JP2003059540A - 非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池

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JP2003059540A
JP2003059540A JP2002167130A JP2002167130A JP2003059540A JP 2003059540 A JP2003059540 A JP 2003059540A JP 2002167130 A JP2002167130 A JP 2002167130A JP 2002167130 A JP2002167130 A JP 2002167130A JP 2003059540 A JP2003059540 A JP 2003059540A
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JP2002167130A
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Hiroyasu Inoue
裕靖 井上
Masaki Tateishi
正樹 立石
Toshiya Takaishi
季也 高石
Isato Higuchi
勇人 樋口
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みが20μm以下のセパレータを介して捲
回した電極捲回体を有する非水電解質電池の高温におけ
る安全性を向上させる。 【解決手段】 電極捲回体の正極または負極の内周端か
ら1周以上にわたり、正極の活物質層未形成部と負極と
が対向する対向部を設け、前記対向部の負極にも活物質
層が形成されていない部分が設けられている場合には、
少なくともその部分の負極と正極との間には前記セパレ
ータの他に絶縁性介在物を介在させる。また、前記対向
部を正極または負極の内周端から所定の長さ分だけ形成
させることにより、電極捲回体の長径と平行な方向にお
ける前記対向部の長さが前記長径の70%以上になるよ
うにし、かつ、前記対向部の負極にも活物質層未形成部
が存在する場合は、少なくともそれぞれの活物質層未形
成部の間には、前記セパレータとともに絶縁性介在物を
介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セパレータを介し
て捲回された電極と非水電解質とを有する非水電解質電
池に関し、さらに詳しくは、膜厚の薄いセパレータを用
いて構成された電極捲回体を有する非水電解質二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素質材料に代表される活物質を用いた
負極と、リチウム含有遷移金属化合物に代表される活物
質を用いた正極と、非水電解質とを有する非水電解質電
池、特に、非水電解質二次電池においては、上記負極お
よび正極は、銅箔あるいはアルミ箔などの金属箔に代表
される導電性基体上に、活物質を含有する合剤層すなわ
ち活物質層を形成し、さらに導電接続のためのリードを
形成したものが一般に用いられる。
【0003】この種の電池における正・負の電極は、例
えば、正極であればおよそ10〜30μmのアルミ箔、
負極であればおよそ5〜15μmの銅箔に活物質をペー
スト化した塗料を塗布した後、乾燥することにより作製
される。さらに、これら正極および負極は、セパレータ
を介して捲回され、電極捲回体とした後、非水電解質と
ともにアルミ缶に代表される金属缶やアルミラミネート
フィルムなどの外装体内に封入され、非水電解質電池が
組み立てられる。
【0004】ところで、上記のような電極捲回体を有す
る非水電解質電池においては、釘刺しなどの異常発生時
の安全性を確保するため、電極捲回体の負極および正極
について、その導電性基体を露呈させるかまたはその導
電性基体と等電位の金属部を設け、それらを、セパレー
タを介して1周以上の長さにわたって互いに対向させる
ことが提案されている(特開平8−153542号公
報)。すなわち、正極の活物質層は導電性基体に比べて
抵抗値が高いため、釘刺しなどにより正極活物質と負極
活物質の対向部のみで短絡が生じた場合、短絡電流が正
極活物質層を通過することにより、この部分で急激な発
熱および温度上昇が生じ、発火などの危険な状態を引き
起こす原因となる。しかし、負極および正極のいずれに
ついても導電性基体の露呈部分かそれと等電位の金属部
を形成し、これらを互いに対向させることにより、この
低抵抗の部分でも短絡が生じ、短絡電流がこの部分を優
先的に通過するため、正極活物質層での急激な発熱を防
止することができ、電池の安全性向上を実現することが
できる。
【0005】上記構成においては、負極および正極の導
電性基体またはそれと等電位の金属部を互いに対向させ
