JP2003056222A - シリンダ錠 - Google Patents

シリンダ錠

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JP2003056222A
JP2003056222A JP2001244260A JP2001244260A JP2003056222A JP 2003056222 A JP2003056222 A JP 2003056222A JP 2001244260 A JP2001244260 A JP 2001244260A JP 2001244260 A JP2001244260 A JP 2001244260A JP 2003056222 A JP2003056222 A JP 2003056222A
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rotor
tumbler
key
case
insertion hole
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Junichi Goto
淳一 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ピッキング等の不正解錠操作による解錠操作が
不可能なシリンダ錠の提供を目的とする。 【構成】Z軸方向に長いケース1内に回転自在に挿入さ
れ、XY軸方向の軸長が異なり、かつ、少なくとも図心
に対して対向する一方の壁面が外方に凸の曲面からなる
キー挿入穴2をZ軸方向に開設したロータ3と、キー挿
入穴2に対して進退するタンブラ4のキープレート5側
のコード形成凹部6への嵌合深さにより係脱部7をケー
ス1内周に係脱するケース係脱手段8とを有し、前記ロ
ータ3は、キー挿入穴2に挿入可能なキープレート5の
外周をキー挿入穴2の内周に接触させて回転操作可能に
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ錠及びこ
れに使用するキープレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鍵違いの種類を多くするために、断面形
状を円形としたキープレートとしては、特開昭56-5
9975号公報に記載されたものが知られている。この
従来において、キープレートはロータに挿入した状態で
ロータに対して空転し、該ロータに回転トルクを与える
ことができないために、同公報第3図に示されるよう
に、キープレートの長手通しにキー案内手段を設けた
り、あるいは同7図に示されるように、突条が設けられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
例において、上記キー案内手段、あるいは突条をトルク
伝達の手段として使用するためには、ロータ側にもこれ
らキー案内手段の嵌合部を設ける必要があることから、
以下に述べる欠点を惹起する。
【0004】すなわち、シリンダ錠への不正解錠操作で
あるいわゆるピッキングは、ロータに回転トルクを加え
ながら、ロータ内のタンブラをジグにより操作して行わ
れるが、ロータ内に形成される嵌合部はピッキング操作
時の回転トルク負荷時の引っ掛かり代を与えることとな
る。このため、該嵌合部を利用してロータに回転トルク
を付与しながら、タンブラを操作することが可能であ
り、ピッキング操作に対して高い耐性を有しない。
【0005】本発明は、以上の欠点を解消すべくなされ
たものであって、ピッキング等の不正解錠操作による解
錠操作が不可能なシリンダ錠の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、Z軸方向に長いケース1内に回転自在に挿入され、
XY軸方向の軸長が異なり、かつ、少なくとも図心に対
して対向する一方の壁面が外方に凸の曲面からなるキー
挿入穴2をZ軸方向に開設したロータ3と、キー挿入穴
2に対して進退するタンブラ4のキープレート5側のコ
ード形成凹部6への嵌合深さにより係脱部7をケース1
内周に係脱するケース係脱手段8とを有し、前記ロータ
