JP2003064335A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP2003064335A JP2001261343A JP2001261343A JP2003064335A JP 2003064335 A JP2003064335 A JP 2003064335A JP 2001261343 A JP2001261343 A JP 2001261343A JP 2001261343 A JP2001261343 A JP 2001261343A JP 2003064335 A JP2003064335 A JP 2003064335A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の壁紙用接着剤の欠点である壁紙施工時
の目地すきを抑え、且つ、耐水接着性、初期接着性に優
れる接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重
合エマルジョン(A)、アクリル樹脂系エマルジョン
(B)、及び、水溶性アクリル重合体(C)を特定の割
合で含有してなることを特徴とする接着剤組成物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚以上の紙など
を接着し積層させてなる多層構造体の作製に使用する接
着剤組成物、特に、紙壁紙の表紙と裏打ち紙の接着に使
用する接着剤組成物に関する。更に詳しくは、目地す
き、初期接着性、耐水接着性に優れた接着剤組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物の壁面を装飾する壁装
材として、裏打ち紙の表面に塩化ビニル系樹脂からなる
装飾層を形成した所謂「塩ビ壁紙」などの合成樹脂壁
紙、紙壁紙などの壁紙が多く使用されている。その中
で、紙壁紙とは、その多くが2枚以上の紙を接着剤層を
介して積層した多層構造を有するものである。
【0003】また、紙壁紙の表紙と裏打ち紙とを積層す
るための接着剤としては、酢酸ビニルエマルジョン系接
着剤(以下、「PVAcエマルジョン」と略称)、又
は、エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン(以下、
「EVAエマルジョン」と略称)が一般的に使用されて
いる。
【0004】ところで、壁紙を施行する際に、施行し易
くするために、壁紙の裏面に施行糊を塗布した後、壁紙
の裏面同士が一部くっつくような状態(蛇腹状)に折り
畳んでおき、壁紙が施行糊の水分を吸って柔らかくなっ
たところで、再度裏面同士がくっついている壁紙を剥が
し伸ばして壁に貼るという作業を行う。
【0005】しかしながら、従来の接着剤は紙壁紙を壁
に貼付施工する際の「目地すき」が大きく、また、耐水
接着性が良くないために、施工糊を塗布した際に、表紙
と裏打ち紙の剥離を起こすことがある等の欠点があっ
た。尚、ここで云う「目地すき」とは、施工時に壁紙を
貼りついでいく部分において、壁紙の収縮等によりでき
る「隙間」のことを云う。
【0006】以上のような理由から、特に、紙壁紙用接
着剤として用いた時の目地すきが少なく、初期接着性、
及び耐水接着性に優れる接着剤組成物の開発が切望され
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来の壁紙用接着剤の欠点を改良し、壁紙施工時の
目地すきを抑え、且つ、耐水接着性、初期接着性に優れ
る接着剤組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、EVAエマル
ジョン、アクリル樹脂系エマルジョン、及び、特定の水
溶性アクリル重合体を含有する接着剤組成物を用いるこ
とにより、目地すき、耐水接着性、初期接着性に優れる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、少なくとも、エチレン−
酢酸ビニル共重合エマルジョン(A)、アクリル樹脂系
エマルジョン(B)、及び、水溶性アクリル重合体
(C)を含有してなることを特徴とする接着剤組成物に
関する。
【0010】
【発明の実施の形態】次いで、本発明を実施するにあた
り、必要な事項を具体的に以下に述べる。
【0011】本発明の接着剤組成物とは、少なくとも、
エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン(A)、アク
リル樹脂系エマルジョン(B)、及び、水溶性アクリル
重合体(C)を含有する。
【0012】本発明で使用するエチレン−酢酸ビニル共
重合エマルジョン(A)(以下、「EVAエマルジョ
ン」と略称)は、エチレン、及び酢酸ビニルを主成分と
し、他にポリビニルアルコール及び/又は乳化剤を用い
て公知慣用の方法で重合して得ることが出来る。
【0013】本発明で使用するEVAエマルジョン
(A)は、エチレンと酢酸ビニルの2成分の比率の合計
を100重量%とした場合、エチレンが10〜35重量
%、酢酸ビニルが90〜65重量%の範囲が好ましく、
より好ましくはエチレンが15〜25重量%、酢酸ビニ
ルが85〜75重量%である。EVAエマルジョン
