JP2003047494A - 分子中に芳香環を含む残基を有するアルカンからのポリヒドロキシアルカノエートの製造方法 - Google Patents

分子中に芳香環を含む残基を有するアルカンからのポリヒドロキシアルカノエートの製造方法

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JP2003047494A
JP2003047494A JP2001275063A JP2001275063A JP2003047494A JP 2003047494 A JP2003047494 A JP 2003047494A JP 2001275063 A JP2001275063 A JP 2001275063A JP 2001275063 A JP2001275063 A JP 2001275063A JP 2003047494 A JP2003047494 A JP 2003047494A
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acid
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Takeshi Imamura
剛士 今村
Takashi Kenmoku
敬 見目
Tsutomu Honma
務 本間
Etsuko Sugawa
悦子 須川
Tetsuya Yano
哲哉 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 置換基を側鎖に有するPHAの簡便かつ低コス
トな生産方法の提供。 【解決手段】 置換芳香族アルカンを出発化合物とし,
対応するPHAを生産する工程を有することを特徴とするP
HAの製造方法。特に該出発化合物を,対応するPHAに変換
する能力とを有する微生物を用いる、前記記載の製造方
法。 【化1】 (式中、Rは置換芳香環を含む残基を示し、mは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルの一
種であるポリヒドロキシアルカノエート(以下、PHA
と略す場合もある)を、置換アルカン誘導体を原料とし
て生産するPHAの生産方法に関する。更に詳しくは、
置換アルカン誘導体を原料としてPHAを生産し菌体内
に蓄積する能力を有する微生物を用いたPHAの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、多くの微生物がポリ−3−ヒ
ドロキシ酪酸(以下、PHBと略す場合もある)あるい
はその他のPHAを生産し、菌体内に蓄積することが報
告されてきた(「生分解性プラスチックハンドブッ
ク」,生分解性プラスチック研究会編,(株)エヌ・ティ
ー・エス,P178−197(1995))。これらのポリマー
は、従来のプラスチックと同様に、溶融加工等により各
種製品の生産に利用することができる。更に、生分解性
であるがゆえに、自然界で微生物により完全に分解され
るという利点を有していることから、従来の多くの合成
高分子化合物のように自然環境に残留して汚染を引き起
こすことがない。また、生体適合性にも優れており、医
療用軟質部材料等としての応用も期待されている。
【0003】このような微生物産生PHAは、その生産
に用いる微生物の種類や培地組成、培養条件等により、
様々な組成や構造のものとなり得ることが知られてお
り、これまで主に、PHAの物性の改良という観点か
ら、このような組成や構造の制御に関する研究がなされ
てきた。
【0004】例えば、アルカリゲネス・ユウトロファス
H16株(Alcaligenes eutropus H16、ATCC No.
17699)及びその変異株は、その培養時の炭素源を変化
させることによって、3−ヒドロキシ酪酸(以下、3H
Bと略す場合もある)と3−ヒドロキシ吉草酸(以下3
HVと略す場合もある)との共重合体を様々な組成比で
生産することが報告されている(特表平6−15604号公
報、特表平7−14352号公報、特表平8−19227号公報
等)。
【0005】また、特許公報第2642937号では、シュー
ドモナス・オレオボランス・ATCC 29347株(Pseudo
monas oleovorans ATCC 29347)に炭素源として非
環状脂肪族炭化水素を与えることにより、炭素数6から
12 までの3−ヒドロキシアルカノエートをモノマーユ
ニットとするPHAを生産することが開示されている。
【0006】特開平5−74492号では、メチロバクテリ
ウム属(Methylobacterium sp.)パラコッカス属(P
aracoccus sp.)、アルカリゲネス属(Alcaligenes s
p.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)の微生
物を、炭素数3から7の第一アルコールに接触させるこ
とにより、3HBと3HVとの共重合体を生産させる方
法が開示されている。
【0007】特開平5−93049号公報、及び特開平7−2
65065号公報では、アエロモナス・キャビエ(Aeromon
as caviae)をオレイン酸やオリーブ油を炭素源として
培養することにより、3HBと3−ヒドロキシヘキサン
酸(以下、3HHxと略す場合もある)との2成分共重
合体を生産することが開示されている。
【0008】特開平9−191893号公報では、コマモナス
・アシドボランス・IFO 13852株(Comamonas acid
ovorans IFO 13852)が、炭素源としてグルコン酸及
び1,4−ブタンジオールを用いた培養により、3HB
と4−ヒドロキシ酪酸とをモノマーユニットに持つポリ
エステルを生産することが開示されている。
【0009】ところで、先に述べたPHAは、いずれも
アルキル基を側鎖とするPHA、即ち、「usual PH
A」である。しかし、このような微生物産生PHAのよ
り広範囲な応用を考慮した場合、アルキル基以外の置換
基(例えば、フェニル基など)を側鎖に導入したPHA
が極めて有用であることが期待される。他の置換基の例
としては、不飽和炭化水素、エステル基、アリル基、シ
アノ基、ハロゲン化炭化水素、エポキシドなどが挙げら
れる。これらの中でも、特に、芳香環を有するPHAの
研究が盛んになされている。
【0010】(a)フェニル基もしくはその部分置換体
を含むもの Macromolecules,24,5256−5260(1991)には、5
−フェニル吉草酸を基質として、シュードモナス オレ
オボランス(Pseudomonas oleovorans)が3−ヒドロ
キシ−5−フェニル吉草酸をユニットとして含むPHA
を生産することが報告されている。
【0011】具体的には、シュードモナス・オレオボラ
ンスが5−フェニル吉草酸(以下、PVAと略す)とノ
ナン酸とを基質として(モル比2:1、総濃度 10mmo
l/L)、3HV、3−ヒドロキシヘプタン酸、3−ヒド
ロキシノナン酸、3−ヒドロキシウンデカン酸、3−ヒ
ドロキシ−5−フェニル吉草酸(以下、3HPVと略
す)をモノマーユニットとして、0.6:16.0:41.1:
1.7:40.6 の量比で含むPHAを、培養液1Lあたり
160mg(菌体に対する乾燥重量比 31.6%)生産し、ま
た、PVAとオクタン酸とを基質として(モル比1:
1、総濃度 10mmol/L)、3HHx、3−ヒドロキシ
オクタン酸、3−ヒドロキシデカン酸、3HPVをモノ
マーユニットとして、7.3:64.5:3.9:24.3 の量
比で含むPHAを、培養液1Lあたり 200mg(菌体に対
する乾燥重量比 39.2%)生産することが報告されてい
る。
【0012】関連する記述は、上記の他Makromol.C
hem.,191,1957−1965(1990)、Chirality,3,4
92−494(1991)にもあり、3HPVユニットが含まれ
ていることに起因すると思われる、ポリマー物性の変化
が認められている。
【0013】Macromolecules,29,1762−1766(199
6)には、5−(4'−トリル)吉草酸を基質として、シ
ュードモナス オレオボランス(Pseudomonas oleovora
ns)が3−ヒドロキシ−5−(4'−トリル)吉草酸を
ユニットとして含むPHAを生産することが報告されて
いる。
【0014】Macromolecules,32,2889−2895(199
9)には、5−(2',4'−ジニトロフェニル)吉草酸を
基質として、シュードモナス オレオボランス(Pseudo
monas oleovorans)が3−ヒドロキシ−5−(2',4'
−ジニトロフェニル)吉草酸及び3−ヒドロキシ−5−
(4'−ニトロフェニル)吉草酸をユニットとして含む
PHAを生産することが報告されている。
【0015】(b)フェノキシ基もしくはその部分置換
体を含むもの Macromol.Chem.Phys.,195,1665−1672(19
94)には、11−フェノキシウンデカン酸を基質として、
シュードモナス オレオボランス(Pseudomonas oleovo
rans)が3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸と3−
ヒドロキシ−9−フェノキシノナン酸のPHAコポリマ
ーを生産することが報告されている。
【0016】また、Macromolecules,29,3432−343
5(1996)には、シュードモナス・オレオボランスを用
