JP2003062803A - 平行切断装置 - Google Patents

平行切断装置

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JP2003062803A
JP2003062803A JP2001257262A JP2001257262A JP2003062803A JP 2003062803 A JP2003062803 A JP 2003062803A JP 2001257262 A JP2001257262 A JP 2001257262A JP 2001257262 A JP2001257262 A JP 2001257262A JP 2003062803 A JP2003062803 A JP 2003062803A
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Masatoshi Suzuki
正俊 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両手で支持された安定した状態で、被切断材
を所望の幅寸法で容易に平行に切断することができる平
行切断装置を提供する。 【解決手段】 丸鋸2により板材3を平行に切断する平
行切断装置1は、板材上を移動可能で開口部が形成され
た本体部7と、開口部に丸鋸の鋸歯13が配置された状
態で丸鋸を本体部に着脱可能に固定するための丸鋸固定
手段8と、作業者Mが右手14で丸鋸を支持した状態で
左手15で平行切断装置を支持するために本体部に設け
られた把手9と、取付け位置を平行可能に且つ鋸歯とほ
ぼ平行に本体部に取付けられたスライド部材16を有
し、スライド部材が板材の所定の端面17に摺接するこ
とにより平行切断装置を端面とほぼ平行に移動可能に案
内するガイド手段10とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材など被切断材
を丸鋸により所望の幅寸法で平行に切断するための平行
切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】木材の板を切断する工具として、電気に
より鋸歯を回転駆動する丸鋸が知られている。この丸鋸
により板材を平行に切断するときには、細長いT形の平
行切断用定規(以下、平行定規と記載)を丸鋸に取付け
る場合や、鋸歯と平行な平行ガイドを丸鋸の基台に取付
ける場合が多い。また、細長い仮の定規を板材で製作し
てこの仮定規をけがき線(切墨)に合せ、この仮定規に
沿って丸鋸を移動させながら板材を平行に切断する場合
もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、仮定規
では、これを製作する作業が煩雑であった。また、切断
作業の途中で仮定規が動いてしまって板材を平行に切断
できず、切断作業や板材が無駄になる場合が多かった。
そのため、仮定規を板材にグリップなどで位置決め固定
することもあるが、グリップの取付け,取り外しの作業
が煩雑であった。また従来は、切断作業前に、けがき線
を板材に引くための寸法取りや墨付け作業などを行なっ
ていたが、これら段取り作業が煩雑であった。
【0004】ところで、前記平行定規と平行ガイドは丸
鋸に取付けられる付属部品であるが、平行定規の場合、
丸鋸と平行定規との間に隙間がある。その結果、平行定
規は丸鋸に対して動いてしまうので位置決め固定するの
が困難であり、板材を高精度に平行に切断するのは困難
であった。また、平行定規や平行ガイドには把手がない
ので、作業者は、一方の手で丸鋸の把手をつかんで支持
しながら、他方の手を平行定規や平行ガイドに添えた状
態で切断しなければならない。しかも、平行定規や平行
ガイドを他方の手で板材の端面に押し付けながら移動さ
せるので、大きな力を掛け続ける必要がある。
【0005】このように、作業者は、丸鋸と平行定規や
平行ガイドを横方向に押し付けながら、けがき線に従っ
て注意深く丸鋸を直進させるという不安定な状態で切断
作業を行う。この場合、平行定規や平行ガイドが板材の
端面から離れがちになるので、切断作業時には特段の注
意と神経の集中が求められ、精神的,肉体的に負担が大
きかった。こうして慎重に作業を行なっても、もともと
作業の状態が不安定で鋸歯を真っ直ぐに移動させるのが
困難であるので、曲がって切断してしまって平行に切断
できず、切断作業と板材が無駄になることが多かった。
このように、丸鋸にその付属部品として平行定規などを
取付けた場合、丸鋸と平行定規などを両手で安定した状
態で支持して板材を平行に切断するのは困難であった。
【0006】平行ガイドを使用すれば、小さな幅寸法
(たとえば、約15cmないし約30cmの幅寸法)の平行
切断は可能であるが、大きな幅寸法(たとえば、約30
cmないし約65cmの幅寸法)で平行に切断することは困
難であった。また、平行ガイドは、丸鋸の種類や丸鋸製
造メーカー毎に専用の形状の部品なので、この平行ガイ
ドを他の種類やメーカーの丸鋸に使用することはでき
ず、汎用性に乏しかった。一方、平行定規は、定規の長
さに対応して大きな幅寸法の平行切断は可能であるが、
平行定規を丸鋸に高精度に位置決め固定することができ
ず動きやすいので、幅寸法が大きくなればなるほど切断
作業がより不安定な状態になっていた。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、両手で支持された安定した状態で、
被切断材を丸鋸により所望の幅寸法で容易に平行に切断
することができる平行切断装置を提供することを目的と
する。本発明の他の目的は、前記目的に加え、平行切断
を失敗することなく小さな力で能率よく常に高精度に行
うことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる平行切断装置は、丸鋸により被切断
