JP5018334B2 - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転がり軸受装置に関する。
従来、潤滑剤を供給する軸受装置は種々提案されている。例えば、特許文献1では、転がり軸受装置に付設された給油ユニットにより、潤滑油を吐出するようにされている。
又、工作機械やモータの主軸等に使用される軸受に対してグリース自体を供給する装置も提案されている(特許文献2)。これは、グリース潤滑で使用される例えば工作機械用高速軸受は、グリース寿命の点から、高速回転で長時間の運転ができないことから、新たにグリースを補給することが必要となっているからである。特許文献2では、このためグリースを外部補給装置から所定のタイミングで軸受に供給するようにしている。
又、グリースの基油のみを供給する転がり軸受装置も提案されている(特許文献3,特許文献4)。特許文献3の軸受装置では、固定側軌道輪を有する内輪又は外輪に隣接してグリース溜まりが設けられ、固定側軌道輪の軌道面側の周面に沿って隙間形成部品が設けられるとともに、グリース溜まりと隙間形成部品が形成する隙間にグリースが充填されている。そして、前記グリース溜まりと前記隙間と固定側軌道輪の軌道面とを繋ぐグリースを通路とし、毛細管現象を利用して該グリースの基油を潤滑油として転動体接触部に連続的に供給するようにしている。
又、特許文献4の軸受装置は、内輪に設けられた保持溝に対してグリースの基油を保持する保持部材が装着されて、前記保持部材が内輪と一体的にされている。特許文献3、特許文献4の軸受装置によれば、グリースの基油のみを補給するため、グリースの増稠剤の量が増加することがなく、グリースの攪拌抵抗を抑制できて、高速下で使用される軸受におけるグリースの短寿命化に伴う発熱等の不具合を解消できる利点がある。
特開2007−92886号公報 特開2004−76938号公報 特開2006−275196号公報 特開2004−324810号公報
ところが、特許文献1の軸受装置では、ダイヤフラム式マイクロポンプ等の吐出駆動を行う駆動源が必要になる問題があるとともに駆動源を制御する装置も必要となり、コスト高となる問題がある。又、特許文献2の軸受装置では、外部補給装置が必要となるため、特許文献1と同様に潤滑剤であるグリースを補給するための駆動源が必要であるとともに駆動源を制御する装置も必要となり、コスト高となる問題がある。
特許文献3の軸受装置では、軸受の周辺構造が複雑になる問題があるとともに、毛細管現象は表面張力によって起こることから、表面張力によって基油の供給能力が決定されてしまいその供給能力が低く、又、潤滑剤の供給量を可変できない問題がある。
特許文献4の軸受装置では、外部から軸受装置に対してグリースの基油を補給することから、補給時期を管理者側で決定する必要があり、面倒であったり、或いは外部補給装置が必要となるため、コスト高となる問題がある。
本発明の目的は、構造が簡単であり、軸受の回転速度に応じて潤滑剤を自動補給できる転がり軸受装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、固定側軌道部材、回転側軌道部材、及び両軌道部材を相対回転可能する複数の転動体を備えた軸受を含む転がり軸受装置において、潤滑剤と、同潤滑剤を保持する保持部材を収納する収納室を備えた収納室形成部材を前記固定側軌道部材の軸方向側に隣接配置し、前記収納室には、同収納室と連通され、前記回転側軌道部材の回転によって流れる空気を受け入れる吸気ノズルと、前記収納室と連通され、前記吸気ノズルが吸気した空気によって収納室内の潤滑剤を、前記軸受に向けて吐出する吐出ノズルを設け、前記吸気ノズルの開口を、前記回転側軌道部材の回転方向と反対方向に斜めに向かうように設け、前記吐出ノズルの開口を、前記回転側軌道部材の回転方向と同じ方向に斜めに向かうとともに、前記回転側軌道部材側又は前記転動体側に開口するように設けたことを特徴とする軸受装置を要旨とするものである。
請求項の発明は、請求項において、前記収納室形成部材が間座であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、吸気ノズルから回転側軌道部材の回転によって流れる空気を受け入れ、収納室内の潤滑剤を吐出ノズルから回転側軌道部材に向けて吐出するため、構造が簡単であるとともに、軸受の回転速度に応じて潤滑剤を自動補給できる効果を奏する。
また、吸気ノズルの開口が、回転側軌道部材の回転方向と反対方向に向かうように設けられていることにより、回転側軌道部材の回転に伴って流れる空気が、吸気ノズルの開口を介して収納室に効率よく入るため、収納室内の潤滑剤を吐出する圧力が高まり良好に潤滑剤を吐出できる。
