JP2003053162A - ガス分離膜装置の性能確認装置 - Google Patents
ガス分離膜装置の性能確認装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ガス分離膜の分離性能などの確認のために、密
閉系のガス循環流路を形成して行うにあたり、多量の複
数成分含有ガスを消費することなく、圧縮機でガスがリ
ークしても常に初期充填ガス組成と同じ組成のガスを補
充でき、安定して正確な性能確認データが得られるガス
分離膜装置の性能確認装置を提供する。 【解決手段】ガス分離膜装置にガスを供給するガス供給
管路と、透過側ガス管路及び非透過側ガス管路を合流す
る分離ガス混合管路とで循環流路を形成し、ガス供給管
路にバイパス管路を接続して被処理ガスを貯留するガス
ホルダを配置し、ガスホルダと分離ガス混合管路とを貯
留ガス供給管路で接続し、貯留ガス供給管路に分離ガス
混合管路側の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止
を制御する制御弁を設けたことを特徴とするガス分離膜
装置の性能確認装置。
閉系のガス循環流路を形成して行うにあたり、多量の複
数成分含有ガスを消費することなく、圧縮機でガスがリ
ークしても常に初期充填ガス組成と同じ組成のガスを補
充でき、安定して正確な性能確認データが得られるガス
分離膜装置の性能確認装置を提供する。 【解決手段】ガス分離膜装置にガスを供給するガス供給
管路と、透過側ガス管路及び非透過側ガス管路を合流す
る分離ガス混合管路とで循環流路を形成し、ガス供給管
路にバイパス管路を接続して被処理ガスを貯留するガス
ホルダを配置し、ガスホルダと分離ガス混合管路とを貯
留ガス供給管路で接続し、貯留ガス供給管路に分離ガス
混合管路側の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止
を制御する制御弁を設けたことを特徴とするガス分離膜
装置の性能確認装置。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス分離膜装置の
性能を確認する装置に関し、特に工業用ガス分離膜装置
の分離性能などを確認する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、LPG、ナフサ、灯油などの炭化
水素を原料とし、ニッケル触媒やルテニウム触媒を用
い、水蒸気改質してメタン、水素、炭酸ガスなどの複数
成分含有ガスを含有する改質ガスを製造し、製造された
改質ガスを、炭酸ガスを選択的に分離する炭酸ガス分離
膜を備えた炭酸ガス分離膜装置で炭酸ガスを分離し、適
宜にLPGを添加して都市ガスを製造する都市ガス製造
装置(特開平5−25482号公報)や水素を選択的に
分離する有機水素分離膜を備えた水素分離膜装置で水素
を分離し、脱硫用水素としてリサイクルし、都市ガスを
製造する都市ガス製造装置(特開平1−297495号
公報)などが工業的に使用されており、また、無機多孔
質担体の表面にパラジウム膜又はパラジウムを主体とし
たパラジウム合金膜の無機水素分離膜を備えた水素分離
膜装置で高純度水素を分離し、脱硫用水素としてリサイ
クルして燃料電池用水素などを製造する装置(特許第2
911061号公報)なども開示されている。 【0003】前記複数成分含有ガスから炭酸ガス、水素
又はその他の特定成分ガスを選択的に濃縮分離するガス
分離膜装置を工業的に使用するためには、比較的大きな
装置で分離性能を確認する必要がある。従来の分離性能
確認装置において、小型の装置では、複数成分ガスを所
定の濃度で混合した複数成分含有ガスのボンベ詰めした
ものを使用し、ガス分離膜装置により分離するのに必要
な所定の圧力もボンベから得ている。しかし、工業的に
使用するガス分離膜装置の分離性能確認装置において
は、多量の試験用ガスが必要となるため、ボンベのみで
は多量のガスを消費し、経済的ではなく、また、多数の
ボンベを配置するスペースも嵩む問題もあり、ボンベを