る場所は、電極捲回体の最内周付近、中央付近、最外周
付近のいずれでもよいが、活物質層を有さない導電性基
体またはそれと等電位の金属部の1周分の長さは、電極
捲回体の外周に近づくほど長くなり、活物質の割合が減
少してしまうため、電極捲回体の最内周部にそのような
対向部を設けるのが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが、上記公報の記載内容に基づいて電極捲回体の最
内周部の負極および正極の導電性基体を露呈させ、それ
ぞれの露呈部分を互いに対向させた構成の電池を検討し
たところ、電池の高容量化を進めた場合に、前記構成が
かえって電池の安全性を低下させる要因となり得ること
をつきとめた。すなわち、高容量化のためには活物質充
填量を増加させる必要があり、セパレータなど活物質以
外の構成要素の割合を低減しなければならないが、前記
目的のため膜厚が20μm以下のセパレータを用いたと
ころ、急速充電時や電池の加熱試験など電池が高温にな
る状況下において、電池の温度上昇後に短時間で発火に
至る現象が頻発し、前記釘刺し時の安全な挙動とは全く
異なる危険な挙動を示すことがわかった。
【0007】この現象について本発明者らが詳細な検討
を行ったところ、膜厚が20μm以下のセパレータにお
いて、温度上昇による収縮が極端に発生しやすくなるこ
とが原因であるとわかった。非水電解質電池のセパレー
タとして一般に用いられるポリオレフィン製のセパレー
タ、例えば、ポリエチレン製の微多孔膜は、過充電時の
発熱により電池が危険な状態となるのを防ぐため、13
0℃程度の温度で溶融して孔を塞ぎ、電流を遮断するい
わゆるシャットダウン機能を備えている。セパレータの
膜厚が20μmより厚い場合は、前述した従来の捲回構
造を採用しても、加熱時の安全性には大きな問題は生じ
ない。
【0008】ところが、膜厚が20μm以下のセパレー
タを用いた場合は、例えば、上記温度よりもかなり低い
80℃付近からセパレータが収縮し始め、さらに120
〜150℃程度まで電池の温度が上昇した場合には、負
極と正極の間にセパレータの介在しない部分が生じるた
め、負極と正極が容易に接触して内部短絡が頻発するこ
とがわかった。
【0009】この状態では、電池内の非水電解質の溶媒
は、その引火点(例えば、エチレンカーボネートでは1
57℃、プロピレンカーボネートでは132℃)とほぼ
同じ温度か、引火点の低い鎖状カーボネート(例えば、
ジエチルカーボネートでは31℃)が用いられている場
合には、その引火点よりかなり高い温度に達しているた
め、上記内部短絡時に発生するスパークが電池内の溶媒
に引火して、短時間で電池が発火するに至るのである。
従って、引火点の低い溶媒、例えば、ジメチルカーボネ
ート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネー
トなどの鎖状カーボネートが用いられている場合には、
上記内部短絡による安全性低下の問題は特に深刻にな
る。
【0010】このような、セパレータの膜厚による熱的
な挙動の違いの原因ははっきりとはしていないが、膜厚
が20μm以下のものと、それよりも膜厚が厚いものと
では、製造工程が異なっており、セパレータを引き延ば
して膜厚を薄化させる方法が異なることによるものでは
ないかと推定している。
【0011】また、捲回中心を含む電極捲回体の中心部
には空隙が形成されているため、捲回体の最内周部近傍
の負極および正極は内側への変形が可能であり、このた
め、最内周部近傍の負極および正極がセパレータを挟む
力は、捲回体の他の部分に比べてどうしても弱くなる。
さらに、負極および正極の導電性基体として通常用いら
れる金属箔の表面は平滑で滑りやすいため、セパレータ
が収縮しようとするのを止める静止摩擦力は弱く、電極
捲回体の最内周部に前記構造を採用した場合には、特
に、内部短絡が発生しやすくなるものと思われる。
【0012】また、電池の中心部、すなわち、電極捲回
体の最内周近傍では、発生した熱が電池系外へ放出され
にくいため、より一層セパレータの収縮が生じやすい環
境にある。
【0013】本発明は、上述した問題点を解決し、高温
における安全性および信頼性の高い非水電解質電池を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に係る
発明)は、導電性基体上に活物質層が形成された正極
と、導電性基体上に活物質層が形成された負極とを、厚
みが20μm以下のセパレータを介して捲回した電極捲
回体と、非水電解質とを有する非水電解質電池におい
て、前記電極捲回体の正極の導電性基体の少なくとも一
方の側には、その内周端部に活物質層未形成部(活物質
層が形成されていない部分)を設け、前記正極内周端部
の活物質層未形成部と負極とを対向させた対向部を正極
または負極の内周端から1周以上にわたって形成させ、
