JP2003056573A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

Info

Publication number
JP2003056573A
JP2003056573A JP2001244323A JP2001244323A JP2003056573A JP 2003056573 A JP2003056573 A JP 2003056573A JP 2001244323 A JP2001244323 A JP 2001244323A JP 2001244323 A JP2001244323 A JP 2001244323A JP 2003056573 A JP2003056573 A JP 2003056573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
row
bearing
lubricating oil
rolling
rolling elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001244323A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Koiwa
有 小岩
Naoki Matsuyama
直樹 松山
Yasushi Morita
康司 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2001244323A priority Critical patent/JP2003056573A/ja
Publication of JP2003056573A publication Critical patent/JP2003056573A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/48Cages for rollers or needles for multiple rows of rollers or needles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/49Cages for rollers or needles comb-shaped
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/49Cages for rollers or needles comb-shaped
    • F16C33/494Massive or moulded comb cages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/24Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for radial load mainly
    • F16C19/28Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for radial load mainly with two or more rows of rollers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な付帯設備を用いることなく、グリース
潤滑される軸受への給脂を可能としてグリース寿命の長
期化を図り、軸受温度の変化が少なく、軸受トルクの安
定した転がり軸受を提供する。 【解決手段】 本発明の転がり軸受である複列円筒ころ
軸受10は、他方の列Aに配設された転動体13の個数
より少ない個数の転動体13を一方の列Bに所定の間隔
で周方向に配設すると共に、該一方の列Bの夫々の転動
体13間に保持器14に保持させて潤滑油含有ポリマー
16を周方向に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受に関
し、詳しくはグリース潤滑される複列円筒ころ軸受のグ
リースの寿命を長期化し、高速回転する主軸等を長期間
にわたって円滑に潤滑することができる、工作機械の主
軸等を支持するのに好適な複列円筒ころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の工作機械等の高速回転用軸受の潤
滑には、オイルミスト方式、オイルエア方式、ジェット
方式、グリース潤滑方式等の潤滑装置が使用されてい
る。オイルミスト方式は、潤滑油を微細な霧状にして、
圧縮空気により配管中を搬送して軸受内部に向けて噴出
させて潤滑を行うようにしたものである。オイルエア方
式は、極微量の潤滑油をプランジャ機構等を利用して空
気配管中に吐出し、ノズルから空気と共に軸受内部に向
けて噴出させて潤滑を行うようにしたものである。ジェ
ット方式は、高圧ポンプによって加圧された潤滑油を、
直接吐出径の小さなノズルから高速で軸受内部に向けて
噴出して潤滑を行うようにしたものである。グリース潤
滑方式は、軸受内部にグリースを充填して転動体と外
輪、内輪の潤滑作用を行うようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の潤滑方法の内、オイルミスト方式においては、
圧縮空気を使用することから騒音の発生や潤滑油のミス
