JP2003047758A - 遊技媒体貸出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技者の意思や技量を反映できる遊技性を持
たせ、その遊技の結果に応じて特典を付与することによ
り、遊技者に対するサービスの向上を有効に図り得る遊
技媒体貸出装置を提供する。 【解決手段】 遊技機に近接して配置される遊技媒体貸
出装置は、所定の条件が成立したとき遊技機の遊技とは
別の遊技を開始して実行する制御手段６０と、遊技者に
より操作可能な操作手段４３とを備える。上記制御手段
は、その遊技実行中に操作手段からの操作信号に基づい
て遊技の結果を決定し、入賞の場合遊技者に特典を付与
する。好ましくは、上記制御手段の遊技実行中その遊技
の推移及び結果を表示する表示手段４２、及び遊技のた
めの効果音を発生するスピーカ４８を更に備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコホールな
どの遊技場内の各遊技機に近接して配置される遊技媒体
貸出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、パチンコホールなどの遊技場に
おいては、複数台のパチンコ機やスロットマシンなどの
遊技機を並列に配置して１つの遊技機列を構成し、この
遊技機列を２つ互いに背中合わせに配置して１つの遊技
機島を構成しており、各遊技機列の隣接する遊技機の間
にそれぞれ遊技媒体貸出装置としての台間機を配置して
いる。この場合、１組の遊技機と台間機とを通信可能に
接続して、台間機からの遊技媒体（パチンコ球又はメダ
ルなど）の貸出指示に基づいて遊技機で遊技媒体の払い
出しなどの貸出処理を行うことがあり、また、遊技場内
の各台間機をそれぞれ遊技場の管理装置に通信可能に接
続して、遊技媒体の貸し出しなどを管理装置で一括して
管理することもある。

【０００３】そして、この種の台間機として、例えば特
開平９−１２２３４７号公報に開示されるように、会員
カードリーダと、この会員カードリーダで読み取られた
会員カードの会員番号に基づき、抽選により所定の特典
動作を実行する制御手段とを備え、会員カードの利用者
に対し抽選によって所定の特典を付与する抽選機能付き
のものは知られている。また、会員カードの利用者だけ
でなく、一般遊技者に対しても特典を付与してサービス
の向上を図る必要があり、このような観点から、台間機
などの遊技媒体貸出装置に対し遊技媒体の貸出機能以外
の付加的な機能を持たせることが要請されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
抽選機能付き台間機では、単に抽選により特典の付与を
決定するものであるため、遊技者（詳しくは会員カード
利用の遊技者）はその抽選結果の表示を待つのみであ
り、遊技者の意思や技量が関与することは全くなく、慣
れてしまうと単調になるという欠点がある。

【０００５】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、台間機などの遊技媒体
貸出装置に対し、遊技者の意思や技量を反映できる遊技
性を持たせ、その遊技の結果に応じて特典を付与するこ
とにより、遊技者に対するサービスの向上を有効に図り
得る遊技媒体貸出装置を提供せんとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項１に係る発明は、遊技機に近接して配置され
る遊技媒体貸出装置において、所定の条件が成立したと
き遊技機の遊技とは別の遊技を開始して実行する制御手
段と、遊技者により操作可能な操作手段とを備える。そ
して、上記制御手段は、その遊技実行中に操作手段から
の操作信号に基づいて遊技の結果を決定し、入賞の場合
遊技者に特典を付与するように構成する。

【０００７】この構成では、会員カードの使用時や貸出
ボタンの操作時など所定の条件が成立したときには、制
御手段の制御の下に遊技機の遊技とは別に遊技媒体貸出
装置独自の遊技が開始される。この遊技では、遊技媒体
貸出装置の使用者である遊技者が操作手段を操作すると
その操作信号に基づいて遊技の結果が決定され、入賞の
場合遊技者に特典が付与されるため、遊技者の意思や技
量が反映されることになり、遊技者の楽しみが増すこと
になる。

【０００８】請求項２に係る発明は、請求項１記載の遊
技媒体貸出装置において、上記制御手段の遊技実行中そ
の遊技の推移及び結果を表示する表示手段を更に備える
構成とする。この構成では、制御手段の遊技実行中その
遊技の推移及び結果が表示手段によって表示されるた
め、視覚を通じて遊技者の興味が喚起されることにな
り、遊技性が高められる。

【０００９】請求項３に係る発明は、上記表示手段にお
いて、遊技の推移及び結果以外の情報、例えば遊技媒体
貸出装置の状態や遊技場から遊技者への連絡情報などを
も表示する構成とする。この構成では、同じ表示手段に
よって遊技の推移及び結果の表示とそれ以外の情報の表
示とが行われるため、部品点数を少なくしながら、遊技
者に情報提供というサービスをも与えることができる。

