JP2003064304A - コーティング用組成物及び光学部材 - Google Patents

コーティング用組成物及び光学部材

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JP2003064304A
JP2003064304A JP2001256530A JP2001256530A JP2003064304A JP 2003064304 A JP2003064304 A JP 2003064304A JP 2001256530 A JP2001256530 A JP 2001256530A JP 2001256530 A JP2001256530 A JP 2001256530A JP 2003064304 A JP2003064304 A JP 2003064304A
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resin
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Masahiro Kurokawa
正弘 黒川
Toshikazu Hirota
俊積 広田
Yasumitsu Higuchi
泰光 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厳しい環境下でも初期の性能を維持するポリ
オルガノシロキサン系樹脂コーティング用組成物を提供
する。熱可塑性樹脂積層体を提供する。 【解決手段】 熱硬化ポリオルガノシロキサンからなる
コーティング用樹脂組成物であり、ポリオルガノシロキ
サン中、平均粒子径が1.5〜2.5μm、平均円径度
0.70〜0.80、粒子濃度が50〜500個/μL
であるコーティング用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング用組成
物に関し、更に詳細には、基材の有する高い透明性を維
持しつつ、表面硬度、耐擦傷性、耐摩耗性、耐熱性、耐
水性、耐候性及び耐汚染性に優れたコーティング用組成
物であって、長期耐久密着性に優れたコーティング膜を
得るためのコーティング用組成物、及びそのコーティン
グ用組成物を利用した光学部材に関する。
【0002】
【従来の技術】有機透明プラスチックス材料、特にポリ
カーボネート樹脂は、優れた耐衝撃性及び高い熱変形温
度を有し、寸法安定性、加工性及び自己消火性が優れる
ことより光学材料として多くの用途で使用されている。
しかしながら、表面硬度が低いため、耐擦傷性及び耐摩
耗性に劣り、透明材料として最も重要な透明度が損なわ
れると云う問題点を有している。
【0003】また、他の透明プラスチックス材料、例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン及びポリ
塩化ビニルなどは、その透明性、軽量性、易加工性及び
耐衝撃性に優れるため、種々の用途に使用されている。
しかしながら、これら材料からなる成形体も他の素材と
比較して、耐摩耗性、耐薬品性及び耐溶剤性が乏しく、
且つ表面が傷つき易いという問題点を有している。
【0004】これらの問題点を解決するために、ポリオ
ルガノシロキサン系樹脂が、ポリカーボネート樹脂やア
クリル樹脂等のプラスチックス成形品の表面硬度や耐擦
傷性を向上させるコーティング剤として使用されてきて
いる。
【0005】しかしながら、オルガノポリシロキサン系
樹脂をコーティングした透明プラスチックスを屋外で使
用した場合、例えば自動車及び車両の窓やランプカバ
ー、温室等の透明な屋根や採光窓、眼鏡レンズ及び、カ
メラレンズなど屋外の厳しい太陽光線、雨、湿度、高温
及び低温の温度差に耐えうる性能を有するコーティング
剤は未だ開発されていない状況にある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、厳
しい環境下でも初期の性能を維持するポリオルガノシロ
キサン系樹脂コーティング用組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記欠点を解決するために鋭意検討した結果、モノマー
であるアルコキシシラン中のシラノール基を縮合して得
られるポリオルガノシロキサン中の平均粒子径、平均円
径度、1〜100μmの粒子濃度に着目し、その粒子の
状態を種々変更したものを塗膜化してその性能を評価し
たところ、驚くべきことに、平均粒子径が1.5〜2.
