JP2003049638A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

排ガス浄化装置

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JP2003049638A
JP2003049638A JP2001237773A JP2001237773A JP2003049638A JP 2003049638 A JP2003049638 A JP 2003049638A JP 2001237773 A JP2001237773 A JP 2001237773A JP 2001237773 A JP2001237773 A JP 2001237773A JP 2003049638 A JP2003049638 A JP 2003049638A
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JP
Japan
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exhaust gas
catalyst
oxygen
gas
hydrogen generation
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JP2001237773A
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Koji Sakano
幸次 坂野
Kiyoshi Yamazaki
清 山崎
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/10Capture or disposal of greenhouse gases of nitrous oxide (N2O)

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】酸素過剰のリーン雰囲気の排ガス中のNOx を効
率よく除去できるようにする。 【解決手段】NOx 浄化触媒2の上流側に水素生成触媒3
を設け、さらにその上流側に酸素低減装置4を設けた。
酸素低減装置4で酸素濃度が低減され、かつ水素生成触
媒3で生成したH2を含むガスがNOx 浄化触媒2に供給さ
れるので、ガス雰囲気が還元雰囲気となりNOxを効率よ
く浄化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排ガス浄化装置に関
し、詳しくはリーン雰囲気で燃焼されるリーンバーンエ
ンジンあるいはディーゼルエンジンからの排ガス中のNO
x を浄化できる排ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地球の温暖化を抑制するために、CO2
排出量削減が課題となっている。そこで自動車エンジン
には、燃料リーン雰囲気で燃焼させるリーンバーンエン
ジンが用いられ、燃費の向上によりCO2 の排出量を低減
することが行われている。またディーゼルエンジンも燃
料リーン雰囲気で燃焼されるため、CO2 の排出量削減に
は好ましい内燃機関である。
【0003】ところが燃料リーン雰囲気で燃焼された排
ガス中には酸化成分が多く含まれるために、同時に含ま
れるNOx を還元して浄化することは困難である。そのた
めNO x 吸蔵還元型触媒を用いることが実用化されてい
る。このNOx 吸蔵還元型触媒は、アルミナなどの多孔質
酸化物担体にBa,KなどのNOx 吸蔵材と、Pt,Rhなどの
貴金属を担持したものであり、リーン雰囲気でNOx を吸
蔵し、排ガスを間欠的にリッチ雰囲気とすることでNOx
吸蔵材から放出されるNOx を豊富に存在するHC,COなど
で還元する。したがってリーンバーンエンジンからの排
ガスであっても、NOx を効率よく浄化することができ
る。
【0004】また特開昭58−143113号公報には、三元触
媒の上流側に酸素低減装置を配置した排ガス浄化装置が
開示されている。この排ガス浄化装置では、酸素イオン
導電性固体電解質の隔膜で形成した上流側室にエンジン
からの排ガスを流通させた後に三元触媒に流入させ、三
元触媒からの出ガスを下流側室に流入させた後に外部へ
排出している。そして隔膜に直流電圧を印加すれば、上
流側室の酸素濃度は下流側室より高いために、上流側室
の排ガスから酸素が隔膜を通過して下流側室に進入す
る。これにより上流側室の排ガスの酸素濃度が低減さ