また、吐出ノズルの開口が、回転側軌道部材の回転方向と同方向に向かうように設けられていることにより、吐出ノズルの開口内が、回転側軌道部材の回転に伴って流れる空気により吸引されて圧力が低下するため、収納室からの潤滑剤を回転側軌道部材に抵抗なく向けて吐出することができる。
請求項の発明によれば、固定側軌道部材に隣接する間座に収納室が設けられていることにより、収納室を固定側軌道部材に近接して配置することができ、吸気ノズル及び吐出ノズルを短くできるため、吸気ノズル内を通過する空気の流動抵抗や、潤滑剤の流動抵抗を抑制して、好適に潤滑剤を吐出できる。
(第1実施形態)
以下、本発明の転がり軸受装置を、グリース潤滑のアンギュラ玉軸受に具体化したを一実施形態を図1〜4に基づいて説明する。
図1に示すように、転がり軸受装置(以下、単に軸受装置10という)は、工作機械のハウジング12と駆動軸13(軸体)との間の環状空間に、所定の軸方向間隔を隔てて対で配置されている。なお、これら軸受装置10の構成は左右対称形状であるため、図2〜図4では一方の軸受装置10の構成のみ表している。
軸受装置10は、駆動軸13が圧入される内輪部材14と、この内輪部材14に同心に配置されてハウジング12に圧入される外輪部材15と、図2に示すように、内輪部材14の外周面に形成された内輪軌道面16及び外輪部材15の内周面に形成された外輪軌道面17の間に転動自在に配置される複数個の玉18とを備えている。前記玉18は保持器19により円周方向に等配された位置に保持されている。又、予め軸受内部に潤滑グリース(以下単に「グリース」という)Gが設けられている。前記グリースGの増稠剤として、例えばウレア系,Ba系,Li系が用いられ、基油30としてエステル+合成炭化水素系が用いられ、その粘度は40°C下で20〜30mm/s、グリースGの稠度はNLGI2相当である。基油30は潤滑剤に相当する。
本実施形態では、内輪部材14が回転側軌道部材に相当し、外輪部材15が固定側軌道部材に相当し、玉18が転動体に相当する。
図1に示すように、外輪部材15間に円筒状の外輪間座20が配置され、内輪部材14間に内輪間座21が配置されている。各軸受装置10の外輪部材15同士は軸方向一対のスペーサ22によって挟持されている。ハウジング12中心の支持孔24の軸方向一方側には段付部25が形成されている。
段付部25と支持孔24の軸方向他方側の開口部には抑えリング26が装着され、段付部25と抑えリング26との間に、外輪間座20、外輪部材15及びスペーサ22が挟持されている。
内輪間座21及び両軸受装置10の内輪部材14は、スペーサ23によって挟持されており、これらスペーサ23は、駆動軸13の軸方向一方側に螺着された抑えナット部材27と、駆動軸13の軸方向他方側に形成された鍔部28とにより挟持されている。
図1、図2に示すように、外輪間座20の外周面において、各外輪部材15に近接した部位には一対の溝状をなす収納室29が形成されている。外輪間座20は収納室形成部材に相当する。収納室29は、本実施形態では、周方向に始端及び終端を有する横断面C字状に形成されているが、横断面リング状に形成されていてもよい。収納室29は潤滑剤補給タンクとなるものである。収納室29は外輪間座20周方向に延びて形成されている。図3は、収納室29を周方向に展開した模式図である。同図に示すように、外輪間座20の軸方向の各端面には、それぞれ一対のノズル31,32が内輪部材14に対向するように設けられ、収納室29と連通されている。
収納室29内には、基油30を保持する環状の保持部材33が隙間なく嵌合されている。なお、図1〜4では基油30を図示するため、便宜上、保持部材33は収納室29の壁面とは間隔を開けて図示されている。保持部材33は、焼結材料、フェノール樹脂などを多孔質に形成したもの、フェルト、綿布のように基油30を含浸可能で、かつ、収納室29内に空気が吸気された際に、その圧力により基油30の離脱を許容する材質が用いられる。
ノズル31,32の開口のうち、一方は、内輪部材14の回転方向とは反対方向に向くように斜状に設けられ、他方は内輪部材14の回転方向とは同じ方向に向くように斜状に設けられている(図3参照)。
すなわち、図3の実線で示す矢印は、内輪部材14が正転する方向を示してお、この場合、ノズル31は、その開口が内輪部材14が正転する方向とは反対方向(逆転方向という)に斜めに向くように配置されるとともに、ノズル孔31aが直線状に延びて収納室29に連通されている。