5μm、平均円径度0.70〜0.80、粒子濃度が5
0〜500個/μLに調節したポリオルガノシロキサン
組成において厳しい耐候性試験後においても耐擦傷性、
密着性に優れた塗膜を得ることができることを見出し、
本発明を完成した。
【0008】
【本発明の実施の形態】本発明は、熱硬化ポリオルガノ
シロキサンからなるコーティング用樹脂組成物であり、
ポリオルガノシロキサン中ミクロゲル粒子の平均粒子径
が平均粒子径が1.5〜2.5μm、平均円径度0.7
0〜0.80、粒子濃度が50〜500個/μLである
コーティング用組成物及び光学部材である。
【0009】本発明で使用する熱硬化ポリオルガノシロ
キサンは、一般式R1 n Si(OR2) 4-n で表される通常
のオルガノシロキサンを加水分解、縮合して得られ加水
分解物及び/または部分縮合物であり、本発明で得られ
る組成物中のOR2 及び/又はOH基は結合剤として作
用する。このオルガノシロキサン中のR1 は炭素数1〜
8の有機基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec −ブチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基などのアルキル
基、そのほかγ−クロロプロピル基、3,3,3−トリ
フロロプロピル基、γ―メルカプトプロピル基、フェニ
ル基などが挙げられる。また、オルガノシラン中のR2
は、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜4のアシ
ル基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基などが挙げられる。
【0010】これらのオルガノシランの具体例として
は、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルト
リエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、
i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピル
トリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシ
シラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシ
シラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシ
シラン、γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ―メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、ジn−プロピルジメトキシ
シラン、ジn−プロピルジエトキシシラン、ジi−プロ
ピルジメトキシシラン、ジi−プロピルジエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシランなどを挙げることができ、好ましくはテトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシランである。
【0011】これらのオルガノシランは、1種類単独、
もしくは2種以上を併用して使用することができる。
又、上記オルガノシランのうち、好ましくは40モル%
以上、さらに好ましくは50モル%以上がCH3 Si
(OR2)3 である場合が好ましい。なお、これらオルガ
ノシラン類は15℃以下、好ましくは10℃以下で所定
量の水を用いて加水分解・縮合され、オリゴマー化さ
れ、単量体はほぼ消費されており、反応系内には存在し
ない。その後、所望のオリゴマー組成となるように更に
反応を進める。その反応温度は、70℃以下、好ましく
は60℃以下、更に好ましくは50℃以下で、徐々に後
反応させる。その結果、フロー式粒子像分析装置を用い
て求められるポリオルガノシロキサン組成物中のミクロ
ゲルの平均粒子径が1.5〜2.5μm、平均円径度
0.70〜0.80、粒子濃度が50〜500個/μL
であるコーティング用組成物である。
【0012】本発明で使用するポリシロキサン樹脂を得
るためのアルコキシシランの加水分解は、通常の方法に
より行うことができ、第4級アンモニウム塩、及び酸性
の加水分解性触媒を含有した水の存在下で行うことが好
ましい。上記加水分解触媒としては、pH7付近、又は
pH2〜5の酸性を示す公知の触媒から選択使用でき
る。例えば、第4級アンモニウム塩、または酸性のハロ
ゲン化水素、カルボン酸、スルホン酸、酸性あるいは弱
酸性の無機塩、もしくはイオン交換樹脂などの固体酸を
使用することが好ましい。
【0013】具体例としては、第4級アンモニウム塩と
して塩化テトラメチルアンモミウム、塩化テトラエチル
アンモミウムなどが、酸性触媒としてフッ化水素、塩
酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸に代表される有機