トが飛散して作業環境を汚染する問題があった。また、
油タンク、ポンプ、プランジャ、分圧器、電磁バルブ、
ノズル等の多数の装置を必要とし、付帯設備に多大の費
用を要し、装置が大型化するという問題があった。
【0004】オイルエア方式においては、圧縮空気を使
用することから、オイルミスト方式と同様に騒音の発生
や、飛散ミストによる環境の悪化の問題があった。ま
た、間欠的に給油されるため、軸受内の潤滑油の量、即
ち潤滑状態が時間と共に変化し、特に潤滑油が給油され
た直後は、軸受トルクや軸受の温度の変動が大きく、不
安定となる問題があり、工作機械の軸受に使用する場合
には加工精度に悪影響を与えるという問題があった。
【0005】ジェット方式においては、高圧ポンプを含
む付帯設備が大型となり、多大な費用を要する問題があ
った。また、軸受への給油量が多くなることから、給油
時の軸受トルクの変動や、攪拌抵抗の増大による発熱に
伴う軸受の温度の変動の問題があった。
【0006】グリース潤滑方式においては、付帯設備を
要さず、取扱いが容易であると言う他の潤滑方式にない
利点を有するが、最近の工作機械等で要求されてきてい
る高速回転においては、軸受の転がり寿命よりも前にグ
リースが劣化して軌道面の摩耗や軸受の焼付き等の恐れ
がありグリース寿命の長期化が大きな問題であった。
【0007】グリース寿命の長寿命化のために比較的多
量のグリースを封入すると、グリースの攪拌抵抗に伴う
発熱が大きくなり、工作機械では軸受における発熱が加
工精度に影響を与えると共に、排出されるグリースによ
って周辺が汚染されるという問題があった。これを防止
するためにグリースの封入量を少なくすると、軸受の潤
滑寿命が短くなるという欠点があった。
【0008】長期間にわたって潤滑性能を良好な状態に
維持するために、グリースを間欠的に供給するシステム
も提案されているが、該システムには給脂装置、分配
器、給脂配管等の設備を必要とし、設備が大型となって
多大の費用を要するばかりでなく、メンテナンスコスト
が増大するという問題があった。また、間欠的に給脂す
ることから潤滑条件が変化し、給脂時にグリースの攪拌
抵抗による発熱や回転トルク等の変動が発生し、熱が加
工精度に影響する工作機械においては、望ましいもので
はなかった。
【0009】また、実開平5−94531には、内輪の
内径面にグリースポケットを設けると共に、該グリース
ポケットから軌道面に連通する連通孔を貫通させ、グリ
ースポケット内に配設したプラスティックグリースから
潤滑油を給脂するようにしたものが提案されている。し
かしながら、内輪にグリースポケット及び連通孔の複雑
な加工を施す必要があり、該加工に伴う内輪の強度補強
を考慮しなければならず、コスト高となる等の問題があ
った。以上の観点からグリース潤滑の利点を損なうこと
なく、グリース寿命を長期化して安定して潤滑できるよ
うにすることが強く要望されている。
【0010】本発明は、高価な付帯設備を用いることな
く、グリース潤滑される軸受への給脂を可能としてグリ
ース寿命の長期化を図り、軸受温度の変化が少なく、軸
受トルクの安定した転がり軸受を提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記課題
は、請求項1記載の転がり軸受であって、外輪と、内輪
と、前記外輪と前記内輪との間に転動自在とされ2列に
整列させて周方向に配設された複数個の転動体と、前記
転動体を保持する保持器とからなる転がり軸受におい
て、他方の列に配設された前記転動体の個数より少ない
個数の前記転動体を一方の列に所定の間隔で周方向に配
設すると共に、前記一方の列の夫々の前記転動体間に前
記保持器に保持された潤滑補助材料を周方向に配設した
ことを特徴とする転がり軸受によって達成することがで
きる。
【0012】前記構成の転がり軸受によれば、一方の列
に配設する転動体の個数を削減して確保したスペースに
潤滑補助材料を配設したので、転がり軸受を回転させる
と遠心力によって潤滑補助材料に含有されている潤滑油
が徐々に遊離し、転がり軸受に給脂される。給脂は、転
がり軸受の回転時にのみ、回転速度に比例した微量の潤
滑油が軸受に給脂されるので、軸受の停止時に給脂した
場合に問題となる攪拌抵抗の急激な増加及びこれに伴う
突発的な油切れ、急激な温度上昇を生じることはなく、
安定してグリースの潤滑機能を補助する。これにより、
グリースの寿命を長期化することができ、長期間にわた
って安定した回転が得られる。
【0013】また、給脂装置、分配器、給脂配管等の給
脂のための特別な装置や該装置のメンテナンスを必要と
せず、安価で且つ極めて容易に給脂することができ、更
には軸受のサイズも従来の軸受と同じ大きさとすること
ができるので、該軸受を組み込んだ装置も大きくなるこ
とはない。
【0014】給脂される潤滑油の量は、遠心力に比例し
て潤滑補助材料から遊離するので、低速回転時には少量
の潤滑油で潤滑することができると共に、高速回転時に
は多量の潤滑油が潤滑補助材料から自動的に給脂され、
過不足のない理想的な給脂を行うことができる。
【0015】また、一方の列の転動体の個数を少なくす
ることから、軸受の許容ラジアル負荷容量は小さくなる
が、最近の高速主軸では、ベルト駆動やギヤ駆動からカ
ップリング直結によるダイレクト駆動やモータビルトイ