材を平行に切断するための装置であって、前記被切断材
上を移動可能で開口部が形成された本体部と、前記開口
部に丸鋸の鋸歯が配置された状態で前記丸鋸を前記本体
部に着脱可能に固定するための丸鋸固定手段と、作業者
の一方の手で前記丸鋸を支持した状態で他方の手で前記
平行切断装置を支持するために前記本体部に設けられた
本体部支持手段と、取付け位置を変更可能に且つ前記鋸
歯とほぼ平行に前記本体部に取付けられたスライド部材
が、前記被切断材の所定の端面に摺接することにより前
記平行切断装置を前記所定の端面とほぼ平行に移動可能
に案内するガイド手段とを備えている。前記本体部に
は、前記平行切断装置の移動方向側に配置された少なく
とも一つの回転自在な回転体が設けられ、この回転体
は、前記スライド部材が前記被切断材の前記所定の端面
に常時押し付けられるように、前記移動方向に対して斜
めに配置されて、前記被切断材上を転動するのが好まし
い。好ましくは、前記回転体はローラであり、このロー
ラは前記スライド部材とほぼ直交する所定の直線上に一
対設けられており、前記各ローラの中心軸線は前記所定
の直線に対して約8度ないし約10度の角度で傾斜して
いる。前記丸鋸固定手段は、前記丸鋸の基台を前記本体
部の前方縁側に動かないように且つ前記本体部から浮き
上がらないように位置決め保持するために、前記前方縁
に設けられた第1の位置決め部と、前記基台を前記前方
縁とほぼ直角な側方縁側に動かないように且つ前記本体
部から浮き上がらないように位置決め保持するために、
前記側方縁に設けられた第2の位置決め部と、前記基台
の形状に対応して位置調節可能な押圧部材で、前記基台
を前記第1の位置決め部側および前記第2の位置決め部
側に押し付けてほぼ水平方向に位置決めするとともに前
記基台を前記本体部に押圧してほぼ垂直方向に固定する
丸鋸基台押圧手段とを有しているのが好ましい。前記丸
鋸基台押圧手段は、少なくとも一つの長孔を有する前記
押圧部材と、前記本体部に取付けられた台座上に前記押
圧部材を移動可能に支持するとともに、前記長孔を貫通
する第1の締結部材で前記押圧部材を前記台座を挟んで
前記本体部に締結固定可能な第1の締結手段と、前記本
体部上に配置された弾性部材を介して前記押圧部材を移
動可能に支持するとともに、前記長孔を貫通する第2の
締結部材で前記押圧部材を前記基台に押し付けた状態で
締結固定するように前記基台に近い位置に配置された第
2の締結手段とを有しているのが好ましい。前記ガイド
手段は、前記本体部の前方縁とほぼ直角に且つこの前方
縁の近傍に配置され前記前方縁の近傍では竹材またはス
テンレス材が摺接面を形成する前記スライド部材と、案
内面がこのスライド部材の前記摺接面とほぼ直角になる
ように前記スライド部材に固定され、前記案内面が前記
本体部の前記前方縁に接触して移動可能な案内部材と、
前記本体部の前記前方縁とほぼ平行に長く延びて形成さ
れたガイド部材用長孔に係合して、前記スライド部材を
所望の取付け位置で前記本体部に締結固定するように前
記スライド部材に取付けられた第3の締結部材とを有し
ているのが好ましい。また、平行切断装置は、前記本体
部の前方縁に沿って前記本体部に目盛部を設け、この目
盛部は、この目盛部のゼロ点の位置と前記鋸歯の位置と
がほぼ一致するように前記本体部に対してスライドして
位置調節可能であるのが好ましい。切断作業時における
平行切断装置は、前記丸鋸固定手段により前記本体部に
固定された前記丸鋸を備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を、図1ないし図12を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1ないし図8は本発明の第1の実
施形態を示す図で、図1は平行切断装置の使用状態を示
す平面図、図2は図1に示す平行切断装置を示す図で、
図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のII−II
線拡大矢視図である。図3および図4は、それぞれ図2
(A)に示す平行切断装置の右側面図および底面図であ
る。なお、説明の便宜上、図1,図2(A)における上
方,下方,右方,左方を、それぞれ平行切断装置1の前
方,後方,右方,左方として説明する。
【0010】図1ないし図4に示すように、平行切断装
置1は、電気で駆動される丸鋸2の鋸歯13で板材3な
ど被切断材を平行に切断するための装置である。被切断
材は、板材3のほかに角材などであってもよい。丸鋸2
には、木材などの板を切断する丸鋸のほか、石材,タイ
ル,煉瓦,コンクリートなど被切断材を切断するカッタ
ーや、鋸歯としてのジグソープレートで切断するジグソ
ーも含まれる。また、丸鋸2は、基台に対して鋸歯が傾
斜可能なタイプの丸鋸であってもよい。板材3として
は、木材の板,合板(すなわち、ベニヤ板,ベニヤ合
板),石膏ボード,外壁材などがあり、合板は、コンク
リートを打設するときの型枠などにも使用される。ま
た、板材3の材質は、プラスチック,セラミックであっ
てもよいが、アルミニウム,鉄,銅など金属であっても
よい。本実施形態では、木の板材3を通常の丸鋸2で切
断する場合について説明する。
【0011】上述のように、従来は、丸鋸に平行定規や
平行ガイドなど付属品を取付けていたのに対して、本発
明者は、平行切断装置1に、その付属品として丸鋸2を
取付けて両手で安定した状態で支持するという逆転の発
想で、本発明を完成させた。丸鋸2は、円板状の鋸歯
(薄い鋼板の縁に多くの歯が形成された鋸)13をモー
タ2aで回転駆動する丸鋸本体と、丸鋸本体の下部を構
成する基台35と、丸鋸2を作業者Mが支持して操作す
るために丸鋸本体に設けられた把手4とを有している。
平行切断装置1は、本体部7,丸鋸固定手段8,本体部
支持手段9およびガイド手段10を備えている。本体部
7は、板材3の表面11上を移動可能で、開口部12が
形成されている。丸鋸固定手段8は、開口部12に鋸歯