使用する装置が用いられることは少ない。 【0004】従って、従来の一般的な工業用ガス分離膜
装置の分離性能確認装置としては、圧縮した複数成分含
有ガスをガス分離膜装置に供給するガス供給管路と、ガ
ス分離膜装置の非透過側ガス管路及び透過側ガス管路を
合流する分離ガス混合管路とで循環流路を形成し、分離
ガスを再圧縮して再利用している、なお、初期の装置系
内へのガス充填は、複数成分ガスをそれぞれ別々のボン
ベから所定濃度に成るように流量制御しながら装置系内
に供給し、適宜混合手段で混合して所定組成の複数成分
含有ガスを製造している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のガス分離膜
装置の性能確認装置においては、循環流路を形成して分
離ガスを再利用しているが、圧縮機でのガスのリークを
完全には防止できないため、運転継続とともに充填され
たガスが減少する。循環流路の閉鎖系では、装置系内の
ガス量の減少は無視することはできないため、従来は減
少したガス量を初期充填と同様の方法で外部から補給し
ている。しかし、外部からのあらたに調整されたガス補
給では、運転の継続とともに徐々に充填ガス組成が相違
してくるため、分離性能確認データが安定せず、不正確
となる問題がある。 【0006】本発明は、前記の問題に鑑みてなされたも
のであり、ガス分離膜装置の分離性能やガス分離膜のピ
ンホールなどによるガス洩れなどの確認のために、循環
流路を形成して分離ガスを再利用することにより多量の
複数成分含有ガスを消費することなく、また、圧縮機で
ガスがリークしても常に初期充填ガス組成と同じ組成の
ガスを補充でき、安定して正確な性能確認データが得ら
れるガス分離膜装置の性能確認装置を提供する目的で成
されたものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の要旨は、請求項1に記載の発明においては、
複数成分含有ガスを圧縮機で圧縮して供給し、供給ガス
中の特定成分ガスを濃縮分離するガス分離膜を備えたガ
ス分離膜装置の分離性能を確認する装置において、圧縮
した複数成分含有ガスをガス分離膜装置に供給するガス
供給管路と、ガス分離膜装置の透過側ガス管路及び非透
過側ガス管路を合流する分離ガス混合管路とで循環流路
を形成し、複数成分含有ガスを圧縮する圧縮機の吐出側
のガス供給管路にバイパス管路を接続してバイパス管路
に加圧した複数成分含有ガスを貯留するガスホルダを配
置し、ガスホルダの前後のバイパス管路及び前後のバイ
パス管路間に位置するガス供給管路にそれぞれ開閉弁を
設け、ガスホルダと分離ガス混合管路とを貯留ガス供給
管路で接続し、貯留ガス供給管路に分離ガス混合管路側
の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止を制御する
制御弁を設けたことを特徴とするガス分離膜装置の性能
確認装置である。前記構成の装置により、閉鎖系の循環
流路において、圧縮機でガスがリークして充填ガスが減
量しても、ガスホルダに貯留する初期の複数成分含有ガ
スを供給することにより、初期に充填したガス組成と同
一組成のガスを供給することができるため、分離性能確
認データが不安定となる恐れはない。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の一実施の形態であるガス
分離膜装置の性能確認装置の系統図である。 【0009】図1において、符号1は、複数成分含有ガ
ス(以下被処理ガスという。)を圧縮して供給する圧縮
機であり、ガス分離膜装置では高圧に圧縮する必要があ
るため、通常は往復式圧縮機が用いられるが、これには
限定されない。符号2は、被処理ガスから特定成分ガス
を選択的に透過分離するガス分離膜21を備えたガス分
離膜装置であり、目的とする特定成分ガスを分離するた
めに、目的とするガスのそれぞれに適したガス分離膜が
用いられる。例えば、炭化水素を原料とし、水蒸気改質
