JP2003064068A - 共役ジオレフィンの選択的エポキシ化方法 - Google Patents
共役ジオレフィンの選択的エポキシ化方法Info
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- JP2003064068A JP2003064068A JP2002149167A JP2002149167A JP2003064068A JP 2003064068 A JP2003064068 A JP 2003064068A JP 2002149167 A JP2002149167 A JP 2002149167A JP 2002149167 A JP2002149167 A JP 2002149167A JP 2003064068 A JP2003064068 A JP 2003064068A
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J23/00—Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
- B01J23/38—Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals
- B01J23/54—Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals combined with metals, oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36
- B01J23/66—Silver or gold
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D301/00—Preparation of oxiranes
- C07D301/02—Synthesis of the oxirane ring
- C07D301/03—Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
- C07D301/04—Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen
- C07D301/08—Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen in the gaseous phase
- C07D301/10—Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with air or molecular oxygen in the gaseous phase with catalysts containing silver or gold
-
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- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アリル炭素−水素結合を含む共役ジオレフィ
ン又はポリオレフィンを改質銀触媒の存在下に分子酸素
と接触させるモノエポキシドの調製。 【解決手段】 式: 【化1】 のオレフィン反応体と酸素含有ガスとを、銀1〜30重
量%並びにアルカリ金属、アルカリ土類金属及びタリウ
ムから選ばれたエポキシ化触媒改質剤10〜5000p
pmwが表面に分布している、表面積10m2/g未満
の触媒担体材料を含む担持銀触媒の存在下にエポキシド
生成条件の圧力及び温度において気相中で接触させるオ
レフィンのモノエポキシドの調製方法。
ン又はポリオレフィンを改質銀触媒の存在下に分子酸素
と接触させるモノエポキシドの調製。 【解決手段】 式: 【化1】 のオレフィン反応体と酸素含有ガスとを、銀1〜30重
量%並びにアルカリ金属、アルカリ土類金属及びタリウ
ムから選ばれたエポキシ化触媒改質剤10〜5000p
pmwが表面に分布している、表面積10m2/g未満
の触媒担体材料を含む担持銀触媒の存在下にエポキシド
生成条件の圧力及び温度において気相中で接触させるオ
レフィンのモノエポキシドの調製方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリル炭素−水素
結合を含む共役ジオレフィン又はポリオレフィンを選択
的にエポキシ化する気相法に関する。更に詳しくは、本
発明は、アリル炭素−水素結合を含む共役ジオレフィン
又はポリオレフィンを改質銀触媒の存在下において分子
酸素と気相中で接触させることによる、モノエポキシド
の調製に関する。
結合を含む共役ジオレフィン又はポリオレフィンを選択
的にエポキシ化する気相法に関する。更に詳しくは、本
発明は、アリル炭素−水素結合を含む共役ジオレフィン
又はポリオレフィンを改質銀触媒の存在下において分子
酸素と気相中で接触させることによる、モノエポキシド
の調製に関する。
【0002】
【従来の技術】アリル水素原子を含まないオレフィン
(非アリル型オレフィン)又はヒンダードアリル水素原
子を含むオレフィンの選択的エポキシ化方法はMonn
ier及びMuehlbauerによって米国特許第
4,897,498号、同第4,950,773号、同
第5,081,096号、同第5,138,077号及
び同第5,145,968号に記載されている。Sta
vinoha及びTollesonは米国特許第5,1
17,012号において、高温で1,3−ブタジエン、
酸素及びメタンを含む混合物を担持銀触媒と接触させる
ことによる、1,3−ブタジエンの3,4−エポキシ−
1−ブテン(EpB)への選択的エポキシ化を開示して
いる。同様に、Stavinohaらは米国特許第5,
362,890号において、ノルボルネン、ノルボルナ
ジエン及び一般式
(非アリル型オレフィン)又はヒンダードアリル水素原
子を含むオレフィンの選択的エポキシ化方法はMonn
ier及びMuehlbauerによって米国特許第
4,897,498号、同第4,950,773号、同
第5,081,096号、同第5,138,077号及
び同第5,145,968号に記載されている。Sta
vinoha及びTollesonは米国特許第5,1
17,012号において、高温で1,3−ブタジエン、
酸素及びメタンを含む混合物を担持銀触媒と接触させる
ことによる、1,3−ブタジエンの3,4−エポキシ−
1−ブテン(EpB)への選択的エポキシ化を開示して
いる。同様に、Stavinohaらは米国特許第5,
362,890号において、ノルボルネン、ノルボルナ
ジエン及び一般式
【0003】
【化3】
【0004】[式中、R1は水素又はアルキルであり、
R2はアリール基又は式
R2はアリール基又は式
【0005】
【化4】
【0006】の基である]を有するオレフィンから選ば
れた、アリル水素原子を含まない炭素数が2より多いオ
レフィン反応体のモノエポキシドの連続調製方法であっ
て、(1)該オレフィン反応体約3〜30モル%、酸素
約3〜30モル%及び炭素数2〜6のパラフィン炭化水
素約40〜90モル%(酸素:パラフィン炭化水素のモ
ル比は約0.03:1〜0.75:1の範囲である)を
含むガスを、担持銀エポキシ化触媒を含み且つ約175
〜230℃に保持されたエポキシ化帯域に連続的に供給
し;そして(2)該エポキシ化帯域から、オレフィン反
応体の該モノエポキシド約0.5〜3.5モル%、該オ
レフィン反応体約2〜28モル%、酸素約2〜28モル
%及び該パラフィン炭化水素約40〜90モル%を含む
ガスを連続的に除去する工程による方法を開示してい
る。
れた、アリル水素原子を含まない炭素数が2より多いオ
レフィン反応体のモノエポキシドの連続調製方法であっ
て、(1)該オレフィン反応体約3〜30モル%、酸素
約3〜30モル%及び炭素数2〜6のパラフィン炭化水
素約40〜90モル%(酸素:パラフィン炭化水素のモ
ル比は約0.03:1〜0.75:1の範囲である)を
含むガスを、担持銀エポキシ化触媒を含み且つ約175
〜230℃に保持されたエポキシ化帯域に連続的に供給
し;そして(2)該エポキシ化帯域から、オレフィン反
応体の該モノエポキシド約0.5〜3.5モル%、該オ
レフィン反応体約2〜28モル%、酸素約2〜28モル
%及び該パラフィン炭化水素約40〜90モル%を含む
ガスを連続的に除去する工程による方法を開示してい
る。
【0007】米国特許第6,011,163号は、ノル
ボルネン、ノルボルナジエン及び一般式
ボルネン、ノルボルナジエン及び一般式
【0008】
【化5】
【0009】[式中、R1は水素又はアルキルであり、
R2はアリール基又は式
R2はアリール基又は式
【0010】
【化6】
【0011】の基である]を有する、アリル水素原子を
含まない炭素数が2より多いオレフィンから選ばれたオ
レフィン反応体のモノエポキシドの調製方法を記載して
いる。この方法は、改質銀触媒の存在下において、高温
高圧でノルボルネン、ノルボルナジエン及び式(I)の
オレフィンを分子酸素と接触させることを含んでなる。
米国特許第4,897,498号は1,3−ブタジエン
のエポキシ化による、選択的反応生成物としての3,4
−エポキシ−1−ブテンの製造を開示している。しか
し、これらの改質もしくは促進触媒又は未改質銀触媒
は、プロピレンオキシドを形成するためのプロピレンの
エポキシ化に関してはほとんど非選択的である。これら
の触媒によるプロピレンのエポキシ化では、反応生成物
として二酸化炭素及び水のみが生成される。プロピレン
は、Morrison and Boyd, Orga
nic Chemistry, Allyn and
Bacon,Inc.,Boston,1959,15
4〜155頁において、C=C二重結合に隣接する炭素
原子に結合した水素原子を含むオレフィンと定義されて
いるアリル型オレフィンの最も簡単な例である。従っ
て、プロピレンは、プロピレンのC=C二重結合に対し
てアリル位にある−CH3基(及び3個のアリル水素原
子)、例えば、C=C−CH3を有する。他方、エチレ
ン及び1,3−ブタジエンのようなオレフィンは、Mo
rrison及びBoydが二重結合した炭素原子に結
合した水素原子として定義するビニル水素原子のみ、例
えばC=C−Hのみを含む。さらに、Morrison
及びBoydは155頁において、アリル水素原子は第
三水素原子よりも引き抜きがいっそう容易であると述べ
ている。もっとはっきり言えば、Morrison及び
Boydは、水素の反応性の順序は アリル>第三級>第二級>第一級>CH4>ビニル と書くことができると述べている。更に、米国特許第
5,770,746号は、プロピレン中のアリルC−H
結合のC−H結合エネルギーが77kcal/モルであ
るのに対し、エチレン中のビニルC−H結合のC−H結
合エネルギーは112kcal/モルであることを開示
している。従って、プロピレンのアリルC−H結合の1
つの引き抜きは、C=C二重結合への酸素の添加による
プロピレンオキシドの形成よりも好ましいことが容易に
わかる。結合エネルギー論のみに基づいて、分子酸素及
び促進又は非促進銀触媒を用いたプロピレン又は任意の
他のアリル型オレフィンのエポキシ化が非選択的酸化を
起こして、主に二酸化炭素及び水を形成し、対応するエ
ポキシドはあったとしてもほとんど形成しない理由が理
解できる。
含まない炭素数が2より多いオレフィンから選ばれたオ