(A)において、エチレンと酢酸ビニルの比率がかかる
範囲であれば、優れた初期接着性を得ることが出来る。
【0014】また、本発明では、EVAエマルジョン
(A)のエチレン及び酢酸ビニルの他に必要に応じて、
官能基成分を共重合することが出来る。共重合可能な官
能基成分とは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸及びその無水物、フマル酸、イタ
コン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸類、
【0015】(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等の
エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシエステル類、
【0016】(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のラジカ
ル重合可能な単量体等を共重合することが出来る。
【0017】尚、本発明において云う「(メタ)アクリ
ル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の両方を意味す
る。
【0018】本発明で使用するアクリル樹脂系エマルジ
ョン(B)に含有される固形分のガラス転移温度(Tg
と表記)は、目地すき、及び耐水性を向上させる点か
ら、好ましくは−30〜30℃の範囲であり、より好ま
しくは−20〜25℃の範囲である。尚、本発明で云う
「Tg」とは、アクリル樹脂のTgを指し、Foxの式
〔奥村誠三,高分子化学序論(第2版)172頁,1981年2月1
日(株)化学同人発行〕を用いて、重合体を構成するポリ
マーの各々のホモポリマーのガラス転移温度に基づいて
計算される理論値である。
【0019】本発明で使用するアクリル樹脂系エマルジ
ョン(B)は、(メタ)アクリル酸エステル類及びこれ
と共重合可能なエチレン性不飽和単量体を乳化重合して
得られる合成樹脂エマルジョンであり、特に、反応性乳
化剤の存在下で乳化重合して得られる実質的にソープフ
リー型の合成樹脂エマルジョンが好ましい。
【0020】上記のアクリル樹脂系エマルジョン(B)
の製造に使用する(メタ)アクリル酸エステル類として
は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アク
リル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、
(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸i−ノニ
ル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ド
デシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ
る。
【0021】上記(メタ)アクリル酸エステル類と共重
合可能なエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン
等のエチレン性不飽和芳香族単量体、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル
類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル類、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン等のハロゲン化
ビニリデン類、及びこれらと共重合可能な上記の官能基
成分等が挙げられる。
【0022】本発明で使用するアクリル樹脂系エマルジ
ョン(B)を製造する際に用いる乳化剤としては、公知
慣用の如何なる乳化剤を用いることも出来るが、本発明
で特に好ましいのは反応性乳化剤である。かかる反応性
乳化剤としては、−SO3X基、−SO3NH4基、−O
SO2X基、−OSO2NH4基(Xはアルカリ金属であ
り、好ましくはNa又はK)あるいはエチレンオキサイ
ド鎖の中から選ばれる少なくとも1種の親水基と、重合
可能なエチレン性不飽和基を有する乳化剤が挙げられ、
例えば、スチレンスルホン酸ソーダ、ビニルスルホン酸
ソーダ、ラテムルS−180(花王(株)製)、エレミノ
ールJS−2(三洋化成(株)製)、アクアロンHS−1
0、同HS−1025(第一工業製薬(株)製)アデカリ
アソープSE−10N(旭電化工業(株)製)等が挙げら
れる。
【0023】上記反応性乳化剤の使用量は、アクリル樹
脂系エマルジョン(B)の化学的安定性、機械的安定性
等を考慮して、エチレン性不飽和単量体の合計量100
重量部に対して、好ましくは0.5〜5部の範囲であ
る。
【0024】また、本発明では、合成樹脂の骨格中にカ
ルボキシル基、−SO3X基、−SO3NH4基、−OS
2X基、−OSO2NH4基(X;アルカリ金属で好ま
しくはNa又はK)等の陰イオン性基、第4級アンモニ
ウム塩基等の陽イオン性基、エチレンオキサイド鎖等の
非イオン性の官能基を含ませた自己乳化型の合成樹脂分
散体を分散剤として使用することもできる。かかる合成
樹脂分散体としては、前記エチレン性不飽和カルボン
