JP2003047901A - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

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JP2003047901A
JP2003047901A JP2001242079A JP2001242079A JP2003047901A JP 2003047901 A JP2003047901 A JP 2003047901A JP 2001242079 A JP2001242079 A JP 2001242079A JP 2001242079 A JP2001242079 A JP 2001242079A JP 2003047901 A JP2003047901 A JP 2003047901A
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coating liquid
shaped member
disk
coating
turntable
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Tomoki Ushita
智樹 丑田
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体に塗液を均一に塗布し得る塗布装置
を提供する。 【解決手段】 円盤状の光ディスクDを載置可能なター
ンテーブル2と、その中央部がターンテーブル2の中央
部に位置して光ディスクDの中央部に載置される円盤状
部材4とを備え、光ディスクDと円盤状部材4とを載置
した状態でターンテーブル2を回転させると共に円盤状
部材4の上面に塗液を滴下することにより、滴下した塗
液をターンテーブル2の回転に伴う遠心力によって光デ
ィスクDの表面にスピンコートする塗布装置1であっ
て、円盤状部材4の上面には、その輪郭の平面視形状が
円形で、かつその円周方向に沿った深さが一様に形成さ
れて塗液を貯留可能な凹部11が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDやDVDなど
の円盤状記録媒体の製造時に樹脂などの塗液をスピンコ
ートするための塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDおよびDVDなどの円盤状記録媒体
(以下、「光ディスク」ともいう)には、記録層や反射
層の傷付きや腐食などを防止するための保護層が形成さ
れている。この保護層は、記録層全体が覆われるように
例えば光硬化樹脂などの塗液を塗布して硬化させること
で薄膜状に形成されている。さらに、最近では、例えば
特開平8−235638号公報に開示されているよう
に、光の透過が不要な支持層(保護層)、つまり光学的
厚みが要求されない支持層をディスク基板として射出成
形によって厚く成形し、このディスク基板の情報記録面
側に、再生可能に構成するために設けた反射膜、または
記録可能に構成された記録層等を形成した後に、さらに
その上に記録再生用レーザー光を透過可能な透明樹脂層
による光透過層を積層して製造される光ディスクも注目
されている。この光透過層も、同じく光硬化樹脂などの
塗液を塗布して硬化させることで、上記した保護層より
も若干厚めの薄膜状に形成されている。
【0003】これらの場合、塗液を塗布する方法とし
て、一般的には、スピンコート法が用いられている。ま
た、このスピンコート法によって塗液を塗布する塗布装
置では、一般的には、装着用中心孔を有する記録媒体
(またはディスク基板)を、その中央部を回転軸として
回転するターンテーブル上に載置して回転させつつ、装
着用中心孔よりも外周側の任意の位置に塗液を滴下し、
その状態で、ターンテーブルの回転を制御することによ
り、塗液が記録媒体等の表面全域に塗布されて所望の層
厚が確保される。この場合、紫外線硬化型樹脂を塗布す
る際には、この後に、紫外線を照射して固化させること
によって樹脂層が形成される。
【0004】このような一般的な樹脂層形成装置に加え
て、特徴的な製造方法の一つとして、光ディスクの装着
用中心孔を覆う円盤状部材を載置し、その上に樹脂を滴
下して回転塗布する方法が開発されている。この方法
は、樹脂層の層厚を特に半径方向にほぼ均一に制御する
ことが容易なことから、上記した特開平8−23563
8号公報に開示されている光透過層の形成にも適用され
ている。