この結果、内輪部材14が正転する場合、ノズル31は吸気ノズルとなり、内輪部材14が正転時に随伴して流れる空気を吸い込みして収納室29へ空気を送る。
又、ノズル32の開口は、内輪部材14が正転する方向に斜めに向かうように配置されている。この結果、内輪部材14が正転する場合、ノズル32は吐出ノズルとなり、内輪部材14が正転時に随伴して流れる空気により負圧が働くとともに、収納室29に送り込まれた空気の圧力により保持部材33に保持された基油30を吐出する。なお、正転とは図1において、駆動軸13が矢印で示す方向に回転したときをいい、逆転とは正転と反対方向の回転である。
又、図3の一点鎖線で示す矢印は、内輪部材14が逆転する方向を示しており、この場合、ノズル32は、その開口が内輪部材14が逆転方向とは反対方向(正転方向)に斜めに向くように配置されるとともに、ノズル孔32aが直線状に延びて収納室29に連通されている。この結果、内輪部材14が逆転する場合、ノズル32は吸気ノズルとなり、内輪部材14が逆転時に随伴して流れる空気を吸い込みして収納室29へ空気を送る。
又、ノズル31の開口は、内輪部材14が逆転する方向に斜めに向かうように配置されている。この結果、内輪部材14が逆転する場合、ノズル31は吐出ノズルとなり、内輪部材14が逆転時に随伴して流れる空気により負圧が働くとともに、収納室29に送り込まれた空気の圧力により保持部材33に保持された基油30を吐出する。
本実施形態では、図3に示すように外輪間座20の端面を隆起してノズル31,32をその隆起した部位に設けられているが、図4に示すように、ノズル31,32に対応して部位のみを突出してもよい。
又、図2に示すように各内輪部材14の対向する軸方向端面14aであって、内輪部材14が回転している際に前記ノズル31,32と相対する部位には、断面矩形でかつ周方向に沿った環状の溝34が形成されている。図2に示すように内輪軌道面16の片寄っている側の反対側には、断面略V字形のV字溝35が周縁部に沿うように環状に形成されている。このV字溝35は、内輪軌道面16上の玉18の接触部を回避する位置に形成されている。
溝34の角部には、給油孔36がV字溝35に開口して溝34とV字溝35とを連通するように形成されている。給油孔36は、内輪部材14の周方向に所定間隔置きに複数個(例えば6〜24箇所)に形成され、溝34側の開口がV字溝35側の開口よりも駆動軸13側に近位となるように配置されている。給油孔36の玉18側開口の径方向外方側部と玉18の転動面との間には、環状の隙間37が設けられている。
次に、本軸受装置10の潤滑動作について説明する。
軸受装置10の使用、すなわち駆動軸13の軸心回りの回転に伴なう内輪部材14の回転の際は、予め軸受内部に設けられているグリースGの基油30によって軸受内部が潤滑される。そして、軸受装置10の使用に伴ないグリースGの基油30の量が次第に軸受内部から減少する傾向にあった場合、増稠剤が軸受内部に残留することになる。
しかし、本実施形態では軸受装置10は、基油30を軸受内部に駆動軸13の回転速度、すなわち、軸受の回転速度に応じて自動補給する。すなわち、駆動軸13が正転した場合、内輪部材14も正転するため、そのときに随伴する空気をノズル31は吸気ノズルとして吸い込みして収納室29へ空気を送る。そして、収納室29の保持部材33に保持された基油30を負圧が働くノズル32側へ移動させる。ノズル32は吐出ノズルとして、保持部材33に保持された基油30を吐出する。
この基油30の吐出量は駆動軸13の回転速度に応じて変化する。すなわち、駆動軸13の回転速度が大きくなれば内輪部材14に随伴する空気流の速度も上昇して、ノズル31を介して吸入される空気量も増加するため、収納室29内の圧力が高まるとともに、ノズル32に働く負圧も増加するため保持部材33から開放される基油30も増加して、吐出される。
又、ノズル32から吐出された基油30は、溝34内に受け入れられる。
工作機械の駆動により駆動軸13が回転すると、内輪部材14が駆動軸13とともに軸心回りに回転し、基油30に径方向外方に向かう遠心力が働く。そうすると基油30は、遠心力の大きさに応じて溝34から、各給油孔36を通過してV字溝35に至る。そして、V字溝35である程度の量の基油30が確保されつつ、一方で基油30は増稠剤に保持されることになって、その基油30は内輪部材14の回転とともに使用され、軸受内部を潤滑する。
なお給油孔36は、その開口面積よりも大きな面積を有するV字溝35に連通されているので、基油30は、上記遠心力によって容易にV字溝35に至ることができる。又、仮に過量の基油30が軸受内部に供給された場合であっても、V字溝35に至った基油30のうち過量の基油30は、隙間37から軸受外部へ向けて、排出される。