3は、キー挿入穴2に挿入可能なキープレート5の外周
をキー挿入穴2の内周に接触させて回転操作可能なシリ
ンダ錠を提供することにより達成される。
【0007】Z軸方向(ケース1、すなわちロータ3の
長手方向)に開設されるロータ3のキー挿入穴2は、Z
軸に対して直交するXY平面内において、XY軸方向の
軸長が異なる形状とされ、キー挿入穴2に挿入可能で、
かつ、キープレート5の外周壁面をキー挿入穴2に接触
させることにより回転トルクを伝達可能な断面形状を有
するキープレート5により回転させることができる。
【0008】このため、キー挿入穴2内壁等には、キー
プレート5挿入時の空転防止用の凹部、あるいは突起が
不要となり、さらに、キー挿入穴2は、外方に凸な曲面
から形成される閉断面形状を有するために、ピッキング
操作時の引っ掛かり代が与えられないために、ピッキン
グ操作に対して高い耐性を有する。
【0009】ピッキング操作時に回転トルクを与えるた
めには、キー挿入穴2の内壁の対向する2カ所を押圧、
あるいは係止することが必要となるために、ピッキング
操作を防止するためには、キー挿入穴2の全周囲を曲面
で構成する必要はなく、少なくとも図心に対して対向す
る一方の壁面が外方に凸の曲面であれば足りる。
【0010】キー挿入穴2の形状としては、楕円形、あ
るいはその一部を切断して平面としたものが利用でき、
キープレート5としては、上述した条件を充足するなら
ば適宜の断面形状を選択できるが、該キー挿入穴2と相
似形状を断面形状を有するものが望ましい。
【0011】すなわち、キープレート5には、例えば、
キー挿入穴2に内接する矩形断面形状のものも使用可能
であるが、この場合には、タンブラ4の進退方向がキー
挿入穴2の長短軸に対して斜め方向に設定されると、矩
形断面の稜線、あるいは側面に鋭角に交差する方向から
コード形成凹部6の切削加工を施す必要が生じるため
に、加工精度の確保が困難となるのに対し、キー挿入穴
2と同一の断面形状、すなわち、外方に凸な曲面により
形成した場合には、加工中心線に対する外表面との交差
角がなだらかになるために、加工精度を確保しやすくな
る。
【0012】さらに、キープレート5の断面形状を内接
矩形形状に形成した場合には、コード形成凹部6の切削
深さが浅く、該コード形成凹部6の底壁位置がキープレ
ート5の断面の外方に位置する場合が生じる可能性があ
り、タンブラ4を所定の位置まで移動させることができ
ないおそれも生じる。
【0013】シリンダ錠における施解錠操作、すなわ
ち、ロータ3のケース1に対するロックは、ロータ3内
に収容されたケース係脱手段8の係脱部7をケース1内
周壁に係脱させることにより行われ、ケース係脱手段8
は、係脱部7の係脱操作のためのタンブラ4を備える。
タンブラ4は、上記キー挿入穴2に挿入されるキープレ
ート5に形成されたコード形成凹部6を倣うようにして
ロータ3内を移動し、タンブラ4がコード形成凹部6に
対応する場合にのみ係脱部7をケース1内周壁から退避
させてロータ3への回転操作を許容する。
【0014】ケース係脱手段8をタンブラ4のみにより
構成し、タンブラ4の一端に係脱部7を形成することも
可能であるが、ケース係脱手段8を、タンブラ4と、先
端に係脱部7を備えたサイドバー9とで構成することが
できる。タンブラ4には、進退方向の適宜位置に解錠許
可凹部10が設けられており、この解錠許可凹部10
は、タンブラ4が予め決定された深さのキープレート5
側のコード形成凹部6に嵌合した場合にのみタンブラ4
の進退方向に対して交差方向に進退可能なサイドバー9
に対峙し、該サイドバー9のロータ3内への没入、すな
わち、ケース1内周壁との係合が解除されてロータ3の
回転が可能になる。
【0015】以上のように構成することにより、複数の
タンブラ4を配置する場合において、全てのタンブラ4
を正規位置にまで移動させない限り、サイドバー9のロ
ータ3内への没入が禁止されることとなるため、タンブ
ラ溝との間の移動クリアランスを利用しながらタンブラ
4を順次解錠位置に移動させるピッキング操作が困難に
なり、防盗性が向上する。