【0005】この方法を、図13によって説明する。同
図に示す塗布装置51は、光ディスクDを載置可能なタ
ーンテーブル2と、光ディスクDにおける樹脂層の形成
が不要な部分をカバーする円盤状部材54と、円盤状部
材54の上面に塗液Rを滴下させるためのノズル6とを
備えている。ターンテーブル2は、上面が平坦な円盤状
に形成されると共に、塗液Rの塗布時には、負圧によっ
てその内周部(チャッキングエリア)が吸引された光デ
ィスクDを載置した状態で図外のモータによって回転さ
せられる。また、円盤状部材54は、光ディスクDの中
央部を覆う円盤状部材本体54aと、円盤状部材本体5
4aの上面中央に立設されたシャフト54bとを備えて
いる。円盤状部材本体54aは、光ディスクDの中央部
(樹脂層の形成が不要な部位)を覆う大きさで、その側
面視形状が傘状に形成されている。
【0006】この塗布装置51によって光ディスクDに
塗液Rを塗布する際には、まず、主として内周部(チャ
ッキングエリア)を負圧によって吸引して光ディスクD
をターンテーブル2の上に載置する。この際に、光ディ
スクDにおける樹脂層形成面とは反対側の面の全域を負
圧によって吸引して載置することもできる。次に、光デ
ィスクDの中央部に円盤状部材54を載置する。次い
で、円盤状部材本体54aの下方の空気を図外のエアポ
ンプによって吸引することにより、円盤状部材54をタ
ーンテーブル2側に引き寄せる。これにより、円盤状部
材54が光ディスクDに適度に密着する。続いて、この
状態のターンテーブル2を回転させると共に、図14に
示すように、ノズル6の先端から円盤状部材本体54a
の上面に塗液Rを滴下する。この後に、ターンテーブル
2の回転数や回転保持時間等を適宜制御することによ
り、塗液Rが、ターンテーブル2の回転によって生じる
遠心力で光ディスクDの半径方向(すなわち、円盤状部
材54の半径方向)の向きで円盤状部材本体54a上を
移動する。また、円盤状部材本体54a上を移動した塗
液Rは、円盤状部材本体54aの外縁部から光ディスク
Dの上面に移動してその表面を外縁部に向けて移動す
る。次いで、光ディスクDの外縁部に達した余分な塗液
Rは、遠心力によって光ディスクDから飛散する。これ
により、光ディスクDの表面全体に塗液Rが薄膜状に塗
布される。この後、塗液Rの塗布が完了した光ディスク
Dを塗布装置51から取り外すと共に、所定の硬化処理
によって塗液Rを硬化させることによって樹脂層が形成
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した塗
布装置51には、以下の問題点がある。すなわち、この
塗布装置51では、円盤状部材本体54a上に滴下した
塗液Rを、ターンテーブル2の回転に伴う遠心力によっ
て円盤状部材本体54a上から光ディスクD上に移動さ
せている。この場合、ノズル6から滴下された塗液R
は、円盤状部材本体54aに落下した瞬間から、その遠
心力によって光ディスクDの半径方向の向きで円盤状部
材本体54a上を移動し始める。このため、例えば光デ
ィスクDが1回転する間だけノズル6から塗液Rを滴下
させた場合、図15に示すように、ノズル6から最後に
滴下された塗液R(矢印Aで示す部位の塗液R)が円盤
状部材本体54aに落下した際には、最初に円盤状部材
本体54aに滴下された塗液R(矢印Bで示す部位の塗
液R)が既にその外縁部近傍まで移動している。したが
って、円盤状部材本体54aの外縁部に達した塗液Rか
ら次第に光ディスクDの上面に移動して、かつ光ディス
クDの外縁部に向かって移動するため、光ディスクD上
を塗液Rが移動する時間差に起因して、樹脂層におい
て、光ディスクDの円周方向に対する厚みむらや欠けが
発生するという問題点がある。また、光ディスクD上を
塗液Rが移動する時間差によって塗布面への泡の混入が
生じ易く、さらに、この泡の混入に起因して塗布むらや
塗布スジの発生を招くおそれがあるという問題点も存在
する。
【0008】さらに、塗液Rがノズル6から常に一定量
で吐出される訳ではなく、滴下開始から滴下終了までの
間で、塗液Rの吐出量が変動する可能性もある。また、
光ディスクD全体に亘って上記した光透過層のような厚
みが均一な膜厚の樹脂層を形成するためには、塗液Rに
ある程度の粘度と液量とが必要となる。したがって、ノ
ズル6から滴下された塗液Rが円盤状部材本体54aに
落下した瞬間から外縁部に向けて移動する塗布装置51
では、ノズル6からの滴下量が多い部位の半径方向(例
