JP2003060372A - 電子機器の冷却方法及び電子機器 - Google Patents

電子機器の冷却方法及び電子機器

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JP2003060372A JP2002198468A JP2002198468A JP2003060372A JP 2003060372 A JP2003060372 A JP 2003060372A JP 2002198468 A JP2002198468 A JP 2002198468A JP 2002198468 A JP2002198468 A JP 2002198468A JP 2003060372 A JP2003060372 A JP 2003060372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱する電子部品が他の部材とともに狭い空
間内に搭載された電子機器であっても、部品配列に左右
されずに、発熱部品で発生する熱を放熱部である筐体壁
まで効果的に輸送する。 【構成】 電子部品の内の発熱部品1に取り付けられた
冷却液の流路を有する金属製の受熱部材14と、電子機
器の筐体10に取り付けられた冷却液の流路を有する金
属製の放熱部材16と、受熱部材と放熱部材の流路を連
結して冷却液の循環流路を形成してなる樹脂製のフレキ
シブルチューブ18と、冷却液を受熱部材と放熱部材と
の間で循環させる手段とを有して構成することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の冷却方
法及び電子機器に係り、特に電子機器を構成する電子部
品を冷却し所定の温度に保つのに好適な電子機器の冷却
技術に関する。
【従来の技術】従来の電子装置は、特開昭63−250
900号公報、特開平3−255697号公報、実開平
5−29153号公報に記載のように、独立の金属板、
もしくは、筐体の一部を構成する金属板を、発熱部材と
金属筐体壁との間に介在させ、発熱部材で発生する熱を
放熱部である金属筐体壁まで熱伝導により輸送して放熱
している。また、特開昭55−71092号公報に記載
のように、金属筐体壁面にヒ−トパイプを形成し、発熱
部材を熱的に金属筐体壁と接続することによって、発熱
部材で発生する熱を金属筐体壁で放熱している。
【発明が解決しようとする課題】上記従来例で、特開昭
63−250900号公報、特開平3−255697号
公報、実開平5−29153号公報の例では、発熱部材
から金属筐体壁までの伝熱経路が、筐体壁の厚さ1mm
前後の薄い断面でしかないので効率よく熱伝導されな
い。したがって、発熱量の増大に十分対応することがで
きなかった。また、部品配列によっては、必ずしも、金
属筐体壁までが短い伝導距離にあるとは限らない。その
ため、発熱部材を筐体近辺に配置するなど、部品配列あ
るいは筐体構造が制限されていた。一方、高性能が要求
される電子機器などにおいて、発熱部材を含む部品配列
は、電子回路の高速化に起因する配線長さなどの関係
で、性能に大きな影響を及ぼす。したがって、従来例で
は、電子機器のコンパクト化、高性能化が妨げられてい
た。また、特開昭55−71092号公報の例において
も同様に、発熱部材を直接、金属筐体壁に接続しなけれ
ばならず、発熱部材を含む部品配列あるいは筐体構造が
制限されていた。そのため、最適な部品配列を得ること
を優先させた場合、発熱部材に個別に放熱フィンを設置
する等の方策が必要となり、筐体が大きくならざるを得
なかった。本発明は、発熱する電子部品が他の部材とと
もに狭い空間内に搭載された電子機器であっても、部品
配列に左右されずに、発熱部品で発生する熱を放熱部で
ある筐体壁まで効果的に輸送することを課題とする。
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の電子部
品が筐体内に収納されてなる電子機器の冷却方法におい
て、発熱電子部品の熱を受熱部材により受け、該受熱部
材に備えられた流路に冷却液を流して前記受熱部材を冷