かつ、前記対向部の負極にも活物質層未形成部が存在す
る場合は、少なくともそれぞれの活物質層未形成部の間
には、前記セパレータとともに絶縁性介在物を介在させ
ることにより、非水電解質電池の高温での安全性を向上
させたものである。
【0015】また、本発明(請求項2に係る発明)は、
導電性基体上に活物質層が形成された正極と、導電性基
体上に活物質層が形成された負極とを、厚みが20μm
以下のセパレータを介して捲回して短径を5mm以下とし
た略長円筒形の電極捲回体と非水電解質を有する非水電
解質電池において、前記電極捲回体の正極の導電性基体
の少なくとも一方の側には、その内周端部に活物質層未
形成部を設け、前記正極内周端部の活物質層未形成部と
負極とを対向させた対向部を正極または負極の内周端か
ら所定の長さ分だけ形成させることにより、電極捲回体
の長径と平行な方向での前記対向部の長さが前記長径の
70%以上になるようにし、かつ、前記対向部の負極に
も活物質層未形成部が存在する場合は、少なくともそれ
ぞれの活物質層未形成部の間には、前記セパレータとと
もに絶縁性介在物を介在させることにより、特に、略長
円筒形の形状の電極捲回体を有する非水電解質電池の高
温での安全性を向上させたものである。
【0016】非水電解質電池を上記構成とすることによ
り、電池の温度が上昇した場合でもセパレータの収縮が
防止されるか、あるいは、セパレータの収縮が生じやす
い場所にセパレータと共に介在させた絶縁性介在物によ
り正極と負極の接触が妨げられるので、内部短絡の発生
を防ぐことができ、電池の高温での安全性が確保され
る。
【0017】以下、発明の実施の形態を示すことによ
り、本発明の内容を具体的に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明においては、導電性基体上
に活物質層が形成された負極と、導電性基体上に活物質
層が形成された正極とを、厚みが20μm以下のセパレ
ータを介して捲回した電極捲回体および非水電解質を用
いて非水電解質電池を構成する。電極捲回体の作製にお
いては、例えば、正極の内周端付近の導電性基体上に
は、基体幅と同じ幅で所定の長さにわたって活物質層が
形成されていない部分(活物質層未形成部)を設け、正
極または負極の内周端から1周以上にわたり、前記正極
の活物質層未形成部と負極とが対向する対向部が形成さ
れるように捲回を行う。すなわち、正極の活物質層未形
成部と、導電性基体よりも摩擦の大きい負極の活物質層
とを対向させることにより、その対向部に存在している
セパレータの収縮を止めようとする静止摩擦力が大きく
なり、温度上昇時のセパレータの収縮が抑制され、膜厚
の薄いセパレータを用いた非水電解質電池の高温での安
全性を向上させることができる。
【0019】また、一般に負極活物質層の抵抗値は比較
的低いため、釘刺しでの短絡電流が通過する際の発熱は
それほど大きくならず、従って、釘刺し試験に関して
も、前述の構成と比してそれほど遜色のない安全性を確
保することができる。
【0020】ここで、前記対向部の負極にも活物質層未
形成部が設けられている場合には、少なくともその部分
の負極と正極との間には前記セパレータの他に絶縁性介
在物を介在させる。正極と負極の活物質層未形成部同士
を厚みが20μm以下のセパレータのみを介して対向さ
せた場合は、前述したようにセパレータの収縮が生じや
すくなるが、前記セパレータの他に絶縁性介在物を介在
させることにより、活物質層の場合と同様に摩擦が大き
くなってセパレータの収縮が抑制されるか、あるいは、
たとえ収縮を抑制できなかったとしても、負極と正極と
の距離が大きくなり、また絶縁性介在物自身がセパレー
タとしての役割を果たすため、内部短絡の発生を防ぐこ
とができる。
【0021】上記絶縁性介在物としては、特に限定され
るものではないが、上記厚みが20μm以下のセパレー
タ(以下、主セパレータと記載する)の収縮が生じる温
度でも安定して存在することが望ましく、主セパレータ
の融点よりも高い融点または熱分解温度を有する物質が
好ましく用いられる。例えば、ポリイミドテープ、ポリ
フェニレンサルファイドテープのような耐熱性の絶縁テ
ープなどが好適である。また、主セパレータの融点より
も高い融点を有する別のセパレータ、あるいは、ポリマ
ー電解質などを用いることもできる。これらの絶縁性介
在物は、正極の活物質層未形成部、負極の活物質層未形
成部、主セパレータのうちのいずれかの表面に付着させ
るか、または、主セパレータと重ねて用いるなどすれば
よい。
【0022】また、正極あるいは負極の内周端付近に
は、正極リードあるいは負極リードを設けることもで
き、電極捲回体の最内周部近傍に前記リードを配置する
ことにより、捲回体中心部の空隙を有効に活用すること
ができる。リードの形成は、金属製のリード体を正極あ
るいは負極の導電性基体に溶着するか、導電性基体の一
