JP2003059284A - 同期型データ転送処理装置 - Google Patents

同期型データ転送処理装置

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JP2003059284A
JP2003059284A JP2001243777A JP2001243777A JP2003059284A JP 2003059284 A JP2003059284 A JP 2003059284A JP 2001243777 A JP2001243777 A JP 2001243777A JP 2001243777 A JP2001243777 A JP 2001243777A JP 2003059284 A JP2003059284 A JP 2003059284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な回路構成で確実にレーシングを防止す
るクロック同期型データ転送処理装置を実現する。 【解決手段】 カスケード接続される複数のラッチ回路
(RDa−RDc)で構成され、連続するラッチ回路が
相補的にラッチ状態とトランスペアレント状態へとな
り、クロック信号に応答してデータ/信号を転送する転
送回路において、これらのラッチ回路の動作を制御する
クロック制御回路(CTLa−CTLc)は、次段のラ
ッチ回路がラッチ状態となったのを検出して対応のラッ
チ回路の信号/データの転送を許可し、対応のクロック
信号に従ってデータ/信号を転送する。次段のラッチ回
路がトランスペアレント状態のときにデータ/信号が転
送されるのを防止することができ、正確にデータ/信号
を転送することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クロック信号に
従って信号/データを転送する同期型信号転送処理装置
に関し、特に、その信号転送経路におけるレーシングを
回避するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で信号/データを処理するために、
一般に、クロック信号に同期して信号を転送して処理を
行なうクロック同期型処理方式が用いられる。この同期
型処理方式においては、クロック信号に同期して、デー
タ/信号を保持するラッチまたはフリップフロップ回路
の動作状態を制御することにより、データ/信号の転送
および処理を行なう。
【0003】このクロック信号に同期して信号の転送/
処理を行なう同期型処理方式においては、バイプラン的
に信号/データを処理することができ、高速の処理を実
現することができる。また、信号/データ(以下、単に
データと称す)の処理タイミングおよびデータの転送タ
イミングはクロック信号により決定されるため、データ
の転送タイミングがクロック信号により決定され、処理
開始のタイミングマージンを小さくすることができ、高
速のデータ処理が可能となる。また、データの処理サイ
クルがクロック信号のサイクルにより決定されるため、
高速処理が実現される。
【0004】このようなクロック同期型処理方式におい
ては、数多く配置されるラッチ/フリップフロップ回路
に対し、できるだけ同じタイミングの位相差の少ないク
ロック信号を転送して、これらのラッチ/フリップフロ
ップ回路を同一タイミングで動作させるために、クロッ
ク入力バッファなどからのメインクロック信号をできる
だけ小さなクロックスキューで各ラッチ回路に伝達する
ために、種々のクロック分配方式が用いられている。こ
のようなクロック分配方式としては、メインクロック信
号をツリー状に配置されたクロック分岐路を介して各ラ
ッチ/フリップフロップ回路へ伝達するクロックツリー
方式、メインクロック信号を、メッシュ状に配置された
クロック分配経路を介して伝達するクロックメッシュ方
式、およびほぼ直線状に延在するメインクロック伝達線
に分岐路を設け、この分岐路をクロックドライバにより
ドライブして各ラッチ/フリップフロップ回路に転送す
るフィッシュボーン方式などがある。
【0005】図28は、従来の同期型データ処理転送装
置の構成の一例を示す図である。この図28において
は、クロック分配方式として、クロックツリー方式が一
例として用いられる。
【0006】図28において、クロック分配系は、メイ
ンクロック信号MCLKをバッファ処理するクロックド
ライバDR0と、クロック分配ノードND0に結合され
るクロック分配路LP0に所定間隔で配置され、それぞ
れクロック分配路LP0上のクロック信号をバッファ処
理するクロックドライバ(リピータ)DR1a−DR1
cとを含む。これらのクロックドライバDR1a−DR
1cの各々は、それぞれクロック分配ノードND1a−
ND1cそれぞれに結合されるクロック分岐路LP1a
−LP1c上にクロック信号を伝達する。
【0007】クロック分配路LP0には、配線容量およ
び抵抗による寄生容量Caと寄生抵抗Raが存在する。
また、クロックドライバDR1a−DR1cがそれぞれ
駆動するクロック伝達線においても、配線容量および抵
抗により寄生抵抗Rbおよび寄生容量Cbが存在する。
【0008】これらのクロック分配系においては、クロ
ックドライバDR0からのメインクロック信号MCLK
が、それぞれツリー状に配置されるクロック分配路を介
して伝達される。これらのツリー状に配置される分配路
はメインクロック信号MCLKを伝達するクロックドラ
イバに関して対称的に配置され、このクロック信号を伝
達する経路の遅延時間が等しくされる。このクロックツ
リーの各分岐路において、最終段のクロック末端ノード
とメインクロック信号入力ノードの間の信号伝搬経路の
配線遅延をできるだけ等しくし、各クロック末端ノード
におけるクロックスキューをできるだけ小さくする。
【0009】信号処理系は、これらのクロックドライバ
DR1a−DR1cそれぞれに対応して配置されるラッ
チ回路LTa−LTcを含む。ラッチ回路LTaおよび
LTcは、同一構成を有し、同相で動作する。一方、ラ
ッチ回路LPbは、これらのラッチ回路LTaおよびL
Tcと逆相で動作する。すなわち、ラッチ回路LTaお
よびLTcの各々は、対応のクロックドライバからのク
ロック信号CLKを受けるインバータIVaと、対応の
クロックドライバからのクロック信号CLKがHレベル
のとき導通し、前段の回路から与えられる信号を通過さ
せるトランスファゲートTXaと、トランスファゲート
TXaを介して伝達された信号を受けるインバータIV
bと、インバータIVbの出力信号を反転して次段回路
へ伝達するインバータIVcと、インバータIVaの出
力信号がHレベルのとき活性化され、インバータIVb
の出力信号を反転してインバータIVbの入力ノードに
伝達するトライステートインバータTVaを含む。
【0010】ラッチ回路LTbは、対応のクロックドラ
イバDR1bからのクロック信号CLKを受けるインバ
ータIV1と、インバータIV1の出力信号がHレベル
のとき導通し前段の回路から伝達された信号を通過させ
るトランスファゲートTXbと、トランスファゲートT
Xbを介して伝達される信号を受けるインバータIV2
と、インバータIV2の出力信号を反転して次段回路へ
伝達するインバータIV3と、対応のクロックドライバ
DR1bからのクロック信号CLKがHレベルのとき活
性化され、インバータIV2の出力信号を反転してイン
バータIV2の入力ノードへ伝達するトライステートイ
ンバータTV1を含む。
【0011】ラッチ回路LTaおよびLTbの間には遅
延回路DLaが配置され、ラッチ回路LTbおよびLT
cの間には遅延回路DLbが配置される。これらの遅延
回路DLaおよびDLbは、クロックスキューに起因し
て、ラッチ回路LTa−LTcが同時にトランスペアレ
ント状態となったときに、ラッチすべきデータが、与え
られた信号で書換えられるのを防止するために設けられ
る。
【0012】この図28に示すように、クロック分配経
路において、ラッチ回路LTa−LTcに対応して、ク
ロックドライバDR1a−DR1cを配置し、メインク
ロック信号MCLKから各ラッチ回路LTa−LTcま
でのクロック伝達経路における信号伝搬遅延をできるだ
け同じとして、これらのラッチ回路LTa−LTcの動
作タイミングをできるだけ揃えて、データの同期転送を
実現することを図る。
【0013】この場合、ラッチ回路LTaおよびLTc
が、トランスファゲートTXaが導通状態となり、与え
られた信号を通過させるトランスペアレント状態となっ
たときには、ラッチ回路LTbは、トランスファゲート
TXbが非導通状態にあり、ラッチ状態にある。したが
って、ラッチ回路LTaの出力データは、ラッチ回路L
Tbには取込まれず、ラッチ回路LTcが、ラッチ回路
LTbのラッチデータを次段回路へ伝達する。一方、ラ
ッチ回路LTaおよびLTcにおいて、トランスファゲ
ートTXaが非導通状態にあり、これらのラッチ回路L
TaおよびLTcがラッチ状態のときには、ラッチ回路
LTbにおいてはトランスファゲートTXbが導通状態
にあり、トランスペアレント状態である。したがって、
このラッチ回路LTbは、ラッチ回路LTaのラッチデ
ータを、次段のラッチ回路LTcへ伝達する。
【0014】この図28に示すように、ラッチ回路LT
a−LTcを、交互に、トランスペアレント状態および
ラッチ状態に設定することにより、クロック信号CLK
に同期して、ラッチ回路LTaからラッチ回路LTcへ
と順次データを転送することができる。
【0015】しかしながら、この図28に示すクロック
分配経路において、クロック分配路LP0およびLP1
a−LP1cにおいては、配線の寄生抵抗および寄生容
量が存在する。このクロック伝搬経路の長さがすべての
ラッチ回路LTa−LTcに対して同じであれば、これ
らのラッチ回路LTa−LTcに対するクロック伝搬経
路のクロック伝搬遅延は同じであり、クロックスキュー
はほとんど生じない。しかしながら、これらのラッチ回
路LTa−LTcの配置位置により、このクロック分配
経路の配線長さが異なり、またその配線の寄生抵抗およ
び寄生容量も異なる。このため、これらのクロックドラ
イバDR1a−DR1cから、ラッチ回路LTa−LT
cに伝達されるクロック信号CLKに対してスキューが
生じる。
【0016】図29は、図28に示す回路装置のクロッ
クスキュー発生時の動作を示すタイミング図である。図
29において、ラッチ回路LTa−LTcに到達するク
ロック信号CLKにおいて、配線遅延のバラツキなどに
より、クロックスキューが生じる。この図29において
は、ラッチ回路LTaのトランスファゲートTXaのノ
ード(クロック入力ノード)NAに、最も早くクロック
信号が到達し、ラッチ回路LTbのトランスファゲート
TXbの制御ノードNBに、最も遅く、クロック信号が
到達する状態が一例として示される。
【0017】この図29に示すようなスキューが発生し
た場合、ラッチ回路LTaおよびLTbの制御ノード
(クロック入力ノード)NAおよびNBの制御信号がと
もにHレベルとなる期間が生じる。ラッチ回路LTa
が、クロック信号CLKの立上がりに同期して、与えら
れた信号を取込み、次段回路へ転送する場合、ラッチ回
路LTaからラッチ回路LTbへのデータの転送時間よ
りもクロック入力ノードNAおよびNBの制御信号がと
もにHレベルであるオーバーラップ期間が長い場合に
は、このラッチ回路LTaが取込んだデータにより、ラ
ッチ回路LTbがラッチすべきデータが書換えられてし
まい、誤書換えが生じる。この誤動作は、クロック信号
とデータの競合により発生することから、「レーシン
グ」と呼ばれる。
【0018】このようなレーシングを防止するために、
図28に示すように、遅延回路DLaおよびDLbがそ
れぞれ配置される。この遅延回路DLaを配置すること
により、図30に示すように、ラッチ回路LTaが取込
んだデータDAが、ラッチ回路LTbの入力にまで伝達
される時間TDを、オーバーラップ期間TSよりも長く
する。この場合、ラッチ回路LTaおよびLTbが、と
もにトランスペアレント状態となっても、ラッチ回路L
Tbのラッチデータの新たなデータDAによる書換えは
生じないため、レーシングを回避することができる。
【0019】しかしながら、このような遅延回路DLa
およびDLbを、データ転送路に配置する場合、論理ゲ
ートの構成要素数が増大し、レイアウト面積および消費
電力が増大するという問題が生じる。
【0020】また、実際の回路動作解析時においては、
各信号伝送路におけるタイミング検証を行ない、そのタ
イミング検証結果に基づいて、各ラッチ回路のクロック
タイミングを調整するときに、そのセットアップ時間に
影響しないような最適な遅延量を考慮して、遅延回路を
挿入する必要がある。
【0021】すなわち、図31に示すように、データD
Aが転送される場合、たとえばラッチ回路LTaにおい
て、クロック信号CLKが立上がってから、前段の遅延
回路の遅延時間TDを経過した後に、有効データが転送
されてラッチされる。クロック信号CLKが立下がり、
ラッチ回路LTaがラッチ状態となる前に、このラッチ
回路LTaのラッチデータが確定状態とする必要があ
る。このラッチデータがラッチ回路のラッチ状態移行前
に、確定状態に保持される時間が、セットアップ時間T
suと呼ばれる。
【0022】したがって、このクロック信号CLKのサ
イクル時間が決定されている場合、遅延時間TDが長く
なった場合、セットアップ時間Tsuが短くなり、確定
状態のデータをラッチすることができず、次段のラッチ
回路に不確定なデータを転送する可能性が生じ、誤動作
が生じる可能性がある。したがって、この遅延時間TD
を長くした場合、クロック信号CLKの周期を短くする
ことができず、高速動作を行なうことができない。
【0023】このようなレーシングの問題を防止し、か
つ信号伝送路における構成要素数を低減するための構成
が、たとえば特開平10−40692号公報において示
されている。
【0024】図32は、従来の同期型転送処理装置の構
成を概略的に示す図である。図32においては、3段の
カスケード接続されるフリップフロップFFaおよびF
Fcを示す。これらのフリップフロップFFa−FFc
に対応して、制御信号を生成するゲート回路AGa−A
Gcが設けられる。これらのゲート回路AGa−AGc
は、クロック信号CLKと、次段のフリップフロップに
対する制御信号とを受ける。すなわち、ゲート回路AG
aは、クロック信号CLKとゲート回路AGbの出力信
号とを受け、ゲート回路AGbは、クロック信号CLK
とゲート回路AGcの出力信号とを受ける。ゲート回路
AGcは、クロック信号CLKと図示しない次段のフリ
ップフロップに対して設けられたゲート回路の出力信号
とを受ける。このクロック信号はクロック分配回路を介
して各フリップフロップFFa-FFcにそれぞれ転送
されてもよく、また共通のクロックドライバからこのク
ロック信号が転送されてもよい。
【0025】これらのフリップフロップFFa−FFc
は、クロック入力Tに対応のゲート回路AGa−AGc
から与えられる制御信号がHレベルとなると、ラッチ状
態となり、制御信号がLレベルのときに取込んだデータ
を出力する。すなわち、これらのフリップフロップFF
a−FFcの各々は、対応のゲート回路AGa−AGc
から与えられる制御信号がLレベルのときに、その入力
Dに与えられたデータを取込み、次いで制御信号がLレ
ベルとなると、この取込んだデータを出力Qから出力す
る。
【0026】図33は、図32に示すフリップフロップ
FFa−FFcの構成の一例を示す図である。フリップ
フロップFFa−FFcは、同一構成を有するため、図
33においては、フリップフロップFFの構成を代表的
に示す。図33において、フリップフロップFFは、ク
ロック入力Tに与えられる制御信号を反転するインバー
タIV10と、インバータIV10の出力信号がHレベ
ルのとき導通し、入力ノードDに与えられる信号を通過
させるトランスファゲートTX10と、トランスファゲ
ートTX10を介して与えられる信号を反転するインバ
ータIV11と、インバータIV11の出力信号を反転
するインバータIV12と、クロック入力ノードTに与
えられる信号がHレベルのとき活性化され、インバータ
IV11の出力信号を反転してインバータIV11の入
力に伝達するトライステートインバータバッファIV1
3と、クロック入力ノードTに与えられる制御信号がH
レベルのとき導通し、インバータIV12の出力信号を
伝達するトランスファゲートTX11と、トランスファ
ゲートTX11を介して与えられる信号を受けるインバ
ータIV11と、インバータIV14の出力信号を反転
して出力ノードQに伝達するインバータIV15と、イ
ンバータIV10の出力信号がHレベルのとき活性化さ
れ、インバータIV14の出力信号を反転し、インバー
タIV14の入力に伝達するトライステートインバータ
バッファIV16を含む。
【0027】この図33に示すフリップフロップFF
は、2段のラッチ回路で構成され、これらのラッチ回路
が交互に、ラッチ状態/トランスペアレント状態とな
る。すなわち、クロック入力ノードTに与えられる制御
信号がLレベルのときには、トランスファゲートTX1
0が導通状態、トランスファゲートTX11が非導通状
態となり、入力ノードDに与えられるデータが、インバ
ータIV11により反転されてインバータIV12に伝
達される。トライステートインバータバッファIV13
は、このときには非活性状態であり、出力ハイインピー
ダンス状態である。したがって、インバータIV11お
よびIV12の出力信号は、この入力ノードDに与えら
れたデータに従って変化する。一方、トランスファゲー
トTX11は非導通状態であるため、出力ノードQのデ
ータは変化しない。
【0028】一方、クロック入力ノードTに与えられる
制御信号がHレベルとなると、トランスファゲートTX
10が非導通状態、トランスファゲートTX11が導通
状態となり、出力ノードQへは、先の制御信号がLレベ
ルのときに取込まれた信号が、インバータIV14およ
びIV15を介して伝達される。このとき、またトライ
ステートインバータバッファIV13が活性化され、先
の取込んだデータをインバータIV11およびトライス
テートインバータバッファIV13によりラッチする。
したがって、このフリップフロップFFは、クロック入
力ノードTに与えられる制御信号がLレベルのときに、
入力ノードDに与えられるデータを取込み、この制御信
号がHレベルとなると、取込んだデータをラッチし、か
つ取込んだデータを出力ノードQから出力する。
【0029】図34は、図32に示す回路装置の動作を
示すタイミング図である。図34においては、説明を簡
単にするために、フリップフロップFFcに対するクロ
ック信号CLKが最も遅延が大きく、フリップフロップ
FFaに対するクロック信号CLKの遅延が最も小さい
場合の動作を示す。
【0030】ゲート回路AGa−AGcは、クロック信
号CLKがLレベルのときには、次段のフリップフロッ
プの状態に関わらず、Lレベルの信号を出力する。フリ
ップフロップFFa−FFcは、そのクロック入力ノー
ドTに与えられる制御信号がLレベルのときには、入力
ノードDに与えられたデータを取込み、一方、出力ノー
