JP2003066046A - リガンド固定基体 - Google Patents

リガンド固定基体

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JP2003066046A
JP2003066046A JP2001250949A JP2001250949A JP2003066046A JP 2003066046 A JP2003066046 A JP 2003066046A JP 2001250949 A JP2001250949 A JP 2001250949A JP 2001250949 A JP2001250949 A JP 2001250949A JP 2003066046 A JP2003066046 A JP 2003066046A
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Japan
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substrate
ligand
immobilized
clean air
gene
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JP2001250949A
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English (en)
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Tadahiro Omi
忠弘 大見
Ikunoshin Kato
郁之進 加藤
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Takara Bio Inc
Original Assignee
Takara Bio Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々のリガンドとその受容体の結合に関する
情報解析を超高感度に再現性よく測定するための、均一
性に優れたリガンド固定基体、その製造方法、及びその
製造装置を提供すること。 【解決手段】 純水で加湿された清浄空気の環境下で製
造された、その表面のあらかじめ定められた領域に複数
のリガンドが固定化されたリガンド固定基体、純水で加
湿された清浄空気の環境下で製造することを特徴とする
リガンド固定基体の製造方法及び該方法のための製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遺伝子工学の分野で
有用な、超高清浄リガンド固定基体、その製造方法及び
製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】構造と分子の活性との関係は生物学的系
の研究における基本的な事項であり、ある種の分子が、
他の分子と相互作用して結合することが知られている。
このような特異性を有する分子間結合は受容体とリガン
ドの関係として知られている。リガンドと受容体の結合
親和性を測定するために多くの測定方法(例えば特表平
4−505763号公報参照)が知られている。
【0003】近年、リガンドと受容体の結合親和性を測
定するために、その表面のあらかじめ定められた領域に
リガンドが固定されたリガンド固定基体が使用され、そ
のリガンド固定基体は高密度化、微細化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記リガンド固定基体
の高密度化、微細化の結果、リガンドと受容体の結合親
和性を再現性よく測定するために、均一性に優れたリガ
ンド固定基体の製造が求められている。
【0005】本発明の目的は、種々のリガンドとその受
容体の結合に関する情報解析を超高感度に再現性よく測
定するための、均一性に優れたリガンド固定基体、その
製造方法、及びその製造装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、純水で加湿された清浄空気の環境
下で製造された、その表面のあらかじめ定められた領域
に複数のリガンドが固定化されたリガンド固定基体に関
する。
【0007】本発明の第2の発明は純水で加湿された清
