JP2003061383A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置

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JP2003061383A
JP2003061383A JP2001246133A JP2001246133A JP2003061383A JP 2003061383 A JP2003061383 A JP 2003061383A JP 2001246133 A JP2001246133 A JP 2001246133A JP 2001246133 A JP2001246133 A JP 2001246133A JP 2003061383 A JP2003061383 A JP 2003061383A
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栄二 高橋
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和則 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング素子の切換時にブラシレスモー
タに供給する電圧変動を抑制して、ブラシレスモータの
トルク変動及び騒音を抑制する。 【解決手段】 電源電圧ACCを電機子巻き線に供給す
る複数のMOSFETQ1〜Q6と、MOSFETQを
オンオフ駆動し、MOSFETQをオンとした期間にお
いて電源電圧ACCをブラシレスモータ2に供給して、
ブラシレスモータ2を回転駆動させるときに、回転子の
回転数を指示する回転指示信号が入力され、指示回転数
に応じたデューティ比から、MOSFETQがオンとな
るタイミングでデューティ比を低下させた後に、デュー
ティ比を目標デューティ比まで上昇させる制御をして、
スイッチング素子がオンとなっている期間においてブラ
シレスモータ2に供給する電源電圧のデューティ比を制
御するPWM変換回路12を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転子の回転数を
指示する回転指示信号に従って、ブラシレスモータの回
転を制御するブラシレスモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば自動車などの空調装置
における送風ファンの回転駆動用のモータとしては、ブ
ラシレスモータが広く用いられている。ブラシレスモー
タは、永久磁石を回転子とし、電機子巻き線を固定子と
して、ブラシを用いた整流機構の代わりに、磁極センサ
とスイッチング素子によって整流機構が構成されてい
る。このブラシレスモータは、電源回路から駆動電源が
供給されるとともに、IC(Integrated Circuit)化さ
れたモータ制御回路によって、その回転が制御されて送
風ファンを回転させる。
【0003】このようなブラシレスモータを制御するモ
ータ制御回路には、回転子の回転数を指示する回転指示
信号が外部から入力される。そして、モータ制御回路
は、この回転指示信号に基づいて、回転子が所定の回転
数で回転するように、ブラシレスモータを制御する。
【0004】そして、このモータ制御回路は、入力され
た回転指示信号に基づいて、ブラシレスモータに供給す
る電力量を示す信号のデューティ比を決定し、スイッチ
ング素子(MOSFET)をオンオフ制御することで、
決定したデューティ比の信号をブラシレスモータに供給
していた。このとき、信号のデューティ比を高くするこ
とにより多くの電力をブラシレスモータに供給してブラ
シレスモータを高速回転させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のモータ制御回路では、デューティ比が決定された信
号をオンオフ制御してブラシレスモータに電源電圧を供
給して定常駆動するに際して、3個のハイサイドMOS
FETと、3個のローサイドMOSFETとを、約30
°の角度ごとにオンに切り換える3相スイッチング動作
をしていた。また、従来のモータ制御回路では、3相ス
イッチング動作時において、通常、要求されるトルクに
応じて一定のデューティ比の信号をブラシレスモータに
供給していた。
【0006】しかし、360°回転させるうちの30°
ごとの3相スイッチング動作時において、MOSFET
をオフからオンに切り換えてデューティ制御された電源
電圧の供給を開始すると、オンの切換タイミングでブラ