ドQの信号は変化しない。ゲート回路AGcに対するク
ロック信号CLKがHレベルとなると、フリップフロッ
プFFcの出力データが変化し、その入力ノードDに結
合されるトランスファゲートTX10が、非導通状態と
なり、このフリップフロップFFcはラッチ状態とな
る。
【0031】ゲート回路AGbは、このゲート回路AG
cの出力信号がHレベルとなると、クロック信号CLK
がHレベルであるため、フリップフロップFFbのクロ
ック入力ノードTに対する制御信号をHレベルに立上げ
る。応じて、フリップフロップFFbの出力データが変
化し、また、フリップフロップFFbがラッチ状態とな
る。
【0032】ゲート回路AGbの出力する制御信号がH
レベルに立上がると、ゲート回路AGaの出力する制御
信号がHレベルとなり、フリップフロップFFaの出力
信号が変化し、またこのフリップフロップFFaはラッ
チ状態となる。
【0033】したがって、この図32に示す回路装置に
おいては、次段のフリップフロップがラッチ状態となっ
た後に、前段のフリップフロップの出力データが変化
し、次段のフリップフロップに誤ったデータがラッチさ
れるのを防止する。すなわち、この図32に示すよう
に、次段のフリップフロップがラッチ状態となった後
に、新たなデータを次段フリップフロップに出力するこ
とにより、図35に示すように、クロックスキューによ
り、フリップフロップを介してデータが突抜けるのを防
止する。図35においては、このフリップフロップFF
aに対するクロック信号CLKがフリップフロップFF
bに対するクロック信号CLKよりも位相が進んでいる
場合の動作を示す。この図35に示すように、クロック
スキューが生じた場合、フリップフロップFFaが、ク
ロック信号CLKの立上がりに応答してラッチ状態とな
ったとき、まだ、フリップフロップFFbが信号取込み
状態であり、フリップフロップFFaの出力データを取
込む。したがって、フリップフロップFFbにおいて、
対応のクロック信号CLKが立上がると、フリップフロ
ップFFbがラッチ状態となり、このフリップフロップ
FFaの出力データを、そのクロックサイクル内で出力
する。したがって正常に動作する場合には、1クロック
サイクル後に転送されるデータが、同一サイクルで、フ
リップフロップFFaおよびFFbから出力され、誤動
作が生じる。
【0034】このようなデータの突抜けを、図32に示
すようなゲート回路AGa−AGcを用いて防止するこ
とを図る。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この図
32に示すようなゲート回路を用い、次段のフリップフ
ロップがラッチ状態となった後に、対応のラッチ回路を
クロック信号CLKに従ってラッチ状態にして、その出
力データを変化させる場合、この制御信号の伝搬経路
が、フリップフロップ列を順次伝搬されることになる。
【0036】今、図36に示すように、フリップフロッ
プFF0−FFnで構成されるデータ伝送路を考える。
フリップフロップFF0−FFn−1に対しては、ゲー
ト回路AG0−AGn−1が設けられる。これらのゲー
ト回路AG0−AGn−1はそれぞれ、対応のクロック
信号CLKと、次段のフリップフロップに対する制御信
号とを受ける。最終段のフリップフロップFFnに対し
ては、クロック信号CLKが与えられるだけである。
【0037】図36に示すデータ伝送路において、フリ
ップフロップFFnに対するクロック信号CLKの遅延
が最大の場合を考える。この場合、フリップフロップF
Fnがラッチ状態となった後に、前段のフリップフロッ
プFFn−1が出力信号を出力するラッチ状態となる。
したがってこの初段のフリップフロップFF0が、ラッ
チ状態となり、その出力信号を変化させるためには、ゲ
ート回路AG0−AGn−1の伝搬遅延が、クロック信
号CLKの遅延時間に加えられることになる。したがっ
て、図37に示すように、初段のフリップフロップFF
0に対するクロック信号CLKがHレベルに立上がって
から、時間T1経過後に、最終段のフリップフロップF
Fnに対するクロック信号CLKがHレベルに立上がっ
た場合、ゲート回路AG0−AGn−1を介して、この
信号伝搬遅延時間T2経過後に、ゲート回路GA0の出
力する制御信号がHレベルとなる。したがって、初段の
フリップフロップFF0は、時間T3の間に初段のフリ
ップフロップFF0の出力段のラッチ回路は、入力段の
ラッチ回路のラッチデータを取込み、次段のフリップフ
ロップFF1へ転送する必要がある。したがって、この
出力段のラッチ回路のセットアップ時間を十分に確保す
ることができず、不確定状態のデータが出力される可能
性がある。特に、フリップフロップFF0とフリップフ
ロップFF1の間に論理処理回路が存在する場合、この
論理処理回路の処理時間を十分に取ることができず、高
速処理を実現することができなくなるという問題が生じ
る。
【0038】また、フリップフロップのラッチ時間が十
分に取れず、フリップフロップ自体が誤動作する可能性
がある。
【0039】それゆえ、この発明の目的は、各転送ゲー
トに対し十分な時間幅のクロックサイクルを保証して確
実にデータを転走することのできる同期型データ転送処
理装置を提供することである。
【0040】この発明の他の目的は、論理回路が介挿さ
れる場合においても、十分に処理時間をこの論理回路に
与えることのできる同期型データ転送処理装置を提供す
ることである。
【0041】この発明のさらに他の目的は、遅延回路を
用いることなくレーシングを確実に回避することのでき
る同期型データ転送処理装置を提供することである。
【0042】この発明のさらに他の目的は、タイミング
検証時のタイミング調整を容易に行なうことのできる同
期型データ転送処理装置を提供することである。
【0043】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の観点に
係る同期型データ転送処理装置は、各々が、クロック入
力ノードに印加される信号に従って、与えられた信号を
出力ノードに通過させるトランスペアレント状態と信号
入力ノードの信号の変化に関わらず出力ノードの信号を
保持するラッチ状態を取る複数の縦続接続されるラッチ
回路を備える少なくとも1つのデータ転送路を含む。こ
れら複数のラッチ回路において連続して配置されるラッ
チ回路においては、一方がラッチ状態のときには、他方
がトランスペアレント状態となる。
【0044】この発明の第1の観点に係る同期型データ
転送処理装置は、さらに、複数のラッチ回路の状態を制
御するための制御信号を生成してこれら複数のラッチ回
路に伝達する制御回路を含む。この制御回路は、ラッチ
回路に対応して配置され、各々が対応のラッチ回路に伝
達されるクロック信号と次段のラッチ回路のクロック入
力ノードの信号とに従って対応のラッチ回路のクロック
入力ノードに制御信号を印加する複数のクロック制御回
路を含む。
【0045】好ましくは、クロック制御回路は、対応の
ラッチ回路に対するクロック信号が活性状態でありトラ
ンスペアレント状態を指定しかつ次段のラッチ回路のク
ロック入力ノードの制御信号がラッチ状態を指定すると
きにその制御信号をトランスペアレント状態を指定する
状態に設定する。
【0046】好ましくは、このクロック制御回路は、対
応のラッチ回路に対するクロック信号が非活性状態であ
り該対応のラッチ回路のラッチ状態を指定するときに
は、次段のラッチ回路のクロック入力ノードの制御信号
の状態に関わらず対応のラッチ回路に対する制御信号を
ラッチ状態を指定する状態に設定する。
【0047】好ましくは、少なくとも1つのデータ転送
路は、互いに並列に配置される複数のラッチ列を含む。
ラッチ列の各々は、縦続接続される複数のラッチ回路を
有する。複数のクロック制御回路は、これらの複数のラ
ッチ列に対し共通に配置され、各クロック制御回路は、
複数のラッチ列の互いに対応して配置されるラッチ回路
に対し共通に制御信号を伝達する。
【0048】また、好ましくは、複数のラッチ回路の選
択された位置に、前段のラッチ回路からの信号に予め定
められた処理を施して次段のラッチ回路へ転送する論理
回路が設けられる。
【0049】また、好ましくは、制御回路は、論理回路
の前段のラッチ回路に対して配置され、この論理回路の
前段のラッチ回路に対する制御信号を、次段のラッチ回
路に対する制御信号がラッチ状態に設定された状態であ
ると擬制して前段のラッチ回路に対する制御信号を生成
するラッチ制御回路をさらに含む。
【0050】また、好ましくは、制御回路は、論理回路
の前段に設けられる前段のラッチ回路に対して配置さ
れ、対応のクロック信号に応答して、この前段のラッチ
回路に対する制御信号を生成するラッチ制御回路をさら
に含む。
【0051】また、これに代えて好ましくは、制御回路
は、論理回路の前段のラッチ回路に対応して配置され、
前段のラッチ回路に伝達されるクロック信号と論理回路
の次段のラッチ回路がラッチ状態にあることを示す状態
に固定された信号とを受けてこの前段のラッチ回路に対
する制御信号を生成するラッチ制御回路をさらに含む。
【0052】また、好ましくは、制御回路は、複数のラ
ッチ回路の最終段のラッチ回路に対応して配置され、こ
の最終段のラッチ回路に伝達されるクロック信号とラッ
チ指示状態に固定された信号とを受け、最終段のラッチ
回路に対する制御信号を生成するラッチ制御回路をさら
に含む。
【0053】また、これに代えて、制御回路は、複数の
ラッチ回路の最終段のラッチ回路に対応して配置され、
最終段のラッチ回路に対して伝達されるクロック信号に
従って最終段のラッチ回路に対する制御信号を生成する
ラッチ制御回路をさらに含む。
【0054】また、好ましくは、複数のラッチ回路は、
異なる分配経路を介して伝達されるクロック信号を受け
るブロックの境界部に配置される境界ラッチを含む。
【0055】また、好ましくは、複数のラッチ回路は、
内部回路ノードを観測可能とするためのスキャンパスを
構成する。
【0056】この発明の第2の観点に係る同期型データ
転送処理装置は、各々が互いに相補的にラッチ状態およ
びトランスペアレント状態を取る第1および第2のラッ
チ回路を有する複数のフリップフロップを有する少なく
とも1つの信号転送経路と、この信号転送経路の選択さ
れた位置に介挿され、与えられた信号に所定の処理を施
して出力する論理回路と、これら複数のフリップフロッ
プの信号転送動作を制御する転送制御回路を含む。この
転送制御回路は、フリップフロップに対応して配置さ
れ、各々が対応のフリップフロップに伝達されるクロッ
ク信号と次段のフリップフロップに対する制御信号とに
従って対応のフリップフロップに対する制御信号を生成
するフリップフロップ制御回路を含む。このフリップフ
ロップ制御回路は、次段のフリップフロップがラッチ状
態となることを次段のフリップフロップに対する制御信
号が示しているときに対応のフリップフロップに対する
制御信号を伝達されたクロック信号に従って生成するフ
リップフロップ制御回路と、論理回路の前段に配置され
たフリップフロップに対応して配置され、この論理回路
の次段のフリップフロップがラッチ状態にあると擬制し
て論理回路前段のフリップフロップの動作をクロック信
号に従って制御する論理段制御回路とを含む。
【0057】好ましくは、この論理段制御回路は、論理
回路前段のフリップフロップに対して伝達されるクロッ
ク信号に従って、この前段のフリップフロップに対する
制御信号を生成する制御回路をさらに含む。
【0058】これに代えて、好ましくは、論理段制御回
路は、論理回路前段のフリップフロップに対して伝達さ
れるクロック信号とこの論理回路の次段のフリップフロ
ップがラッチ状態にあることを示す状態に固定された信
号とに従って論理回路前段のフリップフロップに対する
制御信号を生成する制御回路をさらに含む。
【0059】好ましくは、転送制御回路は、フリップフ
ロップの最終段のフリップフロップに対応して配置さ
れ、この最終段のフリップフロップに対して伝達される
クロック信号とラッチ指示状態に固定された信号とに従
って最終段のフリップフロップに対する制御信号を生成
する制御回路をさらに含む。
【0060】また、これに代えて、好ましくは、転送制
御回路は、フリップフロップの最終段のフリップフロッ
プに対応して配置され、この最終段のフリップフロップ
に対して伝達されるクロック信号に従って最終段のフリ
ップフロップに対する制御信号を生成する制御回路をさ
らに含む。
【0061】好ましくは、フリップフロップは、内部ノ
ードを観測可能状態に設定するためのスキャンパスを構
成する。
【0062】また、好ましくは、少なくとも1つの信号
転送経路は、互いに並列に配置される複数の転送経路を
有し、これら複数の転送経路の各々が、縦続接続される
フリップフロップを少なくとも含む。フリップフロップ
制御回路は、これら複数の転送経路の対応する位置に配
置されたフリップフロップに対して共通に制御信号を伝
達する。
【0063】相補的にトランスペアレント状態およびラ
ッチ状態となるラッチ回路において、次段のラッチ回路
の制御信号と対応のクロック信号とに従ってラッチ回路
の状態を制御することにより、次段のラッチ回路がラッ
チ状態となった後に、対応のラッチ回路をトランスペア
レント状態へとすることができ、複数のラッチ回路が同
時にトランスペアレント状態となるのを防止でき、レー
シングを防止することができる。特に、次段のラッチ回
路に対する制御信号を利用することにより、ラッチ回路
の状態制御は、次段のラッチ回路の状態に従って設定さ
れ、このラッチ回路列全体にわたって、制御信号を順次
伝達する必要がなく、制御信号伝搬遅延を十分小さくす
ることができ、各ラッチ回路において、十分なクロック
サイクル幅を確保することができる。
【0064】また、フリップフロップ列を利用する構成
において、論理回路を間に介挿する構成において、論理
回路前段のフリップフロップの状態制御を、次段のフリ
ップフロップがラッチ状態にあると擬制して行なうこと
により、この制御信号の伝搬経路を短くすることがで
き、応じて各フリップフロップに対する実効的なクロッ
クサイクル幅を十分に確保することができる。
【0065】また、これらのラッチ回路およびフリップ
フロップの転送ゲートのレーシング防止のために遅延回
路を用いていないため、タイミング検証時、タイミング
調整を単にクロック信号のタイミング調整を行なうだけ
でよく、タイミング調整が容易となる。
【0066】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1(A)は、
この発明の実施の形態1に従う同期型データ転送処理装
置の構成を概略的に示す図である。図1(A)におい
て、3段の縦続接続されるラッチ回路LTa−LTcを
代表的に示す。ラッチ回路LTa−LTcに対応して、
クロック分配回路10からのクロック信号CLKと次段
のラッチ回路に対する制御信号とに従って対応のラッチ
回路の状態(ラッチ状態およびトランスペアレント状
態)を制御する制御信号を生成するクロック制御回路C
TLa−CTLcが設けられる。
【0067】ラッチ回路LTa−LTcの各々は同一構
成を有し、それぞれ、対応のクロック制御回路CTLa
−CTLcからの制御信号を受けて選択的に導通状態と
なるトランスファゲート1と、トランスファゲート1を
介して伝達されるデータを反転するインバータ2と、イ
ンバータ2の出力データを反転して次段のラッチ回路へ
転送するインバータ3と、インバータ2の出力データを
活性化時反転してインバータ2の入力部に伝達するトラ
イステートインバータバッファ4とを含む。このトライ
ステートインバータバッファ4は、非活性化時、出力ハ
イインピーダンス状態となる。トランスファゲート1
は、NチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界
効果トランジスタ)で構成される。トランスファゲート
1が導通状態のときには、トライステートインバータバ
ッファ4は、出力ハイインピーダンス状態となる。一
方、トランスファゲート1が非導通状態のときには、ト
ライステートインバータバッファ4は活性状態となり、
インバータ2の出力信号を反転してインバータ2の入力
に伝達し、トランスファゲート1の導通時に取込んだデ
ータをラッチする。
【0068】クロック制御回路CTLaおよびCTLc
は同一構成を有し、クロック制御回路CTLbは、これ
らのクロック制御回路CTLaおよびCTLcと相補的
に変化する制御信号を生成する。
【0069】クロック制御回路CTLaおよびCTLc
の各々は、クロック分配回路10からの対応のラッチ回
路に対して伝達されるクロック信号CLKと次段のラッ
チ回路のトランスファゲートに対する制御信号とを受け
るNANDゲート5と、NANDゲート5の出力信号を
反転して制御信号を生成するインバータ6を含む。NA
NDゲート5の出力信号が対応のラッチ回路LTaおよ
びLTcのトライステートインバータバッファ4の制御
ノードに与えられる。インバータ6の出力信号は、対応
のラッチ回路LTaおよびLTcのトランスファゲート
1の制御ノードに与えられる。
【0070】クロック制御回路CTLbは、クロック分
配回路10からのラッチ回路LTbに対するクロック信
号CLKと次段のラッチ回路(LTc)のトランスファ
ゲートに対する制御信号とを受けるNORゲート7と、
NORゲート7の出力信号を反転するインバータ8を含
む。NORゲート7の出力信号が、ラッチ回路LTbの
制御ノードに与えられ、インバータ8の出力信号が、ラ
ッチ回路LTbのトランスファゲートの制御ノードへ与
えられる。
【0071】クロック制御回路CTLaおよびCTLc
から、ラッチ回路LTaおよびLTcのトランスファゲ
ートの制御ノードNAおよびNCにそれぞれ、Hレベル
の信号が与えられているときには、このトランスファゲ
ート1が導通し、ラッチ回路LTaおよびLTcは、そ
れぞれ与えられたデータを次段のラッチ回路へ伝達する
トランスペアレント状態となる。このときには、NAN
Dゲート5の出力信号はLレベルであり、トライステー
トインバータバッファ4は出力ハイインピーダンス状態
にある。このトライステートインバータバッファ4を、
トランスペアレント状態時において出力ハイインピーダ
ンス状態とすることにより、入力データとトライステー
トインバータバッファ4からの帰還データとの衝突を防
止する。
【0072】一方、ラッチ回路LTaおよびLTcにお
いて、制御ノードNAおよびNCの制御信号がLレベル
のときには、ラッチ回路LTaおよびLTcにおいてト
ランスファゲート1が非導通状態となり、ラッチ回路L
TaおよびLTcのデータ入力ノードとデータ出力ノー
ドが分離される。この状態においては、ラッチ回路LT
aおよびLTcの出力データは、その入力データの変化
に関わらず変化せず、これらのラッチ回路LTaおよび
LTcはラッチ状態となる。ラッチ状態においては、ラ
ッチ回路LTaおよびLTcにおいてトライステートイ
ンバータバッファ4が活性化されてインバータ2および
トライステートインバータバッファ4により、ラッチ回
路が構成される。
【0073】クロック制御回路CTLbにおいては、N
