JP2003064441A - 加工性の良い鋼板 - Google Patents
加工性の良い鋼板Info
- Publication number
- JP2003064441A JP2003064441A JP2001249544A JP2001249544A JP2003064441A JP 2003064441 A JP2003064441 A JP 2003064441A JP 2001249544 A JP2001249544 A JP 2001249544A JP 2001249544 A JP2001249544 A JP 2001249544A JP 2003064441 A JP2003064441 A JP 2003064441A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- distribution
- steel
- proof stress
- steel plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
が、板面内の任意の位置において、板厚中央部に比べ板
厚表裏面部の耐力が高い状態に制御されている加工性の
良い鋼板。好ましくは、耐力分布に係わる値は、鋼板端
部の所定の領域を除いた板面内の任意の位置で、次の関
係式(4)が成り立つようにする。 FΩ=σs50−σm50≧0 ……(4) (ここで、σs50:板厚方向位置において、表面から2
5%と裏面から25%の領域の1.0%耐力の平均値、
σm50:板厚方向位置において、板厚表面から25〜7
5%の領域の1.0%耐力の平均値、Ω:板面の任意の
位置。)
Description
に関する。
つきに起因して発生する不均一な残留歪みや不均一な強
度・耐力分布によって、切断加工した場合、横曲がり、
面外変形、幅方向の変形、長手方向の変形、開先寸法不
良と言った形状不良が発生したり、変形量にばらつきが
発生する場合がある。溶接においても、溶け込み不良や
製品の形状・寸法不良が発生したり、溶接時の変形量が
ばらつくことがある。
ス曲げ等の機械曲げにおいても、変形量がばらつくこと
がある。その結果として、加工後の手直しや製品の廃棄
等といった生産性の低下やコストアップを招くことにな
る。前記問題点を解決しようとして、例えば、特開平6
−172921号公報に記載のものがある(以下、「従
来技術1」という)。この従来技術1は、鋼板のミクロ
組織が、面積率で30%以上のベイナイトからなり、降
伏強度が36キロ以上を有する溶接歪みが少ない鋼板に
係わるものである。
平6−254615号公報、特開平6−254616号
公報、特開昭61−212422号公報等に記載の技術
がある(以下、「従来技術2」という)。この従来技術
2は、圧延ラインにおいて、温度分布や材質の不均一を
防止する方策を行うことによって、残留応力及び強度ば
らつきを小さくして、切断変形を小さくするというもの
である。
接時の角変形の抑制のみを対象としたものであり、鋼板
の残留応力に起因する変形や板間での変形の安定性を保
証するものではなかった。又、前記従来技術2では、圧
延ラインでの温度制御において板面全体を高精度に均一
化することは困難であり、また材質の均質性を確保でき
ても、前記の加工時におけるトラブルが発生する可能性
がある。
題点を解決した加工性の良い鋼板を提供することを目的
とする。
の良い鋼板を得るための条件として、鋼板の板厚方向の
耐力分布に係わる値が所定の範囲内に制御されているこ
とを見出した。即ち、本発明者らは、鋼板の耐力の分布
と鋼板加工時の変形量の相関について鋭意研究を重ね
た。その過程において、鋼板の板厚方向の耐力分布に係
わる値を制御することにより、切断、溶接・曲げといっ
た加工時の変形量が安定するとの知見を得た。
値」とは、耐力の値そのものと、該値に係数を掛けた
り、又はそれらを含む関数などのパラメータも含むもの
である。一般に耐力とは、荷重ー伸び線図における所定
の永久伸びを与える荷重を平行部の断面積で割った値を
もって耐力と呼ぶが、本発明における耐力の指標として
は、0.2%〜2.0%耐力、降伏応力、降伏強度等の