えば図15に示す矢印C1,C3の方向)には大量の塗
液Rが移動し、ノズル6からの滴下量が少ない部位の半
径方向(例えば矢印C2,C4の方向)には少量の塗液
Rが移動することとなる。このため、吐出量の不均一に
起因しても、光ディスクDの円周方向に対して樹脂層の
厚みむらが生じるという問題点もある。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、記録媒体に塗液を均一に塗布し得る塗布装
置を提供することを主目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明の塗布装置は、円盤状の記録媒体を載置可能なター
ンテーブルと、その中央部が前記ターンテーブルの中央
部に位置して前記記録媒体の前記中央部に載置される円
盤状部材とを備え、前記記録媒体と前記円盤状部材とを
載置した状態で前記ターンテーブルを回転させると共に
前記円盤状部材の上面に塗液を滴下することにより、当
該滴下した塗液を当該ターンテーブルの回転に伴う遠心
力によって当該記録媒体の表面にスピンコートする塗布
装置であって、前記円盤状部材の上面には、その輪郭の
平面視形状が円形で、かつその円周方向に沿った深さが
一様に形成されて前記塗液を貯留可能な凹部が形成され
ている。
【0011】また、前記輪郭を形成する縁部の頂部から
当該円盤状部材の外縁部にかけて徐々に薄肉となるよう
に前記円盤状部材を形成するのが好ましい。
【0012】さらに、その底部から前記輪郭を形成する
縁部の頂部にかけて徐々に浅くなるように前記凹部を形
成するのが好ましい。
【0013】また、前記円盤状部材における前記頂部近
傍の当該半径方向に沿った断面形状を円弧状に形成する
のが好ましい。
【0014】また、前記塗液を前記凹部内に滴下する塗
液滴下部と、前記ターンテーブルの回転を制御すると共
に前記塗液滴下部に対する前記塗液の滴下を制御する制
御部とを備え、当該制御部が、前記塗液滴下部に対して
前記塗液を滴下させて前記凹部の全周に亘って当該塗液
を一旦貯留させた後に前記ターンテーブルの回転を上昇
させるのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る塗布装置の好適な実施の形態について説明す
る。
【0016】最初に、塗布装置1の構成について、図面
を参照して説明する。
【0017】塗布装置1は、図1に示すように、ターン
テーブル2、上下動機構3、円盤状部材4、モータ5、
ノズル6、樹脂供給部7および制御部8を備えている。
この場合、塗液Rの塗布対象であるディスクDは、全体
の直径が120mm程度の円盤状に形成され、その中心
には、光ディスクDを記録再生装置に装着するための直
径15mm程度の装着用中心孔が形成されている。ま
た、この光ディスクDにおける装着用中心孔の外周部に
は、記録領域が形成されており、この記録領域には、各
種データが製造当初から予め記録されたり、または後に
記録されたりする。また、この記録領域と装着用中心孔
との間には、幅10mm程度のドーナッツ状のチャッキ
ングエリア(未記録領域)が形成されている。一方、タ
ーンテーブル2は、図2に示すように、光ディスクDを
載置可能に上面が平坦に形成された円盤状の基台2a
と、基台2aの下面中央に連結されたシャフト2bとを
備えている。なお、ターンテーブル2としては、その上
面が平坦な構成に限らず、最内周部分および最外周部分
にその円周方向に沿って凸部を形成して、この凸部上に
光ディスクDを載置することによって記録領域の反対側
の光入射面側を接触などに起因する傷付きを防止する構
成を採用してもよい。また、シャフト2bには、ターン
テーブル2を回転させるためのモータ5が連結されてい
る。上下動機構3は、制御部8の制御下でターンテーブ
ル2の上に円盤状部材4を移動させる。
【0018】円盤状部材4は、図3に示すように、直径
35mm程度の円盤状部材本体4aと、円盤状部材本体
4aの上面における中心部に立設されたシャフト4bと
を備えて構成され、光ディスクDに対する塗液Rの塗布
時には、その中央部がターンテーブル2の中央部に位置
するように、光ディスクDの上面における中央部に載置
される。なお、この際には、三者の各中心部を一致させ
るのが好ましい。円盤状部材本体4aは、一例として、
光ディスクDの上面に接する下面が平坦面に形成されて
いる。ただし、この構成に限らず、円盤状部材本体4a