レフィン反応体のモノエポキシドの調製方法を記載して
いる。この方法は、改質銀触媒の存在下において、高温
高圧でノルボルネン、ノルボルナジエン及び式(I)の
オレフィンを分子酸素と接触させることを含んでなる。
米国特許第4,897,498号は1,3−ブタジエン
のエポキシ化による、選択的反応生成物としての3,4
−エポキシ−1−ブテンの製造を開示している。しか
し、これらの改質もしくは促進触媒又は未改質銀触媒
は、プロピレンオキシドを形成するためのプロピレンの
エポキシ化に関してはほとんど非選択的である。これら
の触媒によるプロピレンのエポキシ化では、反応生成物
として二酸化炭素及び水のみが生成される。プロピレン
は、Morrison and Boyd, Orga
nic Chemistry, Allyn and
Bacon,Inc.,Boston,1959,15
4〜155頁において、C=C二重結合に隣接する炭素
原子に結合した水素原子を含むオレフィンと定義されて
いるアリル型オレフィンの最も簡単な例である。従っ
て、プロピレンは、プロピレンのC=C二重結合に対し
てアリル位にある−CH3基(及び3個のアリル水素原
子)、例えば、C=C−CH3を有する。他方、エチレ
ン及び1,3−ブタジエンのようなオレフィンは、Mo
rrison及びBoydが二重結合した炭素原子に結
合した水素原子として定義するビニル水素原子のみ、例
えばC=C−Hのみを含む。さらに、Morrison
及びBoydは155頁において、アリル水素原子は第
三水素原子よりも引き抜きがいっそう容易であると述べ
ている。もっとはっきり言えば、Morrison及び
Boydは、水素の反応性の順序は アリル>第三級>第二級>第一級>CH4>ビニル と書くことができると述べている。更に、米国特許第
5,770,746号は、プロピレン中のアリルC−H
結合のC−H結合エネルギーが77kcal/モルであ
るのに対し、エチレン中のビニルC−H結合のC−H結
合エネルギーは112kcal/モルであることを開示
している。従って、プロピレンのアリルC−H結合の1
つの引き抜きは、C=C二重結合への酸素の添加による
プロピレンオキシドの形成よりも好ましいことが容易に
わかる。結合エネルギー論のみに基づいて、分子酸素及
び促進又は非促進銀触媒を用いたプロピレン又は任意の
他のアリル型オレフィンのエポキシ化が非選択的酸化を
起こして、主に二酸化炭素及び水を形成し、対応するエ
ポキシドはあったとしてもほとんど形成しない理由が理
解できる。
【0012】オレフィンの構造と反応性との前述のよう
な関係に鑑みて、反応性のアリルC−H結合を含む任意
のオレフィンを改質銀触媒の存在下に、分子酸素によっ
て酸化してもオレフィンエポキシドは選択的には生成し
ないことが予想されるはずである。従って、イソプレン
(2−メチル−1,3−ブタジエン)又はピペリレン
(1,3−ペンタジエン)のような共役ジオレフィンの
各分子はC=C二重結合に関してアリル位にある−CH
3基を含むので、このような共役ジオレフィンを改質銀
触媒の存在下に分子酸素によって酸化させてもオレフィ
ンエポキシドは選択的には生成されないことは当業者な
らば予想がつくはずである。
な関係に鑑みて、反応性のアリルC−H結合を含む任意
のオレフィンを改質銀触媒の存在下に、分子酸素によっ
て酸化してもオレフィンエポキシドは選択的には生成し
ないことが予想されるはずである。従って、イソプレン
(2−メチル−1,3−ブタジエン)又はピペリレン
(1,3−ペンタジエン)のような共役ジオレフィンの
各分子はC=C二重結合に関してアリル位にある−CH
3基を含むので、このような共役ジオレフィンを改質銀
触媒の存在下に分子酸素によって酸化させてもオレフィ
ンエポキシドは選択的には生成されないことは当業者な
らば予想がつくはずである。
【0013】液相法で分子酸素を用いることによる、ア
リルC−Hを有するアリルアルキル基を含む共役ジオレ
フィンのエポキシ化が、米国特許第2,879,276
号に記載されている。この米国特許第2,879,27
6号によれば、触媒は必要ではないが、アゾジイソブチ
ロニトリル又はベンゾイルペルオキシドのような遊離基
開始剤であると考えられる触媒の存在下ではオレフィン
エポキシドの形成速度はより速かった。この方法では酸
素濃度も重要であり、酸素圧0.1〜40mm(又はト
ル)の酸素濃度を保持することが必要であり、3〜6m
mの酸素濃度が最も好ましかった。
リルC−Hを有するアリルアルキル基を含む共役ジオレ
フィンのエポキシ化が、米国特許第2,879,276
号に記載されている。この米国特許第2,879,27
6号によれば、触媒は必要ではないが、アゾジイソブチ
ロニトリル又はベンゾイルペルオキシドのような遊離基
開始剤であると考えられる触媒の存在下ではオレフィン
エポキシドの形成速度はより速かった。この方法では酸
素濃度も重要であり、酸素圧0.1〜40mm(又はト
ル)の酸素濃度を保持することが必要であり、3〜6m
mの酸素濃度が最も好ましかった。
【0014】非常の大幅に改質された銀触媒を用いたプ
ロピレンのエポキシ化が、Graffney及び共同研
究者によって米国特許第5,703,254号、同第
5,770,746号及び同第5,780,657号に
開示されている。Gaffneyによって研究された触
媒組成物は以下の成分を含んでいた:Ag 30〜60
%;K 0.5〜1%;Cl 0.5〜1%;Mo
0.5〜2.5%;Re0.5〜1%;W 0.5〜1
%、及びCaCO3 残量。これらの触媒は、これらの
成分のスラリーを粉末CaCO3と共にボールミル磨砕
して、CaCO3を他の成分とよく混合することによっ
て調製された。従って、これらの触媒組成物は、担持触
媒と定義される用語の従来の意味から言えば担体上には
保持されていない。
ロピレンのエポキシ化が、Graffney及び共同研
究者によって米国特許第5,703,254号、同第
5,770,746号及び同第5,780,657号に
開示されている。Gaffneyによって研究された触
媒組成物は以下の成分を含んでいた:Ag 30〜60
%;K 0.5〜1%;Cl 0.5〜1%;Mo
0.5〜2.5%;Re0.5〜1%;W 0.5〜1
%、及びCaCO3 残量。これらの触媒は、これらの
成分のスラリーを粉末CaCO3と共にボールミル磨砕
して、CaCO3を他の成分とよく混合することによっ
て調製された。従って、これらの触媒組成物は、担持触
媒と定義される用語の従来の意味から言えば担体上には
保持されていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】Gaffney及び共
同研究者は、プロピレンオキシドに対する活性及び選択
性には触媒成分と気相促進剤との複合混合物が必要であ
ることを示した。例えば、Ag 50重量%及びCaC
O3 50重量%からなる触媒はプロピレンオキシドへ
の選択率がわずか3%であり、有機塩化物又はNO(酸
化窒素)供給材料添加剤を含まずにAg、K及びCaC
O3を含む触媒では転化率が低く(1%未満)、選択率
も低かった(3%未満)。供給材料流中に塩化エチル及
びNOをC 3H6及びO2と同時供給すると転化率(10
%以下)及び選択率(60%以下)が共に増加した。G
affney法の場合に使用される塩化エチルの量(典
型的には約200ppm)は、オレフィンのエポキシ化
に一般に使用される量よりも何倍も多い。通常、有機塩
化物レベルが10〜50ppmより高いと、触媒の失活
が起こる。
同研究者は、プロピレンオキシドに対する活性及び選択
性には触媒成分と気相促進剤との複合混合物が必要であ
ることを示した。例えば、Ag 50重量%及びCaC
O3 50重量%からなる触媒はプロピレンオキシドへ
の選択率がわずか3%であり、有機塩化物又はNO(酸
化窒素)供給材料添加剤を含まずにAg、K及びCaC
O3を含む触媒では転化率が低く(1%未満)、選択率
も低かった(3%未満)。供給材料流中に塩化エチル及
びNOをC 3H6及びO2と同時供給すると転化率(10
%以下)及び選択率(60%以下)が共に増加した。G
affney法の場合に使用される塩化エチルの量(典
型的には約200ppm)は、オレフィンのエポキシ化
に一般に使用される量よりも何倍も多い。通常、有機塩
化物レベルが10〜50ppmより高いと、触媒の失活
が起こる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アリル炭
素−水素結合を含むいくつかの共役ジオレフィンを改質
銀触媒の存在下において気相中で分子酸素を接触させる
ことによって、アリル炭素−水素結合を含むいくつかの
共役ジオレフィンをオレフィンエポキシドに選択的に転
化できることを発見した。
素−水素結合を含むいくつかの共役ジオレフィンを改質
銀触媒の存在下において気相中で分子酸素を接触させる
ことによって、アリル炭素−水素結合を含むいくつかの
共役ジオレフィンをオレフィンエポキシドに選択的に転
化できることを発見した。
【0017】従って、本発明は、式:
【0018】
【化7】
【0019】[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は、独立して、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝
鎖アルキル基から選ばれるが、ただし、R1、R2、
R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つは、隣接するC
=C二重結合の1つ又は両方に対してアリルである少な
くとも1個のC−H基を含む]のオレフィン反応体のモ
ノエポキシドの調製方法であって、銀1〜30重量%並
びにアルカリ金属、アルカリ土類金属及びタリウムから
選ばれたエポキシ化触媒改質剤10〜5000重量百万
分率(ppmw)が表面に分布している、表面積10m
2/g未満の触媒担体材料を含む担持銀触媒の存在下
に、エポキシド生成条件の圧力及び温度において該オレ
フィン反応体と酸素含有ガスとを気相中で接触させるこ
とを含んでなる方法を提供する。
は、独立して、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝
鎖アルキル基から選ばれるが、ただし、R1、R2、
R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つは、隣接するC
=C二重結合の1つ又は両方に対してアリルである少な
くとも1個のC−H基を含む]のオレフィン反応体のモ
ノエポキシドの調製方法であって、銀1〜30重量%並
びにアルカリ金属、アルカリ土類金属及びタリウムから
選ばれたエポキシ化触媒改質剤10〜5000重量百万
分率(ppmw)が表面に分布している、表面積10m
2/g未満の触媒担体材料を含む担持銀触媒の存在下
に、エポキシド生成条件の圧力及び温度において該オレ
フィン反応体と酸素含有ガスとを気相中で接触させるこ
とを含んでなる方法を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の方法に使用するオレフィ
ン反応体は、式:
ン反応体は、式:
【0021】
【化8】
【0022】[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は、独立して、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝
鎖アルキル基から選ばれるが、ただし、R1、R2、
R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つは、隣接するC
=C二重結合の1つ又は両方に対してアリル位にある少
なくとも1個のC−H基を含む]を有する。オレフィン
反応体は、炭素数が少なくとも5個で、代表的には20
個以下、好ましくは12以下である。オレフィン反応体
の具体例には、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタ
ジエン)及びピペリレン(1,3−ペンタジエン)があ
る。本発明の新規方法によって得られるエポキシド生成
物は2個のエポキシド異性体の混合物、例えばイソプレ
ンからの場合、3,4−エポキシ−2−メチル−1−ブ
テン及び3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテンの
混合物である。これらの異性体のうち、3,4−エポキ
シ−2−メチル−1−ブテンはアリル―CH3を含まな
いC=C二重結合のエポキシ化を表し、3,4−エポキ
シ−3−メチル−1−ブテンはイソプレン中のアリル―
CH3を含むC=C二重結合のエポキシ化を表す。
は、独立して、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝
鎖アルキル基から選ばれるが、ただし、R1、R2、
R3、R4、R5及びR6の少なくとも1つは、隣接するC
=C二重結合の1つ又は両方に対してアリル位にある少
なくとも1個のC−H基を含む]を有する。オレフィン
反応体は、炭素数が少なくとも5個で、代表的には20
個以下、好ましくは12以下である。オレフィン反応体
の具体例には、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタ
ジエン)及びピペリレン(1,3−ペンタジエン)があ
る。本発明の新規方法によって得られるエポキシド生成
物は2個のエポキシド異性体の混合物、例えばイソプレ
ンからの場合、3,4−エポキシ−2−メチル−1−ブ
テン及び3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテンの
混合物である。これらの異性体のうち、3,4−エポキ
シ−2−メチル−1−ブテンはアリル―CH3を含まな
いC=C二重結合のエポキシ化を表し、3,4−エポキ
シ−3−メチル−1−ブテンはイソプレン中のアリル―
CH3を含むC=C二重結合のエポキシ化を表す。
【0023】本発明によって提供される方法に使用でき
る担持銀エポキシ化触媒は公知材料であり、米国特許第
4,039,561号、同第4,169,009号、同
第4,267,073号、同第4,389,338号、
同第4,769,358号及び同第5,081,096
号に記載された触媒製造方法を含む文献記載の方法に従
って調製できる。従って、本発明方法に使用できる触媒
は、銀1〜30重量%並びにアルカリ金属、アルカリ土
類金属及びタリウムから選ばれたエポキシ化触媒改質剤
10〜5000重量ppm(ppmw)が表面に沈着し
ている触媒担体材料からなる。銀の重量%及び改質剤
(促進剤とも称する)のppmwは触媒、すなわち、完
成触媒の総重量に基づく。触媒の改質剤成分は、改質剤
元素の塩、酸化物、水酸化物としても存在できるが、触
媒の改質剤濃度は改質剤元素のみに基づく。
る担持銀エポキシ化触媒は公知材料であり、米国特許第
4,039,561号、同第4,169,009号、同
第4,267,073号、同第4,389,338号、
同第4,769,358号及び同第5,081,096
号に記載された触媒製造方法を含む文献記載の方法に従
って調製できる。従って、本発明方法に使用できる触媒
は、銀1〜30重量%並びにアルカリ金属、アルカリ土
類金属及びタリウムから選ばれたエポキシ化触媒改質剤
10〜5000重量ppm(ppmw)が表面に沈着し
ている触媒担体材料からなる。銀の重量%及び改質剤
(促進剤とも称する)のppmwは触媒、すなわち、完
成触媒の総重量に基づく。触媒の改質剤成分は、改質剤
元素の塩、酸化物、水酸化物としても存在できるが、触
媒の改質剤濃度は改質剤元素のみに基づく。
【0024】触媒の担体成分は、触媒を使用する方法に
おいてエチレン列不飽和化合物及び酸素含有ガス供給材
料並びに生成物の存在下で本質的に不活性である、多数
の常用の多孔性、超耐熱性触媒担体材料から選ぶことが
できる。このような常用の材料は天然でも合成でもよ
く、マクロ多孔性構造、すなわち10m2/gより低い
の表面積を有する構造であるのが好ましい。これらの担
体材料は一般に、20%より大きい見掛気孔率を有す
る。珪酸質及び/又はアルミナ質組成物を含む担体が一
般に好ましい。適当な担体の具体例は、酸化アルミニウ
ム(商品名「Alundum」として市販されている材
料を含む)、軽石、マグネシア、ジルコニア、多孔質珪
藻土、フラー土、炭化珪素、珪素及び/又は炭化珪素を
含む多孔質凝集物、シリカ、精選クレイ(select
ed clay)、人工及び天然のゼオライト並びにセ
ラミックスである。本発明の方法に使用できる触媒の調
製に特に有用な超耐熱性担体は、アルミナ質材料、特に
α−アルミナを含む材料である。α−アルミナ含有担体
の場合には、BET法によって測定された比表面積が
0.03〜10m2/gであって、従来の水銀法又は吸
水法によって測定された見掛気孔率が25〜60容量%
であるものがより好ましい。比表面積を測定するための
BET法は、Brunauer,S.,Emmett,
P.H.及びTeller,E.,J.Am.Che
m.Soc.,60.309〜16(1938)に詳述
されている。
おいてエチレン列不飽和化合物及び酸素含有ガス供給材
料並びに生成物の存在下で本質的に不活性である、多数
の常用の多孔性、超耐熱性触媒担体材料から選ぶことが
できる。このような常用の材料は天然でも合成でもよ
く、マクロ多孔性構造、すなわち10m2/gより低い
の表面積を有する構造であるのが好ましい。これらの担
体材料は一般に、20%より大きい見掛気孔率を有す
る。珪酸質及び/又はアルミナ質組成物を含む担体が一
般に好ましい。適当な担体の具体例は、酸化アルミニウ
ム(商品名「Alundum」として市販されている材
料を含む)、軽石、マグネシア、ジルコニア、多孔質珪
藻土、フラー土、炭化珪素、珪素及び/又は炭化珪素を
含む多孔質凝集物、シリカ、精選クレイ(select
ed clay)、人工及び天然のゼオライト並びにセ
ラミックスである。本発明の方法に使用できる触媒の調
製に特に有用な超耐熱性担体は、アルミナ質材料、特に
α−アルミナを含む材料である。α−アルミナ含有担体
の場合には、BET法によって測定された比表面積が
0.03〜10m2/gであって、従来の水銀法又は吸
水法によって測定された見掛気孔率が25〜60容量%
であるものがより好ましい。比表面積を測定するための
BET法は、Brunauer,S.,Emmett,
P.H.及びTeller,E.,J.Am.Che
m.Soc.,60.309〜16(1938)に詳述
されている。
【0025】以下の材料は、使用できる触媒担体の具体
例である。 I.Norton SN−06595:表面積0.26
m2/g、総気孔容積0.675cc(Hg)/gm、
気孔径中央値19ミクロン(μ)、充填密度0.98g
/cm3、化学組成(重量%):Al2O3−84.7,
SiO2−13.4,Fe2O3−0.21,TiO2−
0.47,CaO−0.21,MgO−0.12,Na
2O−0.15,K2O−0.26を有する、流動化可能
な粉末。 II.Norton SN−08228:表面積0.2
6m2/g、総気孔容積0.23cc(Hg)/gm、
気孔径中央値19μ、充填密度0.90g/cm3、化
学組成(重量%):アルミナ−84.7,SiO2−1
3.4,Fe2O3−0.21,TiO2−0.47,C
aO−0.21,MgO−0.12,Na2O−0.1
5,K2O−0.26を有する、0.1875インチの
ペレット。 III.Norton SA−5252:表面積0.3
9m2/g、総気孔容積0.36cc(Hg)/gm、
気孔径中央値5.4μ、充填密度0.94g/cm3、
化学組成(重量%):Al2O3−93.1,SiO2−
5.6,Fe2O3−0.3,TiO2−0.1,CaO
−0.1,MgO−0.3,Na2O−0.1,K2O−
0.1を有する、0.1875インチの球体。 IV.Norton 5552アルミナリング:表面積
0.43m2/g、総気孔容積0.37cc(Hg)/
gm、気孔径中央値7μ、充填密度0.80g/c
m3、化学組成(重量%):Al2O3−93.1,Si
O2−5.6,Fe2O3−0.3,TiO2−0.1,C
aO−0.1,MgO−0.3,Na2O−0.1,K2
O−0.1を有する、0.25インチのリング。 V.Norton SA−82501:表面積0.13
m2/g、総気孔容積0.37cc(Hg)/gm、気
孔径中央値32.5μ、充填密度0.88g/cm3、
化学組成(重量%):Al2O3−85.0,SiO2−
12.0,並びにFe2O3、TiO2、CaO、Mg
O、Na2O及びK2Oとして残りの3%を有する、0.
1875インチの球体。
例である。 I.Norton SN−06595:表面積0.26
m2/g、総気孔容積0.675cc(Hg)/gm、
気孔径中央値19ミクロン(μ)、充填密度0.98g
/cm3、化学組成(重量%):Al2O3−84.7,
SiO2−13.4,Fe2O3−0.21,TiO2−
0.47,CaO−0.21,MgO−0.12,Na
2O−0.15,K2O−0.26を有する、流動化可能
な粉末。 II.Norton SN−08228:表面積0.2
6m2/g、総気孔容積0.23cc(Hg)/gm、
気孔径中央値19μ、充填密度0.90g/cm3、化
学組成(重量%):アルミナ−84.7,SiO2−1
3.4,Fe2O3−0.21,TiO2−0.47,C
aO−0.21,MgO−0.12,Na2O−0.1
5,K2O−0.26を有する、0.1875インチの
ペレット。 III.Norton SA−5252:表面積0.3
9m2/g、総気孔容積0.36cc(Hg)/gm、
気孔径中央値5.4μ、充填密度0.94g/cm3、
化学組成(重量%):Al2O3−93.1,SiO2−
5.6,Fe2O3−0.3,TiO2−0.1,CaO
−0.1,MgO−0.3,Na2O−0.1,K2O−
0.1を有する、0.1875インチの球体。 IV.Norton 5552アルミナリング:表面積
0.43m2/g、総気孔容積0.37cc(Hg)/
gm、気孔径中央値7μ、充填密度0.80g/c
m3、化学組成(重量%):Al2O3−93.1,Si
O2−5.6,Fe2O3−0.3,TiO2−0.1,C
aO−0.1,MgO−0.3,Na2O−0.1,K2
O−0.1を有する、0.25インチのリング。 V.Norton SA−82501:表面積0.13
m2/g、総気孔容積0.37cc(Hg)/gm、気
孔径中央値32.5μ、充填密度0.88g/cm3、
化学組成(重量%):Al2O3−85.0,SiO2−
12.0,並びにFe2O3、TiO2、CaO、Mg
O、Na2O及びK2Oとして残りの3%を有する、0.
