JP2003048087A - フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置 - Google Patents

フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置

Info

Publication number
JP2003048087A
JP2003048087A JP2001230977A JP2001230977A JP2003048087A JP 2003048087 A JP2003048087 A JP 2003048087A JP 2001230977 A JP2001230977 A JP 2001230977A JP 2001230977 A JP2001230977 A JP 2001230977A JP 2003048087 A JP2003048087 A JP 2003048087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filler wire
feeding
filler
shaping
welded portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001230977A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuho Tsubota
秀峯 坪田
Takashi Akaha
崇 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001230977A priority Critical patent/JP2003048087A/ja
Publication of JP2003048087A publication Critical patent/JP2003048087A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接方向の変化に容易に対応することがで
き、且つ、安価なフィラワイヤ送給方法及び装置並びに
レーザ溶接装置を提供する。 【解決手段】 円弧状フィラワイヤ12を複数本、被溶
接部14aに送給して、これら複数本の円弧状フィラワ
イヤ12の組み合わせにより、被溶接部12において照
射レーザ光11の周囲を囲む円筒状のフィラワイヤ15
を形成する。フィラワイヤ送給装置はフィラワイヤ整形
案内面を有する第1整形案内部材と、フィラワイヤ巻取
りドラムから帯状フィラワイヤを引き出して被溶接部へ
と送給するフィラワイヤ送給駆動装置と、フィラワイヤ
整形案内面を有する第2整形案内部材とを備えて構成
し、連続的に帯状フィラワイヤを円弧状フィラワイヤに
整形して被溶接部へと送給する。レーザ溶接装置では、
このフィラワイヤ送給装置をレーザ溶接ヘッドの周囲に
複数台配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィラワイヤ送給方
法及び装置に関し、ワークの被溶接部にフィラワイヤを
送給しながらレーザ溶接を行う場合に適用して有用なも
のである。
【0002】
【従来の技術】YAGレーザ発振器やCO2 レーザ発振
器などを用いたレーザ溶接の開発が進められ、また、実
用化もされている。そして、このレーザ溶接において
も、必要に応じてフィラワイヤが用いられている。
【0003】図8は従来のフィラワイヤを用いたレーザ
溶接装置の説明図である。同図に示すように、従来のレ
ーザ溶接装置では、図示しないYAGレーザ発振器から
出力されて光フィイバ2によりレーザ溶接ヘッド3まで
伝送されてきたレーザ光1を、レーザ溶接ヘッド3内の
集光光学系4により集光してワーク5の被溶接部5aへ
と照射する。そして、このときレーザ光照射と同時に棒
状のフィラワイヤ6を被溶接部(レーザ光照射によって
生じた溶融プール)5aへと送給する。
【0004】この場合、フィラワイヤ6と照射レーザ光
1との相対位置関係は、溶接方向(矢印A方向)に対
し、フィラワイヤ6が先行して照射レーザ光1が後から
つづくように設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のレーザ溶接装置では、直線的な溶接を行う場合には
特に問題はないが、溶接方向が2次元的或いは3次元的
に変化する場合、例えば円を描くように溶接する場合に
は、フィラワイヤ6と照射レーザ1との相対位置関係を
保持した状態で方向転換を行うことが困難であった。
【0006】また、これに対して溶接方向に依存せずに
フィラワイヤ送給を行うため、集光レンズの中央部に穴
をあけ、この穴にフィラワイヤを挿通してフィラワイヤ
