ素子回路2011、2021、2031の制御も併せて行
う。
【0024】パルス制御装置21はパルスを発生するタイ
ミングを制御するものであり、公知のシーケンスコント
ローラとマイクロコンピュータを内蔵している。そして
クロック回路23の同期信号に基づき、前記マイクロコン
ピュータの制御プログラムによって、スキャンドライバ
201、サステインドライバ202およびアドレスドライバ20
3のそれぞれに所定のタイミングで、駆動波形プロセス
のシークエンスに基づく初期化パルス、走査パルス、書
き込みパルス、維持パルス、消去パルス等の各種パルス
(TRG scn、TRG sus、TRG data)を送る。これにより、
表示電極4、5およびアドレス電極11に所定形状のパルス
電圧が印加され、画面表示がなされる。
【0025】駆動波形プロセスのシークエンスに基づく
各パルスの波形およびその出力タイミングは、前記マイ
クロコンピュータにより制御される。駆動波形プロセス
のシークエンスは、パルス制御装置21中のマイクロコン
ピュータ中において、主制御回路22から送られた画像処
理後の画像データを処理して形成される。スキャンドラ
イバ201、サステインドライバ202、アドレスドライバ20
3は、一般的なドライバIC(例えばデータドライバ;NEC
μPD16306A/B、スキャンドライバ;TI SN755854を用い
ることができる)で構成されており、それぞれ内部にパ
ルス出力装置2010、2020、2030と、ドライブ素子回路20
11、2021、2031を備えている。 各パルス出力装置201
0、2020、2030は、それぞれ個別に外部の高圧直流電源
から送電されるように接続されており、この高圧直流電
源から得た所定の値の電圧(VCC scn、VCC sus、VCC da
ta)を、前記パルス制御装置21から送られるパルス(in
scn、in sus、in data)に基づいてドライブ素子回路2
011、2021、2031側へ出力する(out X、out Y、out)。 1-2.基本的な駆動波形プロセス 続いて、従来のPDP表示装置の基本的な駆動波形プロセ
スの流れについて説明する。なお一般的なPDP表示装置
の駆動波形プロセスの詳細については特開平6-186927号
公報、特開平5-307935号公報などに開示されている。
【0026】図15に示すようにPDP表示装置の駆動波形
プロセスでは、サブフィールド中で初期化期間、書き込
み期間、維持期間、消去期間という一連のシーケンスを
経るようになっている。駆動時には、まず初期化期間に
おいてサブフィールドでスキャン電極4に初期化パルス
を印加し、セルの壁電荷を初期化する。
【0027】次に書き込み期間において、y方向最上位
(PDP部1の最上位)のスキャン電極4に走査パルスを、
サステイン電極5に書き込みパルスをそれぞれ印加し、
書き込み放電を行う。これにより、上記スキャン電極4
とサステイン電極5に対応する各セルの誘電体層6の表面
に壁電荷を蓄積する。これと同様に、上記最上位に続く
2番目以降のスキャン電極4とサステイン電極5にそれぞ
れ走査パルスと書き込みパルスを印加し、各セルに対応
する誘電体層6の表面に壁電荷を蓄積する。これをフロ
ントパネルFPに配したすべての表示電極4、5について行
い、1画面分の潜像を書き込む。
【0028】次に維持期間において、アドレス電極11を
接地し、スキャン電極4とサステイン電極5に交互に維持
パルスを印加する。これにより書き込みパルスによって
選択された表示セルでは、誘電体層6の表面電位が放電
開始電圧(Vf)を上回り、一対の表示電極4、5間隙で維
持放電が発生する。この維持放電で短波長の紫外線(波
長約147nmのXe共鳴線)が発生し、当該紫外線で蛍光体
層9R、9G、9Bが励起され、可視光が発生して画像表示が
なされる。当該画像表示は、メーカー統一規格により60
フレーム/sec(約16.67ms/フレーム)で構成されるよう
になっている。
【0029】1フレームは8個のサブフィールドで構成さ
れており、その相対輝度比は基本的に、昇順に1、2、
4、8、16、32、64、128のバイナリで重み付けされる。
ここでは説明のため初期化期間、書き込み期間、維持期
間、消去期間のすべてを有するサブフィールドを挙げて
いるが、実際の1フレームでは相対輝度比の重み付けに
対応したサブフィールドのいずれか1つ以上で書き込み
期間および維持期間を存在させるように予め定められて
