JP2003054405A - 軌道検測車の計測機器取付構造 - Google Patents
軌道検測車の計測機器取付構造Info
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Abstract
度に影響を及ぼさない程度に抑えた軌道検測車の計測機
器取付構造を提供すること。 【解決手段】 軌道検測のための計測機器31〜35を
複数搭載し、各計測機器によって得られた測定データか
らレールの変位を検出する軌道検測車であって、台枠2
1の中梁22,22に固定した台座2,2によって支持
した機器取付梁1に計測機器31〜35を取り付けるよ
うにした本発明に係る軌道検測車の計測機器取付構造。
Description
に検測してデータを処理する軌道検測車に関し、特に走
行中の気圧変化によって車両の構体などが変形したりし
ても、それに影響されない正確な測定を可能にした軌道
検測車の計測機器取付構造に関する。
道)は、車両を円滑に誘導する役割を果している。しか
し軌道は、車両からの繰り返し荷重を受けている間に、
次第に2本のレールが上下、左右方向へ変形して軌道狂
いが生じる。軌道狂いとしては、例えば水準狂い、高低
狂い、通り狂いなどがあるが、水準狂いとは左右レール
の高低差をいい、高低狂いとはレール鉛直方向における
3点の相対変位をいい、また通り狂いとはレール水平方
向における3点の相対変位をいう。こうした軌道狂い
は、その上を走行する車両に上下方向及び左右方向の揺
れを生じさせ、車両の乗り心地を悪くするばかりでな
く、車両を安全走行させる上での障害にもなる。
あり、軌道狂いの確認を行う軌道検測車を定期的に走行
させている。その軌道検測車は、走行しながら自動的に
レールの高低等を測定し、この測定データを処理するこ
とによって軌道不整を検出する。ここで、軌道検測車に
おける計測機器の機器取付構造について、その一従来例
を図6に示す。図6は、軌道検測車を輪切りにした状態
の図である。軌道検測車100は、車両を構成する台枠
101の上下に複数の計測機器111〜115が一組と
なり、車輪102,102が位置する車軸の位置に合わ
せ、一車両の前後4箇所に配置されている。
枠101上の両サイドに配置された計測機器111,1
12は、軌道検測車の車体自身の曲げ、ねじれ変形を測
定し、車体の変形による測定値の誤差を補正するための
光学式変位センサ(レーザ基準装置)である。台枠10
1上の中央に配置された計測機器113は、ローリング
による車体の傾斜角を検出するジャイロである。そし
て、台枠101の下に吊設された両サイドの計測機器1
14,115は、軌道検測車100の走行車輪両端の軸
箱と車体の相対変位を測定することにより、レールの高
さ方向の変位を測るための変位計(高低変換器)であ
る。軌道検測車100は、4組から構成されるこうした
各計測機器111〜115によって軌道狂いのための測
定系が構成されている。
15によって検出された測定データが演算処理され、所
定の検測データとして得られる。例えば、水準狂いの場
合には、図7に示すように、計測機器111,112の
測定値から車体と車軸の成す角Φが求められ、その角度
Φと計測機器113によって測定した車体のロール角θ
とを利用して水準の狂い量が算出される。また、高低狂
いの場合には、図8に示すように、前後に並ぶ3箇所の
レーザ基準装置111a,111b,111dによって
求められる車体の曲げと、高低変換器114,115の
出力から3点の相対変位Zが求められ、高低の狂い量が
算出される。
は、各計測機器の測定値を比較することによって求めた
値から算出されるため、各計測機器同士の相対的な位置
関係が一定であることが、正確な狂い量を得るための条
件となっている。しかしながら、従来から各計測機器1
11〜115の距離や角度の相対的な位置関係が変化し
てしまい、測定精度が低下して正確な検測データが得ら
れないという問題があった。その主な原因としては、計
測機器111〜115が取り付けられている車内が気密
になっているため、トンネルを通過する際に生じる圧力
変化などによって、構体103が図6の破線で示すよう
に撓んで変形してしまうからである。
うな場合には、車内の圧力が相対的に上昇して構体10
3が図示するよに撓み、それが最大の撓み量で10mm
近くにもなった。そうした場合、従来の軌道検測車10
0は、計測機器111〜115が台枠101に取付金具
や防振ゴムによって取り付けられているだけであったた
