JP2003052741A - 使用時の快適性および粘着性が改善された絆創膏 - Google Patents

使用時の快適性および粘着性が改善された絆創膏

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JP2003052741A JP2002192530A JP2002192530A JP2003052741A JP 2003052741 A JP2003052741 A JP 2003052741A JP 2002192530 A JP2002192530 A JP 2002192530A JP 2002192530 A JP2002192530 A JP 2002192530A JP 2003052741 A JP2003052741 A JP 2003052741A
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アレクサンドレ・ペトロシニ・ファレイロス
Maria Aparecida De Carvalho Scamilla Aledo
マリア・アパレシダ・デ・カルバルホ・スカミラ・アレド
Luiz Antonio Serrano
ルイズ・アントニオ・セラノ
Eduardo Franca Fabio
ファビオ・エデュアルド・フランカ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に快適であって、特に体の屈曲する部
分に貼り付けた時でも剥がれにくい絆創膏を提供する。 【解決手段】 絆創膏が貼付された体の部分を屈曲した
時に快適であって剥がれにくく改善された、基材、粘着
剤、および創傷接触パッドを有する絆創膏。絆創膏の中
心部分からその両端のそれぞれに向かってテーパ状にし
て、改善された快適性および剥がれにくさを達成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、消費者が使用して
いる時に快適であって皮膚から剥がれにくい改良された
絆創膏に関する。絆創膏は、基材、粘着剤、および創傷
接触パッドとを有する。本発明による絆創膏は、特に指
の関節などの曲がる部位の創傷を保護するために用いら
れる場合に、快適性および良好な粘着を与えるように設
計されている。本発明の絆創膏は、吸収パッドの両側が
テーパ状になっていて、使用時における快適性が改善さ
れ、使用者の皮膚からずれにくく、かつ剥がれにくくな
っている。 【0002】 【従来の技術】絆創膏は、人の体の様々な部分における
創傷を覆い保護するために広く用いられている。様々な
設計および形状の絆創膏が、例えば保護する創傷の位置
および程度などに基づいた患者の様々な要求に応えるべ
く市販されている。 【0003】指が最も頻繁に創傷を負う体の部分の1つ
であることは周知のとおりである。指の創傷によく用い
られる絆創膏は、長方形、または長方形の角の部分の材
料を切除して縁が丸くなっている改変された長方形であ
る。改変された長方形の形状を有する絆創膏は、通常は
材料を切除して形成される。好ましくは、初めの長方形
の絆創膏のそれぞれの角から実質的に等量の材料を切除
して形成される。通常は、初めの長方形の全面積の3%
が角から切除されて改変長方形が形成される。例えば指
や指関節などの使用時に曲げられる体の一部に用いられ
る長方形または改変長方形の絆創膏は、使用が不快にな
ったり絆創膏がずれてしまったりすることがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って、使用時に快適
であって、特に体の屈曲する部分に貼り付けた時でも剥
がれにくい絆創膏が求められている。 【0005】同時係属出願、日本国特許出願第3321
01/99号に、スリットが設けられたテーパ状の端部
を吸収パッドの何れかの側に有する絆創膏が開示されて
いる。絆創膏が貼り付けられた体の部分を曲げた時に、
吸収パッドを囲む絆創膏の領域の応力を低減する目的で
スリットが設けられているのが分かる。しかしながら、