シレスモータに供給する電源電圧にリップル変動が発生
し、ブラシレスモータに供給する電圧変動が発生してト
ルク変動を招いていた。このようにブラシレスモータに
トルク変動が発生すると、振動が発生すると共に、騒音
が発生することが多かった。
【0007】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、スイッチング素子の切換時にブ
ラシレスモータに供給する電圧変動を抑制して、ブラシ
レスモータのトルク変動及び騒音を抑制することができ
るブラシレスモータの制御装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、永久磁石を回転子とし、電機子巻き線
を固定子として、整流機構を磁極センサとスイッチング
素子としたブラシレスモータの制御をするブラシレスモ
ータの制御装置において、電源電圧を上記電機子巻き線
に供給する複数のスイッチング素子と、上記スイッチン
グ素子に駆動信号を出力してオンオフ駆動し、上記スイ
ッチング素子をオンとした期間において電源電圧を上記
回転子に供給して、上記回転子を回転駆動させる回転駆
動手段と、上記回転子の回転数を指示する回転指示信号
が入力され、上記回転駆動手段が上記回転子を回転させ
るときの指示回転数を、回転指示信号から検出する指示
回転数検出手段と、上記指示回転数検出手段で検出され
た指示回転数に応じたデューティ比から、上記スイッチ
ング素子がオンとなるタイミングでデューティ比を低下
させた後に、デューティ比を目標デューティ比まで上昇
させる制御をして、上記スイッチング素子がオンとなっ
ている期間において上記電機子巻き線に供給する電源電
圧のデューティ比を制御するデューティ比制御手段とを
備えることを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、デューティ
比を低下させる時刻から目標デューティ比とする時刻を
一定とし、上記ブラシレスモータの回転数に応じて、上
記デューティ比を低下させる量を変化させることを特徴
とする。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、上記スイッ
チング素子がオンとなるタイミングでデューティ比を零
となるまで低下させることを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、上記ブラシ
レスモータの回転数に応じてデューティ比を目標デュー
ティ比まで上昇させる期間を変化させることを特徴とす
る。
【0012】請求項5に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、上記ブラシ
レスモータの回転数が高いほどデューティ比を目標デュ
ーティ比まで上昇させるまでの期間を短くすることを特
徴とする。
【0013】請求項6に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、デューティ
比を低下させた後に、現在のデューティ比と目標デュー
ティ比との平均デューティ比を演算して目標デューティ
比まで上昇させることを特徴とする。
【0014】請求項7に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、直線的な傾
きでデューティ比を目標デューティ比まで上昇させるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項8に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、デューティ
比を低下させた後に目標デューティ比を上昇させる制御
をブラシレスモータの低回転数域のみで行うことを特徴
とする。
【0016】請求項9に係る発明は、請求項1記載の発
明であって、上記デューティ比制御手段は、低下させた
デューティ比をブラシレスモータの低回転数域で目標デ
ューティ比とすることを特徴とする。
【0017】請求項10に係る発明は、請求項1記載の
発明であって、上記デューティ比制御手段は、少なくと
も2つのスイッチング素子がオンとなっている期間内
で、デューティ比を低下させて目標デューティ比まで上
昇させる制御をすることを特徴とする。
【0018】請求項11に係る発明は、請求項1記載の
発明であって、上記スイッチング素子は、ハイサイドス
イッチング素子とローサイドスイッチング素子とからな
り、上記デューティ比制御手段は、ハイサイドスイッチ