ン駆動方式が主流となっており、駆動時のラジアル荷重
は小さいので転動体の個数を少なくすることによる障害
は全く無い。
【0016】また、請求項2記載の転がり軸受であっ
て、外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に転動
自在とされ2列に整列させて周方向に配設された複数個
の転動体と、前記転動体を保持する保持器とからなる転
がり軸受において、他方の列に配設された前記転動体の
個数より少ない個数の前記転動体を一方の列に所定の間
隔で周方向に配設すると共に、前記一方の列の夫々の前
記転動体間に前記保持器に保持された潤滑補助材料を周
方向に配設し、かつ前記保持器の案内面に前記潤滑補助
材料を配設したことを特徴とする転がり軸受によって達
成することができる。
【0017】前記構成の転がり軸受において、潤滑補助
材料は保持器の案内面にも増設して配設されているの
で、上記請求項1記載の転がり軸受の作用効果に加え
て、より多量の潤滑油を保有することができ、長期間の
給脂が可能となってグリースの長寿命化を一層図ること
ができる。
【0018】また、請求項3記載の転がり軸受であっ
て、前記潤滑補助材料は潤滑油含有ポリマーであること
を特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受によっ
て達成できる。
【0019】前記構成の転がり軸受において、潤滑油含
有ポリマーとは、例えば、ポリオレフィンと鉱油等の潤
滑油とからなるもの、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂と
グリース、潤滑油とからなるものが挙げられる。また、
ジアリルフタレート、ボリウレタン、ポリノルボルネン
等とグリース、潤滑油とからなるもの、又は熱で硬化或
いは架橋するものなどを使用することができる。潤滑油
含有ポリマーは、上記樹脂とグリース、潤滑油を混練し
たペーストを型の中に充填し、加熱することにより固形
化して製作されている。従って、保持器に形成された潤
滑油含有ポリマーを組み込むポケットの大きさ、形状に
合わせて独立した工程で該潤滑油含有ポリマーを製作し
ておき、軸受の組立て時に転動体と同様にポケットに組
み込むことで軸受を容易に製作することができる。
【0020】潤滑油含有ポリマーのポリエチレン等の熱
可塑性樹脂とグリース・潤滑油との配合は、重量%でグ
リース・潤滑油を30%から95%とすることが好まし
い。グリース、潤滑油の分離のし易さは、配合割合で異
なるので、軸受の使用条件に合わせて最適な配合割合を
選択することができる。即ち、転がり軸受に配設する潤
滑油含有ポリマーの配合割合から、予め潤滑油の補充
量、補充時間を推定することができ、軸受の寿命を予測
することができるので、軸受の突然の焼付き等を防止す
ることができる。また、保持器に形成された潤滑油含有
ポリマーを組み込むポケットの大きさに合わせて配合割
合の異なる数種類の潤滑油含有ポリマーを予め製作して
おき、軸受の使用条件に合わせて最適な組成の潤滑油含
有ポリマーを選択して組み込むことにより、極めて安価
で且つ容易に使用条件に最適の転がり軸受を製作するこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の転がり軸受の実施
形態を図1乃至図4に基づいて詳細に説明する。図1は
本発明の転がり軸受の第1実施形態を示す複列円筒ころ
軸受の部分破断斜視図、図2は図1における複列円筒こ
ろ軸受の列Bの縦断面図、図3は本発明の転がり軸受の
第2実施形態を示す複列円筒ころ軸受の縦断面図、図4
は本発明の転がり軸受の第3実施形態を示す複列円筒こ
ろ軸受の縦断面図である。図1に示すように本発明の第
1実施形態の複列円筒ころ軸受10は、外輪11と、内
輪12と、列A及び列Bの2列に整列させて外輪11と
内輪12との間に転動自在に配設された転動体13と、
該転動体13を保持する保持器14とから構成されてい
る。
【0022】保持器14は、銅合金製又は合成樹脂製で
あり、内輪12の軸線方向中央に配置されたリング部1
4aと、リング部14aから軸線方向両方向に交互に延
びる片側に24本の柱部14bとが形成されており、周
方向に隣接する柱部14bの間には片側に24個、合計
48個のポケット15が形成されている。ポケット15
は、各列に24個形成されており、列Aのポケット15
には、24個の転動体13が夫々転動自在に収納され、
列Bのポケット15には、1個おきに合計12個の転動
体13が転動自在に収納されている。
【0023】列Bの転動体13が収納されていないポケ
ット15には、潤滑補助材料である潤滑油含有ポリマー
16が12個、夫々収納されている。なお、潤滑油含有
ポリマー16は、ポケット15の形状に合わせて別の工
程で製作しておき、複列円筒ころ軸受10の組立て時に
ポケットに組み込むようになっている。
【0024】次に、本実施形態の複列円筒ころ軸受10
の作用を説明する。図1及び図2に示すように、本実施
形態の複列円筒ころ軸受10は、軸受を回転させると軸
受内に封入されているグリースによって潤滑が行われる
と共に、潤滑油含有ポリマー16に遠心力が作用し、該
潤滑油含有ポリマー16に含有されている潤滑油が徐々
に遊離し、外輪11、内輪12の転動面及び転動体13