これらの絆創膏は上記スリットを設ける必要があるた
め、販売を目的とした規模で製造するのは困難である。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の一実施形態で
は、絆創膏が基材、粘着剤、および創傷接触パッドを含
み、前記基材が、実質的に90°の角度で互いに交差す
る長軸および短軸と、前記長軸の一側の上側縁および他
側の下側縁と、第1の主表面および第2の主表面とを有
しており、前記粘着剤が、前記基材の前記第1の主表面
に塗布されており、前記創傷接触パッドが、前記粘着剤
の一部によって前記基材に接着されており、前記絆創膏
の前記上側縁が、前記上側縁の第1の点から前記上側縁
の第2の点まで延在する直線部分を有しており、前記上
側縁が更に、それぞれが第1の曲率半径を有する、実質
的に同一である第1の一対の弓形部分を有しており、前
記弓形部分の一方が、前記上側縁の前記第1の点から前
記上側縁の第1の変曲点まで延在し、前記弓形部分の他
方が、前記上側縁の前記第2の点から前記上側縁の第2
の変曲点まで延在しており、前記上側縁が更に、それぞ
れが第2の曲率半径を有する、実質的に同一である第2
の一対の弓形部分を有しており、前記第2の弓形部分の
一方が、前記第1の変曲点から第1の終点まで延在し、
前記第2の弓形部分の他方が、前記第2の変曲点から第
2の終点まで延在しており、前記絆創膏の前記下側縁
が、前記下側縁の第1の点から前記下側縁の第2の点ま
で延在する直線部分を有しており、前記下側縁が更に、
それぞれが第1の曲率半径を有する、実質的に同一であ
る第1の一対の弓形部分を有しており、前記弓形部分の
一方が、前記下側縁の前記第1の点から前記下側縁の第
1の変曲点まで延在し、前記弓形部分の他方が、前記下
側縁の前記第2の点から前記下側縁の第2の変曲点まで
延在しており、前記下側縁が更に、それぞれが第2の曲
率半径を有する、実質的に同一である第2の一対の弓形
部分を有しており、前記第2の弓形部分の一方が、前記
下側縁の前記第1の変曲点から前記第1の終点まで延在
し、前記第2の弓形部分の他方が、前記下側縁の前記第
2の変曲点から前記第2の終点まで延在しており、前記
第1の終点および前記第2の終点において前記上側縁と
前記下側縁とが繋がって前記絆創膏の外周を画定してお
り、前記外周内の前記絆創膏の面積が、前記絆創膏が長
方形として表した場合の面積の約65%乃至約95%の
範囲である。 【0007】この実施形態に従った絆創膏を長方形とし
て表した場合、絆創膏の上側縁および下側縁を含む直線
部分は、前記絆創膏を長方形として表した場合の前記長
方形の上側縁および下側縁に一致し、前記絆創膏を長方
形として表した場合の前記長方形の第1の側辺および第
2の側辺はそれぞれ、前記第1の終点および前記第2の
終点を通る。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の絆創膏は概ね柔軟な基材
を含む。絆創膏に用いられているあらゆる従来の基材を
利用することができる。適切な基材には、限定するもの
ではないが、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの
ポリオレフィンフィルムや、ポリ塩化ビニルフィルム、
エチレン酢酸ビニルフィルム、織物、織物でない生地、
またはメリヤス生地などがある。 【0009】使用され得る織基材には、縦糸方向におけ
るポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタ
レートなどのポリエステル糸、および横糸方向における
ポリアミド糸(ナイロン6またはナイロン6,6など)
が含まれる。別の有用な織基材には、縦糸方向における
ポリエチレンテレフタレート糸および横糸方向における
ポリブチレンテレフタレート糸が含まれる。 【0010】基材の主表面は、その表面に設けられた粘
着剤を有する。粘着剤の一部は、創傷接触パッドを基材
に固定する働きをし、粘着剤の残りの部分は使用時に絆