いて、6−フェノキシヘキサン酸から3−ヒドロキシ−
4−フェノキシ−n−酪酸および3−ヒドロキシ−6−
フェノキシ−n−ヘキサン酸をユニットとして含むPH
Aを、8−フェノキシオクタン酸から3−ヒドロキシ−
4−フェノキシ−n−酪酸、3−ヒドロキシ−6−フェ
ノキシ−n−ヘキサン酸および3−ヒドロキシ−8−フ
ェノキシ−n−オクタン酸をユニットとして含むPHA
を、11−フェノキシウンデカン酸から3−ヒドロキシ−
5−フェノキシ−n−吉草酸および3−ヒドロキシ−7
−フェノキシ−n−ヘプタン酸をユニットとして含むP
HAを生産することが報告されている。この報告におけ
るポリマーの収率を抜粋すると以下のとおりである。
【0017】
【表1】
【0018】特許公報第 2989175号には、3−ヒドロキ
シ−5−(モノフルオロフェノキシ)ペンタノエート
(3H5(MFP)P)ユニットあるいは3−ヒドロキ
シ−5−(ジフルオロフェノキシ)ペンタノエート(3
H5(DFP)P)ユニットからなるホモポリマー、少
なくとも3H5(MFP)Pユニットあるいは3H5
(DFP)Pユニットを含有するコポリマー;これらの
ポリマーを合成するシュードモナス・プチダ;シュード
モナス属を用いた前記のポリマーの製造法に関する発明
が開示されており、特許第 2989175号公報には、3−ヒ
ドロキシ−5−(モノフルオロフェノキシ)ペンタノエ
ート(3H5(MFP)P)ユニットあるいは3−ヒド
ロキシ−5−(ジフルオロフェノキシ)ペンタノエート
(3H5(DFP)P)ユニットからなるホモポリマ
ー、少なくとも3H5(MFP)Pユニットあるいは3
H5(DFP)Pユニットを含有するコポリマー;これ
らのポリマーを合成するシュードモナス・プチダ;シュ
ードモナス属を用いた前記のポリマーの製造法に関する
発明が開示されている。
【0019】これらの生産は以下の様な「二段階培養」
で行なわれている。 培養時間:一段目、24時間;二段目、96時間 各段における基質と得られるポリマーを以下に示す。 (1)得られるポリマー:3−ヒドロキシ−5−(モノ
フルオロフェノキシ)ペンタノエートホモポリマー 一段目の基質:クエン酸、イーストエキス 二段目の基質:モノフルオロフェノキシウンデカン酸 (2)得られるポリマー:3−ヒドロキシ−5−(ジフ
ルオロフェノキシ)ペンタノエートホモポリマー 一段目の基質:クエン酸、イーストエキス 二段目の基質:ジフルオロフェノキシウンデカン酸 (3)得られるポリマー: 3−ヒドロキシ−5−(モ
ノフルオロフェノキシ)ペンタノエートコポリマー 一段目の基質:オクタン酸あるいはノナン酸、イースト
エキス 二段目の基質:モノフルオロフェノキシウンデカン酸 (4)得られるポリマー: 3−ヒドロキシ−5−(ジ
フルオロフェノキシ)ペンタノエートコポリマー 一段目の基質:オクタン酸あるいはノナン酸、イースト
エキス 二段目の基質:ジフルオロフェノキシウンデカン酸 その効果としては、置換基をもつ中鎖脂肪酸を資化し
て、側鎖末端が1から2個のフッ素原子で置換されたフ
ェノキシ基を有するポリマーを合成することができ、融
点が高く良い加工性を保ちながら、立体規則性、撥水性
を与えることができるとしている。
【0020】この様なフッ素基置換体以外に、シアノ基
やニトロ基の置換体の研究もなされている。
【0021】Can.J.Microbiol.,41,32−43(19
95)及び Polymer International,39,205−213(1
996)には、シュードモナス オレオボランス(Pseudom
onasoleovorans)ATCC 29347株及びシュードモナス
プチダ(Pseudomonas putida)KT 2442株を用い
て、オクタン酸とp−シアノフェノキシヘキサン酸或い
はp−ニトロフェノキシヘキサン酸を基質として、3−
ヒドロキシ−p−シアノフェノキシヘキサン酸或いは3
−ヒドロキシ−p−ニトロフェノキシヘキサン酸をモノ
マーユニットとして含むPHAの生産が報告されてい
る。
【0022】これらの報告は側鎖がアルキル基である一
般的なPHAとは異なり、いずれもPHAの側鎖に芳香
環を有しており、それに由来する物性を有するポリマー
を得る上で有益である。
【0023】(c)シクロヘキシル基をモノマーユニッ
ト中に含むPHAは、通常の脂肪族ヒドロキシアルカン
酸をユニットとして含むPHAとは異なる高分子物性を
示すことが期待されており、シュードモナス・オレオボ
ランスによる生産の例が報告されている(Macromolec
ules,30,1611−1615(1997))。
【0024】この報告によれば、シュードモナス・オレ
オボランスを、ノナン酸とシクロヘキシル酪酸あるいは
シクロヘキシル吉草酸の共存する培地中で培養すると、
シクロヘキシル基を含むユニットと、ノナン酸由来のユ
ニットを含むPHAが得られている(各割合は不明)。
【0025】その収率等に関しては、シクロヘキシル酪
酸に対して、基質濃度トータル 20mmol/Lの条件で、
シクロヘキシル酪酸とノナン酸の量比を変化させ、表2
に示すような結果を得たと報告されている。
【0026】
【表2】
【0027】CDW:乾燥菌体重量(mg/L)、PD
W:乾燥ポリマー重量(mg/L)、収率:PDW/CD
W(%) しかしながら、この例では、培養液当たりのポリマー収
率は十分なものではなく、また、得られたPHA自体
も、そのモノマーユニット中にはノナン酸由来の脂肪族
ヒドロキシアルカン酸が混在しているものである。
【0028】また新たなカテゴリーとして、単に物性の
変化に留まらず、側鎖に適当な官能基を有するPHAを
生産し、その官能基を利用して新たな機能を生み出そう
とする研究も行なわれている。
【0029】例えばMacromolecules,31,1480−148
6(1996)及び、Journal of Polymer Science:Part
A:Polymer Chemistry,36,2381−2387(199
8)などでは、側鎖の末端にビニル基を持つユニットを
含むPHAを合成した後、酸化剤によりエポキシ化し、
側鎖末端に反応性の高いエポキシ基を含むPHAを合成
出来たと報告されている。
【0030】またビニル基以外にも、高い反応性が期待
されるスルフィドを持つユニットを含むPHAの合成例
として、Macromolecules,32,8315−8318(1999)
においては、シュードモナス プチダ(Pseudomonas pu
tida)27N01株が 11−フェニルスルファニル吉草酸を
基質とし、3−ヒドロキシ−5−(フェニルスルファニ
ル)吉草酸及び3−ヒドロキシ−7−(フェニルスルフ
ァニル)ヘプタン酸のPHAコポリマーを生産すること
が報告されている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、微生物
産生PHAにおいては、その生産に用いる微生物の種類
や培地組成、培養条件等を変えることにより、何通りか
の組成・構造のものが得られているが、それらの試みの
目的は専らプラスチックとしての物性の改良であった。
【0032】一方、前述のような、置換基を側鎖に導入
した「unusual PHA」は、導入した置換基の特性等に
起因する、極めて有用な機能・特性を具備した「機能性
ポリマー」としての展開も期待できる。よって、前記の
ような機能性と生分解性とを兼ね備えた優れたポリマー
と、当該ポリマーを生産し菌体内に蓄積し得る微生物、
並びに、当該PHAを高純度で効率的に生合成する方法
の開発は極めて有用かつ重要であると考えられた。
【0033】ところで、様々な置換基を側鎖に導入した
「unusual PHA」、即ち、一般式(8)で表されるモ
ノマーユニットを含むPHAを微生物により生産する方
法としては、先に挙げたシュードモナス・オレオボラン
スの報告例などに示される通り、導入しようとする置換
基を有した一般式(9)で表される置換脂肪酸を化学合
成したのち、これを微生物に与えて培養し、生産された
PHAを抽出する方法が一般的である。
【0034】
【化8】
【0035】(式中、Rは、芳香環を含む残基などから
なる群から選ばれた少なくとも1つであり、xは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す)
【0036】
【化9】
【0037】(式中、Rは、芳香環を含む残基などから
なる群から選ばれた少なくとも1つであり、xは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す) しかしながら、基質である置換脂肪酸を化学合成して微
生物に与えることからなるPHAの一般的な生産方法に
おいては、置換脂肪酸のカルボキシル基が化学反応にお
いて活性基であるため、導入しようとする置換基の種類
や数、位置等によっては、化学合成する上で大きな制約
を与える場合が数多くある。或いは、その活性基である
がゆえに、化学合成における反応段階でカルボキシル基
の保護、脱保護といった煩雑な操作が必要となり、工程
が数段階にも渡る化学反応を要する場合が多い。そのた
め、工業生産レベルでの合成が困難であったり、あるい
は、合成に多大な時間、手間及び費用を要したりするこ
となどがあった。
【0038】一方、置換脂肪酸と比較して、化学合成の
容易な置換アルカンを原料とする「unusual PHA」の
生産が可能となれば、上記した課題を解決することが可
能と推察された。