部がリード体となるようにその形状を設定することなど
により行うことができる。
【0023】本発明において用いる、厚みが20μm以
下のセパレータとしては、特に限定されるものではない
が、電池の放電特性、コスト、シャットダウン機能、耐
久性などの点からポリオレフィン製セパレータを好まし
く用いることができる。具体的には、ポリエチレン製ま
たはポリプロピレン製の微多孔膜や、複数のポリオレフ
ィン膜や不織布が積層された積層タイプのセパレータな
どが好ましく用いられる。膜厚の薄いポリオレフィン製
セパレータでは、特に、温度上昇により大きな収縮を生
じやすいが、本発明によれば、収縮率の大きなセパレー
タを用いた場合にも、安全で信頼性の高い非水電解質電
池を構成することができる。もちろん、初めからできる
限り高温での収縮の小さいセパレータを用いるのが望ま
しく、透気度が50〜500秒/100mlであるセパ
レータが、熱収縮の点で優れるのみならず、サイクル特
性、負荷特性に優れた電池を構成できるのでより好まし
い。ここで、セパレータが方向性を有する、すなわち、
セパレータにMD方向(製造時のフィルム樹脂の引き取
り方向)とTD方向(MD方向と直交する方向)が存在
し、TD方向の破断強度がMD方向の破断強度よりも小
さい値となるものが、熱収縮の点からより好ましく用い
られる。このようなセパレータとしては、東燃化学株式
会社製の微孔性ポリエチレンフィルム(F20DHI)
〔透気度:344秒/100ml、TD方向破断強度/
MD方向破断強度:0.85〕や、旭化成工業株式会社製
の微孔性ポリエチレンフィルム(S6722)〔透気
度:90秒/100ml、TD方向破断強度/MD方向
破断強度:0.14〕などを用いることができる。
【0024】また、セパレータの厚みは、薄くなればな
るほど捲回時の破断などの危険が増大するため、一般に
は5μm以上のものが好適に用いられる。
【0025】上記のようにして作製された電極捲回体
を、非水電解質とともに外装体内部に封入して、非水電
解質電池が構成される。
【0026】なお、電極捲回体の形状が円筒形から略長
円筒形にずれていった場合は、前記正極の活物質層未形
成部と負極との対向部を、正極または負極の内周端から
1周以上にわたり形成されることは必ずしも必要ではな
くなる。すなわち、短径が5mm以下である略長円筒形の
電極捲回体により非水電解質電池を構成する場合には、
正極内周端部の活物質層未形成部と負極とが対向する対
向部を正極または負極の内周端から所定の長さ分だけ形
成させることにより、電極捲回体の長径と平行な方向で
の前記対向部の長さが前記長径の70%以上になるよう
に電極捲回体を構成するのであっても、電池の安全性を
十分に向上させることができる。
【0027】これは、以下の理由による。すなわち、上
記のように短径の幅の小さい電極捲回体を用いた電池で
は、電池の厚みが非常に薄くなるため、短径に垂直な方
向からの釘刺しにより電池が発火する可能性は低く、長
径に垂直な方向、すなわち、電池の外装体の側面のう
ち、電極捲回体の長径の方向とほぼ平行となる側面から
釘が刺さったときの安全性について考慮するのみでよ
い。ここで、電極捲回体の捲回中心に近い場所の正極お
よび負極はおよそ長径の方向と平行に近い状態で積層し
ているので、これに垂直な方向から釘を刺した場合に
は、釘は電極捲回体を貫通しやすい。一方、電極捲回体
の長径方向の端に近い部分では、正極および負極は大き
な曲率で湾曲しており、釘刺しに対する抵抗が大きいた
め、釘が刺さりにくく、釘差しによる内部短絡の危険性
は、電極捲回体の中央付近に比べると小さくなる。ま
た、外装体が角形の金属缶の場合には、缶の角部に近い
ほど剛性が高くなって釘が刺さりにくくなるため、より
一層、電極捲回体の端に近い部分での危険性は低下す
る。一方、ラミネートフィルムを用いた場合でも、電池
がある程度たわむことができるので、やはり外装体の端
に近い部分には釘が刺さりにくく、釘差しによる内部短
絡の危険性は低くなる。
【0028】すなわち、上記形状の電極捲回体では、電
極捲回体の捲回中心から長径の方向に一定範囲の部分で
釘差しによる内部短絡の危険性が高いのであり、その対
策を必要とする範囲は、電極捲回体の長径と平行な方向
で考えた場合、前記長径の70%の範囲に相当する。従
って、正極内周端部の活物質層未形成部と負極とが対向
する対向部を正極または負極の内周端から所定の長さ分
だけ形成させることにより、電極捲回体の長径と平行な
方向での前記対向部の長さが前記長径の70%以上にな
るように電極捲回体を構成すればよい。
【0029】なお、本発明においては、上記以外の電池
の構成要件については特に限定されるものではなく、従
来より非水電解質電池において用いられているものを適
宜用いることができる。
【0030】
【実施例】(実施例1)この実施例では、以下に述べる