創膏を皮膚に接着する働きをする。絆創膏に用いられて
いるあらゆる従来の粘着剤を利用することができる。粘
着剤はホットメルト接着剤であってもよい。適当な粘着
剤の例としては、限定するものではないがスチレンブロ
ックコポリマーと粘着性樹脂との混合をベースにした粘
着剤がある。有用な粘着剤には、HB-Fuller社(St. Pau
l MN)が販売するHL-1491、ATO-Findley社(Wawatausa,
WI)が販売するH-2543、およびNational Starch & Che
mical社(Bridgewater, NJ)が販売する34-5534があ
る。また、エチレン酢酸ビニルコポリマーを含むエチレ
ンコポリマーを用いてもよい。 【0011】適切な粘着剤にはまた、アクリル系粘着
剤、デキストリン系粘着剤、および合成エラストマーも
含まれる。また、粘着剤には、HB Fuller社が販売するH
L-1308またはHuntsman社(Odesssa, TX)が販売するRex
tac RT 2373などのアモルファスポリプロピレンを含む
アモルファスポリオレフィンも含まれ得る。粘着剤は、
Kraton(登録商標)ブランドの合成ゴム等、または天然
ゴムと、粘着付与剤、酸化防止剤、およびその他の添加
剤とを混ぜ合わせたものが含まれる。 【0012】ホットメルト接着剤は、例えばスプレー、
コーティング、またはその他の既知の方法で溶融状態で
塗布することができる。基材に通常塗布される粘着剤の
量は当分野で周知である。一般的には、コーティングす
る粘着剤の重量は、1平方メートル当たり約20gm乃
至約100gmである。 【0013】創傷接触パッドは、創傷にクッションを提
供すると共に不潔物などによる汚染を保護するために基
材の中心部分に固定される。創傷接触パッドは、少なく
とも一層の体液吸収材料の層を含む。好適な実施の形態
では、前記少なくとも一層の体液吸収材料は多孔性の被
覆層で覆われる。多孔性の被覆層は、例えばポリプロピ
レンネットなどの目の粗いメッシュのポリマーネットが
好ましい。 【0014】大抵の場合、創傷接触層は絆創膏の端部か
ら端部までの基材の中心に位置する。所望に応じて、創
傷接触パッドを絆創膏の一方の端部より他方の端部に近
づけて中心からずらしてもよい。吸収層は限定するもの
ではないが、綿や木材パルプ、またはポリエステル系繊
維、ポリアミド系繊維、およびポリオレフィン系繊維な
どの合成繊維を含む様々な体液吸収材料から形成するこ
とができる。ポリエステルアミド、またはポリエーテル
アミド(polyetheramide)などの繊維を用いてもよい。
また、2種類以上の繊維を混紡して用いてもよい。繊維
は複合繊維であってもよい。例えば、中心が或るポリマ
ーで、そのポリマーを別のポリマーで被覆した繊維を用
いてもよい。別法では、2つのポリマーを並べた複合繊
維を用いてもよい。 【0015】創傷接触パッドの吸収層を構成する繊維
は、所望に応じて、構造の結合性を高めるために結合さ
せることもできる。例えば、創傷接触パッドが熱融合繊
維を含む場合、熱を加えてそのパッドを結合させること
ができる。別法では、特に吸収層がヒートシールできな
い或いはヒートシールが容易ではない繊維からなる場合
は、パッドに溶液型或いは水性のポリマー粘着剤を塗布
し、乾燥させてパッドを結合させることができる。 【0016】創傷接触パッドの吸収層を構成する繊維
は、通常は約1デニール乃至10デニールの範囲である
が、所望に応じてそれ以外の範囲にしてもよい。繊維
は、所望に応じて中空の繊維にしてもよい。 【0017】吸収層の基本重量は極めて重要というわけ
ではないが、通常は0.003g/cm2 乃至0.01
5g/cm2 の範囲である。創傷接触パッドの大きさ
は、保護或いは治療する創傷の大きさによって異なり得
る。 【0018】本発明の絆創膏は、長手方向の長さ(l)
および横断方向の幅(w)を有する。絆創膏の最大幅
は、通常は約10mm乃至約30mmである。本発明の
絆創膏の最大幅に対する最大長さの比率は、約2.5乃