ング素子及びローサイドスイッチング素子についてデュ
ーティ比を低下させて目標デューティ比まで上昇させて
電源電圧をハイサイドスイッチング素子及びローサイド
スイッチング素子に供給する制御をすることを特徴とす
る。
【0019】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、スイッチ
ング素子がオンとなるタイミングでデューティ比を低下
させた後に、デューティ比を目標デューティ比まで上昇
させる制御をするので、スイッチング素子がオンとなっ
たタイミングでブラシレスモータに供給する電源電圧の
変動を抑制して、ブラシレスモータのトルク変動及び騒
音を抑制することができる。
【0020】請求項2に係る発明によれば、デューティ
比を低下させる時刻から目標デューティ比とする時刻を
一定とし、ブラシレスモータの回転数に応じてデューテ
ィ比を低下させる量を変化させるので、請求項1で発揮
する効果に加えて、必要以上にデューティ比を低下させ
ることを抑制して効率を向上させることができる。
【0021】請求項3に係る発明によれば、スイッチン
グ素子がオンとなるタイミングでデューティ比を零とな
るまで低下させるので、請求項1に係る発明で発揮する
効果と同様に、スイッチング素子がオンとなるタイミン
グに発生する電圧変動を確実に抑制して、確実にトルク
変動及び騒音を抑制することができる。
【0022】請求項4に係る発明によれば、ブラシレス
モータの回転数に応じてデューティ比を目標デューティ
比まで上昇させる期間を変化させるので、請求項1に係
る発明で発揮する効果と同様に、ブラシレスモータのト
ルク変動及び騒音を抑制することができると共に、ブラ
シレスモータの電源供給効率を向上させることができ
る。
【0023】請求項5に係る発明によれば、ブラシレス
モータの回転数が高いほどデューティ比を目標デューテ
ィ比まで上昇させるまでの期間を短くするので、請求項
1に係る発明で発揮する効果と同様に、ブラシレスモー
タのトルク変動及び騒音を抑制することができると共
に、ブラシレスモータの電源供給効率を向上させること
ができる。
【0024】請求項6に係る発明によれば、デューティ
比を低下させた後に、現在のデューティ比と目標デュー
ティ比との平均デューティ比を演算して目標デューティ
比まで上昇させるので、請求項1に係る発明で発揮する
効果に加えて、処理を簡単化することができる。
【0025】請求項7に係る発明によれば、直線的な傾
きでデューティ比を目標デューティ比まで上昇させるの
で、請求項1に係る発明で発揮する効果に加えて、処理
を簡単化することができる。
【0026】請求項8に係る発明によれば、デューティ
比を低下させた後に目標デューティ比を上昇させる制御
をブラシレスモータの低回転数域のみで行うので、低回
転数域で顕著な騒音を効果的に抑制することができる。
【0027】請求項9に係る発明は、低下させたデュー
ティ比をブラシレスモータの低回転数域で目標デューテ
ィ比とするので、低回転数域で顕著な騒音を効果的に抑
制することができる。
【0028】請求項10に係る発明によれば、少なくと
も2つのスイッチング素子がオンとなっている期間内
で、デューティ比を低下させて目標デューティ比まで上
昇させる制御をするので、オーバラップを実現する回路
を利用して制御をすることができる。
【0029】請求項11に係る発明によれば、ハイサイ
ドスイッチング素子及びローサイドスイッチング素子に
ついてデューティ比を低下させて目標デューティ比まで
上昇させて電源電圧をハイサイドスイッチング素子及び
ローサイドスイッチング素子に供給する制御をするの
で、ハイサイド及びローサイドの双方で発生する電圧変
動を抑制することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0031】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れたモータ制御回路1に適用される。
【0032】[モータ制御回路の構成]このモータ制御
回路1は、スイッチング素子であるMOSFET(Meta
l-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)Q
1〜MOSFETQ6をオンオフ制御する3相スイッチ
ング動作をさせて電源電圧ACCを、永久磁石を回転子
とし、電機子巻き線を固定子として、整流機構を磁極セ
ンサとスイッチング素子としたブラシレスモータ2に供
給するものである。