却し、該受熱部材に流した冷却液を前記電子機器の筐体
に熱的に接続された放熱部材の流路に流して放熱するこ
とにより課題を解決する。この冷却方法を適用してなる
電離機器は、複数の電子部品を有して構成され、前記電
子部品の内の発熱部品に取り付けられた冷却液の流路を
有する金属製の受熱部材と、前記電子機器の筐体に取り
付けられた冷却液の流路を有する金属製の放熱部材と、
前記受熱部材と前記放熱部材の前記流路を連結して前記
冷却液の循環流路を形成してなる樹脂製のフレキシブル
チューブと、前記冷却液を前記受熱部材と前記放熱部材
との間で循環させる手段とを有して構成することができ
る。特に、本発明は、平板状の筐体内に前記電子部品を
収納してなる電子機器に好適である。また、前記受熱部
材と前記放熱部材はそれぞれ扁平状に形成され、前記フ
レキシブルチューブが接続される前記受熱部材と前記放
熱部材の前記流路の接続部は、前記受熱部材と前記放熱
部材の扁平方向に延在させて設けることが好ましい。こ
の様に構成することにより、本発明の電子機器によれ
ば、発熱部材に接触させて取り付けた受熱部材と、筐体
壁に接触させてもしくは一体的に取り付けた放熱部材と
の間を、樹脂製のフレキシブルチュ−ブで連結して冷却
液を循環させるようにしているから、非常に狭い筐体内
に多数の部品が実装された状態においても、部品配列に
左右されることなく、発熱部材と放熱部材とを容易に連
結できるとともに、冷却液を循環させることにより高効
率で受熱部材の熱を放熱部材に輸送することができる。
そして、放熱部材が筐体壁に熱的に接続されているの
で、受熱部材から輸送された熱が広く筐体壁に拡散して
高い放熱性能が得られる。そも結果、効率的に発熱電子
部品を冷却することができる。この場合、筐体は金属製
であることが高い熱伝導率を実現するために好ましい。
また、発熱部材と放熱部材とが柔軟な部材であるフレキ
シブルチューブで熱的に接続されるので、複数の発熱電
子部品に取り付けられた複数の発熱部材間に高さのばら
つきがあっても、各々の発熱部材と放熱部材とを容易に
熱的に接続できるから、効果的に発熱電子部品を冷却す
ることができる。
【実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施例を、図
面を参照して説明する。図1に、本発明の第1の実施例
を示す。図示のように、電子機器は、複数の半導体素子
を搭載した配線基板2、キ−ボード4、ディスク装置
6、表示装置8などからなり、金属製の筐体10の中に
収容されている。配線基板2に搭載された半導体素子の
うち、発熱量の特に大きい半導体素子12は、受熱ヘッ
ダ14、放熱ヘッダ16、フレキシブルチューブ18等
で構成される熱輸送デバイスによって冷却される。図示
したように、半導体素子12と受熱ヘッダ14とはサ−
マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムな
どを挟んで接触させ、半導体素子12で発生する熱を効
率よく受熱ヘッダ14に伝える。さらに、半導体素子1
2に接続された受熱ヘッダ14はフレキシブルチューブ
18によって、表示装置8の背面部の筐体壁に設置され
た放熱ヘッダ16に接続されている。放熱ヘッダ16
は、サ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコ
ンゴムを介して、もしくは、直接ねじ20止めなどの手
段によって金属製筐体壁と熱的かつ物理的に取り付けら
れる。受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16の内部には流路
が形成され、液体が封入されている。さらに、放熱ヘッ
ダ16の内部には液駆動装置が組み込まれており、受熱
ヘッダ14と放熱ヘッダ16との間で液が駆動される。
液体の駆動は、両者間での往復動、あるいは、循環によ
る。受熱ヘッダ14と放熱ヘッダ16間はフレキシブル
チュ−ブによって接続されるので、非常に狭い筐体内に
多数の部品が実装された状態においても、実装構造に左
右されることなく、高発熱半導体素子と放熱部である筐
体壁とが容易に接続できるとともに、熱輸送が液の駆動