に付着して潤滑するのでグリースの劣化が防止される。
また、潤滑油含有ポリマー16からの給脂は、複列円筒
ころ軸受10の回転時にのみ、微量ずつ給脂されるの
で、複列円筒ころ軸受10の停止時に給脂した場合に問
題となる攪拌抵抗の急激な増加及びこれに伴う突発的な
油切れ、急激な温度上昇を生じることはない。従って、
グリースの寿命を長期化することができ、長期間にわた
って安定した回転が得られる。
【0025】給脂される潤滑油の量は、遠心力に比例し
た量が潤滑油含有ポリマー16から遊離するので、少量
の潤滑油で潤滑することができる低速回転時には少量、
より多くの潤滑油が要求される高速回転時には多量の潤
滑油が自動的に潤滑油含有ポリマー16から給脂され、
過不足のない理想的な給脂を行うことができる。
【0026】なお、列Bの転動体13の個数を少なくす
ることから、複列円筒ころ軸受10の許容ラジアル負荷
容量は小さくなるが、最近の高速主軸では、ベルト駆動
やギヤ駆動からカップリング直結によるダイレクト駆動
やモータビルトイン駆動方式が主流となっており、駆動
時のラジアル荷重は小さいので転動体13の個数を少な
くすることによる障害は全く無い。また、列Bに配設す
る転動体13は、略等間隔で周方向に配設することによ
り、複列円筒ころ軸受10にかかる負荷は均等に分散さ
れる。
【0027】本実施形態の複列円筒ころ軸受10は、単
に従来形の複列円筒ころ軸受の列Bから適宜の個数の転
動体13を除去し、除去した転動体13の代わりに潤滑
油含有ポリマー16を組み込むことで製作することがで
き、構成部品を従来形の複列円筒ころ軸受と共通に使用
することができ、安価で且つ容易に製作することができ
る。
【0028】次に、本発明の第2実施形態の複列円筒こ
ろ軸受20を説明する。なお、第1実施形態の複列円筒
ころ軸受10と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。図3に示すように、複列円筒ころ軸受20は、
第1実施形態の複列円筒ころ軸受10と同様に、外輪1
1と、内輪12と、転動体13と、保持器21とから構
成されている。
【0029】保持器21は、内輪12の軸線方向中央に
配置されたリング部21aと、リング部21aから軸線
方向、列A側及び列B側に延びる柱部21bとが形成さ
れている。列A側の柱部21bは、15°ごとの等間隔
で24本設けられており、周方向に隣接する柱部21b
の間に形成された24個のポケット15には、合計24
個の転動体13が転動自在に収納されている。列B側の
柱部21bは、15°と45°の間隔で交互に合計12
本設けられている。即ち、周方向に隣接する柱部21b
の間に15°の狭い間隔の6個のポケット15と、45
°の広い間隔の6個のポケット22とが交互に形成され
ている。
【0030】狭い間隔のポケット15には、列Aと同様
に6個の転動体13が転動自在に配設され、広い間隔の
ポケット22には、潤滑補助材料である6個の潤滑油含
有ポリマー23が収納されている。
【0031】次に、本実施形態の複列円筒ころ軸受20
の作用を説明する。図3に示すように、本実施形態の複
列円筒ころ軸受20は、第1実施形態の複列円筒ころ軸
受10の約3倍の容量を持つ潤滑油含有ポリマー23が
列Bの保持器21に保持されており、より長期間にわた
って給脂することが可能となり、複列円筒ころ軸受20
のさらなる長寿命化に貢献する。その他の作用は、第1
実施形態の複列円筒ころ軸受10と全く同様に作用す
る。
【0032】次に、本発明の第3実施形態の複列円筒こ
ろ軸受30を説明する。なお、第1実施形態の複列円筒
ころ軸受10と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。図4に示すように複列円筒ころ軸受30は、第
1実施形態の複列円筒ころ軸受10と同様に、外輪11
と、内輪12と、転動体13と、保持器31とから構成
されている。
【0033】保持器31は、内輪12の軸線方向中央に
配置されたリング部31aと、リング部31aから軸線
方向に22.5°の間隔で交互に延び、片側に16本の
柱部31bが形成されており、周方向に隣接する柱部3
1bの間には片側に16個、合計32個のポケット15
が形成されている。ポケット15は、各列16個形成さ
れており、列Aのポケット15には、16個の転動体1
3が夫々転動自在に収納され、列Bのポケット15に
は、1個おきに合計8個の転動体13が転動自在に収納
されている。列Bの転動体13が収納されていないポケ
ット15には、潤滑補助材料である潤滑油含有ポリマー
16が8個夫々収納されている。保持器31の案内面3
1cには22.5°の間隔で16個の溝31dが形成さ
れており、該溝31dには、夫々潤滑油含有ポリマー3
2が配設されている。
【0034】なお、潤滑油含有ポリマー16及び32
は、ポケット15及び溝31dの形状に合わせて別の工
程で製作しておき、軸受の組立て時にポケットに組み込
むようになっている。その他の部分については、第1実
施形態の複列円筒ころ軸受10と同様であるので、同一
部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0035】次に、本実施形態の複列円筒ころ軸受30
の作用を説明する。図4に示すように、本実施形態の複