【００１０】請求項４に係る発明は、請求項１〜３のい
ずれか一つに記載の遊技媒体貸出装置において、上記制
御手段の遊技実行中その遊技のための効果音を発生する
スピーカを更に備える構成とする。この構成では、制御
手段の遊技実行中その遊技のための効果音がスピーカか
ら発せられるため、聴覚を通じて遊技者の興味が喚起さ
れることになり、遊技性が高められる。

【００１１】請求項５に係る発明は、請求項１〜４のい
ずれか一つに記載の遊技媒体貸出装置において、上記操
作手段に、遊技機に設けられた遊技媒体貸出ボタン又は
貸出媒体返却ボタンを兼用する構成とする。この構成で
は、遊技機に設けられかつ遊技媒体貸出装置の制御手段
と通信可能に接続された遊技媒体貸出ボタン又は貸出媒
体返却ボタン（例えばカード返却ボタンなど）が、遊技
媒体貸出装置の制御手段が実行する遊技に遊技者が関与
するための操作手段として兼用されているため、新たに
操作ボタンを設ける必要がないばかりでなく、遊技者
は、遊技機の前でその遊技を続けながら遊技媒体貸出装
置の制御手段が実行する遊技にもボタン操作により関与
することができる。

【００１２】請求項６に係る発明は、請求項１〜５のい
ずれか一つに記載の遊技媒体貸出装置において、上記制
御手段を、遊技開始から所定時間経過するまでに操作手
段からの操作信号がないとき自動的に遊技の結果を決定
するように構成する。この構成では、遊技機で大当たり
が生じたときなど遊技者が遊技機の遊技に熱中している
ときには、遊技媒体貸出装置の制御手段が実行する遊技
は、遊技開始から所定時間経過後に遊技者の操作なしに
自動的に遊技の結果を決定し、入賞の場合遊技者に特典
を付与するため、遊技者に負担をかけることはなく、遊
技者の楽しみが増大することになる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は遊技場の球貸しシステムを
示し、１は遊技場２内の管理室などに設置されたデータ
集計管理装置、３及び４は遊技場２内の所定場所にそれ
ぞれ設置されたカード販売機及びカード精算機であっ
て、このカード販売機３及びカード精算機４は共に上記
データ集計管理装置１に双方向型の通信回線Ｌ１を介し
て通信可能に接続されている。

【００１４】また、６は遊技場２内で複数台のＣＲ対応
のパチンコ遊技機７，７，…を並べてなる遊技機島であ
って、この遊技機島６の隣接する２台のパチンコ遊技機
７，７の間などにはそれぞれ、本発明の第１の実施形態
に係る遊技媒体貸出装置としてのＣＲ機用球貸し台間機
８，８，…が配置されている。遊技機島６内の各パチン
コ遊技機７とその左側に隣接する球貸し台間機８とは双
方向に通信可能に接続されているとともに、遊技機島６
内の各球貸し台間機８は、遊技機島６毎に設けた中継装
置９及び通信回線Ｌ１を介して上記データ集計管理装置
１と通信可能に接続されている。このデータ集計管理装
置１は、遊技場２内の各機器（つまりカード販売機３、
カード精算機４及び各球貸し台間機８）の利用データ
（例えばカード発券金額、カード利用金額、カード精算
金額など）を集計し、閉店後など所定の時期に電話回線
などの通信回線Ｌ２を介してシステム管理会社１０のシ
ステム管理装置１１に送信する。システム管理会社１０
は、受信した利用データから遊技場２のシステム利用料
を算定し、定期的に遊技場２に請求する。

【００１５】上記パチンコ遊技機７は、図２に示すよう
に、前枠２０の上部にガラス枠２１のガラス面を通して
遊技盤２２が見えるようになっている。前枠２０の下部
には球受け上皿２５、球受け下皿２６及び球打ち出し用
ハンドル２７が設けられ、球受け上皿２５にはカード残
高表示部３０、パチンコ球貸出ボタン３１、カード返却
ボタン３２及び貸出可表示ランプ３３が設けられてい
る。