ORゲート7が用いられており、このラッチ回路LTa
に対して設けられるクロック制御回路CTLaと、ラッ
チ回路LTbに対して設けられるクロック制御回路CT
Lbは互いに相補な制御信号を生成する。すなわち、ラ
ッチ回路LTaがラッチ状態となるべきときには、ラッ
チ回路LTbがトランスペアレント状態となり、一方、
ラッチ回路LTaがトランスペアレント状態となるとき
には、ラッチ回路LTbがラッチ状態となる。同様、ラ
ッチ回路LTbがトランスペアレント状態のときにはラ
ッチ回路LTcがラッチ状態となり、ラッチ回路LTb
がラッチ状態のときには、ラッチ回路LTcがトランス
ペアレント状態となる。
【0074】互いに相補的にラッチ状態およびトランス
ペアレント状態となるラッチ回路を、交互に配置し、ラ
ッチ回路に対する制御信号を、前段のラッチ回路に対す
るブロック制御回路へフィードバックして、前段のラッ
チ回路に対する制御信号を生成することにより、これら
の連続するラッチ回路の制御信号の極性は逆相であり、
制御信号伝搬経路は、この相補に動作する2つのラッチ
回路間で伝達されるだけであり、それ以降のラッチ回路
からの制御信号が伝搬されるのを待つ必要はなく、ラッ
チ回路LTa−LTcにおける実効的なクロックサイク
ルを十分に長くすることができる。
【0075】なお、クロック分配回路10は、従来の図
28に示すクロック分配回路と同様、クロックツリー型
構造を有し、マスタークロック信号MCLKをツリー状
に配置されたクロック分配経路を介してラッチ回路LT
a−LTcに対するクロック信号CLKを生成する。し
かしながら、このクロック分配回路10は、マスターク
ロック信号MCLKに従ってラッチ回路LTa−LTc
に対するクロック信号CLKを分配する構成であればよ
く、クロックメッシュ方式のクロック分配回路およびフ
ィッシュボーン方式のクロック分配回路などの別のクロ
ック分配方式のクロック分配回路が用いられてもよい。
【0076】図1(B)は、図1(A)に示す同期型デ
ータ転送処理装置の動作を示すタイミング図である。以
下、この図1(B)を参照して、図1(A)に示す回路
装置の動作について説明する。
【0077】図1(B)において、ラッチ回路LTbに
対するクロック信号CLKの遅延時間が最も大きく、か
つラッチ回路LTcに対するクロック信号CLKの遅延
時間が最も短い状態を考える。すなわち、ラッチ回路L
Tcのクロック信号CLKが変化した後、ラッチ回路L
Taに対するクロック信号CLKが変化し、最後に、ラ
ッチ回路LTbに対するクロック信号CLKが変化する
状態を考える。
【0078】ラッチ回路LTa−LTcに対するクロッ
ク信号CLKがLレベルのときには、クロック制御回路
CTLaおよびCTLcにおいて、NANDゲート5の
出力信号がHレベルであり、インバータ6の出力信号が
Lレベルである。したがって、ラッチ回路LTaおよび
LTcは、トランスファゲートが非導通状態にあり、ラ
ッチ状態にある。
【0079】一方、ラッチ回路LTbに対するクロック
制御回路CTLbは、ラッチ回路LTcの制御ノードN
Cの信号レベルがLレベルであるため、NORゲート7
の出力信号はHレベルであり、トランスファゲート1が
導通状態にあり、ラッチ回路LTbはトランスペアレン
ト状態にある。
【0080】マスタークロック信号MCLKがHレベル
に立上がり、クロック分配回路10からのクロック信号
が応じてHレベルに立上がる。まず、ラッチ回路LTc
に対するクロック信号CLKがHレベルとなり、また次
段の図示しないラッチ回路の制御ノード(トランスファ
ゲートの制御ノード)の制御信号がHレベルとなり、ク
ロック制御回路CTLcのNANDゲート5の出力信号
がLレベルとなり、応じてインバータ6の出力信号がH
レベルとなり、ラッチ回路LTcがトランスペアレント
状態となる。
【0081】ラッチ回路LTcの制御ノードNCの制御
信号がHレベルとなると、クロック制御回路CLTbに
おいて、図1(B)において破線で示すように、NOR
ゲート7の出力信号がLレベルとなる。ラッチ回路LT
cがトランスペアレント状態となるか、または対応のク
ロック信号CLKがHレベルに立上がると、ラッチ回路
LTbがラッチ状態となる。図1(A)においては、ラ
ッチ回路LTbに対するクロック信号CLKの立上がり
が、ラッチ回路LTcのトランスペアレント状態移行よ
りも早いときの動作を実線で示し、ラッチ回路LTcの
トランスペアレント移行が、このラッチ回路LTbに対
するクロック信号CLKの立上がりよりも早い場合を破
線で示す。
【0082】ラッチ回路LTbがラッチ状態となると、
このクロック制御回路CTLbのインバータ8の出力信
号がHレベルとなる。
【0083】ラッチ回路LTaに対するクロック信号C
LKがHレベルに立上がりかつラッチ回路LTbがラッ
チ状態となると、クロック制御回路CTLaにおいてN
ANDゲート5の出力信号がLレベルとなり、応じてイ
ンバータ6の出力信号がHレベルとなり、制御ノードN
Aの制御信号がHレベルとなり、ラッチ回路LTaはト
ランスペアレント状態となり、与えられた信号をラッチ
回路LTbに伝達する。
【0084】ラッチ回路LTbがラッチ状態となって
も、ラッチ回路LTaに対するクロック信号CLKが依
然Lレベルである場合には、ラッチ回路LTaの制御ノ
ードNAの制御信号はLレベルであり、ラッチ回路LT
aはラッチ状態を維持する。ラッチ回路LTaに対する
クロック信号CLKがHレベルとなると、ラッチ回路L
Taがトランスペアレント状態となる。
【0085】したがって、このラッチ回路LTaは、次
段のラッチ回路LTbがラッチ状態となりかつ対応のク
ロック信号CLKがHレベルとなりトランスペアレント
状態を指示するときに、トランスペアレント状態とな
る。
【0086】次いで、マスタークロック信号MCLKが
HレベルからLレベルに立下がり、応じてクロック分配
回路10からのラッチ回路LTa−LTcに対するクロ
ック信号CLKがLレベルに立下がる。ラッチ回路LT
cに対するクロック信号CLKが最も早くLレベルに変
化し、ラッチ回路LTcは、このクロック信号CLKの
立下がりに応答して、ラッチ状態となる。
【0087】このラッチ回路LTcがトランスペアレン
ト状態からラッチ状態に移行する場合、ラッチ回路LT
bにおいては、対応のクロック信号CLKがLレベルと
なりかつラッチ回路LTcの制御ノードの信号がLレベ
ルとなり、ラッチ回路LTcがラッチ状態となった後
に、このラッチ回路の制御ノードNBの信号が、NOR
ゲート7によりHレベルに駆動され、ラッチ回路LTb
がトランスペアレント状態となる。
【0088】ラッチ回路LTaにおいては、ラッチ回路
LTbがラッチ状態のときに、対応のクロック信号CL
KがLレベルとなり、応じて、クロック制御回路CTL
aのインバータ6の出力信号がLレベルとなり、ラッチ
回路LTaがラッチ状態となる。したがって、ラッチ回
路LTaは、ラッチ回路LTbがトランスペアレント状
態となるかまたは、対応のクロック信号CLKがHレベ
ルとなるとラッチ状態となる。
【0089】したがって、クロックスキューが存在する
場合においても、各ラッチ回路は、次段のラッチ回路が
ラッチ状態となりかつ対応のクロック信号がトランスペ
アレント状態を指示する状態となるときに、トランスペ
アレント状態となる。また、ラッチ回路がラッチ状態と
なるのは、次段のラッチ回路がトランスペアレント状態
にあるかまたは対応のクロック信号CLKがラッチ状態
を指示するときである。したがって、次段のラッチ回路
がトランスペアレント状態に移行すると、その前段のラ
ッチ回路はラッチ状態となるため、2段のラッチ回路が
ともにトランスペアレント状態となるのを防止すること
ができ、クロックスキューが生じても、信号の突き抜け
は生じない。
【0090】また、対応のラッチ回路が、トランスペア
レント状態となるのは、次段のラッチ回路がラッチ状態
にありかつ対応のクロック信号がトランスペアレント状
態を指示するときである。したがって、この状態におい
ても、2つの連続するラッチ回路がともにトランスペア
レント状態となるのを防止でき、信号の突き抜けを防止
できる。
【0091】データは、ラッチ回路LTaからラッチ回
路LTcに向かって、クロック信号CLKに従って順次
転送される。制御ノードNAおよびNCの制御信号がH
レベルのときには、制御ノードNBの制御信号はLレベ
ルである。逆に、制御ノードNAおよびNCの制御信号
がLレベルのときには、制御ノードNBの制御信号はH
レベルである。したがって、この奇数段のラッチ回路に
対する制御信号と偶数段に対するラッチ制御信号は、相
補的に(排他的に)生成される。
【0092】上述のラッチ回路の配列において、奇数段
目のラッチ回路(LTa、LTc)をトランスペアレン
ト状態とする条件は、対応のクロック信号CLKがHレ
ベルでありかつ次段のラッチ回路がラッチ状態となるこ
とである。一方、奇数段目のラッチ回路を、ラッチ状態
とする条件は、対応のクロック信号CLKがLレベルで
あるかまたは次段のラッチ回路がトランスペアレント状
態である。
【0093】偶数段目のラッチ回路(LTb)をトラン
スペアレント状態とする条件は、対応のクロック信号C
LKがLレベルでありかつ次段のラッチ回路がラッチ状
態にあることである。この偶数段目のラッチ回路をラッ
チ状態とするための条件は、対応のクロック信号CLK
がHレベルになるか、または、次段のラッチ回路がトラ
ンスペアレント状態となることである。
【0094】この上述の条件を満たすためには、奇数段
のラッチ回路に対するクロック制御回路(CTLa,C
TLc)が、NANDゲート5とインバータ6の組合せ
により実現され、また偶数段目のラッチ回路(LTb)
に対するクロック制御回路(CTLb)は、2入力NO
Rゲートとインバータの構成で実現される。
【0095】図2は、この図1(A)に示す同期型デー
タ転送処理装置のクロック信号と各制御ノードの信号変
化を示すタイミング図である。図2においては、ラッチ
回路LTa−LTcそれぞれに対するクロック信号CL
Kを、クロック信号CLKa、CLKbおよびCLKc
で示す。また、クロック信号CLKa、CLKbおよび
CLKcが、この順に、遅延時間が大きく、クロック信
号CLKbが、クロック信号CLKaに対し遅延時間t
1を有し、クロック信号CLKcが、クロック信号CL
Kbに対し遅延時間t2を有している。
【0096】この状態において、制御ノードNBは、ク
ロック信号CLKbがLレベルに立上がるとLレベルに
立下がる。この制御ノードNBの信号がLレベルに立下
がると、クロック信号CLKaはHレベルにあるため、
制御ノードNAの制御信号がHレベルに立上がる。した
がって、制御ノードNAは、このクロック信号CLKa
の立上がりから、時間t1+tg1経過後にHレベルに
立上がる。ここで、時間tg1は、クロック制御回路C
TLaにおける信号伝搬遅延を示す。
【0097】制御ノードNCの制御信号は、次段のラッ
チ回路の制御信号がLレベルに立下がると、Hレベルに
立上がる。したがって、ノードNCは、クロック信号C
LKcがHレベルに立上がりかつ次段のラッチ回路の制
御ノードがLレベルとなると、Hレベルとなる。この場
合の制御ノードNCの制御信号の立上りのクロック信号
CLKcの立上りに対する遅延時間は、最大、次段のラ
ッチ回路に対する制御クロック信号のクロック信号CL
Kcに対する位相遅れ時間t3であり、最小、この対応
のクロック制御回路のゲート遅延の時間tg2である。
【0098】クロック信号CLKaがLレベルに立下が
ると、制御ノードNAは、このクロック信号CLKaの
立下がりに応答してLレベルに立下がる。制御ノードN
Cは、クロック信号CLKcの立下がりに応答してLレ
ベルに立下がる。したがって、制御ノードNBは、この
クロック信号CLKbがLレベルとなりかつ制御ノード
NCの制御信号がLレベルとなるとHレベルとなる。こ
の制御ノードNBの信号立上がりの遅延時間は、したが
って、クロック信号CLKcのクロック信号CLKbに
対する遅延時間t2と、ラッチ回路LTbに対するクロ
ック制御回路の信号伝播遅延時間tg3の和に等しい。
【0099】したがって、この図2に示すように、各ラ
ッチ回路において、次段のラッチ回路の状態検出によ
り、サイクル時間が短くなるのは、最大、次段のラッチ
回路に対するクロック信号の自身のクロック信号に対す
る位相遅れ時間とクロック制御回路における信号伝搬遅
延の和に等しい。したがって、各ラッチ回路において
は、次段のラッチ回路の状態と対応のクロック信号とに
より、そのトランスペアレント状態が決定され、またラ
ッチ状態が対応のクロック信号または次段のラッチ回路
のトランスペアレント状態により決定されるため、実効
的なトランスペアレント状態となる期間は、クロックサ
イクルに比べて、最大、次段のクロック信号の遅れ+1
段のクロック制御回路のゲート伝搬遅延の和に等しいだ
け短くなる。したがって、図3に示すように、1つのク
ロック信号CLKについて、クロック信号CLKに対す
るホールド時間Thdとセットアップ時間Tsuを、十
分に確保することができ、高速で信号/データを確実に
伝達することができる。ここで図3においては、奇数段
のラッチ回路に対するクロック信号CLKのホールド時
間およびセットアップ時間を示す。セットアップ時間
は、ラッチ状態となる前に、信号/データが確定状態と
なるのに要求される時間であり、ホールド時間Thd
は、このセットアップ時間後に、対応のラッチ回路にお
いてラッチ状態のデータを保持するのに要する時間であ
り、ラッチ状態の期間に等しい。
【0100】したがって、先の図1(A)に示すよう
に、次段のラッチ回路の状態を検出して、対応のラッチ
回路をトランスペアレント状態に駆動する構成により、
遅延回路などをレーシング防止のために挿入する必要が
なく、構成要素が低減される。また、タイミング検証結
果に基づいて、このクロック信号のタイミングを改訂す
るときに、十分に実効的なサイクル時間を確保すること
ができ、セットアップ時間を確保することができればホ
ールド時間は十分に確保することができ、ホールド時間
が不十分となり、そのホールド時間の改訂を行なう必要
がなくなり、タイミング検証が容易となる。すなわち、
ラッチ状態において、十分な時間(ホールド時間Th
d)データを保持することができ、トランスペアレント
状態においてセットアップ時間を十分保証できれば、ホ
ールド時間も保証することができ、ホールド時間が満た
されているか否かを識別するためのテストが不要とな
り、タイミング検証を容易にすることができる。
【0101】なお、図1(A)において、ラッチ回路と
して、インバータラッチを用いてトランスファーゲート
により信号を順次転送している。しかしながら、ラッチ
回路としては、トランスペアレント状態とラッチ状態
を、クロック信号CLKに従って実現する構成であれば
任意の回路構成を利用することができる。例えば、交差
結合されたNANDゲートまたはNORゲートを用いて
相補データを伝達するラッチ回路が用いられてもよい。
入力段の転送ゲートに対し、図1(A)に示すクロック
制御回路を、偶数段および奇数段に対してそれぞれ配置
する。
【0102】また、ラッチ回路列の配置において、奇数
段のラッチ回路がクロック信号の立上りに応答してラッ
チ状態となり、偶数段のラッチ回路がクロック信号の立
上りに応答してトランスペアレント状態となるように、
ラッチ回路が配置されてもよい。
【0103】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、ラッチ状態/トランスペアレント状態を相補的
にとるラッチ回路を交互に配置し、次段のラッチ回路の
ラッチ状態を検出して、前段のラッチ回路のトランスペ
アレント状態への移行を許可しており、連続するラッチ
回路がともにトランスペアレント状態となるのを防止で
き、信号のレーシングが生じるのを防止することができ
る。また、交互に、トランスペアレント状態/ラッチ状
態を相補的にとるラッチ回路を交互に配置しており、ト
ランスペアレント状態ののサイクル時間およびラッチ状
態のサイクル時間は、最大、次段のクロック信号の位相
の遅れと自身のゲート遅延の和または自己のクロック信
号の遅れであり、トランスペアレント状態となるクロッ
クサイクル時間が短くなるのを防止でき、十分にセット
アップ時間およびホールド時間を保証することができ
る。
【0104】[実施の形態2]図4は、この発明の実施
の形態2に従う同期型データ転送処理装置の構成を示す
図である。図4においては、この同期型データ転送処理
装置は、複数の縦続接続される多ビット転送回路を含
む。図4においては、3段の縦続接続される多ビット転
送回路15a−15cを代表的に示す。多ビット転送回
路15aは、並列に入力データDI0−DIkを伝達す
るラッチ回路LTa0−LTakを含む。多ビット転送
回路15bは、この多ビット転送回路15aの各ラッチ
回路LTa0−LTakに対応して配置されるラッチ回
路LTb0−LTbkを含む。多ビット転送回路15c
は、多ビット転送回路15bのラッチ回路LTb0−L
Tbkそれぞれに対応して配置されるラッチ回路LTc
0−LTckを含む。これらのラッチ回路LTa0−L
Tb1、LTb0−LTbk、およびLTc0−LTc
kは、それぞれ同一構成を有し、トランスファーゲート
1と、2段の縦続接続されるインバータ2および3と、
制御信号に従って選択的に活性化されるトライステート
インバータバッファ4を含む。
【0105】多ビット転送回路15aに対応してクロッ
ク制御回路CTLaが配置され、多ビット転送回路15
bに対し、クロック制御回路CTLbが配置され、ま
た、多ビット転送回路15cに対し、クロック制御回路
CTLcが配置される。奇数段の多ビット転送回路15
aおよび15cに対して設けられるクロック制御回路C
TLaおよびCTLcは、同一構成を有し、クロック分
配回路10からの対応のクロック信号CLKと次段の多
ビット転送回路に対して配置されるクロック制御回路の
出力する制御信号とを受けるNORゲート5と、このN
ORゲート5の出力信号を受けるインバータ6を含む。
【0106】偶数段の多ビット転送回路15bに対して
配置されるクロック制御回路CTLbは、クロック分配
回路10からの対応のクロック信号CLKと次段の多ビ
ット転送回路に対して設けられたクロック制御回路の出
力する制御信号とを受けるNORゲート7と、このNO
Rゲート7の出力信号を受けるインバータ8を含む。
【0107】この多ビット転送回路15a−15cそれ
ぞれに含まれる複数のラッチ回路を共通に動作制御する
ために、ローカルクロックドライバ16および17が配
置される。すなわち、多ビット転送回路15aに対して
は、クロック制御回路CTLaのNANDゲート5の出
力信号をバッファ処理して、大きなドライブ力でラッチ
回路LTa0−LTakのトライステートインバータバ
ッファを駆動するローカルクロックドライバ16aと、
対応のクロック制御回路CTLaのインバータ6の出力
信号を受けて、ラッチ回路LTa0−LTakのトラン
スファーゲート1を駆動するローカルクロックドライバ
14aが設けられる。