によって行われるので、高発熱半導体素子で発生する熱
は、効果的に放熱ヘッダに輸送される。放熱部において
は、放熱ヘッダと金属製筐体壁とが熱的に接続されてい
るので、金属製筐体の高い熱伝導率のために熱が広く筐
体壁に拡散され高い放熱性能が得られる。したがって、
効率的に半導体素子を冷却することができる。図2に、
図1で用いている熱輸送デバイスの詳細を示す。受熱ヘ
ッダ14、放熱ヘッダ16の内部にはフィンが設けられ
ており、液流路を形成するとともにヘッダ壁より内部の
液体に効率よく熱を伝える。さらに、放熱ヘッダ16
は、内部に液駆動機構を内蔵している。受熱ヘッダ14
は、半導体素子12などの発熱部材(発熱部材1ともい
う)の大きさに応じて任意の大きさに設定でき、発熱部
材1に接触などの手段によって熱的に接続される。ま
た、金属板(銅、アルミなど)に金属パイプを溶接した
構造であってもよい。一方、放熱ヘッダ内部の液駆動機
構は、一例として、流路の一部をシリンダ22としピス
トン24をモータ26及びリンク機構28によって往復
駆動させる機構を示した。放熱ヘッダ16は、金属製の
筐体10の壁に取り付けられるが、取付け構造として筐
体壁にネジ止め用のボス30をダイカスト成型時に一体
で形成してもよい。また、受熱ヘッダ14と放熱ヘッダ
16を接続するフレキシブルチューブ18は、樹脂製で
よく内径2mm前後のものを用いる。したがって、受熱
ヘッダ14、放熱ヘッダ16とも薄型化が可能で、狭い
空間に実装された高発熱半導体素子であっても効果的に
冷却できる。図3に本発明の第2の実施例を示す。本実
施例においては、放熱ヘッダ16の取付けられる金属製
筐体10のうち表示部側の筐体の内側にフィン32a,
32bが一体成型で設けられている。フィン32aの高
さは、放熱ヘッダ16の厚さと同程度で、表示器の取り
付けに支障をきたさないようにする。また、互いに直角
方向にフィンを設けることによって筐体に高い剛性を持
たせることができる。ただし、機器使用時において、水
平方向になるフィン32bは、鉛直方向のフィン32a
よりも高さを低くし、自然対流による上昇空気の流動を
妨げないようにしている。さらに、筐体に空気孔34を
設け自然対流放熱を促進している。図4に本発明の第3
の実施例を示す。本実施例においては、熱輸送デバイス
を構成する放熱ヘッダの流路36が、金属製筐体10の
壁面に金属筐体成型時にダイカストによる一体成型で直
接形成されている。放熱ヘッダの流路36は、フレキシ
ブルチューブ18と接続されたフタ38によって密閉さ
れ、発熱半導体素子に取り付けられる受熱ヘッダ14と
放熱ヘッダの流路36との間で、フレキシブルチューブ
18を介して別途設けられる液駆動装置40によって液
体が駆動される。液体の駆動は、小型ポンプによる液循
環、もしくは、図2で一例として示した液駆動機構が用
いられる。本実施例によれば、放熱ヘッダと放熱面であ
る金属製筐体壁面との接触熱抵抗がなくなるので効果的
な放熱ができるとともに、放熱ヘッダの流路が金属筐体
成型時にダイカストによる一体成型で形成されるため複
雑な流路構造の形成も可能である。図5に本発明の第4
の実施例を示す。本実施例においては、熱輸送デバイス
を構成する放熱部が金属製のパイプ42であって、金属
製筐体10に直接取付けられる。金属製パイプ42は、
フレキシブルチューブ18にコネクタ44a,44bに
よって接続され、発熱半導体素子に取り付けられる受熱
ヘッダと金属製パイプ42との間で、フレキシブルチュ
ーブ18を介して別途設けられる液駆動装置によって液
体が駆動される。なお、金属製パイプは、フレキシブル
チュ−ブと同程度の内径(2mm前後)のものをもちい
る。一方、筐体壁には、U字状の溝部46が一体成型で
設けられており、金属製パイプをこのU字状の溝部46
に嵌め込むことによって、特に、溶接などの手段によら
なくても効率良く熱的に接続することが可能である。本
実施例によれば、放熱部と金属製筐体とが金属製パイプ
による線状の接触であっても、金属製筐体の高い熱伝導
率のために熱が広く筐体壁に拡散されるとともに、簡単
な構造で筐体壁全面に液流路を構成する金属製パイプを