13が配置された状態で、丸鋸2を本体部7に着脱可能
に固定することができる。丸鋸2が丸鋸固定手段8で平
行切断装置1にセットされた状態では、鋸歯13は、本
体部7の前方縁28とほぼ直角に配置されるようになっ
ている。
【0012】本体部支持手段9は、本体部7に設けられ
た把手9である。作業者Mは、一方の手(ここでは、右
手)14で丸鋸2の把手4をつかんで支持した状態で、
他方の手(ここでは、左手)15で把手9をつかんで平
行切断装置1を支持することができる。ガイド手段10
のスライド部材16は、その取付け位置を変更可能に且
つ鋸歯13とほぼ平行に本体部7に取付けられている。
スライド部材16は、板材3の所定の端面17に摺接す
ることにより、平行切断装置1を端面17とほぼ平行に
移動可能に案内することができるようになっている。本
体部7は、全体がほぼ矩形状の板材により構成されてお
り、開口部12のほかに、他の開口部20,切欠部2
1,ガイド部材用長孔22などが形成されている。本体
部7の前方に位置する前方縁28と、後方に位置する後
方縁28aは互いに平行である。
【0013】開口部12は、丸鋸2の鋸歯13を配置し
て回転させるために形成されている。他の開口部20
は、本体部7のほぼ中央部に形成されている。スライド
部材16が開口部20や切欠部21のところに位置して
いるときは、スライド部材16が端面17に摺接してい
る状態を目視で確認することができる。本体部7に、開
口部12,20,切欠部21およびガイド部材用長孔2
2を形成したので、本体部7が軽量化して取扱いが容易
になる。本体部7の材質としては、アルミニウム,ステ
ンレス,鉄,銅など金属、アクリル樹脂など合成樹脂、
集成材など木材が使用されるが、軽量化の点でアルミニ
ウムが好ましい。本体部7の裏面7bには、スライド板
23が固定されている。スライド板23は、後方縁28
aの近傍に、後方縁28aと平行に長く延びて取付けら
れている。スライド板23は、板材3の表面11に接触
しながらスライドするので、摩擦係数が小さく耐摩耗性
を有するステンレスなどの金属により形成するのが好ま
しい。
【0014】本体部7には、平行切断装置1の移動方向
(矢印B方向)側に配置された少なくとも一つ(ここで
は、二つ)の回転自在な回転体25が設けられている。
回転体25は、スライド部材16が板材3の端面17に
常時押し付けられるように、前記移動方向(矢印B方
向)に対して斜めに配置されて、板材3の表面11上を
転動するようになっている。本実施形態では、回転体と
して円筒状のローラ25を使用している。ローラ25
は、スライド部材16とほぼ直交する所定の直線L上に
一対設けられている。各ローラ25の中心軸線CLは、
所定の直線Lに対して所定の角度θで傾斜している。こ
の角度θとしては、約5度ないし約15度の範囲であれ
ばよいが、約8度ないし約10度が好ましい。なお、回
転体は、一つまたは三つ以上の場合であってもよく、ま
た、ローラ25に代えて、車輪の形をした回転体であっ
てもよい。ローラ25は、正逆方向に回転自在になって
いるが、正方向のみに回転する場合であってもよい。ま
た、ローラ25が設けられていない場合であってもよ
い。
【0015】図5はローラ25を有するローラ部26を
示す図で、図5(A),(B),(C)は、それぞれロ
ーラ部26の正面図,平面図,側面図である。図6は、
ローラ部26の取付け手順を示す説明図である。図2,
図4ないし図6に示すように、本体部7には、二つのロ
ーラ取付け用孔27が貫通形成されている。二つのロー
ラ取付け用孔27は、所定の直線L上に位置し、本体部
7の前方縁28の近傍に配置されている。ローラ取付け
用孔27は、所定の直線Lに対して所定の角度θで傾斜
した矩形状に形成されている。ローラ部26は、ローラ
25と、ローラ25を正逆方向に回転自在に支持するシ
ャフト29と、シャフト29の両端を支持して四角筒状
をなし、他端部に鍔部30を有するケース31と、ケー
ス31の上部から着脱可能に装着されてローラ25を覆
う透明または半透明のカバー32とを有している。
【0016】ローラ部26を本体部7に取付ける場合に
は、図6に示すように、シャフト29でローラ25を支
持しているケース31を、本体部7の下方から、矢印D
に示すようにローラ取付け用孔27に嵌合させる。ケー
ス31がローラ取付け用孔27に嵌合すると、鍔部30
が本体部7の下面7aに当接して、ケース31が位置決
めされる。ケース31は、本体部7に対して、圧入と接
着剤の一方または両方により固定される。この状態で、
ローラ25の下部25aが、本体部7の下面7aより若
干下方に飛び出しているので、ローラ25は、板材3の
表面11上を転動することができる。次いで、矢印D1
に示すように、カバー32をケース31に係合させる。
カバー32によりローラ25の上部が覆われるので、の
こ屑など飛散物がローラ部26の内部に侵入することを
防止することができる。したがって、ローラ25は常に
スムーズに回転することができる。カバー32は透明ま
たは半透明なので、ローラ25の回転状態を外部から目
視で確認することができる。なお、ローラ25などが摩
耗したときのために、ローラ部26を、本体部7に着脱
可能にして交換できるようにするのが好ましい。
【0017】図7は、図2(A)のVII−VII線矢視図
で、丸鋸固定手段8の使用状態を示している。図7
(A)は丸鋸2の基台35の厚みTが厚い場合を示し、
図7(B)は基台35の厚みTが薄い場合を示してい
る。図1,図2および図7に示すように、丸鋸固定手段
8は、第1の位置決め部36,第2の位置決め部37お
よび丸鋸基台押圧手段38を有している。平行切断装置
1は、丸鋸固定手段8で丸鋸2を本体部7に強固に固定
した状態で、丸鋸2により板材3を平行に切断すること
になる。第1の位置決め部36は、二つに分割して本体
部7の前方縁28に設けられている。第1の位置決め部