ようにして、図1および図2に示すような電極捲回体を
作製し、これを用いて非水電解質電池を作製した。
【0031】コバルト酸リチウム:92質量部、カーボ
ンブラック:5質量部、ポリフッ化ビニリデン:2質量
部、ヘキサフルオロプロピレン共重合体:1質量部を、
N−メチルピロリドンを溶媒としてプラネタリーミキサ
ーでペースト化した。ブレードコーターにてその塗料を
厚さ20μmのアルミ箔よりなる導電性基体1a上に間
欠塗布し、乾燥し、プレス工程を経ることにより、導電
性基体1a上に活物質層1bを有するシート状の正極1
とした。この正極1の内周端付近の両面には、活物質層
1bが形成されずアルミ箔が露出した部分、すなわち活
物質層未形成部1xが設けられており、この活物質層未
形成部1xにアルミニウムよりなる正極リード1cが溶
着され、さらに正極リード1cの溶着部およびその周囲
は、熱分解温度が約500℃のポリイミドテープよりな
る絶縁性介在物1dで覆われている。
【0032】次いで、負極2を作製した。黒鉛:92質
量部、ポリフッ化ビニリデン:6質量部、ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体:2質量部を、N−メチルピロリ
ドンを溶媒としてプラネタリーミキサーでペースト化し
た。ブレードコーターにて、その塗料を厚さ10μmの
銅箔よりなる導電性基体2a上に間欠塗布し、乾燥し、
プレス工程を経ることにより、導電性基体2a上に活物
質層2bを有するシート状の負極2とした。この負極2
の内周端付近の両面には、活物質層2bが形成されず銅
箔が露出した部分、すなわち活物質層未形成部2xが設
けられており、この活物質層未形成部2xにニッケルよ
りなる負極リード2cが溶着され、さらに負極リード2
cの溶着部およびその周囲はポリイミドテープよりなる
絶縁性介在物2dで覆われている。
【0033】上記の正極1および負極2を、厚みが16
μm、平均表面穴径が0.05μmで、融点が約130℃
の微孔性ポリエチレンフィルムのセパレータ3を介して
捲回し、長径が34mm、短径が3.5mmの略長円筒形の電
極捲回体を作製した。先の図1は、こようにして作製さ
れた電極捲回体の断面の概略図である。この図1では、
セパレータ3、正極1および負極2のリード1cおよび
2c、ポリイミドテープ1dおよび2dなどは省略され
ている。図1中において、符号4は捲回中心を示し、5
は捲回中心を通って電極捲回体の長径の方向と平行とな
る面を示す。
【0034】また、上記電極捲回体の最内周付近での断
面の概略図を図2に示した。この電極捲回体において
は、正極1の内周端から、正極1の活物質層未形成部1
xと負極2とが対向する対向部(図2では、P1で示す
部位からP2で示す部位に到る部分)を有し、前記対向
部における負極2の活物質層未形成部2xと正極1との
間には、セパレータ3の他に絶縁性介在物としてポリイ
ミドテープ2dを介在させている。また、正極リード1
cの周囲もポリイミドテープ1dで覆われている。
【0035】このようにして作製された電極捲回体の長
径と平行な方向における前記対向部の長さLは、長径の
76%であった。また、正極1の内周端から約0.6周に
わたり対向部が形成された。
【0036】上記電極捲回体と、非水電解質として、エ
チレンカーボネート:30質量部、プロピレンカーボネ
ート:30質量部、ジメチルカーボネート:40質量部
の混合溶媒に、LiPF6 を1.2mol/lの濃度にな
るように溶解した溶液とをアルミラミネートフィルムに
挿入した。アルミラミネートフィルムを封止した後、1
00℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却して、正極
1および負極2の活物質層1bおよび2bに添加された
ゲル化剤(ヘキサフルオロプロピレン共重合体)をゲル
化させ、幅35mm、奥行き3.6mm、高さ62mmの非水電
解質電池(ポリマーリチウムイオン二次電池)を作製し
た。
【0037】(実施例2)正極ペーストおよび負極ペー
ストのヘキサフルオロプロピレン共重合体をポリフッ化
ビニリデンに置き換えた以外は、実施例1と同様にして
正極および負極を作製し、長径が29mm、短径が4.8mm
の略長円筒形の電極捲回体を作製した。
【0038】このようにして作製された電極捲回体の長
径と平行な方向における対向部の長さは、長径の74%
であった。
【0039】上記電極捲回体を、エチレンカーボネー
ト:30質量部、ジメチルカーボネート:70質量部の
混合溶媒にLiPF6 を1.2mol/lの濃度になるよ
うに溶解した溶液とともに、幅30mm、奥行き5mm、高
さ48mmのアルミニウム缶に挿入し、非水電解質電池
(リチウムイオン二次電池)を作製した。
【0040】(実施例3)アルミニウム缶に代えてアル
ミラミネートフィルムを外装体として使用した以外は、