列円筒ころ軸受30は、保持器31の案内面31cに2
2.5°の間隔で16個の溝31dが形成され、該溝3
1dには、夫々潤滑油含有ポリマー32が配設されてい
る。従って、より多量の油含有ポリマー16を収納する
ことができ、グリース寿命も一層長期化することができ
る。その他の作用は、第1及び2実施形態の複列円筒こ
ろ軸受と全く同様に作用する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の転がり軸受によれば、一方の列に配設する転動体の
個数を削減して確保したスペースに、潤滑補助材料が保
持器に保持されて配設されているので、軸受を回転させ
ると遠心力によって潤滑補助材料に含有されている潤滑
油が徐々に遊離して給脂され、グリースの寿命を長期化
することができる。
【0037】また、給脂は、遠心力の作用により生じる
ので、軸受の回転時にのみ、微量の潤滑油が給脂され、
軸受の停止時に給脂した場合に問題となる攪拌抵抗の急
激な増加及びこれに伴う突発的な油切れ、急激な温度上
昇を生じることはない。また、給脂される潤滑油の量
は、遠心力に比例して潤滑補助材料から遊離するので、
低速回転時には少量、高速回転時には多量の潤滑油が潤
滑補助材料から自動的に給脂される。従って、過不足の
無い理想的な給脂を行うことができ、潤滑油の飛散によ
り環境を汚染することもない。
【0038】また、給脂のための給脂装置、分配器、給
脂配管や該装置のメンテナンスが不要であり、安価で且
つ極めて容易に安定して給脂することができ、軸受のサ
イズや該軸受を組み込んだ装置も大きくなることはな
い。また、圧縮空気を使用しないので、騒音の発生もな
く、静粛な潤滑を行うことができる。
【0039】本発明の請求項2記載の転がり軸受によれ
ば、夫々の転動体の間だけでなく、保持器の案内面にも
潤滑補助材料が配設されているので、より多量の潤滑油
を軸受内に保有することができ、長期間の給脂が可能と
なってグリースの長寿命化を一層図ることができる。
【0040】本発明の請求項3記載の転がり軸受によれ
ば、潤滑補助材料として潤滑油含有ポリマーを用い、保
持器で保持した状態で夫々の転動体の間及び保持器の案
内面に組み込んで配設するようにしたので、保持器のポ
ケットの大きさ、形状に合わせて予め他の工程で該潤滑
油含有ポリマーを製作しておき、軸受の組立て時に転動
体と同様にしてポケットに組み込むことで容易に製作す
ることができる。また、潤滑油含有ポリマーに含有され
る潤滑油等の組成割合は、任意に製作することができる
ので、数種類の組成割合の潤滑油含有ポリマーを予め準
備しておき、軸受の使用条件に合わせて最適な組成割合
の潤滑油含有ポリマーを選択して組み込むことができ、
極めて安価でかつ容易に使用条件に最適の転がり軸受を
製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転がり軸受の第1実施形態を示す複列
円筒ころ軸受の部分破断斜視図である。
【図2】図1における複列円筒ころ軸受の列Bの縦断面
図である。
【図3】本発明の転がり軸受の第2実施形態を示す複列
円筒ころ軸受の縦断面図である。
【図4】本発明の転がり軸受の第3実施形態を示す複列
円筒ころ軸受の縦断面図である。
【符号の説明】
10 複列円筒ころ軸受(第1実施形態の転がり軸
受) 11 外輪 12 内輪 13 転動体 14 保持器 16 潤滑油含有ポリマー(潤滑補助材料) 20 複列円筒ころ軸受(第2実施形態の転がり軸
受) 21 保持器 23 潤滑油含有ポリマー(潤滑補助材料) 30 複列円筒ころ軸受(第3実施形態の転がり軸
受) 31 保持器 31c 案内面 32 潤滑油含有ポリマー(潤滑補助材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 康司 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA12 AA13 AA24 AA32 AA43 AA52 AA62 BA26 BA34 BA45 BA50 CA01 CA12 DA14 EA53 FA31 FA48 GA31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との
    間に転動自在とされ2列に整列させて周方向に配設され
    た複数個の転動体と、前記転動体を保持する保持器とか
    らなる転がり軸受において、 他方の列に配設された前記転動体の個数より少ない個数
    の前記転動体を一方の列に所定の間隔で周方向に配設す
    ると共に、前記一方の列の夫々の前記転動体間に前記保
    持器に保持された潤滑補助材料を周方向に配設したこと
    を特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項2】外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との
    間に転動自在とされ2列に整列させて周方向に配設され
    た複数個の転動体と、前記転動体を保持する保持器とか
    らなる転がり軸受において、 他方の列に配設された前記転動体の個数より少ない個数
    の前記転動体を一方の列に所定の間隔で周方向に配設す