して製造されたメタン、水素、炭酸ガスなどを含有する
改質ガスから、炭酸ガスを分離(脱炭酸処理)して都市
ガスを製造するには、炭酸ガスを選択的に分離する炭酸
ガス分離膜、水素を選択的に分離するには、ポリイミド
やポリスルホンなどの有機高分子から成る有機水素分離
膜又は多孔質セラミックス、パラジウムやパラジウム合
金などから成る無機水素分離膜などが用いられる。更に
ガス分離膜の形状としては、円筒状、中空糸又は平膜状
などが適宜に用いられる。 【0010】符号3は、圧縮機1の吐出側のガス供給管
路31から分岐して接続されたバイパス管路33、34
に配置され、加圧した被処理ガスを貯留するガスホルダ
であり、符号4及び符号5は、被処理ガスを、後記で説
明する循環流路30で循環させるにあたり、圧縮機1で
の脈動を緩和するために、一定量の被処理ガス又は混合
ガスをそれぞれ貯留するガスレシーバであり、符号4は
圧縮機1の吐出側ガスレシーバ、符号5は圧縮機1の吸
入側ガスレシーバである。 【0011】符号11は、ガス供給管路31から分岐し
て接続されたバイパス管路32に設けられ、PICによ
り開閉制御される制御弁であり、また、符号12は、ガ
スホルダ3の貯留ガスをガス分離膜装置2の分離ガス混
合管路37に供給するにあたり、分離ガス混合管路37
側の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止を制御す
るために、ガスホルダ3と分離ガス混合管路37とを接
続する貯留ガス供給管路38に設けられ、PICにより
開閉制御される制御弁である。また、ガス分離膜装置2
の非透過側ガス管路35に設けられた符号13は、ガス
分離膜装置2の入口側に設けたFICにより開閉制御し
てガス分離膜装置2でのガス流量及び圧力を制御する流
量制御弁である。また、ガスホルダ3の前後のバイパス
管路33、34間に位置するガス供給管路31に設けら
れた符号14は、被処理ガスをガス分離膜装置2に供給
する開閉弁であり、符号15、16は、圧縮した被処理
ガスをガス供給管路31からガスホルダ3に導入するた
めに、バイパス管路33、34にそれぞれ設けられた開
閉弁である。 【0012】なお、圧縮した被処理ガスをガス分離膜装
置2に供給するガス供給管路31と、ガス分離膜装置2
の非透過側22に接続する非透過側ガス管路35及び透
過側23に接続する透過側ガス管路36を合流する分離
ガス混合管路37とで循環流路30が形成されている。 【0013】次に、本発明の一実施例である、炭化水素
を原料とし、水蒸気改質して製造されたメタン、水素、
炭酸ガスなどを含有する改質ガスから炭酸ガスを分離し
て脱炭酸処理して都市ガスを製造する、炭酸ガス選択分
離膜を備えたガス分離膜装置の分離性能を確認する操作
について述べる。 【0014】初期の装置系内へのガス充填は、被処理ガ
スを構成するそれぞれのガスを別々のボンベから所定濃
度に成るように流量制御しながら装置系内に供給し、適
宜混合手段で混合して所定組成の被処理ガスを充填す
る。充填された被処理ガスを圧縮機1で所定の圧力まで
圧縮し、吐出側ガスレシーバ4により脈動が緩和された
ガスをガス分離膜装置2に供給するが、被処理ガスをガ
ス分離膜装置2に供給するにあたり、ガス供給管路31
に設けられた開閉弁14を閉弁し、ガス供給管路31に
接続したバイパス管路33、34にそれぞれ設けられた
開閉弁15、16を開弁することにより、バイパス管路
33を経てガスホルダ3に供給してガスホルダ3に被処
理ガスを充填し、ガスホルダ3からバイパス管路34を
経てガス分離膜装置2に供給する。 【0015】ガス分離膜装置2に供給された被処理ガス
は、炭酸ガス選択分離膜21により透過側23に主とし
て炭酸ガスが選択分離され、透過ガスは透過側に接続す
る透過側ガス管路36を経て分離ガス混合管路37に供
給され、また非透過側22のガスは非透過側に接続する
非透過側ガス管路35を経て分離ガス混合管路37に供
給されて両者が合流混合される。通常は透過ガスの圧力
が9.8kPa〜50kPa、非透過ガスの圧力は0.
