JP2003048566A - 車両用軸受装置の支持体 - Google Patents

車両用軸受装置の支持体

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JP2003048566A
JP2003048566A JP2001236501A JP2001236501A JP2003048566A JP 2003048566 A JP2003048566 A JP 2003048566A JP 2001236501 A JP2001236501 A JP 2001236501A JP 2001236501 A JP2001236501 A JP 2001236501A JP 2003048566 A JP2003048566 A JP 2003048566A
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平面で分割して車体側に取付けられる上側
部材と、車両用軸受装置の下部から嵌込んで上側部材に
固定する下側部材とを備えた支持体では、部品点数が多
く重量が増加していた。 【解決手段】 ナックル25を馬蹄形状に形成している
ので、等速ジョイントの椀形外輪部材を一体に設けた車
両用軸受装置をナックル25の下方から容易に組付ける
ことができ、半割状のナックルにに比べて部品点数を削
減して軽量化することができ、ナックル25は半円状部
28に延長する延長部29を一体的に形成したことに加
え、延長部29の第二ボルト挿通孔32の中心pを、半
円状部28と延長部29との水平境界線34における仮
想円33上の接点35から下方に延長される接線36上
に配置したので、外輪部材2の軸心4方向に垂直に働く
ねじりモーメント荷重に対する剛性を向上させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用軸受装置の
支持体(ナックルあるいはキャリアともいう)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用軸受装置には、車体側に取
付けられる外輪部材と、この外輪部材に転動体を介して
軸心回り回転自在に取付けられるハブホイールおよびこ
のハブホイールに等速ジョイントの椀形外輪部材とを有
したものがある。
【0003】上記のような構成の車両用軸受装置を車体
側に支持させる場合、車体側に取付けた支持体(ナック
ルあるいはキャリアともいう)に形成した取付け穴に車
両用軸受装置を車両アウタ側から挿通して、支持体と、
外輪部材に形成した取付けフランジとを重ね合わせ、双
方を取付けボルトによって固定するようにしていた。
【0004】しかし等速ジョイントの椀形外輪部材の径
が、外輪部材の径よりも大きい場合は、支持体に形成す
る取付け穴の径を大きく形成しなければならないため、
これに応じて支持体を大きくする必要があるなどの不都
合があった。
【0005】そこで、図7および図8に示すような支持
体10が提案された。この支持体10は、水平面で分割
して車体側に取付けられる先付けの上側部材11と、こ
の上側部材11の凹部11aに車両用軸受装置1(外輪
部材2)の上部を装着した後に、車両用軸受装置1の下
部から凹部12aを嵌込んで、ボルト13で上側部材1
1に固定する後付けの下側部材12とを備えている。
【0006】このような支持体10を用いて、支持体1
0に車両用軸受装置1を取付ける際は、上側部材11の
凹部11aに外輪部材2の上部を装着し、車両用軸受装
置1の下部から下側部材12の凹部12aを嵌込むよう
にする。これにより、等速ジョイント8の椀形外輪部材
14を支持体10の取付け穴に挿通することなく、従っ
て、等速ジョイント8の椀形外輪部材14の径如何にか
かわらず、また支持体10を大型化させることなく車両
用軸受装置1を支持体10に取付けることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように、支
持体10を水平面で2分割した構成では支持体10を大
型にする必要がない。しかし上記従来の支持体10は、
