JP2003063654A - 医薬品の物流方法及び医薬品の物流システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造番号や使用期限を用いて医薬品を管理し
ながらも、病院内の医薬品を保管するためのスペースを
縮小する。 【解決手段】 複数の病棟２０−１〜２０−ｎや院内薬
局３０や外来４０を有する病院１に医薬品が納入された
場合、医薬品管理業者１０において、病棟２０−１〜２
０−ｎや院内薬局３０や外来４０からの医薬品の発注情
報に基づいて医薬品を小分けにし、小分けにされた医薬
品のそれぞれに、該医薬品の製造番号や使用期限、ま
た、搬送先の情報が書き込まれた非接触式ＩＣタグを付
与し、医薬品を非接触ＩＣタグとともに医薬品の発注元
に搬送する

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品の物流方法
及び医薬品の物流システムに関し、特に、病院内におけ
る医薬品の物流方法及び物流システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、病院等に納入される医薬品にお
いては、その製造番号や使用期限が付与されている。医
薬品に付与された製造番号は、個々の医薬品毎に異なる
シリアル番号であり、この製造番号を参照することによ
り、医薬品の流通経路を特定することができる。そのた
め、医薬品に関する事件事故が発生した場合、医薬品に
付与された製造番号を用いて流通経路を辿っていけば、
事件事故の発生原因等を追求することができる。

【０００３】複数の病棟や院内薬局を有する病院におい
ては、上述したような製造番号や使用期限が付与された
医薬品が納入された場合、製造番号や使用期限を用いて
医薬品の病院内における物流を管理している。

【０００４】図５は、従来の医薬品の物流システムの一
例を説明するための図である。

【０００５】図５に示すように本従来例においては、複
数の病棟１２０−１〜１２０−ｎと、院内薬局１３０
と、外来患者を取り扱う外来１４０とが設けられた病院
１００内に、納入された医薬品が一時保管される院内倉
庫１１０が設けられている。さらに、各病棟１２０−１
〜１２０−ｎ内にも医薬品が一時保管される病棟内倉庫
１２１−１〜１２１−ｎが設けられており、また、院内
薬局１３０内にも医薬品が一時保管される薬局内倉庫１
３１が設けられており、また、外来１４０内にも医薬品
が一時保管される外来倉庫１４１が設けられている。

【０００６】上記のように構成された医薬品の物流シス
テムにおいては、病院１００に医薬品が納入されると、
納入された医薬品は、まず、院内倉庫１１０内にて保管
される。

【０００７】その後、例えば病棟１２０−１から医薬品
が発注されると、発注された医薬品が院内倉庫１１０か
ら病棟１２０−１に搬送され、病棟１２０−１内の病棟
内倉庫１２１−１にて保管される。

【０００８】病棟１２０−１においては、病棟内倉庫１
２１−１に保管された医薬品を使用することになる。

【０００９】ここで、院内倉庫１１０においては、病棟
１２０−１に医薬品を搬送する際、該医薬品に付与され
た製造番号及び使用期限を記録、もしくはコンピュータ
等に入力し、それにより、どの医薬品がどの病棟に搬送
されたかを管理している。

【００１０】また、病棟１２０−１〜１２０−ｎや院内
薬局１３０、あるいは外来１４０においても、院内倉庫
１１０から搬送されてきた医薬品の製造番号及び使用期
限を記録、もしくはコンピュータ等に入力し、それによ
り、院内倉庫１１０から搬送され、病棟内倉庫１２１−
１〜１２１−ｎや薬局内倉庫１３１、あるいは外来倉庫
１４１に保管されている医薬品を管理している。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】一般に、病院に納入さ
れる医薬品においては、その製造番号及び使用期限が、
医薬品が収納されたケースにしか記載されていない場合
が多い。

【００１２】その場合、上述したように、病院に納入さ
れた医薬品を院内倉庫に一旦保管し、さらに、院内倉庫
から各病棟や院内薬局、あるいは外来に搬送された医薬
品を、病棟内倉庫や薬局内倉庫、あるいは外来倉庫に保
管するものにおいては、院内倉庫にて医薬品をケースか
ら取り出して小分けにしてしまうと、小分けにした医薬
品には製造番号や使用期限が記載されていないため、院
内倉庫にて病棟や院内薬局、あるいは外来に搬送した医
薬品を製造番号や使用期限を用いて管理することができ
なくなってしまうとともに、病棟や院内薬局、あるいは
外来にて院内倉庫から搬送されてきた医薬品を製造番号
や使用期限を用いて管理することができなくなってしま
う。