36は、丸鋸2の基台35を前方縁28側に動かないよ
うに且つ本体部7から浮き上がらないように位置決め保
持するための手段である。第1の位置決め部36を二つ
に分割したのは、目盛部40(後述する)のゼロ点O1
の位置を露出させて目視可能にし、ゼロ点O1の位置を
鋸歯13の位置に一致させることができるようにするた
めである。第2の位置決め部37は、本体部7の前方縁
28とほぼ直角な側方縁39に設けられている。第2の
位置決め部37は、基台35を側方縁39側に動かない
ように且つ本体部7から浮き上がらないように位置決め
保持するための手段である。
【0018】そのために、第1の位置決め部36と第2
の位置決め部37は、それぞれ前方縁28および側方縁
39から上方に突出するとともに、基台35側に湾曲し
て本体部7に固定されている。第1の位置決め部36と
第2の位置決め部37は、基台35側に湾曲しているの
で、基台35の厚みTが厚い場合や薄い場合でも、基台
35は、第1の位置決め部36と第2の位置決め部37
の両方に当接して、ほぼ水平方向およびほぼ垂直方向に
動かないように位置決め保持される。なお、第1の位置
決め部36と第2の位置決め部37は、前方縁28側と
側方縁39側から、それぞれ基台35側に真っ直ぐに傾
いている場合でも、湾曲の場合と同じ機能を発揮する。
【0019】丸鋸2は、丸鋸基台押圧手段38により本
体部7に着脱可能に固定される。丸鋸基台押圧手段38
は、押圧部材41,第1の締結手段42および第2の締
結手段43を有している。押圧部材41は、少なくとも
一つ(ここでは、二つ)の長孔44を有して、細長い板
状(または、ブロック状)に一体的に形成されている。
押圧部材41は、丸鋸2の基台35の形状(水平方向の
形状のほか、垂直方向の厚みTも含む)に対応して位置
調節可能であり、基台35に対して水平視で斜め方向に
配置されている。これにより、丸鋸基台押圧手段38
は、丸鋸2のモータ2aに干渉することがなく、また、
基台35の大小を問わず支持することができる。押圧部
材41は、基台35を第1の位置決め部36側と第2の
位置決め部37側に押し付けてほぼ水平方向に位置決め
するとともに、基台35を本体部7に押圧してほぼ垂直
方向に固定することができる。押圧部材41の基台側端
部41aの下面には、支持片41bが固定されている。
支持片41bは、摩擦抵抗の大きい硬質ゴムなど弾性体
により形成されている。支持片41bには、基台35に
直接接触してこれを支持するための段部41cが形成さ
れている。
【0020】第1の締結手段42は、本体部7に取付け
られた台座45上に、押圧部材41を移動可能に支持し
ている。第1の締結手段42は、長孔44を貫通する第
1の締結部材46で、押圧部材41を台座45を挟んで
本体部7に締結固定可能である。第1の締結手段42
は、本体部7に接着剤などで固定された台座45と、第
1の締結部材46とを有している。第1の締結部材46
は、本体部7および台座45に固定されたボルト47
と、ボルト47にねじ込まれたちょうナット48と、ち
ょうナット48と押圧部材41との間に介装された平ワ
ッシャ49およびスプリングワッシャ50とを有してい
る。第2の締結手段43は、弾性部材としての圧縮ばね
51と第2の締結部材52とを有している。第2の締結
手段43は、本体部7上に配置された圧縮ばね51を介
して、押圧部材41を移動可能に支持している。第2の
締結手段43は、長孔44を貫通する第2の締結部材5
2で押圧部材41を基台35に押し付けた状態で締結固
定するように、基台35に近い位置に配置されている。
圧縮ばね51は、平ワッシャ53,54を介して、本体
部7と押圧部材41との間に配置されている。第2の締
結部材52は、本体部7に固定されたボルト55と、ボ
ルト55にねじ込まれたちょうナット56と、ちょうナ
ット56と押圧部材41との間に介装された平ワッシャ
57およびスプリングワッシャ58とを有している。
【0021】ボルト47,55は長孔44に緩く係合し
ているので、ちょうナット48,56を緩めた状態で
は、押圧部材41は、矢印Eに示すようにほぼ水平方向
に位置調節可能になっている。また、ちょうナット56
を回すことにより、押圧部材41の基台側端部41a
を、矢印E1に示すようにほぼ垂直方向に移動させるこ
とができる。第2の締結部材52で押圧部材41を基台
35に押付けるようにしたので、基台35の厚みTが厚
い場合や(図7(A))、薄い場合(図7(B))であ
っても、基台35を支持することができる。また、基台
35の側面35aの位置が異なる場合であっても(図7
中の寸法G)、押圧部材41を矢印Eに示すようにほぼ
水平方向に位置調節できるので、基台35を押圧部材4
1でほぼ水平方向に位置決め固定することができる。
【0022】第1の締結手段42は、押圧部材41をほ
ぼ水平方向に位置決め保持する第1の機能を発揮する。
第2の締結手段43は、押圧部材41をほぼ垂直方向に
位置決め保持する第2の機能を発揮する。なお、第2の
締結手段43は第1の機能も発揮する。したがって、支
持片41bを丸鋸2の基台35に押し付けた状態で、第
1の締結部材46のちょうナット48を締め付ければ、
押圧部材41はほぼ水平方向に関して位置決めされる。
なお、このとき、第2の締結部材52のちょうナット5
6は緩めておく。次いで、第2の締結部材52のちょう
ナット56を締め付ければ、押圧部材41は、圧縮ばね
51のばね力に抗して、基台35を本体部7に押し付け
た状態でほぼ垂直方向に位置決め保持する。こうして、
基台35は、第1の位置決め部36と第2の位置決め部
37と押圧部材41とにより、ほぼ水平方向およびほぼ
垂直方向に動かないように強固に位置決め保持される。
スプリングワッシャ50,58を設けたので、運転中の
丸鋸2の振動などによりちょうナット48,56が緩む
恐れはない。丸鋸2が取付けられていないとき、押圧部
材41は、台座45と圧縮ばね51などにより本体部7