【００１６】上記カード残高表示部３０は７セグメント
表示器からなり、左隣の球貸し台間機８の後述するカー
ド排出・挿入口４７に挿入されたカードの残度数を表示
するものである。パチンコ球貸出ボタン３１は上記カー
ドの残度数に応じた回数分のパチンコ球の貸し出しを行
うためのものであり、カード返却ボタン３２は上記カー
ド排出・挿入口４７に挿入されたカードの返却を行うた
めのものである。また、貸出可表示ランプ３３は左隣の
球貸し台間機８を使用してパチンコ球の貸し出しができ
る状態を表示するものである。

【００１７】一方、上記球貸し台間機８の前面には上側
から順に紙幣投入口４０、紙幣投入可表示ランプ４１、
ＬＣＤ表示器４２、ストップスイッチ４３、その他のス
イッチ４４、カード挿入中表示ランプ４５、カード挿入
可表示ランプ４６、カード排出・挿入口４７及びスピー
カ４８が設けられている。そして、この球貸し台間機８
は、紙幣投入口４０から所定金額の紙幣（例えば千円
札）を投入するとカード排出・挿入口４７からカードを
発行し、またこの発行カード又はカード販売機３若しく
は他の球貸し台間機８で発行された残度数のある状態の
カードをカード排出・挿入口４７に挿入すると右隣のパ
チンコ遊技機７に対しパチンコ球の貸出処理を行わせる
ようになっている。カード挿入中表示ランプ４５はカー
ド排出・挿入口４７でのカードの位置を知らせるための
もので、点灯中はカードが挿入されていることを、消灯
中はカードが挿入されていないことを、点滅中はカード
購入時カード排出・挿入口４７にカードを払い出してい
ることをそれぞれ知らせる。カード挿入可表示ランプ４
６はカード排出・挿入口４７にカードを挿入できる状態
を点灯又は点滅で表示するものである。

【００１８】また、球貸し台間機８は、本発明の特徴点
として、所定の条件が成立したときパチンコ遊技機７の
遊技とは別の遊技を実行する機能を備えており、この台
間機８が実行する遊技（以下、台間機ゲームという）
は、台間機８の使用者である遊技者が操作する操作手段
としてのストップスイッチ４３の押し操作タイミングに
より入賞が決定する技術介入性を有するものである。Ｌ
ＣＤ表示器４２は、表示手段としてこの台間機ゲームの
ための表示つまり台間機ゲームの推移及び結果と、それ
以外の情報、例えば球貸し台間機８の状態や遊技場から
遊技者への連絡事項などとを個別に表示するものであ
り、その他のスイッチ４４は、このＬＣＤ表示器４２で
の表示情報の切り替えなどをするためのものである。ス
ピーカ４８は、台間機ゲームの効果音などを発生するた
めのものである。

【００１９】図３は１組のパチンコ遊技機７及び球貸し
台間機８の制御系のブロック構成を示し、パチンコ遊技
機７は、遊技機全体を制御する主制御基板５０と、この
主制御基板５０及び球貸し台間機８の後述する台間機制
御基板６０からの制御指令に基づいてパチンコ球払出装
置５１を制御するパチンコ球払出装置基板５２と、球貸
し台間機８の台間機制御基板６０と通信可能に接続され
た中継基板５３とを備えている。中継基板５３は、台間
機制御基板６０からの制御指令に基づいてカード残高表
示部３０の表示及び貸出可表示ランプ３３の点灯を制御
するとともに、パチンコ球貸出ボタン３１及びカード返
却ボタン３２の操作信号を台間機制御基板６０に送信す
るようになっている。

【００２０】一方、球貸し台間機８は、台間機全体を制
御する台間機制御基板６０と、この台間機制御基板６０
からの制御指令に基づいてスピーカ４８を制御する音声
基板６１と、同じく台間機制御基板６０からの制御指令
に基づいてＬＣＤ表示器４２を制御する画像表示基板６
２と、紙幣投入口４０から投入された紙幣の識別などの
処理を行う紙幣処理部６３と、カード排出・挿入口４７
からのカードの排出及び挿入に関連する処理を行うカー
ド処理部６４とを備えている。紙幣処理部６３は、紙幣
処理の一つとして、台間機制御基板６０からの制御指令
に基づいて紙幣投入可表示ランプ４１の点灯を制御し、
またカード処理部６４は、カード処理の一つとして、台
間機制御基板６０からの制御指令に基づいてカード挿入
中表示ランプ４５及びカード挿入可表示ランプ４６の点
灯を制御する。