【0039】これまで報告されているアルカン誘導体か
らのPHA生産は、直鎖アルカン、アルケン(二重結合
を含むアルカン)(以上Appl.Environ.Microbio
l.,54,2924−2932(1988))、塩素置換アルカン
(Macromolecules,23,3705−3707
(1990))フッ素置換アルカン(Biotechnol.Let
t.,16,501−506(1994))、アセトキシ残基を含む
アルカン(Macromolecules,33,8571−8575(200
0))を出発物質とし、対応するPHAを微生物により
生合成したという例があるに過ぎず、置換基として芳香
環を含む残基を有するアルカンからの対応するPHAの
合成例は報告されていない。
【0040】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
置換脂肪酸と比較して合成、あるいは、入手の容易な原
料を用いた「unusual PHA」の生産方法を開発すべ
く、鋭意検討した結果、置換脂肪酸と比較して化学合成
の容易な置換アルカンを原料とする「unusual PHA」
の生産が可能であることを見出し、当該方法を用いた新
規なPHAの製造方法を発明するに至った。即ち、本発
明は、下記一般式(1):
【0041】
【化10】
【0042】(式中、Rは置換芳香環を含む残基を示
し、nは0〜9から選択される任意の整数を表す)で示さ
れる置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を出発
化合物とし、下記一般式(2):
【0043】
【化11】
【0044】(式中、Rは置換芳香環を含む残基を示
し、mは0〜9から選択される任意の整数を表す)で示
される、3−ヒドロキシ置換アルカノエートユニット群
より選ばれた少なくとも一種を分子中に含むポリヒドロ
キシアルカノエートを生産する工程を有することを特徴
とするポリヒドロキシアルカノエートの製造方法であ
る。
【0045】更に詳しくは、一般式(1)及び(2)に
おけるR、即ち置換芳香環を含む残基が、化学式
(3):
【0046】
【化12】
【0047】(式中、R1は芳香環への置換基を示し、
R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CH2=CH基、CF3基、C
2F5基、C3F7基から選択された少なくとも一種であ
る。)で示される置換フェニル残基群、化学式(4):
【0048】
【化13】
【0049】(式中、R2は芳香環への置換基を示し、
R2はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種である。)で示される
置換フェノキシ残基群、化学式(5):
【0050】
【化14】
【0051】(式中、R3は芳香環への置換基を示し、
R3はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種である。)で示される
置換ベンゾイル残基群であることを特徴とするポリヒド
ロキシアルカノエートの製造方法である。
【0052】本発明の生産工程は、一般式(1)で示さ
れる置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を出発
化合物とし、一般式(2)で示される3−ヒドロキシ置
換アルカノエートユニット群より選ばれた少なくとも一
種を分子中に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産
する能力を有する微生物の存在下で行なわれるものであ
る。
【0053】また、本発明の生産工程には、アルカン酸
化系の効果的な誘導物質であるジシクロプロピルケトン
の存在下で、微生物のアルカン酸化能力を向上せしむ工
程をさらに含んでもよい。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明において出発化合物として
用いられる化合物例の第一としては、化学式(10)で示
される置換フェニルアルカンから選択された少なくとも
1種を挙げることができ、その場合に製造されるポリヒ
ドロキシアルカノエートとしては、化学式(11)で示さ
れる3−ヒドロキシ(置換フェニル)アルカノエートユ
ニットから選択される少なくとも1種を分子中に含むポ
リヒドロキシアルカノエートを挙げることができる。
【0055】
【化15】
【0056】(式中、R1は芳香環への置換基を示し、
R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CH2=CH基、CF3基、C
2F5基、C3F7基から選択された少なくとも一種であ
り、nは0〜9から選択される任意の整数を表す)
【0057】
【化16】
【0058】(式中、R1は芳香環への置換基を示し、
R1はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CH2=CH基、CF3基、C
2F5基、C3F7基から選択された少なくとも一種であ
り、mは0〜9から選択される任意の整数を表す) 本発明において出発化合物として用いられる化合物例の
第二としては、化学式(12)で示される置換フェノキシ
アルカンから選択される少なくとも1種を挙げることが
でき、その場合に製造されるポリヒドロキシアルカノエ
ートとしては、化学式(13)で示される3−ヒドロキシ
(置換フェノキシ)アルカノエートユニットから選択さ
れる少なくとも1種を分子中に含むポリヒドロキシアル
カノエートを挙げることができる。
【0059】
【化17】
【0060】(式中、R2は芳香環への置換基を示し、
R2はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種であり、nは0〜9から
選択される任意の整数を表す)
【0061】
【化18】
【0062】(式中、R2は芳香環への置換基を示し、
R2はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種であり、mは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す) 本発明において出発化合物として用いられる化合物例の
第三としては、化学式(14)で示される置換ベンゾイル
アルカンから選択される少なくとも1種を挙げることが
できでき、その場合に製造されるポリヒドロキシアルカ
ノエートとしては、化学式(15)で示される3−ヒドロ
キシ(置換ベンゾイル)アルカノエートユニットから選
択される少なくとも1種を分子中に含むポリヒドロキシ
アルカノエートを挙げることができる。
【0063】
【化19】
【0064】(式中、R3は芳香環への置換基を示し、
R3はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種であり、nは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す)
【0065】
【化20】
【0066】(式中、R3は芳香環への置換基を示し、
R3はH原子、CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3
基、C2H5基、C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7
基から選択された少なくとも一種であり、mは0〜9か
ら選択される任意の整数を表す) 本発明の方法を更に詳細に述べれば、前記化学式(1
0)、(12)、および(14)で示される化合物いずれか
一つ以上を含む培地中で、微生物を培養する工程を含
む、前記化学式(11)、(13)、および(15)で示され
る3−ヒドロキシアルカン酸ユニットを一種類以上分子
中に含むポリヒドロキシアルカノエートの製造方法であ
る。
【0067】このように、本発明の製造方法において、
微生物を培養する工程、即ち微生物による該ポリヒドロ
キシアルカノエートの生産工程を含む場合、前記化学式
(10)、(12)、および(14)で示される出発物質の式
中に示すメチレン鎖長「n」と、前記化学式(11)、(1
3)、および(15)で示される、本発明の方法で製造さ
れるポリヒドロキシアルカノエートの分子中に存在する
ユニットの式中示す側鎖メチレン鎖長「m」との関係は
以下の数式(1)で示すことができる。 m=n−2l・・・(1) (式中lは0≦l<(1/2)nなる任意の整数) 例えば、出発物質として化学式(16)で示される、7−
フェノキシヘプタンを用いた場合には、生産されるポリ
ヒドロキシアルカノエートは、化学式(17)で示される
3−ヒドロキシ−7−フェノキシヘプタン酸ユニット及
び化学式(18)で示される3−ヒドロキシ−5−フェノ
キシ吉草酸ユニットを含むものとなる。
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】また、本発明の方法で得られるPHAは、
ポリマー分子中に含まれるユニットとして、下記一般式
(6):
【0071】
【化23】
【0072】(式中、pは、0〜8から選択される任意の
整数を表し、ポリマー中において、一つ以上の値をとり
得る)で示される3−ヒドロキシ−アルカン酸ユニッ
ト、あるいは、下記一般式(7):
【0073】
【化24】
【0074】(式中、zは、3および5から選択される
任意の整数を表し、ポリマー中において、一つ以上の値
