JP2003048425A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JP2003048425A
JP2003048425A JP2001240051A JP2001240051A JP2003048425A JP 2003048425 A JP2003048425 A JP 2003048425A JP 2001240051 A JP2001240051 A JP 2001240051A JP 2001240051 A JP2001240051 A JP 2001240051A JP 2003048425 A JP2003048425 A JP 2003048425A
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vehicle
air conditioner
battery
electric
electric power
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Hide Matsubayashi
秀 松林
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の走行条件、走行中の負荷条件に影響され
ず、常に好適な駐車中の車両用空気調和装置を得る。 【解決手段と効果】走行中の無駄に捨てる率の高かった
余剰発電電力を専用のバッテリに蓄電し、それを電気式
空気調和装置に供給して、停車中に好適な冷暖房空調を
行う。室内外分離型ユニットを利用して、その室内ユニ
ットを車室内の天井に取り付け、居住空間の確保と快適
な空調環境をえる。室外ユニットをトッラクのキャビン
屋上、特にウィンドディフレクタの進行方向後方に配置
し、走行中の風の影響、停止中の輻射の影響を排除し、
空調性能の向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用空気調和装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、エンジン停止中に車室内
を冷房するものとして、特許2820681号公報、特
開平8−230442号公報に記載のものが知られてい
る。エンジン駆動中に、冷房用圧縮機を駆動し、この余
剰能力を蓄冷して、それをエンジン停止時の冷房熱源と
して利用するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の如く、蓄冷熱を利用するものにおいては、次の
ような問題点がある。 (1)空調負荷が大きい場合、前記圧縮機をほぼ最大能
力で運転し、車室内を冷房するため、余剰冷房能力が少
ない。したがって、蓄冷が十分に行えない場合がある。
そのようなときこそ、運転者が仮眠するなどのエンジン
停止時にも十分な冷房が要求されるにも関わらず、それ
ができないという問題点を抱えている。 (2)また、蓄冷を行うためには、少なくとも3〜4時
間の圧縮機の運転が必要であり、従って、蓄冷途中では
エンジン停止ができないという問題がある。 (3)蓄冷のために利用する蓄冷材は、潜熱蓄熱を利用
する場合であっても、100ワット時/キログラム程度
の値である。このため、数キロワット時の蓄熱のために
は膨大な重量、体積の蓄熱材を必要とするので、実用化
し得る大きさの蓄熱材によって蓄冷できる熱量での冷房
能力は、車両運転時に圧縮機による能力の1/30程度
と非常に小さいという問題がある。 (4)蓄冷によって貯めた熱エネルギーは、一挙に放出
する事が難しい。したがって、冷房効果が現れてくるま
でにかなりの時間を必要とする。即ち、事前に冷房され
ている車室内でないと利用者に不快感を与えるという問
題がある。 (5)蓄冷装置及びそれを利用する冷房装置を車両及び
車室内に取り付ける必要がある。例えば、トラック等の
運転者の仮眠スペースに取り付ける場合は、仮眠スペー
スが狭くなり、運転者が落ち着いて休息できないという
問題がある。 (6)また、蓄冷装置及びそれを利用する冷房装置は専
用装置となるため、新車の状態、即ち車両製造段階でし
か取り付けられない。したがって、車両を購入した後、
エンジン停止時に仮眠室などの冷房手段を追加しようと
しても難しい状況にある。 (7)蓄冷手段を使った場合、蓄冷材には最適な条件が
あり、それを蓄熱に使うことは難しい。したがって、冷
房専用となり、冬季の厳寒期の暖房の要求に応えること
ができないという問題がある。
【0004】本発明の目的は、エンジン停止時において
も蓄熱材を用いることなく空気調和を可能な車両用空気
調和装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、エンジンの
駆動力が伝達され冷媒を圧縮する開放型圧縮機と、この
