JP2003066429A - メモリー性を有する液晶表示素子 - Google Patents

メモリー性を有する液晶表示素子

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JP2003066429A JP2001259913A JP2001259913A JP2003066429A JP 2003066429 A JP2003066429 A JP 2003066429A JP 2001259913 A JP2001259913 A JP 2001259913A JP 2001259913 A JP2001259913 A JP 2001259913A JP 2003066429 A JP2003066429 A JP 2003066429A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き込みエネルギーが小さく、書き込み時間
が短く、液晶が配向している状態で光を散乱しにくい、
メモリー性を有する液晶表示素子を提供すること。 【解決手段】 高分子含有率が10重量%以下で良好に
複合化し、配向層との接触によって配向する高分子/液
晶複合材料を用いた液晶表示素子は、書き込みエネルギ
ーが小さく、書き込みと消去に要する時間が短く、液晶
が配向している状態で光を散乱しにくく、かつメモリー
性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報の記録、保持、
消去を可逆的に行うことが可能で、記録を保持するエネ
ルギーを必要としない液晶表示素子に関する。なお、本
明細書中で「複合化」とは、高分子が液晶を吸収してい
る状態を示し、この状態にある材料を「高分子/液晶複
合材料」と称する。また、「液晶」とは、特に断りのな
い限り、「液晶化合物」または「液晶組成物」の総称と
して用いられる。
【0002】
【従来技術】デジタル情報流通手段の急速な普及に伴
い、液晶表示素子で情報を確認する機会がますます増え
ている。こと静止画像情報を確認する場合においては、
情報の保持エネルギーが不要な、つまりメモリー性を有
する液晶表示素子が、省エネルギーの観点から好まし
い。このメモリー性を有する液晶表示素子に求められて
いる性能として重要なものは、消去・再書き込みが可能
であること、書き込みエネルギーが小さいこと、書き込
みに要する時間が短いことである。従来のメモリー性を
有する液晶表示素子としては、高分子液晶を用いた素子
が挙げられるが、高分子液晶は書き込みエネルギーが大
きく、書き込み時間および消去時間を短くすることが困
難である。また液晶と高分子液晶の複合材料(特開平2
−193115)や、液晶と高分子の複合材料(Jp
n. J. Appl. Phys., 30, L6
16(1991))がメモリー性を有することが報告さ
れている。前者の書き込み電圧は100Vであり、後者
の飽和電圧は280V以上である。共に書き込みエネル
ギーが大きい。これらの状況から、書き込みエネルギー
が小さく、書き込み時間が短いメモリー性を有する液晶
表示素子が求められている。またコレステリック液晶中
にモノマーを混合し、光照射によりモノマーを重合させ
て、ポリマーマトリックスと液晶を相分離させた、メモ
リー性を有する素子が知られている(特表平6−507
505)。しかし、液晶相中で光重合によってポリマー
を形成する製法が煩雑となることが問題である。本発明
の高分子/液晶複合材料は高分子と液晶を混合すること
によって得られるため、簡便に表示素子を形成できる。
US6061107号公報に、コレステリック液晶ドロ
ップレットが卵形であり、長軸の長さがセル厚より長
く、液晶が高分子壁によって隔絶されている表示素子に
ついて記載されている。しかし、この公報に開示されて
いる表示素子の高分子含有率は、20重量%と高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、書き
込みエネルギーが小さく、書き込み時間が短く、液晶が
配向している状態で光を散乱しにくい、メモリー性を有
する液晶表示素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
が以下に示す本発明によって達成されることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。本発明のメモリー性を
有する液晶表示素子は書き込みエネルギーが小さく、ま
た書き込み速度も大きく、液晶が配向している状態で光
を散乱しにくい、という優れた特徴を有する。
【0005】(1)配向層を有する基板2枚の間に高分
子/液晶複合材料を挟持してなる素子において、ある安
定配列をとる高分子/液晶複合材料が、外部刺激を受け
ることによって他の安定配列に形を変える液晶表示素
子。
【0006】(2)高分子が脂肪族オレフィンと他のモ