れ、リーンバーンエンジンからの排ガスであってもスト
イキ雰囲気近傍となった排ガスを三元触媒に流入させる
ことができ、NOx を還元浄化することができる。
【0005】そして特開平9-066234号公報、特開平8-29
9795号公報などには、排ガスの上流側に酸化触媒を配置
し、その下流側にNOx 吸蔵還元型触媒を配置した排ガス
浄化装置が開示されている。この排ガス浄化装置では、
酸化触媒において排ガス中の酸素が消費されるので、NO
x 吸蔵還元型に流入する排ガス雰囲気をストイキ〜リッ
チとすることができ、NOx を還元浄化することが可能と
なる。
【0006】また特開2000−170523号公報などには、水
蒸気改質反応用触媒を利用し、排ガス中のHCとH2O から
生成されたH2を利用してNOx を還元することが記載され
ている。H2はHCやCOに比べて還元活性が高く、NOx を効
率よく還元浄化することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところがNOx 吸蔵還元
型触媒では、排ガス中の硫黄成分の燃焼によって生じた
SO2 が硫酸イオンとなってNOx 吸蔵材と反応し、NOx
蔵能が消失する硫黄被毒が問題となっている。排ガス雰
囲気をストイキ〜リッチとすれば、硫黄被毒したNOx
蔵材がHC及びCOによって還元されNOx 吸蔵能がある程度
回復するものの、HC及びCOの還元活性はさほど高くな
く、硫黄被毒が残留する場合が多い。
【0008】そこで特開2000−170523号公報などに開示
された水素生成触媒をNOx 吸蔵還元型触媒の排ガス上流
側に配置することが考えられる。H2はHC及びCOに比べて
還元活性が格段に高いので、硫黄被毒したNOx 吸蔵材が
効率よく還元されると考えられる。しかしながらディー
ゼル排ガス中にはO2が多く含まれるために、水素生成触
媒でH2を生成させるにはO2をHCやCOと反応させて消費さ
せる必要があり、多くのHCを供給させなければならない
ため燃費が著しく悪化するという問題がある。
【0009】またリーンバーンエンジンにおいて間欠的
にリッチ雰囲気とするには、空燃比を燃料リッチとする
ことが行われている。しかしディーゼルエンジンでは、
間欠的に空燃比を燃料リッチとすると運転特性が著しく
低下してしまう。そのため、排ガス中にHCを添加する方
法で対応せざるを得ない。ところがこの場合には燃費が
著しく悪化するという不具合がある。また過剰なHCの燃
焼によって触媒の温度が上昇し、貴金属の粒成長など触
媒に熱劣化が生じるという問題がある。
【0010】さらに特開昭58−143113号公報に開示の技
術をディーゼルエンジンの排ガスに応用したとしても、
酸素イオン導電性固体電解質を利用した酸素低減装置で
は、ディーゼル排ガス雰囲気をストイキ〜リッチとする
には至らない。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ディーゼルエンジンなどから排出される酸
素過剰のリーン雰囲気の排ガス中のNOx を効率よく除去
できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排ガス浄化装置の特徴は、排ガス流路に配置された
NOx 浄化触媒と、排ガス流路にNOx 浄化触媒より上流側
に配置され排ガス中の酸素濃度を低減させる酸素低減装
置と、排ガス流路にNOx 浄化触媒より上流側に配置され
排ガスから水素を生成する水素生成触媒と、よりなるこ
とにある。
【0013】酸素低減装置からの出ガスが水素生成触媒
に流入するように構成することが望ましい。
【0014】また、酸素低減装置は酸素イオン導電性固
体電解質からなる隔膜と、隔膜の一面側に形成され排ガ
スが供給される高酸素ガス通路と、隔膜の他面側に形成
された低酸素ガス通路とを備え、水素生成触媒からの出
ガスの一部を低酸素ガス通路に供給するフィードバック
流路を備えることがさらに望ましい。
【0015】そして水素生成触媒はHCとH2O とからH2
生成する水蒸気改質反応用触媒であり、低酸素ガス通路
からの出ガスが水素生成触媒に流入するガスに添加され
ることが特に好ましい。また、低酸素ガス通路として水
素生成触媒からだけでなく、NOx 吸蔵触媒を通過した出
ガスでもかまわない。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化装置は、排ガ
ス流路に配置されたNOx 浄化触媒と、NOx 浄化触媒の上
流側に配置された酸素低減装置及び水素生成触媒と、か