酸、反応性乳化剤等を必須成分として得られるソープフ
リー型の合成樹脂エマルジョンあるいは水溶性重合体、
あるいは水性ポリエステル樹脂、水性ウレタン樹脂、水
性ポリアミド樹脂、水性エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0025】本発明で使用するアクリル樹脂系エマルジ
ョン(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で、そ
の他の乳化剤も併用することができる。かかる乳化剤と
しては、従来公知の陰イオン性界面活性剤、非イオン性
界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活
性剤等が挙げられ、例えば、陰イオン性界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェー
ト等、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル等、陽イオン性界面活性剤として
は、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等、両
イオン性界面活性剤としては、アルキルベタイン等が挙
げられる。
【0026】本発明のアクリル樹脂系エマルジョン
(B)を製造するに際しては、公知慣用の重合条件で製
造することができ、例えば、前記乳化剤及びフリーラジ
カル発生触媒の存在下で、前記単量体を40℃〜80℃
で熱重合あるいはレドックス重合することにより得られ
る。かかる触媒としては、例えば、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の水性触媒、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の油性
触媒が使用でき、場合によっては、これらの触媒に無水
重亜硫酸ソーダ、ロンガリット、L−アスコルビン酸、
アミン類のような還元剤を併用してレドックス重合させ
ることもできる。
【0027】次に、本発明で使用する水溶性アクリル重
合体(C)は、目地すき、耐水接着性を向上させる効果
を有するものである。
【0028】本発明で使用する水溶性アクリル重合体
(C)は、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体の
他、エチレン性不飽和カルボン酸を必須成分として共重
合して得られた水溶性のアクリル重合体であり、公知慣
用の如何なる方法で製造してもよい。そのような方法と
しては、例えば、(1)前記(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸を有機溶剤
中でラジカル重合させた後、中和剤で中和した後、水に
溶解させ有機溶剤を減圧蒸留等で除去する方法、(2)
前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体及びエチレン
性不飽和カルボン酸を懸濁重合させた後、中和剤で中和
しながら水に溶解させる方法等が挙げられる。また、か
かる中和剤としては、アンモニア、トリエチルアミン等
の揮発性塩基が好ましく、特に好ましくはアンモニアで
ある。
【0029】本発明で使用する水溶性アクリル重合体
(C)の酸価は、好ましくは25〜150mgKOH/
gであり、より好ましくは40〜120mgKOH/g
の範囲である。重合体(C)の酸価がかかる範囲であれ
ば、良好な目地すきと優れた耐水接着性を得ることが出
来る。
【0030】また、本発明で使用する水溶性アクリル重
合体(C)の数平均分子量は、好ましくは1万〜10万
であり、数平均分子量がかかる範囲であれば、良好な目
地すきと優れた耐水接着性を得ることが出来る。
【0031】本発明で使用する水溶性アクリル重合体
(C)のTgは、好ましくは−30〜50℃の範囲であ
り、より好ましくは−20〜30℃の範囲である。重合
体(C)のTgがかかる範囲であれば、良好な目地すき
と優れた耐水接着性を得ることが出来る。
【0032】本発明において、接着剤に含まれるEVA
エマルジョン(A)、アクリル樹脂系エマルジョン
(B)、及び、水溶性アクリル重合体(C)の固形分比
が、80/10/10〜10/45/45重量%の範囲
が好ましく、より好ましくは70/15/15〜20/
40/40重量%の範囲である。組成(A)、組成
(B)、及び組成(C)をかかる固形分比で配合するこ
とにより、目地すき、耐水接着性、初期接着性に優れる
接着剤組成物を得ることが出来る。
【0033】本発明の接着剤組成物には、更に必要に応
じて無機充填剤、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、酸化チタン、クレー、タルク、カオリン、二
酸化ケイ素等から選ばれた一種以上を添加することがで
きる。
【0034】かくして得られた接着剤組成物は、2枚以
上の紙などを接着し積層させてなる多層構造体の作製に
使用する接着剤組成物、特に、紙壁紙の表紙と裏打ち紙
の接着剤として使用される。
【0035】本発明の接着剤組成物の塗布方法は、特に