と照射レーザ光とを同軸状にするとうい技術が開発され
ているが、この場合には集光レンズに複雑な加工を施す
必要があるため、装置が高価になる上、レーザ光に対す
るフィラワイヤの調整が困難であった。
【0007】従って、本発明は上記の問題点に鑑み、溶
接方向の変化に容易に対応することができ、且つ、安価
なフィラワイヤ送給方法及び装置並ぶにレーザ溶接装置
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
発明のフィラワイヤ送給方法は、ワークの被溶接部にレ
ーザ光を照射してレーザ溶接を行う際に前記被溶接部へ
送給するフィラワイヤの送給方法において、横断面形状
が円弧状のフィラワイヤを前記被溶接部に送給すること
を特徴とする。
【0009】また、第2発明のフィラワイヤ送給方法
は、ワークの被溶接部にレーザ光を照射してレーザ溶接
を行う際に前記被溶接部へ送給するフィラワイヤの送給
方法において、横断面形状が円弧状のフィラワイヤを複
数本前記被溶接部に送給して、これら複数本の円弧状フ
ィラワイヤの組み合わせにより、前記被溶接部において
前記照射レーザ光の周囲を囲む円筒状のフィラワイヤを
形成することを特徴とする。
【0010】また、第3発明のフィラワイヤ送給方法
は、第2発明のフィラワイヤ送給方法において、前記照
射レーザ光を前記円筒状フィラワイヤの内面で反射させ
て前記被溶接部へと導くことを特徴とする。
【0011】また、第4発明のフィラワイヤ整形送給装
置は、ワークの被溶接部にレーザ光を照射してレーザ溶
接を行う際に前記被溶接部にフィラワイヤを送給するフ
ィラワイヤ整形送給装置であって、フィラワイヤ巻取り
ドラムから帯状のフィラワイヤを引き出して前記被溶接
部へと送給するフィラワイヤ送給駆動手段と、このフィ
ラワイヤ送給駆動手段よりもフィラワイヤ送給方向上流
側に配置され、横断面形状が直線状から所定の曲率半径
の円弧状へと徐々に変化するフィラワイヤ整形案内面を
有し、前記フィラワイヤ送給駆動手段によって引き出さ
れた帯状フィラワイヤを、このフィラワイヤ整形案内面
に沿って前記フィラワイヤ送給駆動手段へと案内する第
1整形案内部材と、前記フィラワイヤ送給駆動手段より
もフィラワイヤ送給方向下流側に配置され、横断面形状
が、一定の曲率半径の円弧状に形成された、或いは、円
弧状で且つその曲率半径が先端部に向かって徐々に減少
してフィラワイヤ出口では所定の曲率半径となるように
形成されたフィラワイヤ整形案内面を有し、前記フィラ
ワイヤ送給駆動手段によって送給されてきた円弧状フィ
ラワイヤを、このフィラワイヤ整形案内面に沿って前記
被溶接部へと案内する第2整形案内部材とを備えたこと
を特徴とする。
【0012】また、第5発明のフィラワイヤ整形送給装
置は、第4発明のフィラワイヤ整形送給装置において、
前記フィラワイヤ送給駆動手段は、外面の横断面形状
が、前記第1整形案内部材により整形された円弧状フィ
ラワイヤの横断面形状に対応する円弧状に形成された案
内部材と、回転部材を介して前記円弧状フィラワイヤを
前記案内部材の外面に押しつける押圧手段と、前記回転
部材を回転駆動して前記円弧状フィラワイヤを送給する
回転駆動手段とを備えてなるものであることを特徴とす
る。
【0013】また、第6発明のレーザ溶接装置は、ワー
クの被溶接部にフィラワイヤを送給しながらレーザ溶接
を行うレーザ溶接装置において、第4又は第5発明のフ
ィラワイヤ整形送給装置をレーザ溶接ヘッドの周囲に複
数台配置して、これらのフィラワイヤ整形送給装置から
送給される複数本の円弧状フィラワイヤの組み合わせに
より、前記被溶接部において照射レーザ光の周囲を囲む
円筒状のフィラワイヤを形成するようにしたことを特徴
とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0015】図1(a)は本発明の実施の形態に係るフ
ィラワイヤ送給方法の説明図、図1(b)は図1(a)
のA−A線矢視断面図、図2は図1(a)のB−B線矢
視断面であってレーザ光を反射させない場合の説明図、
図3は図1(a)のB−B線矢視断面であってレーザ光
を反射させる場合の説明図、図4はフィラワイヤの整形
手順を示す説明図である。また、図5は本発明の実施の
形態に係るフィラワイヤ整形送給装置を備えたレーザ溶
接装置の全体概要図、図6は前記フィラワイヤ整形送給
装置の全体構成を示す斜視図、図7は前記フィラワイヤ
整形送給装置の要部を抽出して示す拡大斜視図である。
【0016】図1に示すように、本実施の形態のフィラ
ワイヤ送給方法では、横断面形状が円弧状(図示例では
半円形状)のフィラワイヤ12を2本、鋼板やアルミ板
などのワーク14の被溶接部14aに照射されるレーザ