【0033】このモータ制御回路1には、ブラシレスモ
ータ2に接続された図示しないホール素子からの回転検
出信号が入力される回転数検出回路11、外部から回転
指示信号が入力されるPWM(Pulse Width Modulatio
n)変換回路12、進角量変換回路13、オーバラップ
変換回路14、PWM出力回路15、Hiサイド出力回
路16、Loサイド出力回路17を有して構成されてい
る。
【0034】回転数検出回路11は、ブラシレスモータ
2の近傍に配設されたセンサマグネットの動作を検出し
たホール素子からの信号に基づいて、ブラシレスモータ
2のロータ部分の回転周期を検出し、回転数検出信号を
生成して進角量変換回路13及びオーバラップ変換回路
14に出力する。
【0035】進角量変換回路13は、回転数検出回路1
1からの回転数検出信号に基づいて、回転周期を内部R
OM(Read Only Memory)で設定された特性で変換する
ことにより進角時間を取得して、Hiサイド出力回路1
6及びLoサイド出力回路17、並びにPWM出力回路
15に出力する。
【0036】オーバラップ変換回路14は、回転数検出
回路11からの回転数検出信号に基づいて、回転周期を
内部ROMで設定された特性で変換することによりオー
バーラップ時間を取得して、Hiサイド出力回路16及
びLoサイド出力回路17、並びにPWM出力回路15
に出力する。
【0037】Hiサイド出力回路16は、モータ制御回
路1と接続されたハイサイドのMOSFETQ1〜Q3
をオンオフ駆動する駆動信号をMOSFETQ1〜Q3
のゲート端子に出力する。また、Loサイド出力回路1
7は、モータ制御回路1と接続されたローサイドのMO
SFETQ4〜Q6をオンオフ駆動する駆動信号をMO
SFETQ4〜Q6のゲート端子に出力する。
【0038】Hiサイド出力回路16は、ブラシレスモ
ータ2の回転数が所定回転数(例えば1800rpm)
以下のときには、図2に示す非進角制御を行い、ホール
素子によるセンサ信号の立ち下がりに応じて駆動信号の
出力を切り換える。このとき、Hiサイド出力回路16
は、駆動信号出力の立ち下がりを、オーバラップ変換回
路14からのオーバラップ時間だけ遅らせる。また、L
oサイド出力回路17は、PWM出力回路15からのP
WM信号の論理積を駆動信号として出力する。
【0039】これにより、Hiサイド出力回路16は、
MOSFETQ1〜Q3のMOSFETを360°のう
ち、60°ごとに6回スイッチングして立ち上げ動作を
すると共に、Loサイド出力回路17は、MOSFET
Q4〜Q6のMOSFETを360°のうち6回スイッ
チングして立ち上げ動作をする。
【0040】また、ブラシレスモータ2の回転数が所定
回転数(例えば1800rpm)以下のときには、Hi
サイド出力回路16は、図2に示す進角制御を行ってハ
イサイドのMOSFETQ1〜Q3を駆動する。このと
き、Hiサイド出力回路16は、駆動信号出力の立ち下
がりを、オーバラップ変換回路14からのオーバラップ
時間だけおくらせる。また、Loサイド出力回路17
は、PWM出力回路15からのPWM信号の論理積を駆
動信号として出力する。
【0041】これにより、Hiサイド出力回路16は、
MOSFETQ1〜Q3のMOSFETを360°のう
ち、60°ごとに6回スイッチングして立ち上げ動作を
すると共に、Loサイド出力回路17は、MOSFET
Q4〜Q6のMOSFETを360°のうち6回スイッ
チングして立ち上げ動作をする。
【0042】このように動作するLoサイド出力回路1
7は、各MOSFETQを駆動しているときに、PWM
出力回路15からのPWM信号に従った駆動信号を出力
することにより、MOSFETQ4〜Q6をPWM制御
する。
【0043】PWM変換回路12は、外部からの回転指
示信号で示される回転数でブラシレスモータ2を駆動す
るのに必要な電力をブラシレスモータ2に供給するため
のデューティ比[%]を決定するデューティ比決定処理
をする。これにより、PWM変換回路12は、指定され
たデューティ比のPWM信号をモータ制御回路15から
Loサイド出力回路17に出力する制御をする。
【0044】このとき、PWM変換回路12は、図3に
示すようにパルス幅を小さくすることで、図4に示すよ
うにMOSFETQの立ち上がりタイミングにおいてデ
ューティ比を低くして、徐々にデューティ比を高くする
ように、PWM信号のデューティ比を決定する。
【0045】すなわち、PWM変換回路12は、MOS
FETQの切換タイミングにおいてデューティ比を下げ