【００１３】そのため、院内倉庫から病棟や院内薬局、
あるいは外来への医薬品の搬送をケース単位で行わなけ
ればならず、その場合、病棟内倉庫や薬局内倉庫、ある
いは外来倉庫において医薬品を管理するために広いスペ
ースが必要となってしまう。

【００１４】また、それに伴い、院内倉庫においても医
薬品を管理するために広いスペースが必要となってしま
う。

【００１５】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、製造番号や
使用期限を用いて医薬品を管理しながらも、病院内の医
薬品を保管するためのスペースを縮小することができる
医薬品の物流方法及び医薬品の物流システムを提供する
ことを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数のセクションを有する病院内における
医薬品の物流方法であって、前記病院に納入された医薬
品に、該医薬品に関する情報及び搬送先となるセクショ
ンの情報が書き込まれた記録媒体を付与し、当該医薬品
を前記搬送先となるセクションに搬送することを特徴と
する。

【００１７】また、前記搬送先のセクションに搬送され
た医薬品に付与された記録媒体を回収し、回収した記録
媒体に書き込まれた情報に基づいて、当該記録媒体が付
与された医薬品が前記搬送先のセクションに搬送された
ことを管理することを特徴とする。

【００１８】また、前記搬送先のセクションにて搬送さ
れた医薬品に付与された記録媒体に医薬品の発注情報を
書き込み、該発注情報が書き込まれた記録媒体を回収
し、回収した記録媒体に書き込まれた発注情報に基づい
て、前記搬送先のセクションへの医薬品の発注を受け付
けることを特徴とする。

【００１９】また、前記記録媒体は、表面がリライト可
能な非接触式ＩＣタグであることを特徴とする。

【００２０】また、病院内に設けられた複数のセクショ
ンと、前記病院内に設けられ、該病院に納入された医薬
品の該病院内における物流管理を行う医薬品管理業者と
からなり、前記病院に医薬品が納入された場合、前記医
薬品管理業者にて、納入された医薬品に、該医薬品に関
する情報及び搬送先となるセクションの情報が書き込ま
れた記録媒体が付与され、前記記録媒体が付与された医
薬品が、前記搬送先となるセクションに搬送されること
を特徴とする。

【００２１】また、前記複数のセクションは、前記医薬
品が搬送されてきた場合、該医薬品に付与された記録媒
体を前記医薬品管理業者に返却し、前記医薬品管理業者
は、前記複数のセクションから返却された記録媒体に書
き込まれた情報に基づいて、当該記録媒体が付与された
医薬品が前記搬送先のセクションに搬送されたことを管
理することを特徴とする。

【００２２】また、前記複数のセクションは、前記搬送
された医薬品に付与された記録媒体に医薬品の発注情報
を書き込み、該発注情報が書き込まれた記録媒体を前記
医薬品管理業者に返却し、前記医薬品管理業者は、前記
複数のセクションから返却された記録媒体に書き込まれ
た発注情報に基づいて、前記搬送先のセクションへの医
薬品の発注を受け付けることを特徴とする。

【００２３】また、前記記録媒体は、表面がリライト可
能な非接触式ＩＣタグであることを特徴とする。

【００２４】（作用）上記のように構成された本発明に
おいては、複数のセクションを有する病院に医薬品が納
入されると、医薬品管理業者において、各セクションか
らの医薬品の発注情報に基づいて医薬品を小分けにす
る。それら小分けにされた医薬品のそれぞれに、該医薬
品の製造番号や使用期限、また、搬送先のセクション名
等が書き込まれた記録媒体を付与する。その後、記録媒
体が付与された医薬品を発注元のセクションに搬送する
とともに、記録媒体に書き込まれた情報に基づいて、ど
の医薬品がどこのセクションに搬送されたかを管理す
る。医薬品が搬送されたセクションにおいては、搬送さ
れてきた医薬品を受け取り、該医薬品に付与された記録
媒体に書き込まれた情報に基づいて医薬品を認識、管理
する。その後、該医薬品に付与された記録媒体は、医薬
品管理業者に返却され、医薬品管理業者において、返却
されてきた記録媒体に書き込まれた情報に基づいて、搬
送された医薬品が搬送先のセクションにて受け取られた
ことを確認する。

【００２５】また、医薬品の搬送先のセクションにおい
て、医薬品に付与された記録媒体を返却する際に、該記
録媒体に医薬品の発注情報を書き込むこともできる。そ
の場合、医薬品管理業者においては、返却されてきた記
録媒体に書き込まれた発注情報に基づいて医薬品の発注
を受け付ける。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。

【００２７】図１は、本発明の医薬品の物流システムの
実施の一形態を示す図である。

【００２８】図１に示すように本形態においては、複数
の病棟２０−１〜２０−ｎと、院内薬局３０と、外来患
者を取り扱う外来４０とが設けられた病院１内に、病院
１内の一部のスペースを借りて、病院１に納入された医
薬品の病院１内における物流管理を代行する医薬品管理
業者１０が設けられている。また、医薬品管理業者１０
には、病院１に納入された医薬品を一時保管する管理業
者内倉庫１１と、医薬品を病棟２０−１〜２０−ｎや院
内薬局３０あるいは外来４０に搬送する際に医薬品に付
与する非接触式ＩＣタグを発行するＩＣタグ発行機１２
とが設けられており、また、各病棟２０−１〜２０−ｎ
内にも医薬品が一時保管される病棟内倉庫２１−１〜２
１−ｎが設けられており、また、院内薬局３０内にも医
薬品が一時保管される薬局内倉庫３１が設けられてお
り、また、外来４０内にも医薬品が一時保管される外来
倉庫４１が設けられている。

【００２９】上記のように構成された医薬品の物流シス
テムにおいては、病院１に納入された医薬品は、医薬品
管理業者１０内の管理業者内倉庫１１に一時保管され、
医薬品に付与された製造番号及び使用期限を用いて管理
される。

【００３０】その後、病棟２０−１〜２０−ｎや院内薬
局３０、あるいは外来４０から医薬品が発注された場
合、医薬品管理業者１０においては、発注された医薬品
を管理業者内倉庫１１から搬出し、医薬品が収納された
ケースから発注された数だけの医薬品を取り出し、ＩＣ
タグ発行機１２にて発行される非接触式ＩＣタグととも
に袋に入れ、発注元に搬送する。

【００３１】ここで、医薬品とともに袋に入れられる非
接触式ＩＣタグは、その表面に医薬品の名称や製造番
号、使用期限等が印字されるとともに、これらの情報が
内部に書き込まれている。

【００３２】図２は、図１に示したＩＣタグ発行機１２
にて発行される非接触式ＩＣタグの一例を示す図であ
り、（ａ）は表面の印字内容の一例を示す図、（ｂ）は
内部の構造を示す図である。

【００３３】図２（ａ）に示すように、ＩＣタグ発行機
１２にて発行される非接触式ＩＣタグの表面には、袋に
同封される医薬品の名称や製造番号、使用期限等の医薬
品に関する情報と、その搬送先の病棟名や数量等が印字
されている。この表面は、リライト可能なものであり、
所定の熱を加えると印字された内容が消去され、再度情
報の印字が可能となる。

【００３４】また、図２（ｂ）に示すように、ＩＣタグ
発行機１２にて発行される非接触式ＩＣタグには、外部
からの情報の書き込み及び読み出しが可能なチップ２
と、チップ２と接続され、外部のリードエンコーダ（不
図示）からの電磁誘導によりチップ２に電流を供給し、
チップ２に対する情報の書き込み及び読み出しを行うた
めのアンテナ３とが内蔵されている。

【００３５】以下に、上述したような医薬品の物流シス
テムにおける医薬品の物流方法について、病棟２０−１
から医薬品が発注され、該医薬品を病棟２０−１に搬送
する場合を例に挙げて説明する。

【００３６】（第１の実施の形態）図３は、図１に示し
た医薬品の物流システムにおける医薬品の物流方法の第
１の実施の形態を説明するためのフローチャートであ
る。

【００３７】病院１に医薬品が納入されると（ステップ
Ｓ１）、納入された医薬品は医薬品管理業者１０内の管
理業者内倉庫１１に一時保管される。なお、病院１から
外部への医薬品の発注は、医薬品管理業者１０が管理業
者内倉庫１１の在庫の数に応じて行うものとする。

【００３８】その後、病棟２０−１から医薬品が発注さ
れると（ステップＳ２）、医薬品管理業者１０におい
て、発注された医薬品が管理業者内倉庫１１から搬出さ
れ、医薬品が収納されたケースから発注された数だけの
医薬品が取り出される（ステップＳ３）。

【００３９】次に、医薬品管理業者１０内に設けられた
ＩＣタグ発行機１２において、病棟２０−１からの発注
情報に基づいて非接触式ＩＣタグが発行される（ステッ
プＳ４）。ここで、ＩＣタグ発行機１２にて発行される
非接触式ＩＣタグは、病棟２０−１からの発注情報に基
づいて、その表面に医薬品の名称や製造番号、使用期限
等が印字されるとともに、これらの情報が内部のチップ
に書き込まれる。また、医薬品の発注元である病棟２０
−１名や発注された医薬品の数量等も印字される。

【００４０】次に、ステップＳ３にてケースから取り出
された医薬品とＩＣタグ発行機１２にて発行された非接
触式ＩＣタグとが１つの袋に同封される（ステップＳ
５）。

【００４１】次に、医薬品管理業者１０において、医薬
品に同封された非接触式ＩＣタグに書き込まれた情報に
基づいて医薬品を搬送先毎に仕分けるとともに（ステッ
プＳ６）、医薬品の出庫管理を行う（ステップＳ７）。
ここで、ステップＳ６、Ｓ７における処理は、非接触式
ＩＣタグに書き込まれた情報に基づいて行われるが、非
接触式ＩＣタグは、複数のタグに書き込まれた情報を同
時に読み出すことができるアンチコリジョン機能を有す
るため、複数の医薬品の仕分け及び出庫管理を同時に行
うことができる。医薬品管理業者１０における出庫管理
においては、非接触式ＩＣタグに書き込まれた情報に基
づいて、どの医薬品がどれだけの数量どこに搬送された
かが管理される。

【００４２】搬送先に仕分けられた医薬品は、搬送先で
ある病棟２０−１に搬送され（ステップＳ８）、病棟２
０−１にて医薬品が受け取られる（ステップＳ９）。

【００４３】病棟２０−１においては、医薬品が搬送さ
れてくると、医薬品に付与された非接触式ＩＣタグに書
き込まれた情報に基づいて、医薬品が認識され、管理さ
れる。

【００４４】その後、病棟２０−１において、医薬品の
みが袋から取り出され、非接触式ＩＣタグが袋に入れら
れたまま、あるいは袋から取り出されて医薬品管理業者
１０に返却される（ステップＳ１０）。

【００４５】医薬品管理業者１０においては、病棟２０
−１から返却された非接触式ＩＣタグが回収されると
（ステップＳ１１）、回収された非接触式ＩＣタグに書
き込まれた情報に基づいて、該非接触式ＩＣタグに同封
されて搬送された医薬品が病棟２０−１にて受け取られ
たことが確認され、管理される（ステップＳ１２）。こ
こで、非接触式ＩＣタグに書き込まれた情報は、ステッ
プＳ７における出庫管理時にて読み出されているため、
ステップＳ１２にて非接触式ＩＣタグから読み出した情
報をステップＳ７にて非接触式ＩＣタグから読み出され
た情報と対応づけることにより、出庫された医薬品が病
棟２０−１にて受け取られたことを確認することができ
る。

【００４６】その後、医薬品管理業者１０にて回収され
た非接触式ＩＣタグは、内蔵されたチップに書き込まれ
た情報及び表面に印字された情報が消去され、再利用さ
れる。

【００４７】（第２の実施の形態）病棟２０−１からの
医薬品の発注を、病棟２０−１に搬送された医薬品に同
封された非接触式ＩＣタグを用いて行うこともできる。

【００４８】図４は、図１に示した医薬品の物流システ
ムにおける医薬品の物流方法の第２の実施の形態を説明
するためのフローチャートである。

【００４９】病棟２０−１にて医薬品が受け取られた後
（ステップＳ２１）、病棟２０−１において、医薬品に
同封された非接触式ＩＣタグに発注情報を書き込み（ス
テップＳ２２）、発注情報が書き込まれた非接触式ＩＣ
タグを医薬品管理業者１０に返却する（ステップＳ２
３）。ここで、ステップＳ２２における非接触式ＩＣタ
グへの発注情報の書き込みは、医薬品管理業者１０内に
設けられたＩＣタグ発行機１２と同一の書き込み機能を
有する装置を用いて行われる。そのため、本形態におい
ては、ＩＣタグ発行機１２と同一の書き込み機能を有す
る装置を病棟２０−１〜２０−ｎや院内薬局３０、ある
いは外来４０内に設置しておく必要がある。また、非接
触式ＩＣタグに発注情報を書き込む際、ＩＣタグ発行機
１２にて書き込まれた情報を消去することなく発注情報
を書き込む必要がある。これは、医薬品管理業者１０に
非接触式ＩＣタグが返却された後に、医薬品管理業者１
０において、非接触式ＩＣタグに書き込まれた情報に基
づいて、医薬品が病棟２０−１にて受け取られたことを
確認するためである。

【００５０】医薬品管理業者１０においては、病棟２０
−１から返却された非接触式ＩＣタグが回収されると
（ステップＳ２４）、回収された非接触式ＩＣタグに書
き込まれた情報に基づいて、該非接触式ＩＣタグに同封
されて搬送された医薬品が病棟２０−１にて受け取られ
たことが確認され、管理されるとともに（ステップＳ２
５）、非接触式ＩＣタグに書き込まれた発注情報が確認
され（ステップＳ２６）、発注された医薬品が管理業者
内倉庫１１から搬出され、医薬品が収納されたケースか
ら発注された数だけの医薬品が取り出される（ステップ
Ｓ２７）。

【００５１】次に、医薬品管理業者１０内に設けられた
ＩＣタグ発行機１２において、病棟２０−１からの発注
情報に基づいて非接触式ＩＣタグが発行される（ステッ
プＳ２８）。

【００５２】次に、ステップＳ２７にてケースから取り
出された医薬品とＩＣタグ発行機１２にて発行された非
接触式ＩＣタグとが１つの袋に同封される（ステップＳ
２９）。

【００５３】次に、医薬品管理業者１０において、医薬
品に同封された非接触式ＩＣタグに書き込まれた情報に
基づいて医薬品を搬送先毎に仕分けるとともに（ステッ
プＳ３０）、医薬品の出庫管理を行う（ステップＳ３
１）。

【００５４】搬送先に仕分けられた医薬品は、搬送先で
ある病棟２０−１に搬送され（ステップＳ３２）、病棟
２０−１にて医薬品が受け取られる（ステップＳ３
３）。

【００５５】上述したように、第１及び第２の実施の形
態においては、病棟や院内薬局、あるいは外来に搬送さ
れる医薬品は、その発注情報に基づく数量だけが、医薬
品の製造番号や使用期限等の情報が書き込まれた非接触
式ＩＣタグとともに発注元の病棟や院内薬局、あるいは
外来に搬送されるため、各病棟や院内薬局、あるいは外
来にて、必要最低限の数量の医薬品のみを発注、管理す
るだけで済み、医薬品を保管するスペースを縮小するこ
とができる。

【００５６】

【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
複数のセクションを有する病院に医薬品が納入された場
合、医薬品管理業者において、各セクションからの医薬
品の発注情報に基づいて医薬品を小分けにし、小分けに
された医薬品のそれぞれに、該医薬品の製造番号や使用
期限、また、搬送先のセクション名等が書き込まれた記
録媒体を付与し、医薬品を記録媒体とともに発注元のセ
クションに搬送する構成としたため、医薬品がケースに
収納され、かつ、該ケースにしか医薬品の製造番号や使
用期限等が記載されていない状態で納入された場合にお
いても、複数のセクションにて、製造番号や使用期限を
用いて医薬品を管理しながらも、必要最低限の数量の医
薬品のみを発注、管理するだけで済み、医薬品を保管す
るスペースを縮小することができる。

【００５７】また、医薬品に付与された記録媒体を医薬
品管理業者が回収するものにおいては、回収された記録
媒体に書き込まれた情報に基づいて医薬品管理業者にて
搬送先のセクションに医薬品が搬送されたことを確認す
ることができる。

【００５８】また、複数のセクションにおいて医薬品に
付与された記録媒体を医薬品管理業者に返却する際に該
記録媒体に発注情報を書き込むものにおいては、医薬品
管理業者において、回収した記録媒体に書き込まれた発
注情報を確認するのみで医薬品の発注を受け付けること
ができる。

【００５９】また、記録媒体に非接触式ＩＣタグを用い
たものにおいては、複数の記録媒体に書き込まれた情報
を同時に読み取ることができるため、医薬品管理業者に
おける出庫管理や医薬品の搬送先のセクションにおける
医薬品の認識を効率的に行うことができる。また、その
表面がリライト可能であれば、表面への情報の印字を繰
り返し行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の医薬品の物流システムの実施の一形態
を示す図である。

【図２】図１に示したＩＣタグ発行機にて発行される非
接触式ＩＣタグの一例を示す図であり、（ａ）は表面の
印字内容の一例を示す図、（ｂ）は内部の構造を示す図
である。

【図３】図１に示した医薬品の物流システムにおける医
薬品の物流方法の第１の実施の形態を説明するためのフ
ローチャートである。

【図４】図１に示した医薬品の物流システムにおける医
薬品の物流方法の第２の実施の形態を説明するためのフ
ローチャートである。

【図５】従来の医薬品の物流システムの一例を説明する
ための図である。

【符号の説明】

１ 病院 ２ チップ ３ アンテナ １０ 医薬品管理業者 １１ 管理業者内倉庫 １２ ＩＣタグ発行機 ２０−１〜２０−ｎ 病棟 ２１−１〜２１−ｎ 病棟内倉庫 ３０ 院内薬局 ３１ 薬局内倉庫 ４０ 外来 ４１ 外来倉庫

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のセクションを有する病院内におけ
   る医薬品の物流方法であって、 前記病院に納入された医薬品に、該医薬品に関する情報
   及び搬送先となるセクションの情報が書き込まれた記録
   媒体を付与し、当該医薬品を前記搬送先となるセクショ
   ンに搬送することを特徴とする医薬品の物流方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の医薬品の物流方法にお
   いて、 前記搬送先のセクションに搬送された医薬品に付与され
   た記録媒体を回収し、回収した記録媒体に書き込まれた
   情報に基づいて、当該記録媒体が付与された医薬品が前
   記搬送先のセクションに搬送されたことを管理すること
   を特徴とする医薬品の物流方法。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の医薬品の物流方法にお
   いて、 前記搬送先のセクションにて搬送された医薬品に付与さ
   れた記録媒体に医薬品の発注情報を書き込み、該発注情
   報が書き込まれた記録媒体を回収し、回収した記録媒体
   に書き込まれた発注情報に基づいて、前記搬送先のセク
   ションへの医薬品の発注を受け付けることを特徴とする
   医薬品の物流方法。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか１項に記載の
   医薬品の物流方法において、 前記記録媒体は、表面がリライト可能な非接触式ＩＣタ
   グであることを特徴とする医薬品の物流方法。
5. 【請求項５】 病院内に設けられた複数のセクション
   と、 前記病院内に設けられ、該病院に納入された医薬品の該
   病院内における物流管理を行う医薬品管理業者とからな
   り、 前記病院に医薬品が納入された場合、前記医薬品管理業
   者にて、納入された医薬品に、該医薬品に関する情報及
   び搬送先となるセクションの情報が書き込まれた記録媒
   体が付与され、前記記録媒体が付与された医薬品が、前
   記搬送先となるセクションに搬送されることを特徴とす
   る医薬品の物流システム。
6. 【請求項６】 請求項５に記載の医薬品の物流システム
   において、 前記複数のセクションは、前記医薬品が搬送されてきた
   場合、該医薬品に付与された記録媒体を前記医薬品管理
   業者に返却し、 前記医薬品管理業者は、前記複数のセクションから返却
   された記録媒体に書き込まれた情報に基づいて、当該記
   録媒体が付与された医薬品が前記搬送先のセクションに
   搬送されたことを管理することを特徴とする医薬品の物
   流システム。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の医薬品の物流システム
   において、 前記複数のセクションは、前記搬送された医薬品に付与
   された記録媒体に医薬品の発注情報を書き込み、該発注
   情報が書き込まれた記録媒体を前記医薬品管理業者に返
   却し、 前記医薬品管理業者は、前記複数のセクションから返却
   された記録媒体に書き込まれた発注情報に基づいて、前
   記搬送先のセクションへの医薬品の発注を受け付けるこ
   とを特徴とする医薬品の物流システム。
8. 【請求項８】 請求項５乃至７のいずれか１項に記載の
   医薬品の物流システムにおいて、 前記記録媒体は、表面がリライト可能な非接触式ＩＣタ
   グであることを特徴とする医薬品の物流システム。