    ると共に、前記一方の列の夫々の前記転動体間に前記保
    持器に保持された潤滑補助材料を周方向に配設し、かつ
    前記保持器の案内面に前記潤滑補助材料を配設したこと
    を特徴とする転がり軸受。
  3. 【請求項3】前記潤滑補助材料は、潤滑油含有ポリマー
    であることを特徴とした請求項1又は2記載の転がり軸
    受。
JP2001244323A 2001-08-10 2001-08-10 転がり軸受 Pending JP2003056573A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244323A JP2003056573A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 転がり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244323A JP2003056573A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 転がり軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003056573A true JP2003056573A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19074268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244323A Pending JP2003056573A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 転がり軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003056573A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101322086B1 (ko) 2006-01-26 2013-10-28 섀플러 홀딩 게엠베하 운트 코. 카게 복열 앵귤러 콘택트 구형 롤러 베어링
WO2019138939A1 (ja) * 2018-01-10 2019-07-18 Ntn株式会社 スラストころ軸受
CN115370657A (zh) * 2022-08-05 2022-11-22 山东瑞新轴承制造有限公司 外圈为渗碳钢的多列圆柱滚子轴承

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101322086B1 (ko) 2006-01-26 2013-10-28 섀플러 홀딩 게엠베하 운트 코. 카게 복열 앵귤러 콘택트 구형 롤러 베어링
WO2019138939A1 (ja) * 2018-01-10 2019-07-18 Ntn株式会社 スラストころ軸受
CN115370657A (zh) * 2022-08-05 2022-11-22 山东瑞新轴承制造有限公司 外圈为渗碳钢的多列圆柱滚子轴承

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7267488B2 (en) Rolling bearing and spindle device for machine tools
US20050220383A1 (en) Ball bearing
KR20110072413A (ko) 슬라이딩 베어링 및 슬라이딩 베어링 조립체
JP2008240796A (ja) シール付きアンギュラ玉軸受及び主軸装置
JP2005188606A (ja) 電動機
JPH0579045U (ja) 転がり軸受
JP5948919B2 (ja) 玉軸受、それを用いたモータ及び主軸装置
EP3763958A1 (en) Tapered roller bearing
EP1767800A1 (en) Lubricating structure of rolling bearing
JP2003056573A (ja) 転がり軸受
JP5789973B2 (ja) 円筒ころ軸受及び工作機械用主軸装置
JP5691490B2 (ja) 円筒ころ軸受及び工作機械用主軸装置
EP1903230B2 (en) Rolling bearing apparatus
WO1994024446A1 (en) Self-pumping roller bearings
JP5018334B2 (ja) 転がり軸受装置
JP2007120767A (ja) 工作機械
JP4003247B2 (ja) 給油手段付転がり軸受装置
JP2004124995A (ja) 転がり軸受
JP2005180629A (ja) 転がり軸受
JP2004108544A (ja) ころ軸受
JP2002039188A (ja) 軸受装置
JP5644474B2 (ja) 円筒ころ軸受及び工作機械用主軸装置
JP2006132724A (ja) ころ軸受用保持器およびころ軸受
JPH11125260A (ja) 転がり軸受
JPH0522850U (ja) 転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071127