から離れて浮いた状態になっている。この状態のとき、
支持片41bと本体部7との間の高さ寸法は、基台35
の厚みTより若干大きいのが好ましい。このようにすれ
ば、丸鋸2を本体部7にセットするときに、押圧部材4
1を持ち上げなくてもよいので、丸鋸2の基台35を本
体部7に容易に且つ迅速にセットすることができる。
【0023】図8はガイド手段10を示す図で、図8
(A),(B),(C)は、それぞれガイド手段10の
平面図,側面図,底面図である。図1ないし図4および
図8に示すように、ガイド手段10は、スライド部材1
6,案内部材65および第3の締結部材66を有してい
る。スライド部材16は、断面矩形状の棒状に形成され
ている。スライド部材16は、本体部7の前方縁28と
ほぼ直角に且つ前方縁28の近傍に配置され、竹材(ま
たは、ステンレス材)67が摺接面68を形成してい
る。竹材67は、軽量で摩擦係数が小さく、耐摩耗性,
耐久性に優れ、温度変化に対する伸縮性が小さい点で好
ましい。竹材67は、スライド部材16の本体70に、
接着剤とビス(小ねじ)の一方または両方により固定さ
れている。竹材67の表面が摺接面68となって板材3
の端面17に摺接するので、平行切断装置1を、小さい
摩擦抵抗でスムーズに移動させることができる。
【0024】ガイド手段10は、本体部7の前方縁28
に沿って、矢印Hに示すように左右方向に位置調節可能
である。したがって、ガイド手段10を左右方向に移動
させて位置調整する際に、一方の(ここでは、左側の)
ローラ25が邪魔にならないようにするために、スライ
ド部材16の上面には、ローラ25を通過させるための
切欠部69が形成されている。スライド部材16の前端
部71は、前方縁28より所定寸法前方に突出している
ので、スライド部材16と板材3との接触状態を目視で
確認することができる。スライド部材16の後端部72
が、鋸歯13の回転中心軸線CL1の位置とほぼ同じか
または前方側に位置するように、スライド部材16の長
さは所定の短い長さ寸法Laに形成されている。これは
すなわち、スライド部材16が前方縁28の近傍に配置
されていることである。本実施形態のスライド部材16
は、短いので軽量化の点で好ましい。なお、平行切断装
置1における鋸歯13の回転中心軸線CL1の位置は、
丸鋸2の種類,丸鋸製造メーカーなどにより異なる場合
がある。
【0025】案内部材65は、その案内面74が摺接面
68とほぼ直角になるように、スライド部材16に固定
されている。案内面74は、前方縁28に接触して移動
可能である。案内部材65は、所定形状(ここでは、棒
状)を有して、ビスなど締結部材によりスライド部材1
6に固定されているので、スライド部材16が不安定に
なることはない。案内部材65には、スライド部材16
の摺接面68の位置を示す基準マークPが描かれている
ので、ガイド手段10の位置決めが容易である。案内面
74が前方縁28に密着することにより、摺接面68は
前方縁28とほぼ直角に配置される。これにより、鋸歯
13と摺接面68は平行に位置決めされるので、摺接面
68が摺接する板材3の端面17と鋸歯13は精度よく
平行になる。ガイド部材用長孔22は、前方縁28とほ
ぼ平行になるように、本体部7に左右方向に長く延びて
貫通形成されている。第3の締結部材66は、ガイド部
材用長孔22に係合して、スライド部材16を所望の取
付け位置で本体部7に締結固定するように、スライド部
材16に取付けられている。第3の締結部材66は、ス
ライド部材16の本体70に固定されたボルト75と、
ボルト75にねじ込まれたちょうナット76と、ちょう
ナット76と本体部7との間に介装された平ワッシャ7
7,スプリングワッシャ78とを有している。ちょうナ
ット76を操作することにより、ガイド手段10をガイ
ド部材用長孔22に従って左右方向に移動させて、所望
の位置でスライド部材16を本体部7に締結固定するこ
とができる。スプリングワッシャ78が設けられている
ので、運転中の丸鋸2により本体部7が振動しても、ス
ライド部材16の位置がずれる恐れはない。
【0026】本体部7には、前方縁28に沿って目盛部
40が設けられている。目盛部40は、この目盛部40
のゼロ点O1の位置と鋸歯13の位置とがほぼ一致する
ように、本体部7に対してスライドして位置調節可能に
なっている。なお、目盛部はスライドしない構成であっ
てもよい。本体部7には、あり溝を有して本体部7の上
面に開口する被係合溝79が、前方縁28近傍に形成さ
れている。被係合溝79は、前方縁28と平行に長く延
びている。本体部7の一方側(左側)の端部には、複数
(ここでは、二本)の小ねじ80など締結部材により支
持部材81が締結固定されている。支持部材81には、
操作部82を有する位置決めねじ83がねじ込まれてお
り、位置決めねじ83は、被係合溝79の上方に位置し
ている。目盛部本体84に固着されたスケール85は、
ゼロ点O1を鋸歯13の位置に一致させるように、本体
部7に対して移動可能になっている。そのために、目盛
部本体84は、被係合溝79に係合して、矢印Jに示す
ように前方縁28と平行に移動して位置調節可能になっ
ている。すなわち、操作部82を回して位置決めねじ8
3を緩めれば、目盛部本体84とスケール85は一体的
に矢印Jに示すように移動可能である。操作部82を回
して位置決めねじ83を締め付ければ、目盛部本体84
とスケール85は、位置決めねじ83に押し付けられて
所望の位置に位置決め固定される。平行切断装置1に丸
鋸2をセットして、鋸歯13の位置が決定した後、鋸歯
13の位置にスケール85のゼロ点O1を一致させて、
位置決めねじ83を締め付ける。その後、ガイド手段1
0を位置調節すれば、摺接面68の位置(すなわち、基
準マークP)を示す目盛りが、所望の幅寸法Wを示すこ
とになる。この状態で板材3を切断すれば、板材3は所
望の幅寸法Wで平行に切断される。
【0027】次に、平行切断装置1で板材3を平行に切