酸、メチルスルホン酸、表面にスルホン酸基、又はカル
ボン酸基を有するカチオン交換樹脂などが挙げられる。
又、加水分解触媒の添加量は各種用途に従って適宜調整
すれば良いが、本発明においては、オルガノシランに対
して0.001〜5モル%の範囲であることが好まし
い。
【0014】また、pHを調節するための緩衝剤となる
酸・塩基性化合物の組合せ(酢酸と酢酸ナトリウム、リ
ン酸水素二ナトリウムとクエン酸など)、分散溶媒、或
いは優れた被膜性能を付与するために有機樹脂、顔料、
染料、レベリング剤、紫外線吸収剤、保存安定剤などを
適宜添加して使用することができる。
【0015】分散溶媒は本発明の効果を損なわない範囲
で使用することができ、分散溶媒としてはゾルの安定性
や入手のし易さの観点から、水、或いは低級アルコール
であるメタノール、エタノール、イソプロノール、n−
ブタノール、イソブタノール、ケトン類であるメチルエ
チルケトン、ジアセチルアセトンなどを用いることが好
ましい。又、本発明において前記溶媒効果を発現させる
ためには、組成物中の水分含有量が15%以下とするこ
とが好ましい。15%以上では水がシラノール基に選択
的に配位するため、シラノール基の安定性が損なわれ
る。
【0016】本発明のコーティング用組成物の保存方法
は、通常20℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ま
しくは5℃以下である。20℃を越えると、保存期間が
長い場合に、加水分解・縮合が徐々に進行するので好ま
しくない。
【0017】本発明のコーティング用組成物を用いて硬
化皮膜を作成する際、硬化皮膜の硬度や耐擦傷性の向
上、又は高屈折率化などの光学的性能を付与させるため
に、公知の硬化触媒や金属酸化物を添加しても良い。
【0018】硬化触媒の具体例としては、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラート、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、蟻酸ナトリ
ウム、蟻酸カリウム、n−ヘキシルアミン、プロピオン
酸カリウム、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデ
センのごとき塩基性化合物、テトライソプロピルチタネ
ート、テトラブチルチタネート、アルミニウムトリイソ
ブトキシド、アルミニウムトリイソプポキシド、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、アルミニウムアセチ
ルアセトナート、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、コバルトオクチレート、コバルトアセチルアセト
ナート、鉄アセチルアセトナート、錫アセチルアセトナ
ート、ジブトキシ錫オクチレートの如き金属化合物類、
p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸の如き酸性化
合物類が挙げられる。硬化触媒の添加量は、ポリオルガ
ノシロキサン樹脂100部に対して0.01〜10重量
部であることが好ましい。
【0019】金属酸化物の具体例としては、シリカ、ア
ルミナ、酸化チタン、酸化セリウム、酸化錫、酸化ジル
コニウム、酸化アンチモン、酸化鉄などが挙げられる。
なお、耐擦傷性を目的としたコーティング剤とする場合
には、特にシリカゾルが好適である。ハードコート剤と
して使用する場合の金属酸化物の添加量は、ポリオルガ
ノシロキサン樹脂100部に対して5〜500重量部、
特に10〜200重量部であることが好ましい。これら
の金属酸化物の存在下に縮合反応を行っても良く、また
縮合反応後に加えても良い。
【0020】本発明のコーティング材の構成は基材/上
記コーティング組成物、或いは基材/プライマー/上記
コーティング組成物からなる。基材としては、例えば、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、透明ABSなどの樹脂成形
品、フィルム、シート、及びボードなどが挙げられる。
【0021】基材と本発明のコーティング組成物との間
にプライマーを使用する場合は、プライマー層は特に限
定されず、基材と上記コーティング組成物とを密着させ
る働きがあれば良く、基材及び塗装目的に応じて選択す
ればよい。プライマーは1種或いは2種以上用いても良
く、また、顔料及び紫外線吸収剤などを含んだ塗料で
も、含んでいないクリアーでも良く、さらには硬化促進
剤を併用してもよい。
【0022】プライマーの種類は、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリルエマルジョン、エポキシエマルジョン、ポリウ
レタンエマルジョン、ポリエステルエマルジョンが挙げ
られる。上記いずれのプライマーにも本発明のコーティ