【００２１】上記台間機制御基板６０は、図４に詳示す
るように、制御主体であるＣＰＵ６６と、データの読み
書きなどに用いられるＲＡＭ６７と、プログラム及び固
定データなどを格納するＲＯＭ６８とを有し、カードの
発行処理及びパチンコ遊技機７との協働によるパチンコ
球の貸出処理を制御すると同時に、本発明にいう制御手
段として台間機ゲームの実行を制御するようになってい
る。この台間機ゲームの実行制御では、パチンコ遊技機
７のパチンコ球貸出ボタン３１の操作信号を遊技開始信
号として利用するとともに、ストップスイッチ４３の操
作信号つまりストップ信号に基づいて遊技の結果を決定
するようになっている。画像表示基板６２は、ＬＣＤコ
ントローラ７０とＶＲＡＭ７１とＲＯＭ７２とを有し、
台間機制御基板６０のＣＰＵ６６から出力される画像制
御信号を受け、ＬＣＤ表示器４２の各ＬＣＤドライバ７
４に画像表示信号を出力する。ＬＣＤ表示器４２は、そ
の各ＬＣＤドライバ７４に画像表示信号を受けて液晶デ
ィスプレイ（ＬＣＤ）７５が液晶表示をするものであ
る。

【００２２】次に、上記台間機制御基板６０が実行制御
する台間機ゲームの内容を、図５に示す球貸し台間機８
の紙幣投入時の動作フローを参照しながら説明する。

【００２３】先ず、遊技者が紙幣を球貸し台間機８の紙
幣投入口４０に投入する（ステップＳ１）。すると、球
貸し台間機８の紙幣処理部６３がその投入紙幣の識別を
行った後、カード処理部６４が内蔵するカードをカード
排出・挿入口４７から発行する（ステップＳ２）。

【００２４】続いて、遊技者がこの発行カード又はカー
ド販売機３若しくは他の球貸し機８で発行された残度数
のある状態のカードをカード排出・挿入口４７に挿入し
た（ステップＳ３）後、右隣のパチンコ遊技機７のパチ
ンコ球貸出ボタン３１を押す（ステップＳ４）と球貸し
台間機８の台間機制御基板６０からの制御指令に基づい
てパチンコ遊技機７のパチンコ球払出装置基板５２の制
御の下にパチンコ球払出装置５１が作動し、所定数のパ
チンコ球を球受け上皿２５に払い出すとともに、球貸し
台間機８のカード処理部６４がカード排出・挿入口４７
に挿入されたカードの残度数を減算して書き換えるなど
の球貸出処理を行う（ステップＳ５，Ｓ６）。

【００２５】また、パチンコ球貸出ボタン３１の押し操
作により球貸出処理とは別に、これと同時に又は若干前
後して、球貸し台間機８の台間機制御基板６０が台間機
ゲームを開始する（ステップＳ７）。この台間機ゲーム
は、本実施形態の場合、ＬＣＤ表示器４２に３桁の数字
を表示し、ゲーム開始と同時にそれぞれ変動表示を開始
する。そして、遊技者が球貸し台間機８のストップスイ
ッチ４３を押し操作する（ステップＳ８）毎に、その操
作タイミングで又は多少の遅れを持たせた状態で左の桁
から変動表示を停止する。ゲーム開始から所定時間（例
えば２０秒）経過するまでに遊技者がストップスイッチ
４３を全く操作せず、ストップスイッチ４３から台間機
制御基板６０に操作信号が入力されないときには、台間
機制御基板６０が適当なタイミングで各桁の変動表示を
停止させる。

【００２６】そして、ＬＣＤ表示器４２で停止した３桁
の数字によってゲーム結果を判定し（ステップＳ９）、
その数字が例えば「７７７」又は「５５５」のときに
は、入賞処理（ステップＳ１０）として、球貸し台間機
８のスピーカ４８から遊技者に入賞を伝えるための入賞
音ないし効果音を鳴らすとともに、球貸し台間機８の台
間機制御基板６０からパチンコ遊技機７のパチンコ球払
出装置基板５２に払出要求信号を送信して、無償で貸し
出されるパチンコ球を例えば３度数分追加する。

【００２７】従って、このような球貸し台間機８におい
ては、カード排出・挿入口４７にカードを挿入した後右
隣のパチンコ遊技機７のパチンコ球貸出ボタン３１を操
作したときには、パチンコ球の貸出処理とは別に、また
パチンコ遊技機７の遊技とは別の台間機ゲームが開始さ
れ、しかも、その台間機ゲームは、球貸し台間機８の使
用者である遊技者が球貸し台間機８のストップスイッチ
４３を押す操作タイミングに基づいて遊技の結果が決定
され、入賞の場合無償でのパチンコ球の貸し出しという
特典が付与されるものであるため、単に抽選で特典を付
与するものに比べて遊技性に富むことになり、遊技者の
楽しみを増すことができる。