1875インチの球体。
【0026】好ましいわけではないが、使用できる他の
担体材料としては以下ものが挙げられる:例えば、表面
積3.9m2/g及び粒度75〜250μの酸化亜鉛;
例えば、表面積0.5m2/g及び粒度40〜75μの
チタニア;酸化カルシウム;例えば、表面積0.18m
2/g及び粒度75〜250μのシリカ;例えば、表面
積1m2/g及び粒度40〜75μの酸化バリウム;窒
化硼素;窒化珪素;及び炭化珪素。
担体材料としては以下ものが挙げられる:例えば、表面
積3.9m2/g及び粒度75〜250μの酸化亜鉛;
例えば、表面積0.5m2/g及び粒度40〜75μの
チタニア;酸化カルシウム;例えば、表面積0.18m
2/g及び粒度75〜250μのシリカ;例えば、表面
積1m2/g及び粒度40〜75μの酸化バリウム;窒
化硼素;窒化珪素;及び炭化珪素。
【0027】好ましい種類の担体材料は、比較的均一な
気孔径を有し且つより詳細には(1)0.1〜2.0m
2/g、好ましくは0.3〜1.0m2/gのBET比表
面積及び(2)42〜60%、好ましくは46〜58%
の見掛気孔率を有することを特徴とする、低表面積の溶
融α−アルミナである。
気孔径を有し且つより詳細には(1)0.1〜2.0m
2/g、好ましくは0.3〜1.0m2/gのBET比表
面積及び(2)42〜60%、好ましくは46〜58%
の見掛気孔率を有することを特徴とする、低表面積の溶
融α−アルミナである。
【0028】触媒担体の実際の物理的形態は特には重要
でない。触媒担体の形態は触媒活性にはほとんど影響を
与えないが、熱伝達、物質移動、流量制限による圧力降
下、気−液−固接触の効率、触媒耐久性などのような実
際的な考慮事項によって、例えば球体、ペレット、押出
物、リング、サドルなどの一定の形状の使用が好ましく
なる。エチレン列不飽和化合物のエポキシ化に使用され
る常用の市販の固定層式反応器は、複数の並列又は直列
に配置された細長い管の形態である(適当なシェル中
で)。このような反応器においては、0.1〜0.8イ
ンチの直径を有する丸みを帯びた形状、例えば球体、ペ
レット、リング、タブレットなどの形状にされた担体を
使用するのが望ましい。
でない。触媒担体の形態は触媒活性にはほとんど影響を
与えないが、熱伝達、物質移動、流量制限による圧力降
下、気−液−固接触の効率、触媒耐久性などのような実
際的な考慮事項によって、例えば球体、ペレット、押出
物、リング、サドルなどの一定の形状の使用が好ましく
なる。エチレン列不飽和化合物のエポキシ化に使用され
る常用の市販の固定層式反応器は、複数の並列又は直列
に配置された細長い管の形態である(適当なシェル中
で)。このような反応器においては、0.1〜0.8イ
ンチの直径を有する丸みを帯びた形状、例えば球体、ペ
レット、リング、タブレットなどの形状にされた担体を
使用するのが望ましい。
【0029】無機銀化合物から触媒を調製するための好
ましい方法は、下記工程(1)〜(3)を含む:(1)
1又は2工程で、多孔質担体材料を、無機銀化合物及び
改質剤化合物の水溶液と接触させ、得られた含浸担体材
料を乾燥させることによって、触媒前駆体を形成し;
(2)場合によっては、空気、酸素が枯渇した空気、窒
素、アルゴン、ヘリウムなどのようなガスを高温で触媒
前駆体上又は前駆体中に通しながら、触媒前駆体を焼成
し;そして(3)170〜600℃の温度において触媒
前駆体を、(i)水素又は(ii)少なくとも4容量%
の水素を含む不活性ガスを含むガスと充分に接触させ
る。有機銀化合物、例えば銀アミンオキサレート、例え
ば銀ビス−エチレンジアミンオキサレートからの触媒の
調製は以下の工程(1)〜(3)を含んでなる:(1)
1又は2工程で、多孔質担体材料を、有機銀化合物及び
改質剤化合物の水溶液と接触させ、得られた含浸担体材
料を乾燥させることによって、触媒前駆体を形成し;
(2)場合によっては、空気、酸素が枯渇した空気、窒
素、アルゴン、ヘリウムなどのようなガスを高温で触媒
前駆体上又は前駆体中に通しながら、触媒前駆体を焼成
し;そして(3)触媒前駆体を150〜300℃の温度
において加熱して、有機銀化合物を熱分解させる。
ましい方法は、下記工程(1)〜(3)を含む:(1)
1又は2工程で、多孔質担体材料を、無機銀化合物及び
改質剤化合物の水溶液と接触させ、得られた含浸担体材
料を乾燥させることによって、触媒前駆体を形成し;
(2)場合によっては、空気、酸素が枯渇した空気、窒
素、アルゴン、ヘリウムなどのようなガスを高温で触媒
前駆体上又は前駆体中に通しながら、触媒前駆体を焼成
し;そして(3)170〜600℃の温度において触媒
前駆体を、(i)水素又は(ii)少なくとも4容量%
の水素を含む不活性ガスを含むガスと充分に接触させ
る。有機銀化合物、例えば銀アミンオキサレート、例え
ば銀ビス−エチレンジアミンオキサレートからの触媒の
調製は以下の工程(1)〜(3)を含んでなる:(1)
1又は2工程で、多孔質担体材料を、有機銀化合物及び
改質剤化合物の水溶液と接触させ、得られた含浸担体材
料を乾燥させることによって、触媒前駆体を形成し;
(2)場合によっては、空気、酸素が枯渇した空気、窒
素、アルゴン、ヘリウムなどのようなガスを高温で触媒
前駆体上又は前駆体中に通しながら、触媒前駆体を焼成
し;そして(3)触媒前駆体を150〜300℃の温度
において加熱して、有機銀化合物を熱分解させる。
【0030】触媒前駆体は、当業者によく知られた方法
を用いて、例えば適当な銀及び改質剤化合物を担体上に
沈殿させることによって、含浸によって、銀及び改質剤
化合物と担体材料との共沈によって、並びに担体材料と
銀及び改質剤化合物とを粒子の形態でこすり合わせるな
どして調製できる。改質剤を担体材料上に取り入れる順
序は重要ではなく、例えば担体は銀源と接触させてか
ら、改質剤と接触させてもよいし、改質剤化合物と接触
させてから銀化合物と接触させてもよいし、又は担体材
料を改質剤化合物及び銀化合物と同時に接触させてもよ
い。
を用いて、例えば適当な銀及び改質剤化合物を担体上に
沈殿させることによって、含浸によって、銀及び改質剤
化合物と担体材料との共沈によって、並びに担体材料と
銀及び改質剤化合物とを粒子の形態でこすり合わせるな
どして調製できる。改質剤を担体材料上に取り入れる順
序は重要ではなく、例えば担体は銀源と接触させてか
ら、改質剤と接触させてもよいし、改質剤化合物と接触
させてから銀化合物と接触させてもよいし、又は担体材
料を改質剤化合物及び銀化合物と同時に接触させてもよ
い。
【0031】触媒前駆体の調製に使用する銀化合物は重
要ではない。代表的には、触媒前駆体の調製は、担体材
料に水、アルコール、グリコールエーテル又はそれらの
混合物中銀化合物溶液を含浸させることを含んでなる。
化合物の例は、硝酸銀、蓚酸銀、酢酸銀などである。当
業者ならば、いくつかの有機銀化合物は、水性媒体中に
溶解させるためにアンモニア又はアミンの添加を必要と
すること;従って、このような溶媒和促進添加剤の使用
が本発明の実施において予期されることがわかる。
要ではない。代表的には、触媒前駆体の調製は、担体材
料に水、アルコール、グリコールエーテル又はそれらの
混合物中銀化合物溶液を含浸させることを含んでなる。
化合物の例は、硝酸銀、蓚酸銀、酢酸銀などである。当
業者ならば、いくつかの有機銀化合物は、水性媒体中に
溶解させるためにアンモニア又はアミンの添加を必要と
すること;従って、このような溶媒和促進添加剤の使用
が本発明の実施において予期されることがわかる。
【0032】触媒は、銀を、元素又は金属銀として計算
して、活性触媒総重量に基づき1〜30重量%含むこと
ができる。担体上への銀の添加量は元素銀として2〜2
5重量%、最も好ましくは5〜20重量%である。銀は
一般に、0.1〜5.0μの本質的に均一な直径を有す
る、均一の間隔で並んだ、不連続で、粘着性で、実質的
に半球形の離散粒子の形態である。0.1μ未満の銀粒
子を含む触媒は得られる触媒成績はよくなく、これに対
して、5.0μより大きい銀粒子は均一の間隔で並んだ
不連続粒子ではなくて、群生結晶の連続層を生じるよう
であり、この結果、得られる触媒は、銀表面積の減少の
ために活性が劣る。
して、活性触媒総重量に基づき1〜30重量%含むこと
ができる。担体上への銀の添加量は元素銀として2〜2
5重量%、最も好ましくは5〜20重量%である。銀は
一般に、0.1〜5.0μの本質的に均一な直径を有す
る、均一の間隔で並んだ、不連続で、粘着性で、実質的
に半球形の離散粒子の形態である。0.1μ未満の銀粒
子を含む触媒は得られる触媒成績はよくなく、これに対
して、5.0μより大きい銀粒子は均一の間隔で並んだ
不連続粒子ではなくて、群生結晶の連続層を生じるよう
であり、この結果、得られる触媒は、銀表面積の減少の
ために活性が劣る。
【0033】完成触媒の改質剤成分の化学的形態はわか
っていない。しかし、銀塩の金属銀への還元において含
浸担体に加えられる熱及び/又は水素処理は、改質剤化
合物又は塩を酸化物、酸素含有化合物又はハロゲン化物
化合物に転化させる可能性が最も高い。触媒担体上に存
在する改質剤化合物の量は本明細書中では、改質剤化合
物ではなく改質剤元素の、触媒の総重量に基づく重量%
として表す。
っていない。しかし、銀塩の金属銀への還元において含
浸担体に加えられる熱及び/又は水素処理は、改質剤化
合物又は塩を酸化物、酸素含有化合物又はハロゲン化物
化合物に転化させる可能性が最も高い。触媒担体上に存
在する改質剤化合物の量は本明細書中では、改質剤化合
物ではなく改質剤元素の、触媒の総重量に基づく重量%
として表す。
【0034】触媒表面に存在する改質剤元素の量は、例
えば使用する担体材料及び/又はその表面積並びに触媒
上の銀の量によってかなり異なり得る。一般に、活性触
媒上の改質剤元素の量は、活性触媒の総重量に基づき1
0〜5000重量ppmの範囲である。改質剤の濃度は
好ましくは20〜3000重量ppmであり、50〜1
600重量ppm(同じ基準)の範囲の量が特に好まし
い。改質剤元素は好ましくはセシウム、ルビジウム又は
タリウムである。通常、完成触媒又は活性触媒の銀:改
質剤の重量比は50:1〜4000:1、好ましくは1
00:1〜2500:1、最も好ましくは100:1〜
2000:1の範囲である。
えば使用する担体材料及び/又はその表面積並びに触媒
上の銀の量によってかなり異なり得る。一般に、活性触
媒上の改質剤元素の量は、活性触媒の総重量に基づき1
0〜5000重量ppmの範囲である。改質剤の濃度は
好ましくは20〜3000重量ppmであり、50〜1
600重量ppm(同じ基準)の範囲の量が特に好まし
い。改質剤元素は好ましくはセシウム、ルビジウム又は
タリウムである。通常、完成触媒又は活性触媒の銀:改
質剤の重量比は50:1〜4000:1、好ましくは1
00:1〜2500:1、最も好ましくは100:1〜
2000:1の範囲である。
【0035】通常は、触媒有効量で担体材料に添加され
る活性成分は、銀及び改質剤のみである。しかし、
(1)天然のアルカリ金属を含む担体材料の使用又は
(2)担体製造時のアルカリ金属の添加により、かなり
の量の、しばしば10,000重量ppmまでのアルカ
リ金属(通常はカリウム)が多孔質担体内に存在するこ
とは珍しいことではない。このような量のアルカリ金属
は滲出できない形態で、表面ではなく担体中に存在し、
触媒の性能には寄与しないようである。