いる。また、0階調表示の重み付けに対応するサブフィ
ールドは、初期化期間と書き込み期間(走査パルスな
し)で構成される。
【0030】消去期間では、サステイン電極5に幅の狭
い消去パルスを印加し、セル内の壁電荷を消滅をさせて
画面消去させる。 1-3.本実施の形態1における特徴と効果 ここで、従来のPDP表示装置での低階調表示時(0階調目
〜8階調目)における表示輝度、フレーム中の各相対輝
度比の重み付けに対応したサブフィールドでの書き込み
期間および維持期間の有無を図11の表に示す。図中、
「1」で示した欄が書き込み及び維持放電を行うサブフ
ィールドである。PDP部はここでは13インチVGA規格のも
のについて測定しているが、PDP部のサイズ規格が異な
る場合については測定数値に若干の違いがある。しかし
ながら概ね以下の特性が同様に見られるものと考えてよ
い。
【0031】当図が示すように、0階調表示時における
輝度が0.15cd/m2であり、当該0階調表示時では初期化放
電のみが発生することから、初期化放電による発光輝度
は0.15cd/m2であることがわかる。また1階調表示時(維
持パルス数3個)と2階調表示時(維持パルス数7個)の
維持パルス数差が4個であり、発光輝度比が1.8cd/m2
あることから、維持放電1回あたりの発光輝度が0.45cd/
m2であることがわかる。さらに、0階調表示時と1階調表
示時の輝度比が2.33cd/m2であることから、書き込み放
電による発光輝度は約1.0cd/m2であると算出される。
【0032】このように一般的なPDP表示装置では、0階
調表示と1階調表示の輝度比が2.33cd/m2もあり、当該輝
度比がCRTではほぼ0cd/m2であることと比べると、低階
調表示時においてCRTのように滑らかな輝度変化を表現
することができない性質がある。これに対して、誤差拡
散処理(ディザ法)により擬似的に階調表示時しようと
しても、階調がもともと低い理由から誤差拡散ノイズの
ザラツキ感が目立ってしまい、誤差拡散の有効な効果が
得られずにかえって画質が劣化するという新たな問題が
発生する。
【0033】そこで本願発明者らが鋭意検討した結果、
初期化パルスと書き込み放電による発光輝度が約1.2cd/
m2も得られることに着眼して、図1の駆動波形プロセス
に示すように、1フレーム中において相対輝度比が最小
の重み付けに対応するサブフィールドは、初期化期間と
書き込み期間の2期間で構成し、従来のように表示電極
4、5に維持パルスを印加しないものとした。
【0034】ここでは初期化パルス400V、書き込みパル
ス70V、走査パルス-70V、書き込み期間でのサステイン
電極への印加電圧200Vの各値に設定した。これらの各パ
ルス値は従来とほぼ同様の値で設定することができる。
なお、これらの値は以降の実施の形態においても同様に
設定している。このような駆動波形プロセスによれば、
相対輝度比が最小の重み付けに対応するサブフィールド
では、その相対輝度比が2.33cd/m2であった従来に対
し、その約1/2の発光輝度の約1.2cd/m2(初期化パルス
と書き込みパルスによる発光の合計)に抑えることが可
能となり、より0cd/m2に近い暗い発光表示を行える。し
たがって本実施の形態1の低階調表示時においては、誤
差拡散処理を用いなくともCRTに迫る滑らかな階調表現
が実現できる。
【0035】また本実施の形態1では、相対輝度比が最
小の重み付けに対応するサブフィールドにおいて維持パ
ルスを印加しないので、消去期間を必要としない。した
がって、消去パルスによる発光も生じない。このため図
1に示すように、書き込み期間の後は直ちに次のサブフ
ィールドの初期化期間に移行でき、駆動時間の短縮をも
図ることが可能である。これは、例えば初期化パルス、
書き込みパルス、走査パルス等のパルス幅を設定する場
合に好都合である。
【0036】また、従来は0階調表示および第1階調表示
に誤差拡散処理を施すと、誤差拡散ノイズが明るくなっ
て画質が劣化してしまう(ザラツキ感が生じる)傾向が
見られたが、本実施の形態1では相対輝度比が最小の重
み付けに対応するサブフィールドにおける発光輝度が従
来に比べて非常に低いので、誤差拡散処理を行ってもノ
イズが目立たないという効果も奏される。
【0037】<実施の形態2>図2は、実施の形態2にお
ける低階調表示時のサブフィールドを示す図である。本
実施の形態2では、重み付けの異なる8個のサブフィール