ら構成される。酸素低減装置に流入した排ガスは酸素濃
度が低減され、水素生成触媒に流入した排ガスからはH2
が生成する。したがってNOx 浄化触媒に流入する排ガス
は、酸素濃度が低減されかつH2が含まれるので、還元成
分濃度が高い雰囲気となりまたH2は還元活性が高いた
め、NOx 浄化触媒上でNOx が効率よく還元浄化される。
【0017】本発明の排ガス浄化装置は、例えば排ガス
を二つに分岐してそれぞれ酸素低減装置及び水素生成触
媒に流入させ、それぞれの出ガスをNOx 浄化触媒に流入
させることができる。あるいは排ガスを先ず酸素低減装
置に流入させ、次いで水素生成触媒に流入させ、その後
にNOx 浄化触媒に流入するように構成してもよい。後者
の構成とすれば、酸素濃度が低減されたガスが水素生成
触媒に流入するのでH2とO2との反応が生じにくくなり、
NOx 浄化触媒に供給されるH2量が増大するためNOx 浄化
率がさらに向上する。
【0018】NOx 浄化触媒としては、多孔質酸化物担体
に貴金属を担持した触媒、あるいは多孔質酸化物担体に
NOx 吸蔵材と貴金属を担持したNOx 吸蔵還元型触媒を用
いることができる。多孔質酸化物としては Al2O3,Zr
O2,TiO2,SiO2,CeO2などから選ばれる一種又は複数
種、あるいはこれらから選ばれる複数種が複合された複
合酸化物を用いることができ、貴金属としてはPt,Rh,
Pd,Irなどを用いることができる。またNOx 吸蔵材とし
ては、アルカリ金属、アルカリ土類金属あるいは希土類
元素から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、炭酸
塩などを用いることができる。貴金属及びNOx 吸蔵材の
担持量は、従来のNOx 浄化触媒と同様に、触媒容積1リ
ットル当たり 0.1〜20g及び 0.01〜5モルとすること
が望ましい。
【0019】水素生成触媒としては、一酸化炭素シフト
反応用触媒、水蒸気改質反応用触媒あるいは部分酸化反
応用触媒の少なくとも一種を用いることができる。中で
も水蒸気改質反応用触媒を用いるのが望ましい。水蒸気
改質反応用触媒によれば、ストイキ〜リッチ雰囲気の排
ガス中に豊富に存在するHCをH2に転換できるので、HCの
浄化率が向上するとともにNOx の浄化率も向上する。こ
の水蒸気改質反応用触媒としては、ZrO2,CeO2,CeO2
ZrO2複合酸化物, Al2O3で安定化されたCeO2などにRhを
担持した触媒を用いることが好ましい。これらの担体に
担持されたRhは若干の還元雰囲気でメタル化されるた
め、Rhの活性が低下するような不具合がなく高い水蒸気
改質反応活性が発現される。
【0020】酸素低減装置としては、排ガス中の酸素濃
度を低減できる装置であれば用いることができるが、酸
素イオン導電性固体電解質からなる隔膜と、隔膜の一面
側に形成された高酸素ガス通路と、隔膜の他面側に形成
された低酸素ガス通路とを備えたものが特に好適であ
る。
【0021】酸素イオン導電性固体電解質としては、La
CoO3系ペロブスカイト,ZrO2系あるいはCeO2系酸化物な
どが好適である。またLaCoO3系ペロブスカイトにさらに
IIa族元素又はIIIa 族元素を複合化した固体電解質を用
いることが特に望ましい。このような固体電解質によれ
ば、酸素イオン導電性が高いため酸素イオン導電速度が
大きくなって、酸素イオンの移動が容易となる効果が得
られる。
【0022】上記酸素低減装置では、高酸素ガス通路に
酸素過剰のリーン雰囲気の排ガスを供給し、低酸素ガス
通路に排ガスより酸素濃度が低いガスを供給する。そし
て隔膜の表裏両面に電極を形成し、隔膜の厚さ方向に直
流電圧を印加すれば、酸素濃度が高いガスから酸素がイ
オンとなって隔膜を通過し、酸素濃度が低いガス中に移
動する。低酸素ガス通路に供給される酸素濃度が低いガ
スとしては、NOx 浄化触媒の出ガスの一部又は全部、あ
るいは水素生成触媒の出ガスの一部を用いることができ
る。また外部から酸素濃度の低いガスを導入してもよ
い。
【0023】この低酸素ガス通路に供給される酸素濃度
が低いガスとしては、水素生成触媒の出ガスの一部を用
いることが好ましい。水素生成触媒の出ガスはH2の生成
により酸素濃度が相対的に低下しており、高酸素ガス通
路に供給されるリーン雰囲気の排ガスの酸素濃度を効率
よく低減することができる。
【0024】水素生成触媒が水蒸気改質反応用触媒であ
る場合には、低酸素ガス通路からの出ガスが水素生成触
媒に流入するガスに添加されることがさらに好ましい。
