JPS6127687Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、梁、根太等の建築材相互を接合する
大入れあり掛け、大入れ、あり溝等の切欠を切削
加工する木材加工機に関するものである。

一般に、大入れ等の切削加工は、手鋸や手のみ
或いは手持ちルーター等により行なわれているの
が通常である。然し、これら工具では、その切削
加工に時間並びに手間が掛り、しかも精度が出し
難いばかりでなく作業に危険が伴う欠点がある。

本考案は、上記の如き事情に鑑み、安全で且つ
精度の高い切削作業を行い得る木材加工機の提供
を目的とする。

この為、本考案に係る木材加工機は、下面に突
出させた一対のクラプにより被加工材を相端面で
挾持することにより被加工材にクランプ取付けさ
れる環状バイス基盤と、モータで回転駆動するル
ータビツトを備付けた加工機本体とから成り、外
周縁円弧状の前後一対のホルダー間に装着された
左右一対のガイドバーをバイス基盤の中央開孔内
に相対回動可能に嵌合配置すると共に、加工機本
体部を上下動及び左右動可能に支承するブラケツ
トを前後動可能にガイドバーに支承せしめて構成
されている。

以下、これを図示実施例に基づいて説明すれ
ば、次の通りである。

図示の木材加工機は、被加工材Ａを挾持するバ
イス機構部１と、そのバイス機構部に対し前後
動、左右動、上下動可能に取付けた加工機本体部
２とから構成されている。

バイス機構部１はバイス基盤１０を備え、その
バイス基盤１０の下面に突出した一対のクランプ
１１，１２を持つている。それら一対のうち、一
方１１は固定クランプであり、間隔をへだて相対
向する他側１２は締付ねじ１２ａの先端に取付け
た可動クランプでなつている。

加工機本体部２は、モータ（図示せず）により
回転駆動するルータービツト２１を収容した駆動
部２ａと、駆動部２ａを前後、左右、上下に移動
可能に支持するブラケツト部２ｂとから構成され
ている。ルータービツト２１は、プレードアーバ
ー２２の軸上下端側に平ビツト、ありビツトなど
刃先形状の異なるものをセツトし得るようにさ
れ、更にブラケツト部２ｂに対し駆動部２ａを横
軸で回転可能に取付けることにより刃先形状の異
なるものを上下に位置変換し得るようにされてい
る。また、加工機本体部２は、３軸の送りねじ
３，４，５でバイス機構部１に対し前後、左右、
上下にと夫々移動可能に取付けられている。送り
ねじ３は、加工機本体部２の駆動部２ａに一体装
着したスライド板２３を軸線上に固定支持し、そ
のねじ部をブラケツト部２ｂの上端面にねじ込
み、ねじ戻し可能に螺着し、駆動部２ａをブラケ
ツト部２ｂに対して上下動することにより、相対
的に加工機本体部２をバイス機構１上で上下に移
動するよう取付けられている。また、送りねじ４
は、上下２つの枠部材で構成したブラケツト部２
ｂの下枠に軸線方向に対しては移動しないよう取
付けられ、その下枠を摺動ベースとして送りねじ
の回転操作で駆動部２ａを枢支した上枠をねじ部
に沿つて移動することにより、加工機本体２をバ
イス機構部１に対し左右動可能にしたものであ
る。送りねじ５は、左右を一対のガイドバー２
４，２４で支持したブラケツト部２ｂをねじ部に
沿つて移動するもので、ホルダー２５上に軸線方
向に移動しないよう取付けられている。

更に、加工機本体部２は、バイス機構部１に対
して斜めに移動方向を設定し得るよう構成されて
いる。それは、バイス基盤１０に加工機本体部２
を時計方向、反時計方向に回転可能に配置するこ
とにより構成するものである。バイス基盤１０は
平面中央に真円状の開孔１３を持ち、全体として
円環形を呈するように形成されている。その開孔
１３内に左右一対のガイドバー２４，２４を位置
させ、その各軸端間に装着したホルダー２５，２
５が開孔の円弧辺に沿つて摺動可能に嵌合されて
いる。ホルダー２５，２５はバイス基盤１０と同
心上の円環により形成することができ、バイス基
盤１０に対するホルダー２５，２５の嵌合は各々
摺接面に形成した突起条と受溝により構成するこ
とができる。バイス基盤１０には開孔１３の縁辺
に沿つて目盛１４が設けられ、加工機本体部２の
移動角度を決定するようにできる。また、ホルダ
ー２５にはバイス基盤１０に向つてねじ込み、ね
じ戻し可能な蝶ねじ１５が設けられ、加工機本体
部２の移動方向決定後位置決め固定し得るように
されている。

このように構成する木材加工機では、蝶ねじ１
５を緩めてホルダー２５，２５をバイス基盤１０
に対し摺動可能にした後、加工機本体部２のセン
ターをバイス基盤１０の目盛１４に合せてホルダ
ー２５，２５を回転する。その回転で適宜角度に
加工機本体２を位置決め後、蝶ねじ１５をバイス
基盤１０にねじ込み圧接して加工機本体２の固定
を行う。その後、３軸の送りねじ３，４を操作し
て加工機本体２を上下・左右に位置調整し、送り
ねじ５の操作でルータービツト２１を回転駆動し
つつ前進動する。これにより、バイス機構部１で
挾持した被加工材Ａにはルータービツト２１の刃
先形状に応じた大入れ等の嵌合切欠を形成する。

以上の如く、本考案に係る木材加工機に依れ
ば、被加工材に固定されたバイス基盤上で加工機
本体部を自在に移動し得るため、安定した操作が
可能となつて作業が安全となり、又、被加工材に
対する加工機本体の上下・左右・前後及び斜め方
向の移動を正確に案内できるため、それにより形
成する切欠の精度を向上することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る木材加工機の側面図、第
２図は同平面図である。 Ａ：被加工材、１：バイス機構部、２ｂ：ブラ
ケツト、１０：環状バイス基盤、１１，１２：一
対のクランプ、２：加工機本体部、３，４，５：
送りねじ、１３：中央開孔、２４，２４：ガイド
バー、２５，２５：ホルダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に突出させた一対のクランプにより被加工
   材を相端面で挾持することにより被加工材にクラ
   ンプ取付けされる環状バイパス基盤と、モータで
   回転駆動するルータビツトを備付けた加工機本体
   とから成り、外周縁円弧状の前後一対のホルダー
   間に装着された左右一対のガイドバーをバイス基
   盤の中央開孔内に相対回動可能に嵌合配置すると
   共に、加工機本体部を上下動及び左右動可能に支
   承するブラケツトを前後動可能にガイドバーに支
   承せしめたこと、を特徴とする木材加工機。