物性値で評価できるものであればよい。鋼板は、製造工
程で生じる製造条件のばらつきにより、鋼板内部に不均
一な残留歪みを有している場合があり、加工時の変形に
ばらつきが発生することがある。
する鋼板に対して、鋼板の板厚方向に耐力を変化させる
ことにより、残留歪みを小さくし、加工時の変形ばらつ
きを安定させた。本発明においては、前記耐力分布に係
わる値は、板厚中央部に比べ板厚表裏面部の降伏応力ま
たは耐力が高いことが望ましい。前記耐力分布を制御す
る手段として、例えば、ローラレベラ矯正を行うのが好
ましい。
らつきが安定する。これは、鋼板に塑性歪みを加えるこ
とにより、塑性歪みが入った領域が加工硬化し、耐力が
上昇すると共に、残留歪みが小さくなるためである。よ
り具体的には、前記耐力分布に係わる値は、次の関係式
(1)が成り立つことが望ましい。 σs50≧σm50 ……(1) ここで、 σs50:板厚方向位置において、表面から25%と裏面
から25%の領域の1.0%耐力の平均値、 σm50:板厚方向位置において、板厚表面から25〜7
5%の領域の1.0%耐力の平均値。
ける図1より導かれたものである。ところで、耐力の分
布状態としては、耐力分布が同じであっても、鋼板の種
類によっては、加工時の変形ばらつきが異なるため、鋼
板の成分や製造方法によって、狙いとする耐力分布は、
加工硬化係数や降伏応力の関数となるということを知見
した。また、加工時の変形ばらつきの要求レベルに応じ
て、耐力の板厚方向分布を変化させる場合があるため、
耐力分布は要求レベルによっても変化させる必要があ
る。
きの要求レベルを最も厳しいものから、緩いものまで数
段階に変化させ、その要求レベルに応じて、様々な耐力
分布の鋼板を製造し、実験した。そして、降伏応力、加
工硬化係数を変化させた鋼板に対して、耐力分布に係わ
るパラメータ(σs/σm−1)と、条切断後の曲がり量
の関係を求めた。図2は、その関係を示すグラフであ
る。なお、図2における各鋼種の、加工時の変形ばらつ
きの要求レベルは、次のとおりである。
種3:極めて厳しい。 図2において、耐力分布に係わるパラメータが大きくな
ると、変形量が小さくなり、加工性が良くなることが判
る。その結果、本発明では、前記耐力分布に係わるパラ
メータは、次の関係式(2)が成り立つことが望まし
い。 σs/σm−1≧f(a,n,σy,q) ……(2) ここで、 σs、σm:板厚2mmのミニチュア試験片をそれぞれ板
厚表面と中央で採取して引張り試験を行った場合の1.
0%耐力、 a、n:加工硬化係数に係わる値、 q:加工性の要求レベル、 σy:降伏応力、 f:加工硬化係数、加工性の要求レベル、降伏応力に係
わる関数。
の要望に応じて変化させるのが経済的である。例えば、
条切断後の横曲がり量を0.5mm/mとする要求レベ
ルを考えた場合、図1に示す鋼種1においては、パラメ
ータが0.05以上であれば、要求値を満足することに
なる。同様に鋼種2,3においても、要求レベルに応じ
て、狙いのパラメータ値を変えることによって、要求品
質レベルの達成が可能である。これらの結果から判るよ
うに、加工硬化係数、降伏応力、加工性の要求レベルに
応じて、耐力分布に係わるパラメータの狙いを変化させ
ることにより、加工性の良い鋼板となる。
が、表裏面の耐力と板厚中央の耐力の差が、より大きい
ことが望ましい。なお、耐力は、ミニチュア引っ張り試
験を行った場合における1.0%耐力であることが望ま
しい。通常行われている0.2%耐力や降伏応力では、
加工硬化現象が明瞭に現れない鋼板に対しては、表裏面
の耐力差を区別することが困難であるため、1.0%が
よい。
でC:0.08〜0.20、Si:0.15〜1.5
0、Mn:0.50〜2.00、Al:0.003〜
0.10、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼板
または上記成分系にCu、Ni、Nb、Ti、Vの少な
くとも1種類以上の元素を含む鋼板が望ましい(以下、
この成分を有する鋼板を「本発明鋼板」という)。鋼板
の化学組成の添加理由として、Cは強度を確保するため
に必要であるが、溶接継手部の靱性劣化を防止するため
0.08〜0.20%とし、Siも強度を上昇させるが