なお、駆動軸13が逆転された場合には、ノズル32が吸入ノズルとして機能し、ノズル31が吐出ノズルとして機能するところが異なるが、他は正転時と同様であるため、その説明を省略する。
さて、上記のように構成された軸受装置10は下記の特徴がある。
(1) 本実施形態の軸受装置10は、基油30(潤滑剤)と、基油30を保持する保持部材33を収納する収納室29を有する外輪間座20を収納室形成部材として備えている。又、収納室29は、収納室29と連通され、内輪部材14の回転によって流れる空気を受け入れるノズル31,32(吸気ノズル)と、収納室29と連通され、ノズル31,32(吸気ノズル)が吸気した空気によって収納室29内の基油30を軸受に向けて吐出するノズル32,31(吐出ノズル)を備えている。本実施形態では、特にノズル32,31は内輪部材14に向けている。
この結果、ノズル31,32(吸気ノズル)から内輪部材14の回転によって流れる空気を受け入れ、収納室29内の基油30をノズル32,31(吐出ノズル)から内輪部材14に向けて吐出するため、構造が簡単であるとともに、軸受の回転速度に応じて基油30を自動補給できる。この結果、メンテナンスフリーとすることができる。特に、工作機械の軸受装置に具体化した場合、メンテナンスフリーのスピンドルとすることができる。
又、正転、逆転を問わず、軸受の回転速度に応じて基油30を自動補給できる。
(2) 本実施形態の軸受装置10は、ノズル31,32(吸気ノズル)の開口が、内輪部材14の回転方向と反対方向に斜めに向かうように設けて、内輪部材14の回転に伴って流れる空気をノズル31,32(吸気ノズル)の開口を介して収納室29に効率よく入るようにした。このため、収納室29内の基油30を吐出する圧力が高まり、良好に基油30を吐出できる。
(3) 本実施形態の軸受装置10は、ノズル32,31(吐出ノズル)の開口が、内輪部材14の回転方向と同方向に向かうように設けられていることにより、ノズル32,31(吐出ノズル)の開口内が、回転側軌道部材の回転に伴って流れる空気により吸引されて圧力が低下する。このため、収納室29からの基油30を内輪部材14に抵抗なく向けて吐出することができる。
(4) 本実施形態の軸受装置10は、内輪部材14に隣接する外輪間座20(間座)に収納室29が設けられていることにより、収納室29を内輪部材14に近接して配置することができ、このため、ノズル31,32を短くできるため、ノズル31,32を通過する空気の流動抵抗や、基油30の流動抵抗を抑制して、好適に基油30を吐出できる。
(5) 又、本実施形態では、軸受装置10に基油30の供給路を設け、グリースGが不足しやすい基油30を軸受内部に補給するようにしたので、工作機械を分解することなく容易に潤滑油、すなわち基油30を補給することができる。この結果、工作機械を分解してグリースGを軸受内部に補給する場合に比べて、その手間を大幅に削減することができる。
(6) 又、グリースGそのものではなく、その基油30のみを補給するようにしたので、増稠剤の量が増加することはなく、この結果、玉18の攪拌抵抗の上昇を抑えることができ、特に従来、高速下で使用される軸受におけるグリースGの短寿命化に伴なう発熱等の不具合を、容易に解消することができる。
(7) さらに、本実施形態では、基油30の補給によって充分な潤滑性を確保することができることから、予め封入するグリースG量を過量にする必要がなく、従って、初期のグリースG量そのものを減らすことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の軸受装置10を図4,図5を参照して説明する。
なお、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付して異なる構成を中心に説明する。第1実施形態では、アンギュラ玉軸受に具体化したが、第2実施形態では、円筒ころ軸受に具体化したところが異なっている。
図5に示すように、円筒ころ軸受の外輪部材45はハウジング12の支持孔24に圧入されるとともに、駆動軸13に内輪部材46が圧入されている。
軸受装置10は、図5に示すように、内輪部材46の外周面に形成された内輪軌道面48及び外輪部材45の内周面に形成された外輪軌道面47の間に転動自在に配置される複数個の円筒ころ49とを備えている。円筒ころ49は保持器50により円周方向等配位置に保持されている。又、予め軸受内部にグリースGが設けられている(図5参照)。