設置することも可能で、筐体壁の広い面積を有効に放熱
面として利用できる。このため、高い放熱性能が得られ
る。図6に本発明の第5の実施例を示す。電子機器は、
複数の半導体素子を搭載した配線基板2、キ−ボード
4、ディスク装置6、表示装置8などからなり、金属製
の筐体10の中に収容されている。配線基板2に搭載さ
れた半導体素子のうち、発熱量の特に大きい半導体素子
12は、受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16、フレキシブ
ルチューブ18等で構成される熱輸送デバイスによって
冷却される。半導体素子12と受熱ヘッダ14とはサ−
マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムな
どを挟んで接触させ、半導体素子12で発生する熱を効
率よく受熱ヘッダ14に伝える。さらに、半導体素子1
2に接続された受熱ヘッダ14はフレキシブルチューブ
18によって、配線基板等が搭載された本体側の筐体壁
に設置された放熱ヘッダ16に接続されている。放熱ヘ
ッダ16は、サ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝
導シリコンゴムを介して、もしくは、直接ねじ止めなど
の手段によって金属製筐体壁と熱的かつ物理的に取り付
けられる。受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16の内部には
流路が形成され、液体が封入されている。熱輸送デバイ
スの詳細は、図2で示したものと同様である。ただし、
図2で示した放熱ヘッダにおいては、液駆動機構が放熱
ヘッダ全体の厚さを規定している。したがって、極めて
狭い実装空間しか得られないような装置においては、液
駆動装置を放熱ヘッダから分離して設置してもよい。図
7に本発明の第6の実施例を示す。本実施例では、電子
機器は図6と同様な構成になっており、熱輸送デバイス
として直径2mm前後の細径ヒ−トパイプ50を用いて
いる。ヒ−トパイプ50は、1本、又は、複数本で発熱
量の特に大きい半導体素子12を冷却する。ヒ−トパイ
プの端部は、半導体素子面が一様な温度に冷却されるよ
うにアルミあるいは銅の受熱板48を介して半導体素子
で発生する熱がヒ−トパイプに伝熱される。ヒ−トパイ
プと受熱板とは溶接あるいは嵌合によって小さい接触熱
抵抗で接続される。一方、放熱側は、ヒ−トパイプが放
熱面である金属製筐体10の壁面に直接取付けられる。
筐体壁には、U字状の溝部52が一体成型で設けられて
おり、ヒ−トパイプをこのU字状の溝部52に嵌め込む
ことによって、特に、溶接などの手段によらなくても効
率良く熱的に接続することが可能である。なお、本実施
例では細径のヒ−トパイプを用いているので、部品配列
に応じて折り曲げて配置し、それぞれのヒートパイプを
それぞれ任意の場所に配置することができる。従って、
本実施例によれば、部品の配列状態にかかわらず半導体
素子で発生する熱を効率良く放熱部に輸送することがで
きるとともに、放熱部と金属製筐体とがヒ−トパイプに
よる線状の接触であっても、金属製筐体の高い熱伝導率
のために熱が広く筐体壁に拡散されるため筐体壁の広い
面積を有効に放熱面として利用できる。このため、極め
て少ない空間であっても細長部のみの設置スペ−スでよ
く、かつ、高い放熱性能が得られる。図8および図9
に、それぞれ本発明の第7および第8の実施例を示す。
本実施例の電子機器は、配線基板2等が収納される筐体
10の上部に表示装置8が設置されており、実装空間が
極めて制限されている。図8では、配線基板2に搭載さ
れた半導体素子のうち、発熱量の特に大きい半導体素子
12は、受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16、フレキシブ
ルチューブ18等で構成される熱輸送デバイスによって
冷却される。半導体素子12と受熱ヘッダ14とはサ−
マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムな
どを挟んで接触させ、半導体素子12で発生する熱を効
率よく受熱ヘッダ14に伝える。さらに、半導体素子1
2に接続された受熱ヘッダ14はフレキシブルチューブ
18によって、配線基板等を搭載した筐体10の壁面に
設置された放熱ヘッダ16に接続されている。放熱ヘッ
ダ16は、サ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導
シリコンゴムを介して、もしくは、直接ねじ止めなどの
手段によって金属製筐体10の壁と熱的かつ物理的に取
り付けられる。取り付け位置は、筐体側面など比較的ス
ペ−スに余裕のある場所であるが、特に、制限されるこ
とはない。なぜなら、放熱部において、金属製筐体の高
い熱伝導率のために熱が広く筐体壁に拡散され、筐体壁
の広い面積を有効に放熱面として利用できるとともに、
フレキシブルチューブ18によって受熱ヘッダ14と放
熱ヘッダ16が部品配列に左右されずに接続できるため
である。一方、図9では、電子機器は図8と同様な構成
になっており、熱輸送デバイスとしてヒ−トパイプ50
を用いている。ヒ−トパイプ50は、1本、又は、複数
本で発熱量の特に大きい半導体素子12を冷却する。ヒ
−トパイプ50の端部は、図7に示した例と同様、金属
製の受熱板48を介して半導体素子で発生する熱がヒ−
トパイプ50に伝熱される。一方、放熱側は、ヒ−トパ
イプが放熱面である金属製筐体10の壁面(本体側面な
ど)に直接取付けられる。筐体10の壁には、U字状の
溝部52が一体成型で設けられており、ヒ−トパイプ5
0をこのU字状の溝部52に嵌め込むことによって、特
に、溶接などの手段によらなくても効率良く熱的に接続
することが可能である。本実施例によれば、ヒ−トパイ
プと金属製筐体とは細長部のみの設置スペ−スでよく、
筐体内で放熱のために使用できる空間が極めて少ない電
子機器あっても、効率の良い放熱ができる。図10に本
発明の第9の実施例を示す。本実施例においては、電子
機器を構成する配線基板2のうち、発熱量の特に大きい
半導体素子12a,12bを含む基板を別の電子回路基
板54として分離し、両者をコネクタ56で電気的に接
続している。分離する電子回路部は、回路の動作速度を
考慮して複数の半導体素子を含むことができる。高発熱
部を含む基板54は、発熱量の特に大きい半導体素子面
を金属筐体10に対向させて設置し、半導体素子面と金
属筐体との間に柔軟性を有しかつ熱伝導性に優れた部材
である高熱伝導柔軟部材58(たとえば、Siゲル、も
しくは、袋状に形成したフィルム中に熱伝導性グリスを
封入したもの等)をはさみこんでいる。図10では、筐
体底面部を放熱面とした例を示したが、本実施例によれ
ば、スペ−スが許せば、筐体上面部あるいは側面部を放
熱面としてもよい。本実施例によれば、複数の発熱部材
と金属筐体壁との間が柔軟な部材で接続されるので、発
熱部材間に高さのばらつきがあっても各々の発熱部材と
金属製筐体壁とが効率良く熱的に接続されるとともに、
金属製筐体の高い熱伝導率のために熱が広く筐体壁に拡
散され高い放熱性能が得られるとともに、筐体壁が部分
的に高い温度になることがない。図11に本発明の第1
0の実施例を示す。本実施例は図10と同様な構造で、
電子機器を構成する配線基板2を、発熱量の特に大きい
半導体素子12a,12bを含む面を金属筐体10に対
向させて設置し、半導体素子面と金属筐体との間に高熱
伝導柔軟部材58をはさみこんでいる。図11では、図
10と同様、筐体底面部を放熱面とした例を示したが、
たとえば、キ−ボード4を支持している金属板60を放
熱面として、図中に点線で示すように、配線基板2及び
高熱伝導柔軟部材58を設置しても良い。
【発明の効果】本発明によれば、高発熱の電子部品が他
の部材とともに狭い空間内に搭載された機器であって
も、部材の配置状態に左右されずに、電子部品で発生す
る熱を放熱部まで効果的に輸送するとともに、放熱部が
筐体壁に接続されているので、熱が広く筐体壁に拡散さ
れ筐体壁の広い面積を有効に放熱面として利用でき、高
い放熱性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の斜視図。