め、構体103に伴って台枠101にも変形が生じてし
まうと、各計測機器111〜115同士の相対的な位置
関係が変化してしまっていた。そして、計測機器同士の
変位量は、大きい場合には例えば1.8mmものズレが
みられた。軌道狂いの確認には0.1mm単位での検測
が行われるため、各計測機器同士の相対的位置の変化が
大きい場合には検測値の誤差も大きくなってしまう。そ
して、鉄道の高速化が進む中、軌道検測車も邪魔になら
ないように高速で走らせようとすれば、構体103など
の撓み量がより大きくなって各計測機器111〜115
同士の相対的位置の変化量も大きくなる。
く、計測機器同士の相対的な位置の変化を測定精度に影
響を及ぼさない程度に抑える軌道検測車の計測機器取付
構造を提供することを目的とする。
の計測機器取付構造は、軌道検測のための計測機器を複
数搭載し、各計測機器によって得られた測定データから
レールの変位を検出する軌道検測車であって、台枠の中
梁に固定した台座によって支持した機器取付梁に、前記
計測機器を取り付けるようにしたものであることを特徴
とする。よって、本発明によれば、計測機器が取り付け
られた機器取付梁が、変位し難い中梁でのみ支持される
ため、各計測機器同士の相対的な位置の変化は極めて小
さい範囲内に抑えることが可能になり、車体の変形が測
定精度に影響を及ぼさないようにできる。
取付構造は、前記機器取付梁の両端を振動抑制要素をも
った支持部材で車両の構体に支持させたものであっても
良い。また、本発明に係る軌道検測車の計測機器取付構
造は、振動抑制要素が、前記機器取付梁と構体から突設
されたブラケットとの間に、2枚の樹脂スリ板を与圧バ
ネの荷重をかけて挟み込んだものであることが好まし
い。
の撓みによる計測機器同士の相対的な位置の変化を防止
することができ、また、機器取付梁が振動抑制要素によ
って構体側に連結されていても、樹脂スリ板の摺動抵抗
によって構体の変形による振動が機器取付梁へ伝達ずに
吸収され、測定精度への影響はない。特に、樹脂スリ板
の摺動抵抗によって振動を吸収するようにしたため、微
少な振幅による振動も確実に吸収できる。
取付構造は、軌道検測のための計測機器を複数搭載し、
各計測機器によって得られた測定データからレールの変
位を検出する軌道検測車であって、車両の構体に対して
両端を支持させて床面から浮かせた機器取付梁に、前記
計測機器を取り付けるようにしたものであることを特徴
とする。よって、本発明によれば、車体変形時に作用す
る荷重は台枠のみが受け、機器取付梁は測定機器の荷重
のみを受けるため撓みも生じにくい。従って、各計測機
器同士の相対的な位置の変化は極めて小さい範囲内に抑
えることが可能であり、車体の変形が測定精度に影響を
及ぼさないようにできる。
計測機器取付構造の一実施形態について、図面を参照し
ながら以下に説明する。図1は、本実施形態の計測機器
取付構造を示したものであり、前記従来例と同様に車軸
位置に並ぶ一組の計測機器を示している。本実施形態で
は、台枠21へ直接計測機器を取り付けることはせず
に、台枠21に固定した機器取付梁1を介して取り付け
るようにした。そして、特にその機器取付梁1について
は、台枠21を構成する2本の中梁22,22に台座
2,2を固定し、その台座2,2による2点で支持させ
るようにしている。
た斜視図である。台枠21には、2本の中梁22,22
が、台枠21の前後にある台車を取り付けるための枕梁
23,23に固定され、長手方向に沿って中央部分に並
行に設けられている。そして、こうした2本の中梁2
2,22に対して台座2,2がそれぞれ固定され、その
台座2,2と一体の機器取付梁1が、車両の床面(台枠
21)から浮いた状態で水平に組立られる。機器取付梁
1には、その両端に台枠21を貫通したアーム3,3を
床下まで垂設されている。そして、5つの計測機器31
〜35を従来と同様の配置で、機器取付梁1と両方のア
ーム3,3とに取り付ける。
器取付梁1の両サイドに配置された計測機器31,32
が、軌道検測車の車体の曲げ、ねじれによる変形を検出
する変位センサ(レーザ基準装置)である。機器取付梁
1の中央に配置された計測機器33は、ローリングによ
る車体の傾斜角を検出するジャイロである。また、アー
ム3,3に吊設された計測機器34,35は、車輪両端
の軸箱と車体の相対変位を測定する変位計(高低変換
器)である。そして、軌道検測車は、こうした一組の計
測機器31〜35が車軸の位置に合わせて一車両の前後
4箇所に設けられ、各計測機器からなる軌道狂い測定系