浄空気の環境下で製造することを特徴とする、その表面
のあらかじめ定められた領域に複数のリガンドが固定化
されたリガンド固定基体の製造方法に関する。
【0008】本発明の第3の発明は純水で加湿された清
浄空気の環境に設定された、その表面のあらかじめ定め
られた領域に複数のリガンドが固定化されたリガンド固
定基体の製造装置に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において純水としては、対
象となるリガンド固定基体を汚染しないものであれば良
く、対象となる基体の種類によるが、不純物を抑えた純
水が用いられ、0.05μm以上のゴミが数個/ml以
下、比抵抗値が18MΩ・cm以上で、TOC(全有機
炭素)やシリカの値が1ppb以下の超純水が好適に使
用できる。
【0010】本発明において清浄空気とは、有機物及び
無機物を除去もしくは低減した空気のことをいう。特に
限定はされないが、クリーン度が1万以下、好ましくは
1000以下、さらに好ましくは100以下であるもの
が好適に使用できる。該清浄空気は、市販のフィルタ
ー、特に限定はされないが、ヘパフィルター、チャコー
ルフィルター等の有機物及び無機物を効果的に除去し得
るものによって調製できる。
【0011】本発明において清浄空気の湿度は対象とな
る基体の種類によるが、湿度20〜80%の範囲から選
択される一定の湿度に加湿された清浄空気が好ましく、
更に湿度40〜60%の範囲から選択される一定の湿度
に加湿された清浄空気が好適である。
【0012】本発明の装置としては、純水による加湿装
置、清浄空気の送風装置が設置され、リガンド固定基体
を製造するための空間を有し、当該空間が加湿された清
浄空気で陽圧に維持されるものであればよい。
【0013】本発明の態様において、リガンドとしては
核酸、糖質、ペプチド又は蛋白質が例示される。核酸と
してはDNA、RNAが例示され、DNAとしては二本
鎖DNA又は一本鎖DNAが例示され、RNAとしては
mRNAが例示され、DNAとしてはcDNAが例示さ
れる。また核酸としてはポリヌクレオチド又はオリゴヌ
クレオチドが例示される。すなわち、本発明においてリ
ガンドとは、特定の受容体により認識、結合される分子
であれば特に限定はなく、例えば核酸、糖質、蛋白質、
ペプチド等である。
【0014】リガンドの例には、細胞膜受容体に対する
アゴニスト及びアンタゴニスト、毒素(toxin及び
venom)、ウイルスエピトープ、ホルモン(例え
ば、鎮静剤、あへん剤、ステロイド等)、ホルモン受容
体、ペプチド、酵素、酵素基質、補因子、薬物、レクチ
ン、糖、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、核
酸、オリゴサッカライド、蛋白質、及びモノクローナル
抗体が含まれる。
【0015】本発明において受容体とは、当該リガンド
に結合性を示すものであれば特に限定はなく、天然分子
でも人工分子でも良い。例えば核酸、糖質、蛋白質、ペ
プチド、例えば酵素、細胞表面蛋白質(レセプター)、
糖蛋白質、抗体等である。
【0016】すなわち、本発明においてリガンドと当該
リガンドに結合性を有する受容体の接触表面特性は相互
に相補的である。また、受容体としてはそれぞれ核酸、
糖質、ペプチド又は蛋白質に結合性を有する核酸、糖
質、ペプチド又は蛋白質が例示される。当該受容体とし
ては標識された受容体を使用することができる。
【0017】本発明においてリガンド固定基体として
は、リガンドと受容体の結合親和性の測定に使用できる
ものであればよく、その形状に限定はなく、方形状基
体、糸状基体、テープ状基体又は円盤状基体が例示され
る。
【0018】当該基体は、リガンドと当該リガンドに結
合性を有する受容体の結合を高感度で検出しうるものが
好適である。また本発明の基体としては当該基体上のリ
ガンドが固定された領域間の距離が少なくとも1mm以
上である基体、1mm未満である基体、当該基体の領域
の密度が100個/cm未満である基体、100個/
cm以上である基体、当該基体の領域の密度が10個
/cm未満である基体、10個/cm以上である基
体、該基体上の領域数が100個以上である基体、当該
基体上の領域数が1000個以上である基体が例示され
る。