至約5である。絆創膏の両端の内側に位置する、概ね中
心部に絆創膏の最大幅がある。絆創膏はその中心部から
それぞれの端部に向かって先細になっている。 【0019】皮膚への粘着と創傷の保護との許容できる
バランスを達成するために、創傷接触パッドの長さは、
通常は基材の全長の約20%乃至約70%、好ましくは
約25%乃至約50%である。当分野で周知のように、
創傷接触パッドの幅は、基材の幅と実質的に同一かそれ
より狭い。 【0020】本発明の絆創膏は、絆創膏の長さlに対応
する長さと、絆創膏の最大幅に対応する幅wの長方形で
表すことができる。本発明に従った絆創膏では、先細の
両端の中間に位置する中央部分が最大幅である。前記し
たような長方形で絆創膏を表す場合、本発明の絆創膏の
面積は、そのように表された長方形の面積の約65%乃
至約95%である。これは、絆創膏のそれぞれの角の基
材を除去してテーパ部分を形成するためである。本発明
の絆創膏の面積は、そのように表された長方形の面積の
約70%乃至約93%であるのが好ましい。より好まし
くは、本発明の絆創膏の面積は、そのように表された長
方形の面積の約75%乃至約91%である。 【0021】次に例を示す。本発明に従った絆創膏は、
使用時に絆創膏にかかる応力をより均一に分布させるこ
とができるため、改善された快適性および皮膚との粘着
を提供できる。 【0022】本発明の本質および発明の実施方法を更に
示すために例を後述するが、本発明が後述の詳細に限定
されることを意図するものではない。また、以降の説明
に図面を用いるが、これらの図面は本発明の様々な特徴
を示すものであって、本発明の範囲を制限するものでは
ないことを理解されたい。 【0023】図面、特に図1および図2から明らかなよ
うに、絆創膏10は基材12、粘着剤20、および創傷
吸収パッド25を含む。この絆創膏は、実質的に90°
の角度で互いに直交する長軸L−Lおよび短軸T−Tを
有する。この絆創膏は、長軸の一側に上側縁40、その
長軸の他側に下側縁60を有する。基材は、第1の主表
面13および第2の主表面14を有する。基材12の第
1の主表面13に粘着剤20が塗布されている。創傷接
触パッド25が粘着剤20の一部で基材12に貼り付け
られている。 【0024】絆創膏の上側縁40は、その縁40の第1
の点42から第2の点43に至る第1の直線部分を有す
る。上側縁40は更に、それぞれが第1の曲率半径を有
する実質的に同一である第1の一対の弓形部分45aお
よび45bを有する。一方の弓形部分45aは、上側縁
40の第1の点42から第1の変曲点46まで横方向に
延在し、他方の弓形部分45bは、上側縁40の第2の
点43から第2の変曲点47まで横方向に延在する。 【0025】上側縁40は更に、それぞれが第2の曲率
半径を有する実質的に同一である第2の一対の弓形部分
48aおよび48bを有する。一方の第2の弓形部分4
8aは、第1の変曲点46から第1の終点50まで延在
し、他方の第2の弓形部分48bは、第2の変曲点47
から第2の終点52まで延在する。 【0026】絆創膏の下側縁60は、その縁60の第1
の点62から第2の点63に至る第1の直線部分を有す
る。下側縁60は更に、それぞれが第1の曲率半径を有
する実質的に同一である第1の一対の弓形部分65aお
よび65bを有する。一方の弓形部分65aは、下側縁
60の第1の点62から第1の変曲点66まで横方向に
延在し、他方の弓形部分65bは、下側縁60の第2の
点63から第2の変曲点67まで横方向に延在する。 【0027】下側縁60は更に、それぞれが第2の曲率
半径を有する実質的に同一である第2の一対の弓形部分
68aおよび68bを有する。一方の第2の弓形部分6
8aは、下側縁60の第1の変曲点66から第1の終点
50まで延在し、他方の第2の弓形部分68bは、下側
縁60の第2の変曲点67から第2の終点52まで延在
する。 【0028】上側縁40と下側縁60が第1の終点50
および第2の終点52のそれぞれで繋がっており、絆創
膏の外周が画定されている。本発明の絆創膏の外周内の