【0108】多ビット転送回路15bに対しては、ロー
カルクロックドライバ16bおよび17bが設けられ
る。ローカルクロックドライバ16bは、クロック制御
回路CTLbのインバータ8の出力信号に従ってラッチ
回路LTb0−LTbkのトライステートインバータバ
ッファ4を共通に駆動する。ローカルクロックドライバ
17bは、クロック制御回路CTLbのNORゲート7
の出力信号に従って、ラッチ回路LTb0−LTbkの
トランスファーゲート1を共通に駆動する。
【0109】多ビット転送回路15cに対しては、ロー
カルクロックドライバ16cおよび17cが設けられ
る。ローカルクロックドライバ16cは、このクロック
制御回路CTLcのNANDゲート5の出力信号に従っ
て、ラッチ回路LTc0−LTckのトライステートイ
ンバータバッファ4を共通に駆動する。ローカルクロッ
クドライバ17cは、クロック制御回路CTLcのイン
バータ6の出力信号に従ってラッチ回路LTc0−LT
ckのトランスファーゲート1を共通に駆動する。
【0110】この図4に示すように、多ビットデータを
転送する多ビット転送回路が配置されている場合、各多
ビット転送回路に対応して、クロック制御回路を配置す
る。多ビット転送回路15a−15cそれぞれに含まれ
る複数のラッチ回路を、それぞれ対応のクロック制御回
路CTLa−CTLcにより共通に駆動する。これによ
り、多ビット転送回路において複数のラッチ回路が設け
られている場合においても、クロック制御回路を共通に
これらの複数のラッチ回路に対して設けることにより、
回路占有面積を低減することができる。
【0111】複数のラッチ回路を共通に駆動する場合、
駆動信号線の負荷が大きくなる。この負荷を高速で駆動
するために、ローカルクロックドライバ16(16a−
16c)および17(17a−17c)を設け、大きな
負荷を有する制御信号線を高速で駆動する。この多ビッ
ト転送回路15a−15cの各ビット当りのラッチ回路
の転送動作は実施の形態1と同様であり、多ビット転送
回路15a−15cが、それぞれ、ラッチ状態およびト
ランスペアレント状態を交互に取り、前段の多ビット転
送回路がラッチ状態のときには、次段の多ビット転送回
路は、トランスペアレント状態にある。また、次段のラ
ッチ回路がラッチ状態となったのを受けて前段の多ビッ
ト転送回路が、トランスペアレント状態に入るのが許容
される。
【0112】この図4に示すように、多ビット転送回路
に含まれる並列に配置される複数のラッチ回路に共通に
1つのクロック制御回路を配置することにより、転送動
作制御のための回路のオーバーヘッドを小さくすること
ができ、また構成素数が低減され、応じてレイアウト面
積および消費電力をともに低減することができる。
【0113】[実施の形態3]図5は、この発明の実施
の形態3に従う同期型データ転送処理装置の要部の構成
を概略的に示す図である。図5においては、ラッチ回路
LTiとラッチ回路LTgの間に、論理回路LGKが配
置される。この論理回路LTGの信号伝搬遅延時間は、
クロックスキューよりも大きい。
【0114】論理回路LGK論理段数が大きく、そのゲ
ート遅延がクロックスキューよりも大きい場合には、レ
ーシング防止用の遅延回路を配置したのと等価となり、
ラッチ回路LTiおよびLTjにおいてレーシングの問
題は生じない。したがって、このラッチ回路LTiに対
して設けられるクロック制御回路CTLiに対しては、
ラッチ回路LTjに対して設けられるクロック制御回路
CTLjからの制御信号はフィードバックされない。ク
ロック制御回路CTLiは、対応のクロック信号CLK
に従ってラッチ回路LTiの状態を制御する。一方、ク
ロック制御回路CTLjは、ラッチ回路LTjと次段の
ラッチ回路の間でレーシングの問題が生じる可能性があ
るため、次段のラッチ回路に対して設けられるクロック
制御回路からの制御信号をフィードバックして受ける。
【0115】すなわち、図6に示すように、クロック信
号CLKのスキューよりも、論理回路LGKのゲート遅
延が大きい場合、ラッチ回路LTiは、仮に、クロック
信号CLKに従ってトランスペアレント状態となり、そ
のとき次段のラッチ回路LTjがトランスペアレント状
態となっても、論理回路LGKの出力信号がラッチ回路
LTjに伝達されるときには、このラッチ回路LTjは
すでにラッチ状態にある。したがって、ラッチ回路LT
jは、前のサイクルにおいて論理回路LGKから伝達さ
れた信号をラッチしており、レーシングの問題は生じな
い。
【0116】図6においては、クロック信号CLKの立
上がりに応答してラッチ回路LTiがトランスペアレン
ト状態となる状態を示す。しかしながら、このラッチ回
路LTiが偶数段のラッチ回路であり、クロック信号C
LKの立下がりに応答してトランスペアレント状態とな
る場合においても、同様、レーシングの問題は生じな
い。図6におけるクロック信号CLKの論理レベルを反
転することにより、論理回路LGKが偶数段のラッチ回
路の出力データを受けて奇数段のラッチ回路に転送する
構成の動作状態を得ることができる。
【0117】したがって、図5に示すように、論理回路
LGKが連続するラッチ回路LTiおよびLTjの間に
配置され、そのゲート遅延がクロックスキューよりも大
きい場合には、論理回路LGKの前段のラッチ回路LT
iは、次段のラッチ回路がラッチ状態にあると擬制し
て、対応のクロック信号CLKに従ってその動作を制御
することができる。これにより、ラッチ回路LTiにお
いて、クロックスキューを考慮することなくラッチ回路
LTiをトランスペアレント状態とすることができ、ク
ロック信号に従って早いタイミングでデータを論理回路
に転送することができ、論理回路LGKの処理時間を長
くすることができ、高速のクロック信号を用いても、正
確な論理処理を行なうことができる。
【0118】[変更例]図7は、この発明の実施の形態
3の変更例を概略的に示す図である。図7においては、
最終段のラッチ回路LTFに対して設けられるクロック
制御回路CTLFは、クロック信号CLKに従って、こ
の最終段のラッチ回路LTFの状態を制御する。最終段
のラッチ回路LTFは、その出力データDOが、別の処
理装置により処理されるかまたは外部へ出力されるた
め、次段のラッチ回路は存在しない。したがって、この
最終段のラッチ回路LTFについては、レーシングの問
題は考慮する必要がなく、クロック制御回路CTLF
は、次段のラッチ回路がラッチ状態にあると擬制して、
クロック信号CLKに従って最終段ラッチ回路LTFの
状態を制御する。これにより、最終出力データDOを、
クロック信号CLKに従って早いタイミングで確定状態
とすることができ、高速のデータ転送を実現することが
できる。
【0119】したがって、データ伝播遅延時間が大きい
かまたは最終出力段のように、次段回路の状態を考慮す
る必要がない構成においては、次段回路がラッチ状態に
あると擬制して対応のラッチ回路の動作を制御すること
により、早いタイミングでデータを転送することがで
き、高速データ転送/処理を実現することができる。
【0120】[クロック制御回路の具体例1]図8は、
この発明の実施の形態3に従う同期型データ転送処理装
置のクロック制御回路の具体的構成を示す図である。図
8においては、奇数段のラッチ回路LTiと偶数段のラ
ッチ回路LTjの間に論理回路LGKが配置される。こ
の構成においては、偶数段のラッチ回路LTjに配置さ
れたクロック制御回路CTLjの制御信号のフィードバ
ック経路は開放状態(オープン状態)に設定される。一
方、奇数段のラッチ回路LTiに対して設けられたクロ
ック制御回路CTLiにおいては、NANDゲート5
が、クロック信号CLKとHレベル(電源電圧レベル)
に固定された信号とを受ける。したがって、この場合、
クロック制御回路CTLiにおいて、NANDゲート5
は、常時インバータとして動作し、クロック信号CLK
を反転する。したがって、このラッチ回路LTiは、対
応のクロック信号CLKに従ってラッチ状態/トランス
ペアレント状態となる。
【0121】なお、図7に示す最終段ラッチ回路LTF
が、奇数段のラッチ回路で構成される場合、対応のクロ
ック制御回路CTLFは、この図8に示すクロック制御
回路CTLiと同様の構成を有し、入力部に設けられた
NANDゲート5が、対応のクロック信号CLKと電源
電圧レベルに固定された信号とを受ける。
【0122】[クロック制御回路の具体的構成2]図9
は、この発明の実施の形態3に従うクロック制御回路の
別の具体的構成を示す図である。図9においては、偶数
段のラッチ回路LTjと奇数段のラッチ回路LTiの間
に論理回路LGKが配置される。この構成においては、
クロック制御回路CTLiのインバータ6の出力制御信
号のフィードバック経路はオープン状態に設定される
(コンタクトは形成されない)。一方、クロック制御回
路CTLjにおいては、NORゲート7は、対応のクロ
ック信号CLKと接地電圧レベルに固定された制御信号
とを受ける。したがって、NORゲート7は、インバー
タとして動作し、クロック信号CLKに従って、ラッチ
回路LTjにおいてトランスファーゲート1およびトラ
イステートインバータバッファ4が制御される。
【0123】偶数段のラッチ回路LTjの次段に論理回
路LGKが配置され、そのゲート遅延がクロックスキュ
ーよりも大きい場合には、対応のクロック制御回路CT
Ljにおいて、接地電圧レベルに固定された信号をフィ
ードバック制御信号の代わりに利用することにより、ラ
ッチ回路LTjを対応のクロック信号CLKに従ってラ
ッチ状態/トランスペアレント状態とすることができ
る。クロック信号CLKの立下がりに応答してラッチ回
路LTjをトランスペアレント状態に設定することによ
り、論理回路LGKに対しては、次段のラッチ回路LT
iの状態にかかわらず、対応のクロック信号CLKの立
下がりに応答して論理回路LGKにデータが伝達され、
論理回路LGKの処理時間を長くすることができる。
【0124】なお、図7に示す最終段のラッチ回路LT
Fが、この図9に示すように偶数段のラッチ回路の場
合、この最終段のラッチ回路LTFに対して設けられる
クロック制御回路CTLFは、図9に示すクロック制御
回路CTLjと同様の構成を有する。
【0125】特に、この論理回路がラッチ回路間に介挿
され、その遅延時間が大きい場合、前段のラッチ回路を
クロック信号に同期して動作制御することにより、論理
回路の処理時間を長くすることができる。また、単に、
対応の次段のラッチ回路の制御信号フィードバック経路
をオープン状態として、代わりに電源電圧または接地電
圧レベルに固定された電圧をフィードバック制御信号の
代わりに用いているだけであり、クロック制御回路の構
成は、何ら変更されない。したがって、論理回路LGK
の介挿位置にかかわらず、このクロック制御回路のレイ
アウトはすべて同一とすることができ、フィードバック
制御信号の経路のマスク配線などによる切換だけで、容
易に、ラッチ回路の動作タイミングを改定することがで
き、汎用性の高いデータ転送処理装置を実現することが
できる。
【0126】[実施の形態4]図10は、この発明の実
施の形態4に従うクロック制御回路の構成を示す図であ
る。この図10に示す構成においては、奇数段のラッチ
回路LTiと偶数段のラッチ回路LTjの間に、クロッ
クスキューよりも大きなゲート遅延を有する論理回路L
GKが介挿される。この場合、奇数段のラッチ回路LT
iに対して設けられるクロック制御回路CTLiにおい
ては、対応のクロック分配回路(図10において示され
る)からの対応のクロック信号CLKを受けるインバー
タ20と、このインバータ20の出力信号を受けるイン
バータ6が設けられる。インバータ20の出力信号によ
り、ラッチ回路LTiのトライステートインバータバッ
ファ4の動作が制御され、インバータ6の出力信号に従
って、ラッチ回路LTiのトランスファーゲート1の動
作が制御される。
【0127】偶数段のラッチ回路LTjに対して設けら
れたクロック制御回路CTLjにおいては、対応のクロ
ック信号CLKと次段のクロック制御からのフィードバ
ック信号を受けるNORゲート7と、このNORゲート
7の出力信号に従ってラッチ回路LTjのトライステー
トインバータバッファ4の動作を制御するインバータ8
が設けられる。このインバータ8の出力する制御信号の
フィードバック経路は、オープン状態に保持される。
【0128】この図10に示すクロック制御回路の構成
の場合、先の実施の形態3と同様、論理回路LGKのゲ
ート遅延が、クロックスキューよりも大きく、ラッチ回
路LTiは、クロックスキューを考慮することなく、対
応のクロック信号CLKに従ってトランスペアレント状
態となることができる。したがって、このNANDゲー
トに代えて、対応のクロック信号CLKを受けるインバ
ータ20を利用することにより、このクロック制御回路
CTLiの回路規模を低減して、早いタイミングでラッ
チ回路LTiをトランスペアレント状態に設定すること
ができる。
【0129】また、このラッチ回路LTiが、図7に示
すような最終段ラッチ回路LTFが、この奇数段のラッ
チ回路の場合、対応のクロック制御回路CTLFも、ク
ロック分配回路からの対応のクロック信号を受ける2段
のカスケード接続されるインバータで構成される。これ
により、最終データを、早いタイミングで出力すること
ができ、高速データ転送が実現される。
【0130】[変更例]図11は、この発明の実施の形
態4に従う同期型データ転送処理装置の構成を示す図で
ある。この図11に示す構成において、偶数段のラッチ
回路LTjと奇数段のラッチ回路LTiの間に論理回路
LGKが配置される。この論理回路LGKは所定の処理
をラッチ回路LTiおよび必要に応じて他の図示しない
ラッチ回路からのデータに対して実行して、その処理結
果を少なくとも次段のラッチ回路LTjに出力する。
【0131】先の実施の形態3および図10に示す構成
と同様、論理回路LGKの有するゲート遅延は、クロッ
クスキューよりも大きい。したがって、このラッチ回路
LTjに対して設けられるクロック制御回路CTLj
は、クロック分配回路からの対応のクロック信号CLK
を受ける2段の縦続接続されるインバータ22および8
により構成される。インバータ22の出力信号が、ラッ
チ回路LTjのトランスファーゲート1の制御ノードN
Bへ与えられ、インバータ8の出力信号が、ラッチ回路
LTjのトライステートインバータバッファ4の制御ノ
ードに与えられる。
【0132】一方、ラッチ回路LTiに対して設けられ
るクロック制御回路CTLiにおいては、NANDゲー
ト5が対応のクロック信号CLKと次段のクロック制御
回路からのフィードバック制御信号とを受けるNORゲ
ート5と、このNORゲート5の出力信号に従ってラッ
チ回路LTiのトランスファーゲート1を制御するイン
バータ6を含む。インバータ6の出力する制御信号のフ
ィードバック経路はオープン状態に設定される。
【0133】したがって、この図11に示す構成におい
ても、クロック制御回路CTLjにおいては、クロック
信号CLKの立下がりに応答してラッチ回路LTjがト
ランスペアレント状態となり、論理回路LGKへ、この
クロックスキューおよび次段のラッチ回路LTiの状態
を考慮することなく、早いタイミングで、データが伝達
され、論理回路LGKの処理時間を長くすることができ
る。
【0134】この図11に示すクロック制御回路CTL
jにおいては、NORゲートに代えてインバータ22が
用いられているだけであり、クロック制御回路CTLj
の回路規模を低減することができる。
【0135】また、図7に示すように、最終段ラッチ回
路LTFが偶数段のラッチ回路であり、ラッチ回路LT
jが最終出力GOを生成する場合においては、対応のク
ロック制御回路CTLFは、2段の縦続接続されるイン
バータ22および8で構成する。これにより、最終段の
ラッチ回路LTFが、偶数段ラッチ回路であっても、対
応のクロック制御回路CTLFを2段の縦続接続される
インバータで構成し、クロック分配回路からの対応のク
ロック信号CLKに従ってその最終段ラッチ回路の状態
を制御することにより、早いタイミングで最終出力デー
タを出力することができる。
【0136】以上のように、この発明の実施の形態4に
従えば、次段回路への信号転送時、次段回路の状態を考
慮する必要がない場合には、2段の縦続接続されるイン
バータを用いてクロック制御回路を構成しており、早い
タイミングで、データを次段回路へ伝達することがで
き、またクロック制御回路の回路規模も低減することが
できる。また、この次段回路に論理回路が設けられてお
り、そのゲート遅延が大きい場合においても、早いタイ
ミングでデータを伝達することができ、十分な処理時間
を論理回路に与えることができる。
【0137】[実施の形態5]図12は、この発明の実
施の形態5に従う同期型データ転送処理装置の構成を概
略的に示す図である。図12においては、カスケード接
続される複数の多ビット転送回路30が配置される。図
12においては、3段のカスケード接続される多ビット
転送回路30a−30cを代表的に示す。多ビット転送
回路30aは並列に配置されるフリップフロップFFa
0−FFa9を有し、多ビット転送回路30bは、並列
に配置されるフリップフロップFFb0−FFb9を含
む。多ビット転送回路30cは、並列に配置されるフリ
ップフロップFFc0−FFc9を含む。これらのフリ
ップフロップFFa0−FFa9、FFb0−FFb9
およびFFc0−FFc9の各々は、同一構成を有し、
図33に示すように、2段の縦続接続されるラッチ回路
を含む。クロック入力Tに与えられる制御信号がHレベ
ルとなると信号取込状態となり、出力ノードDに与えら
れた信号を取込む。次いでクロック入力Tに与えられる
制御信号がLレベルとなると、この取込んだ出力を出力
ノードQから出力する。
【0138】多ビット転送回路30a−30cそれぞれ
に対応して、クロック制御回路CNTa−CNTcが配
置される。クロック制御回路CNTaは、多ビット転送
回路30aのフリップフロップFFa0−FFa9に対
し共通に配置され、クロック分配回路10からの対応の
クロック信号CLKと次段のクロック制御回路CNTb
の出力制御信号とを受けるAND回路35で構成され
る。クロック制御回路CNTbも同様、クロック分配回
路10からの対応のクロック信号CLKと、次段のクロ
ック制御回路CNTcの出力制御信号とを受けるAND
ゲート35で構成される。クロック制御回路CNTc
は、クロック分配回路10の出力する対応のクロック信
号CLKと次段の図示しないクロック制御回路からの出
力制御信号とを受けるAND回路35を含む。
【0139】クロック制御回路CNTaの出力制御信号
はクロックドライバ37aを介して多ビット転送回路3
0aのフリップフロップFFa0−FFa9のクロック
入力ノードTに共通に与えられる。クロック制御回路C
NTbの出力制御信号は、クロックドライバ37bを介
して多ビット転送回路30bのフリップフロップFFb
0−FFb9のクロック入力ノードTに与えられる。ク
ロック制御回路CNTcの出力制御信号は、クロックド
ライバ37cを介して多ビット転送回路30cのフリッ
