JP2003064235A - 吸水性樹脂用プレポリマー - Google Patents

吸水性樹脂用プレポリマー

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JP2003064235A
JP2003064235A JP2001258941A JP2001258941A JP2003064235A JP 2003064235 A JP2003064235 A JP 2003064235A JP 2001258941 A JP2001258941 A JP 2001258941A JP 2001258941 A JP2001258941 A JP 2001258941A JP 2003064235 A JP2003064235 A JP 2003064235A
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polymer
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Koji Nomura
幸司 野村
Susumu Miho
享 美保
Kozo Kubota
耕三 窪田
Koji Yamamoto
浩司 山本
Minoru Atsuji
稔 阿津地
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙おむつ、生理用ナプキン等に代表される吸
水性樹脂複合材の製造において吸水性樹脂の前駆体とし
て使用され、取扱いが容易で加工性に優れるプレポリマ
ーの提供。 【解決手段】 アクリル酸および/またはアクリル酸塩
を主体とする水溶性単量体、そのポリマーおよび水から
なり、該ポリマーの重量平均分子量が50万以上であ
り、かつ該ポリマーの含有量が前記単量体と該ポリマー
の合計量を基準にして0.1〜50質量%である吸水性樹
脂用プレポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、紙おむつ、生理用
ナプキン等に代表される吸水性樹脂複合材の製造におい
て吸水性樹脂の前駆体として使用されるプレポリマーに
関するものである。本発明におけるプレポリマーは、ア
クリル酸および/またはアクリル酸塩を主体とする水溶
性単量体とともに該単量体の重合体が含まれる水溶液で
あり、適度な粘度を有しており、重合、硬化させること
により容易にシートまたは繊維に成形できる。さらに、
得られるシートまたは繊維を基材となる他の繊維または
シートと組み合わせて加工することにより上記吸水性樹
脂複合材を製造することもできるし、プレポリマーを直
接に基材シート等に塗布し、該基材シート上でプレポリ
マーを硬化させることによっても吸水性樹脂複合材を得
ることができる。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来紙おむつ、生理用ナ
プキン等の吸水性樹脂複合材は、紙、パルプまたは不織
布等の基材シート上に、架橋されたポリアクリル酸等か
らなる吸水性樹脂粉末を均一に分散させ固着させるとい
う方法で製造するのが一般的であった。固着方法として
は、吸水性樹脂粉末をティッシュ、綿等とサンドイッチ
にする方法とか、パルプと吸水性樹脂粉末を混合した後
にエンボス加工等の圧着処理をする方法等が採用されて
いるが、かかる方法においては、固着が不完全なことが
起こり易く、また粉を扱う点で取扱いが煩雑であるとい
う問題があった。その点の改善に関する提案は現在に至
るまで多数行われている。たとえば、特公平3−677
12号または特公平7−64896号公報等において
は、アクリル酸およびアクリル酸塩からなる単量体混合
物の水溶液を基材シート上に散布して微細な粒子を形成
させたり、または連続的に塗布して線を形成させた後
に、電離放射線や微粒子イオン化放射線等の照射により
前記単量体混合物を重合させ、かつ架橋させるという方
法が開示されている。
【0003】一方、特許公報第2516221号におい
ては、アクリル酸またはアクリル酸塩等の単量体とそれ
らの重合体との混合物を含んだ水溶液を繊維状基材上に
塗布し、その後に単量体を重合させることを手段として
採用する吸水性複合体の製法が開示されている。この特
許公報に開示されている単量体とそれらの重合体との混
合物の水溶液(この物は本発明におけるプレポリマーと
概念的に同一であるため、以下プレポリマーという)
は、該重合体によって適度に増粘されており、単量体の
みからなる水溶液では塗布されたとき繊維状基材に拡散
的に滲み込みことによって生じる、繊維状基材の柔軟性
が損なわれるという問題を解決した。しかしながら、上
記特許公報第2516221号に開示されたプレポリマ
ーは、平均分子量が20万程度の重合体を、単量体と重
合体の合計量を基準にして50重量%以上含むものであ
り、かかるプレポリマーを重合、硬化させて得られる吸
水性樹脂は分子量が高くなく吸水性能が今一歩であっ
た。本発明においては、吸水性樹脂複合材の製造に好適
に使用され、かつ得られる複合材が吸水性能に優れるプ