水平面で分割して車体側に取付けられる上側部材11
と、車両用軸受の下部から嵌込んで上側部材11に固定
する下側部材12とを備えており、また、上側部材11
と下側部材12とを固定するためのボルト13が必要で
あるなど、部品点数が多くなっていた。またこれに伴な
って重量が増加していた。
【0008】そこで本発明は、上記課題を解決し得る車
両用軸受装置の支持体の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明における車両用軸受装置の支持体は、固定輪
に転動体を介して軸心回りに回転可能に支持される回転
輪を備えた車両用軸受装置の前記固定輪を、車体側に非
回転に支持するための支持するために、前記車体側に取
付けられる取付け部と、前記固定輪を径方向一方から外
嵌するとともに前記固定輪の外周に径方向外向きに突出
形成した取付けフランジに軸心方向で重ねられる径方向
他方開放の支持部とを有し、この支持部は半円状部とこ
の半円状部の両端から径方向他方に延長された一対の延
長部とから馬蹄形に形成され、前記取付けフランジに形
成したボルト取付け孔に位相が一致する複数のボルト挿
通孔が、半円状部と延長部とに振り分けて形成され、こ
れらボルト挿通孔のうち、前記各延長部に形成したボル
ト挿通孔はその中心が、前記回転輪の軸心を中心とした
支持部上の仮想円から離れる位置で、かつ前記回転輪の
軸心までの距離が、半円状部に形成したボルト挿通孔の
中心から回転輪の軸心までの距離よりも大きくなる位置
に配置されている。
【0010】また、半円状部に形成した前記ボルト挿通
孔が、回転輪の軸心を中心とした半円状部上の仮想円上
に配置され、各延長部に形成したボルト挿通孔が、半円
状部と延長部との境界における仮想円上の接点から延長
される接線上に形成されている。
【0011】上記構成のように、車体側に取付けられる
固定輪に径方向外向きに突出形成した取付けフランジに
重ねられる支持部を有し、この支持部を半円状部とこの
半円状部の両端から径方向に延長された一対の延長部と
から馬蹄形に形成しているので、支持体が単一の部品と
なって、部品点数が減るとともに軽量化が実現される。
また、取付けフランジに形成したボルト取付け孔に位相
が一致する複数のボルト挿通孔が、半円状部と延長部と
に振り分けて形成され、これらボルト挿通孔のうち、各
延長部に形成したボルト挿通孔はその中心が、回転輪の
軸心を中心とした支持部上の仮想円から離れる位置で、
かつ車両用軸受装置の回転輪の軸心までの距離が、半円
状部に形成したボルト挿通孔の中心から回転輪の軸心ま
での距離よりも大きくなる位置に配置されているので、
単一の部品であったとしても、軸心方向に垂直に働くね
じりモーメント荷重に対する剛性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
車両用軸受装置の支持体を、図1ないし図3に基づいて
説明する。
【0013】まず、図3に基づいて、本発明の実施の形
態に係る車両用軸受装置1(駆動輪側に用いられている
転がり軸受ユニット)を説明すると、これは、車体側に
取付けられる外輪部材(固定輪)2が設けられ、この外
輪部材2に複列の玉(転動体の一例)3を介して軸心4
回りに回転輪15が回転可能に支持されている。
【0014】前記外輪部材2の外周面には、径方向外向
きに突出する取付けフランジ24が形成され、外輪部材
2は、取付けフランジ24およびこの取付けフランジ2
4に固定される支持体(以下「ナックル」という)25
を介して図示しない車体に取付けられる。
【0015】前記回転輪15は、ハブホイール5と、こ
のハブホイール5の中心穴19にスプラインS嵌合する
軸部20が一体的に形成された等速ジョイント8の椀形
外輪部材14とから構成されている。
【0016】前記ハブホイール5の、外輪部材2から車
両アウタ側Bに突出した部分の外周面には、径方向外向
きに突出するハブフランジ22が形成され、このハブフ
ランジ22の周方向所定位置に、図示しないブレーキデ
