JP2003048446A - 駆動力配分制御装置 - Google Patents

駆動力配分制御装置

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JP2003048446A
JP2003048446A JP2001240445A JP2001240445A JP2003048446A JP 2003048446 A JP2003048446 A JP 2003048446A JP 2001240445 A JP2001240445 A JP 2001240445A JP 2001240445 A JP2001240445 A JP 2001240445A JP 2003048446 A JP2003048446 A JP 2003048446A
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inner wheel
driving force
force distribution
wheel slip
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Etsuo Katsuyama
悦生 勝山
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回時に車両のステア特性が急変して運転者
に違和感を与えるという不具合を解決すること。 【解決手段】 検出された車両状態量に基づいて駆動力
配分手段の作動を制御する制御手段を備えた駆動力配分
制御装置において、制御手段は、ステップ107で内輪
スリップ率が定数kを超えた過剰状態であるか否かの内
輪スリップ判断を行い、内輪スリップ率が過剰と判断し
たときには、ステップ108に進んで、内輪への駆動力
配分を抑える内輪スリップ抑制制御としてのLSD制御
を実行するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の左右輪に駆
動力を任意に配分させる駆動力配分装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、駆動力配分制御装置において、左
右輪の差動を制限する差動制限(以下、LSDという)
制御と、車両運動状態量を検出して車両のヨーイングモ
ーメントを制御するヨー制御とを走行状態や路面状態に
応じて切り替えながら制御する装置が、例えば、特開平
7−164910号公報などにより知られている。この
従来技術にあっては、例えば、急加速時にはLSD制御
を実行し、緩加速時にはヨー制御を実行するようにして
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、上記制御の切替を前後加速度の大
きさに基づいて行っていたため、例えば、旋回中に急加
速を行った際に、ヨー制御からLSD制御に切り替えら
れることになり、この場合、旋回横加速度の発生条件な
どによっては、車両のステア特性が急激に弱アンダステ
ア特性から強アンダステア特性に変化して運転者に違和
感を与えるおそれがあった。すなわち、旋回時に旋回を
スムーズに行うべくヨー制御により、旋回外輪側に駆動
力を与える制御を実行している状態から、急にLSD制
御に変更すると、車両のステア特性が弱アンダステア特
性から強アンダステア特性に急変する。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、旋回時に車両のステア特性が急変して
運転者に違和感を与えるという不具合を解決することを
目的とし、さらに、ヨー制御とLSD制御とを実行する
とともに、両制御を切り替える切替制御を実行する駆動
力配分制御装置において、前記切替制御の切替設定を運
転者に違和感を与えない設定として、制御品質の向上を
図ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、左右の駆動輪の間に設けられて駆動輪に
伝達する駆動力の配分を変更可能な駆動力配分手段と、
車両状態量を検出する車両状態量検出手段と、検出され
た車両状態量に基づいて前記駆動力配分手段の作動を制
御する制御手段と、を備えた駆動力配分制御装置におい
て、前記制御手段が、車両状態量検出手段からの入力に
基づいて内輪スリップ率が過剰であるか否かの内輪スリ
ップ判断を行い、内輪スリップ率が過剰と判断したとき
には、内輪への駆動力配分を抑える内輪スリップ抑制制
御を実行することを特徴とする手段とした。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の駆動力配分制御装置において、前記制御手段
が、前記駆動力配分手段の制御にあたり車両状態に応じ
て車両にヨーモーメントを発生させるヨー制御と、左右
駆動輪の差動を制限する差動制限制御と、これらヨー制
御と差動制限制御とを切り替える切替制御を実行し、か
つ、前記内輪スリップ抑制制御として、ヨー制御から差
動制限制御に切り替える切替制御を実行することを特徴
とする手段とした。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の駆動力配分制御装置において、前記制
御手段が、内輪スリップ率判断を行うにあたり、内輪ス
リップ率が所定値を超えたときに内輪スリップ率が過剰
と判断することを特徴とする手段とした。
【0008】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
または2に記載の駆動力配分制御装置において、前記制
御手段は、内輪スリップ率判断を行うにあたり、内輪の
車輪速度が後輪の車輪速度よりも大きい場合に内輪スリ
ップ率が過剰と判断することを特徴とする手段とした。
【0009】
【発明の作用および効果】本発明にあっては、旋回時に
おいて、旋回内輪に与える駆動力が過剰となって内輪の
スリップ率が過剰となったときには、制御手段が内輪ス
リップ抑制制御を実行して、内輪への駆動配分を抑え
る。これにより、内輪が外輪に対して過剰に駆動するの
を抑えて、車両のステアリング特性が過アンダステア特
性へ移行するの抑制して旋回をスムーズに行うことがで
きる。
【0010】請求項2に記載の発明では、制御手段が旋
回内輪のスリップ判断がなされて内輪スリップ抑制制御
を実行した場合、ヨー制御からLSD制御に切り替え
る。このLSD制御によりスリップ率が過剰となってい
た旋回内輪の車輪速度が旋回外輪に車輪速度に近付ける
ように落として、旋回をスムーズに行うことができる。
また、この切替制御により、車両のステア特性が過アン
ダステア特性に急変するのを抑えることができ、運転者
に違和感を与えるのを抑制することができ、制御品質の
向上を図ることができるという効果が得られる。すなわ
ち、従来は、前後加速度により切替を判断していたた
め、旋回外輪の車輪速度が高い弱アンダステア状態であ
っても切替制御が成されてLSD制御に移行してステア
リング特性が強アンダステア特性に変化していたが、こ
のようなステアリング特性の急変を伴う切替制御を防止
することができる。
【0011】また、内輪スリップ判断を行うにあたり、
請求項3に記載の発明にあっては、内輪スリップ率を所
定値と比較して、所定値よりも大きくなったときに内輪
スリップ率が過剰と判断する。また、請求項4に記載の
発明にあっては、内輪の車輪速度が外輪の車輪速度より
も所定値だけ大きいときに内輪スリップ率が過剰と判断
する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図2は実施の形態の駆動力配分
制御装置を示す全体図であって、エンジンEの出力が変
速機ATおよびプロペラシャフトPSを介して左右の後
輪RWに伝達される構成となっている。これら駆動輪で
ある後輪RW,RWの車輪軸16,17の中間には、駆
動力配分手段としての動力配分装置PDが設けられてい
る。
【0013】図3は動力配分装置PDを示す断面図であ
り、図において1はハウジングである。このハウジング
1は、入力側に位置する段付筒状の入力ハウジング部2
と、出力側に位置してこの入力ハウジング部2と一体に
設けられ、それぞれ左方向および右方向に延びた段付筒
状の出力ハウジング部3とから成り、この出力ハウジン
グ部3は、中央に位置した筒状の胴部3Aと、この胴部
3Aの左右両側に設けられた段付筒状のカバー部3B,
3Cとを備えている。
【0014】また、出力ハウジング部3には、胴部3A
の内側に位置してカバー部3Cとの間に、段付筒部3D
が設けられ、カバー部3Cと段付筒部3Dとの間には、
後述の油圧モータ18が回転可能に配設されている。そ
して、段付筒部3Dは、カバー部3Cの側からカバー部
3Bの側に向けて軸方向に延びてその先端側は、後述の
入力歯車4Aとの干渉を避けるように形成されている。
【0015】図において4は推進軸であり、この推進軸
4は、ハウジング1の入力ハウジング部2の内部に回転
可能に設けられ、前記プロペラシャフトPSと結合され
ている。また、推進軸4には、出力ハウジング部3の胴
部3Aの内部に延びる先端側に入力歯車4Aが設けら
れ、この入力歯車4Aは、後述のリング歯車7に噛合さ
れている。
【0016】図において5は差動機構であって、カバー
部3Bの側に位置して出力ハウジング部3の内部に回転
可能に設けられている。この差動機構5は、遊星歯車機
構Gにより構成され、その外殻を成すディファレンシャ
ルケース6の外周側には入力歯車4Aに噛合された前記
リング歯車7がボルトなどにより固定されている。そし
て、ディファレンシャルケース6は、推進軸4により入
力歯車4Aおよびリング歯車7を介して回転駆動され、
このとき駆動力は後述のサンギヤ13とキャリア8とに
より左右の車輪軸16,17に分配して伝達される。
【0017】ここで、差動機構5は、ディファレンシャ
ルケース6の内周に全周に亘って形成された前記遊星歯
車機構Gのリングギヤ6Aと、ディファレンシャルケー
ス6内に相対回転可能に設けられた遊星歯車機構Gのキ
ャリア8と、このキャリア8に回転可能に支持されてリ
ングギヤ6Aに噛合された複数の第1プラネタリギヤ1
0と、これら第1プラネタリギヤ10に噛合されてキャ
リア8に回転可能に支持された第2プラネタリギヤ12
と、これら第2プラネタリギヤ12に噛合されてキャリ
ア8に対して相対回転可能なサンギヤ13とを備え、こ
のサンギヤ13は、車輪軸16と一体回転するようにス
プライン結合されている。したがって、ディファレンシ
ャルケース6の回転は、第1・第2プラネタリギヤ1
0,12を介してサンギヤ13に同方向の回転として伝
達される。
【0018】そして、車両の直進走行時には、ディファ
レンシャルケース6の回転力が遊星歯車機構Gのサンギ
ヤ13とキャリア8に均等に分配され、左右の車輪軸1
6,17は同一の回転数で回転する。また、車両の旋回
時には、図外の車輪が路面から受ける反力などにより車
輪軸16,17の一方が他方よりも速く回転するよう
に、サンギヤ13とキャリア8には、ディファレンシャ
ルケース6側の回転力が互いに異なる回転比をもって伝
達される。これにより、旋回内側となる車輪は相対的に
低い回転数となり、旋回外側の車輪は相対的に高い回転
数となって、車両のコーナリング性能などを高める差動
機能を発揮する。
【0019】次に、差動機構5と車輪軸16,17との
関係について説明を加えると、サンギヤ13は、スプラ
イン結合部を介して車輪軸16に結合され、車輪軸16
は、サンギヤ13と一体的に回転する。さらに、車輪軸
16は、出力ハウジング部3内に挿入されたスプライン
軸部16Aを有し、このスプライン軸部16Aは、シリ
ンダブロック25に回り止め状態で連結されている。一
方、キャリア8は、スリーブ14を介して、前記車輪軸
16およびシリンダブロック25を包むように形成され
たモータケース19と結合されている。
【0020】前記油圧モータ18は、出力ハウジング部
3の内部において、差動機構5と左右方向に横並びで併
設されている。この油圧モータ18は、例えばラジアル
ピストン式の油圧モータで、モータケース19、シリン
ダブロック25,ピストン27および通路ブロック32
を備え、シリンダブロック25に形成されたシリンダ2
6に対して油圧ポンプ40から圧油を給排してピストン
27に駆動力を与えることにより、モータケース19と
シリンダブロック25との間に相対的な回転力を与え、
左右の車輪軸16,17に相対的な回転力を付与するも
のである。
【0021】また、油圧ポンプ40から油圧モータ18
に給排する圧油は、方向制御弁42により方向が切り替
えられ、この方向制御弁42の切替位置に基づいて左右
の車輪軸16,17の相対回転方向を切り替えることが
できるとともに、圧油の給排を停止可能に構成されてい
る。また、油圧ポンプ40の吐出圧は、圧力可変式のリ
リーフ弁43により可変に制御され、これにより油圧モ
ータ18の駆動力を任意に変更することができる。
【0022】次に、動力配分装置PDの作動について説
明する。エンジンEを駆動させると、この回転出力は、
プロペラシャフトPSから推進軸4を介して差動機構5
のディファレンシャルケース6へと伝わり、ディファレ
ンシャルケース6の回転は、プラネタリギヤ10,12
を介してサンギヤ13に同方向の回転として伝達され
る。また、差動機構5のキャリア8には、各プラネタリ
ギヤ10,12の公転が伝達され、これによりキャリア
8もディファレンシャルケース6と同方向に回転する。
【0023】そして、車両の直進走行時には、ディファ
レンシャルケース6側の回転力が各プラネタリギヤ1
0,12を介してサンギヤ13とキャリア8とに均等に
分配され、サンギヤ13とキャリア8とは同一の回転数
をもって、左右の車輪軸16,17を回転駆動するた
め、車両は左右の車輪を通じて走行駆動される。
【0024】また、車両のステアリング操作(旋回)時
には、左右の車輪が路面から受ける反力などにより車輪
軸16,17の一方が他方よりも速く回転するように、
サンギヤ13とキャリア8にはディファレンシャルケー
ス6側の回転力が互いに異なる回転比をもって伝達さ
れ、これにより旋回内側となる車輪は旋回外側に対して
相対的に低い回転数となって車両のコーナリング性能な
どを高めることができる。
【0025】ところで、このような差動機構5による左
右の車輪軸16,17に対する駆動力配分は、左右の車
輪が路面から受ける反力などに依存しているため、例え
ばスリップの発生時などには駆動力の分配機能を失い、
車両の走行安定性を必ずしも向上できない場合がある。
【0026】そこで、このような場合に、コントロール
ユニットCUは、車両の運転状態を検出する各種センサ
を含むセンサ群SGの検出信号に基づいて方向制御弁4
2およびリリーフ弁43に制御信号を出力して油圧モー
タ18に圧油を給排する。これにより油圧モータ18
は、通路ブロック32の給排通路33A,33Bおよび
各油路28などを介してシリンダブロック25内の各シ
リンダ26内に圧油が給排されると、各シリンダ26内
でピストン27が往復され、油圧モータ18のモータケ
ース19とシリンダブロック25とは相対回転すること
になる。
【0027】この結果、左右の車輪軸16,17には、
モータケース19とシリンダブロック25との相対回転
による回転力が互いに逆向きに付与され、推進軸4から
差動機構5に加えられた駆動力は、油圧モータ18によ
る回転力に従って左右の車輪軸16,17へと積極的に
配分される。そして、このときの駆動力配分により、例
えば、車両において任意の方向にヨーモーメントを発生
させるヨー制御を実行したり、あるいは、後輪RWの左
右の差動を制限するLSD制御を実行したりすることが
できる。なお、上記ヨー制御およびLSD制御それ自体
については本発明の特徴とするものではないので詳細な
説明は省略する。
【0028】本実施の形態にあっては、コントロールユ
ニットCUにおいて、上記のヨー制御とLSD制御との
切り替えの制御である切替制御を特徴とするもので、以
下、これについて説明する。
【0029】図1のフローチャートは、実施の形態にお
ける切替制御を示すものである。ステップ101では、
車輪速度センサ91が検出する全輪の車輪速度V1〜V
4を読み込む。続くステップ102では、左右駆動輪の
スリップ率SL,SRを演算する。このスリップ率S
L,SRは、例えば、車輪速度V1〜V4などに基づい
て車体速度を求め、この車体速度との比率から得ること
ができる。続くステップ103では、横加速度センサ9
2が検出する横加速度Gyを読み込む。
【0030】次のステップ104では、横加速度Gyが
0よりも大であるか否か、すなわち左旋回であるか、右
旋回であるかを判断し、Gy>0の場合ステップ105
に進んで、内輪スリップ率=SLとし、一方、Gy≦0
の場合ステップ106に進んで、内輪スリップ率=SR
とする。
【0031】次に、ステップ107では、内輪スリップ
率が予め設定された定数kよりも大きいか否かの判断、
すなわち特許請求の範囲の内輪スリップ判断を行い、内
輪スリップ率>kの場合はステップ108に進んでLS
D制御を実行し、一方、内輪スリップ率≦kの場合はス
テップ109に進んでヨー制御を実行する。ここでステ
ップ108のLSD制御の実行が、特許請求の範囲の内
輪スリップ抑制制御に相当し、請求項2に記載の発明に
相当する。そして、ステップ110において、LSD制
御とヨー制御との選択された方の制御に基づく制御出力
を行う。
【0032】以上説明した本実施の形態にあっては、外
輪よりも内輪の車輪速度の方が高くなって過度のアンダ
ステア特性となるおそれがある状況では、駆動内輪スリ
ップ率が定数kを超えることになって、ステップ107
→108の流れとなって、左右車輪速度差を小さくする
LSD制御に移行する。したがって、内輪スリップ率が
抑えられ、車両挙動を穏やかにすることができるという
効果が得られる。図4は、実施の形態の制御特性図であ
り、内輪と外輪との車輪速度が図4(a)において点線
よりも右側に示すように内輪の車輪速度が外輪の車輪速
度よりも高くなるような走行状態では、LSD制御が実
行されて内輪の車輪速度が外輪の車輪速度に一致するよ
うに制御される。この結果、加速度に基づいてLSD制
御に切り替える制御では、(b)において点線で示すよ
うにアンダステア傾向が強くなっていたのに対して、内
輪の車輪速度が高くなったときのみLSD制御に切り替
える本実施の形態の切替制御にあっては、図示のように
オーバステア特性に保たれ、車両特性が急変することが
なく、車両挙動を穏やかにすることができるという効果
が得られる。なお、ステップ101〜107の判断に基
づいてLSD制御を実行する時には、図5に示すよう
に、一定の差動制限力を与えるようにしてもよい。
【0033】また、旋回時に駆動輪である後輪RWに生
じる横力Fyは、図6(a)に示すように、その旋回時
における荷重で決定される摩擦円と、左右輪にそれぞれ
与えられた駆動力Fxにより決定されるもので、通常、
路面に対する接地荷重の高い旋回外輪の横力Fyが旋回
内輪の横力よりも大きく、これにより旋回がスムーズに
なされる。ところが、摩擦円が小さな旋回内輪において
駆動力が過剰となって図6(b)に示すように駆動力F
xが摩擦円の近くになると、横力Fyが急激に小さくな
り、車両挙動が唐突に乱れるおそれがある。そこで、上
述のように、内輪への駆動力を抑えることで、車両挙動
が唐突に乱れるのを抑えることができる。
【0034】以上、図面に基づいて実施の形態について
説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、実施の形態にあっては、ステップ10
7の内輪スリップ判断において、内輪スリップ率を定数
kと比較する例を示したが、内輪の車輪速度を外輪の車
輪速度と比較するようにしてもよい。この場合、内輪の
車輪速度が外輪の車輪速度よりも所定値以上大きくなっ
たときに内輪スリップ抑制制御を実行するようにしても
よいし、また、この所定値は、車輪速度あるいは車体速
度に比例して変化するようにしてもよい。また、実施の
形態にあっては、内輪スリップ抑制制御として、LSD
制御への切替制御を示したが、これに限定されることは
なく、内輪へ伝達する駆動力を低下させる制御を実行す
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の駆動力配分制御装置における切替
制御の流れを示すフローチャートである。
【図2】実施の形態の駆動力配分制御装置を示す全体図
である。
【図3】実施の形態の駆動力配分制御装置の要部を示す
断面図である。
【図4】実施の形態の駆動力配分制御装置における制御
指令値特性図である。
【図5】実施の形態の駆動力配分制御装置における制御
指令値特性図である。
【図6】駆動輪の駆動力と横力の説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 入力ハウジング部 3 出力ハウジング部 3A 胴部 3B カバー部 3C カバー部 3D 段付筒部 4 推進軸 4A 入力歯車 5 差動機構 6 ディファレンシャルケース 6A リングギヤ 7 リング歯車 8 キャリア 10 プラネタリギヤ 12 プラネタリギヤ 13 サンギヤ 14 スリーブ 16 車輪軸 16A スプライン軸部 17 車輪軸 18 油圧モータ 19 モータケース 25 シリンダブロック 26 シリンダ 27 ピストン 28 各油路 32 通路ブロック 33A,33B 給排通路 40 油圧ポンプ 42 方向制御弁 43 リリーフ弁 91 車輪速度センサ 92 横加速度センサ CU コントロールユニット E エンジン G 遊星歯車機構 PD 動力配分装置 PS プロペラシャフト RW 後輪 SG センサ群
フロントページの続き Fターム(参考) 3D036 GA05 GB09 GC05 GE04 GG40 GG43 GH17 GJ01 3D042 AA03 AB01 CA01 CA05 CA09 CA18 CB03 3J027 FA34 FA42 FB01 HA01 HB07 HH04 HK02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の駆動輪の間に設けられて駆動輪に
    伝達する駆動力の配分を変更可能な駆動力配分手段と、 車両状態量を検出する車両状態量検出手段と、 検出された車両状態量に基づいて前記駆動力配分手段の
    作動を制御する制御手段と、を備えた駆動力配分制御装
    置において、 前記制御手段は、車両状態量検出手段からの入力に基づ
    いて内輪スリップ率が過剰であるか否かの内輪スリップ
    判断を行い、内輪スリップ率が過剰と判断したときに
    は、内輪への駆動力配分を抑える内輪スリップ抑制制御
    を実行することを特徴とする駆動力配分制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の駆動力配分制御装置に
    おいて、 前記制御手段は、前記駆動力配分手段の制御にあたり車
    両状態に応じて車両にヨーモーメントを発生させるヨー
    制御と、左右駆動輪の差動を制限する差動制限制御と、
    これらヨー制御と差動制限制御とを切り替える切替制御
    を実行し、かつ、前記内輪スリップ抑制制御として、ヨ
    ー制御から差動制限制御に切り替える切替制御を実行す
    ることを特徴とする駆動力配分制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の駆動力配分制
    御装置において、 前記制御手段は、内輪スリップ率判断を行うにあたり、
    内輪スリップ率が所定値を超えたときに内輪スリップ率
    が過剰と判断することを特徴とする駆動力配分制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の駆動力配分制
    御装置において、 前記制御手段は、内輪スリップ率判断を行うにあたり、
    内輪の車輪速度が後輪の車輪速度よりも大きい場合に内
    輪スリップ率が過剰と判断することを特徴とする駆動力
    配分制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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