49kPa〜1.47kPa程度である。更に、分離ガ
ス混合管路37で混合された処理ガスは吸入側ガスレシ
ーバ5を経てガス返送管路39から圧縮機1に循環供給
される。上記流路構成により閉鎖系の循環流路30が形
成される。 【0016】なお、ガス分離膜装置2では、所定の圧力
及び所定のガス流量で操作される必要があり、その制御
は、ガス分離膜装置2の入口側に設けたFICにより流
量制御弁13の開閉を調整して流量制御する。また、ガ
ス分離膜装置2において所定の圧力及び所定のガス流量
で操作すると、圧縮機1の吐出側圧力も変動し、装置全
体の圧力バランスが崩れるため、バイパス管路32のP
ICにより制御弁11の開閉を調整して圧力制御が行わ
れる。 【0017】被処理ガスを循環流路30で所定時間循環
させ、被処理ガスの組成が安定したのち、ガスホルダ3
前後のバイパス管路33、34にそれぞれ設けられた開
閉弁15、16を閉弁して一定量の被処理ガスをガスホ
ルダ3に貯留する。開閉弁14を開弁し、前記循環操作
を行い、図示しないガス組成分析装置などで透過側及び
非透過側のガス組成を適宜に測定することにより、分離
膜性能を正確に確認することができる。また、前記循環
操作を継続すると、圧縮機1でガスがリークして循環ガ
ス量が減少してくるが、分離ガス混合管路37側の圧力
変動に基づいて、貯留ガス供給管路38のPICにより
制御弁12の開閉を調整して、ガスホルダ3の貯留ガス
の供給・停止を制御し、ガス分離膜装置2の分離ガス混
合管路37に供給することにより、初期に充填した被処
理ガスと常に同一組成の被処理ガスを補充することがで
きるため、分離性能確認データが不安定となる恐れはな
い。 【0018】 【発明の効果】本発明は、ガス分離膜装置の分離性能や
ガス分離膜のピンホールなどによるガス洩れなどの確認
のために、循環流路を形成して分離ガスを再利用するこ
とにより多量の複数成分含有ガスを消費することなく、
また、圧縮機でガスがリークしても常に初期充填ガス組
成と同じ組成のガスを補充でき、安定して正確な性能確
認データが得られるガス分離膜装置の性能確認装置であ
る。
性能を確認する装置に関し、特に工業用ガス分離膜装置
の分離性能などを確認する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、LPG、ナフサ、灯油などの炭化
水素を原料とし、ニッケル触媒やルテニウム触媒を用
い、水蒸気改質してメタン、水素、炭酸ガスなどの複数
成分含有ガスを含有する改質ガスを製造し、製造された
改質ガスを、炭酸ガスを選択的に分離する炭酸ガス分離
膜を備えた炭酸ガス分離膜装置で炭酸ガスを分離し、適
宜にLPGを添加して都市ガスを製造する都市ガス製造
装置(特開平5−25482号公報)や水素を選択的に
分離する有機水素分離膜を備えた水素分離膜装置で水素
を分離し、脱硫用水素としてリサイクルし、都市ガスを
製造する都市ガス製造装置(特開平1−297495号
公報)などが工業的に使用されており、また、無機多孔
質担体の表面にパラジウム膜又はパラジウムを主体とし
たパラジウム合金膜の無機水素分離膜を備えた水素分離
膜装置で高純度水素を分離し、脱硫用水素としてリサイ
クルして燃料電池用水素などを製造する装置(特許第2
911061号公報)なども開示されている。 【0003】前記複数成分含有ガスから炭酸ガス、水素
又はその他の特定成分ガスを選択的に濃縮分離するガス
分離膜装置を工業的に使用するためには、比較的大きな
装置で分離性能を確認する必要がある。従来の分離性能
確認装置において、小型の装置では、複数成分ガスを所
定の濃度で混合した複数成分含有ガスのボンベ詰めした
ものを使用し、ガス分離膜装置により分離するのに必要
な所定の圧力もボンベから得ている。しかし、工業的に
使用するガス分離膜装置の分離性能確認装置において
は、多量の試験用ガスが必要となるため、ボンベのみで
は多量のガスを消費し、経済的ではなく、また、多数の
ボンベを配置するスペースも嵩む問題もあり、ボンベを