る活性成分は、銀及び改質剤のみである。しかし、
(1)天然のアルカリ金属を含む担体材料の使用又は
(2)担体製造時のアルカリ金属の添加により、かなり
の量の、しばしば10,000重量ppmまでのアルカ
リ金属(通常はカリウム)が多孔質担体内に存在するこ
とは珍しいことではない。このような量のアルカリ金属
は滲出できない形態で、表面ではなく担体中に存在し、
触媒の性能には寄与しないようである。
【0036】前述のように銀及び改質剤成分が表面に沈
着している触媒担体材料を含む触媒前駆体は、任意の焼
成工程後に、(i)水素又は(ii)少なくとも4容量
%の水素を含む不活性ガスからなるガスと170〜60
0℃において充分に接触させることによって活性触媒に
転化させる。これによって、銀化合物は元素銀に還元さ
れ、タリウム金属化合物は酸化物及び/又は水酸化物に
転化されると考えられる。水素濃度及び温度並びに接触
時間は相互依存的であるので、高温水素処理に使用する
条件はかなり変化し得る。あるいは、触媒前駆体が有機
銀化合物、例えばアミン可溶性蓚酸銀を含む場合には、
触媒前駆体は150〜300℃の温度における空気中熱
分解によって活性状態に転化させることができる。この
ような熱分解は、有機銀塩を金属銀に完全に還元するの
に充分な温度で充分な時間、触媒前駆体を加熱すること
を必要とする。
着している触媒担体材料を含む触媒前駆体は、任意の焼
成工程後に、(i)水素又は(ii)少なくとも4容量
%の水素を含む不活性ガスからなるガスと170〜60
0℃において充分に接触させることによって活性触媒に
転化させる。これによって、銀化合物は元素銀に還元さ
れ、タリウム金属化合物は酸化物及び/又は水酸化物に
転化されると考えられる。水素濃度及び温度並びに接触
時間は相互依存的であるので、高温水素処理に使用する
条件はかなり変化し得る。あるいは、触媒前駆体が有機
銀化合物、例えばアミン可溶性蓚酸銀を含む場合には、
触媒前駆体は150〜300℃の温度における空気中熱
分解によって活性状態に転化させることができる。この
ような熱分解は、有機銀塩を金属銀に完全に還元するの
に充分な温度で充分な時間、触媒前駆体を加熱すること
を必要とする。
【0037】本発明の新規方法は、175〜250℃の
範囲の温度において実施することができ、185〜22
5℃の範囲が特に好ましい。エポキシ化帯域内の圧力は
0.5〜20バール(絶対)(bara)(50〜20
00kPa)、好ましくは1〜10bara(100〜
1000kPa)の範囲であることができる。温度及び
圧力の組み合わせは、エポキシ化帯域への供給材料の成
分全てを気体状態に保持できるように選ばれることは明
らかである。本方法において使用できる不活性希釈剤は
ヘリウム、窒素及びパラフィン炭化水素、例えば炭素数
6以下の直鎖又は分枝鎖アルカン、例えばメタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン及びヘキ
サンから選ばれることができる。
範囲の温度において実施することができ、185〜22
5℃の範囲が特に好ましい。エポキシ化帯域内の圧力は
0.5〜20バール(絶対)(bara)(50〜20
00kPa)、好ましくは1〜10bara(100〜
1000kPa)の範囲であることができる。温度及び
圧力の組み合わせは、エポキシ化帯域への供給材料の成
分全てを気体状態に保持できるように選ばれることは明
らかである。本方法において使用できる不活性希釈剤は
ヘリウム、窒素及びパラフィン炭化水素、例えば炭素数
6以下の直鎖又は分枝鎖アルカン、例えばメタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン及びヘキ
サンから選ばれることができる。
【0038】本発明によって提供される利点及び利益
は、前記オレフィン反応体約3〜30モル%、酸素3〜
30モル%及び不活性希釈ガス、例えば窒素、アルゴ
ン、ヘリウムもしくはそれらの混合物又は炭素数1〜6
のパラフィン炭化水素又はそれらの混合物40〜90モ
ル%を含むガス(酸素:希釈ガスのモル比は0.03:
1〜0.75:1の範囲である)をエポキシ化帯域に供
給することによって達成できる。場合によっては、少な
くとも1種の窒素含有塩基化合物2〜2000容量百万
分率(ppmv)を供給ガスに含ませることができる。
任意の窒素含有塩基化合物は好ましくは、アンモニア又
は沸点が約150℃未満のモノ−、ジ−もしくはトリ−
アルキルアミン、より好ましくはアンモニア又は沸点が
150℃未満の炭素数12以下のモノ−もしくはジ−ア
ルキルアミン、最も好ましくはアンモニアである。任意
の窒素含有塩基化合物は好ましくは、20〜500pp
mvの濃度で使用する。通常、供給ガスはまた、水、二
酸化炭素、アルゴン及び再循還エポキシド生成物のよう
な他の成分を合計1〜10モル%含むであろう。供給ガ
スの不活性希釈剤成分の10モル%以下は、アルゴン、
ヘリウム及び窒素のような1種又はそれ以上の他の不活
性ガスからなることができる。本発明の新規連続方法へ
の供給ガスは好ましくは以下の成分を含んでなる:
(1)オレフィン反応体3〜25モル%、(2)酸素5
〜25モル%、(3)炭素数1〜6のパラフィン炭化水
素40〜80モル%、(4)アンモニア及び/又はアミ
ン20〜500ppmv、並びに(5)水、二酸化炭
素、アルゴン及び再循還エポキシド生成物から選ばれた
他の成分、合計0〜10モル%。
は、前記オレフィン反応体約3〜30モル%、酸素3〜
30モル%及び不活性希釈ガス、例えば窒素、アルゴ
ン、ヘリウムもしくはそれらの混合物又は炭素数1〜6
のパラフィン炭化水素又はそれらの混合物40〜90モ
ル%を含むガス(酸素:希釈ガスのモル比は0.03:
1〜0.75:1の範囲である)をエポキシ化帯域に供
給することによって達成できる。場合によっては、少な
くとも1種の窒素含有塩基化合物2〜2000容量百万
分率(ppmv)を供給ガスに含ませることができる。
任意の窒素含有塩基化合物は好ましくは、アンモニア又
は沸点が約150℃未満のモノ−、ジ−もしくはトリ−
アルキルアミン、より好ましくはアンモニア又は沸点が
150℃未満の炭素数12以下のモノ−もしくはジ−ア
ルキルアミン、最も好ましくはアンモニアである。任意
の窒素含有塩基化合物は好ましくは、20〜500pp
mvの濃度で使用する。通常、供給ガスはまた、水、二
酸化炭素、アルゴン及び再循還エポキシド生成物のよう
な他の成分を合計1〜10モル%含むであろう。供給ガ
スの不活性希釈剤成分の10モル%以下は、アルゴン、
ヘリウム及び窒素のような1種又はそれ以上の他の不活
性ガスからなることができる。本発明の新規連続方法へ
の供給ガスは好ましくは以下の成分を含んでなる:
(1)オレフィン反応体3〜25モル%、(2)酸素5
〜25モル%、(3)炭素数1〜6のパラフィン炭化水
素40〜80モル%、(4)アンモニア及び/又はアミ
ン20〜500ppmv、並びに(5)水、二酸化炭
素、アルゴン及び再循還エポキシド生成物から選ばれた
他の成分、合計0〜10モル%。
【0039】本発明の新規エポキシ化方法の選択性は、
ハロゲン化物イオン、代表的には塩化物イオンの存在下
にプロセスを実施することによって増大させることがで
きる。ハロゲン化物イオンは、触媒の調製に使用される
改質剤のハロゲン化物塩(塩化物塩)を用いることによ
ってプロセスに供給することができる。あるいは、ガス
供給材料中に1種又はそれ以上の有機ハロゲン化物を、
例えば1〜40ppmの濃度で含ませることによって、
ハロゲン化物イオンの一部又は全てをプロセスに供給す
ることができる。このような有機ハロゲン化物の例は、
式R3X(式中、R3は炭素数8以下のヒドロカルビル基
又はハロゲン化ヒドロカルビル基であり、Xはハロゲン
原子、好ましくはクロロ又はブロモであり、R3はR3X
が反応条件下で脱ハロゲン化水素されることができるよ
うに充分に酸性である少なくとも1個の水素原子を含
む)を有する化合物である。有機ハロゲン化物の例とし
ては以下の化合物が挙げられる:C1化合物、例えば塩
化メチル、臭化メチル、塩化メチレン、臭化メチレン、
クロロホルム及びブロモホルムなど;C2化合物、例え
ば塩化エチル、臭化エチル、ジクロロエタン、ジブロモ
エタン、塩化ビニル、ジクロロエチレン、トリクロロエ
チレンなど;C3化合物、例えばジクロロプロパン、ジ
ブロモプロパン、ジクロロプロペン、ジブロモプロペン
など;C4化合物、例えばクロロブタン、ブロモブタ
ン、ジクロロブタン、ジブロモブタン、クロロブテン、
ブロモブテン、ジクロロブテン、ジブロモブテンなど;
C5化合物、例えばモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−及
びペンタクロロペンタン又はペンテン、モノ−、ジ−、
トリ−、テトラ−及びペンタブロモペンタン又はペンテ
ン、シクロペンチルクロリド、シクロペンチルブロミド
など;C6化合物、例えばモノ−、ジ−、トリ−、テト
ラ−、ペンタ−及びヘキサクロロヘキサン又はヘキセ
ン、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘ
キサブロモヘキサン又はヘキセン、シクロヘキシルクロ
リド、シクロヘキシルブロミド、クロロベンゼン、ブロ
モベンゼンなど;C7化合物、例えばクロロトルエン、
ブロモトルエン、塩化ベンジル、臭化ベンジル、モノ
−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−及び
ヘプタクロロヘプタン又はヘプテン、モノ−、ジ−、ト
リ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−及びヘプタブロモ
ヘプタン又はヘプテン、クロロシクロヘプタン、ブロモ
シクロヘプタンなど;C8化合物、例えばモノ−、ジ
−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−
及びオクタクロロオクタン又はオクテン、モノ−、ジ
−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−
及びオクタブロモオクタン又はオクテンなど;並びにそ
れらの任意の2又はそれ以上の混合物。ジクロロエタ
ン、塩化エチル及びクロロブタンが好ましい有機ハロゲ
ン化物である。
ハロゲン化物イオン、代表的には塩化物イオンの存在下
にプロセスを実施することによって増大させることがで
きる。ハロゲン化物イオンは、触媒の調製に使用される
改質剤のハロゲン化物塩(塩化物塩)を用いることによ
ってプロセスに供給することができる。あるいは、ガス
供給材料中に1種又はそれ以上の有機ハロゲン化物を、
例えば1〜40ppmの濃度で含ませることによって、
ハロゲン化物イオンの一部又は全てをプロセスに供給す
ることができる。このような有機ハロゲン化物の例は、
式R3X(式中、R3は炭素数8以下のヒドロカルビル基
又はハロゲン化ヒドロカルビル基であり、Xはハロゲン
原子、好ましくはクロロ又はブロモであり、R3はR3X
が反応条件下で脱ハロゲン化水素されることができるよ
うに充分に酸性である少なくとも1個の水素原子を含
む)を有する化合物である。有機ハロゲン化物の例とし
ては以下の化合物が挙げられる:C1化合物、例えば塩
化メチル、臭化メチル、塩化メチレン、臭化メチレン、