の外周縁部のみが光ディスクDの上面に接する構成を採
用することもできる。また、円盤状部材本体4aには、
ノズル6から滴下された塗液Rを一旦一時的に貯留する
凹部11が上面に形成されると共に、ターンテーブル2
の中心部との位置決め(位置合わせ)を目的とする円柱
状の凸部12が下面に形成されている。ここで、ターン
テーブル2の中心部においてその上面側に僅かに突出す
る突出部によって光ディスクDが位置決めされているた
め、円盤状部材4とターンテーブル2とで位置決めする
ことで、光ディスクDと円盤状部材4との位置決めも同
時に完了する。
【0019】この場合、凹部11は、その中心部が円盤
状部材本体4aの中心部に位置するドーナッツ状に形成
され、シャフト4bの周囲を取り囲むようにしてその輪
郭の平面視形状が例えば真円形となるように形成されて
いる。また、凹部11は、その円周方向に沿った深さが
一様(つまり均一またはほぼ均一)に形成され、かつそ
の底部11aからその輪郭を形成する縁部の頂部11b
にかけて徐々に浅くなるように形成されている。つま
り、円盤状部材本体4aは、ターンテーブル2に載置さ
れた光ディスクDの上面に対する底部11aから頂部1
1bにかけての高さが徐々にかつ緩やかな円弧を描くよ
うに形成されている。また、円盤状部材本体4aは、そ
の輪郭を形成する頂部11b近傍における円盤状部材本
体4aの半径方向に沿った断面形状が緩やかな円弧を描
くように(円弧状に)形成されると共にその頂部11b
からその外縁部13にかけて徐々に薄肉となるように形
成されている。つまり、円盤状部材本体4aは、ターン
テーブル2に載置された光ディスクDの上面に対する頂
部11bからその外縁部13にかけての高さが徐々に低
くなるように形成され、これにより、円盤状部材本体4
a全体としての側面視形状が傘状に形成されている。
【0020】この円盤状部材4は、後述するように、上
下動機構3によってシャフト4bが保持された状態でタ
ーンテーブル2の上に載置され、この状態で、円盤状部
材本体4aの下方の空気をエアポンプ(図示せず)によ
って吸引されることで、ターンテーブル2に向けて吸い
寄せられる。これにより、円盤状部材4は、上記したよ
うに、ターンテーブル2上に位置決めされて載置された
光ディスクDの装着用中心孔近傍上に載置される。な
お、円盤状部材4を吸引する構成(エアポンプや吸引の
ための構成)については公知のため、その図示および詳
細な説明を省略する。モータ5は、制御部8によって駆
動制御されてターンテーブル2を回転させる。ノズル6
は樹脂供給部7によって供給される塗液Rをその先端部
から円盤状部材4上に吐出する。このノズル6は、図示
しない上下動機構によって、円盤状部材4に対して上下
動させられる。樹脂供給部7は、ノズル6と共に本発明
における塗液滴下部を構成し、制御部8の制御下でノズ
ル6に塗液Rを供給する。制御部8は、モータ5、上下
動機構3および樹脂供給部7を駆動制御する。
【0021】次に、塗布装置1による光ディスクDに対
する塗液Rの塗布方法について、図面を参照して説明す
る。
【0022】まず、図4に示すように、光ディスクDの
中央部とターンテーブル2の中央部とが一致するように
して、つまり、光ディスクDの中心部とターンテーブル
2の中心部とが略一致するようにして、塗液Rの塗布面
を上向きにして光ディスクDをターンテーブル2の上に
載置する。次に、制御部8が上下動機構3を駆動するこ
とによって円盤状部材4を下動させ、図5に示すよう
に、円盤状部材本体4aの下面を光ディスクDの中央部
に当接させる。この際には、円盤状部材4の凸部12が
ターンテーブル2の装着用中心孔に挿通させられる。こ
の状態では、円盤状部材4の円盤状部材本体4aによっ
て、光ディスクDの装着用中心孔とチャッキングエリア
とが覆われる。次いで、制御部8は、図外のエアポンプ
を駆動することにより、円盤状部材4をターンテーブル
2側に吸引する。これにより、円盤状部材4がターンテ
ーブル2側に引き寄せられる。
【0023】次に、制御部8は、モータ5を駆動制御す
ることにより、例えば毎分500回転程度の回転速でタ
ーンテーブル2を回転させる。次いで、制御部8は、ノ
ズル6を下動させると共に、樹脂供給部7を駆動制御し
てノズル6に塗液Rを供給させる。この際には、ノズル
6の先端が、円盤状部材4の中央部寄り(シャフト4b
の近傍)であって、凹部11の縁部の頂部11bよりも
低い位置に配置される。この状態で樹脂供給部7によっ