溶接継手靱性の劣化を防止するため0.15〜1.50
%以下とし、Mnは強度と靱性を確保するために必要で
あるが、溶接性を劣化させるので、0.5〜2.0%と
する。さらにAlは、Nと結合して結晶粒を細粒化する
が、多量の添加は清浄性を損なうので、0.003〜
0.10%とする。
部の靱性や低温での靱性を確保するために必要な場合が
あるため添加する。実際の適用例として、前記組成から
なるTMCP鋼板において、板厚2mmのミニチュア引
っ張り試験の結果得られた表面の耐力σsと板厚中央の
耐力σmの間に、次の式(3)の関係が成り立つ場合、
加工時の変形ばらつきは小さくなる。 σs/σm−1≧0.05 ……(3) なお、前記式(3)は、前記図2より導かれたものであ
り、また、前記(2)式の右辺の降伏応力や加工硬化係
数を入れて計算すると導出される。
きを小さくする場合は、式(3)の右辺の値を0.1
0、0.20等とすればよい。即ち、より好ましくは、
0.20以上が望ましい。鋼板の耐力分布の形態として
は、鋼板に機械的に加える塑性歪みの状態によるが、そ
の中でも、板厚方向全断面に均一に加える場合と、板厚
の表裏面に大きく加える場合と、さらには、表面で大き
く裏面で小さくすると言った板厚方向で傾斜させる場合
の3通りが考えられる。
面と裏面で正負逆の塑性歪みを加えることになり、鋼板
の形状が反った形状となるので、有効でない。次に、板
厚方向全断面に均一に加える場合については、大規模な
設備が必要となるので、コストの面から制約され、また
製造可能な鋼板サイズは板厚が薄い範囲に限定される。
それに対して、板厚の表裏面に同程度の大きな塑性歪み
を加える場合は、コスト・製造可能範囲の何れにおいて
も有効であり、最も実現的である。
を加える手段として、ローラレベラを用いることとし
た。ローラレベラ矯正による加工性のよい鋼板の製造方
法によれば、狙いとする塑性歪みの分布が可能となる。
ローラレベラは、鋼板を曲げ、曲げ戻すことによって、
鋼板の表裏面に同程度の塑性歪みを付与することができ
る。歪みの加え方は、曲げであるので、鋼板全体を引っ
張ったり、圧縮したりする場合に比べて小さい力で塑性
歪みを加えることができる。
いては、50mmを越える板厚の鋼板に対しても製造可
能であり、薄物から厚物まで対応できる。冷間ローラレ
ベラを用いて、鋼板を曲げ、曲げ戻すことにより、前記
式(1)〜(3)の何れか一つの条件を満たすように、
耐力分布を制御する。このようにローラレベラにより加
工を加えることにより、鋼板に塑性歪みが付与され、板
厚中央に比べ表裏面の耐力が高くなる。その結果とし
て、鋼板内部の不均一な残留歪みは低減する。
分布は狙いどおりとなっていても、必ずしも板面全てに
対して耐力分布が狙いどおりになっていない場合には、
その領域において形状不良が発生したり、変形量がばら
つくことが予想される。そこで、第1の本発明では、更
に、板面内の全ての領域において耐力分布の板厚方向分
布を所定の範囲に制御することにより、鋼板のどの領域
を加工しても変形量が安定するようにした。板面内の全
ての領域において耐力分布の板厚方向分布を所定の範囲
に制御するためには、予め定められた条件及びセッティ
ング状態でローラレベラ矯正を行う。
布が均一になるような矯正条件及びセッティング条件
を、予め実験や解析により求めておき、それらの結果か
ら得られた条件で製品の矯正を行う。制御手段として
は、入出側のインターメッシュやロール撓みを、AGC
(自動板厚制御)機能、ダイナミックロール撓み制御、
プリセットによる撓み制御、レベラ伸びを考慮したギャ
ップ設定などの技術を用いて制御することにより、狙い
の条件で矯正する。
制御が可能になる。前記耐力分布に係わる値は、板面内
の任意の位置において、板厚中央部に比べ板厚表裏面部
の耐力が高い状態に制御されているのが望ましい。さら
に、板面全てにおいて、表裏面の耐力と板中央の耐力の
差がより大きいことが望ましい。鋼板板面の全ての領域
において耐力分布が所定の範囲になるのが最も望ましい
が、現実には、シャー切断や熱切断による歪みや材質の
変化などによって端部近傍は必ずしも狙いの分布となっ
ていない場合がある。しかし、これが影響する領域は小