低酸素ガス通路に供給されたH2は隔膜を通過したO2と反
応してH2O となるため、水素生成触媒に流入するH2O 量
が増大してH2生成効率が向上し、その結果NOx 浄化率も
向上する。低酸素ガス通路からの出ガスは、水素生成触
媒に流入するガスに添加してもよいし、酸素低減装置の
高酸素ガス通路に供給される排ガスに添加し酸素低減装
置を介して水素生成触媒に供給することもできる。
【0025】本発明の排ガス浄化装置は、NOx 浄化触媒
としてNOx 吸蔵還元型触媒を用い、水素生成触媒として
水蒸気改質反応用触媒を用いた場合に、特に効率よくNO
x を浄化することができる。この場合、酸素低減装置は
オン−オフを交互に繰り返すことが好ましい。また排ガ
ス雰囲気を酸素過剰のリーン雰囲気と還元成分過剰のリ
ッチ雰囲気とに交互に変動させることもできる。
【0026】すなわち排ガスが酸素過剰のリーン雰囲気
にある場合には、酸素低減装置を作動させず、そのまま
水素生成触媒及びNOx 浄化触媒に流す。リーン雰囲気で
は水素生成触媒はほとんど作用せず、排ガスはリーン雰
囲気のままNOx 浄化触媒に流入する。そしてNOx 浄化触
媒では、排ガス中のNOがNOx となってNOx 吸蔵材に吸蔵
されるため、見掛けのNOx 浄化率が高い。
【0027】次に酸素低減装置を作動させると、水素生
成触媒に流入するガスの酸素濃度が低下するので、水素
生成触媒では排ガス中のHCとH2O から効率よくH2が生成
し、このH2によってNOx 吸蔵材に吸蔵されていたNOx
び排ガス中のNOx が容易に還元浄化される。またNOx
蔵材に硫黄被毒が生じている場合には、このH2によって
硫黄被毒が解消されNOx 吸蔵材はNOx 吸蔵能を回復す
る。
【0028】通常は上記制御だけで十分に酸素過剰雰囲
気の排ガス中のNOx を浄化できるが、もし排ガス中のHC
量が不足して生成するH2量が少ない場合には、排ガス雰
囲気を還元成分過剰のリッチ雰囲気に変動させることも
できる。リッチ雰囲気とするには、空燃比の制御、ある
いは排ガス中にHCを添加する制御によって行うことがで
き、短時間のリッチスパイクで賄うことができるので燃
費の悪化も抑制される。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。
【0030】(実施例)図1に本実施例の排ガス浄化装
置の構成を説明するブロック図を示す。この排ガス浄化
装置は、ディーゼルエンジンの排ガス流路1に配置され
たNOx 浄化触媒2と、NOx 浄化装置2の上流側に配置さ
れた水素生成触媒3と、水素生成触媒3の上流側に配置
された酸素低減装置4とから構成され、水素生成触媒3
からの出ガスの一部を酸素低減装置4に流入させさらに
酸素低減装置4の上流側で排ガス中に添加するフィード
バック流路5を備えている。
【0031】<NOx 浄化触媒>コージェライト製のハニ
カム基材(2L, 400セル/in2 )を用意し、ウェット
コート法にて Al2O3からなるコート層を形成した。コー
ト量はハニカム基材1Lあたり 120gである。
【0032】次に所定濃度のジニトロジアミン白金水溶
液の所定量をコート層に含浸させ、乾燥・焼成してPtを
担持した。Ptの担持量はハニカム基材1Lあたり2gで
ある。さらに酢酸バリウム水溶液と硝酸リチウム水溶液
をそれぞれ用い、同様にBaとLiを担持した。ハニカム基
材1LあたりBaは 0.2モル、Liは 0.1モル担持された。
こうしてNOx 吸蔵還元型触媒からなるNOx 浄化触媒2を
調製した。
【0033】<水素生成触媒>コージェライト製のハニ
カム基材(1L, 400セル/in2 )を用意し、ウェット
コート法にてCeO2−ZrO2固溶体粉末からなるコート層を
形成した。コート量はハニカム基材1Lあたり 120gで
あり、コート層中のモル比Ce:Zr=1:1である。
【0034】次に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定
量をコート層に含浸させ、乾燥・焼成してRhを担持し
た。Rhの担持量はハニカム基材1Lあたり2gである。
こうして水蒸気改質反応用の水素生成触媒3を調製し
た。
【0035】<酸素低減装置>図2にこの酸素低減装置
4の全体構成を、図3にその模式的な要部断面図を示
す。La0.8Sr0.1GaCoO3で表される焼結体からなり交互に
所定の間隔と幅をもって折り重ねられた隔膜40が、ハウ
ジング41内にきっちりと収納されている。隔膜40の表裏