エンジンの駆動力が伝達され発電する発電機と、この発
電機が発電した電力を充電するバッテリと、このバッテ
リから電力が供給される車内電装品と、このバッテリか
ら電力が供給され冷媒を圧縮する密閉型電動圧縮機とを
備えることによって達成される。
【0006】また、上記目的は、エンジンの駆動力が伝
達され冷媒を圧縮する開放型圧縮機と、このエンジンの
駆動力が伝達され発電する発電機と、この発電機が発電
した電力を充電する第一のバッテリと、この第一のバッ
テリから電力が供給される車内電装品と、前記発電機が
発電した電力を充電する第二のバッテリと、この第二の
バッテリから電力が供給され冷媒を圧縮する密閉型電動
圧縮機とを備えることによって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を説明する前に本
発明に係る実施例の概要につき簡単に説明する。乗用車
やトラックなどの車両は、エンジンが動作している間そ
の動力を利用して発電機を動作させて発電し、車内電装
品などの電機部品を駆動する。この際、余剰電力をバッ
テリに充電しておき、エンジン停止時の電力要求に応え
るようにしている。しかし、このエンジン動作中の発電
能力には十分な余力があり、その結果として、かなりの
電力相当分のエネルギーを無駄に捨てている。本実施例
はこの点に着目したものである。
【0008】第一の着眼点は、近年バッテリの高性能化
及び低価格化が急速に進歩していることから、現在車両
に搭載されている電装品駆動用のバッテリをより高性能
なものとし、電装品駆動と電気式空気調和装置の駆動を
同時に行うようにすることである。また、既存の車両
(稼動中の車両)に対しては、電気式空気調和装置を駆
動するための専用のバッテリを車両に設置し、上記余剰
電力をこの専用のバッテリに蓄えるようにし、電気式空
気調和装置の駆動を行わせるようにすることである。
【0009】第二の着眼点は、室内ユニットと室外ユニ
ットに分離され、それぞれを接続配管で連結するだけで
簡便にかつ必要なときに必要な冷房さらには暖房、ドラ
イ運転などの空気調和能力の発揮できるインバータ駆動
方式の電気式空気調和装置を用いることである。
【0010】第三の着眼点は、室外ユニットを車両のキ
ャビン屋上に、室内ユニットをトラックなどの車室内の
仮眠室に設置するようにして、設置スペースをとらず、
また前記したような空調要求時点にていつも十分充電さ
れているバッテリの電力をエネルギー源として、空調負
荷に応じた最適な冷房または暖房、ドライ運転をできる
ようにするものである。
【0011】第四の着眼点は、室内ユニットと室外ユニ
ットとが分離された空気調和装置を用いることにより、
取り付けスペースがあまり必要とならなくなり、また、
新車でなくても、必要が生じたときに簡単に空気調和装
置を取り付けられるようにするものである。
【0012】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、エネルギー(動力、電力)の伝達・利用関係を
示した模式図である。エンジン100が駆動中は、車両
空調用に準備された圧縮機110に動力を伝達して駆動
することで、車室内の冷房を行っている。エンジン10
0に連結された発電機120は、エンジン100の動力
によって発電し、この電力がバッテリ130に充電され
る。このバッテリ130は、電装品155に必要な電力
を供給する。エンジン停止中は、バッテリ130に蓄え
られた電力によって電装品に必要な電力が供給される。
なお、圧縮機110は、エンジン100の駆動軸から回
転動力が伝達され圧縮するレシプロ、斜板若しくはロー
タリタイプの開放型圧縮機である。そして、この開放型
圧縮機が圧縮した冷媒は、コンデンサ、膨張機構及び車
室内に設けられたエバポレータを循環して車室内を冷房
する。以上が、一般的な車両の構成である。本実施例で
は、この構成におけるバッテリ130を電気式空気調和
装置を駆動するだけの能力あるものに置換する。そし
て、エンジン100が停止している時の空調要求に応え
るようにするものである。そのようなバッテリ130の
出力を、電気式空気調和装置の制御装置170に供給
し、それによって、インバータ180を介して、電気式
空気調和装置の電動圧縮機190を駆動するものであ
る。なお、この電動圧縮機190は、バッテリ130か
ら電力の供給を受け、密閉チャンバ内部に設けられたス
クロールやロータリ若しくはレシプロなどの圧縮機後部
に動力を供給する電動機を駆動する密閉型電動圧縮機で
ある。そして、この密閉型電動圧縮機が圧縮した冷媒
は、上記開放型とは別に設けられた室外ユニットに設け
られた室外熱交換器及び膨張機構、車室内に設けられ室
内ユニットに設けられた室内熱交換器を循環して車室内
を冷房(四方弁を設けた場合は暖房も可能)する。
【0013】図2は、図1のバッテリ能力を十分大きく
させられない場合、または、既に使用中の車両に電気式
空気調和装置を新たに追加適用するための例である。図
1と同一構成は同一の番号を付した本実施例では、新た
に、エンジン停止時の空調への使用専用に、バッテリ1
60を設けている。つまり、エンジン制御装置を含む電
装品などの駆動にはそれほど多くの電力を必要としない
ことから、バッテリ150への充電量はそれに見合った
量であるので、エンジン駆動時の発電量はかなり余剰電
力が発生している。これを、空調専用に新しく設けたバ
ッテリ160に蓄電しておこうというものである。この
バッテリ160に蓄電された電力は、車両の駐車時など
に、空調が要求されたときに取り出され、電気式空気調
和装置の制御装置170に供給され、インバータ180
を介して電気式空気調和装置の電動圧縮機190を駆動
する。
【0014】図3及び図4は、上記発電機が発生する電
力に関連する部分の回路模式図であり、それぞれ、図
1、図2の構成に対応している。図3においては、発電
機120が発生した電力は、バッテリ130に充電さ
れ、バッテリ130を介して電装品155、具体的に
は、図示しないエンジン電気品、ボディ電気品、ライト
照明、補機電気品に供給されている。車両駐車時などの
エンジン停止時には、バッテリ130に充電された電力
が電気式空気調和装置の制御装置170に供給され、イ
ンバータ180を介して、電動圧縮機を駆動し、車室内
を空調する。
【0015】このように、エンジン発電機120が発生
する余剰電力を蓄電する大容量のバッテリ130を設け
たので、使用せずに捨てていた電力を有効活用して、そ
れをエンジン停止時の駐車中の運転者の仮眠室などの空
調に利用できるようになる。
【0016】図4においては、車両運行中は、余剰電力
が電気式空気調和装置170専用のバッテリ160に蓄
電される。車両駐車時などのエンジン停止時には、バッ
テリ160の電力が電気式空気調和装置170に供給さ
れ、インバータ180を介して、電動圧縮機を駆動し、
車室内を空調する。
【0017】このように、エンジン発電機120が発生
する余剰電力を蓄電する電気式空気調和装置専用のバッ
テリを設けたので、使用せずに捨てていた電力を有効活
用して、それをエンジン停止時の駐車中の運転者の仮眠
室などの空調に利用できるようになる。
【0018】図5は、本発明の一実施例である電気式空
気調和装置の構成を示している。図5において、11は
室内熱交換器、12は室内送風機、13は、室内送風機
用モータであり、これらが図示しない収納用の箱体とあ
わせて室内ユニット10を構成している。
【0019】図5において、180は、インバータ、1
90は電動圧縮機、22は冷媒流路切り換え用の四方
弁、23は室外熱交換器、24は室外送風機、25は、
室外送風機用モータ、26は膨張弁であり、これらが図
示しない収納用の箱体とあわせて室外ユニット20を構
成している。
【0020】図5において、30及び40は室内ユニッ
ト10と室外ユニット20とを接続する配管ジョイント
であり、室内ユニットと室外ユニットとを連結してい
る。図5では、室内ユニット10と室外ユニット20と
を直接接続しているように表示しているが、実際は、間
に接続配管を介している。
【0021】図5において、冷房をする場合は、図示破
線矢印の方向に冷媒を流し、電動圧縮機190で高温高
圧になった冷媒を室外熱交換器23で低温高圧に凝縮
し、膨張弁26で低温低圧になった冷媒を室内熱交換器
11で蒸発させることによって、室内ユニット側の空気
を冷却、すなわち、冷房を行う。暖房する場合は、図示
実線矢印の方向に冷媒を流し、電動圧縮機190で高温
高圧になった冷媒を室内熱交換器11で低温高圧に凝縮
し、膨張弁26で低温低圧になった冷媒を室外熱交換器
23で蒸発させることによって、室外空気から吸熱した
熱を室内空気に放熱し、室内ユニット側の空気を暖め
る、すなわち、暖房を行う。
【0022】図5において170は、電気式空気調和装
置の制御装置であり、前記バッテリ130または160
から電力を供給されている。また、制御装置170に
は、バッテリ130または160の電圧検知手段の検知
する電圧信号が入力されている。また、制御装置170
には、電気式空気調和装置の運転、停止などを指令する
ための操作手段60が設けられ、相互に信号伝達をする
ようになっている。14は、空調すべき空間の温度セン
サであり、検知した温度データが、制御装置170に伝
達される。制御装置170は、操作手段60、温度セン
サ14、電圧検知手段50からの信号をもとに、室内送
風機12用のモータ13、室外送風機23用のモータ2
5、冷媒流路切り換え用の四方弁22、及び、インバー
タ180を介した電動圧縮機190の運転制御を行い、
要求される冷房または暖房を行う。とくに、制御装置1
70は、インバータ180で電動圧縮機190の能力制
御を行い、空調空間が、冷房または暖房負荷にあった最
適な空調状態となるように制御する。
【0023】制御装置170は、1個で構成されること
も、室内制御、室外制御それぞれに機能分割した形で構
成されることもあり、室外ユニット20内、室内ユニッ
ト10内に収納されている。
【0024】操作手段60は、制御装置170と直接電
気的に接続されている場合も、制御装置170とリモコ
ンの形式をとり赤外線信号を介して接続されている場合
もある。
【0025】上記、電気式空気調和装置は、運転者が仮
眠室にて仮眠するとき、休憩するときに、電気式空気調
和装置の操作用に設けられた操作手段60を操作するこ
とによって冷房または暖房を行う。そのときの動作を図
6によって説明する。
【0026】図6において、制御装置170は、バッテ
リ130または160から一定以上の電圧が供給されて
いれば、動作を開始する。まず、ブロック1000にお
いて、電気式空気調和装置制御のための初期化を行う。
その後は、ブロック1100の作用により、電圧の供給
がある限り、その右側に示すブロックの処理を繰り返し
行う。
【0027】その繰り返しにおいて、まず、ブロック1
200において、バッテリ130または160の供給電
圧を、電圧検知手段を介して取り込み、所定のヒステリ
シス条件に従って、電圧が所定値A以上の時は電気式空
気調和装置の運転可信号を、電圧が所定値B以下の時は
電気式空気調和装置の運転不可信号を生成する。この運
転可否信号は、ブロック1500において利用される。
また、この信号は、制御装置170の図示しない表示
部、例えば、LEDに表示し、電気式空気調和装置の操
作者が、確認できるようにする。これによって、電気式
空気調和装置の運転開始時に、バッテリ130または1
60に蓄電されていることが確認できる。また、逆に、
蓄電が不十分であったときに、運転途中で停止した場合
の原因を把握することができる。なお、この表示は、操
作手段60と制御装置170との通信が双方向性のもの
であったならば、操作手段60に準備されている表示
部、一般に、液晶、LEDなどに表示するようにしても
よい。
【0028】次に、ブロック1300において、操作手
段60よりの信号の受信を行う。受信内容は、電気式空
気調和装置の運転・停止信号、冷房・暖房の別、室内送
風機の強・中・弱の別などの受信などである。
【0029】次に、ブロック1400において、温度セ
ンサー14など、運転条件を定める信号を取り込む。
【0030】次に、ブロック1500において、電気式
空気調和装置の運転の可否を判別する。ブロック120
0の結果が、運転不可を示していたときは、ブロック1
550において、強制停止制御を行い、再度、ブロック
1200より繰り返す。ここで、強制停止制御とは、電
気式空気調和装置の駆動信号をすべてカットオフする事
であり、運転中なら、それで、運転停止となる。停止中
なら、それは実効を伴わない。
【0031】ブロック1200の結果が運転可を示して
いた場合は、ブロック1510において、ブロック13
00において運転信号が入力されていたかどうかを調べ
る。運転信号が入力されていなかった場合は、ブロック
1530において、停止処理を行い、再度、ブロック1
200より繰り返す。ここで、停止処理とは、前記強制
停止処理と同様の処理を行う。
【0032】ブロック1300において、運転信号が入
力されていた場合は、ブロック1520において、電気
式空気調和装置の運転制御を行い、再度、ブロック12
00より繰り返す。ここで、運転制御とは、ブロック1
300における冷房・暖房の別、ブロック1400にお
ける温度の高低などを判断して、電気式空気調和装置が
最適な空調を行うように、インバータ180を介して電
動圧縮機190の速度制御、四方弁22による冷媒流路
切り換え、室内外ファン12、24の運転制御などを行
うことを指す。
【0033】ここで、ブロック1200の処理は、図7
に示すような条件にしたがって、ヒステリシス処理によ
って、運転可、運転不可信号を生成する。電圧レベルA
は、電気式空気調和装置の運転を継続できる電圧レベル
に、特に、運転開始によって電力負荷が増大して、バッ
テリ130または160の電圧ドロップが発生しても問
題のないレベルに設定する。電圧レベルBは、バッテリ
130または160の能力の下限を下回らないように設
定する。それぞれの値は、A>Bの関係とする。なお、
本例示では、2点の条件に従って、運転可、不可信号を
生成するとしたが、電気式空気調和装置の運転状態(負
荷状態)によって、設定値、特に、Bの値を変動させる
ようにすれば、より効果的なバッテリ状態監視になるこ
とはいうまでもない。
【0034】図8は、本発明のバッテリ、及び、室内ユ
ニット、室外ユニットにわかれた電気式空気調和装置の
車両への設置状態を示す。図8において、500は運転
室、510は運転室天井、520は仮眠室、521はベ
ッド、522は運転室と仮眠室を区切るカーテン、53
0はキャビン屋上、531は、ウインドディフレクタ、
540、550はバッテリの格納位置であり、それぞ
れ、バッテリ150と160を格納する。バッテリ13
0のみの場合は、格納位置540は不用である。20は
電気式空気調和装置の室外ユニット、10は、電気式空
気調和装置の室内ユニットである。室外ユニット20と
室内ユニット10は、図示しない接続配管によって冷凍
サイクルを構成するように連結されている。また、室外
ユニット20は、キャビン屋上、特に、キャビン屋上に
取り付けられた風よけ用のウィンドディフレクタ531
の進行方向後方に位置するように配置している。
【0035】接続配管は周知のワンタッチ式のものな
ど、お互いのユニットを簡単に接続するものを利用して
いるので、いつでも簡単に電気式空気調和装置を車両に
設置することができる。
【0036】また、室内ユニットは、居住空間を狭苦し
くしないために、仮眠室の図示したように天井または図
示しない側壁上方部に取り付けるようにしている。ま
た、天井または側壁上方部に取り付けることによって、
空調された空気が仮眠者の頭上よりゆっくりおりてくる
ような感触を与えるので、これも心地よさを増大するこ
とになる。また、運転室との境のカーテンを調整すれ
ば、運転室にも空調された空気を送ることができる。
【0037】室外ユニットは、キャビン屋上の空き空間
を利用して設置している。とくに、ウインドディフレク
タの進行方向後方に位置するように配置して、車両の走
行中は走行時の風の影響、浮遊するゴミの影響などを受
けないようにし、昼間の停止中でも夜間においても、外
界の輻射熱の影響を受けないようにして、空調効率を高
めるようにしている。
【0038】以上、詳細に述べたように本実施例によれ
ば、次のような効果がある。 (1)車両走行時の発電機の発電する余剰電力を大容量
化して電装品駆動と共用化したまたは専用のバッテリに
充電するようにしたので、従来未使用のまま廃棄してい
たエネルギーを有効活用できるようになった。 (2)バッテリに蓄電した電力を、電気式空気調和装置
に供給して、それによって車室内の空調を行うようにし
たので、蓄冷などの手段を利用するものに対比して、車
両の走行条件、走行中の空調負荷などの影響を受けな
い、安定した空調を行えるようになった。 (3)バッテリの電力をインバータを介して、車室内の
空調負荷にあわせて、モータの速度制御をして空気調和
装置の能力を制御することができるので、常に最適な状
態の空気調和状態を提供できるようになった。とくに、
蓄冷などによる蓄冷量の制約、蓄冷熱の放出速度の影響
を受けないので、必要十分な空調能力の発揮と瞬時の空
調を行うことができるようになった。 (4)バッテリの電圧測定手段を設け、その電圧レベル
によって、空調可否を判断するようにしたので、運転開
始時電圧レベルが確保されていれば、空調性能を確保で
きることを事前に把握できるし、空調負荷が重すぎて、
または、運転時間が長大すぎて蓄電エネルギーが枯渇し
そうな時は、強制的に運転を停止するようにしたので、
電気式空気調和装置の運転の安定性、安全性を確保する
ことができるようになった。 (5)上記の状態を、電気式空気調和装置の操作者が目
で確認できるようにしたので、操作者も安心して操作で
きるし、万一運転が停止してもその理由を簡単に把握で
きるようになった。 (6)電気式空気調和装置に冷媒流路切替弁である四方
弁を用いることにより、冷房及び暖房をすることが可能
になった。 (7)室内と室外が分離された電気式空気調和機を用い
ることで、空気調和装置の車両への取り付けが簡単にな
った。とくに、新車の状態でなくても、要求があればい
つでも簡単に取り付けることができるようになった。 (8)室内ユニットを車室内の天井または側壁上方部に
取り付けるようにしたので、居住空間を狭くすることな
く、また、それによって、天井側より空調された空気が
ゆっくりおりてくるような感触を与えるので、これも居
住者の心地よさを増大することになった。 (9)室外ユニットを車室外であるキャビン屋上に取り
付ける、特に、キャビン屋上に取り付けられた風よけ用
のウインドディフレクタの進行方向後方に配置したの
で、車両の走行中は走行時の風の影響、浮遊するゴミの
影響などを受けないようになり、昼間の停止中でも夜間
においても、外界の輻射熱の影響を受けないようにな
り、空調効率が高まるようになった。
【0039】
【発明の効果】以上本発明によれば、エンジン停止時に
おいても蓄熱材を用いることなく空気調和を可能な車両
用空気調和装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるエネルギー(電力)