をとり得る)で示される3−ヒドロキシ−アルカ−5−
エン酸ユニットのうち、少なくとも1種類をポリマー分
子中に含んでもよい。
【0075】更に、本発明の方法で得られるPHAの数
平均分子量は、5000から1000000程度である。
【0076】以下に、本発明において利用される微生
物、培養工程、回収工程等について説明する。
【0077】(微生物)本発明の方法で用いる微生物
は、化学式(3)、(4)、(5)で示されるような、
置換芳香環を含む残基を有する、一般式(1)で示され
る置換アルカンを出発化合物、つまりは基質原料とし、
化学式(3)、(4)、(5)で示されるような、置換
芳香環を含む残基を側鎖に有する、一般式(2)で示さ
れる3−ヒドロキシ置換アルカノエートユニットを分子
中に含むポリヒドロキシアルカノエートを生産可能であ
れば、いかなる微生物をも使用することができる。ま
た、本発明の目的を達成できる範囲内で、必要に応じて
複数の微生物を混合して用いることもできる。
【0078】本発明の方法で用いる微生物は、少なくと
もアルカンをアルカン酸に変換する能力が必要であり、
更にはアルカン酸からPHAを生産する能力を有する微
生物である。アルカンをアルカン酸に変換する能力は通
常アルカンモノオキシゲナーゼを初発酵素とする一群の
酵素系を有することにより発現される。
【0079】この様な微生物は、シュードモナス(Pseu
domonas)属に属する微生物が知られており、更に詳し
くは、土壌より分離した微生物であり、特願平11−3718
63号に開示されている菌株であるシュードモナス チコ
リアイ YN2株(Pseudomonas cichorii YN2)及
び、特開昭 63−226291号公報に開示されている菌株で
あるシュードモナス オレオボランス(Pseudomonas ol
eovorans)ATCC 29347 が挙げられる。なお、YN
2株は寄託番号「FERM BP−7375」として、経済
産業省 産業技術総合研究所 生命工学工業技術研究所
(NIBH)に寄託されている。
【0080】前記のYN2株の菌学的性質を列挙すれば
以下の通りである。
【0081】<YN2株の菌学的性質> (1)形態学的性質 細胞の形と大きさ :桿菌、0.8μm×1.5〜2.0μm 細胞の多形性 :なし 運動性 :あり 胞子形成 :なし グラム染色性 :陰性 コロニー形状 :円形、全縁なめらか、低凸状、表
層なめらか、光沢、半透明 (2)生理学的性質 カタラーゼ :陽性 オキシダーゼ :陽性 O/F試験 :酸化型 硝酸塩の還元 :陰性 インドールの生成 :陽性 ブドウ糖酸性化 :陰性 アルギニンジヒドロラーゼ :陰性 ウレアーゼ :陰性 エスクリン加水分解 :陰性 ゼラチン加水分解 :陰性 β−ガラクトシダーゼ :陰性 King'sB寒天での蛍光色素産生:陽性 4%NaClでの生育 :陽性(弱い生育) ポリ−β−ヒドロキシ酪酸の蓄積:陰性 Tween 80 の加水分解 :陽性 (3)基質資化能 ブドウ糖 :陽性 L−アラビノース :陽性 D−マンノース :陰性 D−マンニトール :陰性 N−アセチル−D−グルコサミン :陰性 マルトース :陰性 グルコン酸カリウム :陽性 n−カプリン酸 :陽性 アジピン酸 :陰性 dl−リンゴ酸 :陽性 クエン酸ナトリウム :陽性 酢酸フェニル :陽性 (培養工程)本発明にかかるポリヒドロキシアルカノエ
ート(PHA)の製造方法の培養工程においては、上記
するポリヒドロキシアルカノエート産生能を有する微生
物を利用して、原料の一般式(1)で示される置換アル
カン群より選ばれた少なくとも一種から、対応する前記
一般式(2)で示される3−ヒドロキシ置換アルカノエ
ートユニット群より選ばれた少なくとも一種を分子中に
含むポリヒドロキシアルカノエートを生産させる。
【0082】この培養工程に利用する微生物の通常の培
養、例えば、保存菌株の作製、PHAの生産に必要とさ
れる菌数や活性状態を確保するための増殖などには、用
いる微生物の増殖に必要な成分を含有する培地を適宜選
択して用いる。例えば、微生物の生育や生存に悪影響を
及ぼすものでない限り、一般的な天然培地(肉汁培地、
酵母エキスなど)や、栄養源を添加した合成培地など、
いかなる種類の培地をも用いることができる。温度、通
気、攪拌などの培養条件は、用いる微生物に応じて適宜
選択する。
【0083】一方、培養工程において、前記したような
PHA生産微生物を用いて、目的とする一般式(2)で
示される3−ヒドロキシ置換アルカノエートユニット群
より選ばれた少なくとも一種を分子中に含むPHAを製
造する際には、培地として、PHA生産用の原料とし
て、このモノマーユニットに対応する、上記一般式
(1)で示される置換アルカン群より選ばれた少なくと
も一種に加えて、微生物の増殖用炭素源とを少なくとも
含んだ無機培地などを用いることができる。原料の一般
式(1)で示される置換アルカン群は、培地あたり 0.
01%〜1%(v/v)の範囲、より好ましくは、0.02%
〜0.2%(v/v)の範囲に初期の含有率を選択すること
が望ましい。
【0084】また、培養工程において、アルカン酸化系
誘導物質であるジシクロプロピルケトンの存在下で微生
物を培養する工程を、その生産工程に含んでいても良
い。一般に、アルカン酸化系は、その代謝経路の基質で
ある直鎖アルカン、例えばオクタン、ノナン等の直鎖ア
ルカンにより効果的に誘導がかかることが知られてい
る。しかしながら、誘導物質として前記に例示したよう
な直鎖アルカンを用いる場合、生産されてくるPHA中
の中鎖脂肪族PHAユニット比率が増加することに留意
する必要がある。これは直鎖アルカンがアルカン酸化系
により直鎖アルカン酸に変換され、β酸化系を経由しP
HAのモノマー基質となるためである。
【0085】本発明のモノマー基質として利用される置
換アルカンについても、アルカン酸化系を誘導すること
が可能であり、前記直鎖アルカン同様にPHAのモノマ
ーユニットとして取り込まれる。ここで、アルカン酸化
系はもともと直鎖アルカンの代謝系として進化してお
り、本発明における置換アルカンにおいては、アルカン
酸化系の誘導が不十分な場合もある。
【0086】ジシクロプロピルケトンは、アルカン酸化
系において誘導物質として機能するが、その酸化系の基
質とはならない(アルカンモノオキシゲナーゼにより酸
化されない)、所謂、非代謝性誘導物質として知られて
いる(Journal of Bacteriology, 123, 546−556(197
5))。このため、本発明の製造方法において、アルカ
ン酸化系の誘導が不十分、あるいはさらなる活性の向上
が望ましく、また、目的とするPHAにおいて中鎖脂肪
族PHAユニットの組成比が低いことが望まれるとき
に、ジシクロプロピルケトンをアルカン酸化系の好適な
誘導物質として用いることができる。この場合、ジシク
ロプロピルケトンにより効果的にアルカン酸化系の誘導
がかるとともに、その基質代謝は全て本発明の置換アル
カンの変換に充てられる。その結果、置換アルカン由来
のモノマーユニットが効果的に生産され、PHAの収率
ならびに置換アルカン由来のモノマーユニット組成比の
向上を達成することが可能である。
【0087】ジシクロプロピルケトンは、本発明に用い
る置換アルカンとともに培地に添加しても良く、またジ
シクロプロピルケトン単独で培地に添加しても良い。こ
れらの場合、培地中の増殖用基質の種類、置換アルカン
の有無ならびに濃度、1段階培養あるいは多段階培養で
あるか、多段階培養の何段階目であるか、等の条件によ
り、その含有率を適宜選択すれば良いが、通常、培地あ
たり 0.001%〜1%(v/v)の範囲、より好ましく
は、0.01%〜0.1%(v/v)の範囲にその含有率を選
択することが望ましい。
【0088】原料の一般式(1)で示される置換アルカ
ン群は、一般に疎水性であるため、その水溶性は必ずし
も良好ではないが、上記する微生物は、この化合物を基
質として利用できる特性を有するので、培養当初、その
溶解度を超える部分は、部分的に懸濁された状態であっ
ても、培養を継続する間に微生物が徐々にその細胞内に
取り込む結果、順次培地に溶解するので何ら問題とはな
らない。また効率的な取り込みのために微生物そのもの
が界面活性剤様の物質を分泌し、基質である置換アルカ
ンを取り込み易くする場合も見受けられる。
【0089】なお、原料の一般式(1)で示される置換
アルカン群は、分散性を高めるため、場合によっては、
1−ヘキサデセンやn−ヘキサデカンのような溶媒に溶
解、あるいは、微細な懸濁物とした形状で培地中に添加
することも可能である。その際には、利用する1−ヘキ
サデセンやn−ヘキサデカンのような溶媒の添加濃度
は、培地に対して、その濃度は3%(v/v)以下にする
ことが必要である。
【0090】培地には、微生物が増殖に利用する増殖用
基質を別途添加する。この増殖用基質は、酵母エキスや
ポリペプトン、肉エキスといった栄養素を用いることが
可能である。更に、糖類、TCA回路中の中間体として
生じる有機酸ならびにTCA回路から一段階ないしは二
段階の生化学反応を経て生じる有機酸またはその塩、ア
ミノ酸またはその塩、炭素数4〜12 の直鎖アルカン酸
またはその塩などから、用いる菌株に応じて、炭素源と
しての有用性を考慮して、適宜選択することができる。
【0091】これら種々の増殖用基質のうち、糖類とし
ては、グリセロアルデヒド、エリスロース、アラビノー