プフロップFFc0−FFc9のクロック入力ノードT
に共通に与えられる。
【0140】クロックドライバ37a−37cを用いて
多ビット転送回路30a−30cを、それぞれ、駆動す
ることにより、クロック制御回路CNTa−CNTcの
駆動能力が小さい場合においても、クロックドライバ3
7(37a−37c)を用いて対応の多ビット転送回路
30(30a−30c)に含まれるフリップフロップF
F0−FF9(FFa0−FFa9,FFb0−FFb
9、FFc0−FFc9)を高速で駆動する。
【0141】この図12に示すクロック制御回路CNT
a−CNTcの構成において、クロック制御回路CNT
a−CNTcの出力制御信号がHレベルとなると、対応
の多ビット転送回路においてフリップフロップがラッチ
状態となり、先の半サイクルで取込んだデータを出力す
る。一方、クロック制御回路CNTa−CNTcの出力
制御信号がLレベルとなると、多ビット転送回路30a
−30cは、与えられた信号を取込む(出力データは変
化しない)。この構成において、次段の多ビット転送回
路におけるフリップフロップがラッチ状態となると、前
段の多ビット転送回路に対するクロック制御回路のAN
D回路35が、対応のクロック信号CLKの状態に応じ
て出力制御信号をHレベルとし、対応の多ビット転送回
路(30a−30c)の各フリップフロップが、新たな
データを出力する状態に設定される。したがって、次段
のフリップフロップがラッチ状態となったときに、前段
のフリップフロップが新たなデータを転送するため、レ
ーシングの問題は生じない。
【0142】この図12に示すクロック制御回路CNT
a−CNTcの構成の場合、多ビット転送回路30a−
30cが、同相で信号取込状態およびラッチ状態とな
る。したがって、フィードバック制御信号の転送経路
が、最終段の多ビット転送回路に設けられたクロック制
御回路の出力制御信号が順次このクロック制御回路のフ
ィードバック経路を介して伝達されるため、実効的なク
ロックサイクルが短くなる可能性がある。しかしなが
ら、多ビット転送回路30a−30cがカスケード接続
される構成において、これらの多ビット転送回路の複数
のフリップフロップに対し共通にクロック制御回路を配
置することにより、回路レイアウト面積を低減すること
ができ、また消費電力を低減することができる。
【0143】なお、この図12に示す同期型データ転送
処理装置の構成において、フリップフロップFFa0−
FFa9、FFb0−FFb9、およびFFc0−FF
c9は、信号取込状態とラッチ状態とをクロック入力ノ
ードTに与えられる制御信号に応じて取る構成であれば
よく、図33に示す2段のラッチ回路の構成に限定され
ない。たとえば、交差結合されるNANDゲートまたは
NORゲートで構成されるラッチ回路が2段縦続接続さ
れ、制御信号に従って、相補データを転送する構成であ
ってもよい。
【0144】また、データ転送制御のためのクロック信
号を生成するクロック分配回路10の構成も、先の実施
の形態1において説明したように、クロックツリー方式
の他に、クロックメッシュ方式、およびフィッシュボー
ン方式などの他の分配方式が用いられてもよい。
【0145】以上のように、この発明の実施の形態5に
従えば、複数の並列に配置されるフリップフロップで構
成される多ビット転送回路に対し1つのクロック制御回
路を設け、このクロック制御回路においてクロック分配
回路からの対応のクロック信号と次段のクロック制御回
路の出力信号とに従って、次段の多ビット転送回路がラ
ッチ状態となると対応の多ビット転送回路を出力信号を
出力する状態(信号取込状態)としており、レーシング
の発生を少ない回路点数で容易に防止することができ
る。また、クロック制御回路別における制御信号のフィ
ードバック経路の伝搬遅延が生じる場合であっても、ク
ロックサイクルが比較的長い場合および、この多ビット
転送回路の段数が少なく、この制御信号のフィードバッ
ク経路の伝搬遅延が比較的小さい場合においても、高速
で、確実にデータの取込/転送を行なうことができる。
【0146】[変更例]図13は、この発明の実施の形
態5に従う同期型データ転送処理装置の変更例の構成を
概略的に示す図である。図13においては、多ビット転
送回路に複数の多ビットデータ転送回路40が縦続接続
される。図13においては、3段のカスケード接続され
る多ビット転送回路40a−40cを代表的に示す。多
ビット転送回路40aは、並列に配置されるフリップフ
ロップFFBa0−FFBaqを含む。多ビット転送回
路40bは、並列に配置されるフリップフロップFFB
b0−FFBbqを含む。多ビット転送回路40cは、
並列に配置されるフリップフロップFFBc0−FFB
cqを含む。これらのフリップフロップFFB(FFB
a0−FFBaq、FFBb0−FFBbqおよびFF
Bc0−FFBcq)は、クロック入力ノードTに与え
られる信号がHレベルとなると、入力ノードDに与えら
れるデータを取込み、一方、出力ノードQは、ラッチ状
態にある。一方、クロック入力Tに与えられる制御信号
がLレベルとなると、このフリップフロップFFBはラ
ッチ状態となり、かつ出力ノードQによって前のサイク
ルで取込んだデータが伝達される。したがって、これら
のフリップフロップFFBは、図12に示すフリップフ
ロップFFと、逆相の動作を行なう。
【0147】この多ビット転送回路40a−40cそれ
ぞれに対応して、クロック制御回路CNRa−CNRc
が配置される。これらのクロック制御回路CNRa−C
NRcの各々は、OR回路41で構成される。クロック
制御回路CNRa−CNRcのそれぞれのOR回路41
は、クロック分配回路10からの対応のクロック信号C
LKと次段のクロック制御回路の出力制御信号とを受け
る。
【0148】このクロック制御回路CNRa−CNRc
の出力する制御信号は、それぞれクロックドライバ37
a−37cを介して、多ビット転送回路40a−40c
へ伝達される。すなわちクロックドライバ37aの出力
信号は、フリップフロップFFBa0−FFBaqのク
ロック入力Tへ共通に与えられる。クロックドライバ3
7bの出力信号は、フリップフロップFFBb0−FF
Bbqのクロック入力ノードTへ共通に与えられる。ク
ロックドライバ37cの出力信号は、フリップフロップ
FFBc0−FFBcqのクロック入力ノードTへ共通
に与えられる。
【0149】図14は、図13に示すフリップフロップ
FFBa0−FFBaq〜FFBc0−FFBcqの構
成を示す図である。この図14においては、これらのフ
リップフロップが同一構成を有するため、フリップフロ
ップFFBを代表的に示す。
【0150】図14においてフリップフロップFFB
は、クロック入力ノードTに与えられる信号を受けるイ
ンバータIV30と、クロック入力ノードTの信号がH
レベルのとき導通し、入力ノードDの信号を通過させる
トランスファーゲートTX30と、トランスファーゲー
トTX30を介して伝達される信号を受けるインバータ
IV31と、インバータIV31の出力信号を受けるイ
ンバータIV32と、インバータIV30の出力信号が
Hレベルのとき活性化され、活性化時インバータIV3
1の出力信号を反転してインバータIV30の入力へ伝
達するトライステートインバータバッファIV33を含
む。このトランスファーゲートTX30、およびインバ
ータIV31−IV33により、1段のラッチ回路が構
成される。
【0151】フリップフロップFFBは、さらに、イン
バータIV30の出力信号がHレベルのとき導通し、導
通時インバータIV32の出力信号を伝達するトランス
ファーゲートTX32と、トランスファーゲートTX3
2を介して伝達される信号を受けるインバータIV34
と、インバータIV34の出力信号を反転して出力ノー
ドQに伝達するインバータIV35と、クロック入力ノ
ードTに与えられる信号がHレベルのとき活性化され、
活性化時インバータIV34の出力信号を反転してイン
バータIV34の入力に伝達するトライステートインバ
ータバッファIV36を含む。これらのトランスファー
ゲートTX32、およびインバータIV34およびIV
36により、次段のラッチ回路が構成される。
【0152】この図14に示すフリップフロップFFB
においては、図15に示すように、クロック入力ノード
Tに与えられる信号がHレベルとなると、トランスファ
ーゲートTX30が導通し、入力ノードDに与えられた
データを取込み、内部データDNが、この取込んだ信号
に応じて変化する。このときには、トランスファーゲー
トTX32は、非導通状態であり、出力ノードQのデー
タは変化しない。
【0153】クロック入力ノードTに与えられる信号が
Lレベルに立下がると、トランスファーゲートTXが非
導通状態となり、このフリップフロップFFBがラッチ
状態となる。一方、トランスファーゲートTX32が導
通状態となり、先に取込んだデータを、出力ノードQに
伝達する。したがって、このフリップフロップFFBに
おいては、クロック入力ノードTに与えられる信号がH
レベル期間のときには、入力ノードDに与えられる信号
を取込み、一方、このクロック入力ノードTに与えられ
る信号がLレベルとなると、ラッチ状態となりかつ取込
んだデータを出力する。
【0154】したがって、クロック制御回路CNRa−
CNRcとして、図13に示すように、OR回路41を
用いることにより、次段のクロック制御回路の出力制御
信号がLレベルとなり、次段の多ビット転送回路のフリ
ップフロップがラッチ状態となったときに、前段の多ビ
ット転送回路のフリップフロップをラッチ状態として新
たなデータを出力する状態とすることにより、レーシン
グが生じるのを防止して確実にデータを転送することが
できる。
【0155】すなわち、フリップフロップFFBにおい
て、クロック信号CLKの1サイクル遅れて信号が順次
転送される際にレーシングが生じた場合、フリップフロ
ップにおいて、単に半クロックサイクル遅延されて新た
なデータが転送され、正確なデータ転送を実現すること
ができない。このOR回路を用いて次段フリップフロッ
プがラッチ状態となったのを検出して、対応の多ビット
転送回路のフリップフロップをラッチ出力状態とするこ
とにより、このようなレーシングを回避することができ
る。
【0156】この図13に示すように、複数のフリップ
フロップに対し、共通に1つのクロック制御回路を配置
することにより、回路レイアウト面積を低減することが
でき、応じて消費電力を低減することができる。
【0157】以上のように、この発明の実施の形態5に
従えば、多ビットデータを転送する多ビット転送回路が
縦続接続され、かつ多ビット転送回路がフリップフロッ
プで構成される場合においても、次段のフリップフロッ
プがラッチ状態となったのを検出して、対応の転送回路
のフリップフロップをラッチ/データ出力状態とするこ
とにより、確実にレーシングを回避することができる。
また、複数のフリップフロップに対し共通にクロック制
御回路を配置することにより回路レイアウト面積および
消費電力を低減することができる。
【0158】なお、この図13に示す構成においても、
制御信号のフィードバック経路の伝搬遅延が大きくなる
可能性が生じるものの、この多ビット転送回路の段数が
小さく、この伝搬経路の遅延が問題とならない場合にお
いては、この図13に示す構成は有効である。
【0159】[実施の形態6]図16は、この発明の実
施の形態6に従う同期型データ転送処理装置の構成を概
略的に示す図である。図16において、フリップフロッ
プFFqとフリップフロップFFrの間に論理回路LG
Cが介挿される。フリップフロップFFqの前段にフリ
ップフロップFFpが配置され、フリップフロップFF
rの次段にフリップフロップFFsが配置される。これ
らのフリップフロップFFq−FFsは、クロック入力
ノードTの制御信号がLレベルとなると、信号を取込む
状態に設定されかつ制御信号がHレベルとなるとラッチ
状態となる。
【0160】これらのフリップフロップFFq−FFs
に対応して、それぞれANDゲート35で構成されるク
ロック制御回路CNTp-CNTsが配置される。
【0161】論理回路LGCにおけるゲート伝搬遅延
は、クロックスキューよりも大きい。この場合、論理回
路LGCの前段に配置されるフリップフロップFFq
は、次段のフリップフロップFFrの状態にかかわら
ず、クロック分配回路からの対応のクロック信号に同期
して、データを出力することができる。論理回路LGC
の出力データがフリップフロップの入力部において有効
状態となったときには、クロックスキューは解消されて
おり、フリップフロップFFrは既にラッチ状態となっ
ている。
【0162】したがって、このフリップフロップFFq
に対して設けられるクロック制御回路CNTqにおい
て、AND回路35へは、対応のクロック信号CLKと
電源電圧VDDレベルに固定された信号とが与えられ
る。このクロック制御回路CNTqは、クロック分配回
路からの対応のクロック信号CLKに従ってフリップフ
ロップFFqの状態を制御する。一方、次段のフリップ
フロップFFrに対して設けられたクロック制御回路C
NTrにおいては、AND回路35の出力する制御信号
は、対応のフリップフロップFFrへ与えられるもの
の、この出力制御信号のフィードバック経路は、オープ
ン状態に設定される。
【0163】したがって、フリップフロップの各状態に
応じて前段のフリップフロップの状態を制御する構成に
おいて、論理回路LGCが介挿されている場合、その制
御信号のフィードバック経路が論理回路が存在する位置
により分断されることになり、制御信号のフィードバッ
ク経路の長さが短くなり、応じて制御信号の伝搬遅延を
短くすることができる。すなわち、論理回路LGCのゲ
ート遅延がクロックスキューより大きい場合には、前段
のフリップフロップFFqに対して設けられるクロック
制御回路CNTqにおいて、次段のフリップフロップF
Frが常にラッチ状態にあると擬制して、対応のクロッ
ク信号CLKに従ってフリップフロップFFqの動作を
制御することにより、制御信号のフィードバック遅延を
短くすることができ、高速クロックにおいても、十分な
実効的なクロックサイクル時間を各フリップフロップに
対して与えることができ、セットアップ時間およびホー
ルド時間を十分に確保してデータの転送を行なうことが
できる。
【0164】クロック制御回路CNTqの前段に配置さ
れるクロック制御回路CNTpにおいては、クロック分
配回路からの対応のクロック信号CLKと、クロック制
御回路CLTqの出力する制御信号とをそのAND回路
35が受けて、対応のフリップフロップFFpの動作を
制御する。
【0165】一方、フリップフロップFFsにおいて
は、最終段のフリップフロップであるか、次段に、遅延
時間がクロックスキューよりも長い論理回路が配置され
ている場合には、この次段のフリップフロップの状態を
考慮する必要がなく、同様、この(最終段の)フリップ
フロップFFsに対して配置されるクロック制御回路C
NTsにおいては、ANDゲート35に対しクロック分
配回路からの対応のクロック信号CLKと電源電圧VD
Dとが与えられる。したがって、(最終段の)フリップ
フロップFFsは、クロック分配回路からの対応のクロ
ック信号CLKに従ってデータを出力することができ、
クロックスキューを考慮する必要がなく、早いタイミン
グで確定データを出力することができる。
【0166】論理回路LCの次段のフリップフロップF
Frに対して配置されるクロック制御回路CNTrは、
次段のクロック制御回路CNTsの出力する制御信号と
クロック分配回路からの対応のクロック信号CLKとに
従ってフリップフロップFFrの動作を制御する。
【0167】[変更例]図17は、この発明の実施の形
態6の変更例を概略的に示す図である。この図17にお
いては、フリップフロップとして、クロック入力ノード
Tに与えられる制御信号がHレベルのときに信号取込状
態となり、クロック入力ノードTに与えられる制御信号
がLレベルとなると新たなデータを出力ノードQに出力
しかつラッチ状態となるフリップフロップFFBp−F
FBsが用いられる。
【0168】これらのフリップフロップFFBp-FF
Bsに対応して、それぞれOR回路41で構成されるク
ロック制御回路CNRp-CNRsが配置される。
【0169】フリップフロップFFBqとフリップフロ
ップFFBrの間に、論理回路LGCが配置される。こ
の論理回路LGCは、図16に示す構成と同様、そのゲ
ート遅延は、クロックスキューよりも大きい。したがっ
て、この場合、先の図16に示す構成と同様、論理回路
LGCの前段に配置されるフリップフロップFFBq
は、次段のフリップフロップFFBrの状態にかかわら
ず、クロック分配回路から伝達される対応のクロック信
号CLKに従ってフリップフロップFFBqを制御す
る。したがって、フリップフロップFFBqに対して配
置されるクロック制御回路CNRqにおいて、OR回路
41は、対応のクロック信号CLKと接地電圧レベルに
固定された信号とを受ける。この接地電圧レベルにフィ
ードバック制御信号が設定されることにより、次段のフ
リップフロップFFBrは既にラッチ状態にあることが
示される。
【0170】この論理回路LGCの次段に配置されるフ
リップフロップFFBrに対して配置される制御回路C
NRrにおいては、OR回路41が、クロック分配回路
からの対応のクロック信号CLKと次段のクロック制御
回路CNRsの出力制御信号とを受ける。
【0171】このフリップフロップFFBsが最終段の
場合、このフリップフロップFFBsに対して設けられ
るクロック制御回路CNRsにおいて、OR回路41
が、クロック分配回路からの対応のクロック信号CLK
と接地電圧に固定された信号とを受ける。したがって、
最終段のフリップフロップFFBsは、クロック分配回
路からの対応のクロック信号CLKに従って信号取込状
態およびラッチ/出力状態となる。
【0172】一方、フリップフロップFFBpに対して
配置されるクロック制御回路CNRpにおいては、フリ
ップフロップFFBqにおけるレーシングを防止するた
め、OR回路41は、クロック分配回路が対応のクロッ
ク信号CLKとクロック制御回路CNRqの出力する制
御信号とを受ける。
【0173】この論理回路LGCの有するゲート遅延が
クロックスキューよりも大きい場合、前段のフリップフ
ロップFFBqを、クロック分配回路からの対応のクロ
ック信号CLKに同期して動作させることにより、図1
6に示す構成と同様、早いタイミングで論理回路LGC
へ有効データを伝達することができ、論理回路LGCに
おける処理時間を十分長くすることができる。また、ク
ロック制御回路CNRrの出力制御信号のフィードバッ
ク経路は開放状態(オープン状態)にされているため、
このクロック制御回路列において、出力制御信号のフィ
ードバック経路が、このクロック制御回路CNRrにお
いて分断され、新たなフィードバック経路が形成され
る。したがって、この制御信号のフィードバック経路の
伝搬遅延を小さくすることができ、各フリップフロップ
における実効的なクロックサイクルが短くなるのを防止
することができ、高速クロックにおいても確実に、ホー
ルド/セットアップ時間を保持して、データを転送する