実施例2と同様にして、非水電解質電池(リチウムイオ
ン二次電池)を作製した。
【0041】(実施例4)ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート:10質量部、1−ヒドロキシ−シクロ
ヘキシル−フェニルケトン:0.2質量部、および、実施
例1に記載の組成の非水電解質89.8質量部を混合した
モノマー電解質溶液中に、実施例1と同様のセパレータ
を5分間浸漬後、取り出し、さらにその両面から厚さ5
0μmのポリエチレンテレフタレート(PET)カバー
で挟み、照度300mW/cm2 、照射量500mJ/cm
2 (トプコン製UVチェッカーUVR−T35による測
定値)の条件でUVランプ照射を行った。これにより、
上記モノマー電解質溶液のモノマー成分を重合させ、次
いでPETカバーを取り去って、表面にゲル状のポリマ
ー電解質被覆層を有するセパレータを得た。
【0042】次いで、実施例2で用いたセパレータに代
えて上記セパレータを用いた以外は、実施例2と同様に
して、長径が29mm、短径が4.8mmの略長円筒形の電極
捲回体を構成した。
【0043】このようにして作製された電極捲回体の長
径と平行な方向における対向部の長さは、長径の72%
であった。
【0044】以下、実施例2と同様にして、非水電解質
電池(ポリマーリチウムイオン二次電池)を作製した。
【0045】(実施例5)電極捲回体を作製するに当た
り、実施例1における負極2の捲回始端側がこの実施例
5では負極2の捲回終端側となるように、負極2を実施
例1とは逆向きにし、その内周端付近の導電性基体2a
の片面に活物質層未形成部2xを設け、この活物質層未
形成部2xをポリイミドテープ(絶縁性介在物)2dで
覆った以外は、実施例1と同様にして、図3に示す長径
が34mm、短径が3.5mmの略長円筒形の電極捲回体を作
製した。すなわち、この電極捲回体では、図3には図示
されていないが、負極2の外周端付近に活物質層2bが
形成されず銅箔が露出した部分(活物質層未形成部)が
設けられており、この部分にニッケルよりなる負極リー
ドが溶着され、さらに負極リードの溶着部およびその周
囲はポリイミドテープで覆われている。一方、負極2の
内周端付近の内側面は、活物質層2bが形成されず、セ
パレータ3およびポリイミドテープ2dを介して正極1
の活物質層未形成部1xと対向する構造となっている。
なお、図3中の符号1a、1bおよび1cは、実施例1
の場合と同様に、それぞれ正極1の導電性基体、活物質
層、正極リードを示す。
【0046】このようにして作製された電極捲回体の長
径と平行な方向における対向部の長さは、長径の77%
であった。
【0047】以下、実施例1と同様にして、非水電解質
電池(ポリマーリチウムイオン二次電池)を作製した。
【0048】(実施例6)実施例5において、正極リー
ドを外周端付近に設け、正極内周端付近の活物質層1b
が形成されていない部分(活物質層未形成部)1xを導
電性基体1aの両面とも同じ長さとし、正極1の巻き始
めと負極2の巻き始めがおよそ半周分ずれるようにして
捲回した以外は実施例5と同様にして、非水電解質電池
(ポリマーリチウムイオン二次電池)を作製した。この
電池の電極捲回体の最内周付近での断面の概略図を図4
に示した。なお、図4中の符号2a、2b、2dおよび
3は、実施例5の場合と同様、それぞれ負極2の導電性
基体、活物質層およびセパレータを示す。
【0049】この非水電解質電池の電極捲回体の長径と
平行な方向における対向部の長さは、長径の77%であ
った。
【0050】(実施例7)実施例1と同様にして、長径
が24mm、短径が7mmの略長円筒形の電極捲回体を作製
した。この電極捲回体においては、その長径と平行な方
向における対向部の長さは、長径の63%であった。ま
た、前記対向部の長さは、正極の内周端から約1.1周に
わたり形成された。
【0051】上記電極捲回体と実施例1の非水電解質と
を、角形のアルミニウム外装缶に挿入し、以下実施例1
と同様にして非水電解質電池(ポリマーリチウムイオン
二次電池)を作製した。
【0052】(実施例8)実施例1で用いたセパレータ
に代えて、東燃化学株式会社製の微孔性ポリエチレンフ
ィルム(F20DHI)〔透気度:344秒/100m
l、TD方向破断強度/MD方向破断強度:0.85〕を
セパレータとして用いたこと以外は、実施例1と同様に
して非水電解質電池を作製した。
【0053】(比較例1)実施例1において、負極リー
ド2cの溶着部およびその周囲をポリイミドテープ(絶
縁性介在物)2dで覆わなかった以外は、実施例1と同
様にして、非水電解質電池(ポリマーリチウムイオン二
次電池)を作製した。
【0054】(比較例2)実施例6において、正極の巻
き始めを少しずらし、かつ、正極の活物質層未形成部を
短くして、電極捲回体の長径と平行な方向における対向