て、その後、徐々にデューティ比を上昇させ、MOSF
ETQの切換タイミングから所定時間後に回転指示信号
で示される目標のデューティ比とする。
【0046】このようなPWM変換回路12を備えたモ
ータ制御回路1によれば、MOSFETQをオンオフ制
御して、電源電圧ACCをブラシレスモータ2に供給す
るに際して、MOSFETQの立ち上がりタイミングに
おけるリップル変動を防止することができる。したがっ
て、このモータ制御回路1によれば、ブラシレスモータ
2に供給する電源電圧ACCのリップル電圧を抑制し
て、MOSFETQがオンとなる切換タイミングにおい
てブラシレスモータ2のトルク変動を抑制することがで
き、更にはトルク変動による騒音を抑制することができ
る。
【0047】[PWM変換回路12の詳細な処理例]上
述した一例では、図4に示すように、MOSFETQを
オンとする切換タイミングにおいてデューティ比を低下
させて、徐々に目標とするデューティ比まで上昇させる
場合について説明したが、PWM変換回路12は、上述
の一例とは異なる処理をして、上述の効果を発揮するこ
ともできる。以下に、PWM変換回路12の他の処理例
について説明する。
【0048】PWM変換回路12は、上述したように、
MOSFETQをオンとする切換タイミングから徐々に
目標デューティ比にするに際して、デューティ比を低下
させたタイミングから、デューティ比を上昇させて目標
デューティ比とするタイミングまでの期間を一定にし、
回転数検出回路11で検出したブラシレスモータ2の回
転数に応じて、MOSFETQをオンとする切換タイミ
ングにおいてデューティ比を低下させる量を変化させて
も良い。これにより、MOSFETQがオンとなるタイ
ミングに発生する電圧変動を確実に抑制して、確実にブ
ラシレスモータ2のトルク変動及び騒音を抑制すること
ができる。
【0049】また、PWM変換回路12は、MOSFE
TQをオンとする切換タイミングにおいて、目標デュー
ティ比から零までデューティ比を低下させても良い。こ
れにより、MOSFETQがオンとなるタイミングに発
生する電圧変動を確実に抑制して、確実にトルク変動及
び騒音を抑制することができる。
【0050】更に、PWM変換回路12は、MOSFE
TQをオンとする切換タイミングから目標デューティ比
とするタイミングまでの期間を、ブラシレスモータ2の
回転数に応じて変化させても良い。このとき、PWM変
換回路12は、ブラシレスモータ2の回転数が高いほ
ど、MOSFETQをオンとする切換タイミングから目
標デューティ比とするタイミングまでの期間を短くす
る。すなわち、PWM変換回路12は、ブラシレスモー
タ2の回転数が高いほど、デューティ比を上昇させる傾
きを急峻にするようにデューティ比を決定する。これに
より、ブラシレスモータ2のトルク変動及び騒音を抑制
することができると共に、ブラシレスモータ2の電源供
給効率を向上させることができる。
【0051】更にまた、PWM変換回路12は、MOS
FETQをオンとする切換タイミングからデューティ比
を上昇させるに際して、現在のデューティ比と、目標デ
ューティ比との平均値を次のデューティ比とする処理を
することで、指数関数的にデューティ比を上昇させても
良い。これにより、デューティ比を変化させる処理を簡
単化することができる。
【0052】更にまた、PWM変換回路12は、MOS
FETQをオンとする切換タイミングでデューティ比を
低下させて上昇させるに際して、上昇させる傾きを直線
的にしても良い。このとき、PWM変換回路12は、例
えば所定時間毎に1%づつデューティ比を上昇させる制
御をする。これにより、曲線的にデューティ比を上昇さ
せる場合と比較して、処理を簡単にすることができる。
【0053】更にまた、PWM変換回路12は、MOS
FETQをオンとする切換タイミングでデューティ比を
低下させて目標デューティ比とする制御を、ブラシレス
モータ2の回転数が低回転域(例えば1800rpm以
下)のみで行うようにしても良い。これにより、PWM
変換回路12は、ブラシレスモータ2の高速回転時にデ
ューティ比を低下させる制御を行わないので、高速回転
時における効率を低下ることを抑制する。更に、PWM
変換回路12によれば、ブラシレスモータ2のトルク変
動に起因する騒音の発生が顕著な、ブラシレスモータ2
の低回転域における騒音を抑制することができる。
【0054】更にまた、PWM変換回路12は、MOS
FETQをオンとする切換タイミングにおいてデューテ