【0016】さらに、この場合、複数の解錠許可凹部1
0を備えたタンブラ4をシリンダ錠に含ませると、複数
種のキープレート5によりシリンダ錠を解錠することが
可能となり、単一のキープレート5で複数のシリンダ錠
の解錠が可能ないわゆるマスターキーシステムを部品を
増加させることなく、しかも、大型化することなく簡単
に構築することができる。
【0017】また、キー挿入穴2に、キープレート5の
長手方向に対して直交する方向に移動自在なフローティ
ングタンブラ11をキープレート5外表面に押し出す押
し出し突起12を設けるとともに、ロータ3に、押し出
されたフローティングタンブラ11により揺動し、ケー
ス1内周壁との係合が解除されるZ軸方向に長いロック
レバー13を配置した場合には、不正解錠操作のため
に、ロックレバー13の操作も必要となるために、より
防盗性能が向上する。
【0018】さらに、ロックレバー13は、Z軸方向に
長いレバー形状を有しているために、揺動支点からのレ
バー比を適宜選択することにより、押し出し突起12の
突出量が小さくても、ケース1内周壁との係合深さを大
きくすることができる。この結果、過大な押し出し突起
12をロータ3に形成することなく、所望の耐回転トル
クを得ることができるために、シリンダ錠全体の小型化
を達成できる。
【0019】Z軸方向に長いロックレバー13は、ロー
タ3の適宜箇所に配置することが可能であるが、複数の
タンブラ4を鋭角に交差するように各々一直線状に並べ
た場合には、タンブラ列14により挟まれた領域のスペ
ースをロックレバー13の収容スペースとして利用でき
るために、シリンダ錠の容積を小さくすることができ
る。
【0020】上述したシリンダ錠には、断面楕円形状の
ロータ挿入部15を備え、該ロータ挿入部15の中心に
向けて所定ピッチでコード形成凹部6を設けたキープレ
ート5が使用できる。
【0021】キープレート5はシリンダ錠のキー挿入穴
2に挿入するロータ挿入部15を備え、必要に応じ、ロ
ータ挿入部15の先端に操作用頭部5aを形成すること
ができる。ロータ挿入部15は楕円形の断面形状を有し
ており、その外周壁にコード形成凹部6が設けられる。
【0022】このように、楕円断面形状のキープレート
5は、複製に当たって、予めロータ挿入部15に合致す
る長短軸比の材料を用意しておく必要があり、かつ、こ
のような材料は、一般に特注によるしかなく、入手が困
難なために、複製を困難にするという利点がある。
【0023】さらに、ロータ挿入部15の先端部に、ロ
ータ挿入部15外周から飛び出し可能なフローティング
タンブラ11を移動自在に装着した場合には、ロータ挿
入部15への加工、およびフローティングタンブラ11
の組み込み作業を要し、単なる倣い加工だけでは複製す
ることができなくなるために、より複製が困難になる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜4に、キープレート5を上
下反転させても使用可能な、いわゆるリバーシブル仕様
として構成された本発明の実施の形態を示す。この実施
の形態において、シリンダ錠は、Z軸方向に長い筒状体
からなるケース1と、ケース1のロータ挿入穴1a内に
回転自在に挿入されるロータ3とを備える。
【0025】ロータ3にはケース係脱手段8が配置さ
れ、長手通しに開設される断面楕円形状のキー挿入穴2
に挿入されるキープレート5によりケース係脱手段8を
作動させることができる。キー挿入穴2は、ケース1に
対する回転中心から偏位した位置に配置され、図4に示
すように、長軸の延長線(Y軸)がロータ3の回転中心
を通り、かつ、キー挿入穴2の下方周縁(以下、本明細
書において、回転中心からの偏位方向を下方とする。)
とロータ3の外周との間に肉質部3aが確保されるよう
に配置される。
【0026】上記ケース係脱手段8は、截頭円錐先端4
aを有するピン状のタンブラ4と、サイドバー9とから
なる。タンブラ4は、キー挿入穴2の中心に向けて開設
されるタンブラ挿入孔3bに截頭円錐先端4aをキー挿
入穴2の中心に向けて挿入され、複数のタンブラ4、4
・・がロータ3の長手方向に所定ピッチ(P)で一直線