部の長さが、ほぼ捲回中心を中心とし電極捲回体の長径
の50%である略方形となるようにしたこと、言い換え
れば電極捲回体の捲回中心を含み電極捲回体の長径の方
向と平行となる面に、正極の活物質層が形成されていな
い部分と負極との対向部を垂直に投影させた投影面が、
ほぼ捲回中心を中心とし電極捲回体の長径の50%の幅
を有する略方形となるようにしたこと以外は、実施例6
と同様にして、非水電解質電池(ポリマーリチウムイオ
ン二次電池)を作製した。
【0055】(比較例3)実施例7において、電極捲回
体の長径と平行な方向における対向部の長さが、、ほぼ
捲回中心を中心とし電極捲回体の長径の59%である略
方形となるようにし、かつ前記対向部の捲回方向に沿っ
た長さが、正極の内周端から0.4周分となるようにした
こと以外は、実施例7と同様にして、非水電解質電池
(ポリマーリチウムイオン二次電池)を作製した。
【0056】〔評価試験およひ結果〕上記実施例1〜7
および比較例1〜3の各電池を、3.0Vの放電状態か
ら、1Cの充電レートで2.5時間定電流−定電圧充電を
行い、4.25Vの満充電状態にした。これらの電池の釘
刺し試験として、電極捲回体の長径の1/2の点(この
点をBとする)と、その点を挟んで、互いに、長径の幅
の30%分ずつ長径の方向にずれた点(これらの点をA
およびCとする)において、太さ3mm(φ3mm)の釘を
50mm/sの速度で電池に突き刺し、電池状態の変化を
確認した。
【0057】また、実施例7および比較例3の電池に対
しては、電池の厚みの1/2の点(この点をDとする)
に対しても釘刺し試験を行った。
【0058】上記釘刺し試験における安全性規格として
は、発火、発煙、破裂がないことが要求される。電池の
発火、発煙、破裂が生じなかった場合を「○」、いずれ
かが生じた場合を「×」として、その結果を表1に示し
た。
【0059】さらに、高温での安全性を確認するため、
以下のオーブン試験を行った。上記と同様にして4.25
Vの満充電状態とした電池を恒温漕に投入し、常温から
昇温速度5℃/分で150℃まで昇温した。恒温槽内が
150℃に達した後、電池が内部短絡して発火に至るま
での時間を測定し、結果を同じく表1に示した。なお、
測定は60分までとした。上記オーブン試験における安
全性規格としては、発火に至るまでの時間が10分以上
であることが要求される。
【0060】
【表1】
【0061】本発明の実施例7と比較例3の非水電解質
電池の試験結果から明らかなように、導電性基体上に活
物質層が形成された正極と、導電性基体上に活物質層が
形成された負極とを、厚みが20μm以下のセパレータ
を介して捲回した電極捲回体と、非水電解質とを有する
非水電解質電池において、前記電極捲回体の正極の導電
性基体の少なくとも一方の側には、その内周端部に活物
質層の未形成部を設け、前記正極内周端部の活物質層未
形成部と負極とを対向させた対向部を正極または負極の
内周端から1周以上にわたって形成させ、かつ、前記対
向部の負極にも活物質層未形成部が存在する場合は、少
なくともそれぞれの活物質層未形成部の間には、前記セ
パレータとともに絶縁性介在物を介在させることによ
り、釘刺し試験およびオーブン試験のいずれにおいても
安全性の高い電池を得ることができた。
【0062】また、本発明の実施例1〜6および実施例
8と比較例1〜2の非水電解質電池の試験結果から明ら
かなように、導電性基体上に活物質層が形成された正極
と、導電性基体上に活物質層が形成された負極とを、厚
みが20μm以下のセパレータを介して捲回して短径を
5mm以下とした略長円筒形の電極捲回体と、非水電解質
とを有する非水電解質電池において、前記電極捲回体の
正極の導電性基体の少なくとも一方の側には、その内周
端部に活物質層の未形成部を設け、前記正極内周端部の
活物質層未形成部と負極とを対向させた対向部を正極ま
たは負極の内周端から所定の長さ分だけ形成させること
により、電極捲回体の長径と平行な方向における前記対
向部の長さが前記長径の70%以上になるようにし、か
つ、前記対向部の負極にも活物質層未形成部が存在する
場合は、少なくともそれぞれの活物質層未形成部の間に
は、前記セパレータとともに絶縁性介在物を介在させる
ことにより、釘刺し試験およびオーブン試験のいずれに
おいても安全性の高い電池を得ることができた。
【0063】特に、実施例8の非水電解質電池の試験結
果からわかるように、透気度が50〜500秒/100
mlのセパレータを用いることにより、高温での電池の
発火を抑制することができた。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高温に
おける安全性および信頼性の高い非水電解質電池を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の非水電解質電池に用いる電極捲回体