使用する装置が用いられることは少ない。 【0004】従って、従来の一般的な工業用ガス分離膜
装置の分離性能確認装置としては、圧縮した複数成分含
有ガスをガス分離膜装置に供給するガス供給管路と、ガ
ス分離膜装置の非透過側ガス管路及び透過側ガス管路を
合流する分離ガス混合管路とで循環流路を形成し、分離
ガスを再圧縮して再利用している、なお、初期の装置系
内へのガス充填は、複数成分ガスをそれぞれ別々のボン
ベから所定濃度に成るように流量制御しながら装置系内
に供給し、適宜混合手段で混合して所定組成の複数成分
含有ガスを製造している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のガス分離膜
装置の性能確認装置においては、循環流路を形成して分
離ガスを再利用しているが、圧縮機でのガスのリークを
完全には防止できないため、運転継続とともに充填され
たガスが減少する。循環流路の閉鎖系では、装置系内の
ガス量の減少は無視することはできないため、従来は減
少したガス量を初期充填と同様の方法で外部から補給し
ている。しかし、外部からのあらたに調整されたガス補
給では、運転の継続とともに徐々に充填ガス組成が相違
してくるため、分離性能確認データが安定せず、不正確
となる問題がある。 【0006】本発明は、前記の問題に鑑みてなされたも
のであり、ガス分離膜装置の分離性能やガス分離膜のピ
ンホールなどによるガス洩れなどの確認のために、循環
流路を形成して分離ガスを再利用することにより多量の
複数成分含有ガスを消費することなく、また、圧縮機で
ガスがリークしても常に初期充填ガス組成と同じ組成の
ガスを補充でき、安定して正確な性能確認データが得ら
れるガス分離膜装置の性能確認装置を提供する目的で成
されたものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の要旨は、請求項1に記載の発明においては、
複数成分含有ガスを圧縮機で圧縮して供給し、供給ガス
中の特定成分ガスを濃縮分離するガス分離膜を備えたガ
ス分離膜装置の分離性能を確認する装置において、圧縮
した複数成分含有ガスをガス分離膜装置に供給するガス
供給管路と、ガス分離膜装置の透過側ガス管路及び非透
過側ガス管路を合流する分離ガス混合管路とで循環流路
を形成し、複数成分含有ガスを圧縮する圧縮機の吐出側
のガス供給管路にバイパス管路を接続してバイパス管路
に加圧した複数成分含有ガスを貯留するガスホルダを配
置し、ガスホルダの前後のバイパス管路及び前後のバイ
パス管路間に位置するガス供給管路にそれぞれ開閉弁を
設け、ガスホルダと分離ガス混合管路とを貯留ガス供給
管路で接続し、貯留ガス供給管路に分離ガス混合管路側
の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止を制御する
制御弁を設けたことを特徴とするガス分離膜装置の性能
確認装置である。前記構成の装置により、閉鎖系の循環
流路において、圧縮機でガスがリークして充填ガスが減
量しても、ガスホルダに貯留する初期の複数成分含有ガ
スを供給することにより、初期に充填したガス組成と同
一組成のガスを供給することができるため、分離性能確
認データが不安定となる恐れはない。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の一実施の形態であるガス
分離膜装置の性能確認装置の系統図である。 【0009】図1において、符号1は、複数成分含有ガ
ス(以下被処理ガスという。)を圧縮して供給する圧縮
機であり、ガス分離膜装置では高圧に圧縮する必要があ
るため、通常は往復式圧縮機が用いられるが、これには
限定されない。符号2は、被処理ガスから特定成分ガス
を選択的に透過分離するガス分離膜21を備えたガス分
離膜装置であり、目的とする特定成分ガスを分離するた
めに、目的とするガスのそれぞれに適したガス分離膜が
用いられる。例えば、炭化水素を原料とし、水蒸気改質
して製造されたメタン、水素、炭酸ガスなどを含有する