さく、厚鋼板が使用される造船、建築、橋梁といった業
界での使用方法を勘案した場合、無視できる程度である
と考えられる。従って、鋼板端部の非定常な領域の耐力
分布を除外して、次の関係式(4)が成り立てば良い。
常な領域の耐力分布を除外して、次の関係式(5)が成
り立つ方がより望ましい。 GΩ=σs/σm−1≧α(a,n,σy,q) ……(5) ここで、α:加工硬化係数、加工性の要求レベル、降伏
応力に係わる関数。
板」において、板厚2mmのミニチュア引張試験の結果
得られた表面の耐力σsと板中央の耐力σmの間に、板
面全体にわたって、GΩ≦0.05 の関係が成り立つ
場合、加工時の変形バラツキは小さくなる。要求レベル
に応じて、更にバラツキを小さくする場合は、上記値を
0.10や0.20とすればよい。より好ましくは、
0.20以上が望ましい。耐力は、ミニチュア引張試験
を行った場合における、1.0%耐力であることが望ま
しい。通常行われている0.2%耐力や降伏応力では、
加工硬化現象が明瞭に表れない鋼板に対しては、表裏面
の耐力差を区別することが困難であるため、1.0%が
良い。
布に係わる値を、板面全体にわたって制御する方法で
は、耐力分布が板面全体にわたって狙い目の値以上とな
っていても、狙い目の値以上の範囲において、値がばら
つくことが考えられ、値のバラツキが大きい場合には、
形状不良の発生や加工時の変形量のばらつくことが予想
される。そこで、第2の本発明の特徴とするところは、
鋼板の板厚方向の耐力分布に係わる値が所定の範囲内に
制御され、かつ板面内における耐力分布状態が所定の範
囲内に制御されている点にある。
所定の範囲になるのが最も望ましいが、現実には、シャ
ー切断や熱切断による歪みや材質の変化などによって、
端部近傍は必ずしも狙いの分布となっていない場合があ
る。しかし、これらが影響する領域は小さく、厚鋼板が
使用される造船、建築、橋梁といった業界での使用方法
を勘案した場合、無視できる程度であると考えられる。
従って、鋼板端部の非定常な領域の耐力分布を除外して
次の(6)式が成り立てばよい。
偏差の許容値の下限と上限 GΩ:板面の任意の位置における耐力の板厚方向偏差 実際の適用例として前記本発明鋼板において、板厚2m
mのミニチュア引張試験の結果得られた表面の耐力σs
と板厚中央の耐力σmの間に、板面全体にわたって下気
管系が成り立つ場合、加工時の変形バラツキは小さくな
る。
しい。具体的には、前記式(6)に加えて、次式(7)
で規定される均一度が制御できればよい。
一度を表したパラメータであり、図4のように、パラメ
ータMが大きくなると、Gの板面分布の均一度が増し
て、鋼板の加工性が良くなる。実際の適用例として、前
記本発明鋼板において、図4より、M≧60 の関係が
成り立つ場合、加工時の変形バラツキは小さくなる。ま
た、より具体的にGの板面均一度を表すパラメータとし
て、次式(8)で表される幅方向の傾きを考えるのが良
い。
を表したパラメータであり、図5のように、パラメータ
Pが小さくなると、Gの板面分布の均一度が増して、鋼
板の加工性が良くなることが分かる。実際の適用例とし
て、前記本発明鋼板において、図5より、P≦100
の関係が成り立つ場合、加工時の変形バラツキは小さく
なる。尚、この第2の発明の鋼板を得るための具体例と
しては、ローラレベラ矯正において、矯正条件や設備状
態を厳密に制御するものとする。実際の製品の製造にお
いては、実インターメッシュや実ロール撓み等の矯正実
績から、製品1枚1枚の耐力分布の板面均一度を表すパ
ラメータMやPを演算し、演算結果が、(7)式や
(8)式を満足するかどうかを評価した後、出荷する。
満足しない場合は、不合格となり、出荷しない。
り説明する。まず、鋼板の板厚方向の耐力分布に係わる
値を、所定の範囲内に制御した実験を行った(以下、
「本実験例」という)。本実験例の効果を確認するた
め、比較実験により本発明鋼板と従来鋼板に対して加工
時の変形ばらつきの指標として、条切断時のキャンバ量
を比較した。実験材の明細を「表1」に示す。ここで、
条切断は、ガスフレームプレーナを用いて、条幅300
mmに切断した。
値は、図1に示す。