【００２８】その上、台間機ゲームの際には、ＬＣＤ表
示器４２で遊技の推移及び結果が表示されるとともに、
入賞の場合スピーカ４８から入賞音ないし効果音が鳴る
ため、遊技性をより高めることができ、遊技者へのサー
ビスの向上を図ることができる。また、ＬＣＤ表示器４
２は、遊技の推移及び結果以外に、球貸し台間機８の状
態や遊技場から遊技者への連絡事項などの情報を表示す
るものであるため、表示手段としての表示器４２の兼用
により部品点数を少なくしながら、遊技者に情報提供と
いうサービスをも与えることができ、サービスの向上を
より図ることができる。

【００２９】さらに、パチンコ遊技機７で大当たりが生
じたときなど遊技者がパチンコ遊技機７の遊技に熱中し
ているときには、遊技者はストップスイッチ４３の操作
を忘れることがあるが、台間機ゲームの開始から所定時
間経過してもストップスイッチ４３を操作しなければ自
動的に遊技の結果が決定され、入賞であれば特典が付与
されるため、遊技者に負担をかけることなく、実施化を
図ることができる。

【００３０】図６は本発明の第２の実施形態に係る遊技
媒体貸出装置としての球貸し台間機８０及びその右隣の
パチンコ遊技機８１を示す。パチンコ遊技機８１は、Ｃ
Ｒ対応以外のいわゆる現金仕様のものであって、図２に
示すＣＲ対応のパチンコ遊技機７の如きカード残高表示
部３０、パチンコ球貸出ボタン３１、カード返却ボタン
３２及び貸出可表示ランプ３３はない。尚、パチンコ遊
技機８１のその他の外観上の構成は、ＣＲ対応のパチン
コ遊技機７の場合と略同じであり、同一部材には同一符
号を付してその説明は省略する。

【００３１】一方、球貸し台間機８０の前面には上側か
ら順に紙幣投入口９０、紙幣投入可表示ランプ９１、カ
ード挿入中表示ランプ９２、カード挿入可表示ランプ９
３、カード排出・挿入口９４、ＬＣＤ表示器９５、スト
ップスイッチ９６、その他のスイッチ９７、パチンコ球
放出ノズル９８及びスピーカ９９が設けられている。そ
して、この球貸し台間機８０は、紙幣投入口９０から所
定金額の紙幣（例えば千円札）を投入するとカード排出
・挿入口９４からカードを発行し、またこの発行カード
又はカード販売機３（図１参照）若しくは他の球貸し台
間機で発行された残度数のある状態のカードをカード排
出・挿入口９４に挿入するとパチンコ球放出ノズル９８
から右隣のパチンコ遊技機８１の球受け上皿２５に対し
所定数のパチンコ球を払い出すようになっている。カー
ド挿入中表示ランプ９２はカード排出・挿入口９４での
カードの位置を知らせるためのもので、点灯中はカード
が挿入されていることを、消灯中はカードが挿入されて
いないことを、点滅中はカード購入時カード排出・挿入
口９４にカードを払い出していることをそれぞれ知らせ
る。カード挿入可表示ランプ９３はカード排出・挿入口
９４にカードを挿入できる状態を点灯又は点滅で表示す
るものである。

【００３２】また、球貸し台間機８０は、本発明の特徴
点として、第１の実施形態に係る球貸し台間機８と同じ
く所定の条件が成立したときパチンコ遊技機８１の遊技
とは別の遊技つまり台間機ゲームを実行する機能を備え
ており、この台間機ゲームは、台間機８０の使用者であ
る遊技者が操作する操作手段としてのストップスイッチ
９６の押し操作タイミングにより入賞が決定する技術介
入性を有するものである。ＬＣＤ表示器９５は、表示手
段としてこの台間機ゲームのための表示つまり台間機ゲ
ームの推移及び結果と、それ以外の情報、例えば球貸し
台間機８の状態や遊技場から遊技者への連絡事項などと
を個別に表示するものであり、その他のスイッチ９６
は、このＬＣＤ表示器９５での表示情報の切り替えなど
をするためのものである。スピーカ９９は、台間機ゲー
ムの効果音などを発生するためのものである。