ィ比を低下させる処理を低回転域のみにおいてする場合
において、ブラシレスモータ2のファン速度の変化が発
生しないように、ブラシレスモータ2の回転数に応じて
デューティ比を上昇させる傾きを変化させ、高回転数域
になるまで、すなわち低回転域でデューティ比を目標デ
ューティ比にするようにしても良い。
【0055】更にまた、PWM変換回路12は、MOS
FETQをオンとするタイミングでデューティ比を低下
させて目標デューティ比までにする期間を図2における
オーバラップ期間とするように、デューティ比を上昇さ
せる傾きを調整しても良い。これにより、オーバラップ
を実現する回路を利用して制御をすることができる。
【0056】更にまた、PWM変換回路12は、図1に
示すように、PWM出力回路15からLoサイド出力回
路17にPWM信号を出力する場合について説明した
が、これに限らず、Hiサイド出力回路16にもPWM
信号を出力して、ローサイドのMOSFETQのみなら
ず、ハイサイドのMOSFETQについても、上述した
制御をしても良い。これにより、360°中に12回発
生するローサイド及びハイサイドの立ち上がりタイミン
グの全てにおいてリップル電圧変動を抑制することがで
きる。
【0057】このようなモータ制御回路1では、上述の
一又は複数の処理を組み合わせてデューティ比を低下さ
せた後に上昇させる処理を行っても良いことは勿論であ
る。ここで、モータ制御回路1は、現在デューティ比と
目標デューティ比との平均を取ってデューティ比を上昇
させる処理又は直線的にデューティ比を上昇させる処理
の何れかを行う。
【0058】また、このモータ制御回路1では、例えば
低回転数域(1800rpm)においてMOSFETQ
をオンとするタイミングでデューティ比を低下させると
きにブラシレスモータの回転数に応じて低下させるデュ
ーティ比の量を変化させ、回転数が大きい時ほど低下さ
せるデューティ比の量を小さくする。更に、MOSFE
TQ1〜Q6でデューティ比を制御する処理をし、低回
転数域で目標デューティ比まで上昇させる処理を完了す
るようにする。このように、上述した処理を組み合わせ
て行うことにより、更にリップル変動を抑制すると共
に、ブラシレスモータ2のトルク変動及び騒音を効果的
に抑制することができる。
【0059】なお、上述の実施の形態は本発明の一例で
ある。このため、本発明は、上述の実施形態に限定され
ることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明
に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に
応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したモータ制御回路1の機能的な
構成を示すブロック図である。
【図2】Hiサイド出力回路及びLoサイド出力回路の
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】デューティ比を変化させるときのPWM信号を
示す図である。
【図4】PWM変換回路により決定されるPWM信号の
デューティ比について説明するための図である。
【符号の説明】
1 モータ制御回路 2 ブラシレスモータ 11 回転数検出回路 12 PWM変換回路 13 進角量変換回路 14 オーバラップ変換回路 15 PWM出力回路 16 Hiサイド出力回路 17 Loサイド出力回路
フロントページの続き (72)発明者 山田 和則 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニックカンセイ株式会社内 (72)発明者 中村 司朗 東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソ ニックカンセイ株式会社内 Fターム(参考) 5H560 AA01 BB04 BB12 DA02 DB02 EB01 EB05 EC10 RR01 UA02 XA04 XA12 XA15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石を回転子とし、電機子巻き線を
    固定子として、整流機構を磁極センサとスイッチング素
    子としたブラシレスモータの制御をするブラシレスモー
    タの制御装置において、 電源電圧を上記電機子巻き線に供給する複数のスイッチ
    ング素子と、 上記スイッチング素子に駆動信号を出力してオンオフ駆