がり量を計測した。キャンバ量の最大値の比較を「表
2」に示す。
さいのに対し、従来例では、大きな横曲がりが発生し
た。また、本実験例の中でも、鋼板表裏面の耐力の値
が、板厚中央の耐力に比べて大きいほど、条切断後の横
曲がり量が小さいことが判る。本実験例は、条切断時に
変形の小さい鋼板であることを実証した。
効果を確認するため、比較実験により本発明鋼板と従来
鋼板に対して、加工時の変形バラツキ指標として、条切
断時の反り量を比較した。実験材の明細を「表3」に示
す。ここで、条切断はガスフレームプレーナを用いて、
条幅300mmに切断した。
におけるパラメータG値の幅方向分布を図3に示す。従
来鋼板E、Fは、パラメータGの値が幅方向全てにおい
て(5)式を満足するものとは限らないが、本発明例の
鋼板Gは、幅方向全てにおいて(5)式を満足してお
り、狙いどおりの耐力分布が達成できている。これらの
鋼板を用いて条切断を行い、反り量を計測した。条切断
後の反り量の最大値を「表4」に示す。
のに対して、従来例では反りが発生した。本発明例は、
条切断時の変形が小さい鋼板であることを実証した。 「実施例2(第2の発明)」第2の本発明の効果を確認
するため、比較実験により本発明鋼板と従来鋼板に対し
て、加工時の変形バラツキ指標として、条切断時の反り
量を比較した。実験材の明細を「表5」に示す。実験材
は、製造条件を変化させることにより、パラメータM及
びPの状態を変えた。ここで、条切断はガスフレームプ
レーナを用いて、条幅300mmに切断した。
パラメータM、Pと条切断後の反り量の最大値を「表
6」に示す。
のに対して、従来例では、反りが発生した。本発明例
は、条切断時の変形が小さい鋼板であることを実証し
た。なお、本発明は、実施例に示したものに限定される
ものではない。
曲がり、面外変形、幅方向の変形、長手方向の変形、開
先寸法不良と言った形状不良が発生したり、変形量にば
らつきが発生するすることがなくなり、加工性のよい鋼
板となる。
ラフである。
曲がりの関係を示すグラフである。
示すグラフである。
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 鋼板の板厚方向の耐力分布に係わる値
が、板面全体にわたって所定の範囲内に制御されている
ことを特徴とする加工性の良い鋼板。 - 【請求項2】 前記耐力分布に係わる値は、板面内の任
意の位置において、板厚中央部に比べ板厚表裏面部の耐
力が高い状態に制御されていることを特徴とする請求項
1記載の加工性の良い鋼板。 - 【請求項3】 前記耐力分布に係わる値は、鋼板端部の
所定の領域を除いた板面内の任意の位置で、次の関係式
(4)が成り立つことを特徴とする請求項2記載の加工
性の良い鋼板。 FΩ=σs50−σm50≧0 ……(4) ここで、 σs50:板厚方向位置において、表面から25%と裏面
から25%の領域の1.0%耐力の平均値、 σm50:板厚方向位置において、板厚表面から25〜7
5%の領域の1.0%耐力の平均値、 Ω:板面の任意の位置。 - 【請求項4】 前記耐力分布に係わる値は、次の関係式
(5)が成り立つことを特徴とする請求項2記載の加工
性の良い鋼板。 GΩ=σs/σm−1≧α(a,n,σy,q) ……(5) ここで、 σs、σm:板厚2mmのミニチュア試験片をそれぞれ板
厚表面と中央で採取して引張り試験を行った場合の1.
0%耐力、 a、n:加工硬化係数に係わる値、 q:加工性の要求レベル、 σy:降伏応力、 α:加工硬化係数、加工性の要求レベル、降伏応力に係
わる関数、 Ω:板面の任意の位置。 - 【請求項5】 鋼板の板厚方向の耐力分布に係わる値
が、所定の範囲内に制御されており、且つ、板面内にお
ける分布状態が、所定範囲内に制御されていることを特
徴とする加工性の良い鋼板。 - 【請求項6】 前記耐力分布に係わる値は、鋼板端部の
所定の領域を除いた板面において、次の関係式(6)が
成り立つことを特徴とする請求項5記載の加工性の良い
鋼板。 Gmin≦GΩ≦Gmax ……(6) 但し、GΩ=σs/σm−1 ここで、 σs、σm:板厚2mmのミニチュア試験片をそれぞれ板
厚表面と中央で採取して引張り試験を行った場合の1.