て塗液Rが供給されることにより、図6に示すように、
ノズル6の先端部から円盤状部材4の凹部11内に塗液
Rが滴下される。この際に、塗液Rがある程度の粘度を
有しているため、塗液Rは、ノズル6から滴下された直
後には、凹部11内におけるシャフト4bの近傍に位置
している。また、図7に示すように、ノズル6から滴下
されて所定時間経過するまでの間に、塗液Rは、ターン
テーブル2の回転に伴う遠心力によって凹部11の全周
に拡がる。この際に、ノズル6による吐出量の変動(増
減)に起因する塗液Rの円周方向に対する凹凸が平坦化
され、凹部11の全周に亘って均一に塗液Rが一旦貯留
される。また、図8に示すように、凹部11内の塗液R
は、縁部の頂部11bによって塞き止められる結果、凹
部11の平面視形状と同じように、その輪郭がほぼ真円
形の塊状態で貯留される。
【0024】次いで、制御部8は、モータ5の回転数を
上昇させることにより、例えば毎分1000回転程度の
回転速までターンテーブル2の回転を上昇させる。この
際には、凹部11内の塗液Rに加わる遠心力が大きくな
り、図9に示すように、塗液Rが縁部の頂部11bを乗
り越えて外縁部13に向けて流れ出す。この場合、頂部
11bの近傍が緩やかな円弧状に形成されているため、
塗液Rが円盤状部材本体4a上をスムースに移動する。
この結果、凹部11に真円形の塊状態で貯留されていた
塗液Rは、その輪郭の平面視形状をほぼ真円形に維持し
つつ外縁部13に向かって拡がる。次いで、外縁部13
に達した塗液Rは、図10に示すように、外縁部13か
ら光ディスクDの上面に向けて移動する。この場合、円
盤状部材本体4aの外縁部13と光ディスクDの上面
(塗布面)との間の高さ方向の距離が僅かなため、円盤
状部材本体4aから光ディスクDの上面に向けて塗液R
がスムースに流出する。次いで、光ディスクDの上面に
流出した塗液Rは、その上面に沿って光ディスクDの外
縁部に向けて移動する。この場合、光ディスクDの上面
を移動する塗液Rは、その輪郭の平面視形状をほぼ真円
形に維持しつつ、その輪郭を急速に拡大して引き伸ばさ
れる(延伸される)。この結果、光ディスクDの円周方
向に沿った塗液Rの塗布厚が均一となる。
【0025】また、光ディスクDの外縁部に達した余分
な塗液Rは、光ディスクDに加わる遠心力によって光デ
ィスクDから飛散する。これにより、光ディスクDの上
面における内周から外周に亘って均一な塗液Rの層が形
成される。この後、塗液Rの塗布が完了した光ディスク
Dを塗布装置51から取り外すと共に、所定の硬化処理
によって塗液Rを硬化させることにより、樹脂層が形成
される。
【0026】このように、この塗布装置1によれば、円
盤状部材4の上面に塗液Rを一旦貯留させる真円形の凹
部11を設けたことにより、ノズル6から滴下された塗
液Rが、凹部11に馴染んでその平面視形状とほぼ同一
の真円形状に一旦貯留され、かつその際の輪郭形状を維
持しつつ光ディスクDの上面に沿って光ディスクDの外
縁部に向けて薄く引き伸ばされる結果、光ディスクDの
円周方向に対する塗液Rの厚みを均一化することができ
る。また、この塗布装置1によれば、円盤状部材4の凹
部11における縁部の頂部11b近傍を、その断面形状
が緩やかな円弧を描くように形成したことにより、凹部
11内に貯留された塗液Rがスムースに流れ出すため、
塗液Rの不均一な流れ出しに起因する塗布むらを好適に
回避することができる。
【0027】さらに、この塗布装置1によれば、塗液R
の滴下開始から滴下終了までの間、塗液Rが凹部11内
に一旦貯留されるため、凹部11内に貯留されている塗
液Rの中にノズル6の先端を埋没させておくことができ
る。また、ノズル6の先端部と円盤状部材本体4aの上
面との間の距離が長い場合、塗液Rが滴下される際に空
気と混じり合うことにより、滴下された塗液R内に気泡
が生じ易いことが知られている。この場合、この塗布装
置1によれば、ノズル6の先端部を凹部11の内部に位
置決めしておくことにより、気泡の発生を有効に防止す
ることができる。また、ノズル6の先端を塗液Rの中に
埋没させておいた場合、ノズル6が液溜まりを通過する
跡が発生し、そのままの状態で塗布し続けたとすれば、
塗布むらや塗布スジなどの欠陥が生じる可能性がある。
このため、塗液Rを凹部11内にしばらく滞留させて馴
染ませた後に塗布することにより、塗液Rの内部に気泡
が生じることに起因する塗液Rの塗布むらや塗布スジな
どの欠陥の発生をより有効に防止することができる。