断する手順について、図1ないし図8を参照して説明す
る。まず最初に、丸鋸基台押圧手段38の第1の締結部
材46と第2の締結部材52を緩めて、押圧部材41
を、図2の実線に示すように待避させておく。次いで、
鋸歯13が開口部12に位置するように、丸鋸2を本体
部7上に載置する。そして、丸鋸2の基台35を、第1
の位置決め部36と第2の位置決め部37に押し当て
る。次に、押圧部材41を基台35側に水平移動させ
て、支持片41bを基台35に押し付けた状態で、第1
の締結部材46と第2の締結部材52を締め付ける。こ
れにより、丸鋸2は、ほぼ水平方向およびほぼ垂直方向
にそれぞれ位置決めされた状態で平行切断装置1に固定
される。次いで、目盛部40のゼロ点O1の位置を鋸歯
13の位置に一致させるように、操作部82を操作し、
目盛部本体84とスケール85を所望の位置に位置決め
固定する。
【0028】次に、これから平行切断する予定の幅寸法
Wを示すスケール85の目盛りの位置に、スライド部材
16の摺接面68が一致するように、ガイド手段10を
ガイド部材用長孔22に従って移動させる。前記幅寸法
Wを示す目盛りの位置に基準マークPが一致すると、摺
接面68と鋸歯13との間の距離が所望の幅寸法Wにな
る。したがって、寸法取りのための計算や墨付け作業は
不要である。案内部材65の案内面74が前方縁28に
密着し、幅寸法Wが設定された後、第3の締結部材66
を締め付けると、スライド部材16は本体部7に締結固
定される。次に、丸鋸2をオンして鋸歯13を回転させ
た状態で、作業者Mは、右手14で丸鋸2の把手4を把
持し、左手15で本体部7の把手9を把持して、平行切
断装置1を切断開始位置N1に位置させる。そして、ス
ライド部材16を板材3の端面17に密着させると、鋸
歯13は、端面17から幅寸法Wだけ右側に精度よく位
置決めされる。
【0029】こうして、スライド部材16を板材3の端
面17に接触させた状態で、平行切断装置1を両手1
4,15で板材3に押し付けながら小さな力で前方に押
して前進させる。すると、二つのローラ25が板材3の
表面11上を転動するとともに、スライド板23が板材
3の表面11上をスライドする。ローラ25は、平行切
断装置1の移動方向Bに対して斜めに配置されている。
したがって、板材3の表面11上を転動するローラ25
は、移動方向Bより所定角度θで傾斜した傾斜方向(矢
印B1方向)に向かって前進しようとする。この傾斜方
向B1は、板材3の端面17から離れる方向を向いてい
るので、スライド部材16は、端面17に常時押し付け
られて接触し、端面17から離れることはない。その結
果、平行切断装置1は、安定した状態で、矢印Bに示す
ように端面17と平行に自然に直進するので、鋸歯13
も、端面17から平行幅(幅寸法W)を保って切断予定
ラインLbを直進して、板材3を幅寸法Wで平行に切断
していく。なお、切断予定ラインLbは、目視できるけ
がき線ではなく仮想の線である。
【0030】平行切断装置1は、切断開始位置N1から
切断途中位置N2,切断終了位置N3の順に前進して、板
材3を切断開始から終了まで平行に切断する。平行切断
装置1は、両手14,15でしっかりと支持された安定
した状態で、板材3を所望の幅寸法Wで容易に平行に切
断することができる。こうして、作業者Mは、直進性に
優れた平行切断装置1で、板材3を曲がって切断するな
ど平行切断の失敗をすることなく、小さな力で能率よく
常に高精度に平行切断することができる。よって、切断
作業や板材3が無駄になることがない。作業者Mは、両
手14,15で平行切断装置1を支持して制御できる状
態で切断するので、右利き,左利きを問わず違和感なく
容易に切断でき使い勝手がよい。作業者Mにとって、平
行切断時に特段の注意と神経の集中はそれほど必要では
なく、精神的,肉体的な負担は軽い。スライド部材16
は、鋸歯13の回転中心軸線CL1の位置より前方側に
配置されているので、切断済みの隙間73がスライド部
材16に押されて狭くなることはない。したがって、ス
ライド部材16が板材3の端面17を押しても、鋸歯1
3は、板材3の切断済みの隙間73内で切断面に強く接
触することはない。
【0031】板材3に対して、ローラ25は転がり接触
であり、スライド部材16の摺接面68は摩擦抵抗の少
ない竹材67により形成され、スライド板23も摩擦抵
抗の少ないステンレスなどにより形成されている。した
がって、切断作業時における板材3との接触部の摩擦抵
抗が全体的に少ないので、平行切断装置1を小さな力で
スムーズに直進させて平行切断することができる。目盛
部40を用いて予め幅寸法Wを設定することができるの
で、従来行なっていた寸法取りや墨付け作業などが不要
になる。同じ幅寸法Wの板材が何枚も必要な場合には、
目盛部40によりガイド手段10を一度位置決めしてお
けば、その後は、寸法取りや墨付け作業を行わなくて
も、板材3を何度でも繰り返して高精度に平行に切断す
ることができる。したがって、平行切断のための段取り
作業が簡素化して、作業の能率が向上する。また、ガイ
ド部材用長孔22を左右方向に長く延びて形成したの
で、小さな幅寸法W1から大きな幅寸法W2までの広い範
囲の幅寸法Wで(たとえば、幅寸法W=約15cmないし
約65cm)、板材3を精度よく平行に切断することがで
きる。なお、スライド部材16の摺接面68側に補助部
材(図示せず)を取付ければ、板材3をより小さな幅寸
法(たとえば、約15cm以下の幅寸法)Wで切断するこ
とも可能である。
【0032】丸鋸2は、第1の締結手段42と第2の締
結手段43により、二重にロックされて安定した状態で
保持されるので、丸鋸2が平行切断装置1から外れる恐
れはなく、安全である。丸鋸2は丸鋸固定手段8で本体
部7に固定されるので、丸鋸2の種類,丸鋸製造メーカ
ーなどによりその形状が異なる場合でも、平行切断装置
1に取付けることができ、汎用性に富む。本体部7にロ