ことができる。
【0174】以上のように、この発明の実施の形態6に
従えば、ゲート遅延がクロックスキューよりも大きな論
理回路が存在する場合には、この論理回路の前段のフリ
ップフロップを対応のクロック信号に同期して動作させ
ることにより、早いタイミングで、有効データを論理回
路へ与えて、論理回路の処理時間を十分に確保すること
ができる。また、回路の次段に配置されたフリップフロ
ップに対して設けられたクロック制御回路が生成する出
力制御信号のフィードバック経路が開放状態とされるた
め、クロック制御回路の制御信号のフィードバック経路
の伝搬経路長を短くすることができ、応じてフリップフ
ロップがラッチ状態にある期間を十分長くとることがで
き、確実に、データを次段のフリップフロップに伝達す
ることができる。すなわち、図36に示すAN回路AG
0の出力がHレベルとなる期間を十分に長くすることが
でき、次段のフリップフロップへ確実にデータを転送す
ることができる。
【0175】また、クロック制御回路の構成は、すべて
同じであり、単に論理回路の介挿位置に応じてフィード
バック制御信号の論理レベルが固定されるだけであり、
その制御信号の電圧レベルの固定は、たとえばマスク配
線で行なうことにより、用途に応じて、クロック制御回
路の出力する制御信号のタイミング調整を容易に行なう
ことができる。
【0176】[実施の形態7]図18は、この発明の実
施の形態7に従う同期型データ転送処理装置の構成を概
略的に示す図である。この図18に示す同期型データ転
送処理装置において、フリップフロップFFqおよびF
Frの間に、論理回路LGCが配置される。この論理回
路LGCのゲート遅延は、クロックスキューよりも大き
い。したがって、このフリップフロップFFqは、次段
のフリップフロップFFrの状態にかかわらず、有効デ
ータをクロック信号に同期してクロックスキューを考慮
することなく伝達することができる。このため、フリッ
プフロップFFqに対しては、クロック分配回路からの
対応のクロック信号CLKqが制御信号として与えられ
る。
【0177】フリップフロップFFsが最終段のフリッ
プフロップの場合、次段にはフリップフロップが設けら
れていないため、レーシングの問題を考慮する必要がな
い。したがって、クロック分配回路からの対応のクロッ
ク信号CLKsがクロック入力ノードTに制御信号とし
て与えられる。なお、このフリップフロップFFsの次
段にゲート遅延の大きな論理回路が配置されていてもよ
い。
【0178】フリップフロップFFqの前段に配置され
るフリップフロップFFpに対するクロック制御回路C
NTpは、フリップフロップFFqに対するクロック信
号CLKqとクロック分配回路からの対応のクロック信
号CLKpをAND回路35が受ける。フリップフロッ
プFFpは、したがって、フリップフロップFFqがラ
ッチ状態となった後に、有効データを出力する。
【0179】論理回路LGCの次段のフリップフロップ
FFrに対して配置されるクロック制御回路CNTrに
おいても、そのAND回路35は、クロック分配回路か
らの対応のクロック信号CLKrと次段のフリップフロ
ップFFsに対するクロック信号CLKsを受ける。し
たがって、フリップフロップFFrに対するクロック制
御回路CNTrは、次段のフリップフロップFFsがラ
ッチ状態となった後に有効データを出力する。このクロ
ック制御回路CNTrの出力する制御信号のフィードバ
ック経路はオープン状態とされる。
【0180】この図18に示す構成の場合、先の実施の
形態6と同様、制御信号のフィードバック経路が分断さ
れるため、フィードバック制御信号の伝搬遅延時間を短
くすることができる。したがって、図19に示すよう
に、対応のクロック信号CLKがHレベルに立上がって
から、クロック入力ノードTの制御信号がHレベルに立
上がるまでの制御信号のフィードバック遅延に起因する
遅延時間t10を短くすることができ、対応のフリップ
フロップにクロック入力ノードTの制御信号がHレベル
となる時間を十分長くすることができ、確実に、フリッ
プフロップから次段のフリップフロップに対するデータ
を転送することができる。
【0181】また、この図18に示す構成において、次
段のフリップフロップの状態を考慮する必要がないフリ
ップフロップFFqおよびFFsに対しては、クロック
分配回路からのクロック信号(CLKqおよびCLK
s)を与えているだけであり、クロック制御回路の構成
要素数を低減することができる。
【0182】[変更例]図20は、この発明の実施の形
態7の変更例の構成を概略的に示す図である。図20に
おいては、フリップフロップとして、クロック入力ノー
ドTに与えられる制御信号がHレベルのときに信号取込
状態となり、クロック入力ノードTに与えられる制御信
号がLレベルとなるとラッチ状態となるフリップフロッ
プFFBp−FFBsが用いられる。フリップフロップ
FFBqとフリップフロップFFBrの間に、論理回路
LGCが配置される。
【0183】この論理回路LGCは、図18に示す構成
と同様、そのゲート伝搬遅延が、クロックスキューより
も大きい。したがって、この論理回路LGCの前段に配
置されるフリップフロップFFBqのクロック入力ノー
ドTに対しては、クロック分配回路からの対応のクロッ
ク信号CLKqが直接与えられる。このフリップフロッ
プFFBqの前段に配置されるフリップフロップFFB
pに対して配置されるクロック制御回路CNRpに対し
ては、クロック分配回路からのクロック信号CLKpお
よびCLKqが与えられる。したがって、このクロック
制御回路CNRpにおけるNORゲート41は、次段の
フリップフロップFFBqがラッチ状態となったのを条
件として取込んだ信号を出力する。
【0184】次段のフリップフロップの状態を考慮する
必要のない例えば最終段のフリップフロップFFBsに
対しては、クロック分配回路からの対応のクロック信号
CLKsが直接与えられる。論理回路LGCの次段のフ
リップフロップFFBrに対して設けられたクロック制
御回路CNRrは、クロック分配回路からの対応のクロ
ック信号CLKrと次段のフリップフロップFFBsに
対するクロック信号CLKsに従ってフリップフロップ
FFBrの状態を制御する。すなわち、このクロック制
御回路CNRrにおいて、ORゲート41は、クロック
信号CLKrおよびCLKsを受ける。クロック制御回
路CNRrにおいては、その出力制御信号を前段のフリ
ップフロップへフィードバックする必要はないため、そ
のフィードバック経路はオープン状態とされる。
【0185】したがって、この図20に示す構成におい
ても、制御信号のフィードバック経路が論理回路LGC
の介挿位置で分断される。したがって、クロック制御回
路においてフィードバック経路を介して伝達される制御
信号の遅延時間が短くなり(フィードバック経路の長さ
は短くなるため)、先の図18に示す構成と同様、フリ
ップフロップそれぞれにおいて、制御信号がLレベルと
なる期間を十分に長くすることができ、対応のフリップ
フロップにおいてラッチ状態となる期間を十分に長くす
ることができ、次段のフリップフロップに対し正確に、
取込んだデータを転送することができる。
【0186】なお、この図18および図20において、
フリップフロップFFsおよびFFBsを、最終段のフ
リップフロップとして説明している。しかしながら、こ
のフリップフロップFFsおよびFFBsは、次段にク
ロックスキューよりもゲート遅延の大きな論理回路が配
置されていてもよい。
【0187】以上のように、この発明の実施の形態7に
従えば、ゲート遅延がクロックスキューよりも大きな論
理回路が配置されているかまたは、最終段のフリップフ
ロップであり、クロックスキューを考慮する必要がない
場合には、フリップフロップに対しクロック分配回路か
らのクロック信号を直接与えており、クロック制御回路
の構成要素数を低減でき、レイアウト面積を低減でき、
また消費電力を低減することができる。また、フリップ
フロップ構成においても、出力制御信号のフィードバッ
ク経路が分割されるため、出力制御信号のフィードバッ
ク遅延時間を短くすることができ、確実に、データを転
送することができ、またフリップフロップの誤動作を防
止することができる。また、論理回路前段のフリップフ
ロップおよび最終段のフリップフロップに対しては、ク
ロック分配回路からのクロック信号を直接与えており、
クロック制御回路の構成要素数を低減でき、レイアウト
面積および消費電力を低減することができる。
【0188】[実施の形態8]図21はこの発明の実施
の形態8に従う同期型データ転送出力装置の構成を概略
的に示す図である。図21においては、2つの機能ブロ
ックBKAおよびBKBが配置される。機能ブロックB
KAにおいては、マスタクロック信号MCLKAに従っ
て内部クロック信号を生成するクロック分配回路10a
が配置される。また、機能ブロックBKBにおいても、
マスタクロック信号MCLKBに従って内部クロック信
号を生成するクロック分配回路10bが配置される。
【0189】この機能ブロックBKAにおいては、この
データ出力段において、フリップフロップFF10およ
びFF11が縦続接続される。これらのフリップフロッ
プFF10およびFF11に対して、クロック制御回路
CNT10およびCNT11が配置される。これらのク
ロック制御回路CNT10およびCNT11は、それぞ
れ対応のクロック分配回路10aからの内部クロック信
号CLK10およびCLK11を受けかつ次段のクロッ
ク制御回路の出力する制御信号を受ける。
【0190】機能ブロックBKBにおいても、その入力
段において2段のフリップフロップFF20およびFF
21が縦続接続される。これらのフリップフロップFF
20およびFF21に対し、クロック制御回路CNT2
0およびCNT21が配置される。クロック制御回路C
NT20は、対応のクロック分配回路10bからの対応
のクロック信号CLK20と、次段のクロック制御回路
CNT21の出力する制御信号とを受ける。クロック制
御回路CNT21は、クロック分配回路10bからのク
ロック信号CLK21と、図示しない次段のクロック制
御回路の出力する制御信号とを受ける。
【0191】フリップフロップFF10、FF11、F
F20およびFF21は、クロック入力ノードTに与え
られる制御信号がHレベルとなるとラッチ状態となるた
め、これらのクロック制御回路CNT10、CNT1
1,CNT20およびCNT21は、それぞれ、AND
回路35で構成される。
【0192】たとえば、セルベースの半導体集積回路装
置の場合、内部構成がライブラリ化されたマクロセルが
利用される。このようなマクロセルにおいてクロック分
配回路が内蔵されている場合、別々の経路により各マク
ロセル内においてクロック分配回路により内部クロック
信号が生成される。したがって図21に示すように、機
能ブロックBKAおよびBKBにおいて、それぞれクロ
ック分配回路10aおよび10bにより内部クロック信
号が生成される場合、これらのクロック分配回路10a
が生成する内部クロック信号間のスキューは小さく、ま
たクロック分配回路10bが生成する内部クロック信号
間のスキューは小さくすることができる。しかしなが
ら、これらのクロック分配回路10aおよび10bは、
それぞれ別々の経路で互いに独立に、内部クロック信号
を生成しており、クロック分配回路10aおよび10b
の間に、クロック信号伝搬遅延を補償するための配置の
対称性は存在しない。したがって、クロック分配回路1
0aおよび10bが生成する内部クロック信号間のスキ
ューは大きくなる。
【0193】このような機能ブロックBKAおよびBK
Bにおいて別々の経路で内部クロック信号が生成される
場合、この図21に示すように、機能ブロックの境界領
域に配置されるフリップフロップFF11およびFF2
0においては、この機能ブロックBKBの初段のフリッ
プフロップFF20がラッチ状態となることを検出し
て、この機能ブロックBKAの最終段のフリップフロッ
プFF11から新たなデータを転送する。したがって、
クロック制御回路CNT11が、クロック分配回路10
aの出力するクロック信号CLK11と、クロック制御
回路CNT20の出力する制御信号とを受けてフリップ
フロップFF11の動作を制御することにより、機能ブ
ロック間においてクロックスキューが比較的大きい場合
においても、正確にデータの転送を行なうことができ
る。
【0194】すなわち、機能ブロックBKAの最終段の
クロック制御回路CNT11において、機能ブロックB
KBの初段のフリップフロップFF20が、対応のクロ
ック制御回路CNT20の出力する制御信号のHレベル
に応答してラッチ状態となるのを検知して、その出力制
御信号を内部クロック信号CLK11に従ってHレベル
として、フリップフロップFF11から新たなデータを
転送する。この構成により、機能ブロックBKAの最終
段のフリップフロップFF11から機能ブロックBKB
の初段のフリップフロップFF20へのデータ転送時間
がブロック間クロックスキューよりも小さい場合におい
ても、確実に、機能ブロック間でデータを転送すること
ができる。
【0195】[変更例]図22は、この発明の実施の形
態8の変更例の構成を概略的に示す図である。図22に
おいて、2つの機能ブロックBKCおよびBKDが配置
される。機能ブロックBKCにおいて、マスタクロック
信号MCLKに従って内部クロック信号を生成するクロ
ック分配回路54aが配置され、また機能ブロックBK
Dにおいては、マスタクロック信号MCLKに従って機
能ブロックBKD内の内部クロック信号を生成するクロ
ック分配回路54dが配置される。
【0196】機能ブロックBKCは、出力段において、
2段の縦続接続される転送保持回路50aおよび50b
が配置される。機能ブロックBKDにおいては、入力部
に、2段の縦続接続される転送保持回路50cおよび5
0dが配置される。これらの転送保持回路50a−50
dの各々は、そのクロック入力ノードに与えられる制御
信号に従ってラッチ状態/トランスペアレント状態を取
るラッチ回路で構成されてもよく、また、そのクロック
入力ノードに与えられる制御信号がLレベルとなるとラ
ッチ状態となるフリップフロップで構成されてもよい。
また、これらの転送保持回路50a−50dは、相補デ
ータを転送する交差結合型ラッチ回路を含むフリップフ
ロップで構成されてもよく、また交差結合型ゲート回路
を有するラッチ回路で構成されてもよい。
【0197】転送保持回路50a−50dそれぞれに対
応して、クロック制御回路52a−52dが配置され
る。クロック制御回路52aおよび52bは、クロック
分配回路54aからの対応のクロック信号CLKを受け
る。また、クロック制御回路52cおよび52dは、対
応のクロック分配回路54bからの対応の内部クロック
信号CLKを受ける。
【0198】クロック分配回路54aおよび54bは、
それぞれ、クロックツリー方式、クロックメッシュ方
式、またはフィッシュボーン方式の回路構成を有する。
したがって、これらのクロック分配回路54aおよび5
4bがそれぞれ生成する内部クロック信号はスキューが
比較的小さい。しかしながら、クロック分配回路54a
および54bは、別々の経路を介して互いに独立に内部
クロック信号を生成しており、これらのクロック分配回
路54aおよび54bが生成する内部クロック信号間に
おいては、比較的スキューが大きい。
【0199】クロック制御回路52a−52dは、それ
ぞれ、次段のクロック制御回路の出力する制御信号をフ
ィードバック信号としてまた受ける。
【0200】この図22に示すように、同一のマスタク
ロック信号MCLKに従って、機能ブロックBKCおよ
びBKD内それぞれにおいてクロック分配回路54aお
よび54bに従って内部クロック信号が生成される場
合、これらのクロック分配回路54aおよび54bに対
するマスタクロック信号MCLKの伝搬遅延の相違およ
びクロック分配回路54aおよび54bの非対称配置に
より、これらの機能ブロックBKCおよびBKDにおい
て、境界部におけるクロックスキューが大きくなる。し
たがって、この境界部に配置された転送保持回路50b
においては、対応のクロック制御回路52bが、クロッ
ク分配回路54aからのクロック信号CLKに加えて、
さらに、機能ブロックBKDの入力初段に配置された転
送保持回路50cの状態を検知するために、対応のクロ
ック制御回路52cの出力する制御信号を受ける。
【0201】このような共通のマスタクロック信号MC
LKを用いて、機能ブロックBKCおよびBKDそれぞ
れにおいてクロック分配回路54aおよび54bに従っ
て内部のクロック信号が生成される構成においても、こ
の機能ブロック境界領域において、フリップフロップの
制御信号を前段のクロック制御回路へフィードバックす
ることにより、正確に、機能ブロック間でデータを転送
することができる。
【0202】なお、この図22に示す構成において、機
能ブロックBKCおよびBKDそれぞれにおいて、実施
の形態1から7に示す構成が適用されてもよい。
【0203】以上のように、この発明の実施の形態8に
従えば、それぞれの異なる経路で内部クロック信号を生
成する機能ブロックが複数設けられる構成において、機
能ブロック間の境界領域において次段の機能ブロック内
の入力初段の転送保持回路の状態を検知して、前段の機
能ブロックの最終出力段の転送保持回路のデータを転送
するように構成しており、異なる経路で内部クロック信
号が生成される場合においても、正確にブロック間でデ
ータを転送することができる。
【0204】なお、機能ブロックBKC−BKDそれぞ
れにおいて、これらは、それぞれ、1つの処理機能を実
現すればよく、単に機能ブロックBKC−BKDは、そ
れぞれクロック分配回路に応じて分解されるブロックで
あればよく、内部で介挿される論理回路の機能は特に限
定されず、また、これらの機能ブロックは単にクロック
信号に同期してデータを転送する転送経路であってもよ
い。
【0205】なお、このようなブロック間においてフリ
ップフロップなどの転送保持回路の制御信号を前段のブ
ロックの最終出力段のフリップフロップなどの転送保持
回路の制御のためにフィードバックして利用することに
より、正確にデータをブロック間において転送すること
ができる。また、タイミング検証結果に基づくタイミン
グ改訂時においても、ホールド時間はセットアップ時間
が確保されるため常に満たされており、ホールド時間違
反が生じず、システム拡張時においても、セットアップ
条件のみを検証するだけでよく、また、レーシング回避
のための遅延回路は利用されていないため、タイミング
検証を容易に行なうことができる。
【0206】[実施の形態9]図23は、この発明の実
施の形態9に従う同期型データ転送処理装置の構成を概
略的に示す図である。図23においては、この同期型デ
ータ転送処理装置は、マスタクロック信号を分配するク
ロック分配回路60と、このクロック分配回路60の出
力する内部クロック信号CLKに従ってFIFO(ファ
ーストイン・ファーストアウト)64の各段の転送動作
を制御するレーシング防止装置62を含む。このレーシ
ング防止装置62は、FIFO64の各段に対応して配
置されるクロック制御回路を含み、次段のクロック制御