光11の両側から、被溶接部(レーザ光照射によって生
じた溶融プール)14aへと送給して、これら2本の円
弧状フィラワイヤ12の組み合わせより、被溶接部14
aにおいて照射レーザ光11の周囲を囲む円筒状のフィ
ラワイヤ15を形成する。このとき、円筒状フィラワイ
ヤ15の直径は、溶融プールの幅に応じた値とし、例え
ば3mm程度とする。
【0017】また、この場合、図2に示すように照射レ
ーザ光11を、円筒状フィラワイヤ15(2本の円弧状
フィラワイヤ12)の内面12aで反射させないように
する。或いは、図3に示すように照射レーザ光11を、
円筒状フィラワイヤ15(2本の円弧状フィラワイヤ1
2)の内面12aで反射させて被溶接部14aへと導く
ようにしてもよい。
【0018】なお、円弧状フィラワイヤ12としては、
予め円弧状に整形されたものを用いてもよく、或いは、
図4に示すように棒状又は帯状のフィラワイヤを円弧状
に整形してもよい。即ち、図4(a)に示す棒状のフィ
ラワイヤ12を、まず、図4(b)に示すような帯状
(平板状)のフィラワイヤ12に整形し、続いて、この
帯状フィラワイヤ12を、図4(c)に示すような横断
面形状が円弧状のフィラワイヤ12に整形する。或い
は、予め図4(b)に示すように整形されている帯状フ
ィラワイヤ12を用い、この帯状フィラワイヤ12を、
図4(c)に示すような横断面形状が円弧状のフィラワ
イヤ12に整形する。
【0019】ここで、図5〜図7に基づき、連続整形送
給タイプのフィラワイヤ整形送給装置について説明す
る。
【0020】図5に示すように、本実施の形態のレーザ
溶接装置では、YAGレーザ発振器21から出力されて
光フィイバ22によりレーザ溶接ヘッド23まで伝送さ
れてきたレーザ光11を、レーザ溶接ヘッド23内の集
光光学系24により集光してワーク14の被溶接部14
aへと照射する。そして、このときレーザ光照射と同時
に2本のフィラワイヤ12(図1参照)が、2台のフィ
ラワイヤ整形送給装置25によって被溶接部14aへと
送給される。これら2台のフィラワイヤ整形送給装置2
5は同一構造のものであり、レーザ溶接ヘッド23の周
囲に対称に配設されている。
【0021】図6及び図7に示すように、フィラワイヤ
整形送給装置25は、フィラワイヤ巻取りドラム31
と、第1整形案内部材32と、フィラワイヤ送給駆動装
置33と、第2整形案内部材34とを備えてなるもので
ある。フィラワイヤ送給駆動装置33は、案内部材35
と、押圧手段としてのワイヤ送給押付シリンダ36と、
回転部材としてのローラ37,38を回転駆動する回転
駆動手段としてのワイヤ送給モータ39とを備えてなる
ものである。
【0022】第1整形案内部材32及びフィラワイヤ送
給駆動装置33はケース32内に設けられており、この
ケース32の上端部と下端部とにフィラワイヤ巻取りド
ラム31と第2整形案内部材34とがそれぞれ設けられ
ている。フィラワイヤ巻取りドラム31は、回転軸41
に巻き取られた帯状フィラワイヤ12をドラムケース4
2内に収容したものであり、ドラムケース42の出口が
ケース40の入口に通じている。
【0023】フィラワイヤ送給駆動装置33はケース4
0内の下部に配置されており、第1整形案内部材32は
フィラワイヤ送給駆動装置33よりもフィラワイヤ送給
方向(図中の上方から下方へ向かう方向)の上流側に配
置されている。第2整形案内部材34はフィラワイヤ送
給駆動装置33よりもフィラワイヤ送給方向下流側に配
置されており、その入口がケース4の出口に通じてい
る。
【0024】第1整形案内部材32は、横断面形状が直
線状から所定の曲率半径の円弧状へと徐々に変化するフ
ィラワイヤ整形案内面32aを有している。つまり、フ
ィラワイヤ整形案内面32aは、その横断面形状が、フ
ィラワイヤ入口(図中上端)では帯状フィラワイヤ12
の幅にほぼ等しい幅の直線状であり、このフィラワイヤ
入口からフィラワイヤ出口(図中下端)に向かうにした
がって大きな曲率半径から徐々に小さな曲率半径の円弧
状となっており、フィラワイヤ出口では適宜の曲率半径
の円弧状となっている。
【0025】従って、この第1整形案内部材32では、
フィラワイヤ送給駆動装置33によりフィラワイヤ巻取
りドラム31から引き出された帯状フィラワイヤ12
を、フィラワイヤ整形案内面32に沿って案内すること
により、横断面形状が円弧状のフィラワイヤ12に整形
することができる。
【0026】案内部材35は半円柱状のものであり、そ
の外面35aの横断面形状が、第1整形案内部材32に
より整形された円弧状フィラワイヤ12の横断面形状に
対応する円弧状となっている。第1整形案内部材32に
よって整形された円弧状フィラワイヤ12は、この案内