ーラ25と耐摩耗性のスライド板23を取付けて、本体
部7が板材3と直接接触しないようにしたので、本体部
7の摩耗を防止することができる。スライド部材16の
前端部71は案内部材65より前方に突出しており、後
端部72は、本体部7の開口部20や切欠部21の下方
に位置する場合が多い。したがって、スライド部材16
の摺接面68が板材3の端面17に良好に接触している
ことを目視により容易に確認し、平行切断装置1を制御
しながら、切断作業を行うことができる。
【0033】(第2の実施形態)図9ないし図12は本
発明の第2の実施形態を示す図で、図9は平行切断装置
101の平面図、図10および図11は、それぞれ図9
に示す平行切断装置101の右側面図およぴ底面図、図
12はガイド手段110を示す図で、図12(A),
(B)は、それぞれ平面図,側面図である。なお、第2
の実施形態において、第1の実施形態と同一または相当
部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部
分のみ説明する。
【0034】図9ないし図12に示すように、平行切断
装置101は、ガイド手段110と目盛部140以外
は、平行切断装置1とほぼ同じ構成である。ガイド手段
110は、取付け位置を変更可能に且つ鋸歯13とほぼ
平行に本体部7に取付けられたスライド部材116を有
している。スライド部材116が板材3の端面17に摺
接することにより、平行切断装置101を端面17とほ
ぼ平行に移動可能に案内するようになっている。本体部
7の後方縁28aの近傍には、ガイド部材用長孔22a
が後方縁28aとほぼ平行に長く延びて形成されてい
る。前方側のガイド部材用長孔22と後方側のガイド部
材用長孔22aは、同一の形状で且つ平行に配置されて
いる。
【0035】スライド部材116は、本体部7の前方縁
28とほぼ直角に配置され、前方縁28の近傍では、竹
材67(または、ステンレス材)が摺接面68を形成す
るようになっている。ガイド手段110は、スライド部
材116に取付けられた二つの第3の締結部材66を有
している。二つの第3の締結部材66は、前方のガイド
部材用長孔22と後方のガイド部材用長孔22aにそれ
ぞれ係合して、スライド部材116を所望の取付け位置
で本体部7に締結固定する。竹材67は、スライド部材
116の本体170に固定されている。本体170は、
前後方向に長く延びた棒状をなしており、前端部71は
前方縁28より前方に位置し、後端部72は後方縁28
aより後方に位置している。竹材67は、スライド部材
116の前方側のみに配置されて、前端部71から本体
170の途中まで固定されている。竹材67の後端部6
7aは、鋸歯13の回転中心軸線CL1の位置とほぼ同
じかまたは前方側に位置するようになっている。これは
すなわち、竹材67が前方縁28の近傍に配置されてい
ることである。平行切断中は、竹材67が、板材3の端
面17に常時押し付けられることになるが、竹材67
は、鋸歯13の回転中心軸線CL1の位置より前方側に
位置しているので、平行切断中に、鋸歯13が切断済み
の隙間73(図1)内で切断面に強く接触することはな
い。
【0036】スケール85を有する一対の目盛部140
が、前方縁28と後方縁28aにそれぞれ固定されてい
る。前後にある二つのスケール85は、左右方向で同じ
目盛になっている。スライド部材116の本体170の
後部には、凸部171が一体形成されている。凸部17
1は、板材3に接触せず且つ後方の目盛部140に近接
した位置に形成されている。凸部171の基準面172
は、摺接面68と同じ平面上に配置されるようになって
いる。したがって、摺接面68の位置を示す前方のスケ
ール85の目盛りと、後方の基準面172の位置を示す
後方のスケール85の目盛りの両方の数値が一致すれ
ば、摺接面68は前方縁28に対して高精度な直角度で
配置されたことになる。平行切断装置101を使用すれ
ば、板材3を所望の幅寸法Wで平行に切断することがで
き、第1の実施形態と同じ作用効果を奏する。
【0037】上述の平行切断装置1,101では、平行
切断中に、鋸歯13が、板材3の切断済みの隙間73内
で切断面に強く接触することはないので、板材3の切断
面が鋸歯13の表面を押し付けてこれが抵抗になること
はない。したがって、鋸歯13は、その回転や移動を妨
げられることなく、隙間73内で良好に回転し移動し
て、板材3をスムーズに切断することができる。また、
鋸歯13は安定した状態で回転するので安全である。な
お、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0038】
【発明の効果】本発明の平行切断装置は上述のように構
成したので、両手で支持された安定した状態で、被切断
材を所望の幅寸法で容易に平行に切断することができ
る。また、本体部に回転体を設けることにより、前記効
果に加え、平行切断を失敗することなく小さな力で能率
よく常に高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図8は本発明の第1の実施形態を示
す図で、図1は平行切断装置の使用状態を示す平面図で
ある。
【図2】図1に示す平行切断装置を示す図である。
【図3】図2に示す平行切断装置の右側面図である。
【図4】図2に示す平行切断装置の底面図である。
【図5】ローラ部を示す説明図である。
【図6】ローラ部の取付け手順を示す説明図である。
【図7】図2のVII−VII線矢視図である。
【図8】ガイド手段を示す説明図である。
【図9】図9ないし図12は本発明の第2の実施形態を
示す図で、図9は平行切断装置の平面図である。
【図10】図9に示す平行切断装置の右側面図である。
【図11】図9に示す平行切断装置の底面図である。
【図12】ガイド手段を示す説明図である。
【符号の説明】