【0019】本発明において方形状基体とは、四角形の
形状を示す基体であり、正方形、長方形、台形等任意の
形状とすることができる。方形状基体の材質としてはリ
ガンドをその表面上のあらかじめ定められた領域に固定
化できるものであれば良い。
【0020】本発明において糸状基体とは、テープ状よ
り更に幅が狭い状態であって、糸状、ヒモ状、ロープ状
の総称である。糸状基体の材質としてはリガンドをその
表面上のあらかじめ定められた領域に固定化できるもの
であれば良い。
【0021】本発明においてテープ状基体とは、幅がせ
まく長い、帯状の基体であって、基体の材質としてはリ
ガンドをその表面上のあらかじめ定められた領域に固定
化できるものであれば良い。
【0022】また、本発明において円盤状基体とは、円
盤状の基体であって、該基体の材質としてはリガンドを
その表面上のあらかじめ定められた領域に固定化できる
ものであれば良い。
【0023】本発明において基体の材質は目的に応じ、
任意に選択すればよく、多孔質、非多孔質等の材質から
選択することができる。特に限定されるものではない
が、例えば方形状基体の材質としては、非多孔性又は多
孔性の材質で、その表面にリガンドを固定化した複数の
領域が物理的に分離されて配置されているのが望まし
い。例えば非多孔性で、表面が滑らかな構造を有する材
質が使用でき、特に限定はないが、例えばスライドガラ
ス等のガラスが好適に使用できる。基体の表面は、リガ
ンドを共有結合または非共有結合により固定化できるも
のが使用できる。また基体の表面でリガンドを合成でき
るものでもよい。
【0024】糸状基体は軟質又は半軟質性を有する材質
が好ましく、その表面にリガンドを固定化した複数の領
域が物理的に分離されて配置されているのが望ましい。
次にテープ状基体は、軟質又は半軟質性を有する材料で
あれば良く、当該基体の少なくとも1つの表面は実質的
に平らであり、その表面にリガンドを固定化した複数の
領域が物理的に分離されて配置されているのが望まし
い。また、円盤状基体は、硬質、軟質又は半軟質性を有
するいずれの材料でも好適に使用でき、当該基体の少な
くとも1つの表面は実質的に平らであり、その表面にリ
ガンドを固定化した複数の領域が物理的に分離されて配
置されているのが望ましい。
【0025】方形状、糸状、テープ状又は円盤状基体の
表面のリガンド固定部位の列は、特に限定は無く、目的
に応じて変動させることができる。
【0026】例えば方形状基体の1cmあたり10〜
10000個のリガンドを、また例えば糸状基体の長さ
1cmあたり1〜100個のリガンドを、糸状基体の表
面積1cmあたり1〜100個のリガンド、糸状基体
の体積1cmあたり1〜100個のリガンドをスポッ
トすればよい。またテープ状基体の短辺1cmあたり1
〜100個のリガンド、長辺1cmあたり1〜100個
のリガンドをスポットすればよい。また、円盤状基体の
場合は、1cm当たり1〜10000個のリガンドを
スポットすればよい。
【0027】基体上へのリガンドのスポットは、市販の
スポッターを使用するのが簡便である。またリガンドの
種類によっては基体上で合成することもできる。
【0028】これらのリガンド固定基体の製造は本発明
の装置内で行うことにより、超高清浄リガンド固定基体
として製造することが可能になる。
【0029】本発明において使用する基体の材質は、例
えばDNAチップやバイオセンサーの基体として使用で
きるもののうち、固定化するDNAを担体の表面に保持
できるものであればよく、例えば、基体の表面に親水性
または疎水性の官能基、例えば、水酸基、アミノ基、チ
オール基、アルデヒド基、カルボキシル基、アシル基等
を有しているものが好適に利用できる。また、上記基体
には、該官能基が基体の素材の特性として、すでにその
表面上に存在しているものも包含される。さらに、上記
基体は、担体の表面に親水性または疎水性の官能基がな
くても、表面処理を行うことにより基体の表面に親水性
または疎水性の官能基を付与することができるものであ
れば特に限定されない。
【0030】このような表面処理物としては、例えば、
基体表面をアミノアルキルシラン等の市販のシランカッ
プリング剤で処理したものや、ポリリジンやポリエチレ
ンイミン等のポリ陽イオンで処理したもの、さらにアミ