部材35の外面35aに沿って下方へと案内される。即
ち、この案内部材35により、円弧状フィラワイヤ12
はその円弧状の横断面形状を維持したまま下方へと案内
される。
【0027】ローラ37,38はコ字状のローラ支持部
材44に回転自在に支持されており、フィラワイヤ送給
方向に沿って同方向の上流側と下流側とに位置してい
る。ローラ37にはワイヤ送給モータ39の回転軸が結
合されており、ローラ37とローラ38はベルトやギヤ
等の回転伝達機構45によって連結されている。ワイヤ
送給押付シリンダ36は、ピストンロッド36aをフィ
ラワイヤ送給方向と直角に案内部材35の外面35aに
向けて配置されており、このピストンロッド36aの先
端部にローラ支持部材44が固定されている。
【0028】従って、ワイヤ送給押付シリンダ36のピ
ストンロッド36aを伸長させれば、ローラ37,38
を介して円弧状フィラワイヤ12が案内部材35の外面
35aに押しつけられる。この状態でワイヤ送給モータ
39によりローラ37,38を回転駆動すれば、これら
のローラ37,38によって円弧状フィラワイヤ12が
図中下方へと送られる。
【0029】第2整形案内部材33はフィラワイヤ整形
案内面34aを有している。このフィラワイヤ整形案内
面34aは、上部案内面34a−1と下部案内面34a
−2とから構成されている。上部案内面34a−1は、
横断面の曲率半径が、第1整形案内部材32のフィラワ
イヤ出口における横断面の曲率半径と等しく、且つ、全
長に亘って一定となっている。また、この上部案内面3
4a−1には円弧状フィラワイヤ12の飛び出しを防止
するために蓋34bが設けられている。
【0030】下部案内面34a−2では、フィラワイヤ
入口における横断面の曲率半径が、上部案内面34a−
2のフィラワイヤ出口における横断面の曲率半径と同じ
になっており、フィラワイヤ出口に向かって横断面の曲
率半径が徐々に減少し、フィラワイヤ出口では所定の曲
率半径となるように形成されている。即ち、被溶接部1
4aにおいて所望の直径の円筒状フィラワイヤ15を形
成することができるように、下部案内面34a−2にお
ける横断面の曲率半径が設定されている。なお、場合に
よっては一定の曲率半径としてもよい。
【0031】つまり、フィラワイヤ整形案内面34a
は、必要に応じて適宜、横断面形状を、一定の曲率半径
の円弧状に形成する、或いは、円弧状で且つその曲率半
径が先端部に向かって徐々に減少してフィラワイヤ出口
では所定の曲率半径となるように形成する。また、下部
案内面34a−2は、円弧状フィラワイヤ12を被溶接
部14aへ確実に送給するために所定の角度で被溶接部
14aに向かって傾斜している。
【0032】この第2整形案内部材34では、フィラワ
イヤ送給駆動装置33によって送られてきた円弧状フィ
ラワイヤ12を、フィラワイヤ整形案内面34aに沿っ
て被溶接部14aへと案内する。
【0033】以上のことから、本実施の形態のフィラワ
イヤ送給方法によれば、横断面形状が円弧状のフィラワ
イヤ12を2本、被溶接部14aに送給して、これら2
本の円弧状フィラワイヤ12の組み合わせにより、被溶
接部14aにおいて照射レーザ光11の周囲を囲む円筒
状のフィラワイヤ15を形成するため、溶接方向に依存
しないフィラワイヤ送給が可能となる。即ち、従来のよ
うな方向転換の手間を要せず、或いは集光レンズに複雑
な加工を施すことなく、容易且つ安価に2次元的或いは
3次元的な溶接方向の変化に対応することができる。
【0034】なお、上記では半円形状のフィラワイヤ1
2を2本組み合わせて円筒状のフィラワイヤ15を形成
しているが、これに限定するものではなく、半円形より
も小さな円弧状のフィラワイヤを3本以上組み合わせて
円筒状のフィラワイヤを形成してもよい。更には、上記
では複数本の円弧状フィラワイヤ12によって円筒状の
フィラワイヤ15を形成しているが、必ずしもこれに限
定するものではなく、1本の円弧状フィラワイヤ12を
被溶接部14aに送給するようにしてもよい。この場合
にも、従来のような棒状のフィラワイヤを送給する場合
に比べて、溶接方向の変化に対する対応が容易である。
【0035】また、本実施の形態のフィラワイヤ送給方
法によれば、レーザ光を円筒状フィラワイヤ15(2本
の円弧状フィラワイヤ12)の内面12aで反射させて
被溶接部14へと導くことにより、狭隘部(狭開先部
分)へのレーザ光伝送とフィラワイヤ送給とを容易に行
うことができる。即ち、円筒状フィラワイヤ15の直径
を小さくすれば、当該円筒状フィラワイヤ15を狭隘部
へ送給し、且つ、レーザ光11を当該円筒状フィラワイ
ヤ15(2本の円弧状フィラワイヤ12)の内面12a
で反射して狭隘部へと導くことができる。