ノマーとの共重合体である、前記(1)に記載の液晶表
示素子。
【0007】(3)高分子/液晶複合材料の高分子含有
率が10重量%以下である、前記(1)または(2)に
記載の液晶表示素子。
【0008】(4)高分子/液晶複合材料の高分子含有
率が5重量%以下である、前記(1)または(2)に記
載の液晶表示素子。
【0009】(5)高分子/液晶複合材料が室温でネマ
チック相を呈する液晶を含有する、前記(1)〜(4)
のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
【0010】(6)高分子/液晶複合材料が室温でコレ
ステリック相を呈する液晶を含有する、前記(1)〜
(4)のいずれか一項に記載の液晶表示素子。
【0011】(7)高分子/液晶複合材料が室温で螺旋
ピッチが400〜800nmであるコレステリック相を
呈する液晶を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか
一項に記載の液晶表示素子。
【0012】(8)高分子/液晶複合材料が室温で螺旋
ピッチが800以上であるコレステリック相を呈する液
晶を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか一項に記
載の液晶表示素子。
【0013】(9)高分子/液晶複合材料が室温で螺旋
ピッチが400以下であるコレステリック相を呈する液
晶を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか一項に記
載の液晶表示素子。
【0014】(10)高分子/液晶複合材料が二色性色
素を含有する、前記(1)〜(9)のいずれか一項に記
載の液晶表示素子。
【0015】(11)高分子/液晶複合材料の配列状態
を変化させる外部刺激が電界である、前記(1)〜(1
0)に記載の液晶表示素子。
【0016】(12)高分子/液晶複合材料がゲル状態
である、前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載の
液晶表示素子。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の高分子/液晶複合材料は、液晶領域と高分子/液
晶複合材料領域とに分離しておらず、均一に複合化して
おり、かつ配向層上での配向性を有している。良好な配
向性を有するためには、高分子含有率は低い程よく、概
ね10重量%以下が好ましく、より好ましくは5重量%
以下である。また、高分子/液晶複合材料は流動性の消
失したゲル状態を示していてもよい。
【0018】高分子/液晶複合材料に用いる高分子は、
10重量%以下好ましくは5重量%以下で液晶と複合化
するものであれば特に限定されないが、例えば脂肪族オ
レフィンとそれ以外のモノマーとの共重合体が好まし
い。脂肪族オレフィンとしてエチレン、プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン等が挙げられる。また脂肪族オレフィン以外のモノ
マーとしては、不飽和カルボン酸とその誘導体、カルボ
ン酸ビニルエステル、スチレン、ビニルピリジン、アク
リロニトリル、アルキルビニルエーテル等が挙げられ
る。また、高分子はスチレンとそれ以外のモノマーとの
共重合体であってもよい。この場合のスチレン以外のモ
ノマーとしては、不飽和カルボン酸とその誘導体、カル
ボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、アルキルビ
ニルエーテル等が挙げられる。これらの中で特に好まし
い高分子として、エチレンとカルボン酸誘導体の共重合
体、エチレンとスチレンの共重合体、エチレンとビニル
ピリジンの共重合体、スチレンとカルボン酸誘導体の共
重合体、およびスチレンとイソプレンの共重合体等を挙
げることができる。
【0019】高分子の分子量は1000以上であること
が好ましいが、高分子の含有率が10重量%以下で複合
化することができれば、オリゴマー程度の分子量であっ
てもよい。
【0020】液晶は単一化合物でも組成物でもよい。棒
状化合物で構成されたサーモトロピック液晶が好まし
い。さらには室温においてネマチック相あるいはコレス
テリック相を有する液晶が好ましい。電界によって液晶
分子の配列を変化させるためには、誘電率異方性値が+
2以上あるいは−2以下である液晶が好ましい。印加す
る交流電圧の周波数によって誘電率異方性値の符号の正
負が変化する液晶が好ましい。室温においてカイラルス
メクチックC相またはカイラルスメクチックCA相を呈
し、自発分極値が0.1以上である液晶が好ましい。
【0021】配向層としては液晶を配向させることがで
きれば、材料は特に限定されない。例えばポリイミド、
ポリアミドやポリビニルアルコールを挙げることができ
る。