状に並べられてタンブラ列14を構成する。各タンブラ
4は、タンブラ挿入孔3b内を移動自在であり、タンブ
ラスプリング16により中心方向に付勢される。
【0027】なお、図1〜4において3cはタンブラ4
及びタンブラスプリング16の飛び出しを防止するため
のキャップ部材を示し、図4(a)に示すように、ねじ
孔3dにねじ込まれるねじ17を使用してロータ3に固
定される。
【0028】また、各タンブラ4は、図5に示すよう
に、ガイド溝4bと、ガイド溝4bの適宜箇所に凹設さ
れる解錠許可凹部10とを側壁部に備える。ガイド溝4
bの形成位置は全てのタンブラ4で同一であるのに対
し、解錠許可凹部10の形成位置、詳しくは、截頭円錐
先端4aからの距離(L)は、タンブラ種により異なっ
ており、各タンブラ挿入孔3bには、数種のタンブラ種
のいずれかが挿入される。図5(a)は、上記距離
(L)の値を(L1)から(L7)まで変化させること
により7種類のタンブラ4が形成されることを示してい
る。
【0029】図1に示すように、ロータ3には、2列の
タンブラ列14、14が、V字状に交差角(θ)で交差
するように配置され、サイドバー9は、各タンブラ列1
4毎に配置される。このサイドバー9は、ロータ3の長
手方向に長いプレート形状を有し、上記タンブラ挿入孔
3bに直交して配置されるサイドバー収容溝3eに収容
される。また、サイドバー9は、適宜箇所に配置される
圧縮スプリング(図示せず)によりサイドバー収容溝3
eから飛び出し方向に付勢されており、ロータ3をケー
ス1内に収容した状態で、一側縁に形成される係脱部7
がケース1内周壁面に形成されるロック溝1bに嵌合す
る。
【0030】さらに、サイドバー9の係脱部7に対して
反対端縁には複数の嵌合突起9a、9a・・が設けられ
る。嵌合突起9aは、タンブラ4の配置ピッチ(P)に
等しいピッチで配置され、図4に示すように、各タンブ
ラ4のガイド溝4bに嵌合して該タンブラ4の回り止め
を行う。嵌合突起9aが上述したタンブラ4の解錠許可
凹部10に正対しない状態では、ガイド溝4bの底壁に
よりロータ3内方への移動が規制されるために、サイド
バー9はロータ3内への没入が禁止され、係脱部7のロ
ック溝1bとの係合が維持される。この状態がロータ3
のケース1に対する空転が禁止される施錠状態に対応す
る。
【0031】一方、ロータ3のY軸上で、タンブラ列1
4に挟まれた領域には、Z軸方向に長いロックレバー1
3が装着される。図3に示すように、ロックレバー13
は、両端に検知突起13aとロック突起13bとを備え
て長手方向中央部においてロータ3に対して揺動自在に
枢支され、ケース1内周壁には、ロック突起13bが嵌
合可能なレバー係合溝1cが形成される。このロックレ
バー13は、図3(a)に示すように、圧縮スプリング
からなるレバースプリング18によりロック突起13b
がレバー係合溝1cに嵌合する方向に付勢されて嵌合状
態が維持される。また、ロータ3に対して強引な不正回
転操作を与えた際にロックレバー13にロック溝1bと
の嵌合解除方向の分力が発生しないように、ロックレバ
ー13のロック突起13bは外に凸な楔形断面形状を有
し、レバー係合溝1cは、該ロック突起13bの断面形
状に相似の断面形状に形成される。
【0032】上述したシリンダ錠の施解錠操作に使用さ
れるキープレート5は、図6に示すように、ロータ挿入
部15の一端に操作用頭部5aを固定して形成される。
ロータ挿入部15は、上述したロータ3のキー挿入穴2
の断面形状と同一の楕円断面形状を有しており、キー挿
入穴2に挿入した状態で各タンブラ4に対応する位置に
コード形成凹部6が形成される。コード形成凹部6は、
図6(b)において鎖線で示すように、各タンブラ4の
進退方向を中心として、上述したタンブラ4の種類に対
応する適数種の(図においては7種)いずれかの深さを
有するディンプル状の窪みであり、上下反転してロータ
挿入部15に挿入することができるように、断面中心に
対して点対称位置に一対形成される。
【0033】また、ロータ挿入部15の先端部には、フ
ローティングタンブラ11が装着される。フローティン