【００３３】図７は上記現金仕様のパチンコ遊技機８１
及び球貸し台間機８０の制御系のブロック構成を示す。
現金仕様のパチンコ遊技機８０は、遊技機全体を制御す
る主制御基板５０と、この主制御基板５０の制御指令に
基づいてパチンコ球払出装置５１を制御するパチンコ球
払出装置基板５２とを備えるが、ＣＲ対応のパチンコ遊
技機の如き中継基板５３（図３参照）を備えておらず、
パチンコ遊技機８１と球貸し台間機８０とは制御上は全
く独立している。尚、球貸し台間機８０は、通信回線Ｌ
１を介して遊技場内に設置したデータ集計管理装置１
（図１参照）と通信可能に接続されている。

【００３４】一方、球貸し台間機８０は、第１の実施形
態に係る球貸し台間機８と同じく、台間機全体を制御す
る台間機制御基板６０と、この台間機制御基板６０から
の制御指令に基づいてスピーカ９９を制御する音声基板
６１と、台間機制御基板６０からの制御指令に基づいて
ＬＣＤ表示器９５を制御する画像表示基板６２と、紙幣
投入口９０から投入された紙幣の識別などの処理を行う
紙幣処理部６３と、カード排出・挿入口９４からのカー
ドの排出及び挿入に関連する処理を行うカード処理部６
４とを備えるだけでなく、台間機制御基板６０の制御指
令に基づいてパチンコ球放出ノズル９８からパチンコ球
の払い出しを行うパチンコ球払出装置１００を備えてい
る。

【００３５】そして、上記球貸し台間機８０の紙幣投入
時には、図８に示すように、第１の実施形態に係る球貸
し台間機８の場合のそれとは異なり、カード挿入後直ち
に（つまりパチンコ球貸出ボタンの操作なしに）球貸出
処理と台間機ゲームとが行われる。台間機ゲームは、第
１の実施形態に係る球貸し台間機８の場合のそれと同じ
く、ＬＣＤ表示器９５に３桁の数字を変動表示してゲー
ムを開始し、遊技者がストップスイッチ９６を押し操作
する毎に左の桁から変動表示を停止して３桁の数字によ
ってゲーム結果を判定し、その数字が例えば「７７７」
又は「５５５」のときには、入賞処理として、スピーカ
９９から遊技者に入賞を伝えるための入賞音ないし効果
音を鳴らすとともに、パチンコ球払出装置１００により
所定数のパチンコ球を払い出すものである。

【００３６】このような球貸し台間機８０においても、
第１の実施形態に係る球貸し台間機８の場合と略同じ
く、カード排出・挿入口９４にカードを挿入したときに
は、パチンコ球の貸出処理とは別に、またパチンコ遊技
機８１の遊技とは別の台間機ゲームが開始され、しか
も、その台間機ゲームは、球貸し台間機８０の使用者で
ある遊技者が球貸し台間機８０のストップスイッチ９６
を押す操作タイミングに基づいて遊技の結果が決定さ
れ、入賞の場合所定数のパチンコ球の払い出しという特
典が付与されるものであるため、遊技性に富み、遊技者
の楽しみを増すことができるなどの効果を奏するのは勿
論である。

【００３７】尚、本発明は上記第１及び第２の実施形態
に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包
含するものである。例えば上記各実施形態では、いずれ
も遊技の推移及び結果を表示する表示手段として、ＬＣ
Ｄ表示器４２，９５を用いた場合について述べたが、本
発明は、このＬＣＤ表示器の代わりに、図９に示すよう
に、外周面に複数の図柄を描いてなるリール１１０を、
球貸し台間機の前面に設けた開口部を通して一部見える
ように配置し、このリール１１０をステップモータ１１
１により駆動する構成としてもよい。この場合、リール
１１０の初期位置を検出するためのリール初期位置検出
器１１２を設けるとともに、台間機制御基板６０にＣＰ
Ｕ６６、ＲＡＭ６７及びＲＯＭ６８の他にステップモー
タ制御部１１３を設ける。また、台間機制御基板６０の
ＣＰＵ６６において、遊技開始信号（例えばパチンコ球
貸出ボタンの操作信号など）に基づいてステップモータ
制御部１１３を介してステップモータ１１１を作動させ
ることにより、リール１１０を回転して台間機ゲームを
開始し、ストップスイッチの操作信号であるストップ信
号及びリール初期位置検出器１１２の検出信号に基づい
てステップモータ制御部１１３を介してステップモータ
１１１の作動ないしリール１１０の回転を停止し、所定
の図柄が開口部を通して見えるようにすればよい。