ィスクロータおよびタイヤホイールを取付けるためのハ
ブボルトが圧入される。
【0017】前記各列の玉3は、それぞれ冠形保持器1
7によって円周等配位置に保持され、一方列の玉3は、
ハブホイール5の外周面を内輪軌道面とし、他方列の玉
3は、前記等速ジョイント8の椀形外輪部材14の外周
面を内輪軌道面としている。また各列の玉3は前記外輪
部材2の内周面を共通の外輪軌道面とし、車両用軸受装
置1は複列アンギュラ玉軸受の構成となっている。
【0018】また車両用軸受装置1は、前記外輪部材2
と回転輪15との環状軸受空間を車両アウタ側Bでシー
ルするためのシール部材21Bと、外輪部材2と回転輪
15との環状軸受空間を車両インナ側Aでシールするた
めのシール部材21Aとを有している。
【0019】前記環状軸受空間を車両アウタ側Bでシー
ルするためのシール部材21Bは、図示しないが外輪部
材2の内周面に嵌着された芯金およびこの芯金に固定さ
れてハブホイール2の外周面接触する合成ゴム製のリッ
プを有する弾性シール体とを備えている。
【0020】前記環状軸受空間を車両インナ側Aでシー
ルするためのシール部材21Aは、外輪部材2の内周面
に嵌着されるとともに芯金を兼用して等速ジョイント8
の椀形外輪部材14側に延長した延長部40を有する第
一環体41と、この第一環体41に固定されて等速ジョ
イント8の椀形外輪部材14の周面に摺接する合成ゴム
製のリップ部を有する弾性シール体42と、等速ジョイ
ント8の椀形外輪部材14の外周面に嵌着されて前記延
長部40がわずかな隙間を置いて挿入される断面コ字形
の第二環体43とから構成されている。
【0021】すなわち,延長部40と第二環体43とで
ラビリンスを構成して、泥水等が環状軸受空間に侵入す
るのを確実に防止している。また両シール部材21A,
21Bによって軸受空間にグリース等の潤滑材が封入さ
れる。
【0022】次に、上記構成の車両用軸受装置1(外輪
部材2)を車体側に取付けるための前記ナックル25の
構成を説明する。これは、図1および図2に示すよう
に、前記車体側に取付けられる取付け部26と、前記車
両用軸受装置1を上方(径方向一方)から外嵌するとと
もに、前記外輪部材2の外周面に径方向外向きに突出形
成した取付けフランジ24に、車両インナ側Aで重ねら
れる下方(径方向他方)開放の支持部27とを有してい
る。
【0023】この支持部27は、前記取付け部26が径
方向外向きに突出するようこれを一体的に形成する半円
状部28と、この半円状部28の両端から下方に延長さ
れた一対の延長部29とから馬蹄形に形成されている。
これら延長部29間の径方向離間距離d1は、半円状部
28の内径d2に等しく形成され、この内径d2は、外
輪部材2の直径に一致している。
【0024】そして、前記取付けフランジ24に形成し
たボルト取付け孔30に位相が一致する複数のボルト挿
通孔31,32が、半円状部28と延長部29とに振り
分けて形成されている。すなわち前記半円状部28に
は、内輪部材16の軸心4を中心とする仮想円33上
に、二個の第一ボルト挿通孔31が径方向対称位置に形
成され、延長部29にはそれぞれ一個の第二ボルト挿通
孔32が形成されている。
【0025】これら第二ボルト挿通孔32は、その中心
pが、前記内輪部材16の軸心4を中心とした支持部2
7上の仮想円33から下方に離れる位置で、かつ前記内
輪部材16の軸心4までの距離d3が、半円状部28に
形成した第一ボルト挿通孔31の中心qから内輪部材1
6の軸心4までの距離d4よりも大きくなる位置に配置
されている。
【0026】さらに具体的には、第二ボルト挿通孔32
の中心pが、半円状部28と延長部29との水平境界線
34における仮想円33上の接点35から下方に延長さ
れる接線36上に配置されている。なお各第二ボルト挿
通孔32は、延長部29上で前記接点35から可及的に
離間した位置に形成されている。図2の符号37は、ボ
ルト取付け孔30およびボルト挿通孔31,32を挿通
して取付けフランジ24にナックル25を固定するため
の取付けボルトを示す。
【0027】上記構成において、外輪部材2を、車体側
に取付けたナックル25の開放側、すなわち下方から、
ボルト挿通孔31,32がボルト取付け孔30に一致す
るよう位置合わせして組付け、ボルト挿通孔31,32
およびボルト取付け孔30に取付けボルト37を挿通し
て、ナックル25に車両用軸受装置1を固定する。
【0028】このように車両用軸受装置1が大径の等速
ジョイント8の椀形外輪部材14を有していたとして
も、車体側に取付けたナックル25は、下方開放の馬蹄
形に形成されているので、車両用軸受装置1をナックル
25の下方から組付けることができ、従来のように車両
用軸受装置1を車両アウタ側Bからナックル25に挿通
するといった作業を要せず、車両用軸受装置1の組付け
作業を容易に行い得る。
【0029】また、車両用軸受装置1をナックル25の
下方から装着するようにしているので、ナックル25の
半円状部28の内径d2を等速ジョイント8の椀形外輪
部材14の径にあわせることなく、外輪部材2の直径に
一致するよう形成すれば充分であるため、ナックル25
を大型化させる必要がない。加えて、ナックル25は馬
蹄形状に形成した単一のものを用いるため、従来のよう
にナックルを半割状に分割した場合に比べて部品点数を
削減し、かつ軽量化することができる。
【0030】さらに、ナックル25は、半円状部28に
延長する延長部29を一体的に形成したことに加え、こ
の延長部29に形成した第二ボルト挿通孔32は、その
中心pが、内輪部材16の軸心4を中心とした支持部2
7上の仮想円33から離れる位置で、かつ内輪部材16
の軸心4までの距離d3が、第一ボルト挿通孔31の中
心qから内輪部材16の軸心4までの距離d4よりも大
きくなる位置に配置している。
【0031】この構成により、取付けボルト37で取付
けフランジ24にナックル25を固定すれば、ナックル
25は馬蹄形状の単一の部品であったとしても、半割状
のナックルでボルト挿通孔をこのようなナックルに集中
させた場合に比べて、距離d4よりも距離d3を大きく
した分だけ軸心4方向に垂直に働くねじりモーメント荷
重(こじり力)に対する剛性を向上させることができ
る。
【0032】なお、上記実施の形態では第二ボルト挿通
孔32の中心pが接線36上に位置するように第二ボル
ト挿通孔32を延長部29上に形成したが、これに限定
されるものではなく、第二ボルト挿通孔32の中心p
は、接線36に対して例えば径方向にずれた位置であっ
てもよく、距離d3が距離d4よりも大きくなる位置で
あれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0033】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、下記に示すように、種々の応用や変形が可
能である。
【0034】すなわち、図4はナックル25の他の実施
の形態を示すもので、これは、車体側に取付けられる取
付け部26と、外輪部材2の取付けフランジ24に車両
インナ側Aで重ねられる下方(径方向他方)開放の支持
部27とを有している。この実施の形態のナックル25
は、全体として環状のナックル25の下方を切欠いた形
状を有している。
【0035】そしてこの切欠き部分の幅Yは、ナックル
25の中心取付け凹部(取付け穴)45の径Zよりも小
さく形成している。従って、この実施の形態における車
両用軸受装置1は、ナックル25の中心取付け凹部45
に車両アウタ側Bから挿通される構成のものが適用され
る。
【0036】そこで、この実施の形態におけるナックル
25に取付けられる車両用軸受装置1(転がり軸受軸受
ユニット)の例を、図5および図6に示す。
【0037】図5および図6に示す車両用軸受装置1に
は、前記ナックル25に非回転に取付けられる外輪部材
2が設けられ、この外輪部材2に、冠形保持器17によ
って円周等配位置に保持された複列の玉3を介して軸心
4回りにハブホイール5が回転可能に支持され、ハブホ
イール5には車軸がスプラインS部分で嵌合する中心穴
19が形成されている。
【0038】このハブホイール5の車両インナ側A外周
面には、ハブホイール5とは別部材の内輪部材46が嵌
着され、前記一方列の玉3はハブホイール5の途中外周
面を内輪軌道面とし、他方列の玉3は前記内輪部材46
の外周面を内輪軌道面とし、両列の玉3は外輪部材2の
内周面を共通の外輪軌道面として、車両用軸受装置1
は、複列アンギュラ玉軸受の構成を有している。
【0039】特に図6に示す車両用軸受装置1では、前
記ハブホイール5の車両インナ側A端部は、径方向外向
きに拡径してかしめ部18が形成され、これによって内
輪部材16がハブホイール5に一体化されている。
【0040】前記外輪部材2とハブホイール5の外周面
との間の環状軸受空間を、車両アウタ側Bでシールする
ためのシール部材21Bおよび環状軸受空間を車両イン
ナ側Aでシールするためのシール部材21Aとを有して
いる。
【0041】前記外輪部材2の外周面には、径方向外向
きに突出する取付けフランジ24が形成され、外輪部材
2は、取付けフランジ24およびこの取付けフランジ2
4に固定されるナックル25を介して車体に取付けられ
る。
【0042】前記ハブホイール5の、外輪部材2から車
両アウタ側Bに突出した部分の外周面には、径方向外向
きに突出するハブフランジ22が形成され、このハブフ
ランジ22の周方向所定位置に図示しないブレーキディ
スクロータおよびタイヤホイールを取付けるためのハブ
ボルト23が圧入されている。
【0043】そして、この実施の形態におけるナックル
25にも、上記実施の形態と同様に取付けフランジ24
に形成したボルト取付け孔30に位相が一致する複数の
ボルト挿通孔31,32が形成されている。
【0044】これらボルト挿通孔31,32は、支持部
27の上方(径方向一方)側の半円状部28と下方側の
巻込み部47とに振り分けて形成されている。すなわち
前記半円状部28には、内輪部材16の軸心4を中心と
する仮想円33上に、二個の第一ボルト挿通孔31が径
方向対称位置に形成され、各巻込み部47にはそれぞれ
一個の第二ボルト挿通孔32が形成されている。
【0045】これら第二ボルト挿通孔32は、上記実施
の形態と同様に、その中心pが、内輪部材16の軸心4
を中心とした支持部27上の仮想円33から下方に離れ
る位置で、かつ前記内輪部材16の軸心4までの距離d
3が、半円状部28に形成した第一ボルト挿通孔31の
中心qから内輪部材16の軸心4までの距離d4よりも
大きくなる位置に配置されている。
【0046】さらに具体的には、第二ボルト挿通孔32
の中心pが、半円状部28巻込み部47との水平境界線
34における仮想円33上の接点35から下方に延長さ
れる接線36上に配置されている。なお各第二ボルト挿
通孔32は、巻込み部47上で前記接点35から可及的
に離間した位置に形成されている。
【0047】この実施の形態のナックル25では、環状
のナックル25の下方を切欠いた形状を有しているの
で、ナックル25の軽量化を図ることができる。
【0048】この実施の形態において、車体側に取付け
たナックル25の中心取付け凹部45に、ボルト挿通孔
31,32がボルト取付け孔30に一致するよう位置合
わせして、車両用軸受装置1をナックル25の車両アウ
タ側Bから挿通する。続いてボルト挿通孔31,32お
よびボルト取付け孔30に取付けボルト37を挿通し
て、ナックル25に固定する。
【0049】そしてナックル25における第二ボルト挿
通孔32は、その中心pが、内輪部材16の軸心4を中
心とした支持部27上の仮想円33から離れる位置で、
かつ内輪部材16の軸心4までの距離d3が、第一ボル
ト挿通孔31の中心qから内輪部材16の軸心4までの
距離d4よりも大きくなる位置に配置している。
【0050】この構成により、半割状のナックルでボル
ト挿通孔をこのようなナックルに集中させた場合に比べ
て、距離d4よりも距離d3を大きくした分だけ軸心4
方向に垂直に働くねじりモーメント荷重(こじり力)に
対する剛性を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明の
車両軸受装置における支持体は、車体側に取付けられる