両面には、Ptペーストを網目状に塗布し 300℃で焼き付
けて形成された電極42が形成されている。
【0036】隔膜40とハウジング41の間には、排ガス流
路1からの排ガスが流通する高酸素ガス通路43と、フィ
ードバック流路5からのガスが流通する低酸素ガス通路
44を備えている。そして排ガス流路1からの排ガスは、
高酸素ガス通路43において隔膜40の表面にのみ接触し、
水素生成触媒3に流入する。またフィードバック流路5
からのガスは、低酸素ガス通路44において隔膜40の裏面
にのみ接触し、酸素低減装置4の上流側で排ガス流路1
内の排ガスに添加される。全ての隔膜40の両表面でこの
ように接触ガスが制御されるように、ハウジング41内で
は隔膜40の上下面及び両端部がシールされている。
【0037】この酸素低減装置4では、電極42を用いて
隔膜40の厚さ方向に直流電圧を印加すると、高酸素ガス
通路43では酸素濃度の高い排ガス流路1からの排ガスが
接触するために次式の反応が生じ、酸素はO2- イオンと
なって隔膜40を通過する。
【0038】O2→2O2-+4e 一方低酸素ガス通路44では、酸素濃度が低いフィードバ
ック流路5からのガスが接触するために次式の反応が生
じ、O2- イオンが再び酸素となる。
【0039】2O2-+4e→O2 したがって排ガス流路1からの排ガスは、酸素濃度が低
減された状態で水素生成触媒3に流入し、水素生成触媒
3では排ガス中のHCとH2O によってH2が生成する。この
H2がNOx 浄化触媒2に流入することで、排ガス中のNOx
が還元浄化される。
【0040】また水素生成触媒3の出ガスの一部がフィ
ードバック流路5から酸素低減装置4の低酸素ガス通路
44に流入することで、含まれるH2と低酸素ガス通路44で
再生したO2との反応が生じ、H2O が生成する。このH2O
が排ガス流路1に供給され酸素低減装置4を介して水素
生成触媒3に流入することで、水蒸気改質反応によるH2
の生成効率が向上する。
【0041】上記のように構成された本実施例の排ガス
浄化装置を評価装置に装着し、表1に示すリーンモデル
ガスを 400℃,空間速度 50000/hで2分間導入し、次い
でリッチモデルガスを 400℃,空間速度 50000/hで10秒
間導入した。リッチモデルガスの導入時には、電極42を
用いて隔膜40の表面側と裏面側の間に50〜 100mA/cmの
直流電圧を印加した。この操作を3時間繰り返し、その
時のNOx 浄化率を測定した。結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】(実施例2)図4に示すように、実施例1
のフィードバック流路5に代えて、NOx 浄化触媒2の出
ガスの一部を酸素低減装置4の低酸素ガス通路44に供給
するフィードバック流路5’を設け、水素生成触媒3の
出ガスは全てNOx 浄化触媒2に流入するように構成した
こと以外は実施例1と同様の構成の排ガス浄化装置とし
た。そして実施例1と同様にしてNOx 浄化率を測定し、
結果を表2に示す。
【0044】(比較例1)酸素低減装置4を用いず、排
ガスが水素生成触媒3を流通後にNOx 浄化触媒2に流入
するように構成したこと以外は実施例1と同様の構成の
排ガス浄化装置とした。そして実施例1と同様にしてNO
x 浄化率を測定し、結果を表2に示す。
【0045】(比較例2)酸素低減装置4と水素生成触
媒3を用いず、排ガスが直接NOx 浄化触媒2に流入する
ように構成したこと以外は実施例1と同様の構成の排ガ
ス浄化装置とした。そして実施例1と同様にしてNOx
化率を測定し、結果を表2に示す。
【0046】<評価>
【0047】
【表2】
【0048】表2より、各実施例の排ガス浄化装置はき
わめて高いNOx 浄化率を示し、これは酸素低減装置4を
設けたことによる効果であることが明らかである。また
実施例1の排ガス浄化装置は実施例2よりも高いNOx
化率を示し、水素生成触媒3の出ガスを酸素低減装置4
に供給する方が好ましいことが明らかである。
【0049】(実施例3)図5に本発明の第3の実施例
の排ガス浄化装置を示す。本実施例では、排ガス流路1
は二つに分岐され、水素生成触媒3と酸素低減装置4に
それぞれ流入し、その後に一つになってNOx 浄化触媒2
に流入するように構成されている。また水素生成触媒3
の出ガスの一部を酸素低減装置4の低酸素ガス通路44に
供給し、さらに水素生成触媒3の上流側の排ガスに添加
するフィードバック流路6を備えている。他の構成は実
施例1と同様である。
【0050】本実施例の排ガス浄化装置においては、水