ノアルキルシランおよびグルタールアルデヒドで処理し
たもの等が挙げられる。
【0031】また、本発明に使用する基体の材質は、リ
ガンドが効率よく固定できれば、電気的に陰性、中性、
陽性のいずれもが好適に使用できる。また、該基体とし
てはリガンド固定部と、当該固定部を支持する部の2重
構造になっていても良く、リガンドの固定化効率と基体
の強度の点から選択すれば良い。
【0032】また予め作製したリガンド固定部を、当該
固定部を支持する部に張り合わせて使用しても良い。リ
ガンド固定部としての形状に限定はなく例えば、ビーズ
上のリガンド固定部を使用することができる。この場
合、予めビーズにリガンドを固定化したもの、ビーズ上
でリガンドを合成したもの等を使用し、作成した基体で
も良い。
【0033】さらに、本発明において使用する基体にお
いて、リガンドに結合した検出器において検出する際、
シグナルに対するバックグラウンドが十分抑えられる素
材であれば特に限定はなく、いずれもが好適に使用でき
る。さらに、本発明の基体は、透明、半透明あるいは不
透明のいずれも好適に使用できる。すなわち、該基体の
材質に応じて、光透過型検出器あるいは光反射型検出器
等を選択し使用すれば良い。
【0034】なお、検出器は基体を検出器に対して一次
元的もしくは二次元的に移動させる形式でも、検出器を
基体上に一次元的もしくは二次元的に移動させる形式で
も良い。さらに、検出器及び基体の両者の移動を組み合
わせて移動させる形式であってもよい。
【0035】複数のリガンドを含んでなる本発明の基体
に、当該リガンドとの結合性を調べようとする少なくと
も1つの受容体、例えば標識受容体を曝露し、当該基体
上の前記標識の場所を検出することにより、リガンドと
その受容体との結合を測定することができる。受容体の
曝露は基体全体について同時に行っても良く、またその
一部から順次行ってもよい。
【0036】また、リガンドとその受容体との結合を測
定する場合、その検出は基体全体について同時に行って
も良く、またその一部から順次行ってもよい。
【0037】本発明により、一定の高清浄環境下におけ
るリガンド固定基体の製造が可能になり、高密度、高精
度で超均一なリガンド固定基体の工業的提供がはじめて
可能となった。こうして製造されたリガンド固定基体
は、製造環境に由来する有機物あるいは無機物の夾雑物
質に起因するリガンドの固定化量の変動、低下やバック
グラウンドの上昇が抑制され、高シグナル、低S/N比
でかつ再現性に優れ、例えば検出感度が数倍〜数オーダ
ー上昇した結果を得ることができる。
【0038】また、本発明により得られる超高性能リガ
ンド固定基体は、例えばシクロオレフィン系容器に密閉
収納され、清浄な環境下で保管され、高性能な状態での
安定使用が可能になる。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら限定される
ものではない。
【0040】実施例1 (1)クリーン条件下でのDNAチップの作製 クリーン条件下でDNAマイクロアレイを作製した。本
発明の製造方法の一態様の模式図を図1に示す。図1
中、1はドライクリーンエアー供給装置、2は超純水供
給装置、3はドライクリーンエアーと超純水の混合装
置、4は加湿装置、5はリガンドの基体への固定化装置
である。すなわち、ドライクリーンエアー供給装置で清
浄化されたエアー及び超純水供給装置からの超純水を混
合したエアーをアフィメトリックス 417 アレイヤ
ー(アフィメトリックス社製)の内部に供給した。
【0041】また、リガンド固定化基体としては、タカ
ラスライドガラス(宝酒造社製:TX704)を用い、
上記ガラスを図1中の5の装置のアレイヤーにセットし
た。
【0042】(2)リガンドの固定化 内分泌かく乱物質の影響を受ける遺伝子を固定化用リガ
ンドとして用いた。すなわち、内分泌かく乱物質の影響
を受ける可能性のある遺伝子群から10種類の遺伝子を
選択した。その遺伝子を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1から選択した遺伝子について該遺
伝子あるいはそのDNA断片を、以下のように調製し
た。まず、ジーンバンク(GenBank)から特定のアクセ
ッション番号(Accession No.)のもとに登録されてい