レポリマーの提供を目的とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、アクリル酸および/また
はアクリル酸塩を主体とする水溶性単量体、そのポリマ
ーおよび水からなり、該ポリマーの重量平均分子量が5
0万以上であり、かつ該ポリマーの含有量が前記単量体
と該ポリマーの合計量を基準にして0.1〜50質量%で
ある吸水性樹脂用プレポリマーである。以下本発明につ
いてさらに詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用される水溶性
単量体は、アクリル酸および/またはアクリル酸塩(以
下アクリル酸系単量体という)を主体とする水溶性単量
体であり、それは架橋性単量体の共存下に重合すること
により吸水性樹脂を与える単量体である。アクリル酸系
単量体としては、アクリル酸の20〜90モル%を塩基
で部分中和して得られるアクリル酸およびアクリル酸塩
の単量体混合物が好ましい。アクリル酸系単量体ととも
に併用し得る単量体(以下その他の単量体という)とし
ては、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸等のアニオン性モノマーやその塩;(メ
タ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2
−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシ
プロピル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリイレート、ポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、等のノニオン性親水性基含有モ
ノマー;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアリ
ールジメチルアンモニウムクロライド等のアミノ基含有
不飽和モノマーやそれらの4級化物等が挙げられる。上
記その他の単量体のうち、好ましい単量体は、2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
(塩)、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、
2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、4−メト
キシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレートおよびメトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレートからなる群から選ばれ
る単量体である。アクリル酸系単量体だけでは得られる
重合体と単量体水溶液とが相分離し易いのに対して、そ
の他の単量体を使用する場合には得られる重合体と単量
体水溶液との相溶性が向上し相分離が起こり難い。上記
単量体とアクリル酸系単量体と好ましい使用割合は、そ
れらの合計量を基準にして1〜30質量%である。ま
た、水溶性単量体とそれを溶解する水性媒体の使用割合
は、水溶性単量体の濃度として20〜60質量%が好ま
しい。
【0006】プレポリマーに含まれるポリマーは、アク
リル酸系単量体を重合して得られるポリマーであって、
重量平均分子量が50万以上のものである。さらに好ま
しいポリマーの重量平均分子量は100万以上である。
プレポリマーに含まれるポリマーの重量平均分子量が5
0万未満であるとプレポリマーを重合、硬化して得られ
る吸水性樹脂の吸水性能が劣る。本発明者らの実験結果
では、ポリマーの重量平均分子量が20万の場合には後
記した比較例1のように実用的な吸水性樹脂が得られな
かった。プレポリマーに含まれるポリマーの量は、上記
単量体とポリマーの合計量を基準にして0.1〜50質量
%であり、好ましくは1〜30質量%である。ポリマー
の割合が0.1質量%未満であると、プレポリマーの粘度
が低過ぎてプレポリマーの使用方法に制約がある。一方
ポリマーの割合が50質量%を越えると、プレポリマー
から得られる吸水性樹脂の吸水性能が劣る。また、プレ
ポリマーの好ましい粘度は、取扱いの容易さの点で、5
00〜100,000mPa・sである。なお、この粘度
はB型粘度計で25℃で測定した値である。
【0007】ポリマーを前記単量体および水とともに共
存させる方法は特に限定されず、単量体水溶液にポリマ
ーを溶解させても良いが、単量体水溶液を低重合転換率
で重合させる方法が好ましい。単量体水溶液に重合開始
剤を加えて、熱重合させたりまたは光重合させることに
より、単量体とポリマーとが前述の割合で含まれるプレ
ポリマーを製造することができる。プレポリマーの好ま
しい製造方法は、重合転換率の制御が容易な点で、紫外
線照射による光重合法である。光重合開始剤としてはベ
ンゾイル系、アゾ系等の公知のものが使用できる。光重
合開始剤の好ましい使用量は、単量体100質量部当た
り0.001〜0.1質量部である。光重合開始剤の量が0.