ス、キシロース、グルコース、ガラクトース、マンノー
ス、フルクトースといったアルドース、グリセロール、
エリスリトール、キシリトール等のアルジトール、グル
コン酸等のアルドン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸
等のウロン酸、マルトース、スクロース、ラクトースと
いった二糖等から選ばれる1つ以上の化合物が好適に利
用できる。
【0092】また、有機酸あるいはその塩としては、ピ
ルビン酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、コハク酸または
それらの塩からなる群から選ばれる1つ以上の化合物が
好適に利用できる。一方、アミノ酸またはその塩として
は、グルタミン酸、アスパラギン酸あるいはそれらの塩
からなる群から選ばれる1つ以上の化合物が好適に利用
できる。
【0093】一般に、これら種々の増殖用基質の中で
も、ポリペプトンや糖類を用いるのがより好ましく、ま
た、糖類の中では、グルコース、フルクトース、マンノ
ースからなる群から選択される少なくとも一つを用いる
ことがさらに好ましい。これらの増殖用基質は、通常、
培地あたり 0.1%〜5%(w/v)の範囲、より好まし
くは、0.2%〜2%(w/v)の範囲にその含有率を選
択することが望ましい。
【0094】微生物にPHAを生産・蓄積させる培養工
程における別の方法としては、一旦十分に増殖させた後
に、塩化アンモニウムのような窒素源を制限した培地へ
菌体を移し、目的ユニットの基質となる化合物を加えた
状態でさらに培養すると生産性が向上する場合がある。
例えば、前記の異なる培養条件からなる工程を複数段接
続した多段方式の採用が挙げられる。
【0095】より具体的には、(工程1−1)として、
一般式(1)で示される置換アルカン群、ならびに炭素
源となるポリペプトンを含む培地中で微生物を培養する
工程を対数増殖後期から定常期の時点まで続け、一旦菌
体を遠心分離等で回収した後、これに続き、(工程1−
2)として、一般式(1)で示される置換アルカン群、
ならびに炭素源となる有機酸またはその塩とを含み、窒
素源を含まない培地中で、前段の工程1−1で培養・増
殖した微生物の菌体をさらに培養する工程を行なう二段
階培養方法、あるいは、(工程1−3)として、一般式
(1)で示される置換アルカン群、ならびに炭素源とな
るグルコースを含む培地中で微生物を培養する工程を対
数増殖後期から定常期の時点まで続け、一旦菌体を遠心
分離等で回収した後、これに続き、(工程1−4)とし
て、一般式(1)で示される置換アルカン群、ならびに
炭素源となるグルコースを含み、窒素源を含まない培地
中で、前段の工程1−3で培養・増殖した微生物の菌体
をさらに培養する工程を行なう二段階培養方法、さらに
は、(工程1−5)として、一般式(1)で示される置
換アルカン群、ならびに炭素源となるポリペプトンを含
む培地中で微生物を培養する工程を対数増殖後期から定
常期の時点まで続け、一旦菌体を遠心分離等で回収した
後、これに続き、(工程1−6)として、一般式(1)
で示される置換アルカン群、ならびに炭素源となる糖類
とを含み、窒素源を含まない培地中で、前段の工程1−
5で培養・増殖した微生物の菌体をさらに培養する工程
を行なう二段階培養方法、等を利用することが一層好ま
しい。
【0096】この二段階培養方法では、前段において、
原料の上記一般式(1)で示される置換アルカン群か
ら、対応する前記一般式(2)で示される3−ヒドロキ
シ置換アルカノエートユニット群より選ばれた少なくと
も一種を分子中に含むPHAを生産させつつ、菌体の増
殖を予め行ない、後段では、窒素源を含まない培地中
で、既に培養された菌体に、主にPHAの生産を行なわ
せる培養形態とすることで、細胞内に蓄積されるPHA
量をさらに高くすることができる。
【0097】また、アルカンモノオキシゲナーゼを初発
酵素とするアルカン酸化経路の効果的な誘導物質である
ジシクロプロピルケトンを、工程1−1あるいは工程1
−2の少なくとも1工程に、また同様に工程1−3ある
いは工程1−4の少なくとも1工程に、さらに同様に工
程1−5あるいは工程1−6の少なくとも1工程に含有
せしむことで、置換アルカン群の対応する置換アルカン
酸への代謝が効果的に行われ、PHAの収量ならびに目
的PHAモノマーユニットの構成比を高くすることも可
能である。
【0098】さらに、工程1−1、工程1−3および工
程1−5においては、置換アルカン群の代わりに、ジシ
クロプロピルケトンを単独で用いることで、アルカン酸
化系の誘導を主目的とした1段階目の培養方法とするこ
とも可能である。
【0099】このような培養工程における温度は、上記
の菌株が良好に増殖可能な温度であればよく、例えば、
15〜40℃、好ましくは 20〜35℃の範囲、より好ましく
は 20℃〜30℃の範囲に選択するこのが適当である。
【0100】培養は、液体培養、固体培養など、利用す
る微生物が増殖し、培地中に含有される原料の一般式
(1)で示される置換アルカン群より選ばれた少なくと
も一種から、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキ
シ置換アルカノエートユニット群より選ばれた少なくと
も一種を分子中に含むPHAを生産する培養方法なら
ば、いかなる培養方法をも用いることができる。さらに
は、原料、炭素源、さらには酸素の供給が適正に行なわ
れるならば、バッチ培養、フェドバッチ培養、半連続培
養、連続培養などの種類も問わない。例えば、液体バッ
チ培養の形態としては、振とうフラスコによって振とう
させて酸素を供給する方法、ジャーファーメンターによ
る攪拌通気方式の酸素供給方法がある。
【0101】上記の培養方法に用いる無機培地として
は、リン源(例えば、リン酸塩など)、窒素源(例え
ば、アンモニウム塩、硝酸塩など)等、微生物の増殖に
必要な成分を含んでいる培地であればいかなるものでも
良く、例えば、MSB培地、M9培地等を挙げることが
できる。
【0102】以下に本発明の一方法で用いたM9培地の
組成を示す。 Na2HPO4 6.2g KH2PO4 3.0g NaCl 0.5g NH4Cl 1.0 g (培地1リットル中、PH 7.0)更に、良好な増殖
と、それに伴うPHAの生産のためには、上記の無機塩
培地に、例えば、以下に示す微量成分溶液を 0.3%(v
/v)程度添加して、必須微量元素を補う必要がある。
【0103】[微量成分溶液] ニトリロ三酢酸 :1.5g MgSO4 :3.0g MnSO4 :0.5g NaCl :1.0g FeSO4 :0.1g CaCl2 :0.1g CoCl2 :0.1g ZnSO4 :0.1g CuSO4 :0.1g AlK(SO4)2 :0.1g H3BO3 :0.1g Na2MoO4 :0.1g NiCl2 :0.1g (溶液1リットル中、pH 7.0)また、上記の培養方法
においては、バッチ式培養、流動バッチ式培養、半連続
培養、連続培養、リアクター形式培養、固体培養等、通
常の微生物の培養に用いるいかなる方法をも用いること
ができる。
【0104】(抽出・精製工程)本発明にかかるPHA
生産・蓄積微生物細胞からのPHAの取得には、通常行
なわれている方法を適用することができる。例えば、微
生物の培養細胞からのPHAの回収には、通常行なわれ
ているクロロホルム、ジクロロメタン、アセトンなどの
有機溶媒による抽出が最も簡便ではあるが、それ以外に
ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルが用
いられる場合もある。また、有機溶媒が使用しにくい環
境中においては、SDS等の界面活性剤による処理、リ
ゾチーム等の酵素による処理、EDTA、過酸化水素、
次亜塩素酸ナトリウム、アンモニア等の薬剤による処理
によって、或いは超音波破砕法、ホモジナイザー法、圧
力破砕法、ビーズ衝撃法、摩砕法、擂潰法、凍結融解法
のいずれかの方法を用いて微生物細胞を物理的に破砕す
ることによって、PHA以外の菌体成分を除去して、P
HAを回収する方法を用いることもできる。
【0105】なお、本発明の微生物の培養、本発明の微
生物によるPHAの生産と菌体内への蓄積、並びに、本
発明における菌体からのPHAの回収は、上記の方法に
限定されるものではない。
【0106】
【実施例】以下に実施例を示す。なお、以下における
「%」は特に標記した以外は質量基準である。
【0107】[実施例1]ポリペプトン 0.5%(w/
v)及び、n−アミルベンゼン(濃度は 0.025%、0.05
%、0.1%(v/v)の三種類)を含むM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振とうフラスコに入れて、オート
クレーブにより滅菌した。それぞれのフラスコを室温に
戻し、寒天プレート上のYN2株を植菌した後、30℃、
125 ストローク/分で 24時間振とう培養を行なった。
培養終了後、菌体を遠心分離によって回収し、冷メタノ
ールで一度洗浄して凍結乾燥した。この凍結乾燥ペレッ
トを秤量した後、20mLのクロロホルムに懸濁し、60℃
で 20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径
0.45μmのメンブレンフィルターでろ過したのち、ロ
ータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノー
ル中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥し
てPHAを得、秤量した。各収率を表3に示す。
【0108】アミルベンゼン 0.05%の系において得ら
れたPHAの分子量を、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC;東ソー HLC−8020、カラム:
ポリマーラボラトリー PLgel MIXED−C(5μ
m)、溶媒:クロロホルム、ポリスチレン換算)により
測定した。その結果、数平均分子量(Mn)は 90000 で
あり、分子量分布は1.9であった。
【0109】得られたPHAの組成は以下のようにして
分析した。すなわち、約10mgのPHAを25mL容ナス型
フラスコに入れ、クロロホルム2mLに溶解させ、3%
硫酸を含むメタノール溶液2mLを加えて、100℃で還流
しながら3.5時間反応させた。反応終了後、脱イオン水
10mLを加えて激しく 10分間振とうした後に、2層に
分離した下層のクロロホルム層を取り出し、硫酸マグネ
シウムで脱水したのち、このクロロホルム層をガスクロ
マトグラフィー−質量分析装置(GC−MS,島津QP
−5050、EI法)にかけて、PHAモノマーユニットの
メチルエステル化物の同定を行なった。結果を表4に示
す。
【0110】また、アミルベンゼンを 0.1%加えた系
のGC−MS分析で得られたピークのマススペクトルを
図1から図4に示す(図1:3−ヒドロキシ酪酸、図
2:3−ヒドロキシオクタン酸、図3:3−ヒドロキシ
デカン酸、図4:3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
のメチルエステルにそれぞれ対応)。
【0111】
【表3】
【0112】AMB:アミルベンゼン、CDW:菌体乾
燥重量、 PDW:ポリマー乾燥重量、 収率:PDW/CDW× 100
【0113】
【表4】
【0114】AMB:アミルベンゼン、3HB:3−ヒ
ドロキシ酪酸、 3HO:3−ヒドロキシオクタン酸、 3HD:3−ヒドロキシデカン酸、 3HPV:3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸 [実施例2]グルタミン酸ナトリウム 0.5%(w/v)
及び、n−アミルベンゼン(0.05%、0.1%(v/v)を
含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振とうフラ
スコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0115】フラスコを室温に戻し、寒天プレート上の
YN2株を植菌した後、30℃、125ストローク/分で26
時間振とう培養を行なった。
【0116】培養終了後、菌体を遠心分離によって回収
し、NH4Cl成分を含まないM9培地(グルタミン酸ナ
トリウム及びアミルベンゼンの濃度は同様)に移し替え
て、30℃、125 ストローク/分で 20時間振とう培養を
行なった。
【0117】培養終了後、菌体を遠心分離によって回収
し、冷メタノールで一度洗浄して凍結乾燥した。
【0118】この凍結乾燥ペレットを秤量した後、20m
Lのクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPH
Aを抽出した。抽出液を孔径 0.45μmのメンブレンフ
ィルターでろ過したのち、ロータリーエバポレーターで
濃縮し、濃縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈
殿のみを回収して真空乾燥してPHAを得、秤量した。
収率を表5に示す。
【0119】得られたPHAの組成は実施例1と同様の
方法で分析した。結果を表6に示す。
【0120】
【表5】
【0121】CDW:菌体乾燥重量、PDW:ポリマー
乾燥重量、 収率:PDW/CDW×100
【0122】
【表6】
【0123】3HB:3−ヒドロキシ酪酸、 3HD:3−ヒドロキシデカン酸、 3HPV:3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸 [実施例3]ポリペプトン 0.5%(w/v)及びn−ヘ
キサノフェノン(濃度は 0.01%、0.025%、0.05
%、0.1%(v/v)の四種類)を含むM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。
【0124】それぞれのフラスコを室温に戻し、シュー
ドモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125
ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心
分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結
乾燥した。
【0125】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを得た。それぞれの収率を表7〜
表10(表7:n−ヘキサノフェノン 0.01%の結果、表
8: n−ヘキサノフェノン0.025%の結果、表9:n−
ヘキサノフェノン 0.05%の結果、表10: n−ヘキサノ
フェノン0.1%の結果)に示す。
【0126】
【表7】
【0127】
【表8】
【0128】
【表9】
【0129】
【表10】
【0130】得られたPHAの分子量(n−ヘキサノフ
ェノン 0.1%(v/v)のを使用)をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−822
0、カラム;東ソー TSK−GEL SuperHM−H、
溶媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価し
た結果、Mn=68000、Mw=454000 であった。
【0131】更に、得られたPHAは、常法に従ってメ
タノリシスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質
量分析装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で
分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物
の同定を行なった。結果を表7〜表10 に示す。その結
果、表7〜表10 に示す通り、当該PHAは化学式[1
9]で表される3−ヒドロキシ−5−ベンゾイル吉草酸
(以下、必要に応じ3HBVと略す)をモノマーユニッ
トとして含むPHAであることが確認された。
【0132】
【化25】
【0133】このPHAについて、核磁気共鳴装置を用
いて、下記の測定条件で分析した。 <測定機器>FT−NMR:Bruker DPX400 共鳴周波数:1H= 400MHz <測定機器> 測定核種:1H 使用溶媒:CDCl3 reference:キャピラリ封入CDCl3 測定温度:室温 1H−NMRスペクトルチャートを図5、その同定結果
を表11にそれぞれ示す。
【0134】
【表11】
【0135】[実施例4]グルタミン酸ナトリウム 0.
5%(w/v)及びn−ヘキサノフェノン 0.1%(v/v)
を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラ
スコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0136】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により
回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0137】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを得た。
【0138】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。結果を表12 に示す。その結果、表12 に
示す通り、当該PHAは化学式[19]で表される3HB
Vをモノマーユニットとして含むPHAであることが確
認された。
【0139】
【表12】
【0140】[実施例5]酵母エキス 0.5%(w/v)
及びn−ヘキサノフェノン 0.1%(v/v)を含むM9培
地200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、
オートクレーブにより滅菌した。
【0141】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離により
回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0142】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを得た。
【0143】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。結果を表13 に示す。その結果、表13 に
示す通り、当該PHAは化学式[19]で表される3HB
Vをモノマーユニットとして含むPHAであることが確
認された。
【0144】
【表13】
【0145】[実施例6]グルタミン酸ナトリウム 0.