クロロホルム及びブロモホルムなど;C2化合物、例え
ば塩化エチル、臭化エチル、ジクロロエタン、ジブロモ
エタン、塩化ビニル、ジクロロエチレン、トリクロロエ
チレンなど;C3化合物、例えばジクロロプロパン、ジ
ブロモプロパン、ジクロロプロペン、ジブロモプロペン
など;C4化合物、例えばクロロブタン、ブロモブタ
ン、ジクロロブタン、ジブロモブタン、クロロブテン、
ブロモブテン、ジクロロブテン、ジブロモブテンなど;
C5化合物、例えばモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−及
びペンタクロロペンタン又はペンテン、モノ−、ジ−、
トリ−、テトラ−及びペンタブロモペンタン又はペンテ
ン、シクロペンチルクロリド、シクロペンチルブロミド
など;C6化合物、例えばモノ−、ジ−、トリ−、テト
ラ−、ペンタ−及びヘキサクロロヘキサン又はヘキセ
ン、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘ
キサブロモヘキサン又はヘキセン、シクロヘキシルクロ
リド、シクロヘキシルブロミド、クロロベンゼン、ブロ
モベンゼンなど;C7化合物、例えばクロロトルエン、
ブロモトルエン、塩化ベンジル、臭化ベンジル、モノ
−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−及び
ヘプタクロロヘプタン又はヘプテン、モノ−、ジ−、ト
リ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−及びヘプタブロモ
ヘプタン又はヘプテン、クロロシクロヘプタン、ブロモ
シクロヘプタンなど;C8化合物、例えばモノ−、ジ
−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−
及びオクタクロロオクタン又はオクテン、モノ−、ジ
−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−
及びオクタブロモオクタン又はオクテンなど;並びにそ
れらの任意の2又はそれ以上の混合物。ジクロロエタ
ン、塩化エチル及びクロロブタンが好ましい有機ハロゲ
ン化物である。
【0040】有機ハロゲン化物は、種々の方法で酸化反
応帯域に添加することができる。例えば有機ハロゲン化
物は酸化すべきオレフィン及び/又は酸素含有ガスと混
合してから、触媒と接触させることもできるし、有機ハ
ロゲン化物を、供給材料オレフィン及び/又は酸素含有
ガスとは別個に反応帯域に投入することもできる。エポ
キシ化帯域への供給材料中の有機ハロゲン化物の濃度
は、1〜100容量百万分率(ppmv)、好ましくは
2〜20ppmvの範囲とすることができる。
応帯域に添加することができる。例えば有機ハロゲン化
物は酸化すべきオレフィン及び/又は酸素含有ガスと混
合してから、触媒と接触させることもできるし、有機ハ
ロゲン化物を、供給材料オレフィン及び/又は酸素含有
ガスとは別個に反応帯域に投入することもできる。エポ
キシ化帯域への供給材料中の有機ハロゲン化物の濃度
は、1〜100容量百万分率(ppmv)、好ましくは
2〜20ppmvの範囲とすることができる。
【0041】
【実施例】本発明の新規方法を以下の実施例によってさ
らに説明する。特に断らない限り、実施例中に使用する
エポキシ化触媒は、12〜15重量%の銀及び種々の重
量百万分率(ppmw)の、CsCl、CsNO3、R
bCl及びTlClから選ばれた促進剤が表面に沈着し
ている、直径0.7〜1cmの粒子の形態の溶融α−ア
ルミナを含む。これらの触媒は、公知方法に従って、担
体材料に銀アミン塩及び促進剤の溶液を含浸させてか
ら、酸素含有ガスの存在下で熱分解/還元処理を行っ
て、銀塩を銀金属に転化することによって調製した。
らに説明する。特に断らない限り、実施例中に使用する
エポキシ化触媒は、12〜15重量%の銀及び種々の重
量百万分率(ppmw)の、CsCl、CsNO3、R
bCl及びTlClから選ばれた促進剤が表面に沈着し
ている、直径0.7〜1cmの粒子の形態の溶融α−ア
ルミナを含む。これらの触媒は、公知方法に従って、担
体材料に銀アミン塩及び促進剤の溶液を含浸させてか
ら、酸素含有ガスの存在下で熱分解/還元処理を行っ
て、銀塩を銀金属に転化することによって調製した。
【0042】触媒の性能は、作業条件の各組み合わせに
関して定常状態運転に達した後に測定した。触媒活性
は、反応器流出物中のエポキシドのモル%(エポキシド
(モル%))として表し、エポキシド(モル%)は、 と定義され、選択率は、 として定義される、エポキシドへの選択率%である。触
媒活性はまた、供給材料流中の供給材料オレフィンの転
化率%して表すことができ、転化率%は と定義される。
関して定常状態運転に達した後に測定した。触媒活性
は、反応器流出物中のエポキシドのモル%(エポキシド
(モル%))として表し、エポキシド(モル%)は、 と定義され、選択率は、 として定義される、エポキシドへの選択率%である。触
媒活性はまた、供給材料流中の供給材料オレフィンの転
化率%して表すことができ、転化率%は と定義される。
【0043】比較例1
ブタジエン及びプロピレンのエポキシ化反応を、管の中
央部に3.0〜3.2gの触媒装填材料を含む環状パイ
レックス(登録商標)反応器中で行った。触媒層の寸法
は概ね直径10mm×高さ25mmであった。触媒サン
プルを粉砕し、篩い分けして、粒径を0.8〜2.0m
mとした。触媒層を確実により定温にするのを助けるた
めに、反応器を外径2.5cmのアルミニウムジャケット
でしっかりと覆った。触媒層中に埋め込まれた熱電対を
用いて、触媒温度を監視及び保持した。反応の前に、触
媒サンプルを反応器中に装填し、250℃において2時
間、空気流中で現場で加熱した。次いで、サンプルの温
度を190℃に低下させ、この時点で次に、代表的には
オレフィン/ジオレフィン2〜20モル%及び酸素15
〜30モル%を含む(残りはn−ブタンと反応調節剤と
しての2容量ppmの2−クロロブタンである)気体供
給材料流を反応器/触媒に供給することによって、供給
材料オレフィン/ジオレフィンのエポキシ化を開始し
た。Hewlett−Packard 5890 Se
ries Gas Chromatograph中に組
み込まれたPoraplot Qガスクロマトグラフカ
ラム中にガスサンプルを注入するインライン・ガスサン
プリング・ループによって、運転全体を通して触媒の性
能を2時間毎に監視した。
央部に3.0〜3.2gの触媒装填材料を含む環状パイ
レックス(登録商標)反応器中で行った。触媒層の寸法
は概ね直径10mm×高さ25mmであった。触媒サン
プルを粉砕し、篩い分けして、粒径を0.8〜2.0m
mとした。触媒層を確実により定温にするのを助けるた
めに、反応器を外径2.5cmのアルミニウムジャケット
でしっかりと覆った。触媒層中に埋め込まれた熱電対を
用いて、触媒温度を監視及び保持した。反応の前に、触
媒サンプルを反応器中に装填し、250℃において2時
間、空気流中で現場で加熱した。次いで、サンプルの温
度を190℃に低下させ、この時点で次に、代表的には
オレフィン/ジオレフィン2〜20モル%及び酸素15
〜30モル%を含む(残りはn−ブタンと反応調節剤と
しての2容量ppmの2−クロロブタンである)気体供
給材料流を反応器/触媒に供給することによって、供給
材料オレフィン/ジオレフィンのエポキシ化を開始し
た。Hewlett−Packard 5890 Se
ries Gas Chromatograph中に組
み込まれたPoraplot Qガスクロマトグラフカ
ラム中にガスサンプルを注入するインライン・ガスサン
プリング・ループによって、運転全体を通して触媒の性
能を2時間毎に監視した。
【0044】溶融α−アルミナ担体上に担持された12
重量%のAgを含む触媒を、Cs(CsはCsClとし
て添加した)700ppmによって促進し、全圧1ba
ra(100kPa)及び205℃におけるブタジエン
及びプロピレンのエポキシ化に関する触媒活性について
評価した。ブタジエンのエポキシ化に関しては、供給材
料の組成は、1,3−ブタジエン17%、酸素17%、
n−ブタン希釈剤66%及び2−クロロブタン2ppm
であった。反応温度205℃及びガス空間速度(GHS
V)6200hr-1において、ブタジエン(C4H6)の
転化率は16.1%であり、3,4−エポキシ−1−ブ
テンへの選択率は87.9%であった。検出された他の
反応生成物はCO2及びH2Oのみであった。
重量%のAgを含む触媒を、Cs(CsはCsClとし
て添加した)700ppmによって促進し、全圧1ba
ra(100kPa)及び205℃におけるブタジエン
及びプロピレンのエポキシ化に関する触媒活性について
評価した。ブタジエンのエポキシ化に関しては、供給材
料の組成は、1,3−ブタジエン17%、酸素17%、
n−ブタン希釈剤66%及び2−クロロブタン2ppm
であった。反応温度205℃及びガス空間速度(GHS
V)6200hr-1において、ブタジエン(C4H6)の
転化率は16.1%であり、3,4−エポキシ−1−ブ
テンへの選択率は87.9%であった。検出された他の
反応生成物はCO2及びH2Oのみであった。
【0045】次いで、供給材料中の1,3−ブタジエン
供給材料を供給材料中12.8%のプロピレンに代え
て、供給材料の組成をプロピレン12.8%、酸素17
%、n−ブタン70.2%及び2−クロロブタン2pp
mとすることによって、触媒をプロピレンのエポキシ化
に関して評価した。反応温度205℃及びガス空間速度
(GHSV)6200hr-1において、プロピレンの転
化率は6.6%であり、プロピレンオキシドへの選択率
は2.6%であり、反応生成物の残りは、CO2及びH2
Oであった。
供給材料を供給材料中12.8%のプロピレンに代え
て、供給材料の組成をプロピレン12.8%、酸素17
%、n−ブタン70.2%及び2−クロロブタン2pp
mとすることによって、触媒をプロピレンのエポキシ化
に関して評価した。反応温度205℃及びガス空間速度
(GHSV)6200hr-1において、プロピレンの転
化率は6.6%であり、プロピレンオキシドへの選択率
は2.6%であり、反応生成物の残りは、CO2及びH2
Oであった。
【0046】従って、この触媒は、ブタジエンのような
共役ジオレフィンのエポキシ化に関して予想された性能
を示した−この場合、この触媒は活性であり、目的エポ
キシ化生成物である、3,4−エポキシ−1−ブテンに
対して選択的であった(選択率87.9%)。アリル
(CH3)炭化水素置換基及び3個のアリルC−H結合
を含む最も単純なオレフィンであるプロピレンの場合に
も、性能は予想通りであった−この場合には、活性は優
れていたが、目的エポキシ化生成物である、プロピレン
オキシドに対する選択率は非常に低かった(選択率2.
6%)。
共役ジオレフィンのエポキシ化に関して予想された性能
を示した−この場合、この触媒は活性であり、目的エポ
キシ化生成物である、3,4−エポキシ−1−ブテンに
対して選択的であった(選択率87.9%)。アリル
(CH3)炭化水素置換基及び3個のアリルC−H結合
を含む最も単純なオレフィンであるプロピレンの場合に
も、性能は予想通りであった−この場合には、活性は優
れていたが、目的エポキシ化生成物である、プロピレン
オキシドに対する選択率は非常に低かった(選択率2.