改質ガスから、炭酸ガスを分離(脱炭酸処理)して都市
ガスを製造するには、炭酸ガスを選択的に分離する炭酸
ガス分離膜、水素を選択的に分離するには、ポリイミド
やポリスルホンなどの有機高分子から成る有機水素分離
膜又は多孔質セラミックス、パラジウムやパラジウム合
金などから成る無機水素分離膜などが用いられる。更に
ガス分離膜の形状としては、円筒状、中空糸又は平膜状
などが適宜に用いられる。 【0010】符号3は、圧縮機1の吐出側のガス供給管
路31から分岐して接続されたバイパス管路33、34
に配置され、加圧した被処理ガスを貯留するガスホルダ
であり、符号4及び符号5は、被処理ガスを、後記で説
明する循環流路30で循環させるにあたり、圧縮機1で
の脈動を緩和するために、一定量の被処理ガス又は混合
ガスをそれぞれ貯留するガスレシーバであり、符号4は
圧縮機1の吐出側ガスレシーバ、符号5は圧縮機1の吸
入側ガスレシーバである。 【0011】符号11は、ガス供給管路31から分岐し
て接続されたバイパス管路32に設けられ、PICによ
り開閉制御される制御弁であり、また、符号12は、ガ
スホルダ3の貯留ガスをガス分離膜装置2の分離ガス混
合管路37に供給するにあたり、分離ガス混合管路37
側の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停止を制御す
るために、ガスホルダ3と分離ガス混合管路37とを接
続する貯留ガス供給管路38に設けられ、PICにより
開閉制御される制御弁である。また、ガス分離膜装置2
の非透過側ガス管路35に設けられた符号13は、ガス
分離膜装置2の入口側に設けたFICにより開閉制御し
てガス分離膜装置2でのガス流量及び圧力を制御する流
量制御弁である。また、ガスホルダ3の前後のバイパス
管路33、34間に位置するガス供給管路31に設けら
れた符号14は、被処理ガスをガス分離膜装置2に供給
する開閉弁であり、符号15、16は、圧縮した被処理
ガスをガス供給管路31からガスホルダ3に導入するた
めに、バイパス管路33、34にそれぞれ設けられた開
閉弁である。 【0012】なお、圧縮した被処理ガスをガス分離膜装
置2に供給するガス供給管路31と、ガス分離膜装置2
の非透過側22に接続する非透過側ガス管路35及び透
過側23に接続する透過側ガス管路36を合流する分離
ガス混合管路37とで循環流路30が形成されている。 【0013】次に、本発明の一実施例である、炭化水素
を原料とし、水蒸気改質して製造されたメタン、水素、
炭酸ガスなどを含有する改質ガスから炭酸ガスを分離し
て脱炭酸処理して都市ガスを製造する、炭酸ガス選択分
離膜を備えたガス分離膜装置の分離性能を確認する操作
について述べる。 【0014】初期の装置系内へのガス充填は、被処理ガ
スを構成するそれぞれのガスを別々のボンベから所定濃
度に成るように流量制御しながら装置系内に供給し、適
宜混合手段で混合して所定組成の被処理ガスを充填す
る。充填された被処理ガスを圧縮機1で所定の圧力まで
圧縮し、吐出側ガスレシーバ4により脈動が緩和された
ガスをガス分離膜装置2に供給するが、被処理ガスをガ
ス分離膜装置2に供給するにあたり、ガス供給管路31
に設けられた開閉弁14を閉弁し、ガス供給管路31に
接続したバイパス管路33、34にそれぞれ設けられた
開閉弁15、16を開弁することにより、バイパス管路
33を経てガスホルダ3に供給してガスホルダ3に被処
理ガスを充填し、ガスホルダ3からバイパス管路34を
経てガス分離膜装置2に供給する。 【0015】ガス分離膜装置2に供給された被処理ガス
は、炭酸ガス選択分離膜21により透過側23に主とし
て炭酸ガスが選択分離され、透過ガスは透過側に接続す
る透過側ガス管路36を経て分離ガス混合管路37に供
給され、また非透過側22のガスは非透過側に接続する
非透過側ガス管路35を経て分離ガス混合管路37に供
給されて両者が合流混合される。通常は透過ガスの圧力
が9.8kPa〜50kPa、非透過ガスの圧力は0.