が構成されている。
形態によれば、全ての計測機器31〜35が取り付けら
れた機器取付梁1が中梁22,22でのみ支持されるた
め、構体25や台枠21が変形したとしても(図6参
照)各計測機器31〜35の相対的な位置の変化は極め
て小さい。具体的には、各計測機器31〜35同士の相
対的な位置の変化を測定したところ、前記従来例の場合
には最も大きく変位したときで1.8mmものズレがあ
ったのに対し、本実施形態では最大でも0.2mm程度
でしかなかった。
は、台枠21全体が変形しても2本の中梁22,22は
変位し難い構造となっているからである。そして、たと
え中梁22,22が変位したとしても極めて僅かであ
り、その中梁22,22に台座2,2を介して固定され
た機器取付梁1の変形は更に僅かなものとなると考えら
れる。よって、こうした取付構造で計測機器31〜35
を設置することで、各計測機器31〜35同士の相対的
位置の変化がほとんど生じないか、或いは測定精度への
影響がほとんどないレベルとすることができた。
実施形態のを示すものである。これは、前記第1実施形
態の変形例であり、同様に台枠21へ直接計測機器31
〜35を取り付けることはせずに、台枠21に固定した
機器取付梁1を介して取り付けるようにしたものであ
る。即ち、機器取付梁1が、台枠21を構成する2本の
中梁22,22に固定した台座2,2によって2点で支
持され、車両の床面(台枠21)から浮いた状態で水平
に設置されている。そして、その機器取付梁1の両端に
は台枠21を貫通したアーム3,3が床下まで垂設さ
れ、計測機器31〜35がやはり同様の5箇所に配置し
て取り付けられる。そして、更に本実施形態では、その
機器取付梁1自身が、車両が走行する際の上下振動加速
度を受けて曲げによる振動を生じないように、構体25
との間にダンパー要素をもった支持部材5,5で両端が
支えられている。図4は、支持部材5を示した拡大図で
あり、図4(a)は正面図で、図4(b)は側面図であ
る。
に構体25から水平にブラケット11が突設され、その
先端部分で機器取付梁1が連結されている。そして、ブ
ラケット11と機器取付梁1との間には、図4(b)に
示すように2枚の樹脂スリ板12,12が挟み込まれ、
ブラケット11からの振動を摩擦抵抗によって吸収する
ようになっている。支持部材5は、そうした樹脂スリ板
12,12とともに隙間調整用のライナ13を挟み、ブ
ラケット11側から与圧バネ14の荷重をかけるように
してボルト締めされている。支持部材5には、こうして
ダンパー要素が構成されている
形態の機器取付構造によれば、全ての計測機器31〜3
5が取り付けられた機器取付梁1が中梁22,22で支
持されるため、前記第1実施形態のものと同様に、構体
25や台枠21が変形したとしても(図6参照)、各計
測機器31〜35同士の相対的な位置の変化は測定に影
響のない極めて僅か範囲に抑えることができる。そし
て、更に本実施形態では、支持部材5,5で機器取付梁
1の両端を支持するようにしたので、機器取付梁1自身
の撓みによる相対的な位置の変化も防ぐことができる。
よって、各計測機器31〜35同士の相対的な位置の変
化がほとんど起きないため、高いレベルで軌道狂いの検
測を行うことができる。
ダンパー要素をもった支持部材5,5で構体25側に連
結しているが、構体25の撓みによる振動が機器取付梁
1へ伝達されるのを断って測定への影響を防止してい
る。これは、樹脂スリ板12,12の摩擦抵抗によって
振動を吸収するようにしたので、例えば一般的な油圧式
ダンパなどでは微少な変位ではヒステリシスの中に入っ
てしまって振動を吸収できない可能性があるが、本実施
形態によれば微少な振幅による変位も確実に吸収でき
る。また、支持部材5,5のダンパー要素は、ボルトの
締め付けによって、与圧バネ14の荷重による樹脂スリ
板12,12同士の摩擦抵抗を、ブラケット11と機器
取付梁1との間の振動振幅に応じて調節することができ
る。
施形態のを示すものである。これは、前記各実施形態と
同様に機器取付梁7に計測機器31〜35を取り付けて
設置するようにしたものであるが、その機器取付梁7
は、中梁22,22に支持させるのではなく、両端を構
体25に固定して両端支持させるようにしたものであ
る。機器取付梁6は、形状を合わせた両端の固定部分を
構体25に溶接し、台枠21から浮いた状態で水平に設
置され、その機器取付梁6の両端には台枠21を貫通し
たアーム7,7が床下まで垂設されている。そして、計