る固定したい遺伝子あるいは遺伝子産物の遺伝子の塩基
配列情報を得、これに基いてオリゴ プライマー アナ
リシス ソフトウエア(OLIGOTM Primer Analysis Soft
ware、宝酒造社製)を使用して、本発明の方法に最適な
約100b〜約1kbのDNA断片を得られるように該
ソフトのパラメータを設定し、PCR増幅用プライマー
対を構築した。次に、得られたプライマーの塩基配列を
もとにDNA合成機を用いてプライマーを合成した。
【0045】上記プライマー対を用いて、ゲノムDN
A、ゲノムDNAライブラリーあるいは、cDNAライ
ブラリーを鋳型とし、市販のPCRキットに添付されて
いる標準プロトコール条件に従い、目的のPCR増幅断
片を得た。得られた該DNA断片は、SUPREC−0
2(宝酒造社製)を用いて精製した。増幅したcDNA
の塩基配列分析を行って、目的の断片であることを確認
するとともに、エタノール沈殿法により増幅断片を回収
し、100mM 炭酸バッファー(pH9.5)で1μ
Mとなるように溶解した。この他、ポジティブコントロ
ールとしてハウスキーピング遺伝子のβ−アクチン遺伝
子を上記の方法と同様に作製した。また、ネガティブコ
ントロールとしてプラスミドpBR322DNAを用い
た。
【0046】上記の精製DNA断片の一部を50mM
炭酸バッファー(pH9.5)に溶解後、260nmの
吸光度を測定することにより濃度を測定し、0.1〜
0.5mg/mlの範囲で5段階に希釈したものをそれ
ぞれ調製した。このDNA溶液を実施例1−(1)記載
の清浄空気が内部に供給されたアフィメトリックス 4
17 アレイヤー(アフィメトリックス社製)を用いて
スポットした。即ち、計12種類のDNA断片を5段階
希釈した群(12×5=60スポット)をスポットし
た。さらに、対照として実施例1−(1)記載の清浄空
気が内部に供給されていないアフィメトリックス 41
7 アレイヤー(アフィメトリックス社製)を用いて上
記DNA溶液をスポットしたものも調製した。
【0047】上記のDNA断片をスポットした基体は、
室温で30分間放置した後、超純水で洗浄後、乾燥させ
た。このようにして本発明のDNAアレイを調製した。
【0048】(3)ハイブリダイズ用標的核酸の調製 10%ウシ胎児血清(FBS)を含むDME培地で生育
させたヒト乳がん細胞MCF−7をトリプシン処理した
後、直径10cmのデッシュに、デッシュ当り2×10
の細胞を入れ、活性炭−デキストラン処理でステロイ
ドホルモン類を除去したウシ胎児血清を5%含むDME
培地で24時間培養した。培地を除去した後、10nM
のジエチルスチルベストロール(DES)を含む同上培
地で2時間培養した。また、対照として、前述の化学物
質の非存在下のものも同様に調製した。各処理後の細胞
を回収し、トリゾール試薬(ギブコBRL社製)を用い
て全RNAを調製した。
【0049】次に上記(3)で調製した全RNAのDN
ase処理を行った。上記の全RNA約100〜約30
0μg、10×AMVバッファー(ライフサイエンス社
製)10μl及び10UのDNaseI(宝酒造社製)
を含む12μlの反応液を調製し、37℃で10分間イ
ンキュベートした後、フェノール/クロロホルム抽出を
2回行った後、エタノール沈殿を行った。得られた全R
NAの一部を取って濃度測定を行った。
【0050】さらに、上記で調製した全RNAを用いて
逆転写反応を行った。反応液組成を以下に示す。 反応液A:上記全RNA約130μg、10μgのオリ
ゴdTプライマー(宝酒造社製)及び20μlのジエチ
ルピロカーボネート(DEPC、和光純薬社製)処理
水。 反応液B:5×AMV RTase用緩衝液(ライフサ
イエンス社製)12μl、各0.5mMのdATP、d
CTP、dGTP及び0.2mMのdTTP、60Uの
RNaseインヒビター(宝酒造社製)、0.1mMの
Cy3標識dUTP(アマシャムファルマシア社製)。
【0051】反応液Aを70℃で10分間保持した後、
氷浴上で冷却した。その後、反応液Bを加え、42℃で
5分間保持した。その後、さらにAMV RTase
(ライフサイエンス社製)を約60U加え、反応液量を
60μlにした。このRT反応液を42℃で70分間保
持した。この反応液に500mMのEDTA溶液 7.