【0028】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に限らず、適宜変更が可能である。例えば、本発明の
実施の形態では、凹部11の縁部における頂部11b近
傍が緩やかな円弧状の断面となるように形成した凹部1
1を有する円盤状部材4を例に挙げて説明したが、本発
明における凹部の形状はこれに限定されない。例えば、
図11に示す円盤状部材24における円盤状部材本体2
4aのように、底部11aから縁部の頂部11bにかけ
て直線的かつ徐々に厚肉となるように形成すると共に、
頂部11bの近傍の断面形状が鈍角となるように凹部2
1を形成してもよい。また、図12に示す円盤状部材3
4における円盤状部材本体34aのように、底部11a
から頂部11bにかけて垂直な壁部11cを形成して凹
部31を構成することもできる。この場合、本発明にお
ける凹部から塗液Rをスムースに流出させるためには、
図11に示す凹部21のように、底部11aから頂部1
1bにかけて緩やかに傾斜し、かつ頂部11bの近傍の
断面形状が鈍角となるように形成するのが好ましい。さ
らには、本発明の実施の形態に示した円盤状部材4にお
ける凹部11のように、頂部11bの近傍の断面形状が
緩やかな円弧状となるように形成するのがより好まし
い。また、凹部11の平面視形状を真円形に形成するの
が最も好ましいが、真円形に近似される真円状に形成し
てもよい。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る塗布装置に
よれば、その輪郭の平面視形状が円形で、かつその円周
方向に沿った深さが一様に形成されて塗液を貯留可能な
凹部を円盤状部材の上面に形成したことにより、円形の
凹部内に滴下した塗液を凹部に一旦貯留させて凹部の形
状に馴染ませてからスピンコートによって記録媒体に塗
布することができる。この場合、凹部の形状と同じ円形
の輪郭形状を維持させつつ塗液を記録媒体の上面に沿っ
てその外縁部に向けて薄く引き伸ばすことができる結
果、記録媒体の円周方向に対する塗液の厚みを十分に均
一化することができる。したがって、記録媒体を製造す
る際の歩留まりを向上させることができるため、例えば
樹脂層の厚みが均一な記録媒体を確実かつ容易に量産す
ることができる。
【0030】また、本発明に係る塗布装置によれば、凹
部の輪郭を形成する縁部の頂部から円盤状部材の外縁部
にかけて徐々に薄肉となるように円盤状部材を形成した
ことにより、円盤状部材の外縁部と記録媒体の塗布面と
の高さ方向の距離が短くなるため、円盤状部材から記録
媒体の塗布面に向けて塗液をスムースに流出させること
ができる結果、より均一に塗液を塗布することができ
る。
【0031】さらに、本発明に係る塗布装置によれば、
その底部からその輪郭を形成する縁部の頂部にかけて徐
々に浅くなるように凹部を形成したことにより、凹部内
に貯留した塗液を縁部の頂部に向けてスムースに流出さ
せることができる結果、より均一に塗液を塗布すること
ができる。
【0032】また、本発明に係る塗布装置によれば、凹
部を形成する縁部における頂部近傍の半径方向に沿った
断面形状が円弧状となるように円盤状部材を形成したこ
とにより、凹部内に貯留した塗液をよりスムースに凹部
から流出させることができる結果、さらに均一に塗液を
塗布することができる。
【0033】また、本発明に係る塗布装置によれば、制
御部が塗液滴下部に対して塗液を滴下させて凹部の全周
に亘って塗液を一旦貯留させた後にターンテーブルの回
転を上昇させることにより、円形の凹部内に滴下した塗
液を一旦貯留させて凹部の形状に馴染ませてからスピン
コートによって記録媒体に塗布することができる結果、
記録媒体の円周方向に対する塗液の厚みを十分に均一化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る塗布装置1の構成を
示すブロック図である。
【図2】光ディスクDを載置した状態のターンテーブル
2および円盤状部材4の側面断面図である。
【図3】円盤状部材4の側面断面図である。
【図4】ターンテーブル2の上に光ディスクDを載置し
た状態の側面断面図である。
【図5】図4の状態における光ディスクDの上に円盤状
部材4を載置した側面断面図である。
【図6】図5の状態の円盤状部材4における凹部11内
に塗液Rを滴下した状態の側面断面図である。
【図7】図6の状態の塗液Rが遠心力によって凹部11