ドを有する1フレームにおいて、実施の形態1と同様に初
期化期間と書き込み期間の2期間からなるサブフィール
ドを2つ連続して有する駆動波形プロセスとしている。
【0038】そして、これら2つのサブフィールドのう
ち、後行のサブフィールド2では実施の形態1と同様にし
て初期化期間および書き込み期間における各放電を行
う。一方、先行するサブフィールド1では、あるフレー
ムでは、相対輝度比が最小の重み付けに対応する低階調
表示領域において、図3(a)に示すように隣接セル群を
一つおきに点灯させる。そして、これに続く次のフレー
ムでは、図3(b)に示すように、上記低階調表示領域に
おいて、上記飛ばして点灯しなかった側のセル群を点灯
させる。すなわち本実施の形態2では、連続する2つのフ
レームで、相対輝度比が最小の重み付けに対応するサブ
フィールドの表示領域を分担して点灯する構成となる。
【0039】このようにセルを点灯させる具体的な方法
としては、以下の方法が挙げられる。 画像を制御する
信号として、図4に示す「垂直同期信号(a)」、「水平
同期信号(c)]、「クロック回路23の同期信号(デー
タクロック)(d)」がある。パネル駆動部20は駆動時
にこれらの信号(a)、(c)、(d)を外部より取り込
み、パルス制御装置21において各信号(a)、(c)、
(d)がLレベルからHレベルに変化する際に反転するよ
うな信号を作成すると、フィールド毎に反転する信号
(b)、ライン毎に反転する信号(e)、水平ドット(セ
ル)毎に反転する信号(f)ができる。
【0040】このうちライン毎に反転する信号(e)は
垂直同期信号(a)でリセットされ、ドット毎に反転す
る信号(f)は水平同期信号(c)でリセットされる。こ
の場合「リセットされる」とは、同期信号が入った時点
で強制的にLかまたはHレベルにセットされるということ
である。当図中ではHにセットされる例を示している。
ライン毎に反転される信号(e)と、水平ドット毎に反
転する信号(f)の排他的論理和を取ると、図5に示す様
に市松模様となる。さらにこれとフィールド毎に反転す
る信号(b)との排他的論理和をとると、フィールド毎
に反転する市松パターンが形成される。すなわち、フィ
ールド毎に反転する信号(b)、ライン毎に反転する信
号(e)、水平ドット(セル)毎に反転する信号(f)に
よって、外部より入力される画像データのうち、相対輝
度比が最小の重み付けに対応するサブフィールドの表示
領域の画像データが、PDP駆動部20のメモリに各市松模
様の画像データとして逐次格納され、表示に供されるこ
ととなる。
【0041】このようにして本実施の形態2では、1サブ
フィールドのデータと、図5のように「0」か「1」で構
成された市松パターンの論理積をとり、表示領域を点灯
する。このとき、使用する市松パターンはフィールド毎
に「0」と「1」が反転する。こうすることで1サブフィ
ールドでは、本来発光する輝度の1/2の輝度を疑似的に
表現できる。
【0042】なお2サブフィールドでは市松パターンと
の論理積をとらない。以上の本実施の形態2によれば、
相対輝度比が最小の重み付けに対応するサブフィールド
の表示領域で、隣接するセルを市松模様のごとく、フレ
ーム毎に交互に点灯させて見かけの表示領域の発光輝度
を全点灯の場合(つまりサブフィールド2における発光
輝度より)と比べると、初期化パルスによる発光は同等
にあるが、書き込みパルスによる発光は半減させること
ができる。すなわち本実施の形態2では、相対輝度比が
最小の重み付けに対応するサブフィールド1における発
光輝度を、初期化パルスによる発光輝度(0.15cd/m2
と、書き込み放電による発光輝度(約1.0cd/m2)の半分
(0.5cd/m2)の合計の約0.65cd/m2に抑えることが可能
である。これは前述した従来の階調表示における発光輝
度2.33cd/m2の約1/4の低さであって、本実施の形態2が
優れた低階調表示性能を有していることを示すものであ
る。
【0043】また、本実施の形態2では、サブフィール
ド2における発光輝度も約1.2cd/m2と低く抑えられてい
るので、前記サブフィールド1と合わせて0cd/m2に迫る
複数の暗い低階調表示が実現できる。本実施の形態2に
誤差拡散処理を組み合わせれば、誤差拡散ノイズはほと
んど視認されず、画質の劣化を非常に小さく抑えること
ができる。
【0044】なお、ここではサブフィールド1において
表示領域の隣接セルを連続するフレーム毎に交互に点灯