限定せず、例えば、グラビアコーター、バーコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコータ
ー、スクリーンコーター、カーテンコーターなどの各種
コーターによる塗工方法が挙げられる。
【0036】本発明の接着剤組成物の塗布量としては、
接着性の観点から固形分換算で、好ましくは10〜10
0g/m2、より好ましくは20〜50g/m2の範囲で
ある。
【0037】本発明の接着剤組成物を塗工した後の乾燥
方法としては、特に限定せず、表紙と裏打ち紙をラミネ
ートした後、公知慣用の方法、例えば、熱風乾燥法、熱
ロール法等を適宜とることができる。
【0038】本発明の接着剤組成物を用いてなる紙壁紙
は、耐水性に優れるだけでなく、目地すきにも優れてお
り極めて有用である。
【0039】尚、本発明の態様は、上述したように、少
なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン
(A)、アクリル樹脂系エマルジョン(B)、及び、水
溶性アクリル重合体(C)を含有してなることを特徴と
する接着剤組成物にかかるものである。
【0040】本発明における他の態様の一つとしては、
エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン(A)が、エ
チレン10〜35重量%、酢酸ビニル90〜65重量%
の共重合エマルジョンである上記の接着剤組成物にかか
るものである。
【0041】本発明における他の態様の一つとしては、
アクリル樹脂系エマルジョン(B)に含有される固形分
のガラス転移温度(Tgと表記)が、−30〜30℃の
範囲である上記の各接着剤組成物にかかるものである。
【0042】本発明における他の態様の一つとしては、
アクリル樹脂系エマルジョン(B)が、反応性乳化剤の
存在下で乳化重合して得られるものである上記の各接着
剤組成物にかかるものである。
【0043】本発明における他の態様の一つとしては、
水溶性アクリル重合体(C)が、酸価25〜150mg
KOH/gであり、数平均分子量1万〜10万であり、
且つ、Tgが−30〜50℃の範囲である上記の各接着
剤組成物にかかるものである。
【0044】本発明における他の態様の一つとしては、
接着剤に含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合エマルジ
ョン(A)、アクリル樹脂系エマルジョン(B)、及
び、水溶性アクリル重合体(C)の固形分比が、80/
10/10〜10/45/45重量%である上記の各接
着剤組成物にかかるものである。
【0045】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例により、一
層、具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。特に断らない限り、例中の「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
尚、本発明の接着剤組成物の諸特性は、以下に概略を示
した方法にて評価した。
【0046】[EVAエマルジョンの合成例(A1)]
撹拌装置、滴下装置、窒素ガスブロー管を備えた耐圧重
合容器に水110部、ゴーセノールGH−17(ポリビ
ニルアルコール、日本合成化学(株)製)4.0部、ゴー
セノールGL−05(同)2.5部を仕込み、80℃に
昇温してポリビニルアルコールを溶解させた後50℃に
冷却した。次いで、酢酸ビニル10部、無水重亜硫酸ソ
ーダ0.3部を仕込んだ後、容器内の空気を窒素ガスで
置換し、容器内にエチレンを約200×104Paにな
るように仕込み、次いで、過硫酸カリウム0.1部を仕
込み、反応を開始させた。次に、反応容器内のエチレン
圧が約400×104 Paを維持するようにエチレンを
供給しながら、酢酸ビニル90部及び過硫酸カリウム
0.4部を水10部に溶解させたものを約6時間で滴下
した。滴下終了後、50℃で約1時間保持した後、冷却
を開始し、未反応のエチレンを除去した。得られたEV
Aエマルジョンはエチレン含有率20%、不揮発分4
9.7%、粘度1,500mPa.sであった。以下、
EVAエマルジョンA1という。
【0047】[アクリル樹脂系エマルジョンの合成例
(B1)]還流冷却装置、撹拌装置と窒素ガスブロー管
を備えた重合容器に水110部、反応性乳化剤ラテムル
S−180(不飽和アルキル硫酸塩、花王(株)製)1.
5部、スチレン50部、アクリル酸2−エチルヘキシル
37部、メタクリル酸メチル10部、メタクリル酸3部
を仕込み、撹拌を開始し、反応温度を80℃に昇温し、
80℃にて過硫酸ナトリウム0.15部を添加、反応を
開始させた。80℃で7時間保持した後冷却した。得ら
れたエマルジョンの重合率は99.2%であった。次い
で、25%アンモニア水と水でpHおよび不揮発分を調
整し、得られたエマルジョンはpH8.5、不揮発分4
5.2%、Tg23℃であった。以下、アクリル樹脂系
エマルジョンB1という。
【0048】[アクリル樹脂系エマルジョンの合成例
(B2)]還流冷却装置、撹拌装置と窒素ガスブロー管
を備えた重合容器に水110部、反応性乳化剤ラテムル
S−180(不飽和アルキル硫酸塩、花王(株)製)1.
