JP2003060384A - 電磁波シールド性を有するフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
電磁波シールド性を有するフィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
など周囲の導電材に接触させる必要がなく施工性が優
れ、かつ、室内が明るくて室外が暗い場合に、室内から
室外への良好な視認性を有する電磁波シールドフィルム
を提供すること。 【解決手段】透明基材の片面に、パターン状濃色インキ
層、該濃色インキ層上に、該濃色インキ層と同じパター
ンの導電体パターン層を、位置合わせされた状態で設け
たことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィルム
を提供する。さらに、前記パターン状濃色インキ層、導
電体パターン層を印刷法により製造したことを特徴とす
る電磁波シールド性を有するフィルムの製造方法を提供
する。
Description
車や列車等の乗り物の窓に貼るフィルムで、電磁波シー
ルド性を有するフィルムに関する。
用が広がりを見せるなか、情報の漏洩防止や、外部から
の侵入電波による誤動作や、ノイズの防止といった点か
ら、オフィス内での電波環境を整えることが不可欠にな
っており、そのような電波環境の整備用部材として、す
でに種々のタイプの物が提案されている。
ールド材がある。通常用いられる電磁波シールド材とし
ては、金属箔がある。しかし、金属箔を用いた場合、窓
等の可視光の透過性が必要な部位に用いることが出来な
い。また、可視光の透過性をもたせるために金属薄膜を
薄く形成する方法もある。しかし、金属薄膜を設けた構
成では、十分な電磁波シールド性と、可視光の透過性を
両立させるのは難しい。そこで、十分な電磁波シールド
性を保ったまま、可視光の透過性をあげるために、金属
メッシュを用いた物や、特開昭63−38515号に記
されているような金属層(銀)を酸化物層で狭持し、可
視光の透過性を向上させた例がある。
ITOや酸化チタン等の透明導電膜を蒸着した例もあ
る。(特開昭63−141399号参照)
遮蔽する電磁波の周波数を選択できないため、ビルの内
外を通じて使用される携帯電話や、ラジオ等の電波とい
う公衆の重要情報まで遮断してしまう。また、これら金
属膜や透明導電膜を用いた電磁波シールド材の場合、窓
枠や柱など、他の導電性部材と接触を保つ必要があり、
実用上施工が、非常に困難、かつ煩雑となる。
ーンを定期的に配列させ、特定の周波数における電磁波
のみを遮断する構成のフィルムが開発されている。(特
開平10−126090号参照) このタイプの電磁波シールド材では、枠の金属サッシ等
に、接触させる必要もないことから、実用上施工が非常
に容易となる。
が、屋外よりも明るい場合には、金属パターンからの反
射光により、屋内から屋外への視認性が低下する。
の線状アンテナの室内側に濃色層を設ければよいこと
は、例えば、特開平9−293989号には、金属パタ
ーン層の形成に、黒色レジストを使用し、この黒色レジ
ストを、金属パターン上に残すことにより、金属パター
ン上に黒色層を設けている。しかし、この構成では室内
側に、電磁波シールドフィルムを貼り付け、黒色層を金
属パターンよりも室内側に設けようとした場合には、黒
色レジストと金属パターンが、表面に露出してしまうた
めに、金属パターンの酸化、洗浄時の表面のこすれ等が
生じてしまい、耐候性、耐擦傷性上好ましくない。
構成は、特開平9−298384号に示されており、染
色層の上に金属パターンを設け、エッチング工程におい
て、金属パターン以外の部位を脱色するという例もあ
る。この場合、金属パターンは、窓ガラスと基材フィル
ムの間となり、表面に露出しないが、特殊なインキを使
用しなければならないためにコスト的な問題があり、実
用しにくいものであった。
ターンをエッチング法により製作する事が多く、この手
法で製造すると、コストが高く、環境的な問題が生じる
おそれがあり、実用には適さないものであった。
な従来の電磁波シールド材がもつ不都合を解決すること
を目的としたものである。即ち、特定周波数の電磁波の
みを遮断し、金属サッシなど周囲の導電材に接触させる
必要が無く、施工性が優れ、かつ、室内が明るくて室外
が暗い場合であっても、室内から室外への良好な視認性
を有する電磁波シールド性を有するフィルムおよびその
製造方法を提供することにある。
は、透明基材の片面に、パターン状濃色インキ層、該濃
色インキ層上に、該濃色インキ層と同じパターンの導電
体パターン層を、位置合わせされた状態で設けたことを