【００３８】また、上記第１の実施形態ではカード挿入
後にパチンコ球貸出ボタン３１を操作したときに、第２
の実施形態ではカード挿入後直ちにそれぞれ台間機ゲー
ムを開始するようにしたが、本発明は、台間機ゲームを
開始させる所定の条件としては、その他に、台間機の紙
幣投入口４０，９０に所定の紙幣を投入したとき、遊技
機側のカード返却ボタン３２を操作したとき、カードの
残度数がゼロになったとき、遊技場が設定する所定時刻
（いわゆるタイムサービス）になったとき、台間機が所
定の枚数又は金額のカードを販売したとき、遊技者が会
員球貸しカードを使用したとき、遊技機で大当たりにな
ったとき、遊技機としてのスロットマシンでボーナスゲ
ーム当選フラグが成立したときなどに設定してもよい。
このうち、遊技機で大当たりになったとき、又はスロッ
トマシンでボーナスゲーム当選フラグが成立したときな
どに台間機ゲームを開始させる場合には、例えば図３に
おいて遊技機７の主制御基板５０と台間機制御基板６０
とを有線又は無線で通信可能に接続する必要がある。

【００３９】さらに、上記各実施形態では、台間機ゲー
ムとして、いずれもＬＣＤ表示器４２，９５に３桁の数
字を変動表示し、遊技者がストップスイッチ４３，９６
を操作する毎に左の桁から変動表示を停止するようにし
たが、本発明は、これ以外に、ＬＣＤ表示器の画面上
に、スロットマシンの如く縦横３図柄ずつ計９図柄を変
動表示し、それをスイッチ操作により停止させるもの、
同じくＬＣＤ表示器の画面上でパチンコゲームの如く小
球を打ち出して入賞口に入れるもの、又はトランプのポ
ーカーゲームや神経衰弱などのゲーム、ジャンケン若し
くはシューティングゲームなどをＬＣＤ表示器の画面上
で表示展開するものでもよい。この場合、スロットマシ
ンなどのゲームでの図柄の停止は、遊技者の目押しタイ
ミングに一致させてもよく、また遊技場のスロットマシ
ンのように入賞抽選による引き込み制御を行ってもよ
い。

【００４０】加えて、上記各実施形態では、球貸し台間
機８，８０にストップスイッチ４３，９６を設け、この
ストップスイッチ４３，９６の押し操作により台間機ゲ
ームとしてのＬＣＤ表示器４２，９５での３桁数字の変
動表示を停止させるようにしたが、本発明は、第１の実
施形態の球貸し台間機８の如く右隣のパチンコ遊技機７
と通信可能に接続されかつその遊技機７にパチンコ球貸
出ボタン３１及びカード返却ボタン３２が設けられてい
る場合、このパチンコ球貸出ボタン３１又はカード返却
ボタン３２を、ストップスイッチとして兼用するように
してもよい。この場合、台間機制御基板６０（図３参
照）は、パチンコ球貸出ボタン３１又はカード返却ボタ
ン３２の操作時が台間機ゲーム中であれば遊技者がその
ゲームに関与するための操作であると判断する一方、操
作時が台間機ゲーム中でなければ遊技者がパチンコ球の
貸し出し又はカード返却を要求した操作であると判断
し、その判断に応じて制御を行うようにすればよい。こ
の場合の効果としては、ストップスイッチを不要とする
ことができる上、遊技者は、パチンコ遊技機の前でその
遊技を続けながら台間機ゲームにもボタン操作により関
与することができる。また、カードの代わりにその他の
貸出媒体、例えばコイン状のもので記憶チップを備えた
ものを使用する台間機の場合、その右隣のパチンコ遊技
機にはカード返却ボタンではなく、貸出媒体返却ボタン
が設けられるが、この場合にもこの貸出媒体返却ボタン
をストップスイッチとして兼用してもよい。

【００４１】さらに、上記各実施形態では、いずれもパ
チンコ遊技機７，８１の左隣に配置される球貸し台間機
８，８０について述べたが、本発明は、隣接するスロッ
トマシンの間に配置されメダルの貸出処理を行うメダル
貸出台間機、遊技機の上方などに近接して配置される台
間機以外の遊技媒体貸出装置にも同様に適用することが
できるのは勿論である。また、入賞時に遊技者に付与す
る特典としては、第１の実施形態の如く遊技機に貸出要
求信号を送ること、及び第２の実施形態の如く遊技媒体
を払い出すこと以外に、遊技媒体貸出装置から遊技媒体
の預り証などを排出したり、球貸しカードなどに入賞特
典として所定の度数分を加算記憶させたりしてもよい。
遊技の種類や入賞時の特典を遊技者の遊技媒体貸出装置
のボタン操作により選択可能にしてもよい。