【0036】また、本実施の形態のフィラワイヤ整形送
給装置25は、フィラワイヤ巻取りドラム31から帯状
フィラワイヤ12を引き出して被溶接部14aへと送給
するフィラワイヤ送給駆動装置33と、このフィラワイ
ヤ送給駆動装置33よりもフィラワイヤ送給方向上流側
に配置され、横断面形状が直線状から所定の曲率半径の
円弧状へと徐々に変化するフィラワイヤ整形案内面32
aを有し、フィラワイヤ送給駆動装置33によって引き
出された帯状フィラワイヤ12を、このフィラワイヤ整
形案内面32aに沿ってフィラワイヤ送給駆動装置33
へと案内する第1整形案内部材32と、フィラワイヤ送
給駆動装置33よりもフィラワイヤ送給方向下流側に配
置され、横断面形状が、一定の曲率半径の円弧状に形成
された、或いは、円弧状で且つその曲率半径が先端部に
向かって徐々に減少してフィラワイヤ出口では所定の曲
率半径となるように形成されたフィラワイヤ整形案内面
34aを有し、フィラワイヤ送給駆動装置33によって
送給されてきた円弧状フィラワイヤ12を、このフィラ
ワイヤ整形案内面34aに沿って被溶接部14aへと案
内する第2整形案内部材34とを備えたことを特徴とす
るものであるため、次のような効果を奏する。
【0037】即ち、本フィラワイヤ整形送給装置25に
よれば、フィラワイヤ巻取りドラム31の帯状フィラワ
イヤ12を、連続的に円弧状フィラワイヤ12に整形し
て被溶接部14aへ送給することができるため、溶接効
率の向上を図ることができる。
【0038】また、本フィラワイヤ整形送給装置25の
フィラワイヤ送給駆動装置33は、外面35aの横断面
形状が、第1整形案内部材32により整形された円弧状
フィラワイヤ12の横断面形状に対応する円弧状に形成
された案内部材35と、ローラ37,38を介して円弧
状フィラワイヤ12を案内部材35の外面35aに押し
つけるワイヤ送給押付シリンダ36と、ローラ37,3
8を回転駆動して円弧状フィラワイヤ12を送給するワ
イヤ送給モータ39とを備えてなるものであるため、次
のような効果も奏する。
【0039】即ち、本フィラワイヤ整形送給装置25に
よれば、第1整形案内部材32によって整形された円弧
状フィラワイヤ12を、その円弧状の横断面形状を維持
したまま第2整形案内部材34へと確実に案内すること
ができる。
【0040】また、本実施の形態のレーザ溶接装置によ
れば、上記のフィラワイヤ整形送給装置25をレーザ溶
接ヘッド23の周囲に複数台配置して、これらのフィラ
ワイヤ整形送給装置25から送給される複数本の円弧状
フィラワイヤ12の組み合わせにより、被溶接部14a
において照射レーザ光11の周囲を囲む円筒状のフィラ
ワイヤ15を形成するようにしたことにより、溶接方向
に依存しないフィラワイヤ送給が可能となり、2次元的
或いは3次元的な溶接方向の変化に容易に対応すること
ができるため、レーザ溶接効率が向上する。
【0041】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態とともに具体的
に説明したように、第1発明のフィラワイヤ送給方法
は、ワークの被溶接部にレーザ光を照射してレーザ溶接
を行う際に前記被溶接部へ送給するフィラワイヤの送給
方法において、横断面形状が円弧状のフィラワイヤを前
記被溶接部に送給することを特徴とする。
【0042】従って、この第1発明のフィラワイヤ送給
方法によれば、従来のような棒状のフィラワイヤを送給
する場合に比べて、溶接方向の変化に対する対応が容易
となる。
【0043】また、第2発明のフィラワイヤ送給方法
は、ワークの被溶接部にレーザ光を照射してレーザ溶接
を行う際に前記被溶接部へ送給するフィラワイヤの送給
方法において、横断面形状が円弧状のフィラワイヤを複
数本前記被溶接部に送給して、これら複数本の円弧状フ
ィラワイヤの組み合わせにより、前記被溶接部において
前記照射レーザ光の周囲を囲む円筒状のフィラワイヤを
形成することを特徴とする。
【0044】従って、この第2発明のフィラワイヤ送給
方法によれば、溶接方向に依存しないフィラワイヤ送給
が可能となる。即ち、従来のような方向転換の手間を要
せず、或いは集光レンズに複雑な加工を施すことなく、
容易且つ安価に2次元的或いは3次元的な溶接方向の変
化に対応することができる。
【0045】また、第3発明のフィラワイヤ送給方法
は、第2発明のフィラワイヤ送給方法において、前記照
射レーザ光を前記円筒状フィラワイヤの内面で反射させ
て前記被溶接部へと導くことを特徴とする。
【0046】従って、この第3発明のフィラワイヤ送給
方法によれば、狭隘部へのレーザ光伝送とフィラワイヤ
送給とを容易に行うことができる。
【0047】また、第4発明のフィラワイヤ整形送給装