49kPa〜1.47kPa程度である。更に、分離ガ
ス混合管路37で混合された処理ガスは吸入側ガスレシ
ーバ5を経てガス返送管路39から圧縮機1に循環供給
される。上記流路構成により閉鎖系の循環流路30が形
成される。 【0016】なお、ガス分離膜装置2では、所定の圧力
及び所定のガス流量で操作される必要があり、その制御
は、ガス分離膜装置2の入口側に設けたFICにより流
量制御弁13の開閉を調整して流量制御する。また、ガ
ス分離膜装置2において所定の圧力及び所定のガス流量
で操作すると、圧縮機1の吐出側圧力も変動し、装置全
体の圧力バランスが崩れるため、バイパス管路32のP
ICにより制御弁11の開閉を調整して圧力制御が行わ
れる。 【0017】被処理ガスを循環流路30で所定時間循環
させ、被処理ガスの組成が安定したのち、ガスホルダ3
前後のバイパス管路33、34にそれぞれ設けられた開
閉弁15、16を閉弁して一定量の被処理ガスをガスホ
ルダ3に貯留する。開閉弁14を開弁し、前記循環操作
を行い、図示しないガス組成分析装置などで透過側及び
非透過側のガス組成を適宜に測定することにより、分離
膜性能を正確に確認することができる。また、前記循環
操作を継続すると、圧縮機1でガスがリークして循環ガ
ス量が減少してくるが、分離ガス混合管路37側の圧力
変動に基づいて、貯留ガス供給管路38のPICにより
制御弁12の開閉を調整して、ガスホルダ3の貯留ガス
の供給・停止を制御し、ガス分離膜装置2の分離ガス混
合管路37に供給することにより、初期に充填した被処
理ガスと常に同一組成の被処理ガスを補充することがで
きるため、分離性能確認データが不安定となる恐れはな
い。 【0018】 【発明の効果】本発明は、ガス分離膜装置の分離性能や
ガス分離膜のピンホールなどによるガス洩れなどの確認
のために、循環流路を形成して分離ガスを再利用するこ
とにより多量の複数成分含有ガスを消費することなく、
また、圧縮機でガスがリークしても常に初期充填ガス組
成と同じ組成のガスを補充でき、安定して正確な性能確
認データが得られるガス分離膜装置の性能確認装置であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるガス分離膜装置の
性能確認装置の系統図 【符号の説明】 1:圧縮機 2:ガス分離膜装置 3:ガスホルダ 4:吐出側ガスレシーバ 5:吸入側ガスレシーバ 30:循環流路 32、33、34:バイパス管路
性能確認装置の系統図 【符号の説明】 1:圧縮機 2:ガス分離膜装置 3:ガスホルダ 4:吐出側ガスレシーバ 5:吸入側ガスレシーバ 30:循環流路 32、33、34:バイパス管路
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】複数成分含有ガスを圧縮機で圧縮して供給
し、供給ガス中の特定成分ガスを濃縮分離するガス分離
膜を備えたガス分離膜装置の分離性能を確認する装置に
おいて、圧縮した複数成分含有ガスをガス分離膜装置に
供給するガス供給管路と、ガス分離膜装置の透過側ガス
管路及び非透過側ガス管路を合流する分離ガス混合管路
とで循環流路を形成し、複数成分含有ガスを圧縮する圧
縮機の吐出側のガス供給管路にバイパス管路を接続して
バイパス管路に加圧した複数成分含有ガスを貯留するガ
スホルダを配置し、ガスホルダの前後のバイパス管路及
び前後のバイパス管路間に位置するガス供給管路にそれ
ぞれ開閉弁を設け、ガスホルダと分離ガス混合管路とを
貯留ガス供給管路で接続し、貯留ガス供給管路に分離ガ
ス混合管路側の圧力変動に基づいて貯留ガスの供給・停
止を制御する制御弁を設けたことを特徴とするガス分離
膜装置の性能確認装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252270A JP2003053162A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | ガス分離膜装置の性能確認装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252270A JP2003053162A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | ガス分離膜装置の性能確認装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003053162A true JP2003053162A (ja) | 2003-02-25 |
Family
ID=19080779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001252270A Pending JP2003053162A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | ガス分離膜装置の性能確認装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003053162A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103432909A (zh) * | 2013-08-02 | 2013-12-11 | 中膜科技(苏州)有限公司 | 膜组件性能检测方法 |
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KR101919302B1 (ko) | 2017-07-28 | 2018-11-19 | 한국전력공사 | 이산화탄소 분리막 플랜트 이상 감지 시스템 |
WO2019022321A1 (ko) * | 2017-07-28 | 2019-01-31 | 한국전력공사 | 이산화탄소 분리막 모듈 성능 평가 시스템 및 이를 위한 장치 |
-
2001
- 2001-08-23 JP JP2001252270A patent/JP2003053162A/ja active Pending
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