回路の出力信号がラッチ状態を指定すると、対応の段か
ら次段に対しデータを出力させる。
【0207】このFIFO64は、複数の縦続接続され
る転送/保持回路で構成され、ラッチ回路またはフリッ
プフロップをその構成要素として含む。レーシング防止
装置62が、このFIFO64の各段のラッチ回路また
はフリップフロップで構成される転送保持回路を次段の
転送保持回路の状態に応じて制御することにより、確実
にレーシングを防止して、正確に与えられたデータDI
Nを順次転送して、その取込んだ順序でデータDOUT
を順次出力することができる。したがってFIFO64
が、転送保持回路で構成され、クロック信号CLKに応
答して転送動作を行なう場合に、先の実施の形態1から
8において説明したクロック制御回路を含むレーシング
防止装置62で、このFIFO64のデータ転送動作を
制御することにより、正確に、レーシングを生じさせる
ことなく高速のクロック信号に従ってデータを転送する
ことができる。また、バッファメモリとしてこのFIF
O64を用いても、正確にバッファ処理を行なってデー
タの先入れ/先出しを行なうことができる。
【0208】[変更例1]図24は、この発明の実施の
形態9の変更例1の構成を概略的に示す図である。図2
4において、この同期型データ転送処理装置は、入力信
号INをクロック分配回路60からのクロック信号に同
期して転送するシフトレジスタ70を含む。このシフト
レジスタ70は、複数段の縦続接続されるレジスタ段を
含み、各レジスタ段間でのデータ転送時のレーシングを
防止するためのレーシング防止装置62が設けられる。
このレーシング防止装置62においては、先の実施の形
態1から8において示したクロック制御回路が、このシ
フトレジスタ70の内部構成に応じて各レジスタ段に対
応して配置される。
【0209】シフトレジスタ70は、クロック信号CL
Kに同期して順次データ/信号を転送する。したがって
高速データ転送時において、レーシングが生じた場合、
正確なシフト動作を行なうことができず、シフトレジス
タ70の出力データOUTを受ける回路において誤動作
が生じる。実施の形態1から8において説明したクロッ
ク制御回路を含むレーシング防止装置62を配置するこ
とにより、このレジスタ間のレーシングを防止して正確
にデータの転送を行なうことができる。
【0210】[変更例2]図25は、この発明の実施の
形態9の変更例2の構成を概略的に示す図である。図2
5においては、クロック分配回路60の出力するクロッ
ク信号CLKに同期してカウント動作を行なうカウンタ
72が配置される。カウンタ72は、カウント値Q0−
QNそれぞれに対応してラッチ回路またはフリップフロ
ップを含み、前段の出力データを取込んでカウント値を
生成するクロック同期型カウンタであり、リセット信号
RSTに従ってその初期値が設定される。
【0211】このクロック同期型のカウンタ72の構成
において、クロック信号CLKに同期して各カウント段
が転送動作を行なうため、同様、レーシング防止装置6
2を用いることにより、正確にカウント動作を行なうこ
とができる。
【0212】なお、カウンタ72の構成としては、クロ
ック信号に同期して各カウント段が前段のカウント段の
出力カウント値を取込む構成の同期型カウント回路であ
ればよい。
【0213】[変更例3]図26は、この発明の実施の
形態9の変更例3の構成を概略的に示す図である。図2
6においては、クロック信号CLKを分周して分周クロ
ック信号FOUTを生成する分周回路74が設けられ
る。この分周回路74は、カウンタと同様の構成を有
し、クロック分配回路60のクロック信号に同期して信
号を転送する複数段の転送保持回路(ラッチ回路または
フリップフロップ)を含み、レーシング防止装置62の
制御のもとに、内部クロック信号CLKに同期して信号
を転送して、内部クロック信号CLKを分周した分周信
号FOUTを生成する。
【0214】このような分周回路74においても、複数
段の転送保持回路が配置されており、順次クロック信号
CLKに従って転送動作を行って内部クロック信号CL
Kを分周する。この分周回路74においては、出力信号
FOUTを入力段にフィードバックするまたは中間段に
フィードバック信号を受ける論理回路を配置するととも
に、クロック信号CLKに同期して転送/ラッチ動作を
行なうことにより、クロック信号CLKを所定の分周比
で分周することができる。したがってこのクロック信号
CLKが高速のクロック信号の場合において、クロック
サイクルが短い場合においても、このレーシング防止装
置62を利用することにより確実にレーシングを防止し
て正確な分周信号を生成することができる。
【0215】[変更例4]図27(A)は、この発明の
実施の形態9の変更例4の構成を概略的に示す図であ
る。図27(A)においては、内部回路86の入出力端
子に対応して、レジスタ回路RGが配置される。このレ
ジスタ回路RGは、シリアルにデータを転送するスキャ
ンパス88を構成する。このレジスタRGは、たとえば
JTAG(ジョイントテストアクショングループ)にお
いて標準化されているバウンダリスキャンレジスタであ
る。レジスタ回路RGは、内部回路86と入力端子およ
び出力端子の間に配置され、テストモード時、内部回路
86を入出力端子から分離し、TAPコントローラ80
から与えられるテストデータSIをシリアルに転送し、
内部回路86の内部ノードを所定の状態に設定する。ま
たこの内部回路86の動作状態を取込み、シリアルに転
送し、TAPコントローラ80を介してテストデータT
DOとして出力する。
【0216】通常動作モード時においては、このスキャ
ンパス88におけるレジスタ回路RGは、対応の入力端
子または出力端子と内部回路86の対応のノードとを結
合する。
【0217】このようなスキャンパス88を配置するこ
とにより、ボード実装時においても、回路内部状態を外
部から検出することができ、正確なテストを実行するこ
とができる。
【0218】このスキャンパス88において、通常動作
モード時においては、レジスタ回路RGは、外部端子と
内部回路86とを接続し、内部回路86を外部信号に従
って動作させることができる。テストモード時において
は、このスキャンパス88により内部回路86と外部の
信号入出力端子とが切離される。この内部回路86を、
レジスタ回路RGに設定された信号/データに従って動
作させ、その動作結果をこのスキャンパス88のレジス
タ回路RGを介して外部へ転送することにより、内部回
路86の動作状況を外部で検出することができる。
【0219】このスキャンパス88を介してのデータ転
送時においては、TAPコントローラ80によりその転
送動作が制御される。このTAPコントローラ80は、
外部からのテストデータTDIとテストクロック信号T
CLKとテスト命令TMSとを受け、このテスト命令T
MSに従って指定された動作を実現するための内部制御
信号を生成する。TAPコントローラ80が制御する代
表的な動作状態としては、スキャンパス88のレジスタ
回路RGにおいて、与えられたデータを取込むキャプチ
ャステート、取込んだデータを転送するシフトステー
ト、およびこのレジスタ回路RGの記憶内容を更新する
更新ステートがある。
【0220】このシフト動作時におけるシフトクロック
SCLKが、TAPコントローラ80からクロック分配
回路82を介してレーシング防止装置84へ与えられ
る。レーシング防止装置84は、このスキャンパス88
のレジスタ回路RGそれぞれに対応して配置されるクロ
ック制御回路を含み、スキャンパス88におけるレジス
タ回路RGのデータ/信号転送時における正確な転送動
作を保証し、これにより正確なテストを保証する。
【0221】図27(B)は、レジスタ回路RGの構成
の一例を概略的に示す図である。図27(B)におい
て、レジスタ回路RGは、入力ノードに与えられる通常
信号INと前段のレジスタ回路からの信号SCinの一
方をシフト命令SFDRに従って選択するセレクタ90
と、シフトクロック信号SCに従ってセレクタ90から
与えられた信号/データを格納するフリップフロップ9
1と、更新命令UPDRに従ってフリップフロップ91
の出力信号/データを取込むフリップフロップ92と、
動作モード指示信号TMに従って入力ノードの通常信号
INとフリップフロップ92のラッチ信号/データの一
方を選択するセレクタ93を含む。
【0222】このレジスタ回路RGが入力端子に対して
設けられる場合には、入力信号INは外部から入力端子
に与えられる信号であり、このセレクタ93の出力信号
/データOUTが、内部回路86へ与えられる。一方、
このレジスタ回路RGが、出力端子に対して設けられて
いる場合には、入力信号INは、内部回路86の出力信
号/データであり、セレクタ93の出力信号OUTが出
力端子に与えられる。
【0223】この図27(B)に示すレジスタ回路RG
の構成において、フリップフロップ91を介して、順次
信号/データが転送される。このフリップフロップ91
へ与えられるシフトクロック信号SCは、クロック分配
回路から与えられるクロック信号CLKと次段のレジス
タ回路で与えられるシフトクロック信号SCとに従って
対応のクロック制御回路から生成される。このフリップ
フロップ91におけるシフトクロック信号SCを、この
レーシング防止装置80に含まれるクロック制御回路に
おいてそのデータ出力タイミングを調整することによ
り、スキャンパス88を介して正確に信号/データを転
送することができる。
【0224】フリップフロップ92は、更新クロックU
PDRに従って前段のフリップフロップ91の出力デー
タをラッチするだけであり、この場合にはフリップフロ
ップ91の状態は確定しており、このフリップフロップ
92の更新クロックUPDRに対してクロック制御回路
を特に設ける必要はない。
【0225】このスキャンパス88においては、JTA
G準拠のバンドレススキャンレジスタが用いられてい
る。しかしながら、このスキャンパス88の構成におい
ては、内部回路86の内部ノードの信号/データを転送
するスキャンパスが構成されてもよく、特にJTAG準
拠のバンドレススキャンレジスタに限定されない。この
スキャンパス88において、内部ノードを外部から観測
可能状態とするように内部ノードへ外部からアクセスす
るパスが構成されればよい。シフトクロック信号に従っ
て順次信号/データを転送するスキャンパスが構成され
ていれば、このレーシング防止装置84を利用すること
により、確実に、高速で信号/データを転送することが
できる。特に、スキャンパスが長い場合に、このレーシ
ング防止装置84を利用することにより、正確に、信号
/データを転送することができる。
【0226】また、図27(B)に示すレジスタ回路R
Gにおいては、フリップフロップ91および92が利用
されている。しかしながら、このフリップフロップ91
および92としては、トランスペアレント状態/ラッチ
状態を取る通常のラッチ回路が用いられてもよい。
【0227】また、この実施の形態9に示す各具体的な
構成においてクロック分配回路が配置されていなくても
よい。1つのクロックドライバからの内部クロック信号
に従って、各データ転送/保持回路が動作する構成が利
用されてもよい。
【0228】以上のように、この発明の実施の形態9に
従えば、クロック信号に従ってカウント動作、分周動作
および転送動作を行なう回路装置に対して次段回路のラ
ッチ状態を条件としてデータ/信号の次段回路への転送
を行なうように構成しており、これらの回路装置におい
て、レーシングを確実に防止することができ、正確な動
作を実現することができる。またスキャンパスにおいて
も、テストデータを正確に転送することができ、正確に
テストを行なうことができる。
【0229】また、これらの回路装置は、ラッチ回路ま
たはフリップフロップの間に論理回路を設けて所望の処
理を行なえる装置である。機能ブロック間においてバウ
ンダリスキャンレジスタが各機能ブロックを取囲むよう
に配置される構成の場合、スキャンレジスタ回路を介し
て機能ブロック間をデータ/信号を正確に転送すること
ができる。
【0230】なお、図27(A)に示す構成において
は、クロック分配回路82においては、TAPコントラ
ーラ80が、テストクロック信号TCLKに従ってシフ
トクロック信号SCLKを生成してクロック分配回路8
2に与え、このクロック分配回路82により内部クロッ
ク信号CLKが生成されてレーシング防止装置84に与
えられる。このレーシング防止装置84からレジスタ回
路RGに対し、この内部クロック信号と各前段のレジス
タ回路の状態とに応じてシフトクロックSCが与えられ
る。このクロック分配回路としては、クロックメッシュ
方式、フィッシュボーン方式、クロックツリー方式のい
ずれが用いられてもよく、また単にクロック伝達線がル
ープ状に配置されるだけの構成であってもよい。
【0231】
【発明の効果】以上のように、この発明に従えば、次段
の転送/保持回路のラッチ状態を検出し、その検出結果
に従って次段の回路へのデータ/信号の転送を許可して
おり、レーシングを確実に防止してデータ/信号を転送
することができる。また、レーシング回避のための遅延
回路を配置する必要がなく、レーシングに起因するホー
ルド違反が生じることがなくなり(セットアップ時間が
保証されていればホールド時間は確保されるため)、タ
イミング検証が容易となる。また、遅延回路を用いてい
ないため、タイミング検証結果に基づくクロック信号の
タイミングの改訂も容易となる。
【0232】すなわち、トランスペアレント状態とラッ
チ状態とを有するラッチ回路を縦続接続し、これらのラ
ッチ回路が相補的にトランスペアレント状態およびラッ
チ状態となるラッチ回路が交互に配置されている構成に
おいて、次段のラッチ回路のクロック入力ノードと対応
のクロック信号とに従って対応のラッチ回路の状態を制
御するクロック制御回路をラッチ回路に対応して配置し
ており、次段ラッチ回路の状態が確定した後に、前段の
ラッチ回路の状態を更新することができ、レーシングの
発生を防止することができる。また、連続するラッチ回
路においては、相補的にトランスペアレント状態および
ラッチ状態となっており、次段回路の制御信号は前段の
ラッチ回路の動作に影響を及ぼすだけであり、この制御
信号のフィードバック経路の長さは十分短く、ラッチ回
路のトランスペアレント状態およびラッチ状態の時間を
十分に長くすることができ、安定に各ラッチ回路を動作
させることができる。
【0233】また、対応のクロック信号が活性状態であ
りトランスペアレント状態を指定しかつ次段のラッチ回
路の制御信号がラッチ状態を指定するときに、この制御
信号をトランスペアレントを指定する状態に設定するこ
とにより、次段のラッチ回路がラッチ状態となった後
に、前段のラッチ回路をトランスペアレント状態として
信号/データを転送することができ、確実にレーシング
を防止することができる。
【0234】また、対応のクロック信号が非活性状態で
あり、対応のラッチ回路のラッチ状態を指定するときに
は、対応のラッチ回路をラッチ状態に設定しており、ラ
ッチ回路のラッチ期間を十分に長くすることができ、安
定に信号/データをラッチすることができる。
【0235】また、データ転送経路が複数列設けられて
いる場合、これらの複数列のデータ転送経路の対応のラ
ッチに対し共通にクロック制御回路を配置することによ
り、クロック制御回路の数を低減することができ、レイ
アウト面積および消費電力を低減することができる。
【0236】また、ラッチ回路の選択された位置に論理
回路を介挿することにより、論理回路に正確なデータを
転送して論理処理を行なわせることができ、高速で正確
に論理処理を行なうことが可能となる。
【0237】また、この論理回路前段のラッチ回路にお
いては、次段のラッチ回路が、ラッチ状態に設定されて
いると擬制して対応のラッチ回路に対する制御信号を生
成することにより、論理回路に対するデータ/信号を早
いタイミングで転送することができ、論理回路の処理時
間を十分に確保することができる。
【0238】論理回路の前段に配置されるラッチ回路に
対しては、対応のクロック信号に従って状態を制御する
ことにより、この論理回路前段のラッチ回路を制御する
部分のレイアウト面積を低減することができ、消費電流
を低減することができる。また、対応のクロック信号に
従って論理回路前段のラッチ回路の動作を制御してお
り、ラッチ回路の状態がこの論理回路前段のラッチ回路
に影響を及ぼさないため、対応のクロック信号が規定す
るサイクルで、論理回路にデータ/信号を伝達すること
ができ、論理回路において十分な処理時間を与えること
ができる。
【0239】また、論理回路前段のラッチ回路に対して
は、対応のクロック信号と次段のラッチ回路がラッチ状
態であることを示す状態が固定された信号とに従ってこ
の論理回路前段のラッチ回路の動作を制御しており、論
理回路に対しては、対応のクロック信号に従って信号/
データを転送することができ、十分な処理時間を論理回
路に与えることができる。また、クロック制御回路は、
対応のクロック信号と前段のラッチ回路に対する制御信
号とを等価的に受けており、他のラッチ回路に対するク
ロック制御回路と同一構成を取ることができ、論理回路
の介挿位置に関わらずクロック制御回路の構成をすべて
同じとすることができ、レイアウトが簡略化され、また
ロジック回路位置の介挿位置の変更に関しても容易に対
応することができる。
【0240】また、最終段のラッチ回路に対しては、同
様、対応のクロック信号とラッチ指示状態に固定された
信号とを受けることにより、この最終段のラッチ信号に
従って最終出力データを転送することができ、早いタイ
ミングで出力データ信号を確定状態に設定することがで
きる。また、この最終段のラッチ回路に対するクロック
制御回路は、他のラッチ回路のクロック制御回路と同様
の構成であり、このデータ転送経路の長さが変更される
場合においても、ブロック制御回路の制御信号の論理レ
ベルを変更するだけで容易に対応することができ、シス
テム構成の変更にも容易に対応することができる。
【0241】また、最終段のラッチ回路に関しては、対
応のクロック信号に従ってその最終段ラッチ回路の状態
を制御することにより、最終段のラッチ回路に対するク
ロック制御回路のレイアウト面積を削減することがで
き、消費電力を低減することができる。
【0242】また、異なる分配経路を介して伝達される
クロック信号を受けるブロックの境界部に配置される境
界ラッチにおいては、次段のラッチ回路の状態に従って
前段のラッチ回路の状態を制御することにより、このブ
ロック間のクロックスキューが大きい場合においても、
確実にレーシングを防止して信号/データを転送するこ
とができる。また、単に次段ラッチ回路の状態のみで、
前段のラッチ回路の動作を制御しており、遅延回路など
をタイミング調整のために用いる必要がなく、タイミン
グの検証結果に基づくタイミング調整を容易に行なうこ
とができる。
【0243】また、このラッチ回路を用いて信号/デー
タを転送するスキャンパスを構成することにより、正確
に信号/データを転送することのできるスキャンパスを
実現することができ、内部回路を正確に所望の状態に設