001質量部未満であるとプレポリマーを得るのに長時
間がかかり、一方開始剤の量が0.1質量部を越えるとプ
レポリマー中のポリマーの含有量の制御が難しい。
【0008】ベンゾイル基を有するラジカル系光重合開
始剤の具体例としては、ベンゾイン、ベンジル、アセト
フェノン、ベンゾフェノンおよびこれらの誘導体が挙げ
られる。該誘導体の例としては、ベンゾイン系のものと
して、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、アセトフェノン系のものとして、
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−
(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプ
ロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オ
ン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル)−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−
1−オン、ベンゾフェノン系のものとして、O−ベンゾ
イル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4
−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、
3,3’4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカル
ボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベン
ゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−
[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]
ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベ
ンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−
ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルア
ミノベンゾフェノン等が挙げられる。アゾ系光重合開始
剤の具体例としては、2,2‘−アゾビス〔2−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド〕〕、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンア
ミド)ジハイドレート、2,2‘−アゾビス{2−メチ
ル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕
プロピオンアミド}、2,2‘−アゾビス{2−メチル
−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒド
ロキシエチル〕プロピオンアミド}、2,2‘−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2‘−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)および2,2‘−アゾ
ビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)
が好ましい。光重合に際して、単量体水溶液中に次亜リ
ン酸ソーダ、メルカプトエタノール、イソプロパノール
等の連鎖移動剤を添加してもよい。
【0009】上記単量体の水溶液に照射される紫外線の
好ましい照度は10mW/cm2 以下である。実用的な範
囲は0.1〜10mW/cm2 である。照度が10mW/cm
2 を越えると重合反応と同時に架橋反応が併発しゲル化
が起こり易い。照射光量すなわち照射エネルギーは、上
記照度に時間を乗ずることにより得られるが、本発明に
おいて好ましい照射光量は、10〜10,000mJ/cm2
である。かかる照射光量は、照度0.1〜10mW/cm2
の光であれば、1〜120分照射することにより得られ
る。紫外線の光源としては、例えば蛍光ケミカルラン
プ、蛍光青色ランプ、メタルハライドランプまたは高圧
水銀ランプ等が使用できる。紫外線を照射する単量体水
溶液は、反応中撹拌することが好ましい。この撹拌方法
は特に限定されず、例えば撹拌羽根を用いることができ
る。この撹拌により、効率よく重合反応を進行させるこ
とができる。反応液を覆う雰囲気としては、空気、窒素
ガスまたは二酸化炭素ガス等のいずれでもよいが、好ま
しくは窒素ガスである。
【0010】上記の光重合法によれば、単量体、ポリマ
ーおよび光重合開始剤が水性媒体に溶解したプレポリマ
ーが得られる。プレポリマーは、前述のとおり吸水性樹
脂複合材等の製造に用いられる。吸水性樹脂複合材の具
体例としては、繊維状、不織布状、フィルム状またはシ
ート状の吸水性樹脂成型体および紙、パルプ等の基材に
プレポリマーを加工して得られる吸水性樹脂複合材が挙
げられる。更に、プレポリマーを型枠等に流し込み加工
することにより、任意の形状に成型加工することもでき