5%(w/v)及びn−フェノキシペンタン 0.1%(v/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0146】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分離によ
り回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0147】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを 23mg得た。
【0148】このPHAの分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、
カラム;東ソー TSK−GEL SuperHM−H、溶
媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した
結果、Mn=64000、Mw=141000であった。
【0149】更に、得られたPHAは、常法に従ってメ
タノリシスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質
量分析装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で
分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物
の同定を行なった。結果を表14 に示す。
【0150】
【表14】
【0151】その結果、表14 に示す通り、当該PHA
は化学式[20]で表される3−ヒドロキシ−5−フェノ
キシ吉草酸(以下、3HPxVと略す)をモノマーユニ
ットとして含むPHAであることが確認された。
【0152】
【化26】
【0153】[実施例7]ポリペプトン 0.5%(w/
v)及びn−フェノキシペンタン 0.1%(v/v)を含む
M9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに
入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0154】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分離によ
り回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0155】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを2mg得た。
【0156】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。結果を表15 に示す。その結果、表13 に
示す通り、当該PHAは化学式[20]で表される3HP
xVをモノマーユニットとして含むPHAであることが
確認された。
【0157】
【表15】
【0158】[実施例8] (1−(4−フルオロフェニル)−1−ヘキサノン(FP
HxO)の合成)四つ口丸底フラスコに 100mLのテトラヒ
ドロフランを入れ、4−フルオロベンゾイルクロライド
7.92 g(0.05mol)及びトリス(アセチルアセト
ン)鉄(III)0.53g(1.5mmol)を加え、窒素雰囲
気下で攪拌した。この溶液に、室温においてペンチルマ
グネシウムブロマイドを加えて、室温 10分間攪拌し
た。反応終了後、氷浴下において、希塩酸により酸性化
し、ジエチルエーテルにより有機相を抽出した。さらに
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて中和し、飽和塩化ナ
トリウム水溶液にて、有機相を洗浄した。有機相は、無
水硫酸マグネシウムにて脱水後、ジエチルエーテルをロ
ータリーエバポレーターにより留去し、真空ポンプによ
り乾燥し、粗製のFPHxOを得た。
【0159】精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)に
て単離し、更にn−ヘキサンにより再結晶を行ない、FPH
xO5.23gを得た。
【0160】得られた化合物は、以下の条件でNMR分
析を行なった。 <測定機器>FT−NMR:Bruker DPX400 共鳴周波数:1H= 400MHz <測定機器> 測定核種:1H 使用溶媒:CDCl3 reference:キャピラリ封入 TMS/CDCl3 測定温度:室温 1H−NMRスペクトルを図7に、その帰属結果(化学
式[21]参照)を表16 にそれぞれ示した。
【0161】
【表16】
【0162】
【化27】
【0163】また、得られた精製物は、ガスクロマトグ
ラフィー−質量分析装置(GC−MS、島津QP−505
0、EI法)で分析し、同定を行なった。そのGC−MS
スペクトルデータを図8に示す。その結果、FPHxOは、
GC−MS TIC エリア比で87%であった。
【0164】[実施例9]D−グルコース 0.5%、FPH
xO 0.05%を含むM9培地 200mLにシュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。5日間後、菌体を遠心分離によっ
て回収し、10%次亜塩素酸ナトリウム溶液に懸濁し、4
℃で2時間振盪してPHAを抽出した。抽出液を遠心分
離して沈殿を回収し、これを水洗したのち、真空乾燥し
てPHAを得た。
【0165】得られたPHAについて、核磁気共鳴装置
(FT−NMR:Bruker DPX400)を用いて、下記
の測定条件で分析した。 <測定条件> 測定核種:1H 使用溶媒:CDCl3(TMS/CDCl3をキャピラリ封
入でreferenceとして使用) 共鳴周波数:1H=400MHz 1H−NMRスペクトルを図9に、その帰属結果(化学
式[22]参照)を表17 にそれぞれ示した。
【0166】
【表17】
【0167】
【化28】
【0168】さらに、得られたPHAは、常法に従って
メタノリシスを行なったのち、ガスクロマトグラフィー
−質量分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)
で分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化
物の同定を行なった。その結果、表18 に示す通り、当
該PHAは3HFBzVをモノマーユニットとして含む
PHAであることが確認された。
【0169】
【表18】
【0170】このPHAの分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC;東ソー HLC−822
0、カラム;ポリマーラボラトリー PLgel MIXED
−C(5μm)、溶媒;クロロホルム、ポリスチレン換
算)により評価した結果、Mn=26,000、Mw=142,000
であった。
【0171】[実施例10]D−グルコース 0.5%、F
PHxO 0.1%を含むM9培地 200mLにシュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心分離によっ
て回収し、冷メタノールで一度洗浄して真空乾燥した。
【0172】この真空乾燥ペレットを 20mLのクロロホ
ルムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブレンフィルターで
ろ過したのち、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃
縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回
収して真空乾燥してPHAを得た。
【0173】このPHAについて、常法に従ってメタノ
リシスを行なったのち、ガスクロマトグラフィー−質量
分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。その結果を表19に示す。
【0174】
【表19】
【0175】上記の結果から、当該PHAは3HFBz
Vをモノマーユニットとして含むPHAであることが確
認された。
【0176】[実施例11]グルタミン酸ナトリウム
0.5%、FPHxO 0.1%を含むM9培地 200mLにシュー
ドモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125
ストローク/分で振盪培養した。7日間後、菌体を遠心
分離によって回収し、冷メタノールで一度洗浄して真空
乾燥した。
【0177】この真空乾燥ペレットを 20mLのクロロホ
ルムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブレンフィルターで
ろ過したのち、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃
縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回
収して真空乾燥してPHAを得た。
【0178】このPHAについて、常法に従ってメタノ
リシスを行なったのち、ガスクロマトグラフィー−質量
分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。その結果を表20に示す。
【0179】
【表20】
【0180】上記の結果から、当該PHAは3HFBz
Vをモノマーユニットとして含むPHAであることが確
認された。
【0181】[実施例12]グルタミン酸ナトリウム
0.5%、FPHxO 0.1%を含むM9培地 200mLにシュー
ドモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125
ストローク/分で振盪培養した。48時間後、菌体を遠心
分離によって回収し、冷メタノールで一度洗浄して真空
乾燥した。
【0182】この真空乾燥ペレットを 20mLのクロロホ
ルムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブレンフィルターで
ろ過したのち、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃
縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回
収して真空乾燥してPHAを得た。
【0183】このPHAについて、常法に従ってメタノ
リシスを行なったのち、ガスクロマトグラフィー−質量
分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同
定を行なった。その結果を表21に示す。
【0184】
【表21】
【0185】上記の結果から、当該PHAは3HFBz
Vをモノマーユニットとして含むPHAであることが確
認された。
【0186】[実施例13]ポリペプトン 0.5%(w
/v)及びn−フェノキシヘプタン 0.1%(v/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0187】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分離によ
り回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0188】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを4mg得た。
【0189】このPHAの分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、
カラム;東ソー TSK−GEL SuperHM−H、溶
媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した
結果、Mn=52000、Mw=122000であった。
【0190】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユットのメチルエステル化物の同定
を行なった。結果を表22 に示す。
【0191】その結果、表22 に示す通り、当該PHA
は3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸及び3−ヒド
ロキシ−7−フェノキシヘプタン酸をモノマーユニット
として含むPHAであることが確認された。
【0192】
【表22】
【0193】[実施例14]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌した5−(4−ビニ
ルフェニル)ペンタン を濃度 0.1%(v/v)となるよ
うに加えてよく攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・
YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培
養した。120時間後、菌体を遠心分離により回収した。
【0194】次いで、グルコース 0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌した5−(4−ビニルフェニル)ペンタン を
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分
離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾
燥した。
【0195】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、30℃で 48時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを3mg得た。
【0196】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=12000、Mw=21000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−(4−ビニルフ
ェニル)吉草酸ユニットを 97%含み、それ以外のユニ
ットが3−ヒドロキシ酪酸であるPHAであることが確
認された。
【0197】[実施例15]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌した5−(4−ビ
ニルフェニル)ペンタン を濃度 0.1%(v/v)となる
ように加えてよく攪拌し、シュードモナス・チコリアイ
・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。120時間後、菌体を遠心分離により回収し
た。
【0198】次いで、ピルビン酸ナトリウム 0.5%
(w/v)を含み、窒素源であるNH4Clを含まないM
9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに入
れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを室温
に戻し、フィルター滅菌した5−(4−ビニルフェニ
ル)ペンタン を濃度 0.1%(v/v)となるように加え
てよく攪拌し、回収された菌体を培地中に再懸濁して、
30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。120時間
後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一
度洗浄して凍結乾燥した。
【0199】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、30℃で 48時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを5mg得た。
【0200】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=8000、Mw=16000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−(4−ビニルフ
ェニル)吉草酸ユニットを 99%含み、それ以外のユニ
ットが3−ヒドロキシ酪酸であるPHAであることが確
認された。
【0201】[実施例16]リンゴ酸ナトリウム 0.5
%(w/v)及びn−フェノキシペンタン 0.1%(v/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0202】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分離によ
り回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホルムに懸濁
し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液
を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過した
後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メ
タノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾
燥してPHAを 26mg得た。
【0203】このPHAの分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、
カラム;東ソー TSK−GEL SuperHM−H、溶
媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した
結果、Mn=66000、Mw=142000であった。
【0204】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユットのメチルエステル化物の同定
を行なった。結果を表23 に示す。
【0205】その結果、表23 に示す通り、当該PHA
は3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸をモノマーユ
ニットとして含むPHAであることが確認された。
【0206】
【表23】
【0207】[実施例17]n−ノナン酸 0.1%(v/
v)及びn−フェノキシペンタン 0.1%(v/v)を含む
M9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに
入れて、オートクレーブにより滅菌した。
【0208】フラスコを室温に戻し、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125 ストローク
/分で振盪培養した。120時間後、菌体を遠心分離によ
り回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0209】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを 13mg得た。
【0210】このPHAの分子量をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、
カラム;東ソー TSK−GEL SuperHM−H、溶
媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した
結果、Mn=51000、Mw=130000であった。
【0211】得られたPHAは、常法に従ってメタノリ
シスを行なった後、ガスクロマトグラフィー−質量分析
装置(GC−MS、島津QP−5050、EI法)で分析
し、PHAモノマーユットのメチルエステル化物の同定
を行なった。結果を表24に示す。
【0212】その結果、表24に示す通り、当該PHA
は3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉草酸をモノマーユ
ニットとして含むPHAであることが確認された。
【0213】
【表24】
【0214】[実施例18]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収し、一度洗浄して凍結乾
燥した。
【0215】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを77mg得た。
【0216】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=51000、Mw=102000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 71%含み、それ以外のユニットが炭素数
4から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン
酸であるPHAであることが確認された。
【0217】[実施例19]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0218】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0219】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを92mg得た。
【0220】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=49000、Mw=103000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを66%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0221】[実施例20]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0222】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0223】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを145mg得た。
【0224】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=48000、Mw=96000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 72%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸
であるPHAであることが確認された。
【0225】[実施例21]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0226】次いで、窒素源であるNH4Clを含まない
M9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに
入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを室
温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを濃
度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、回
収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 ストロ
ーク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離に
より回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0227】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを64mg得た。
【0228】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=52000、Mw=99000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 73%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0229】[実施例22]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。48時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0230】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0231】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを155mg得た。
【0232】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=48000、Mw=101000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 78%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0233】[実施例23]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。48時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0234】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0235】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを110mg得た。
【0236】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=46000、Mw=97000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 91%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0237】[実施例24]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。48時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0238】次いで、窒素源であるNH4Clを含まない
M9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに
入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを室