ング組成物は密着可能であるが、好ましくは、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂である。用途によっては水や温度変化など厳しい条
件下での密着性が必要であり、その場合上記樹脂の対し
て官能基を加え変性することもできる。官能基、結合基
としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボニル
基、アミド基、アミノ基、グリシジル基、アルコキシシ
リル基、ヒドロキシシリル基、エーテル基、エステル基
などがある。
【0023】塗装方法は塗装目的に応じて、刷毛、ロー
ル、ディッピング、流し塗り、スプレー、ロールコータ
ー、フローコーター、遠心コーター、超音波コーター、
スクリーンプロセス、電着塗装、蒸着塗装などがある。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を実施例によってさらに詳述
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。また、特に断らない限り、以下に記す「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味す
る。
【0025】〔コーティング用組成物の粒子分布測定〕 (1)装置;シスメックス(株)製フロー式粒子像分析
装置FPIA-2100 (2)測定方法;FPIA2100シース液をエタノールに交換
し、焦点調整を実施。ポリアルコキシシラン溶液をその
まま吸引し、各資料とも5回測定を実施し、平均値を求
めた。 (3)装置測定条件; ・測定モード:HPF&LPFモード ・自動繰り返し:1回吸引5回繰り返し ・シース液:エタノール ・解析方法:個数基準
【0026】また、本実施例で用いた評価、試験方法を
以下に示す。 (1)耐候性:岩崎電気(株)製スーパーUVテスター
を使用し、光照射5時間(紫外線強度50mW/c
2 、ブラックパネル温度63℃、湿度50%)、結露
1時間(温度30℃以上、湿度100%)のサイクルで
試験を行い、更に光照射時に10分毎に10秒間シャワ
ーを行った。各時間におけるクラック、自然剥離等外観
変化を観察し、変化なしを合格とした。 (2)テーバー摩耗性:ASTM1044に準拠し、テ
ーバー摩耗試験機にて摩耗輪CS−10Fを装着し、荷
重500g下で500回転後のヘイズを測定し、試験前
のヘイズを引いた値を示した。 (3)初期密着性:JIS K5400に準拠し、サン
プルをカミソリの刃で2mm間隔に6本ずつ切れ目を入れ
て25個の碁盤目をつくり、市販のセロハンテープをよ
く密着させた後、90゜手前方向に急激に剥がした時、
塗膜が剥離せずに残存したマス目数をX/25で表示し
た。 (4)光学特性/ヘイズ:日本電色工業(株)製ヘーズ
メーターΣ80−NDHにて測定。 (5)耐煮沸性:評価サンプルを100℃の沸騰水に2
時間浸漬した後の外観変化、密着性を評価。 (6)耐熱性:評価サンプルを130℃の熱風循環乾燥
機中に1時間放置下の後の外観変化、密着性を評価。
【0027】実施例1〜4(ポリオルガノシロキサン組
成物の合成) 攪拌機、還流冷却器を備えた反応器にメチルトリメトキ
シシラン272部、メタノール160部を加え、窒素雰
囲気下で氷冷して10℃以下とした。次に0.1%の酢
酸溶液400部を40分かけて滴下し、アルコキシシラ
ンの加水分解を行った。滴下終了後に、氷冷下で1時間
反応継続してから室温で3時間攪拌し、加水分解を完結
させた。得られたシラノール溶液に、メタノールシリカ
ゾル(平均粒径15nm、シリカ固形分30%)200
部及びイソプロパノール600部を加え、20〜50mm
Hgの減圧下で、内温を35℃以下の条件でストリッピン
グし、メタノール及び残存する水を除去した。最終的に
得られたオルガノポリシロキサン溶液は650部で、固
形分濃度20.2%であった。このオルガノポリシロキ
サン溶液をA溶液とする。このA溶液の粒子像分析装置
を用いて測定し、平均粒子径、平均円径度、粒子濃度を
求めた結果を表1にまとめた。
【0028】このA溶液を暗所40℃、3日、5日、8
日間縮合反応を徐々に進行させた。このオルガノポリシ
ロキサン溶液をそれぞれB、C、D溶液とする。このB
〜D溶液の粒子像分析測定結果を表1に示した。
【0029】実施例5(ポリオルガノシロキサン組成物
の合成) 実施例1と同様の装置にメタノールシリカゾル(平均粒
径15nm、シリカ固形分34%)200部に氷酢酸
0.2gを加えた。10℃以下で攪拌しながらメチルト
リメトキシシラン138部を加え、メタノールとメチル
トリシラノールを発生させた。約1時間放置後、組成物
のpHは4.5に調整した。この組成物にイソプロパノ
ールを加え、固形分20.8%とした。この溶液を暗所
80℃、4時間縮合反応を進行させた。このポリオルガ
ノシロキサン溶液をE溶液とする。このE溶液の粒子像
分析測定を行った結果を表1に記した。
【0030】
【表1】
【0031】〔製造例1〕(ポリカーボネート/アクリ
ル樹脂共押出しシート製造法、特願平20001−18
1827号報の方法) ポリカーボネートを押し出す押出機として、バレル直径