る。この場合の成型体は、プレポリマーの単独加工で
も、或いはその他の基材との複合加工としても良い。プ
レポリマーを吸水性樹脂に変換するには、プレポリマー
に架橋性単量体を添加した上、重合、硬化させる。この
際の重合方法としても紫外線照射による光重合が好まし
く採用できる。架橋性単量体としては、メチレンビスア
クリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルおよびトリメチロールプロパン等が挙げられ
る。
【0011】上記プレポリマーに発泡剤を配合した上
で、重合、硬化させることもできる。発泡剤は重合熱に
よって分解して、得られる吸水性樹脂を多孔質な構造に
する作用があり、多孔質な吸水性樹脂は吸水速度が速い
という特長がある。発泡剤としては、従来公知の無機
系、有機系発泡剤から任意に選択して使用することが可
能である。中でも無機系炭酸塩が好適であり、無機系炭
酸塩の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウ
ム、炭酸水素アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウム等およびこれらの水和物等が挙
げられ、それらの1種または2種以上が用いられる。特
に、本発明にとり好ましい炭酸塩は1価カチオン例えば
ナトリウム、カリウム、アンモニウムの炭酸塩または炭
酸水素塩である。また、アゾ系重合開始剤が有機系発泡
剤として有効である。アゾ系重合開始剤は低温でプレポ
リマーを重合硬化させることができ、しかも重合硬化時
に分解して窒素ガスを発生するので、発泡剤として好適
である。このようなアゾ系重合開始剤としては、アゾニ
トリル化合物、アゾアミジン化合物、アゾアミド化合
物、アルキルアゾ化合物等が好ましい。10時間半減期
温度が100℃以下のものが特に好ましく、具体的に
は、2,2‘−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩
酸塩、2,2’−アゾビス[ 2−(2−イミダゾリン−
2−イル)プロパン] 二塩酸塩、2,2‘−アゾビスイ
ソブチルアミド二水和物などが挙げられる。発泡剤のプ
レポリマー溶液への添加量は、プレポリマー固形分に対
し0.001〜10重量%であるのが好ましく、より好
ましくは0.01〜5重量%である。
【0012】上記プレポリマーから種々の吸水性材料を
製造することができる。例えば、プレポリマーをポリエ
チレンまたはポリプロピレンフィルムのような基材フィ
ルム表面上に塗工し、重合、硬化することによれば、吸
水性樹脂フィルムを得ることができる。また上記基材フ
ィルムへの塗工に際して、直線的な塗工、曲線的な塗工
または様々な模様が得られるように印刷塗工等を採用す
ることにより、色々な吸水性材料を得ることができる。
また、プレポリマーを細孔から押し出し、出てくる繊維
状プレポリマーに紫外線を照射して重合、硬化させるこ
とにより、繊維状吸水性樹脂を得ることもできる。得ら
れる繊維状吸水性樹脂を積層したうえ繊維同士を加熱融
着させて、不織布に加工成形することもできる。
【0013】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げることに
より本発明をさらに具体的に説明する。
【実施例1】(プレポリマー製造)アクリル酸ナトリウ
ム70mol%およびアクリル酸30mol%からなる
単量体成分の水溶液(単量体成分35質量%)と2−メ
トキシエチルアクリレート5質量%(対単量体成分)と
からなる単量体水溶液を20℃に冷却し、次いで、窒素
ガスを吹き込み、溶存酸素量を1ppm以下とした。こ
の単量体水溶液500gを1000mlガラスビーカー
に注ぎ、窒素ガス雰囲気下に攪拌機(スリーワンモータ
ー)で撹拌しながら、光重合開始剤として1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.01質量%
(対単量体成分)および連鎖移動剤として次亜リン酸ソ
ーダ0.1質量%(対単量体成分)を添加混合した。次
に、20℃の反応液にガラスビーカー側面から紫外線
(ハンディーUVランプ、発光長365nm、型番LU
V−6,井内盛栄堂社製)を照射して重合を開始した。
ガラスビーカー内に照射される紫外線強度はビーカー中
央(中心軸付近)で0.5mW/cm2 であった。10分
間紫外線を照射して(光量300m Joule/cm2 )、反
応液温度が30℃となった時点で紫外線ランプを消し、
反応液の入ったビーカーを氷浴中に冷却して目的のプレ
ポリマー1を得た。こうして得られたプレポリマー1
は、重量平均分子量550万のポリマーを14質量%含
有する、粘度18,000mPa・s(25℃)の均質
な溶液であった。なお、上記分子量等の物性値の測定は
以下の方法によった。 ○重量平均分子量の測定;ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー法によった。使用した分離カラムは、東ソ
ー株式会社商品名TSK−gelG4000PWXL+
G3000PWXL+G2500PWXL(3本を直列
に接続)であり、溶離液は0.1MNaClを含むリン
酸緩衝液であった。 ○粘度の測定;B型粘度計を用いて、25℃にて測定を