グタンブラ11は、両端が球面とされた円柱状部材であ
り、ロータ挿入部15先端に形成されたタンブラ保持孔
15a内にY軸方向に移動自在に装着される。フローテ
ィングタンブラ11は、タンブラ保持孔15aの中央部
に保持した状態で、上下端がロータ挿入部15の断面か
ら突出しないように、長さ寸法が決定される。さらに、
ロータ挿入部15のタンブラ保持孔15aから先端に
は、後述する押し出し突起12が挿通可能な切欠15b
が上下に設けられる。なお、図6において19は、フロ
ーティングタンブラ11中央部に形成された長円形断面
のガイド孔11aを貫通し、ロータ挿入部15に固定さ
れてフローティングタンブラ11の抜け止めをする固定
ピンを示す。
【0034】したがってこの実施の形態において、キー
プレート5を挿入しない状態で各タンブラ4は、上述し
たように、タンブラスプリング16により付勢され、サ
イドバー9の嵌合突起9aにガイド溝4bの終端壁面4
cが衝接して先端がキー挿入穴2内方に向けて突出す
る。この状態でサイドバー9の係脱部7はケース1内周
壁のロック溝1bに解除不能に係合し、さらに、ロック
レバー13のロック突起13bは、レバー係合溝1cに
嵌合しているために、ロータ3をケース1に対して空転
させることができない。
【0035】この施錠状態から、各タンブラ4の種類に
合致するコード形成凹部6を備えたロータ挿入部15を
キー挿入穴2に挿入すると、図7(a)に示すように、
各タンブラ4は、タンブラスプリング16の付勢力に抗
して解錠許可凹部10がサイドバー9の嵌合突起9aに
正対する位置まで移動する。一方、キープレート5の挿
入により、フローティングタンブラ11は、図3(b)
に示すように、キー挿入穴2内部に突出する押し出し突
起12により押し上げられてロックレバー13の検知突
起13aを押し上げる。検知突起13aの押し上げによ
り、ロックレバー13は図3において時計回りに揺動
し、ロック突起13bは、レバー係合溝1cから脱離す
る。
【0036】以上のように、各タンブラ4の解錠許可凹
部10がサイドバー9の嵌合突起9aに正対し、かつ、
ロックレバー13のロック突起13bがレバー係合溝1
cから脱離した状態が解錠状態となる。
【0037】なお、この実施の形態において、フローテ
ィングタンブラ11を過度に押し上げた際にもロックレ
バー13がレバー係合溝1cに係合してロータ3の回転
を禁止できるように、ロック突起13bの背面側にも補
助ロック突起13cが設けられる。
【0038】この状態で、キープレート5に回転操作を
与えると、ロータ挿入部15がキー挿入穴2内で空転不
可能なため、回転操作力はキー挿入穴2内周壁面を介し
て伝達される。図7に示すように、サイドバー9の係脱
部7は外に凸な曲率面を有し、かつ、ロック溝1bはV
字状をなしているために、ロータ3に与えられた回転操
作力により、サイドバー9には、ロータ3内方への押し
つけ分力(F)が発生する。上述したように、解錠状態
においてサイドバー9の嵌合突起9aは、タンブラ4の
解錠許可凹部10に正対しているために、上記分力
(F)によりサイドバー9はロック溝1bとの係合を解
除しながらロータ3内に没入し、ロータ3が回転する
(図7(b)参照)。
【0039】なお、以上においては、シリンダ錠は、タ
ンブラ4の種類により決定される特定のコード形成溝を
有する1種類のキープレート5によってのみ解錠可能に
形成されるが、タンブラ列14内に、図5(b)におい
て鎖線で示すように、複数の解錠許可凹部10が形成さ
れたタンブラ4を混在させることにより、複数種のキー
プレート5による解錠操作を可能にすることができる。
これを利用すると、個別に解錠コードの異なる複数のシ
リンダ錠を同一のキープレート5で解錠可能な、いわゆ
るマスターキーシステムを構築することが簡単にでき
る。
【0040】すなわち、マスターキーシステムは、2種
の解錠コードのうち、一方を複数のシリンダ錠で共通と
することにより構築され、さらに、これらのマスターキ
ーシステムに属する各シリンダに使用される複数種のタ
ンブラ4が共通なコード形成凹部6を備えていると、そ