6%)。
【0047】比較例2
比較例1に使用したのと同一の反応器系及び新鮮なサン
プルを用いて、非共役ジオレフィンである1,5−ヘキ
サジエン(C6H10)のエポキシ化に関して触媒活性を
評価した。1,5−ヘキサジエンは気相成分として供給
材料流に添加した。これは、不活性希釈剤であるヘリウ
ムで洗い流された、サーモスタットを装着した気−液平
衡飽和器を用いて行った。このようにして、飽和器温度
及びヘリウム・スウィープガスの流量を適切に選択する
ことによって、既知濃度の1,5−ヘキサジエン蒸気を
反応器供給材料流の残りに添加して、供給材料の組成を
C 6H10 16%、O2 17%、n−ブタン67%及び
2−クロロブタン2ppmとした。反応温度200℃及
びガス空間速度(GHSV)4300hr-1において、
1,5−ヘキサジエンの転化率は2.1%であり、エポ
キシド生成物への選択率は0%であり、検出された反応
生成物は、CO2及びH2Oのみであった。
プルを用いて、非共役ジオレフィンである1,5−ヘキ
サジエン(C6H10)のエポキシ化に関して触媒活性を
評価した。1,5−ヘキサジエンは気相成分として供給
材料流に添加した。これは、不活性希釈剤であるヘリウ
ムで洗い流された、サーモスタットを装着した気−液平
衡飽和器を用いて行った。このようにして、飽和器温度
及びヘリウム・スウィープガスの流量を適切に選択する
ことによって、既知濃度の1,5−ヘキサジエン蒸気を
反応器供給材料流の残りに添加して、供給材料の組成を
C 6H10 16%、O2 17%、n−ブタン67%及び
2−クロロブタン2ppmとした。反応温度200℃及
びガス空間速度(GHSV)4300hr-1において、
1,5−ヘキサジエンの転化率は2.1%であり、エポ
キシド生成物への選択率は0%であり、検出された反応
生成物は、CO2及びH2Oのみであった。
【0048】実施例1
比較例1に記載したのと同一の触媒装填材料及び反応系
を、イソプレン、すなわち、構造:
を、イソプレン、すなわち、構造:
【0049】
【化9】
【0050】を有する2−メチル−1,3−ブタジエン
のエポキシ化に用いた。この分子は、2個のC=C二重
結合の一方に対してアリル−CH3基を1個含む。比較
例1及び2の観測結果に基づけば、アリルC−H結合の
引き抜きが起こり、それがオレフィンエポキシドへの選
択率を低くし、全ての転化イソプレンをCO2及びH2O
に完全燃焼することが予想されるはずである。
のエポキシ化に用いた。この分子は、2個のC=C二重
結合の一方に対してアリル−CH3基を1個含む。比較
例1及び2の観測結果に基づけば、アリルC−H結合の
引き抜きが起こり、それがオレフィンエポキシドへの選
択率を低くし、全ての転化イソプレンをCO2及びH2O
に完全燃焼することが予想されるはずである。
【0051】反応温度205℃、イソプレン11.5
%、酸素17%、n−ブタン71.5%及び2−クロロ
ブタン2ppmの供給材料組成、及びGHSV=620
0hr -1の流量において、イソプレンの転化率は4.4
%であり、イソプレンモノエポキシドの2つの異性体へ
の全選択率は57.7%であった。プロピレン及び1,
5−ヘキサジエンのそれぞれの対応するエポキシドへの
転化が極めて非選択的であることに基づけば、イソプレ
ンはプロピレン及び1,5−ヘキサジエンと同様にアリ
ル−CH3基を含むので、イソプレンの選択的転化は予
期されないことである。
%、酸素17%、n−ブタン71.5%及び2−クロロ
ブタン2ppmの供給材料組成、及びGHSV=620
0hr -1の流量において、イソプレンの転化率は4.4
%であり、イソプレンモノエポキシドの2つの異性体へ
の全選択率は57.7%であった。プロピレン及び1,
5−ヘキサジエンのそれぞれの対応するエポキシドへの
転化が極めて非選択的であることに基づけば、イソプレ
ンはプロピレン及び1,5−ヘキサジエンと同様にアリ
ル−CH3基を含むので、イソプレンの選択的転化は予
期されないことである。
【0052】イソプレンのエポキシ化は、2つの不等価
(non−equivalent)の位置で起こり得
る。イソプレンもプロピレンもC=C二重結合に対して
アリル−CH3基を含むので、分子
(non−equivalent)の位置で起こり得
る。イソプレンもプロピレンもC=C二重結合に対して
アリル−CH3基を含むので、分子
【0053】
【化10】
【0054】のC1=C2二重結合の位置におけるエポキ
シ化はプロピレンのエポキシ化に似ている。C1=C2位
におけるイソプレンのエポキシ化は選択的生成物として
3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテンを形成す
る。プロピレンのエポキシ化(比較例1)に選択性が欠
如することに基づけば、この異性体の選択率が、プロピ
レンオキシドの場合に観測された2.6%の選択率より
も高いことは予期されないことである。C3=C4二重結
合におけるイソプレンのエポキシ化は、選択的生成物と
して3,4−エポキシ−2−メチル−1−ブテンを形成
する。このC=C二重結合は共役しているが非アリルで
あるので、この位置におけるエポキシ化はブタジエンの
エポキシ化に似ている。従って、3,4−エポキシ−2
−メチル−1−ブテンの選択率は3,4−エポキシ−1
−ブテン形成の場合の選択率と同様であると予想される
はずである。従って、この相関関係を用いて、3,4−
エポキシ−3−メチル−1−ブテン形成に関する選択率
を計算し、この値を同様な条件下におけるプロピレンオ
キシド形成に関する選択率と比較することができ、それ
によって、イソプレンの共役二重結合系が、アリルC−
H結合を含むアリル型アルキル基が結合したC=C二重
結合のエポキシ化に関する選択率を本当に向上させるか
どうかを調べることができる。
シ化はプロピレンのエポキシ化に似ている。C1=C2位
におけるイソプレンのエポキシ化は選択的生成物として
3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテンを形成す
る。プロピレンのエポキシ化(比較例1)に選択性が欠
如することに基づけば、この異性体の選択率が、プロピ
レンオキシドの場合に観測された2.6%の選択率より
も高いことは予期されないことである。C3=C4二重結
合におけるイソプレンのエポキシ化は、選択的生成物と
して3,4−エポキシ−2−メチル−1−ブテンを形成
する。このC=C二重結合は共役しているが非アリルで
あるので、この位置におけるエポキシ化はブタジエンの
エポキシ化に似ている。従って、3,4−エポキシ−2
−メチル−1−ブテンの選択率は3,4−エポキシ−1
−ブテン形成の場合の選択率と同様であると予想される
はずである。従って、この相関関係を用いて、3,4−
エポキシ−3−メチル−1−ブテン形成に関する選択率
を計算し、この値を同様な条件下におけるプロピレンオ
キシド形成に関する選択率と比較することができ、それ
によって、イソプレンの共役二重結合系が、アリルC−
H結合を含むアリル型アルキル基が結合したC=C二重
結合のエポキシ化に関する選択率を本当に向上させるか
どうかを調べることができる。
【0055】エポキシドの両異性体の全選択率は57.
7%である。プロピレンに比較して計算された3,4−
エポキシ−3−メチル−1−ブテンの形成に関する選択
率(それぞれ、22.2% vs. 2.6%(後者対
前者))は、共役二重結合の存在がアリル型エポキシド
生成物の選択率を向上させることを示唆している。
7%である。プロピレンに比較して計算された3,4−
エポキシ−3−メチル−1−ブテンの形成に関する選択
率(それぞれ、22.2% vs. 2.6%(後者対
前者))は、共役二重結合の存在がアリル型エポキシド
生成物の選択率を向上させることを示唆している。
【0056】実施例2
構造
CH2==CH−CH==CH−CH3
を有するピペリレン(1,3−ペンタジエン)のエポキ
シ化に、比較例1に記載したのと同一の触媒装填材料及
び反応器系を用いた。この分子は、2個のC=C二重結
合の1つに対してアリル−CH3基を1個含む。比較例
1及び2の観測結果に基づけば、アリルC−H結合の引
き抜きが優先的に起こり、それが全ての転化ピペリレン
をCO2及びH2Oにほとんど完全に燃焼することが予想
されるはずである。
シ化に、比較例1に記載したのと同一の触媒装填材料及
び反応器系を用いた。この分子は、2個のC=C二重結
合の1つに対してアリル−CH3基を1個含む。比較例
1及び2の観測結果に基づけば、アリルC−H結合の引
き抜きが優先的に起こり、それが全ての転化ピペリレン
をCO2及びH2Oにほとんど完全に燃焼することが予想
されるはずである。
【0057】反応温度205℃、ピペリレン11.5
%、酸素17%、n−ブタン71.5%及び2−クロロ
ブタン2ppmの供給材料組成及びGHSV=6200
hr-1の流量において、ピペリレンの転化率は4.1%
であり、ピペリレンエポキシドの2つの異性体への全選
択率は48.7%であった。プロピレン及び1,5−ヘ
キサジエンのそれぞれの対応するエポキシドへの転化が
非選択的であることに基づけば、ピペリレンの選択的転
化は全く予期されないことである。また、実施例1に記
載したようにしてエポキシドの各異性体への選択率を切
り離すと、アリル型エポキシド3,4−エポキシ−1−
ペンテンの形成に関する選択率は15.1%であるのに
対し、プロピレンの場合には同一反応条件下で2.6%
である。このことは、共役二重結合の存在が、アリル型
エポキシド生成物の選択率を向上させることを示唆して
いる。
%、酸素17%、n−ブタン71.5%及び2−クロロ
ブタン2ppmの供給材料組成及びGHSV=6200
hr-1の流量において、ピペリレンの転化率は4.1%
であり、ピペリレンエポキシドの2つの異性体への全選
択率は48.7%であった。プロピレン及び1,5−ヘ
キサジエンのそれぞれの対応するエポキシドへの転化が
非選択的であることに基づけば、ピペリレンの選択的転
化は全く予期されないことである。また、実施例1に記
載したようにしてエポキシドの各異性体への選択率を切
り離すと、アリル型エポキシド3,4−エポキシ−1−
ペンテンの形成に関する選択率は15.1%であるのに
対し、プロピレンの場合には同一反応条件下で2.6%
である。このことは、共役二重結合の存在が、アリル型
エポキシド生成物の選択率を向上させることを示唆して
いる。
【0058】実施例3〜11
比較例1に記載した方法及び反応器を用いて、種々の他
の促進Ag触媒を調製し、前処理し、評価した。以下の
実施例に関しては、触媒重量は3.00〜4.00gと
し、種々のガス組成物の全流量は、ガス空間速度310
0〜6200hr-1とした。触媒性能のデータを以下の
表1に要約する。各例において、イソプレンモノエポキ
シドの両異性体への全選択率は、比較例1及び2におい
てプロピレンオキシド及びヘキサジエンに関して観測さ
れた選択率に基づいて予想される値よりもはるかに高
い。また、これらの結果から、広範囲の促進剤を種々の
添加量で用いた場合にもイソプレンモノエポキシド異性
体の形成に関する選択性が得られることがわかる。さら
に、使用した範囲の供給材料組成から、イソプレンモノ
エポキシドの選択的形成が広範囲のオレフィン及び酸素
濃度で起こることがわかる。表1において、促進剤の量
は促進剤陽イオン、例えばCs+のppmwを、Tem
pは実験を実施した温度(℃)を表し、供給材料ガスの
成分はモル%で示し、Convは転化率(%)を、Se
lectはここに記載した方法で求めた選択率(%)を
表す。
の促進Ag触媒を調製し、前処理し、評価した。以下の
実施例に関しては、触媒重量は3.00〜4.00gと
し、種々のガス組成物の全流量は、ガス空間速度310
0〜6200hr-1とした。触媒性能のデータを以下の
表1に要約する。各例において、イソプレンモノエポキ
シドの両異性体への全選択率は、比較例1及び2におい
てプロピレンオキシド及びヘキサジエンに関して観測さ
れた選択率に基づいて予想される値よりもはるかに高
い。また、これらの結果から、広範囲の促進剤を種々の
添加量で用いた場合にもイソプレンモノエポキシド異性
体の形成に関する選択性が得られることがわかる。さら
に、使用した範囲の供給材料組成から、イソプレンモノ
エポキシドの選択的形成が広範囲のオレフィン及び酸素
濃度で起こることがわかる。表1において、促進剤の量
は促進剤陽イオン、例えばCs+のppmwを、Tem
pは実験を実施した温度(℃)を表し、供給材料ガスの
成分はモル%で示し、Convは転化率(%)を、Se
lectはここに記載した方法で求めた選択率(%)を
表す。
【0059】
【表1】
【0060】実施例1及び2の場合と同様に、イソプレ
ンオキシドの各異性体への選択率は別々に計算できる。
従って、モノエポキシドの各異性体への選択率を、実施
例3、5、6、8及び9の各実施例において得られたモ
ノエポキシド生成物に関して計算した。これを表2に示
す。アリル型エポキシド、3−メチル−3,4−エポキ
シ−1−ブテンへの選択率は、種々の組成及び反応条件
に関して14.5〜21.0%である。全ての場合にお
いて、この選択率は、比較例1及び2におけるプロピレ
ン及びヘキサジエンに関する値よりもはるかに高い。こ
のことはさらに、アリルC−H結合を含む共役オレフィ
ンのエポキシ化に対して、共役二重結合系が選択率を向
上させる効果を持つことを示している。
ンオキシドの各異性体への選択率は別々に計算できる。
従って、モノエポキシドの各異性体への選択率を、実施
例3、5、6、8及び9の各実施例において得られたモ
ノエポキシド生成物に関して計算した。これを表2に示
す。アリル型エポキシド、3−メチル−3,4−エポキ
シ−1−ブテンへの選択率は、種々の組成及び反応条件
に関して14.5〜21.0%である。全ての場合にお
いて、この選択率は、比較例1及び2におけるプロピレ
ン及びヘキサジエンに関する値よりもはるかに高い。こ
のことはさらに、アリルC−H結合を含む共役オレフィ
ンのエポキシ化に対して、共役二重結合系が選択率を向
上させる効果を持つことを示している。
【0061】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 キンバリー ソーントン ピーターズ
アメリカ合衆国,テネシー 37686−3659,
パイニー フラッツ,セット ポイント
ドライブ 347
Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 CC01 UU03 XX02
4G069 AA03 AA08 BA01B BB02B
BB08B BB12B BC05B BC06B
BC19B BC32B BD12B CB07
CB09 CB73 DA06 EA02Y
FB43
4H039 CA63 CC40
Claims (5)
- 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立し