置は、ワークの被溶接部にレーザ光を照射してレーザ溶
接を行う際に前記被溶接部にフィラワイヤを送給するフ
ィラワイヤ整形送給装置であって、フィラワイヤ巻取り
ドラムから帯状のフィラワイヤを引き出して前記被溶接
部へと送給するフィラワイヤ送給駆動手段と、このフィ
ラワイヤ送給駆動手段よりもフィラワイヤ送給方向上流
側に配置され、横断面形状が直線状から所定の曲率半径
の円弧状へと徐々に変化するフィラワイヤ整形案内面を
有し、前記フィラワイヤ送給駆動手段によって引き出さ
れた帯状フィラワイヤを、このフィラワイヤ整形案内面
に沿って前記フィラワイヤ送給駆動手段へと案内する第
1整形案内部材と、前記フィラワイヤ送給駆動手段より
もフィラワイヤ送給方向下流側に配置され、横断面形状
が、一定の曲率半径の円弧状に形成された、或いは、円
弧状で且つその曲率半径が先端部に向かって徐々に減少
してフィラワイヤ出口では所定の曲率半径となるように
形成されたフィラワイヤ整形案内面を有し、前記フィラ
ワイヤ送給駆動手段によって送給されてきた円弧状フィ
ラワイヤを、このフィラワイヤ整形案内面に沿って前記
被溶接部へと案内する第2整形案内部材とを備えたこと
を特徴とする。
【0048】従って、この第4発明のフィラワイヤ整形
送給装置によれば、フィラワイヤ巻取りドラムの帯状フ
ィラワイヤを、連続的に円弧状フィラワイヤに整形して
被溶接部へ送給することができるため、溶接効率の向上
を図ることができる。
【0049】また、第5発明のフィラワイヤ整形送給装
置は、第4発明のフィラワイヤ整形送給装置において、
前記フィラワイヤ送給駆動手段は、外面の横断面形状
が、前記第1整形案内部材により整形された円弧状フィ
ラワイヤの横断面形状に対応する円弧状に形成された案
内部材と、回転部材を介して前記円弧状フィラワイヤを
前記案内部材の外面に押しつける押圧手段と、前記回転
部材を回転駆動して前記円弧状フィラワイヤを送給する
回転駆動手段とを備えてなるものであることを特徴とす
る。
【0050】従って、この第5発明のフィラワイヤ整形
送給装置によれば、第1整形案内部材によって整形され
た円弧状フィラワイヤを、その円弧状の横断面形状を維
持したまま第2整形案内部材へと確実に案内することが
できる。
【0051】また、第6発明のレーザ溶接装置は、ワー
クの被溶接部にフィラワイヤを送給しながらレーザ溶接
を行うレーザ溶接装置において、第4又は第5発明のフ
ィラワイヤ整形送給装置をレーザ溶接ヘッドの周囲に複
数台配置して、これらのフィラワイヤ整形送給装置から
送給される複数本の円弧状フィラワイヤの組み合わせに
より、前記被溶接部において照射レーザ光の周囲を囲む
円筒状のフィラワイヤを形成するようにしたことを特徴
とする。
【0052】従って、この第6発明のレーザ溶接装置に
よれば、溶接方向に依存しないフィラワイヤ送給が可能
となり、2次元的或いは3次元的な溶接方向の変化に容
易に対応することができるため、レーザ溶接効率が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態に係るフィラワイ
ヤ送給方法の説明図、(b)は(a)のA−A線矢視断
面図である。
【図2】図1(a)のB−B線矢視断面であってレーザ
光を反射させない場合の説明図である。
【図3】図1(a)のB−B線矢視断面であってレーザ
光を反射させる場合の説明図である。
【図4】フィラワイヤの整形手順を示す説明図であるで
ある。
【図5】本発明の実施の形態に係るフィラワイヤ整形送
給装置を備えたレーザ溶接装置の全体概要図である。
【図6】前記フィラワイヤ整形送給装置の全体構成を示
す斜視図である。
【図7】前記フィラワイヤ整形送給装置の要部を抽出し
て示す拡大斜視図である。
【図8】従来のフィラワイヤを用いたレーザ溶接装置の
説明図である。
【符号の説明】
11 レーザ光 12 フィラワイヤ(棒状、帯状、円弧状) 12a 内面 14 ワーク 14a 被溶接部 15 円筒状フィラワイヤ 21 YAGレーザ発振器 22 光ファイバ 23 レーザ溶接ヘッド 24 集光光学系 25 フィラワイヤ整形送給装置 31 フィラワイヤ巻取りドラム 32 第1整形案内部材 32a フィラワイヤ整形案内面 33 フィラワイヤ送給駆動装置 34 第2整形案内部材 34a フィラワイヤ整形案内面 34a−1 上部案内面 34a−2 下部案内面 34b 蓋 35 案内部材 35a 外面 36 ワイヤ送給押付シリンダ 36a ピストンロッド 37 ローラ 38 ローラ 39 ワイヤ送給モータ 40 ケース 41 回転軸 42 ドラムケース 44 ローラ支持部材 45 回転伝達機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの被溶接部にレーザ光を照射して