【0022】本発明の素子の表示方式としては、少なく
とも1枚の偏光板を用い、外部刺激によって液晶分子の
配列を変化させ、複屈折を制御することにより透過、非
透過状態をスイッチングする方法が挙げられる。例えば
ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイ
ステッドネマチック(STN)モードの原理と同様の表
示方式である。あるいは二色性色素の吸収異方性を利用
した、いわゆるゲスト−ホスト(G−H)モードを挙げ
ることができる。この方式を利用する場合は、偏光板を
用いても用いなくてもよい。またコレステリック液晶を
用いて、電圧印加によりグランジャン組織とフォーカル
コニック組織を切り替えることにより表示する方法を挙
げることができる。この表示方式も偏光板を用いる必要
がない。例えば液晶便覧(液晶便覧編集委員会編)50
9頁に記載の表示法を適用することも可能である。
【0023】本発明の表示素子の書き込み手段は、光、
電界などの外部刺激を用いる。例えば2枚の基板上面の
透明電極を介して高分子/液晶に電界を印加することに
より書き込むことができる。あるいは2000年度印刷
・情報記録・表示研究会講座講演要旨集(2001年2
月22−23日)41頁〜44頁に記載された方式、す
なわち有機あるいは無機の光導電層を介した光照射によ
る電界によって書き込むことができる。本発明の表示素
子の記録消去手段は、特に限定されないが、等方相状態
まで加熱すること、あるいは書き込み時の周波数とは異
なる周波数の電圧を印加することなどが挙げられる。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中「黒表示」なる記載は必ずしも完全
な黒表示を意味するものではなく、液晶表示素子を透過
して観測される光の強度が最も低い状態を指すものであ
る。
【0025】実施例1 以下の組成からなる液晶組成物Aを調製した。濃度は重
量%を示す。
【0026】
【0027】エチレンとメチルメタクリレートの共重合
体は住友化学(株)製アクリフトWH206(メチルメ
タクリレート20重量%)を用いた。この共重合体と液
晶組成物Aを3/97の重量比で加熱溶解し、複合材料
を調製した。この複合材料を、ポリイミド配向膜を有す
る2枚の透明電極付ガラス基板の間に挟持して液晶セル
を作成した。この液晶セルのセル厚は10μm、2枚の
基板のラビング方向がなす角度は80度である。この液
晶セルを120℃で5分間加熱してアニール処理した
後、室温まで冷却したところ、複合材料はセルの面内全
域で良好にTN配列していた。白色光源上に2枚の偏光
板を平行ニコルに配置し、この間に液晶セルを挟持し
た。2枚の基板の電極に10Vの電界を印加すると、電
極部分の液晶がホメオトロピック配列となり、黒表示か
ら白表示へと変化した。次いで電界を除去したところ、
白表示を維持していた。この結果によって本発明の液晶
セルがメモリー性を有することがわかった。このメモリ
ー状態は2週間室温で放置しても変化しなかった。この
液晶セルを120℃で5分間加熱し、室温まで冷却する
と初期配向状態にもどった。
【0028】実施例2〜12 実施例1の方法に準拠して種々の高分子/液晶複合材料
を調製し、次いでこれを用いて液晶セルを作成した。そ
のメモリー性を評価した結果を、実施例1の結果と共に
表1に示す。表中、「高分子含有率」は高分子/液晶複
合材料中の高分子の重量%を示す。「複合化」の欄で
は、高分子/液晶複合材料の複合化の状態が良好なもの
を「○」で表した。「配向性」の欄では、液晶セル中で
の高分子/液晶複合材料の配向状態が良好なもの「○」
で表した。「メモリー性」の欄では、液晶セルに電界を
印加したときにメモリー性が観察されたケースを「○」
で表した。「飽和電圧」は液晶セルの電極部分が白表示
となるのに十分な印加電圧を示した。「高分子」の欄に
おいて住友化学(株)製アクリフトWK307は、エチ
レンとメチルメタクリレートの共重合体であり、メチル
メタクリレートの含有率は25重量%である。その他の
略号はそれぞれ以下の高分子を表す。 PEMA−GMA:アルドリッチ社製、エチレン−メチ
ルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体
(メチルアクリレート25重量%、グリシジルメタクリ
レート8重量% PEMA(MA29%):アルドリッチ社製、エチレン
−メチルアクリレート共重合体(メチルアクリレート2
9重量%) PEMA(MA21.5%):アルドリッチ社製、エチ
レン−メチルアクリレート共重合体(21.5wt%メ
チルアクリレート) PEBA(BA35%):アルドリッチ社製、エチレン
−ブチルアクリレート共重合体(ブチルアクリレート3