て、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝鎖アルキル
基から選ばれるが、ただし、R1、R2、R3、R4、R5
及びR6の少なくとも1つは、隣接するC=C二重結合
の1つ又は両方に対してアリルである少なくとも1個の
C−H基を含む]のオレフィン反応体のモノエポキシド
の調製方法であって、銀1〜30重量%並びにアルカリ
金属、アルカリ土類金属及びタリウムから選ばれたエポ
キシ化触媒改質剤10〜5000重量百万分率(ppm
w)が表面に分布している、表面積10m2/g未満の
触媒担体材料を含む担持銀触媒の存在下に、エポキシド
生成条件の圧力及び温度において、気相中でオレフィン
反応体と酸素含有ガスとを接触させることを含んでなる
オレフィンのモノエポキシドの調製方法。 - 【請求項2】 オレフィン反応体と酸素含有ガスとを1
75〜250℃において気相中で接触させ、且つ前記触
媒が、銀2〜25重量%及びエポキシ化触媒改質剤20
〜3000ppmwが表面に分布している、表面積10
m2/g未満の触媒担体材料を含む請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 式: 【化2】 [式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立し
て、水素、メチル及びC2〜C6直鎖又は分枝鎖アルキル
基から選ばれるが、ただし、R1、R2、R3、R4、R5
及びR6の少なくとも1つは、隣接するC=C二重結合
の1つ又は両方に対してアリル位にある少なくとも1個
のC−H基を含む]の、炭素数5〜20のオレフィン反
応体のモノエポキシドの調製方法であって、気相中で1
75〜250℃の温度において、(1)オレフィン反応
体3〜25モル%、(2)酸素5〜25モル%、(3)
炭素数1〜6のパラフィン炭化水素40〜80モル%、
(4)アンモニア及び/又はアミン20〜500ppm
v及び(5)水、二酸化炭素、アルゴン及び再循還エポ
キシド生成物から選ばれた、合計0〜10モル%の他の
成分をふくむ供給ガスと、銀2〜25重量%並びにアル
カリ金属、アルカリ土類金属及びタリウムから選ばれた
エポキシ化触媒改質剤20〜3000ppmwが表面に
分布している、表面積10m2/g未満の触媒担体材料
を含む担持銀触媒とを接触させることを含んでなる方
法。 - 【請求項4】 オレフィン反応体と酸素含有ガスとを1
85〜225℃の温度において気相中で接触させ、且つ
前記触媒が、銀5〜20重量%並びにセシウム、ルビジ
ウム及びタリウムから選ばれたエポキシ化触媒改質剤5
0〜1600ppmwが表面に分布している、表面積1
0m2/g未満の触媒担体材料を含む請求項3に記載の
方法。 - 【請求項5】 前記オレフィン反応体がイソプレン又は
ピペリレンである請求項4に記載の方法。
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---|---|---|---|
US09/864,582 US6388106B1 (en) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | Selective epoxidation of conjugated diolefins |
US09/864582 | 2001-05-24 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002149167A Pending JP2003064068A (ja) | 2001-05-24 | 2002-05-23 | 共役ジオレフィンの選択的エポキシ化方法 |
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EP (1) | EP1260506B1 (ja) |
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AT (1) | ATE263159T1 (ja) |
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DE (1) | DE60200307T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004307485A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-11-04 | Sumitomo Chem Co Ltd | 酸化オレフィンの製造法 |
JP2008214695A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Shoei Chem Ind Co | 銀超微粒子の製造方法 |
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---|---|---|---|---|
WO2006063606A1 (en) * | 2004-12-16 | 2006-06-22 | Pirelli & C. S.P.A. | Process for manufacturing a thermoplastic elastomeric material |
BRPI0520487A2 (pt) * | 2005-08-30 | 2009-06-13 | Pirelli & C Spa | processo para fabricação de um material termoplástico elastomérico, material termoplástico elastomérico, uso de um material termoplástico elastomérico, e, produto manufaturado |
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---|---|---|---|---|
CA527175A (en) | 1956-07-03 | The Distillers Company Limited | Manufacture of an olefine oxide | |
US2879276A (en) | 1956-05-31 | 1959-03-24 | Gen Electric | Oxide formation |
JPS5136245B2 (ja) | 1973-09-07 | 1976-10-07 | ||
US4169009A (en) | 1977-03-30 | 1979-09-25 | United Technologies Corporation | Large area microstructure processing |
US4140690A (en) | 1977-04-22 | 1979-02-20 | The Standard Oil Company | Process for producing pyridine or a substituted pyridine by ammoxidation of terpenes |
US4267073A (en) | 1978-06-19 | 1981-05-12 | Shell Oil Company | Ethylene oxide catalyst |
EP0043192A1 (en) | 1980-06-26 | 1982-01-06 | Imperial Chemical Industries Plc | Process for the oxidation of olefinic compounds to olefine oxides or derivatives thereof |
JPS57107240A (en) | 1980-12-26 | 1982-07-03 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | Production of silver catalyst for producing ethylene oxide |
US4420625A (en) | 1982-09-23 | 1983-12-13 | Texaco, Inc. | Alkylene oxides produced by direct oxidation of olefins over transition metal borates in the presence of a non-polar, aromatic organic solvent |
GB8423044D0 (en) | 1984-09-12 | 1984-10-17 | Ici Plc | Production of ethylene oxide |
AU586048B2 (en) | 1985-11-12 | 1989-06-29 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co. Ltd. | Silver catalyst for production of ethylene oxide and method for manufacture thereof |
US4883889A (en) | 1986-11-12 | 1989-11-28 | Olin Corporation | Alkylene oxides production using molten nitrate salt catalyst and a co-catalyst |
US4897498A (en) | 1988-01-28 | 1990-01-30 | Eastman Kodak Company | Selective monoepoxidation of olefins |
US4950773A (en) * | 1988-01-28 | 1990-08-21 | Eastman Kodak Company | Selective epoxidation of olefins |
US5145968A (en) | 1988-11-14 | 1992-09-08 | Eastman Kodak Company | Selective monoepoxidation of styrene, styrene analogs, and styrene derivatives to the corresponding oxide with molecular oxygen |
US5081096A (en) * | 1990-07-25 | 1992-01-14 | Eastman Kodak Company | Epoxidation catalyst |
US5138077A (en) | 1991-07-29 | 1992-08-11 | Eastman Kodak Company | Selective epoxidation of diolefins and aryl olefins |
US5117012A (en) | 1991-10-07 | 1992-05-26 | Eastman Kodak Company | Recovery of 3,4-epoxy-1-butene from 1,3-butadiene oxidation effluents |
US5362890A (en) | 1993-10-04 | 1994-11-08 | Eastman Chemical Company | Gas phase process for the epoxidation of non-allylic olefins |
US5703254A (en) | 1996-10-02 | 1997-12-30 | Arco Chemical Technology, L.P. | Propylene oxide process using mixed precious metal catalyst supported on alkaline earth metal carbonate |
US5780657A (en) | 1997-06-23 | 1998-07-14 | Arco Chemical Technology, L.P. | Propylene epoxidation using chloride-containing silver catalysts |
US5770746A (en) | 1997-06-23 | 1998-06-23 | Arco Chemical Technology, L.P. | Epoxidation process using supported silver catalysts pretreated with organic chloride |
DE19847629A1 (de) * | 1998-10-15 | 2000-04-20 | Basf Ag | Verfahren zur Oxidation einer mindestens eine C-C-Doppelbindung aufweisenden organischen Verbindung |
US6011163A (en) | 1999-05-20 | 2000-01-04 | Eastman Chemical Company | Use of fluorinated hydrocarbons as reaction media for selective epoxidation of olefins |
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2001
- 2001-05-24 US US09/864,582 patent/US6388106B1/en not_active Expired - Fee Related
-
2002
- 2002-05-14 DE DE60200307T patent/DE60200307T2/de not_active Expired - Fee Related
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- 2002-05-14 AT AT02010184T patent/ATE263159T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-05-22 MX MXPA02005153A patent/MXPA02005153A/es not_active Application Discontinuation
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- 2002-05-23 BR BR0201929-9A patent/BR0201929A/pt not_active IP Right Cessation
- 2002-05-24 CN CN02120191A patent/CN1388125A/zh active Pending
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