させる例を示したが、本実施の形態2はこの駆動方法に
限定するものではなく、セルを数個ずつのセルグループ
に分け、このセルグループを連続するフレーム毎に交互
に点灯させるようにしてもよい。ただし、あまりセル数
の多いセルグループを形成すると、表示領域における画
像が粗くなるので、PDP部1がハイビジョン型など高精細
の場合に特に注意が必要である。
【0045】また本実施の形態2では、本発明の特徴的
なサブフィールド1とサブフィールド2のそれぞれの駆動
波形プロセスを組み合わせる例を示しているが、本発明
はこれらのサブフィールド1および2の組み合わせによる
駆動波形プロセスに限定するものではなく、サブフィー
ルド1だけを従来の構成のサブフィールドと組み合わせ
てもよい。
【0046】さらに、サブフィールド1では、2つの連続
するフレームでサブフィールド1の表示領域における隣
接セルを交互に点灯する構成としているが、本発明は隣
接セルを交互に点灯する場合に限定せず、1個おき、ま
たはそれ以上の数個おきにセルを点灯するようにし、連
続する複数のフレームの合計で対応する表示領域をすべ
て点灯するようにしてもよい。このようにすれば、サブ
フィールド1当たりの点灯セル数をさらに数分の一まで
減少させることができ、いっそう暗い表示が可能とな
る。
【0047】<実施の形態3>図6は、実施の形態2にお
ける低階調表示時のサブフィールドを示す図である。当
図に示す本実施の形態3の駆動波形プロセスでは、まず
実施の形態1のように相対輝度比が最小の重み付けに対
応するサブフィールドを初期化期間と書き込み期間の2
期間で構成する。そして、前記サブフィールドに続く次
のサブフィールドの初期化期間において、傾斜状の漸増
部を有する初期化パルスを印加することを特徴としてい
る。漸増部の具体的な傾斜としては、本願発明者らが実
際に測定を行った結果から、その最大傾斜が約7.5V/μs
とするのがよく、より望ましくは1V/μs〜3.5V/μs程度
の範囲とするのがよいと考えられる。当該初期化パルス
の最大値は、従来と同じ400V程度でよい。
【0048】このような漸増部を有する初期化パルスを
印加する駆動波形プロセスによれば、先行する相対輝度
比が最小の重み付けに対応するサブフィールドで発生し
た放電に起因する壁電荷(特に書き込み期間における書
き込み放電で発生した壁電荷)が、次のサブフィールド
に持ち越されて誤放電(例えば0.5cd/m2程度)を誘発す
るのが効果的に防止される。すなわち本実施の形態3で
は、傾斜状の漸増部を有する初期パルス400によって、
先行するサブフィールドより残っていたセル内の壁電荷
がゆるやかに初期化され、表示電極4、5間あるいは表示
電極4、5とアドレス電極11との間の電位が小さくなるた
め、突発的な放電の発生が回避される。これにより、相
対輝度比が最小の重み付けに対応するサブフィールド
と、これに続くサブフィールドにおいて、画像表示のた
めに好ましくない明るい誤放電が発生し、維持期間へ誤
放電が持続してしまうのを効果的に回避でき、良好な低
階調表示がなされることとなる。
【0049】なお漸増部を有する初期パルスとしては、
上記傾斜状の初期化パルス400のパターンに限定するも
のではなく、例えば図7に示すように、曲線状の漸増部
を有する初期化パルス500であってもよい。当図に示す
初期化パルス500の場合、その漸増部の曲線はf(x)={1-
(1/e)x)1/2で表される関数曲線を利用しており、緩やか
な漸増曲線に基づいた初期化パルス500によって、セル
内の壁電荷が目立った誤放電を起こすことなくスムーズ
に初期化されるようになっている。
【0050】また、前記漸増部の曲線としてはこの他に
も正弦波形(sinカーブ)・余弦波形(cosカーブ)等の
三角関数、および各種指数関数、あるいは高次関数を利
用して、緩やかに漸増する関数曲線に基づき形成するこ
ともできるが、実際にはオシロスコープや放電確認用の
顕微鏡等を用いて、任意の曲線状の漸増部によって、目
立った誤放電の発生が効果的に防止されているか否かを
確認するのが望ましい。
【0051】なお、前記漸増部の形状としては、この他
に誤放電を行わない範囲で初期化パルスを図8のパルス
波形600または図9の指数関数波形700に示すように、急
峻に立ち上げる(この場合150V程度に立ち上げる)こと
も可能である。このようにすれば、ある程度初期化パル
スの幅を小さくすることができるので、駆動時間の短縮