0%耐力、 Gmin、Gmax:鋼種、規格毎に予め定められた板厚方向
偏差の許容値の下限と上限 GΩ:板面の任意の位置における耐力の板厚方向偏差 - 【請求項7】 前記GΩの板面分布の均一度を表すパラ
メータMが、次の関係式(7)を満足することを特徴と
する請求項6記載の加工性の良い鋼板。 【式1】 - 【請求項8】 前記GΩの幅方向の傾きを表すパラメー
タPが、次の関係式(8)を満足することを特徴とする
請求項6記載の加工性の良い鋼板。 【式2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001249544A JP4969742B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 加工性の良い鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001249544A JP4969742B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 加工性の良い鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003064441A true JP2003064441A (ja) | 2003-03-05 |
JP4969742B2 JP4969742B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=19078531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001249544A Expired - Lifetime JP4969742B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 加工性の良い鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4969742B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007009293A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Nippon Steel Corp | 加工性に優れる薄鋼板およびその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0466271A (ja) * | 1990-07-04 | 1992-03-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 広幅厚鋼板の条切りキャンバ抑制法 |
JPH0890067A (ja) * | 1994-09-14 | 1996-04-09 | Kobe Steel Ltd | 切断後の形状に優れた鋼板の製造方法 |
JPH1015617A (ja) * | 1996-07-04 | 1998-01-20 | Nkk Corp | 条切りキャンバの推定方法および条切りキャンバの少ない鋼板の製造方法 |
JP2000301220A (ja) * | 1999-04-12 | 2000-10-31 | Kobe Steel Ltd | 鋼板、鋼板製造方法及び鋼板製造装置 |
-
2001
- 2001-08-20 JP JP2001249544A patent/JP4969742B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0466271A (ja) * | 1990-07-04 | 1992-03-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 広幅厚鋼板の条切りキャンバ抑制法 |
JPH0890067A (ja) * | 1994-09-14 | 1996-04-09 | Kobe Steel Ltd | 切断後の形状に優れた鋼板の製造方法 |
JPH1015617A (ja) * | 1996-07-04 | 1998-01-20 | Nkk Corp | 条切りキャンバの推定方法および条切りキャンバの少ない鋼板の製造方法 |
JP2000301220A (ja) * | 1999-04-12 | 2000-10-31 | Kobe Steel Ltd | 鋼板、鋼板製造方法及び鋼板製造装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007009293A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Nippon Steel Corp | 加工性に優れる薄鋼板およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4969742B2 (ja) | 2012-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101809377B1 (ko) | Fe-Ni계 합금 박판의 제조방법 | |
EP1980635B1 (en) | Steel sheet with excellent suitability for fine blanking and process for producing the same | |
EP2105515B1 (en) | High strength plate with 980 MPa or above tensile strength excellent in bending workability | |
EP3560616A1 (en) | Method for cooling steel sheet, cooling device for steel sheet and method for manufacturing steel sheet | |
JP5151354B2 (ja) | 高張力冷延鋼板及び高張力冷延鋼板の製造方法 | |
CN114302978B (zh) | 钢板、构件及它们的制造方法 | |
JP4969742B2 (ja) | 加工性の良い鋼板 | |
US6240757B1 (en) | Process and installation for rolling a metal strip | |
JP5176599B2 (ja) | 建材用極薄冷延鋼板およびその製造方法 | |
JP3774619B2 (ja) | 二次加工性に優れた厚鋼板の製造方法 | |
JP4262896B2 (ja) | 鋼板 | |
JP6070616B2 (ja) | 熱延鋼板の製造方法 | |
JP2003311326A (ja) | 鋼板の製造方法 | |
JP2007118024A (ja) | ローラーレベラーによる金属板の矯正方法。 | |
JP2002292427A (ja) | ローラレベラ用矯正ロールの圧下位置の設定方法 | |
JP4412442B2 (ja) | ローラレベラによる金属板の矯正方法 | |
JP7151513B2 (ja) | ローラ矯正方法 | |
CN111451294B (zh) | 一种提高热轧带钢板形精度的方法 | |
JP3180944B2 (ja) | 建築・橋梁用テーパプレートの製造方法 | |
KR102514894B1 (ko) | 압연 후 플레이트의 평탄도를 향상시키기 위한 레벨러 제어 방법 | |
KR20020045697A (ko) | 폭방향 두께가 균일한 스트립의 제조방법 | |
JP3516726B2 (ja) | 冷間圧延時のエッジドロップ制御方法 | |
JP3443805B2 (ja) | 冷間ロール成形方法 | |
JP3280833B2 (ja) | ローラレベラによる鋼板の矯正方法 | |
JPH07150234A (ja) | 条切後のキャンバの少ない高張力鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080620 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20100726 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100803 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100913 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101005 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120307 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120404 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |