JP2003063551A - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変形、変質、変色を嫌う内容物（商品）を収
容して極めて好適な新規の容器を提供する。 【解決手段】 容器本体に内容物を収容したのちにキャ
ップで密閉する容器において、内容物の遊動を抑制する
ための遊動抑制用凸状部分と保存用剤の通気用スリット
付き格納室とをキャップの内側に設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、変形、変質、変色
を嫌う内容物（商品）を収容したのちにキャップで密閉
する形式の容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来知られているこの種の容器は、内容
物（商品）のキャップに近い上の方に空隙ができてしま
うようになっているもの（従来例１という）であり、ま
たこの空隙に別途用意した詰め物をいれて内容物（商
品）を遊ばないようにしたもの（従来例２という）であ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例１は、空隙
があるために内容物が中で遊動してキズがついたり、変
形したり、空隙に残存していた空気等によって変質ある
いは変色したりして著しいく商品価値を低下させてしま
う欠陥があり、また上記従来例２は、詰め物をいれる煩
瑣な作業が必要で使い辛い欠陥があった。

【０００４】本発明は、上記諸欠陥を解消する工夫を施
した新規の容器を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る容器は、容器本体に内容物を収容したの
ちにキャップで密閉する容器において、内容物の遊動を
抑制するための遊動抑制用凸状部分をキャップの内面に
設けたものである。

【０００６】そして、乾燥剤、脱臭剤、脱酸素剤、ろ
紙、帯電防止剤等保存用剤の通気用スリット付き格納室
をキャップの内面に設けたものである。

【０００７】また、遊動抑制用凸状部分の先端側半分若
しくは全部を先の尖った円錐形若しくは半球形としたも
のである。

【０００８】

【実施例】図１〜図４に示す第１実施例は、硬質合成樹
脂材料を以て有底筒状の容器本体１と転がり止め機能お
よび手の滑り止め機能用突出部２９を周設された伏せ皿
形状のキャップ２を構成し、この容器本体１の開口縁部
の外周面に雄ネジ３を、またキャップ２の周壁の内面に
雌ネジ４をそれぞれ設け、これ等雄ネジ３、雌ネジ４の
螺合によりキャップ２を容器本体１に着脱自在とすると
共にキャップ２の天壁の内面における２本の同心円線上
に筒状の小径側垂下壁５および大径側垂下壁６を設け、
当該小径側垂下壁５の外周面に受止側凹溝７を、また大
径側垂下壁６の内周面に受止側凸条８をそれぞれアンダ
ーカットにより設ける。

【０００９】また、これ等とは別個に、僅かの弾性を備
えた硬質合成樹脂材料を以て上記小径側垂下壁５の外径
よりやや大きい内径の外周壁１０をもつ皿形状の乾燥剤
等格納容器１１を構成し、この乾燥剤等格納容器１１の
外周壁１０における開口縁部の内面に掛止側突条１２を
設けると共に当該乾燥剤等格納容器１１の底壁の中央に
おける２本の同心円線上個所に多数本の第１弧状スリッ
ト１３を一定間隔の車座配置で開設する。これ等第１弧
状スリット１３は、その外側の開口幅が狭く内側が広い
テーパ状断面形を呈して内容物の侵入を防ぐようにし且
つエントツの効果を発揮するようにしてある。

【００１０】このようにして構成した乾燥剤等格納容器
１１は、その外周壁１０を小径側垂下壁５に嵌め且つ外
周壁１０の外面に設けた掛止側突条１２を小径側垂下壁
５の外周面に設けた受止側凹溝７に係止することによっ
てキャップ２に止着する。

【００１１】更に、これ等とは別個に、僅かの弾性を備
えた硬質合成樹脂材料を以て上側半分が筒形状を呈し下
側半分が中空の円錐形状を呈する内容物１４の遊動抑制
用部材（遊動抑制用凸状部分）１５を構成し、この遊動
抑制用部材１５における筒形状部１６の開口縁部の外面
に掛止側凹溝１７を設けると共に遊動抑制用部材１５に
おける筒形状部１６と円錐形状部１８との間に水平向き
の段部１９を形成して当該段部１９における一本の円線
上個所に上記第１弧状スリット１３と同様の構成とした
第２弧状スリット２０を一定間隔の車座配置で開設す
る。尚、この遊動抑制用部材１５には補強用柱状部、補
強リブ等補強部（いずれも図示せず）を設けることがで
きる。