を図ることが可能となる利点もある。 <その他の事項>本発明の駆動波形プロセスとしては、
サブフィールドにおける各パルスをスキャン電極4とサ
ステイン電極5の両方に適宜電圧印加することにより差
分波形として形成してもよい。ここで図10の駆動波形プ
ロセスでは、初期化パルス(差分波形400V)を、スキャ
ン電極4への印加電圧200V、サステイン電極5への印加電
圧-200Vの合計で構成している。これと同様にして、走
査パルスや書き込みパルス、あるいは実施の形態3で示
した漸増部を有する初期化パルスを差分波形で構成して
もよい。このようにすれば、スキャンドライバ201、サ
ステインドライバ202、アドレスドライバ203に対して、
それぞれ個別に給電するときの印加電圧が低くなるの
で、これらにそれほど高耐圧のドライバICを使わなくて
も済み、コスト的に有利になるという効果が望める。
【0052】なおPDP駆動時における表示は、上記1フレ
ームを8サブフィールドから構成する例の他、場合によ
っては1フレームを12サブフィールドで構成して合計256
階調を表現することもある。この場合は各サブフィール
ドの重み付けを昇順に1、2、4、6、10、14、19、26、3
3、47、53等とする。これは0〜7階調までは8サブフィー
ルドからなる1フィールドの場合と同様であるが、8階調
目は2サブフィールドと4サブフィールドを点灯させる。
さらに重み付けを変えることによって、512階調以上の
表示も可能である。本発明はこのようなフレーム構成に
適用してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は重み付けの異なる複数のサブフィールドにより1フレ
ームを構成して多階調表示を行うPDP表示装置の駆動方
法であって、相対輝度比が最小の重み付けに対応するサ
ブフィールドでは、初期化期間および書き込み期間の2
期間の放電を行うことによって表示するので、相対輝度
比が最小であるサブフィールドにおける発光輝度は、初
期化期間における発光と書き込み期間における発光のみ
で表示することになり、維持期間および消去期間におけ
る各放電が不要になる。このことから本発明では、相対
輝度比が最小であるサブフィールドにおける発光輝度
が、従来に比べて1/2程度と飛躍的に低く抑えられるの
で、これに基づいて合計256階調のうち、0階調から1階
調表示時における低階調の変化を滑らかに表示すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の駆動波形プロセスを示す図であ
る。
【図2】実施の形態2の駆動波形プロセスを示す図であ
る。
【図3】実施の形態2のPDP部における発光表示領域を示
す模式図である。
【図4】PDP駆動部に入力される各種信号波形と、実施の
形態2においてパルス制御装置が発生する各種信号波形
を示す図である。
【図5】実施の形態2の発光表示領域の形成過程を示す図
である。
【図6】実施の形態3の駆動波形プロセスを示す図であ
る。
【図7】実施の形態3の駆動波形プロセス(バリエーショ
ン)を示す図である。
【図8】実施の形態3の駆動波形プロセス(バリエーショ
ン)を示す図である。
【図9】実施の形態3の駆動波形プロセス(バリエーショ
ン)を示す図である。
【図10】本発明の駆動波形プロセスのバリエーションを
示す図である。
【図11】従来のPDP表示装置における階調表示と重み付
けの関係を示す図である。
【図12】PDP部の構成を示す断面斜視図である。
【図13】表示電極とアドレス電極との配列を示す模式図
である。
【図14】PDP駆動回路の構成を示す図である。
【図15】従来のPDP部の駆動波形プロセスを示す図であ
る。
【図16】1フレーム(フィールド)中におけるサブフィ
ールドの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 PDP部 4、5 表示電極 11 アドレス電極 20 パネル駆動部 21 維持パルス発生タイミング制御装置 22 クロック回路 201 スキャンドライバ 202 サステインドライバ 203 アドレスドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 101 G09G 3/28 K

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重み付けの異なる複数のサブフィールド