の断面を模式的に示した概略図である。
【図2】実施例1の非水電解質電池に用いる電極捲回体
の最内周付近での断面を模式的に示した概略図である。
【図3】実施例5の非水電解質電池に用いる電極捲回体
の最内周付近での断面を模式的に示した概略図である。
【図4】実施例6の非水電解質電池に用いる電極捲回体
の最内周付近での断面を模式的に示した概略図である。
【符号の説明】
1 正極 1a 導電性基体(正極) 1b 活物質層(正極) 1c 正極リード 1d 絶縁性介在物(正極) 1x 活物質層未形成部(正極) 2 負極 2a 導電性基体(負極) 2b 活物質層(負極) 2c 負極リード 2d 絶縁性介在物(負極) 2x 活物質層未形成部(負極) 3 セパレータ 4 捲回中心 5 捲回中心を通って電極捲回体の長径の方向と平行と
なる面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高石 季也 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 樋口 勇人 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA09 CC10 5H021 AA06 EE04 EE30 HH02 HH03 5H029 AJ12 AK03 AL07 AM02 AM03 AM05 AM07 AM16 BJ04 BJ14 DJ02 DJ04 DJ05 EJ12 HJ04 HJ09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に活物質層が形成された正
    極と、導電性基体上に活物質層が形成された負極とを、
    厚みが20μm以下のセパレータを介して捲回した電極
    捲回体と、 非水電解質とを有する非水電解質電池において、 前記電極捲回体の正極の導電性基体の少なくとも一方の
    側には、その内周端部に、活物質層が形成されていない
    活物質層未形成部を設け、 前記正極内周端部の活物質層未形成部と負極とを対向さ
    せた対向部を正極または負極の内周端から1周以上にわ
    たって形成させ、 かつ、前記対向部の負極にも活物質層未形成部が存在す
    る場合は、少なくともそれぞれの活物質層未形成部の間
    には、前記セパレータとともに絶縁性介在物を介在させ
    たことを特徴とする非水電解質電池。
  2. 【請求項2】 導電性基体上に活物質層が形成された正
    極と、導電性基体上に活物質層が形成された負極とを、
    厚みが20μm以下のセパレータを介して捲回して短径
    を5mm以下とした略長円筒形の電極捲回体と、 非水電解質とを有する非水電解質電池において、 前記電極捲回体の正極の導電性基体の少なくとも一方の
    側には、その内周端部に、活物質が形成されていない活
    物質層未形成部を設け、 前記正極内周端部の活物質層未形成部と負極とを対向さ
    せた対向部を正極または負極の内周端から所定の長さ分
    だけ形成させることにより、電極捲回体の長径と平行な
    方向における前記対向部の長さが前記長径の70%以上
    になるようにし、 かつ、前記対向部の負極にも活物質層未形成部が存在す
    る場合は、少なくともそれぞれの活物質層未形成部の間
    には、前記セパレータとともに絶縁性介在物を介在させ
    たことを特徴とする非水電解質電池。
  3. 【請求項3】 絶縁性介在物の融点または熱分解温度が
    セパレータの融点よりも高い温度である、請求項1また
    は2記載の非水電解質電池。
  4. 【請求項4】 絶縁性介在物がポリマー電解質である、
    請求項1または2記載の非水電解質電池。
  5. 【請求項5】 正極の内周端付近に正極リードが設けら
    れている、請求項1ないし4のいずれかに記載の非水電
    解質電池。
  6. 【請求項6】 負極の内周端付近に負極リードが設けら
    れている、請求項1ないし5のいずれかに記載の非水電
    解質電池。
  7. 【請求項7】 厚みが20μm以下のセパレータとして
    ポリオレフィン製セパレータが用いられている、請求項
    1ないし6のいずれかに記載の非水電解質電池。
  8. 【請求項8】 厚みが20μm以下のセパレータとし
    て、透気度が50〜500秒/100mlのセパレータ
    が用いられている、請求項1ないし6のいずれかに記載
    の非水電解質電池。
  9. 【請求項9】 電極捲回体および非水電解質を収容する
    外装体としてラミネートフィルムが用いられている、請
    求項1ないし8のいずれかに記載の非水電解質電池。
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