5重量%) PEVA(VA25%):アルドリッチ社製、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル25重量%) PEVA(VA14%):アルドリッチ社製、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル25重量%)
【0029】
【0030】比較例1 高分子としてポリイソブチルメタクリレート(アルドリ
ッチ社)を用いた以外は実施例1の方法に準拠して、高
分子/液晶複合材料を調製した。この高分子/液晶複合
材料は、良好に複合化してはいないものの、液晶セル中
でTN配列した。この液晶セルを用いて、実施例1の方
法に準拠した方法でメモリー性を評価した。この液晶セ
ルは10Vの電圧を印加すると、電極部分の液晶がホメ
オトロピック配列となって白色表示にはなるものの、電
界を除去した後は即座にTN配列に戻って黒表示になっ
た。すなわちメモリー性を確認できなかった。
【0031】実施例13 実施例1で調製した高分子/液晶複合材料100重量部
に、0.1重量部の二色性色素(林原生物化学研究所製
G−239)を添加した以外は、実施例1の方法に準拠
して液晶セルを得た。この液晶セルの複合材料は良好に
TN配列し、色素の赤色を呈していた。この液晶セルに
10Vの電界を印加したところ、電極部分の液晶がホメ
オトロピック配列になり、表示色は赤から無色へと変化
した。次に電界を除去したところ、無色のままであっ
た。このメモリー状態は液晶セルを1週間室温で放置し
ても変化しなかった。
【0032】実施例14 上式化合物Cと液晶組成物Aの重量比が29.5/7
0.5である液晶組成物Bを調製した。この液晶組成物
Bのコレステリック相−等方相転移点は49.0℃であ
り、室温において可視光を選択反射するコレステリック
相を呈していた。エチレンとメチルメタクリレートの共
重合体である住友化学(株)製アクリフトWK307
(メチルメタクリレート25重量%)と液晶組成物Bの
比が3/97になるように加熱溶解して複合材料を調製
し、次いで実施例1の方法に準じて液晶セルを作成し
た。この液晶セルの複合材料は良好にグランジャン配列
しており、選択反射により青色を呈していた。この液晶
セルに90Vの電圧を印加したところ、電極部分の液晶
がホメオトロピック配列となって透明状態を示した。こ
の状態から電圧を約1秒間で段階的に除去すると、液晶
がフォーカルコニック配列となって強い散乱状態を示し
た。この状態にした液晶セルを1ヶ月室温で放置した
が、強い散乱状態を維持していた。また、この液晶セル
に90Vの電圧を印加して電極部分の液晶がホメオトロ
ピック配列となった後に、電圧を瞬時に除去すると安定
なグランジャン配列が得られ、この液晶セルからは青色
の選択反射光が確認できた。
【0033】比較例2 液晶組成物B用いて実施例1の方法に準じて液晶セルを
作成した。この液晶セルの液晶は良好にグランジャン配
列しており、選択反射により青色を呈していた。この液
晶セルに90Vの電圧を印加したところ、電極部分の液
晶がホメオトロピック配列となって透明となった。次い
で、電圧を約1秒間で段階的に除去すると、液晶がフォ
ーカルコニック配列となって強く散乱した。電圧除去後
2時間経過したところで電極部分の画像を確認したとこ
ろ、散乱部位がまばらになっていた。
【0034】実施例15 化合物C/化合物D/化合物E/化合物Fが16.9/
41.0/25.8/16.3である液晶組成物Gを調
製した。この液晶組成物Gを注入した液晶セルからは選
択反射光を確認できなかった。前述のアクリフトWK3
07と液晶組成物Gの比が2.1/97.9になるよう
に加熱溶解して複合材料を調製した。さらに、高分子/
液晶複合材料100重量部に対して前述の二色性色素G
−239を0.08重量部加えて攪拌し、赤色の複合材
料を得た。得られた複合材料を用いて実施例1の方法に
準拠して液晶セルを作成した。複合材料は液晶セル内で
グランジャン配列し、液晶セルは赤色を呈していた。こ
の液晶セルに50V印加したところ、電極部分の液晶が
ホメオトロピック配列となって、液晶セルは透明になっ
た。約1秒間で段階的に電界を除去すると、液晶がフォ
ーカルコニック配列となって強く散乱した。この状態に
した液晶セルを1週間以上そのまま放置したが強い散乱
状態を維持していた。また、この液晶セルに50V印加
して液晶がホメオトロピック配列となった後に、電圧を
瞬時に除去すると安定なグランジャン配列が得られた。
この液晶セルは赤色を呈していた。上記と同じ液晶セル
をクロスニコルに配置した偏光板間に挟持し、50V印
加したところホメオトロピック配列となり、約1秒間で
段階的に電界を除去すると強く散乱し、白色となった。
またこの液晶セルに50V印加して液晶がホメオトロピ
ック配列となった後に、電圧を瞬時に除去すると安定な
グランジャン配列が得られた。この液晶セルは黒色を呈
していた。
【0035】実施例16 化合物C/化合物D/化合物E/化合物F/化合物Hが