【００４２】

【発明の効果】以上のように、本発明の遊技媒体貸出装
置によれば、所定の条件が成立したとき遊技機の遊技と
は別の遊技が開始され、この遊技では遊技者が操作する
操作手段からの操作信号に基づいて遊技の結果が決定さ
れ、遊技者の意思や技量が反映されるようになっている
ので、遊技者の楽しみを増すことができ、遊技者へのサ
ービスの向上を有効に図ることができる。

【００４３】特に、請求項２に係る発明では、所定条件
の成立時に開始される遊技の推移及び結果が表示手段に
よって表示されるため、視覚を通じて遊技者の興味を喚
起することができ、遊技性を高めることができる。

【００４４】請求項３に係る発明では、遊技の推移及び
結果の表示とそれ以外の情報の表示とが同じ表示手段に
よって行われるため、部品点数を少なくしながら、遊技
者に情報提供というサービスをも与えることができ、実
用性に優れたものである。

【００４５】請求項４に係る発明では、所定条件の成立
時に開始される遊技のための効果音がスピーカから発せ
られるため、聴覚を通じて遊技者の興味を喚起すること
ができ、遊技性を高めることができる。

【００４６】請求項５に係る発明では、遊技機に設けら
れた遊技媒体貸出ボタン又は貸出媒体返却ボタンが操作
手段として兼用されているため、新たな操作ボタンを設
ける必要がなく、また遊技者は遊技機の前でその遊技を
続けながら遊技媒体貸出装置が実行する遊技にもボタン
操作により関与することができ、実施化を図る上で有効
なものである。

【００４７】さらに、請求項６に係る発明では、遊技者
が遊技機の遊技に熱中しているときには、遊技媒体貸出
装置が実行する遊技は、遊技開始から所定時間経過後に
遊技者の操作なしに自動的に遊技の結果を決定し、入賞
の場合遊技者に特典を付与するため、遊技者に負担をか
けることはなく、遊技者の楽しみを増大することがで
き、遊技者へのサービスの向上を実施上有効に図ること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】遊技場の球貸しシステムを示すブロック構成図
である。

【図２】本発明の第１の実施形態に係る球貸し台間機及
びパチンコ遊技機の正面図である。

【図３】上記球貸し台間機及びパチンコ遊技機のブロッ
ク構成図である。

【図４】球貸し台間機の台間機制御基板などのブロック
構成図である。

【図５】球貸し台間機の紙幣投入時の動作フローを示す
図である。

【図６】第２の実施形態を示す図２相当図である。

【図７】同じく図３相当図である。

【図８】同じく図５相当図である。

【図９】別の実施形態を示す図４相当図である。

【符号の説明】

７，８１ パチンコ遊技機 ８，８０ 球貸し台間機（遊技媒体貸出装置） ３１ パチンコ球貸出ボタン ３２ カード返却ボタン（貸出媒体返却ボタン） ４２，９５ ＬＣＤ表示器（表示手段） ４３，９６ ストップスイッチ（操作手段） ４８，９９ スピーカ ６０ 台間機制御基板（制御手段）

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技機に近接して配置される遊技媒体貸
   出装置であって、 所定の条件が成立したとき遊技機の遊技とは別の遊技を
   開始して実行する制御手段と、遊技者により操作可能な
   操作手段とを備えており、上記制御手段は、その遊技実
   行中に操作手段からの操作信号に基づいて遊技の結果を
   決定し、入賞の場合遊技者に特典を付与するように設け
   られていることを特徴とする遊技媒体貸出装置。
2. 【請求項２】 上記制御手段の遊技実行中その遊技の推
   移及び結果を表示する表示手段を更に備えた請求項１記
   載の遊技媒体貸出装置。
3. 【請求項３】 上記表示手段は、遊技の推移及び結果以
   外の情報をも表示するものである請求項２記載の遊技媒
   体貸出装置。
4. 【請求項４】 上記制御手段の遊技実行中その遊技のた
   めの効果音を発生するスピーカを更に備えた請求項１〜
   ３のいずれか一つに記載の遊技媒体貸出装置。
5. 【請求項５】 上記操作手段は、遊技機に設けられた遊
   技媒体貸出ボタン又は貸出媒体返却ボタンを兼用してな
   る請求項１〜４のいずれか一つに記載の遊技媒体貸出装
   置。
6. 【請求項６】 上記制御手段は、遊技開始から所定時間
   経過するまでに操作手段からの操作信号がないとき自動
   的に遊技の結果を決定するように設けられている請求項
   １〜５のいずれか一つに記載の遊技媒体貸出装置。