固定輪に径方向外向きに突出形成した取付けフランジに
重ねられる支持部を有し、この支持部は半円状部とこの
半円状部の両端から径方向に延長された一対の延長部と
から馬蹄形に形成されているので、部品点数を減らして
軽量化を実現でき、取付けフランジに形成したボルト取
付け孔に位相が一致する複数のボルト挿通孔が、半円状
部と延長部とに振り分けて形成され、これらボルト挿通
孔のうち、各延長部に形成したボルト挿通孔はその中心
が、回転輪の軸心を中心とした支持部上の仮想円から離
れる位置で、かつ車両用軸受装置の回転輪の軸心までの
距離が、半円状部に形成したボルト挿通孔の中心から回
転輪の軸心までの距離よりも大きくなる位置に配置され
ているので、単一の部品であったとしても、軸心方向に
垂直に働くねじりモーメント荷重に対する剛性を向上さ
せることができる。
【0052】また、支持部を径方向他方開放としたこと
によれば、支持部材の軽量化を図り得、ボルト挿通孔の
うち支持部上の径方向他方側に形成したボルト挿通孔の
中心を、回転輪の軸心を中心とした支持部上の仮想円か
ら離れる位置で、かつ回転輪の軸心までの距離が、支持
部上の径方向一方側に形成したボルト挿通孔の中心から
回転輪の軸心までの距離よりも大きくなる位置に配置し
たことにより、軸心方向に垂直に働くねじりモーメント
荷重に対する剛性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すナックルの正面図
である。
【図2】 同じく車両用軸受装置をナックルに取付ける
際の斜視図である。
【図3】 同じく車両用軸受装置の全体構成を示す断面
図である。
【図4】 別の実施の形態を示すナックルの斜視図であ
る。
【図5】 別の例を示す車両用軸受装置の全体構成を示
す断面図である。
【図6】 さらに別の例を示す車両用軸受装置の全体構
成を示す断面図である。
【図7】 従来の車両用軸受装置の全体構成を示す断面
図である。
【図8】 同じくナックルを示す分解正面図である。
【符号の説明】
1 車両用軸受装置 2 外輪部材 4 軸心 5 ハブホイール 24 取付けフランジ 25 ナックル 26 取付け部 27 支持部 28 半円状部 29 延長部 30 ボルト取付け孔 31 第一ボルト挿通孔 32 第二ボルト挿通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定輪に転動体を介して軸心回りに回転
    可能に支持される回転輪を備えた車両用軸受装置の前記
    固定輪を、車体側に非回転に支持するための支持体であ
    って、 前記車体側に取付けられる取付け部と、前記固定輪を径
    方向一方から外嵌するとともに前記固定輪の外周に径方
    向外向きに突出形成した取付けフランジに軸心方向で重
    ねられる径方向他方開放の支持部とを有し、 この支持部は半円状部とこの半円状部の両端から径方向
    他方に延長された一対の延長部とから馬蹄形に形成さ
    れ、前記取付けフランジに形成したボルト取付け孔に位
    相が一致する複数のボルト挿通孔が、半円状部と延長部
    とに振り分けて形成され、 これらボルト挿通孔のうち、前記各延長部に形成したボ
    ルト挿通孔はその中心が、前記回転輪の軸心を中心とし
    た支持部上の仮想円から離れる位置で、かつ前記回転輪
    の軸心までの距離が、半円状部に形成したボルト挿通孔
    の中心から回転輪の軸心までの距離よりも大きくなる位
    置に配置された、 ことを特徴とする車両用軸受装置の支持体。
  2. 【請求項2】 半円状部に形成したボルト挿通孔が、回
    転輪の軸心を中心とした半円状部上の仮想円上に配置さ
    れ、各延長部に形成したボルト挿通孔が、半円状部と延
    長部との境界における仮想円上の接点から延長される接
    線上に形成されたことを特徴とする車両用軸受装置の支
    持体。
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