測機器31〜35がやはり同様の位置に取り付けられ
る。
形態によれば、構体25が図6の破線で示すように変形
した場合にも、台枠21で構成される床が荷重を主に受
けることになるため、機器取付梁6の撓み量は極めて小
さいものとなる。よって、本形態にように計測機器31
〜35を取り付ければ、各計測機器31〜35同士の相
対的な位置の変化がほとんど起きないレベルになって、
測定精度への影響を防止することができる。
いて実施形態を説明したが、本発明は、これに限定され
ることなくその趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可
能である。
よって支持した機器取付梁に前記計測機器を取り付ける
ようにしたので、計測機器同士の相対的な位置の変化を
測定精度に影響を及ぼさない程度に抑えた軌道検測車の
計測機器取付構造を提供することができるようになっ
た。
ある。
ある。
正面図で、図4(b)は側面図である。
ある。
輪切りにした状態の図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 軌道検測のための計測機器を複数搭載
し、各計測機器によって得られた測定データからレール
の変位を検出する軌道検測車の当該計測機器取付構造に
おいて、 台枠の中梁に固定した台座によって支持した機器取付梁
に、前記計測機器を取り付けるようにしたものであるこ
とを特徴とする軌道検測車の計測機器取付構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載の軌道検測車の計測機器
取付構造において、 前記機器取付梁の両端を振動抑制要素をもった支持部材
で車両の構体に支持させたものであることを特徴とする
軌道検測車の計測機器取付構造。 - 【請求項3】 請求項2に記載の軌道検測車の計測機器
取付構造において、 振動抑制要素は、前記機器取付梁と構体から突設された
ブラケットとの間に、2枚の樹脂スリ板を与圧バネの荷
重をかけて挟み込んだものであることを特徴とする軌道
検測車の計測機器取付構造。 - 【請求項4】 軌道検測のための計測機器を複数搭載
し、各計測機器によって得られた測定データからレール
の変位を検出する軌道検測車の当該計測機器取付構造に
おいて、 車両の構体に対して両端を支持させて床面から浮かせた
機器取付梁に、前記計測機器を取り付けるようにしたも
のであることを特徴とする軌道検測車の計測機器取付構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001242403A JP4076746B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 軌道検測車の計測機器取付構造 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003054405A true JP2003054405A (ja) | 2003-02-26 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013241113A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Central Japan Railway Co | 検測車動揺補正方法及び検測車動揺補正装置、並びに検測方法及び検測装置 |
CN104724133A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-06-24 | 南车青岛四方机车车辆股份有限公司 | 一种轨道车辆及其底架端板组件 |
US10071753B2 (en) | 2015-03-12 | 2018-09-11 | Crrc Qingdao Sifang Co., Ltd. | Railway vehicle and chassis end plate assembly thereof |
CN111795698A (zh) * | 2020-08-09 | 2020-10-20 | 宁波一直轨道科技有限公司 | 高速轨道检测安装装置 |
-
2001
- 2001-08-09 JP JP2001242403A patent/JP4076746B2/ja not_active Expired - Fee Related
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