    により1フレームを構成して多階調表示を行うPDP表示装
    置の駆動方法であって、 相対輝度比が最小の重み付けに対応するサブフィールド
    では、初期化期間および書き込み期間の2期間の放電を
    行うことによって表示することを特徴とするPDP表示装
    置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 マトリクス状に複数のセルが配されたPDP
    部を備えるPDP表示装置の駆動方法であって、 第一フレーム中の相対輝度比が最小の重み付けに対応す
    る第一サブフィールドでは、書き込み期間において、相
    対輝度比が最小の表示領域から選択した第一のセル群に
    ついて放電させ、 前記第一のフレームに続く第二のフレーム中の相対輝度
    比が最小の重み付けに対応する第二のサブフィールドで
    は、前記相対輝度比が最小の表示領域において、前記第
    一のサブフィールドで放電させなかった第二のセル群を
    放電させることを特徴とする請求項1に記載のPDP表示装
    置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 1フレーム中で相対輝度比が2番目に小さ
    いサブフィールドでは、初期化期間および書き込み期間
    の2期間の放電で表示を行うことを特徴とする請求項2に
    記載のPDP表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 1フレーム中で相対輝度比が最小のサブフ
    ィールドに続く次のサブフィールドでは、初期化期間に
    おいて漸増形状を含む初期化パルスを印加することを特
    徴とする請求項1に記載のPDP表示装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記漸増形状は、傾斜状、ステップ状、
    指数関数曲線状、三角関数曲線状の中から選ばれた形状
    であることを特徴とする請求項3に記載のPDP表示装置の
    駆動方法。
  6. 【請求項6】 第一基板の表面には複数対の表示電極が
    形成され、第二基板の表面には複数のデータ電極と、当
    該各データ電極の長手方向に沿って複数の隔壁が併設さ
    れ、隣接する二つの隔壁間に蛍光体層が形成され、表示
    電極とデータ電極の各長手方向が交差するように、第一
    基板と第二基板の主面を対向させてなるPDP部を備え、 重み付けの異なる複数のサブフィールドからなるフレー
    ムを有する駆動波形プロセスに基づいて、任意の対の表
    示電極および任意のデータ電極に電圧印加してPDP部を
    駆動するパネル駆動部を備えたPDP表示装置であって、 1フレーム中で相対輝度比が最小のサブフィールドは、
    初期化期間および書き込み期間の2期間で構成され、前
    記パネル駆動部は当該両期間に合わせてデータ電極およ
    び複数対の表示電極に電圧印加する構成であることを特
    徴とするPDP表示装置。
  7. 【請求項7】 前記PDP部は、表示電極とデータ電極の各
    長手方向の交差部分に対応してセルがそれぞれ配列され
    ており、 第一フレーム中の相対輝度比が最小の重み付けに対応す
    る第一サブフィールドでは、相対輝度比が最小の表示領
    域の隣接セルを書き込み期間で一つ置きに放電させ、 前記第一のフレームに続く第二のフレーム中の相対輝度
    比が最小の重み付けに対応する第二のサブフィールドで
    は、前記相対輝度比が最小の表示領域において、前記第
    一のサブフィールドで放電させなかったセルを放電させ
    る構成であることを特徴とする請求項6に記載のPDP表示
    装置。
  8. 【請求項8】 前記PDP部は、1フレーム中で相対輝度比
    が最小のサブフィールドに続く次のサブフィールドで
    は、初期化期間において漸増形状を含む初期化パルスを
    印加する構成であることを特徴とする請求項6に記載のP
    DP表示装置。
  9. 【請求項9】 前記漸増形状は、傾斜状、ステップ状、
    指数関数曲線状、三角関数曲線状の中から選ばれた形状
    であることを特徴とする請求項8に記載のPDP表示装置。
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