特徴とする電磁波シールド性を有するフィルムである。
体パターン層上に、濃色インキ層を、同じパターンで、
位置合わせされた状態で設けたことを特徴とする電磁波
シールド性を有するフィルムである。
に、パターン状導電体パターン層、該導電体パターン層
上に、該導電体パターン層と同じパターンの濃色インキ
層を、位置合わせされた状態で設けたことを特徴とする
電磁波シールド性を有するフィルムである。
に、導電体パターン層を設け、透明基材の反対の片面に
該導電体パターン層と同じパターンのパターン状濃色イ
ンキ層を位置合わせされた状態で設けたことを特徴とす
る電磁波シールド性を有するフィルムである。
体パターン層上に、濃色インキ層を、同じパターンで、
位置合わせされた状態で設けたことを特徴とする電磁波
シールド性を有するフィルムである。
個々独立していることを特徴とする請求項1乃至5のい
ずれかに記載の電磁波シールド性を有するフィルムであ
る。
濃色インキ層、導電体パターン層を印刷法により製造し
たことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィルム
の製造方法である。
ムは、導電性ペーストにより構成した線状アンテナと見
当一致させた濃色印刷層を、室内と金属パターンの間
に、設けることにより、室内が明るくて室外が暗い場合
に、室内から室外への良好な視認性を得ることができ、
フイルムとしての視認性を向上させるものである。
は、通常の印刷法を用いるため、特殊なインキを必要と
せず、また、導電体パターンからなる線状アンテナを作
製するにおいて、導電性ペーストを印刷することにより
製作するため、製造コストを低く抑えることができる。
態を示す断面図である。図1は、視認性を上昇させるた
めにパターン状濃色インキ層4を、透明基材2と導電体
パターン層3の間に、位置合わせた状態で設けた、電磁
波シールド性を有するフィルム1である。図2は、パタ
ーン状濃色インキ層4を、透明基材2と導電体パターン
層3の間、および導電体パターン層3上に、位置合わせ
た状態で設けた、電磁波シールド性を有するフィルム1
である。図3は、パターン状濃色インキ層4を導電体パ
ターン層3上に、位置合わせた状態で設けた電磁波シー
ルド性を有するフィルム1である。図4は、透明基材2
の片面に導電体パターン層3を設け、透明基材2の反対
の片面にパターン状濃色インキ層4を導電体パターン層
3と位置合わせた状態で設けた電磁波シールド性を有す
るフィルム1である。図5は、透明基材2の片面にパタ
ーン状濃色インキ層4を設け、透明基材2の反対の片面
に、透明基材2に近い順に導電体パターン層3、パター
ン状濃色インキ層4を、それぞれ位置合わせた状態で設
けた電磁波シールド性を有するフィルム1である。
キは、黒や濃紺、深緑、深紫などの色を指すが、前記の
色に限定されるものではない。つまり、濃色インキと
は、視認性に障害にならない色彩を意味し、光学的な濃
色に限らず、視認障害にならない程度の濃色ならば良
い。但し、作用・効果からいっても、濃度が高い方が効
果が高いので好ましい。なお、耐候性等を考慮すれば、
一般のインキではなく、特殊な耐候性インキも考えられ
る。
するフィルムを使用した場合、導電体パターン層をから
なる金属製のアンテナは、ガラスとの界面にあり、表面
に露出していないため、耐候性が高くなり、室外側か
ら、ガラス/導電体パターン層/濃色インキ層/フィル
ムという順になり、室内側から室外を見た場合には、導
電体パターン層からの反射光が、濃色インキ層により抑
えられ、濃色インキ層も表面に露出しない構造となる。
性を有するフィルムを使用した場合、室外側から、ガラ
ス/濃色インキ層/導電体パターン層/濃色インキ層/
フィルムという順になり、室内側から室外を見た場合、
および室外から室内を見た場合、共に導電体パターン層
からの反射光が、濃色インキ層により抑えられる。
するフィルムを使用した場合、室外側から、ガラス/濃
色インキ層/導電体パターン層/フィルムという順にな
り、室外から室内を見た場合には、導電体パターン層か
らの反射光が、濃色インキ層により抑えられる。図4の
ような構成の電磁はシールド性を有するフィルムを使用
した場合、室外側から、ガラス/導電体パターン層/透
明基材/濃色インキ層という順になり、室外から室内を
見た場合には、導電体パターン層からの反射光が、濃色
インキ層により抑えられる。図5のような構成の電磁は
シールド性を有するフィルムを使用した場合、室外側か
ら、ガラス/濃色インキ層/導電体パターン層/透明基
材/濃色インキ層という順になり、室内および室内から