面積は、長方形で表した場合の創膏の面積の約65%乃
至約95%である。 【0029】前記直線部分の長さが、絆創膏の長さlの
約50%未満であり、その直線部分に隣接する2つのテ
ーパ部分の合計の長が絆創膏の長さlの50%を超える
のが好ましい。更に好ましくは、前記直線部分の長さ
が、絆創膏の長さlの40%未満である。 【0030】図1に示されているように、本発明に従っ
た絆創膏は、長軸L−Lを中心に折り曲げた時、および
短軸T−Tを中心に折り曲げた時に対称となるのが好ま
しい。 【0031】体の屈曲により使用時に応力を受ける絆創
膏の領域を決定するために、様々な絆創膏の実施形態に
対して有限要素解析を行った。応力を受ける領域は、使
用時に不快感を与え、皮膚との粘着不良を引き起こす。
絆創膏を指関節、膝、または肘に貼り付け、曲げられた
時にその絆創膏にかかる応力の模擬実験を行った。この
模擬実験では、絆創膏を人の皮膚の弾性特性に類似した
弾性特性を有する土台に貼り付けた。次に、この土台を
長手方向および横断方向に引き伸ばして、絆創膏に応力
がかかるようにした。 【0032】図4乃至図8に示されている絆創膏の形状
対して有限要素解析を行った。図4の絆創膏は、幅19
mm、長さ76mmの実質的に長方形の絆創膏である。
この絆創膏は、その端部と端部の中心であって、かつそ
の辺と辺の中心に配置された幅14mm、長さ25mm
の創傷接触パッドを含む。 【0033】図5乃至図8に示されている絆創膏は、全
長、全幅、粘着剤およびコーティングの重量、創傷接触
パッドの寸法および位置が図4に示されている絆創膏と
同じである。しかしながら、図5乃至図8の絆創膏の基
材は、長方形だとして表した場合の面積に対して所定の
割合の面積である。更に、図5乃至図8の絆創膏の基材
は、長軸および短軸を中心に折り曲げた時に対称である
のが好ましい。 【0034】図5に示されている絆創膏の面積は、長方
形だとして示した場合の面積の約97%である。この絆
創膏は、従来技術で知られる長方形の絆創膏を改変した
ものである。 【0035】図6に示されている絆創膏の面積は、長方
形だとして示した場合の面積の約91%である。 【0036】図7に示されている絆創膏の面積は、長方
形だとして示した場合の面積の約80%である。 【0037】図8に示されている絆創膏の面積は、長方
形だとして示した場合の面積の約70%である。 【0038】市販されている「ANSYS有限要素解析
ソフトウエア(ANSYS Finite Elemental Analysis Soft
ware)」を用いて、図4乃至図8に示されている様々な
実施形態の絆創膏を解析した。 【0039】絆創膏モデルを皮膚を模した厚さ1mmの
基板に完全に接着し、ソフトウエアプログラムを用いて
解析を行った。ソフトウエアプログラムの弾性率には、
模擬皮膚基板:1.75MPa、絆創膏基材:12.4
MPa、創傷接触パッドの吸収層:11.4MPa、お
よび多孔性ネットカバー層:1MPaを用いた。絆創膏
モデルを、1つの節点の変位自由度数を3として20の
節点をもつ二次元有限要素のメッシュに離散化した。1
つの絆創膏モデルに用いた有限要素の数は5,056乃
至5,631である。 【0040】絆創膏モデルは、横断方向に8mmの変位
力(displacement force)を加え、長手方向には12m
mの変位力を加えた、有限変形で非線形イテレート解析
を各絆創膏モデルに対して行った。各絆創膏の4分の1
部分に対する横断方向Xおよび長手方向Yにおける応力
を有限要素解析で求め、フォンミーゼス応力を計算し
た。 【0041】次の推定は、フォンミーゼス応力値に基づ
いて行った。 【0042】図4の実質的に長方形の絆創膏は使用時に
不快感があり、例えば指関節などの体の一部の屈曲およ
び曲げる部分の皮膚から剥がす際に殆ど抵抗がないと推
定される。この推定は、従来技術の実質的に長方形の絆
創膏の実際の経験と一致する。 【0043】図5の改変された長方形の絆創膏の解析結
果は、図4の絆創膏と比べると使用時の快適性がやや改