【００１２】このように構成した遊動抑制用部材１５
は、その筒形状部１６の開口縁部を大径側垂下壁６に嵌
め且つ筒形状部１６の外面に設けた掛止側凹溝１７を大
径側垂下壁６の内周面に設けた受止側凸条８に係止する
ことによってキャップ２に止着する。

【００１３】図５に示す第２実施例は、遊動抑制用凸状
部分として、短い筒形状部２２をもつ遊動抑制用部材２
３を別途用意し、これと上記長いものとをセットとして
提供し、任意に使い分けるようにしてあるものであり、
そして、遊動抑制用部材の長いものも、短いものも使用
しない場合には、図６に示すように別途用意した乾燥剤
等格納容器２４を取り付けるようにしたものである。こ
の別途用意した乾燥剤等格納容器２４を取り付けたとき
には、乾燥剤等格納容器２４から設けた鍔状部２５が小
径側垂下壁５と大径側垂下壁６との間に形成された空間
の開口を閉じて当該空間に内容物が侵入してしまうこと
を阻止することができて好都合である。

【００１４】図７に示す第３実施例は、乾燥剤等格納容
器１１に大径側垂下壁２６を一体に設けてこれに別途構
成した短・長２種類の遊動抑制用部材２７、２８を任意
に付替えて使用するものである。このような付け替えは
内容物の多い量にも少ない量にも単に交換するだけで対
応できて便利である。

【００１５】尚、上記実施例はネジ式キャップとしてあ
るが、栓式キャップで実施することもできる。また図７
に示すように上記円錐形状部は半球形、その他の形とす
ることができる。この場合には同部が内容物を動かして
擦りキズを作らないような形とすることが重要である。

【００１６】

【作用】容器本体内に適量の内容物（半田ボール）を収
容してからキャップを閉めたときには、円錐形状部（半
球形、その他の形）が内容物（半田ボール等）群を押し
分けて空隙のない状態で抑え付け、よって内容物（半田
ボール）群の遊動による変形および残存空気による変質
・変色を阻止する。この場合、図に示すように段部１９
および鍔状部２５の外周縁が容器本体１の内周面に接し
て同内周面と遊動抑制用部材の外周面との間に内容物が
侵入してしまうことを阻止する。

【００１７】また、通気用スリット付き格納室内に乾燥
剤３１、脱臭剤、脱酸素剤、ろ紙３２、帯電防止剤等保
存用剤を予め収容してあるときには、変質あるいは変色
の防止を尚一層高くして商品価値の低下を完全もしくは
充分に回避する。

【００１８】

【発明の効果】本発明に係る容器は、上記の通り機能し
て、上記の諸欠陥を解消するという所期の目的を完全に
達成する著効を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す一部切截正面図である。

【図２】同じく縦断面図である

【図３】図１Ａ−Ａ線に沿う断面図である

【図４】図１Ｂ−Ｂ線に沿う断面図である

【図５】第２実施例を示す断面図である。

【図６】同じく別の使い方を示す断面図である。

【図７】第３実施例を示す断面である。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ キャップ ３ 雄ネジ ４ 雌ネジ ５ 小径側垂下壁 ６ 大径側垂下壁 ７ 受止側凹溝 ８ 受止側凸条 １０ 外周壁 １１ 乾燥剤等格納容器 １２ 掛止側突条 １３ 第１弧状スリット １４ 内容物 １５ 遊動抑制用部材 １６ 筒形状部 １７ 掛止側凹溝 １８ 円錐形状部 １９ 段部 ２０ 第２弧状スリット ２２ 短い筒形状部 ２３ 遊動抑制用部材 ２４ 乾燥剤等格納容器 ２５ 鍔状部 ２６ 大径側垂下壁 ２７ 遊動抑制用部材 ２８ 遊動抑制用部材 ２９ 突出部 ３１ 乾燥剤 ３２ ろ紙

【手続補正書】

【提出日】平成１３年９月１７日（２００１．９．１
７）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図２】

【図４】

【図３】

【図５】

【図６】

【図７】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体に内容物を収容したのちにキャ
   ップで密閉する容器において、内容物の遊動を抑制する
   ための遊動抑制用凸状部分をキャップの内側に設けたこ
   とを特徴とする容器。
2. 【請求項２】 請求項１に係る容器において、保存用剤
   の通気用スリット付き格納室をキャップの内面に設けて
   あることを特徴とする容器。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に係る容器にお
   いて、遊動抑制用凸状部分の先端側半分若しくは全部が
   先の尖った円錐形若しくは球面であることを特徴とする
   容器。