【図2】図1の実施例の詳細斜視図。
【図3】本発明の第2の実施例の斜視図。
【図4】本発明の第3の実施例の構成説明図。
【図5】本発明の第4の実施例の斜視図。
【図6】本発明の第5の実施例の斜視図。
【図7】本発明の第6の実施例の斜視図。
【図8】本発明の第7の実施例の斜視図。
【図9】本発明の第8の実施例の斜視図。
【図10】本発明の第9の実施例の斜視図。
【図11】本発明の第10の実施例の断面図。
【符号の説明】
2 配線基板 4 キ−ボード 6 ディスク装置 8 表示装置 10 金属製筐体 12 半導体素子発熱部材 14 受熱ヘッダ 16 放熱ヘッダ 18 フレキシブルチューブ 20 ねじ 22 シリンダ 24 ピストン 26 モータ 28 リンク機構 30 ボス 32a,32b フィン 34 空気孔 36 流路 38 フタ 40 液駆動装置 42 金属製パイプ 44a,44b コネクタ 46 U字状の溝部 48 受熱板 50 ヒ−トパイプ 52 U字状の溝部 54 電子回路基板 56 コネクタ 58 高熱伝導柔軟部材 60 金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 伸司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 5E322 AA01 AA05 AA10 AB01 DB08 FA04 5F036 AA01 BA05 BB01 BB44 BB48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子部品が筐体内に収納されてな
    る電子機器の冷却方法において、発熱電子部品の熱を受
    熱部材により受け、該受熱部材に備えられた流路に冷却
    液を流して前記受熱部材を冷却し、該受熱部材に流した
    冷却液を前記電子機器の筐体に熱的に接続された放熱部
    材の流路に流して放熱することを特徴とする電子機器の
    冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記受熱部材と前記放熱部材が金属製で
    あり、前記受熱部材と前記放熱部材との間に前記冷却液
    を流す流路が樹脂製のフレキシブルチューブであること
    を特徴とする請求項1に記載の電子機器の冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記フレキシブルチューブは、前記複数
    の電子部品が配列されて形成される電子部品間の隙間に
    配設されてなることを特徴とする請求項2に記載の電子
    機器の冷却方法。
  4. 【請求項4】 複数の電子部品を有して構成される電子
    機器であって、前記電子部品の内の発熱部品に取り付け
    られた冷却液の流路を有する金属製の受熱部材と、前記
    電子機器の筐体に取り付けられた冷却液の流路を有する
    金属製の放熱部材と、前記受熱部材と前記放熱部材の前
    記流路を連結して前記冷却液の循環流路を形成してなる
    樹脂製のフレキシブルチューブと、前記冷却液を前記受
    熱部材と前記放熱部材との間で循環させる手段とを有し
    てなる電子機器。
  5. 【請求項5】 前記電子機器は、平板状の筐体内に前記
    電子部品を収納してなることを特徴とする請求項4に記
    載の電子機器。
  6. 【請求項6】 前記受熱部材と前記放熱部材はそれぞれ
    扁平状に形成され、前記フレキシブルチューブが接続さ
    れる前記受熱部材と前記放熱部材の前記流路の接続部
    は、前記受熱部材と前記放熱部材の扁平方向に沿って延
    在させて設けられてなることを特徴とする請求項4又は
    5に記載の電子機器。
JP2002198468A 2002-07-08 2002-07-08 電子機器 Expired - Lifetime JP4012773B2 (ja)

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