の両方から見た場合、導電体パターン層からの反射光
が、濃色インキ層により抑えられる。
刷法があり、具体的には、グラビア印刷法、インキジェ
ット印刷法などがあげられるが、これに限定するもので
はない。
ン層を設ける手段として、印刷法があり、具体的には、
グラビア印刷法、インキジェット印刷法、スクリーン印
刷法などがあげられるが、これに限定するものではな
い。
層と濃色インキ層を位置ずれすることなく設ける方法と
しては、以下の方法がある。
を作成する場合には、線状アンテナとなる導電体パター
ン層を形成する際に、位置合わせに使用するアライメン
トマークを同時に作成する方法や、導電体パターン層を
作成した後に、導電体パターン層自身を位置合わせに用
いる方法、レーザーマーカー等により、導電体パターン
層を形成した後から、位置合わせに使用するアライメン
トマークを設ける方法などを用いることができる。その
後に、これらの方法により形成したアライメントマーク
を利用して、濃色インキ層を導電体パターン層と見当一
致させ印刷する方法があげられる。
ける場合には、フィルムの端部に位置合わせに使用する
アライメントマークを設け、このアライメントマークを
利用して、導電体パターン層を形成する導電性ペースト
を、濃色インキ層と見当一致させ印刷する方法などが挙
げられるが、位置合わせの方法は上記の方法に限定され
るものではない。
パターン層と濃色インキ層を、位置合わせされた状態で
形成することができる。
体パターン層を形成された面に設けた電磁波シールド性
を有するフィルムにおける製造工程の一例をに示す説明
図である。
印刷することにより、パターン状濃色インキ層4を設け
る。この際に、次の導電体パターン層を印刷する際に、
見当を一致させるためにアライメントマークも同時に印
刷により作成する。
層4上に、濃色インキ層4のパターンと、見当を一致さ
せた導電体パターン層3を、導電性ペーストを印刷する
ことにより、位置合わせをした状態で設ける。この際、
導電体パターン層を、濃色インキ層と見当を一致させ設
ける方法として、アライメントマークを用い導電性ペー
ストを印刷することにより形成する方法、濃色インキ層
のパターン自体をアライメントマークとして用い、導電
性ペーストを印刷して導電体パターン層を形成する方法
などがある。また、この導電性ペーストの印刷し、導電
体パターン層を形成する具体的な方法としては、スクリ
ーン印刷法、グラビア印刷法などがあげられるが、これ
に限定されるものではない。
レフタレートフィルム(PETフィルム)上に、導電性
ペーストを印刷することにより、導電体パターン層、お
よび位置合わせアライメントマークをPETフィルム上
に形成した。次に、アライメントマークを用い、前記導
電体パターン層上に、見当を一致させた濃色インキ層
を、パターン状に通常の濃色インキを用いて印刷し、電
磁波シールド性を有するフィルムを作製した。
ールド性を有するフィルムはいずれも、目的とした周波
数において、30dB以上の電磁波遮蔽性能を有し、濃色
インキ層を室内側になるように設置したときには、明る
い室内から暗い室外を見た場合にも、導電体パターン層
の光沢が見られなかった。
合と、導電体パターン層がフィルムの外面にある場合
の、耐擦傷性の変化を調べた。耐擦傷性試験は、スチー
ルウールに50gの加重をかけながら、50往復させる
ことにより測定した。
ム上に、パターン状に濃色インキ層を形成し、同時に見
当合わせ用のアライメントマークを印刷法により形成し
た。次に、前記アライメントマークを用い、前記濃色イ
ンキ層と同じパターンを、位置合わせした状態で、導電
性ペーストを印刷しすることで導電体パターンを形成
し、電磁波シールド性を有するフィルムを作製した。
ム上に、導電性ペーストを印刷することにより、導電体
パターン層、および位置合わせアライメントマークを形
成した。次に、前記アライメントマークを用い、PET
フィルムの導電体パターン層を形成していない面に、前
記導電体パターン層と見当を一致させた濃色インキから
なるパターン状濃色インキ層を形成し、電磁波シールド
性を有するフィルムを作製した。
ーン層ともに剥がれてしまっていたが、実施例1および
2では、濃色インキ層、導電体層ともに剥がれなかっ
た。
ば、導電体パターン層からなる小さな線状アンテナを定
期的に配列させていることから、特定周波数の電磁波の
みを遮蔽し、施工性に優れ、印刷法により製作すること
ができ、容易に製造することができる。
と室内の間に設けることにより、視認性に優れた電磁波
シールド性を有するフィルムを得ることができ。請求項
1の構成とすることにより、特定周波数の電磁波のみを