    レーザ溶接を行う際に前記被溶接部へ送給するフィラワ
    イヤの送給方法において、 横断面形状が円弧状のフィラワイヤを前記被溶接部に送
    給することを特徴とするフィラワイヤ送給方法。
  2. 【請求項2】 ワークの被溶接部にレーザ光を照射して
    レーザ溶接を行う際に前記被溶接部へ送給するフィラワ
    イヤの送給方法において、 横断面形状が円弧状のフィラワイヤを複数本、前記被溶
    接部に送給して、これら複数本の円弧状フィラワイヤの
    組み合わせにより、前記被溶接部において前記照射レー
    ザ光の周囲を囲む円筒状のフィラワイヤを形成すること
    を特徴とするフィラワイヤ送給方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載するフィラワイヤ送給方
    法において、 前記照射レーザ光を前記円筒状フィラワイヤの内面で反
    射させて前記被溶接部へと導くことを特徴とするフィラ
    ワイヤ送給方法。
  4. 【請求項4】 ワークの被溶接部にレーザ光を照射して
    レーザ溶接を行う際に前記被溶接部にフィラワイヤを送
    給するフィラワイヤ整形送給装置であって、 フィラワイヤ巻取りドラムから帯状のフィラワイヤを引
    き出して前記被溶接部へと送給するフィラワイヤ送給駆
    動手段と、 このフィラワイヤ送給駆動手段よりもフィラワイヤ送給
    方向上流側に配置され、横断面形状が直線状から所定の
    曲率半径の円弧状へと徐々に変化するフィラワイヤ整形
    案内面を有し、前記フィラワイヤ送給駆動手段によって
    引き出された帯状フィラワイヤを、このフィラワイヤ整
    形案内面に沿って前記フィラワイヤ送給駆動手段へと案
    内する第1整形案内部材と、 前記フィラワイヤ送給駆動手段よりもフィラワイヤ送給
    方向下流側に配置され、横断面形状が、一定の曲率半径
    の円弧状に形成された、或いは、円弧状で且つその曲率
    半径が先端部に向かって徐々に減少してフィラワイヤ出
    口では所定の曲率半径となるように形成されたフィラワ
    イヤ整形案内面を有し、前記フィラワイヤ送給駆動手段
    によって送給されてきた円弧状フィラワイヤを、このフ
    ィラワイヤ整形案内面に沿って前記被溶接部へと案内す
    る第2整形案内部材とを備えたことを特徴とするフィラ
    ワイヤ整形送給装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載するフィラワイヤ整形送
    給装置において、 前記フィラワイヤ送給駆動手段は、 外面の横断面形状が、前記第1整形案内部材により整形
    された円弧状フィラワイヤの横断面形状に対応する円弧
    状に形成された案内部材と、 回転部材を介して前記円弧状フィラワイヤを前記案内部
    材の外面に押しつける押圧手段と、 前記回転部材を回転駆動して前記円弧状フィラワイヤを
    送給する回転駆動手段とを備えてなるものであることを
    特徴とするフィラワイヤ整形送給装置。
  6. 【請求項6】 ワークの被溶接部にフィラワイヤを送給
    しながらレーザ溶接を行うレーザ溶接装置において、 請求項4又は5に記載するフィラワイヤ整形送給装置を
    レーザ溶接ヘッドの周囲に複数台配置して、これらのフ
    ィラワイヤ整形送給装置から送給される複数本の円弧状
    フィラワイヤの組み合わせにより、前記被溶接部におい
    て照射レーザ光の周囲を囲む円筒状のフィラワイヤを形
    成するようにしたことを特徴とするレーザ溶接装置。
JP2001230977A 2001-07-31 2001-07-31 フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置 Withdrawn JP2003048087A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001230977A JP2003048087A (ja) 2001-07-31 2001-07-31 フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001230977A JP2003048087A (ja) 2001-07-31 2001-07-31 フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003048087A true JP2003048087A (ja) 2003-02-18