65mm、スクリュウのL/D35、シリンダー温度27
0℃とした。また、被覆層を形成するアクリル樹脂を押
し出す押出機は、バレル直径32mm、スクリュウのL/
D32、シリンダー温度250℃に設定した。2種類の
樹脂を同時に溶融押出し、積層する際にはフィードブロ
ック(幅500mm)を使用し、ポリカーボネート樹脂の
片面にアクリル樹脂を積層した。ダイヘッド内温度は2
60℃とし、ダイ内で積層一体化された樹脂は、鏡面仕
上げされた3本のポリッシングロールに導かれ、1番ロ
ール温度110℃、2番ロール温度180℃、3番ロー
ル温度180℃に設定した。最初に流入するロール間隔
にて、バンクを形成した後、2番、3番ロールを通過さ
せた。引き取り速度は1.2m/分、引き取り用ピンチ
ロール速度1.6m/分とした。得られたシート厚さ
0.9mm、アクリル樹脂の被覆層は20μmであった。
【0032】ここで使用したポリカーボネート樹脂は三
菱ガス化学社製E−2000を、アクリル樹脂は連続溶
液(トルエン)重合法にて製造されたアトフィナ製アト
グラスV020を使用した。紫外線吸収剤としてチヌビ
ン1577(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
2.5%と、酸化防止剤としてスミライザーBHT(住
友化学工業社製)0.1%及びアデカスタブPEP−3
6(旭電化工業社製)0.05%添加した樹脂を用い
た。得られたシートの外観はブツ、スジ等はほとんど観
察されることがなく優れた品質であった。
【0033】〔評価例1〜5〕製造例1で製造した50
0mm×1000mmのポリカーボネート/アクリル樹脂シ
ート(0.9mm厚、アクリル樹脂層20μm)に実施例
1〜5で合成したポリオルガノシロキサン溶液A〜E液
を塗布し、室温で20分間自然乾燥させた後、130
℃、1時間硬化させた。塗膜の1次評価〔外観、密着性
(碁盤目試験)、耐熱性、耐煮沸性〕及び耐候性試験結
果を表2にまとめた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明は、特定のオリゴシロキサン化合
物を含有してなるポリオルガノシロキサン樹脂組成物で
あり、基材及びプライマー層との密着性に優れ、基材の
透明性を損なうことなく、耐光性、耐薬品性、耐擦傷
性、耐汚染性に優れ、硬化性、乾燥性に優れ、得られた
塗膜は高光沢で鮮映感のある仕上がりの良い塗膜が得ら
れる。よって、本発明のポリオルガノシロキサン樹脂組
成物をハードコート材に好適に使用することができる。
フロントページの続き (72)発明者 樋口 泰光 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱瓦斯化学株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 2K009 AA15 BB24 CC09 CC42 EE05 4D075 AE03 BB24Z DB31 DB43 DB48 DC02 DC13 DC24 EA41 EB43 EB56 EB57 4J038 DL021 DL031 DL071 DL091 HA166 HA176 HA256 JA45 JB02 JC30 JC38 KA03 KA06 KA20 MA14 NA03 NA04 NA05 NA11 NA12 NA17 PB02 PB05 PB07 PB08 PC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化ポリオルガノシロキサンからなる
    コーティング用樹脂組成物であり、ポリオルガノシロキ
    サン中、平均粒子径が1.5〜2.5μm、平均円径度
    0.70〜0.80、粒子濃度が50〜500個/μL
    であるコーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 透明な基材表面に請求項1のコーティン
    グ用組成物を塗布し、乾燥してなる光学部材。
  3. 【請求項3】 上記の透明な基材表面に、プライマーを
    介して、上記コーティング用組成物を塗布する請求項2
    に記載の光学部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020122036A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 三菱マテリアル電子化成株式会社 防汚性膜及び防汚性膜形成用液組成物

Cited By (2)

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JP2020122036A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 三菱マテリアル電子化成株式会社 防汚性膜及び防汚性膜形成用液組成物
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