遮蔽する電磁波シールド性、設置を必要としない簡便な
施工性、濃色インキ層を導電体パターンと室内の間にも
うけることによる室内からの優れた視認性を得ることが
できる。
から耐擦傷性、耐候性にも優れている。さらに濃色イン
キ層も表面にないから、濃色インキ層の耐擦傷性にも優
れている電磁波シールド性を有するフィルムを、より低
コストの印刷法で作成が可能となる。
定周波数の電磁波のみを遮蔽する電磁波シールド性、設
置を必要としない簡便な施工性、濃色インキ層を導電体
パターンと室内の間、導電体パターン上に設けることに
よる室内外からの優れた視認性を得ることができる。
から耐擦傷性、耐候性にも優れている。さらに濃色イン
キ層も表面にないことから、濃色インキ層の耐擦傷性に
も優れている電磁波シールド性を有するフィルムを、よ
り低コストの印刷法で作成が可能となる。
同様の効果がある。
定周波数の電磁波のみを遮蔽する電磁波シールド性、設
置を必要としない簡便な施工性、濃色インキ層を導電体
パターン上に設けることによる室外からの優れた視認性
を得ることができる。また導電体パターン層が表面にな
いことから耐擦傷性、耐候性にも優れている。さらに濃
色インキ層も表面にないことから、濃色インキ層の耐擦
傷性にも優れている電磁波シールド性を有するフィルム
を、より低コストの印刷法での作成が可能となる。
ルムの一態を示す説明図である。
ルムの一形態を示す説明図である。
ルムの一形態を示す説明図である。
ルムの一形態を示す説明図である。
ルムの一形態を示す説明図である。
の一例を示す説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】透明基材の片面に、パターン状濃色インキ
層、該濃色インキ層上に、該濃色インキ層と同じパター
ンの導電体パターン層を、位置合わせされた状態で設け
たことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィル
ム。 - 【請求項2】請求項1の導電体パターン層上に、濃色イ
ンキ層を、同じパターンで、位置合わせされた状態で設
けたことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィル
ム。 - 【請求項3】透明基材の片面に、導電体パターン層、該
導電体パターン層上に、該導電体パターン層と同じパタ
ーンの濃色インキ層を、位置合わせされた状態で設けた
ことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィルム。 - 【請求項4】透明基材の片面に、導電体パターン層を設
け、透明基材の反対の片面に該導電体パターン層と同じ
パターンのパターン状濃色インキ層を位置合わせされた
状態で設けたことを特徴とする電磁波シールド性を有す
るフィルム。 - 【請求項5】請求項4の導電体パターン層上に、濃色イ
ンキ層を、同じパターンで、位置合わせされた状態で設
けたことを特徴とする電磁波シールド性を有するフィル
ム。 - 【請求項6】前記パターンが個々独立していることを特
徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁波シー
ルド性を有するフィルム。 - 【請求項7】前記パターン状濃色インキ層、導電体パタ
ーン層を印刷法により製造したことを特徴とする電磁波
シールド性を有するフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001250272A JP4934928B2 (ja) | 2001-08-21 | 2001-08-21 | 電磁波シールド性を有するフィルムの製造方法 |
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Cited By (1)
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- 2001-08-21 JP JP2001250272A patent/JP4934928B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR100857933B1 (ko) | 2003-06-19 | 2008-09-09 | 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 | 전자파 차폐용 시트, 전면판 및 표시장치 |
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