5部、アクリル酸ブチル50部、メタクリル酸メチル4
0部、アクリロニトリル7部、メタクリル酸3部を仕込
み、撹拌を開始し、反応温度を80℃に昇温し、80℃
にて過硫酸ナトリウム0.15部を添加、反応を開始さ
せた。80℃で7時間保持した後冷却した。得られたエ
マルジョンの反応率は99.4%であった。次いで、2
5%アンモニア水と水でpH、不揮発分を調整し、得ら
れたエマルジョンはpH8.3、不揮発分45.0%、
Tg11℃であった。以下、アクリル樹脂系エマルジョ
ンB2という。
【0049】[水溶性アクリル重合体の合成例1、2
(C1、C2)及び比較合成例1〜4(C3〜6)]還
流冷却装置、撹拌装置と窒素ガスブロー管を備えた重合
容器に2−プロパノール、下記モノマー混合物(表1)
及び過酸化ベンゾイル(75%湿体)2部を仕込み、窒
素ガスを吹き込んで空気を置換した後、80℃まで加熱
して重合を開始した。80℃で12時間反応させ重合率
が99%に達した時、25%アンモニア水27部と水6
36部を仕込み、均一に溶解させた後、減圧下60℃で
2−プロパノールがなくなるまで蒸留して、最後に水を
加えて濃度調整し、表1に示した如く、水溶性アクリル
重合体C1〜C6を得た。
【0050】
【表1】
【0051】 MMA:メタクリル酸メチル BA :アクリル酸ブチル EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル EA :アクリル酸エチル AN :アクリロニトリル MAA:メタクリル酸 AA :アクリル酸 LA :ラウリルメルカプタン 注)*印は高粘度のため、水で希釈して測定した値。
【0052】《実施例1〜5、及び、比較例1〜7》得
られたEVAエマルジョン(A1)、アクリル樹脂系エ
マルジョン(B1、B2)、及び水溶性アクリル重合体
(C1〜6)を表2、表3の通りに配合し、本発明の接
着剤組成物、及び比較例の接着剤組成物を調整し、坪量
約50gの壁紙用裏打ち紙にバーコーターで塗工し、坪
量約80gの表紙を貼りあわせた後、設定温度100℃
の熱風乾燥機中で2分間乾燥して紙壁紙を得た。以上の
ようにして得た紙壁紙について、下記の試験方法によ
り、耐水接着性、初期接着性、目地すきを評価した。そ
の結果を表2及び表3に示したが、本発明の接着剤組成
物は、何れも耐水接着性、初期接着性、目地すきなど、
優れた性能を有している。
【0053】[耐水接着性の試験方法]幅2cm、長さ
5cmの試験片を20℃の水に30分間浸漬後、取り出
した試験片の表紙と裏打ち紙を手で剥離させ、その状態
を観察し、下記の基準に従い評価する。 ○:壁紙が材破する。 ×:接着界面、或いは、接着剤の凝集破壊が起こる。
【0054】[初期接着性の試験方法]裏打ち紙と表紙
を貼りあわせてすぐに、裏打ち紙のみを掴んで持ち上
げ、裏打ち紙と表紙との貼りあわせ状態を観察し、下記
の基準に従い評価する。 ○:初期接着性が十分で表紙と裏打ち紙の剥離が起こら
ない。 ×:初期接着性が不十分で裏打ち紙がはずれる。
【0055】[目地すきの試験方法]石膏ボードに市販
の壁紙用施工糊で壁紙を貼り、カッターナイフで切り、
目地を入れる。次いで、80℃の乾燥機に30分入れた
後取り出し、目地すきを測定し、下記の基準に従い評価
する。 ○:目地すきが0.05mm以下。 △:目地すきが0.05〜0.1mm。 ×:目地すきが0.1mm以上。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合
エマルジョン、アクリル樹脂系エマルジョン、及び、特
定の水溶性アクリル重合体を含有する接着剤組成物を用
いることにより、目地すきが抑制され、初期接着性、及
び、耐水接着性に優れる接着剤組成物を得ることが出
来、本発明の接着剤組成物を用いてなる紙壁紙は、耐水
性に優れるだけでなく、目地すきにも優れており極めて
有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重
    合エマルジョン(A)、アクリル樹脂系エマルジョン
    (B)、及び、水溶性アクリル重合体(C)を含有して
    なることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョ
    ン(A)が、エチレン10〜35重量%、酢酸ビニル9
    0〜65重量%の共重合エマルジョンである請求項1記
    載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 アクリル樹脂系エマルジョン(B)に含
    有される固形分のガラス転移温度(Tgと表記)が、−
    30〜30℃の範囲である請求項1又は2記載の接着剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル樹脂系エマルジョン(B)が、
    反応性乳化剤の存在下で乳化重合して得られるものであ
    る請求項3記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 水溶性アクリル重合体(C)が、酸価2
    5〜150mgKOH/gであり、数平均分子量1万〜
    10万であり、且つ、Tgが−30〜50℃の範囲であ
    る請求項1〜4の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 接着剤に含まれるエチレン−酢酸ビニル
    共重合エマルジョン(A)、アクリル樹脂系エマルジョ
    ン(B)、及び、水溶性アクリル重合体(C)の固形分
    比が、80/10/10〜10/45/45重量%であ
    る請求項1〜5の何れか一項に記載の接着剤組成物。
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