の内部に拡がった状態の側面断面図である。
【図8】図7の状態の円盤状部材4の平面図である。
【図9】図7の状態の塗液Rが外縁部13に向けて流出
した状態の側面断面図である。
【図10】図9の状態の塗液Rが外縁部13から光ディ
スクDの上面に流出した状態の側面断面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る円盤状部材2
4の側面断面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態に係る円盤状
部材34の側面断面図である。
【図13】塗布装置51の側面断面図である。
【図14】塗布装置51における円盤状部材54の円盤
状部材本体54a上に塗液Rを滴下した状態の平面図で
ある。
【図15】円盤状部材本体54a上の塗液Rが遠心力に
よって光ディスクDの半径方向に移動した状態の平面図
である。
【符号の説明】
1 塗布装置 2 ターンテーブル 2a 基台 2b シャフト 4,24,34 円盤状部材 4a,24a,34a 円盤状部材本体 4b シャフト 5 モータ 6 ノズル 7 樹脂供給部 8 制御部 11,21,31 凹部 11a 底部 11b 縁部の頂部 11c 壁部 12 凸部 13 外縁部 D 光ディスク R 塗液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の記録媒体を載置可能なターンテ
    ーブルと、その中央部が前記ターンテーブルの中央部に
    位置して前記記録媒体の前記中央部に載置される円盤状
    部材とを備え、前記記録媒体と前記円盤状部材とを載置
    した状態で前記ターンテーブルを回転させると共に前記
    円盤状部材の上面に塗液を滴下することにより、当該滴
    下した塗液を当該ターンテーブルの回転に伴う遠心力に
    よって当該記録媒体の表面にスピンコートする塗布装置
    であって、 前記円盤状部材の上面には、その輪郭の平面視形状が円
    形で、かつその円周方向に沿った深さが一様に形成され
    て前記塗液を貯留可能な凹部が形成されている塗布装
    置。
  2. 【請求項2】 前記円盤状部材は、前記輪郭を形成する
    縁部の頂部から当該円盤状部材の外縁部にかけて徐々に
    薄肉となるように形成されている請求項1記載の塗布装
    置。
  3. 【請求項3】 前記凹部は、その底部から前記輪郭を形
    成する縁部の頂部にかけて徐々に浅くなるように形成さ
    れている請求項1記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記円盤状部材は、前記頂部近傍の当該
    半径方向に沿った断面形状が円弧状に形成されている請
    求項2または3記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記塗液を前記凹部内に滴下する塗液滴
    下部と、前記ターンテーブルの回転を制御すると共に前
    記塗液滴下部に対する前記塗液の滴下を制御する制御部
    とを備え、当該制御部は、前記塗液滴下部に対して前記
    塗液を滴下させて前記凹部の全周に亘って当該塗液を一
    旦貯留させた後に前記ターンテーブルの回転を上昇させ
    る請求項1から4のいずれかに記載の塗布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7288154B2 (en) 2004-06-18 2007-10-30 Lg Chem. Ltd. Apparatus for optical disc spin-coating and method of coating optical disc
JP2007301429A (ja) * 2006-05-08 2007-11-22 Ricoh Co Ltd スピンコート装置、ディスク製造装置及びディスク製造方法
CN103691631A (zh) * 2013-12-16 2014-04-02 南通大学 带保护结构的匀胶机托盘

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CN103691631B (zh) * 2013-12-16 2016-01-27 南通大学 带保护结构的匀胶机托盘

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