の伝達・利用関連図である。
【図2】本発明一実施例にかかるエネルギー(電力)の
伝達・利用関連図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる車両発電機の発生す
る電力に関連する部分の回路模式図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる車両発電機の発生す
る電力に関連する部分の回路模式図である。
【図5】本発明の一実施例にかかる電気式空気調和装置
の全体構成図である。
【図6】本発明の一実施例にかかる制御装置の動作フロ
ー図である。
【図7】バッテリ電圧の処理方法を示す図である。
【図8】車両用空気調和装置の車両への配置図である。
【符号の説明】
10…室内ユニット、20…室外ユニット、50…電圧
検知手段、60…操作手段、100…エンジン、110
…圧縮機、120…発電機、130、150、160…
バッテリ、155…電装品、170…制御装置、180
…インバータ、190…電動圧縮機、500…運転室、
510…運転室天井、520…仮眠室、521…ベッ
ド、522…カーテン、530…キャビン屋上、531
…ウインドディフレクタ、540、550…バッテリ収
納箱。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの駆動力が伝達され冷媒を圧縮す
    る開放型圧縮機と、このエンジンの駆動力が伝達され発
    電する発電機と、この発電機が発電した電力を充電する
    バッテリと、このバッテリから電力が供給される車内電
    装品と、このバッテリから電力が供給され冷媒を圧縮す
    る密閉型電動圧縮機とを備えた車両用空気調和機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記バッテリの電圧を
    検知する電圧検知手段と、この電圧検知手段の出力を監
    視し、この電圧検知手段の出力が所定値A以上のときに
    前記密閉型電動圧縮機の運転を許可する信号を、所定値
    B以下(A>B)の時に前記密閉型電動圧縮機の運転不
    可信号を出力する運転可否判別手段とを備えた車両用空
    気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記運転可否判別手段
    の出力を報知する状態報知手段を備えた車両用空気調和
    装置
  4. 【請求項4】エンジンの駆動力が伝達され冷媒を圧縮す
    る開放型圧縮機と、このエンジンの駆動力が伝達され発
    電する発電機と、この発電機が発電した電力を充電する
    第一のバッテリと、この第一のバッテリから電力が供給
    される車内電装品と、前記発電機が発電した電力を充電
    する第二のバッテリと、この第二のバッテリから電力が
    供給され冷媒を圧縮する密閉型電動圧縮機とを備えた車
    両用空気調和機。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記第二のバッテリの
    電圧を検知する電圧検知手段と、この電圧検知手段の出
    力を監視し、この電圧検知手段の出力が所定値A以上の
    ときに前記密閉型電動圧縮機の運転を許可する信号を、
    所定値B以下(A>B)の時に前記密閉型電動圧縮機の
    運転不可信号を出力する運転可否判別手段とを備えた車
    両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】請求項6において、前記運転可否判別手段
    の出力を報知する状態報知手段を備えた車両用空気調和
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1若しくは請求項4において、前記
    密閉型電動圧縮機が接続された冷凍サイクル中に、冷媒
    流路切換によって冷房運転及び暖房運転を切り替える四
    方弁を備えた車両用空気調和装置。
  8. 【請求項8】請求項1若しくは請求項4において、トッ
    ラクの仮眠室の天井または側壁に取り付けられた前記密
    閉型電動圧縮機が接続された冷凍サイクル中の室内ユニ
    ットと、トラックのキャビン屋上に据え付けられた室外
    ユニットとを備えた車両用空気調和装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記室外ユニットを、
    車両キャビン屋上に取り付けられた風よけ用のウインド
    ディフレクタの進行方向後方に取り付けた車両用空気調
    和装置。
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