定することができる。
【0244】また、フリップフロップ列において所望の
位置に、論理回路を配置し、この論理回路前段のフリッ
プフロップの制御は、次段のフリップフロップがラッチ
状態にあると擬制して制御を行なうことにより、論理回
路に対しては、クロック信号に従って信号/データを転
送することができ、十分な処理時間を確保することがで
き、正確な論理処理を行なうことができる。また、制御
信号のフィードバック経路が、この論理回路部分におい
て分断されるため、制御信号のフィードバック遅延を短
くすることができ、論理回路に対する処理時間を十分に
長くすることができる。
【0245】また、この論理回路前段に対して配置され
るフリップフロップは、その対応のクロック信号に従っ
て動作状態を制御することにより、論理回路前段のフリ
ップフロップに対するクロック制御回路のレイアウト面
積を低減することができる。
【0246】また、この論理回路前段のフリップフロッ
プに対しては、対応のクロック信号と次段のフリップフ
ロップがラッチ状態に固定されたことを示す信号とに従
って、この論理回路前段の動作を制御することにより、
フリップフロップそれぞれにおいては、対応のクロック
信号と次段のフリップフロップに対する制御信号とに従
って対応のフリップフロップの動作制御を行なう構成が
実現され、フリップフロップそれぞれに対するクロック
制御回路の構成をすべて同一とすることができる。した
がって論理回路の介挿位置に応じ、クロック制御回路の
フィードバックされる制御信号の論理値を変更するだけ
で、容易に対応のフリップフロップに対する制御を調整
することができる。これにより、論理回路の介挿位置に
関わらず、正確な信号/データの転送を行なうことがで
きる。
【0247】また、論理回路介挿位置において、次段の
フリップフロップはラッチ状態にあると擬制して論理回
路前段のフリップフロップの動作を制御することによ
り、この各クロック制御回路の制御信号のフィードバッ
ク経路を分割することができ、フィードバック制御信号
の遅延時間を低減することができ、フリップフロップか
ら論理回路へのデータ/信号の転送タイミングを早くす
ることができ、十分な処理時間を論理回路へ与えること
ができる。
【0248】また、異なる分配経路を介してクロックを
受けるフリップフロップに対しては、次段のフリップフ
ロップに対する制御信号をフィードバックして前段のフ
リップフロップの動作を制御することにより、このブロ
ック間でのクロックスキューが大きい場合においても、
正確にデータ/信号の転送を行なうことができる。
【0249】また、このフリップフロップによりスキャ
ンパスを構成することにより、正確に、データ/信号を
クロック信号に同期して転送することができ、内部回路
を所望の状態に設定することができ、また内部回路の状
態を外部で確実にかつ正確に検証することができる。
【0250】また、複数の信号転送経路が並列に配置さ
れているとき、複数の信号転送経路の対応して配置され
るフリップフロップに対し共通にクロック制御回路を配
置することにより、クロック制御回路の数を低減するこ
とができ、レイアウト面積および消費電力を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、この発明の実施の形態1に従う同
期型データ転送処理装置の構成を示す図であり、(B)
は、(A)に示す回路装置の動作を示すタイミング図で
ある。
【図2】 図1(A)に示すクロック制御回路の制御信
号のタイミングを示す図である。
【図3】 図1に示す同期型データ転送処理装置のセッ
トアップ/ホールド時間を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に従う同期型データ
転送処理装置の構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に従う同期型データ
転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図6】 図5に示す回路装置の動作を示すタイミング
図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の変更例を概略的に
示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3のクロック制御回路
の具体的構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3のクロック制御回路
の他の構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4の構成を示す図で
ある。
【図11】 この発明の実施の形態4の変更例の構成を
示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態5に従う同期型デー
タ転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態5の変更例を示す図
である。
【図14】 図13に示すフリップフロップの構成の一
例を示す図である。
【図15】 図14に示すフリップフロップの動作を示
すタイミング図である。
【図16】 この発明の実施の形態6に従う同期型デー
タ転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態6の変更例を示す図
である。
【図18】 この発明の実施の形態7に従う同期型デー
タ転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図19】 図18に示すクロック制御回路の動作を示
すタイミング図である。
【図20】 この発明の実施の形態7の変更例を示す図
である。
【図21】 この発明の実施の形態8に従う同期型デー
タ転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態8の変更例を示す図
である。
【図23】 この発明の実施の形態9に従う同期型デー
タ転送処理装置の構成を概略的に示す図である。
【図24】 この発明の実施の形態9の変更例1の構成
を概略的に示す図である。
【図25】 この発明の実施の形態9の変更例2の構成
を概略的に示す図である。
【図26】 この発明の実施の形態9の変更例3の構成
を概略的に示す図である。
【図27】 (A)は、この発明の実施の形態9の変更
例4の構成を概略的に示す図であり、(B)は、図27
(A)に示すレジスタ回路の構成の1例を示す図であ
る。
【図28】 従来の同期型データ転送処理装置の構成を
示す図である。
【図29】 図28に示す回路装置の動作を示すタイミ
ング図である。
【図30】 図28に示す回路装置の動作をさらに詳細
に示すタイミング図である。
【図31】 図28に示す回路装置のセットアップ時間
を示す図である。
【図32】 従来の同期型データ転送処理装置の他の構
成を概略的に示す図である。
【図33】 図32に示すフリップフロップの構成の一
例を示す図である。
【図34】 図32に示す回路装置の動作を示すタイミ
ング図である。
【図35】 図32に示す回路装置のデータ転送処理動
作を示すタイミング図である。
【図36】 従来の同期型データ転送処理装置のさらに
他の構成を示す図である。
【図37】 図36に示す回路装置の動作を示すタイミ
ング図である。
【符号の説明】
LTa−LTc ラッチ回路、CTLa−CTLc ク
ロック制御回路、10クロック分配回路、LTa0−L
Tak,LTb0−LTbk,LTc0−LTck ラ
ッチ回路、15a−15c 多ビット転送回路、16a
−16c,17a−17c クロックドライバ、LT
i,LTj ラッチ回路、LGK 論理回路、CTL
i,CTLj クロック制御回路、LTF 最終段ラッ
チ回路、CTLF クロック制御回路、5 NANDゲ
ート、6,8,20 インバータ、7 NORゲート、
22 インバータ、FFa0−FFa9,FFb0−F
Fb9,FFc0−FFc9 フリップフロップ、CN
Ta−CNTc クロック制御回路、30a−30c
多ビット転送回路、37a−37c クロックドライ
バ、35 ANDゲート、FFBa0−FFBa9,F
FBb0−FFBb9,FFBc0−FFBc9 フリ
ップフロップ、37a−37c クロックドライバ、4
0a−40c 多ビット転送回路、CMRa−CMRc
クロック制御回路、41 OR回路、FFP−FF
s,FFBp−FFBs フリップフロップ、CNTp
−CNTs,CNRp−CNRs クロック制御回路、
LGC 論理回路、BKA,BKB 機能ブロック、F
F10,FF11,FF20,FF21 フリップフロ
ップ、CNT10,CNT11,CNT20,CNT2
1 クロック制御回路、10a,10b クロック分解
回路、BKC,BKD 機能ブロック、50a−50d
転送保持回路、52a−52d クロック制御回路、
54a−54d クロック分配回路、62 レーシング
防止装置、64 FIFO、70 シフトレジスタ、7
2 カウンタ、74 分周回路、80 TAPコントロ
ーラ、82 クロック分配回路、84 レーシング防止
装置、88 スキャンパス、RG レジスタ回路。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々がクロック入力ノードに印加される
    信号に従って、与えられた信号を出力ノードに通過させ
    るトランスペアレント状態と信号入力ノードの信号の変
    化に関わらず前記出力ノードの信号を保持するラッチ状
    態を取る複数の縦続接続されるラッチ回路を備える少な
    くとも1つのデータ転送路を備え、前記複数のラッチ回
    路において連続して配置されるラッチ回路においては、
    一方が前記ラッチ状態のときには、他方が前記トランス
    ペアレント状態となり、 前記複数のラッチ回路の状態を制御するための制御信号
    を生成して前記複数のラッチ回路に伝達する制御回路を
    備え、前記制御回路は、前記ラッチ回路に対応して配置
    され、各々が対応のラッチ回路に伝達されるクロック信
    号と次段のラッチ回路のクロック入力ノードの信号とに
    従って前記対応のラッチ回路のクロック入力ノードに前
    記制御信号を印加する複数のクロック制御回路を備え
    る、同期型データ転送処理装置。
  2. 【請求項2】 各前記クロック制御回路は、 前記対応のラッチ回路に対するクロック信号が活性状態
    でありトランスペアレント状態を指定しかつ前記次段の
    ラッチ回路のクロック入力ノードの制御信号がラッチ状
    態を指定するときに前記制御信号を前記トランスペアレ
    ント状態を指定する状態に設定する、請求項1記載の同
    期型データ転送処理装置。
  3. 【請求項3】 各前記クロック制御回路は、 前記対応のラッチ回路に対するクロック信号が非活性状
    態であり該対応のラッチ回路のラッチ状態を指定すると
    き、前記次段のラッチ回路のクロック入力ノードの制御
    信号の状態に関わらず、前記対応のラッチ回路に対する
    制御信号をラッチ状態を指定する状態に設定する、請求
    項2記載の同期型データ転送処理装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つのデータ転送路は、
    互いに並列に配置される複数のラッチ列を含み、各前記
    ラッチ列は、縦続接続される複数の前記ラッチ回路を有
    し、 前記制御回路は、前記複数のラッチ列に対し共通に配置
    され、各前記クロック制御回路は、前記複数のラッチ列
    の互いに対応して配置されるラッチ回路に対し共通に前
    記制御信号を伝達する、請求項1記載の同期型データ転
    送処理装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のラッチ回路の選択された位置
    に介挿され、少なくとも前段のラッチ回路からの信号に
    予め定められた処理を施して次段のラッチ回路へ転送す
    る論理回路をさらに備える、請求項1記載の同期型デー
    タ転送処理装置。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、 前記前段のラッチ回路に対して配置され、前記次段のラ
    ッチ回路に対する制御信号を、前記次段のラッチ回路に
    対する制御信号がラッチ状態に設定された状態であると
    擬制して、前記前段のラッチ回路に対する制御信号を生
    成するラッチ制御回路をさらに備える、請求項5記載の
    同期型データ転送処理装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、前記前段のラッチ回路
    に対して配置され、対応のクロック信号に応答して前記
    前段のラッチ回路に対する制御信号を生成するラッチ制
    御回路をさらに備える、請求項5記載の同期型データ転
    送処理装置。
  8. 【請求項8】 前記制御回路は、前記前段のラッチ回路
    に対応して配置され、対応のラッチ回路に伝達されるク
    ロック信号と前記次段のラッチ回路がラッチ状態にある
    ことを示す状態に固定された信号とを受けて、前記前段
    のラッチ回路に対する制御信号を生成するラッチ制御回
    路をさらに備える、請求項5記載の同期型データ転送処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記複数のラッチ回路の最終段のラッチ
    回路に対応して配置され、前記最終段のラッチ回路に伝
    達されるクロック信号とラッチ指示状態に固定された信
    号とを受け、前記最終段のラッチ回路に対する制御信号
    を生成するラッチ制御回路をさらに備える、請求項1記
    載の同期型データ転送処理装置。
  10. 【請求項10】 前記制御回路は、 前記複数のラッチ回路の最終段のラッチ回路に対応して
    配置され、前記最終段のラッチ回路に対して伝達された
    クロック信号に従って前記最終段のラッチ回路に対する
    制御信号を生成するラッチ制御回路をさらに備える、請
    求項1記載の同期型データ転送処理装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のラッチ回路は、別々の経路
    を介して伝達されるクロック信号を受けるブロックの境
    界部に配置され、一方のブロックから他方のブロックに
    信号を転送するための境界ラッチを含む、請求項1記載
    の同期型データ転送処理装置。
  12. 【請求項12】 前記複数のラッチ回路は、内部回路ノ
    ードを観測可能にするためのスキャンパスを構成する、
    請求項1記載の同期型データ転送処理装置。
  13. 【請求項13】 各々が互いに相補的にラッチ状態およ
    びトランスペアレント状態を取る第1および第2のラッ
    チ回路を有する複数のフリップフロップを含む少なくと
    も1つの信号転送経路、 前記信号転送経路の選択された位置に介挿され、与えら
    れた信号に所定の処理を施して出力する論理回路、およ
    び前記複数のフリップフロップの信号転送動作を制御す
    る転送制御回路を備え、前記転送制御回路は、前記フリ
    ップフロップに対応して配置され、各々が対応のフリッ
    プフロップに伝達されるクロック信号と次段のフリップ
    フロップに対する制御信号とに従って前記対応のフリッ
    プフロップに対する制御信号を生成するフリップフロッ
    プ制御回路を備え、前記フリップフロップ制御回路は、
    前記次段のフリップフロップがラッチ状態となることを
    前記次段のフリップフロップに対する制御信号が示して
    いるときに前記対応のフリップフロップに対する制御信
    号を前記伝達されたクロック信号に従って生成し、さら
    に前記論理回路の前段に配置されるフリップフロップに
    対応して配置され、前記論理回路の次段に配置されたフ
    リップフロップがラッチ状態にあると擬制して対応のク
    ロック信号に従って前記論理回路前段のフリップフロッ
    プに対する制御信号を生成する論理段制御回路を備え
    る、同期型データ転送処理装置。
  14. 【請求項14】 前記論理段制御回路は、前記論理回路
    の前段に対して配置される前記前段のフリップフロップ
    に対して伝達されるクロック信号に従って前記前段のフ
    リップフロップに対する制御信号を生成する、請求項1
    3記載の同期型データ転送処理装置。
  15. 【請求項15】 前記論理段制御回路は、前記論理回路
    の前段に対して配置される前記前段のフリップフロップ
    に対して伝達されるクロック信号と前記論理回路の次段
    のフリップフロップがラッチ状態にあることを示す状態
    に固定された信号とに従って前記前段のフリップフロッ
    プに対する制御信号を生成する、請求項13記載のデー
    タ転送処理装置。
  16. 【請求項16】 前記転送制御回路は、前記フリップフ
    ロップの最終段のフリップフロップに対応して配置さ
    れ、前記最終段のフリップフロップに対して伝達される
    クロック信号とラッチ指示状態に固定された信号とに従
    って前記最終段のフリップフロップに対する制御信号を
    生成する最終段制御回路をさらに備える、請求項13記
    載の同期型データ転送処理装置。
  17. 【請求項17】 前記転送制御回路は、前記フリップフ
    ロップの最終段のフリップフロップに対応して配置さ
    れ、前記最終段のフリップフロップに対して伝達される
    クロック信号に従って前記最終段のフリップフロップに
    対する制御信号を生成する最終段制御回路をさらに備え
    る、請求項13記載の同期型データ転送処理装置。
  18. 【請求項18】 前記複数のフリップフロップは、異な
    る分配経路を介して伝達されるクロック信号を受けるク
    ロックブロック境界部に配置されるフリップフロップを
    含む、請求項13記載の同期型データ転送処理装置。
  19. 【請求項19】 前記フリップフロップは、内部ノード
    を外部アクセス可能状態にするためのスキャンパスを構
    成する、請求項13記載の同期型データ転送処理装置。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも1つの信号転送経路
    は、互いに並列に配置されかつ各々が複数のフリップフ
    ロップを有する複数の転送経路を有し、各前記フリップ
    フロップ制御回路は、前記複数の転送経路の対応する位
    置に配置されたフリップフロップに対して共通に前記制
    御信号を伝達する、請求項13記載の同期型データ転送
    処理装置。
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