素生成触媒3に流入するガスは排ガス流路1の排ガスと
同等の雰囲気であるので、実施例1に比べると水素生成
効率が低いものの、比較例に比べれば高いNOx 浄化率が
発現される。
【0051】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化装置によれ
ば、ディーゼルエンジンなどから排出されるリーン雰囲
気の排ガスであっても、効率よくNOx を浄化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の排ガス浄化装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の排ガス浄化装置に用いた酸
素低減装置の概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の排ガス浄化装置に用いた酸
素低減装置の模式的な要部断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例の排ガス浄化装置の構成
を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施例の排ガス浄化装置の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】 1:排ガス流路 2:NOx 浄化触媒
3:水素生成触媒 4:酸素低減装置 5:フィードバック流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/28 301 C01B 3/38 // C01B 3/38 B01D 53/36 101B Fターム(参考) 3G091 AA12 AA18 AB05 AB06 AB08 BA14 CA15 DA00 GA06 GB06W GB10X HA08 HA12 4D006 GA41 MB04 MC03 PB19 PB62 PC80 4D048 AA06 BA03X BA14X BA15X BA30X BA41X BB02 CC41 4G040 EA06 EA09 EB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス流路に配置されたNOx 浄化触媒
    と、該排ガス流路に該NOx 浄化触媒より上流側に配置さ
    れ該排ガス中の酸素濃度を低減させる酸素低減装置と、
    該排ガス流路に該NOx 浄化触媒より上流側に配置され該
    排ガスから水素を生成する水素生成触媒と、よりなるこ
    とを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記酸素低減装置からの出ガスが前記水
    素生成触媒に流入するように構成された請求項1に記載
    の排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素低減装置は酸素イオン導電性固
    体電解質からなる隔膜と、該隔膜の一面側に形成され排
    ガスが供給される高酸素ガス通路と、該隔膜の他面側に
    形成された低酸素ガス通路とを備え、前記水素生成触媒
    からの出ガスの一部を該低酸素ガス通路に供給するフィ
    ードバック流路を備えた請求項1又は請求項2に記載の
    排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記水素生成触媒は炭化水素と水蒸気と
    から水素を生成する水蒸気改質反応用触媒であり、前記
    低酸素ガス通路からの出ガスが前記水素生成触媒に流入
    するガスに添加される請求項3に記載の排ガス浄化装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009174389A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Toyota Central R&D Labs Inc NOx浄化装置
JP2013254589A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Denso Corp 燃料電池システム
CN110709591A (zh) * 2017-04-04 2020-01-17 巴斯夫公司 用于催化性污染治理的氢气还原剂

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