の上位、すなわち、グランドマスターキーシステムが構
築できる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ピッキング等の不正解錠操作による解錠操作
が不可能なシリンダ錠を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す図で、(a)はケースのみをY軸
に沿って切断した全体図、(b)は(a)の1B-1B
線断面図である。
【図2】ロータの平面図である。
【図3】ロックレバーの動作を示す図で、(a)は図1
(b)の3A-3A線断面図、(b)はキープレート挿
入時の断面図である。
【図4】図2の断面図で、(a)は図2の4A-4A線
断面図、(b)は4B-4B線断面図である。
【図5】タンブラを示す図で、(a)は平面図、(b)
は(a)の5B-5B線断面図である。
【図6】キープレートを示す図で、(a)はフローティ
ングタンブラ装着部を破断して示す平面図、(b)は
(a)の6B-6B線断面図、(c)は(a)の6C方
向矢視拡大図である。
【図7】解錠状態を示す断面図で、(a)はキープレー
トを挿入した状態を示す図、(b)はロータを回転させ
た状態を示す図である。
【符号の説明】 1 ケース 2 キー挿入穴 3 ロータ 4 タンブラ 5 キープレート 6 コード形成凹部 7 係脱部 8 ケース係脱手段 9 サイドバー 10 解錠許可凹部 11 フローティングタンブラ 12 押し出し突起 13 ロックレバー 14 タンブラ列 15 ロータ挿入部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Z軸方向に長いケース内に回転自在に挿入
    され、XY軸方向の軸長が異なり、かつ、少なくとも図
    心に対して対向する一方の壁面が外方に凸の曲面からな
    るキー挿入穴をZ軸方向に開設したロータと、 キー挿入穴に対して進退するタンブラのキープレート側
    のコード形成凹部への嵌合深さにより係脱部をケース内
    周に係脱するケース係脱手段とを有し、 前記ロータは、キー挿入穴に挿入可能なキープレートの
    外周をキー挿入穴の内周に接触させて回転操作可能なシ
    リンダ錠。
  2. 【請求項2】前記ケース係脱手段は、 前記タンブラと、 先端に係脱部を備えたサイドバーとを有し、 サイドバーは、前記タンブラの進退方向に対して交差方
    向に進退可能で、タンブラの所定位置に形成される解錠
    許可凹部への嵌合時にのみ係脱部のケース内壁との係合
    が解除される請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 【請求項3】前記タンブラの適数は、長手方向に複数の
    解錠許可凹部を備える請求項2記載のシリンダ錠。
  4. 【請求項4】前記キー挿入穴には、キープレートの長手
    方向に対して直交する方向に移動自在なフローティング
    タンブラをキープレート外表面に押し出す押し出し突起
    が設けられるとともに、 ロータには、前記押し出されたフローティングタンブラ
    により揺動し、ケース内周壁との係合が解除されるZ軸
    方向に長いロックレバーが配置される請求項1、2また
    は3に記載のシリンダ錠。
  5. 【請求項5】前記ロータには、複数のタンブラをロータ
    の長手方向に一直線状に並べたタンブラ列の2列が鋭角
    に交差して配置され、 かつ、前記ロックレバーが前記タンブラ列により挟まれ
    た領域に配置される請求項4記載のシリンダ錠。
  6. 【請求項6】断面楕円形状のロータ挿入部を備え、該ロ
    ータ挿入部の中心に向けて所定ピッチでコード形成凹部
    を設けたキープレート。
  7. 【請求項7】ロータ挿入部の先端部には、該ロータ挿入
    部外周から飛び出し可能なフローティングタンブラが移
    動自在に装着される請求項6記載のキープレート。
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