行った。 (プレポリマー1の評価)プレポリマー1にジエチレン
グリコールジグリシジルエーテル,ジエチレングリコー
ルジアクリレート,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−
フェニル−ケトンおよび過硫酸ナトリウムをそれぞれプ
レポリマー1中の単量体と重合体の合計量に対して0.1
質量%添加して得た混合液を、PPフィルムに塗工した
後に紫外線を照射して得られた吸水性フィルム(膜厚6
0μ)は自重の40倍の0.9%生理食塩水を吸水し
た。
【0014】
【比較例1】アクリル酸ナトリウム50mol%および
アクリル酸50mol%からなる単量体成分の水溶液
(単量体成分50質量%)と2−メトキシエチルアクリ
レート5質量%(対単量体成分)とからなる単量体水溶
液100重量部に平均分子量200,000の20wt
%ポリアクリル酸ソーダ水溶液(商品名アロンA−71
00,東亞合成株式会社製)を100重量部混合してプ
レポリマー2を得た。こうして得られたプレポリマー2
は、粘度15,000mPa・s(25℃)の均質な溶
液であった。以下、実施例1で用いたプレポリマー1を
プレポリマー2と変更した以外は実施例1と同様な操作
を行って樹脂フィルムを得た。しかし、このフィルムは
水溶性であり、目的とする吸水性フィルとはならなかっ
た。
【0015】
【発明の効果】本発明のプレポリマーによれば、吸水性
能に優れる吸水性樹脂を容易に得ることができ、さらに
該プレポリマーは適度な粘度を有する点で塗布、成形等
が容易なために種々の 吸水性樹脂複合材を得るために
用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/06 CEY C08J 9/06 CEY 4J100 // A61F 13/53 A61F 13/18 307A A61L 15/60 (72)発明者 山本 浩司 愛知県名古屋市港区昭和町17番地23 東亞 合成株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 阿津地 稔 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社高分子材料研究所内 Fターム(参考) 4C003 AA23 4F074 AA47 AA48 AB01 AB05 AG17 AH03 BA01 BB21 CA21 DA53 4J002 BG011 CH052 EF046 EG016 EH077 EN097 EN137 EP017 EV237 GD03 HA04 4J011 HA02 HB05 HB13 HB14 PA69 PC02 PC08 4J026 AA43 AA47 AA48 AA50 AA60 AA62 AC33 AC35 BA25 BA29 BA30 BA32 BA39 BA43 BB03 DA02 DA07 DA12 DA15 DB02 DB06 DB08 DB29 DB30 DB36 FA04 FA05 GA06 4J100 AE77Q AJ02P AK03P AK08P AL62Q AL66Q AM24Q BA08Q BC73Q CA04 CA23 DA01 DA09 FA19 FA43 JA60

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸および/またはアクリル酸塩
    を主体とする水溶性単量体、そのポリマーおよび水から
    なり、該ポリマーの重量平均分子量が50万以上であ
    り、かつ該ポリマーの含有量が前記単量体と該ポリマー
    の合計量を基準にして0.1〜50質量%である吸水性樹
    脂用プレポリマー。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーの重量平均分子量が100
    万以上である請求項1記載の吸水性樹脂用プレポリマ
    ー。
  3. 【請求項3】 粘度が500〜100, 000mPa・
    sである請求項1または2記載の吸水性樹脂用プレポリ
    マー。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の吸水性樹脂
    用プレポリマーおよび発泡剤からなる吸水性樹脂製造用
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7230061B2 (en) 2001-12-06 2007-06-12 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process for production of water-soluble (meth)acrylic polymers, water-soluble (meth)acrylic polymers, and use thereof
CN101168580B (zh) * 2006-10-27 2012-09-26 台湾塑胶工业股份有限公司 一种吸水性树脂的制造方法
WO2022172446A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 重合性組成物、成形体及び複合部材

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