1,101 平行切断装置 2 丸鋸 3 板材(被切断材) 7 本体部 8 丸鋸固定手段 9 把手(本体部支持手段) 10,110 ガイド手段 12 開口部 13 鋸歯 14 右手(一方の手) 15 左手(他方の手) 16,116 スライド部材 17 所定の端面 22 ガイド部材用長孔 25 ローラ(回転体) 28 前方縁 35 基台 36 第1の位置決め部 37 第2の位置決め部 38 丸鋸基台押圧手段 39 側方縁 40 目盛部 41 押圧部材 42 第1の締結手段 43 第2の締結手段 44 長孔 45 台座 46 第1の締結部材 51 圧縮ばね(弾性部材) 52 第2の締結部材 65 案内部材 66 第3の締結部材 67 竹材 68 摺接面 74 案内面 B 移動方向 CL ローラの中心軸線 L 所定の直線 M 作業者 O1 ゼロ点 θ 角度

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸鋸により被切断材を平行に切断するた
    めの平行切断装置であって、 前記被切断材上を移動可能で開口部が形成された本体部
    と、 前記開口部に丸鋸の鋸歯が配置された状態で前記丸鋸を
    前記本体部に着脱可能に固定するための丸鋸固定手段
    と、 作業者の一方の手で前記丸鋸を支持した状態で他方の手
    で前記平行切断装置を支持するために前記本体部に設け
    られた本体部支持手段と、 取付け位置を変更可能に且つ前記鋸歯とほぼ平行に前記
    本体部に取付けられたスライド部材が、前記被切断材の
    所定の端面に摺接することにより前記平行切断装置を前
    記所定の端面とほぼ平行に移動可能に案内するガイド手
    段とを備えたことを特徴とする平行切断装置。
  2. 【請求項2】 前記本体部には、前記平行切断装置の移
    動方向側に配置された少なくとも一つの回転自在な回転
    体が設けられ、 この回転体は、前記スライド部材が前記被切断材の前記
    所定の端面に常時押し付けられるように、前記移動方向
    に対して斜めに配置されて、前記被切断材上を転動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の平行切断装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体はローラであり、このローラ
    は前記スライド部材とほぼ直交する所定の直線上に一対
    設けられており、 前記各ローラの中心軸線は前記所定の直線に対して約8
    度ないし約10度の角度で傾斜していることを特徴とす
    る請求項2に記載の平行切断装置。
  4. 【請求項4】 前記丸鋸固定手段は、 前記丸鋸の基台を前記本体部の前方縁側に動かないよう
    に且つ前記本体部から浮き上がらないように位置決め保
    持するために、前記前方縁に設けられた第1の位置決め
    部と、 前記基台を前記前方縁とほぼ直角な側方縁側に動かない
    ように且つ前記本体部から浮き上がらないように位置決
    め保持するために、前記側方縁に設けられた第2の位置
    決め部と、 前記基台の形状に対応して位置調節可能な押圧部材で、
    前記基台を前記第1の位置決め部側および前記第2の位
    置決め部側に押し付けてほぼ水平方向に位置決めすると
    ともに前記基台を前記本体部に押圧してほぼ垂直方向に
    固定する丸鋸基台押圧手段とを有していることを特徴と
    する請求項1,2または3に記載の平行切断装置。
  5. 【請求項5】 前記丸鋸基台押圧手段は、 少なくとも一つの長孔を有する前記押圧部材と、 前記本体部に取付けられた台座上に前記押圧部材を移動
    可能に支持するとともに、前記長孔を貫通する第1の締
    結部材で前記押圧部材を前記台座を挟んで前記本体部に
    締結固定可能な第1の締結手段と、 前記本体部上に配置された弾性部材を介して前記押圧部
    材を移動可能に支持するとともに、前記長孔を貫通する
    第2の締結部材で前記押圧部材を前記基台に押し付けた
    状態で締結固定するように前記基台に近い位置に配置さ
    れた第2の締結手段とを有することを特徴とする請求項
    4に記載の平行切断装置。
  6. 【請求項6】 前記ガイド手段は、 前記本体部の前方縁とほぼ直角に且つこの前方縁の近傍
    に配置され前記前方縁の近傍では竹材またはステンレス
    材が摺接面を形成する前記スライド部材と、 案内面がこのスライド部材の前記摺接面とほぼ直角にな
    るように前記スライド部材に固定され、前記案内面が前
    記本体部の前記前方縁に接触して移動可能な案内部材
    と、 前記本体部の前記前方縁とほぼ平行に長く延びて形成さ
    れたガイド部材用長孔に係合して、前記スライド部材を
    所望の取付け位置で前記本体部に締結固定するように前
    記スライド部材に取付けられた第3の締結部材とを有し
    ていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの
    項に記載の平行切断装置。
  7. 【請求項7】 前記本体部の前方縁に沿って前記本体部
    に目盛部を設け、この目盛部は、この目盛部のゼロ点の
    位置と前記鋸歯の位置とがほぼ一致するように前記本体
    部に対してスライドして位置調節可能であることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれかの項に記載の平行切
    断装置。
  8. 【請求項8】 前記丸鋸固定手段により前記本体部に固
    定された前記丸鋸を備えていることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかの項に記載の平行切断装置。
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