外輪部材45は、その軸心方向両端には一対の円筒状をなす外輪間座20がそれぞれ配置されて、挟持されている。又、内輪部材46は、その軸心方向両端に円筒状の内輪間座21がそれぞれ配置されて挟持されている。
本実施形態では、各外輪間座20において、図4の模式図に示されている収納室29、ノズル31,32を備えている。各外輪間座20に設けられた収納室29の各ノズル31,32は、円筒ころ軸受の保持器50と外輪部材45の間に基油30を吐出できるように配置されている。
このように構成された円筒ころ軸受を備えた軸受装置10は、駆動軸13を正転した際には、円筒ころ49,保持器50,内輪部材46の回転に随伴した空気がノズル31内に吸気され、第1実施形態と同様にしてノズル32から基油30が吐出される。
又、円筒ころ軸受を備えた軸受装置10は、駆動軸13を逆転した際には、円筒ころ49,保持器50,内輪部材46の回転に随伴した空気がノズル32内に吸気され、第1実施形態と同様にしてノズル31から基油30が吐出される。
そして、ノズルからの基油30を、駆動軸13の回転速度、すなわち、軸受の回転速度に応じて基油30を自動補給できる。
又、第2実施形態は、前記第1実施形態の(2)〜(7)と同様の効果を奏する。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 前記各実施形態では、内輪部材14を回転側軌道部材としたが、外輪部材15を回転側軌道部材とする場合には、内輪部材14が固定側軌道部材となる。この場合、収納室形成部材を内輪間座21にして、内輪間座21に収納室、保持部材33、ノズル31,32を設けるようにしてもよい。
○ 前記各実施形態では、グリース潤滑の軸受装置に具体化したが、潤滑油潤滑式の軸受装置に具体化してもよい。すなわち、収納室29内の保持部材に潤滑剤としての潤滑油を保持するようにしてもよい。
○ 前記各実施形態では、グリース潤滑の軸受装置において、基油のみを補給するように具体化したが、収納室内に潤滑剤としてのグリースを充填して、保持部材に保持させ、グリースを軸受の回転速度に応じて補給するようにしてもよい。
○ 前記実施形態では、外輪間座20を収納室形成部材としたが、間座に限定されるものではなく、例えば、スペーサ22を収納室、吸気ノズル及び吐出ノズルを設けてスペーサ22を収納室形成部材としてもよい。
○ 前記実施形態では、吸気ノズル、吐出ノズルとなるノズルをそれぞれ単体としたが、数は1本以上あればよいため、吸気ノズル、吐出ノズルとなるノズルをそれぞれ複数にしてもよい。
本発明の第1実施形態の転がり軸受装置を工作機械に装着した使用状態の断面図。 軸受装置の要部断面図。 収納室を展開した模式図である。 収納室を変形した模式図である。 第2実施形態の軸受装置の要部断面の模式図。
符号の説明
10…軸受装置、12…ハウジング、13…駆動軸、
14…内輪部材(回転側軌道部材)、14a…軸方向端面14a
15…外輪部材(固定側軌道部材)、16…内輪軌道面、17…外輪軌道面、
18…玉(転動体)、19…保持器、
20…外輪間座(収納室形成部材)、29…収納室、30…基油、
31…ノズル31(吸気ノズル、吐出ノズル)、
32…ノズル32(吐出ノズル、吸気ノズル)、
32a…ノズル孔、33…保持部材、
45…外輪部材45(固定側軌道部材)、47…外輪軌道面、
48…内輪軌道面、49…円筒ころ(転動体)、50…保持器50。

Claims (2)

  1. 固定側軌道部材、回転側軌道部材、及び両軌道部材を相対回転可能する複数の転動体を備えた軸受を含む転がり軸受装置において、
    潤滑剤と、同潤滑剤を保持する保持部材を収納する収納室を備えた収納室形成部材を前記固定側軌道部材の軸方向側に隣接配置し、
    前記収納室には、同収納室と連通され、前記回転側軌道部材の回転によって流れる空気を受け入れる吸気ノズルと、前記収納室と連通され、前記吸気ノズルが吸気した空気によって収納室内の潤滑剤を、前記軸受に向けて吐出する吐出ノズルを設け
    前記吸気ノズルの開口を、前記回転側軌道部材の回転方向と反対方向に斜めに向かうように設け、
    前記吐出ノズルの開口を、前記回転側軌道部材の回転方向と同じ方向に斜めに向かうとともに、前記回転側軌道部材側又は前記転動体側に開口するように設けたことを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 前記収納室形成部材が間座であることを特徴とする請求項に記載の転がり軸受装置。
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