5μl、1Mの水酸化ナトリウム 15μlを加え、6
0℃で1時間保持し、鋳型RNAを分解させた。室温ま
で冷却した後、1Mのトリス−塩酸(pH7.5)を3
7.5μl添加した。この溶液をマイクロコンTM−30
(ミリポア社製)で20μlまで濃縮し、1mMのED
TAを含む10mMのトリス−塩酸を200μl加えた
後、再度20μlまで濃縮した。このCy3−標識cD
NA溶液を以降のハイブリダイズに使用した。
【0052】(4)ハイブリダイゼーション 上記(2)で作製したリガンド固定基体を2×SSCで
1分間浸透させた後、4×SSC、0.2% SDS及
び100μg/mlサケ精子DNAを含む溶液中で40
℃、1時間、プレハイブリダイゼーションを行った。次
に、(3)で調製したCy−3標識したターゲットDN
Aを熱変性した後、約10μg/mlになるように、4
×SSC、0.2% SDS及び100μg/mlサケ
精子DNAを含むハイブリダイゼーション溶液に懸濁
し、該ハイブリダイゼーション溶液中で、糸状、テープ
状又は円盤状基体上のDNAアレイを40℃、一晩イン
キュベーションした。ハイブリダイゼーションの後、2
×SSC及び0.1% SDSを含む溶液で室温、5分
間の洗浄操作を2回行った。さらに、0.1×SSC及
び0.1% SDSを含む溶液で、68℃、15分間の
洗浄工程を2回行った。
【0053】(5)検出 上記処理後、当該マイクロアレイをアフィメトリックス
418TM アレイスキャナー(アフィメトリックス
社製)により解析した。その結果、従来の方法で作製さ
れたDNAマイクロアレイに比較してシグナル強度が向
上することが確認できた。以上のことから、図1に示す
ような装置を用いることにより、高密度、高精度で超均
一なリガンド固定基体の製造が可能になった。
【0054】
【発明の効果】本発明により、一定の高清浄環境下にお
けるリガンド固定基体の製造が可能になり、高密度、高
精度で超均一なリガンド固定基体が提供される。該方法
により製造されたリガンド固定基体は、製造環境に由来
する有機物あるいは無機物の夾雑物質に起因するリガン
ドの固定化量の変動、低下やバックグラウンドの上昇が
抑制され、高シグナル、低S/N比でかつ再現性に優
れ、例えば検出感度が数倍〜数オーダー上昇した結果を
得ることができる。さらに本発明の超高性能リガンド固
定基体は、例えばシクロオレフィン系容器に密閉収納さ
れ、清浄な環境下で保管され、高性能な状態での安定使
用が可能になる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の一態様を示す模式図であ
る。
【0056】配列表フリーテキスト SEQ ID NO: 1: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of Smad3 gene. SEQ ID NO: 2: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of Smad3 gene. SEQ ID NO: 3: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of VEGF receptor gene. SEQ ID NO: 4: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of VEGF receptor gene. SEQ ID NO: 5: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of ACTR gene. SEQ ID NO: 6: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of ACTR gene. SEQ ID NO: 7: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of N-CoR/SMRT gene. SEQ ID NO: 8: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of N-CoR/SMRT gene. SEQ ID NO: 9: Designed oligonucleotide primer for
amplifying a portion of efp gene. SEQ ID NO: 10: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of efp gene. SEQ ID NO: 11: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of c-Myc-1 gene. SEQ ID NO: 12: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of c-Myc-1 gene. SEQ ID NO: 13: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of vitamin D receptor gene. SEQ ID NO: 14: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of vitamin D receptor gene. SEQ ID NO: 15: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of c-Myc-2 gene. SEQ ID NO: 16: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of c-Myc-2 gene. SEQ ID NO: 17: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of Bax gene. SEQ ID NO: 18: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of Bax gene. SEQ ID NO: 19: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of β-actin gene. SEQ ID NO: 20: Designed oligonucleotide primer fo
r amplifying a portion of β-actin gene.