0.88/2/1/1/1である液晶組成物Iを調製し
た。この液晶組成物Iを注入した液晶セルからは選択反
射光を確認できなかった。前述のアクリフトWK307
と液晶組成物Iの比が1/99になるように加熱溶解し
て複合材料を調製した。さらに、高分子/液晶複合材料
100重量部に対して前述の二色性色素G−239を
0.08重量部加えて攪拌し、赤色の複合材料を得た。
得られた複合材料を用いて実施例1の方法に準拠して液
晶セルを作成した。複合材料は液晶セル内でグランジャ
ン配列し、液晶セルは赤色を呈していた。この液晶セル
に35V印加したところ、電極部分の液晶がホメオトロ
ピック配列となって、液晶セルは透明になった。約1秒
間で段階的に電界を除去すると、液晶がフォーカルコニ
ック配列となって強く散乱した。この状態にした液晶セ
ルを1日以上そのまま放置したが強い散乱状態を維持し
ていた。また、この液晶セルに35V印加して液晶がホ
メオトロピック配列となった後に、電圧を瞬時に除去す
ると安定なグランジャン配列が得られた。この液晶セル
は赤色を呈していた。上記と同じ液晶セルをクロスニコ
ルに配置した偏光板間に挟持し、35V印加したところ
ホメオトロピック配列となり、約1秒間で段階的に電界
を除去すると強く散乱し、白色となった。またこの液晶
セルに35V印加して液晶がホメオトロピック配列とな
った後に、電圧を瞬時に除去すると安定なグランジャン
配列が得られた。この液晶セルは黒色を呈していた。
【0036】
【発明の効果】本発明によって、書き込みエネルギーが
小さく、書き込みと消去に要する時間が短く、液晶が配
向している状態で光を散乱しにくい、メモリー性を有す
る液晶表示素子を提供できる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向層を有する基板2枚の間に高分子/
    液晶複合材料を挟持してなる素子において、ある安定配
    列をとる高分子/液晶複合材料が、外部刺激を受けるこ
    とによって、他の安定配列に形を変える液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 高分子が脂肪族オレフィンとそれ以外の
    モノマーとの共重合体である、請求項1に記載の液晶表
    示素子。
  3. 【請求項3】 高分子/液晶複合材料の高分子含有率が
    10重量%以下である、請求項1または請求項2に記載
    の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 高分子/液晶複合材料の高分子含有率が
    5重量%以下である、請求項1または請求項2に記載の
    液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 高分子/液晶複合材料が室温でネマチッ
    ク相を呈する液晶を含有する、請求項1〜4のいずれか
    一項に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 高分子/液晶複合材料が室温でコレステ
    リック相を呈する液晶を含有する、請求項1〜4のいず
    れか一項に記載の液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 高分子/液晶複合材料が室温で螺旋ピッ
    チが400〜800nmであるコレステリック相を呈す
    る液晶を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載
    の液晶表示素子。
  8. 【請求項8】 高分子/液晶複合材料が室温で螺旋ピッ
    チが800以上であるコレステリック相を呈する液晶を
    含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶表
    示素子。
  9. 【請求項9】 高分子/液晶複合材料が室温で螺旋ピッ
    チが400以下であるコレステリック相を呈する液晶を
    含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶表
    示素子。
  10. 【請求項10】高分子/液晶複合材料が二色性色素を含
    有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の液晶表示
    素子。
  11. 【請求項11】 高分子/液晶複合材料の配列状態を変
    化させる外部刺激が電界である、請求項1〜10に記載
    の液晶表示素子。
  12. 【請求項12】 高分子/液晶複合材料がゲル状態であ
    る、請求項1〜11のいずれか一項に記載の液晶表示素
    子。
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