    動し、上記スイッチング素子をオンとした期間において
    電源電圧を上記回転子に供給して、上記回転子を回転駆
    動させる回転駆動手段と、 上記回転子の回転数を指示する回転指示信号が入力さ
    れ、上記回転駆動手段が上記回転子を回転させるときの
    指示回転数を、回転指示信号から検出する指示回転数検
    出手段と、 上記指示回転数検出手段で検出された指示回転数に応じ
    たデューティ比から、上記スイッチング素子がオンとな
    るタイミングでデューティ比を低下させた後に、デュー
    ティ比を目標デューティ比まで上昇させる制御をして、
    上記スイッチング素子がオンとなっている期間において
    上記電機子巻き線に供給する電源電圧のデューティ比を
    制御するデューティ比制御手段とを備えることを特徴と
    するブラシレスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 上記デューティ比制御手段は、デューテ
    ィ比を低下させる時刻から目標デューティ比とする時刻
    を一定とし、上記ブラシレスモータの回転数に応じて、
    上記デューティ比を低下させる量を変化させることを特
    徴とする請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 【請求項3】 上記デューティ比制御手段は、上記スイ
    ッチング素子がオンとなるタイミングでデューティ比を
    零となるまで低下させることを特徴とする請求項1記載
    のブラシレスモータの制御装置。
  4. 【請求項4】 上記デューティ比制御手段は、上記ブラ
    シレスモータの回転数に応じてデューティ比を目標デュ
    ーティ比まで上昇させる期間を変化させることを特徴と
    する請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
  5. 【請求項5】 上記デューティ比制御手段は、上記ブラ
    シレスモータの回転数が高いほどデューティ比を目標デ
    ューティ比まで上昇させるまでの期間を短くすることを
    特徴とする請求項1記載のブラシレスモータの制御装
    置。
  6. 【請求項6】 上記デューティ比制御手段は、デューテ
    ィ比を低下させた後に、現在のデューティ比と目標デュ
    ーティ比との平均デューティ比を演算して目標デューテ
    ィ比まで上昇させることを特徴とする請求項1記載のブ
    ラシレスモータの制御装置。
  7. 【請求項7】 上記デューティ比制御手段は、直線的な
    傾きでデューティ比を目標デューティ比まで上昇させる
    ことを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータの制
    御装置。
  8. 【請求項8】 上記デューティ比制御手段は、デューテ
    ィ比を低下させた後に目標デューティ比を上昇させる制
    御をブラシレスモータの低回転数域のみで行うことを特
    徴とする請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
  9. 【請求項9】 上記デューティ比制御手段は、低下させ
    たデューティ比をブラシレスモータの低回転数域で目標
    デューティ比とすることを特徴とする請求項1記載のブ
    ラシレスモータの制御装置。
  10. 【請求項10】 上記デューティ比制御手段は、少なく
    とも2つのスイッチング素子がオンとなっている期間内
    で、デューティ比を低下させて目標デューティ比まで上
    昇させる制御をすることを特徴とする請求項1記載のブ
    ラシレスモータの制御装置。
  11. 【請求項11】 上記スイッチング素子は、ハイサイド
    スイッチング素子とローサイドスイッチング素子とから
    なり、 上記デューティ比制御手段は、ハイサイドスイッチング
    素子及びローサイドスイッチング素子についてデューテ
    ィ比を低下させて目標デューティ比まで上昇させて電源
    電圧をハイサイドスイッチング素子及びローサイドスイ
    ッチング素子に供給する制御をすることを特徴とする請
    求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
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