善され、剥がす時の抵抗がやや大きくなることを示唆す
るものである。しかしながら、これらの改善の程度は比
較的小さいものであり、従来技術の改変された長方形の
絆創膏の実際の経験と一致する。 【0044】本発明の開示に従った図6の絆創膏の解析
結果は、図4および図5の従来技術の絆創膏の何れと比
べても、使用時の快適性が著しく改善され、使用中に剥
がす時の抵抗が著しく大きくなっているであろうことを
示唆するものである。 【0045】本発明の開示に従った図7の別の絆創膏の
解析結果は、図6の絆創膏と比べ、使用時の快適性が更
に改善され、使用中に剥がす際の抵抗が改善されたこと
を示唆するものである。 【0046】図8に示されている本発明の開示に従った
第3の絆創膏の解析結果は、使用時の快適性、並びに使
用中に剥がす際の抵抗が図7の絆創膏の快適性および剥
がす際の抵抗に相当することを示唆するものである。 【0047】本発明の実施態様は以下の通りである。 (1)前記創傷接触パッドが、少なくとも一層の体液吸
収材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の絆創
膏。 (2)前記少なくとも一層が、多孔性のカバー層で覆わ
れていることを特徴とする実施態様(1)に記載の絆創
膏。 (3)前記多孔性のカバー層が、目の粗いメッシュポリ
マーネットであることを特徴とする実施態様(2)に記
載の絆創膏。 (4)前記外周内の前記絆創膏の面積が、前記絆創膏が
長方形であったとした場合の面積の約70%乃至約93
%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の絆創
膏。 (5)前記外周内の前記絆創膏の面積が、前記絆創膏が
長方形であったとした場合の面積の約75%乃至約91
%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の絆創
膏。 【0048】(6)前記外周内の前記絆創膏の面積が、
前記絆創膏が長方形であったとした場合の面積の約80
%であることを特徴とする請求項1に記載の絆創膏。 (7)前記創傷接触パッドが、前記絆創膏の端部と端部
の中央に配置されていることを特徴とする請求項1に記
載の絆創膏。 (8)前記創傷接触パッドが、前記絆創膏の一方の端部
よりも前記絆創膏の他方の端部に近いことを特徴とする
請求項1に記載の絆創膏。 (9)前記基材が前記長軸に対して対称であることを特
徴とする請求項1に記載の絆創膏。 (10)前記基材が前記短軸に対して対称であることを
特徴とする請求項1に記載の絆創膏。 (11)前記基材が、前記長軸および前記短軸の両方に
対して対称であることを特徴とする請求項1に記載の絆
創膏。 【0049】 【発明の効果】使用時に快適であって、特に体の屈曲す
る部分に貼り付けた時でも剥がれにくい絆創膏を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の絆創膏の平面図である。 【図2】図1の長軸L−Lに沿った長手方向の断面図で
あって、吸収層27および多孔性カバー層28を含む創
傷吸収パッド25を示す。 【図3】本発明の絆創膏の一実施形態であって、長方形
R内に示されており、前記絆創膏の長さは前記長方形と
実質的に等しく、前記絆創膏の最大幅は前記長方形の幅
と実質的に等しい。 【図4】従来技術で知られている実質的に長方形の絆創
膏の平面図である。 【図5】従来技術で知られている典型的な改変された長
方形の絆創膏の平面図である。 【図6】長方形として表した場合の面積より面積が小さ
い本発明の開示に従った絆創膏の平面図である。 【図7】長方形として表した場合の面積より面積が小さ
い本発明の開示に従った絆創膏の平面図である。 【図8】長方形として表した場合の面積より面積が小さ