Family

ID=19063098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001230977A Withdrawn JP2003048087A (ja) 2001-07-31 2001-07-31 フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003048087A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6989507B2 (en) * 2003-02-03 2006-01-24 Rolls-Royce Plc Laser deposition
JP2018510785A (ja) * 2015-04-09 2018-04-19 シーメンス エナジー インコーポレイテッド レーザー処理のための導光性溶加材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6989507B2 (en) * 2003-02-03 2006-01-24 Rolls-Royce Plc Laser deposition
JP2018510785A (ja) * 2015-04-09 2018-04-19 シーメンス エナジー インコーポレイテッド レーザー処理のための導光性溶加材
US11344975B2 (en) 2015-04-09 2022-05-31 Siemens Energy, Inc. Optically conductive filler for laser processing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4852790A (en) Apparatus and method for continuous manufacture of armored optical fiber cable
US20100126974A1 (en) Method of producing drip irrigation tubes
JP3599305B2 (ja) 溶接装置
TWI706896B (zh) 用於將捆紮元件的一部分固定在一圍繞一或多個物件的環圈中之捆紮機與方法
JP2003048087A (ja) フィラワイヤ送給方法及び装置並びにレーザ溶接装置
EP1277537B1 (en) Machine for cutting pipes with different cross-sections and diameters by means of a laser beam
JP2000117431A (ja) パイプ円周自動溶接装置
JP2012024777A (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
CY1110687T1 (el) Συσκευη και μεθοδος για την περιελιξη ινων σε ενα πηνιο για την δημιουργια μιας σωληνοειδους σχηματος διαμορφωση
JP2022550395A (ja) 半径方向に閉じた薄肉の外部導体を有する同軸ケーブルの製造方法
JPH07314163A (ja) 溶接装置
KR101839979B1 (ko) 스트립 권취 장치
JP2005224837A (ja) レーザ溶接装置
JP3786752B2 (ja) スパイラルフィンのピッチ可変密着巻き付け装置
JP2001179839A (ja) チューブの溶着方法およびその装置
JP2004337893A (ja) らせん線材の案内・切断方法および装置
JPH04127919A (ja) 曲げ装置
KR102222063B1 (ko) 용접지그장치
JP3024316B2 (ja) 金属管被覆光ファイバケーブルの製造方法及び装置
JPH01170593A (ja) 溶接ワイヤ送給装置
JP2767954B2 (ja) 小口径管用溶接トーチヘッド
JP4065046B2 (ja) ハニカム筒体の製造方法及び装置
US7424096B2 (en) Systems and methods for tape advancement in laser produced plasma equipment
US20220168844A1 (en) Method and apparatus for manufacturing finned tubes
JP3260130B2 (ja) 金属管被覆光ファイバケーブルの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007