【0057】
【配列表】 Sequence Listing <110> Takara Shuzo Co., Ltd. <120> Substrate for immobilizing ligand <130> T-1679 <160> 20 <210> 1 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of Smad3 gene. <400> 1 caggtgtccc atcggaagg 19 <210> 2 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of Smad3 gene. <400> 2 ctctctggta gtggtaggga tt 22 <210> 3 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of VEGF r eceptor gene. <400> 3 tacaagatcg acgttagctc 20 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of VEGF r eceptor gene. <400> 4 cagccaaatt cacagttaaa 20 <210> 5 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of ACTR g ene. <400> 5 gctttgaaga tataatccga aggt 24 <210> 6 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of ACTR g ene. <400> 6 ggcctggtga tgacagagta gataa 25 <210> 7 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of N-CoR/ SMRT gene. <400> 7 tatggaggac cctatgaaag tgta 24 <210> 8 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of N-CoR/ SMRT gene. <400> 8 ttacgaccat gttctactag acctt 25 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of efp ge ne. <400> 9 cgccgtgaag acgtgcttgg 20 <210> 10 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of efp ge ne. <400> 10 tcttggtcag gctctgttca atctc 25 <210> 11 <211> 16 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of c-Myc- 1 gene. <400> 11 cgccaagctc gtctca 16 <210> 12 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of c-Myc- 1 gene. <400> 12 tcaactgttc tcgtcgtttc 20 <210> 13 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of vitami n D receptor gene. <400> 13 caaacgctgt gtggacatcg g 21 <210> 14 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of vitami n D receptor gene. <400> 14 ttctggatca tcttggcata gag 23 <210> 15 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of c-Myc- 2 gene. <400> 15 gtagtaattc cagcgagagg 20 <210> 16 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of c-Myc- 2 gene. <400> 16 ctatgggcaa agtttcgtg 19 <210> 17 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of Bax ge ne. <400> 17 tgttttctga cggcaacttc 20 <210> 18 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of Bax ge ne. <400> 18 gagcactccc gccacaa 17 <210> 19 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of β-act in gene. <400> 19 caagagatgg ccacggctgc t 21 <210> 20 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide primer for amplifying a portion of β−a
ct in gene. <400> 20 tccttctgca tcctgtcggc a
21
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12Q 1/68 C12N 15/00 F Fターム(参考) 2G042 AA01 BD19 CB03 FB05 HA02 4B024 AA11 AA20 BA80 CA09 HA12 4B029 AA07 AA23 BB15 BB20 CC08 FA03 FA12 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ79 QQ96 QR32 QR48 QR55 QR82 QS33 QS34 QS39 QX01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水で加湿された清浄空気の環境下で製
    造された、その表面のあらかじめ定められた領域に複数
    のリガンドが固定化されたリガンド固定基体。
  2. 【請求項2】 清浄空気が、湿度20〜80%の範囲か
    ら選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である請
    求項1に記載のリガンド固定基体。
  3. 【請求項3】 清浄空気が、湿度40〜60%の範囲か
    ら選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である請
    求項1又は2に記載のリガンド固定基体。
  4. 【請求項4】 リガンド固定基体が方形状基体、糸状基
    体、テープ状基体又は円盤状基体である請求項1〜3の
    いずれか1項に記載のリガンド固定基体。
  5. 【請求項5】 純水で加湿された清浄空気の環境下で製
    造することを特徴とする、その表面のあらかじめ定めら
    れた領域に複数のリガンドが固定化されたリガンド固定
    基体の製造方法。
  6. 【請求項6】 清浄空気が、湿度20〜80%の範囲か
    ら選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である請
    求項5に記載のリガンド固定基体の製造方法。
  7. 【請求項7】 清浄空気が、湿度40〜60%の範囲か
    ら選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である請
    求項5又は6に記載のリガンド固定基体の製造方法。
  8. 【請求項8】 リガンド固定基体が方形状基体、糸状基
    体、テープ状基体又は円盤状基体である請求項5〜7の
    いずれか1項に記載のリガンド固定基体の製造方法。
  9. 【請求項9】 純水で加湿された清浄空気の環境に設定
    された、その表面のあらかじめ定められた領域に複数の
    リガンドが固定化されたリガンド固定基体の製造装置。
  10. 【請求項10】 清浄空気が、湿度20〜80%の範囲
    から選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である
    請求項9に記載のリガンド固定基体の製造装置。
  11. 【請求項11】 清浄空気が、湿度40〜60%の範囲
    から選択される一定の湿度に加湿された清浄空気である
    請求項9又は10に記載のリガンド固定基体の製造装
    置。
  12. 【請求項12】 リガンド固定基体が方形状基体、糸状
    基体、テープ状基体又は円盤状基体である請求項9〜1
    1のいずれか1項に記載のリガンド固定基体の製造装
    置。
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