い本発明の開示に従った絆創膏の平面図である。 【符号の説明】 10 絆創膏 12 基材 13 第1の主表面 14 第2の主表面 20 粘着剤 25 創傷接触パッド 27 吸収層 28 多孔性カバー層 40 上側縁 42 第1の点 43 第2の点 46 第1の変曲点 47 第2の変曲点 50 第1の終点 52 第2の終点 60 下側縁 62 第1の点 63 第2の点 66 第1の変曲点 67 第2の変曲点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598039367 Grandview Road,Skil lman,New Jersey 08558, United States of Am erica (72)発明者 アレクサンドレ・ペトロシニ・ファレイロ ス ブラジル国、サン・パウロ、サン・ホセ・ ドス・カンポス、ルア・オスカー・コエル ホ・ローリノ・ノ 171 (72)発明者 マリア・アパレシダ・デ・カルバルホ・ス カミラ・アレド ブラジル国、サン・パウロ、サン・ホセ・ ドス・カンポス、ルア・ビスコンデ・デ・ オーロ・プレト・ノ 237 (72)発明者 ルイズ・アントニオ・セラノ ブラジル国、エスタド・デ・サン・パウ ロ、ルア・マルコンデス・フローレス・ ノ・555−グアラレマ (72)発明者 ファビオ・エデュアルド・フランカ ブラジル国、サン・パウロ、ジャカレイ、 ジャルディン・レオニディア、ルア・3・ デ・アブリル 149

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材、粘着剤、および創傷接触パッドを
    含む絆創膏であって、 前記基材が、実質的に90°の角度で互いに交差する長
    軸および短軸と、前記長軸の一側の上側縁および他側の
    下側縁と、第1の主表面および第2の主表面とを有して
    おり、 前記粘着剤が、前記基材の前記第1の主表面に塗布され
    ており、 前記創傷接触パッドが、前記粘着剤の一部によって前記
    基材に接着されており、 前記絆創膏の前記上側縁が、前記上側縁の第1の点から
    前記上側縁の第2の点まで延在する直線部分を有してお
    り、 前記上側縁が更に、それぞれが第1の曲率半径を有す
    る、実質的に同一である第1の一対の弓形部分を有して
    おり、前記弓形部分の一方が、前記上側縁の前記第1の
    点から前記上側縁の第1の変曲点まで延在し、前記弓形
    部分の他方が、前記上側縁の前記第2の点から前記上側
    縁の第2の変曲点まで延在しており、 前記上側縁が更に、それぞれが第2の曲率半径を有す
    る、実質的に同一である第2の一対の弓形部分を有して
    おり、前記第2の弓形部分の一方が、前記第1の変曲点
    から第1の終点まで延在し、前記第2の弓形部分の他方
    が、前記第2の変曲点から第2の終点まで延在してお
    り、 前記絆創膏の前記下側縁が、前記下側縁の第1の点から
    前記下側縁の第2の点まで延在する直線部分を有してお
    り、 前記下側縁が更に、それぞれが第1の曲率半径を有す
    る、実質的に同一である第1の一対の弓形部分を有して
    おり、前記弓形部分の一方が、前記下側縁の前記第1の
    点から前記下側縁の第1の変曲点まで延在し、前記弓形
    部分の他方が、前記下側縁の前記第2の点から前記下側
    縁の第2の変曲点まで延在しており、 前記下側縁が更に、それぞれが第2の曲率半径を有す
    る、実質的に同一である第2の一対の弓形部分を有して
    おり、前記第2の弓形部分の一方が、前記下側縁の前記
    第1の変曲点から前記第1の終点まで延在し、前記第2
    の弓形部分の他方が、前記下側縁の前記第2の変曲点か
    ら前記第2の終点まで延在しており、 前記第1の終点および前記第2の終点において前記上側
    縁と前記下側縁とが繋がって前記絆創膏の外周を画定し
    ており、 前記外周内の前記絆創膏の面積が、前記絆創膏が長方形
    であったとした場合の面積の約65%乃至約95%の範
    囲であることを特徴とする絆創膏。
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