温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを濃
度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、回
収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 ストロ
ーク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離に
より回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0239】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを41mg得た。
【0240】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=44000、Mw=88000 であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 95%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0241】[実施例25]ノナン酸0.1%(w/v)を含む
M9寒天培地上のYN2株のコロニーを滅菌した生理食塩
水に懸濁し、600nmでの濁度が1.0となるように調整し
た。予め作製しておいた、炭素源を含まないM9寒天倍
地40枚に、上記懸濁液を塗布し,ノナン雰囲気下で、30
℃で静置培養した。48時間後、菌体を回収した後,生理
食塩水2mlに懸濁した。
【0242】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0243】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを9mg得た。
【0244】得られたPHAを実施例3と同様の方法で
1H−NMR分析を行なったところ、3−ヒドロキシ−
5−フェニル吉草酸ユニットを 45%含み、それ以外の
ユニットが炭素数4から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロ
キシアルカン酸であることが確認された。
【0245】[実施例26]ノナン酸0.1%を含むM9寒
天培地上のYN2株のコロニーを滅菌した生理食塩水に懸
濁し、600nmでの濁度が1.0となるように調製した。予め
作製しておいた、炭素源を含まないM9寒天培地40枚に、
上記懸濁液を塗布し、ノナン雰囲気下で、30℃で静置培
養した。48時間後、菌体を回収した後、生理食塩水2ml
に懸濁した。
【0246】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0247】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを83mg得た。
【0248】得られたPHAを実施例3と同様の方法で
1H−NMR分析を行なったところ、3−ヒドロキシ−
5−フェニル吉草酸ユニットを 13%含み、それ以外の
ユニットが炭素数4から12までの飽和・不飽和の3-ヒド
ロキシアルカン酸であることが確認された。
【0249】[実施例27]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−ヘキサノフ
ェノンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0250】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−ヘキサノフェノンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、
冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0251】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを51mg得た。
【0252】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=88000、Mw=238000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−ベンゾイル吉草
酸ユニットを 38%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0253】[実施例28]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−ヘキサノフ
ェノンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。90時間
後、菌体を遠心分離により回収した。
【0254】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−ヘキサノフェノン
を濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌
し、回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125
ストローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心
分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結
乾燥した。
【0255】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを44mg得た。
【0256】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=107000、Mw=203000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−ベンゾイル吉
草酸ユニットを 32%含み、それ以外のユニットが炭素
数4から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン
酸であるPHAであることが確認された。
【0257】[実施例29]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−フェノキシ
ペンタンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよ
く攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植
菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。90時
間後、菌体を遠心分離により回収した。
【0258】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−フェノキシペンタンを濃度 0.1%(v
/v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体
を培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振
盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、
冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0259】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを54mg得た。
【0260】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=72000、Mw=158000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉
草酸ユニットを 60%含み、それ以外のユニットが炭素
数4から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン
酸であるPHAであることが確認された。
【0261】[実施例30]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−フェノキシ
ペンタンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよ
く攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植
菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。90時
間後、菌体を遠心分離により回収した。
【0262】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−フェノキシペンタ
ンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌
し、回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125
ストローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心
分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結
乾燥した。
【0263】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを42mg得た。
【0264】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=78000、Mw=156000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェノキシ吉
草酸ユニットを 60%含み、それ以外のユニットが炭素
数4から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン
酸であるPHAであることが確認された。
【0265】[実施例31]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。600nmで
の濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピル
ケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、振盪培養を継続した。90時間後、菌体を遠心分
離により回収し、一度洗浄して凍結乾燥した。
【0266】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを54mg得た。
【0267】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=30000、Mw=63000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 37%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0268】[実施例32]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。600nm
での濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピ
ルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよ
く攪拌し、振盪培養を継続した。48時間後、菌体を遠心
分離により回収し、一度洗浄して凍結乾燥した。
【0269】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを67mg得た。
【0270】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=30000、Mw=66000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを79%含み、それ以外のユニットが3−ヒドロ
キシ酪酸であるPHAであることが確認された。
【0271】[実施例33]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌
し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、
30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。600nmでの
濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピルケ
トンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心分離
により回収した。
【0272】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0273】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを12mg得た。
【0274】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=50000、Mw=110000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 86%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0275】[実施例34] グルコース 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。600nm
での濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピ
ルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよ
く攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心
分離により回収した。
【0276】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0277】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを87mg得た。
【0278】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=53000、Mw=106000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 86%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0279】[実施例35]ポリペプトン0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。600nmで
の濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピル
ケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心分
離により回収した。
【0280】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0281】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを150mg得た。
【0282】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=66000、Mw=145000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 83%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0283】[実施例36]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベ
ンゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。600nm
での濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピ
ルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよ
く攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心
分離により回収した。
【0284】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0285】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを120mg得た。
【0286】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=56000、Mw=112000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 91%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0287】[実施例37]グルコース0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・YN
2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養し
た。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロプ
ロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加え
てよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を
遠心分離により回収した。
【0288】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v)となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を
培地中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪
培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷
メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0289】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを12mg得た。
【0290】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=44000、Mw=119000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 87%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0291】[実施例38]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・YN
2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養し
た。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロプ
ロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加え
てよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を
遠心分離により回収した。
【0292】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0293】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを47mg得た。
【0294】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=56000、Mw=118000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 33%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0295】[実施例39]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・Y
N2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養
した。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロ
プロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加
えてよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体
を遠心分離により回収した。
【0296】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度0.1%(v/v)
となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を培地
中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪培養
した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタ
ノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0297】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを150mg得た。
【0298】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=64000、Mw=134000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 77%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0299】[実施例40]ポリペプトン 0.5%(w
/v)を含むM9培地200mLを調製し、500mL容の振盪
フラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フ
ラスコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・Y
N2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養
した。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロ
プロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加
えてよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体
を遠心分離により回収した。
【0300】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125 スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0301】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で 20時間攪拌してPHAを抽出し
た。抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで
濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮
液を冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収し
て真空乾燥してPHAを117mg得た。
【0302】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=63000、Mw=126000 であった。また、得ら
れたPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析
を行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草
酸ユニットを 83%含み、それ以外のユニットが炭素数4
から12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸で
あるPHAであることが確認された。
【0303】[実施例41]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度0.1%(v/v)となるように加えてよく攪拌
し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、
30℃、125 ストローク/分で振盪培養した。600nmでの
濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピルケ
トンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心分離
により回収した。
【0304】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地200mLを
調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートクレ
ーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィルタ
ー滅菌したn−アミルベンゼンを濃度0.1%(v/v)、
ジシクロプロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となる
ように加えてよく攪拌し、回収された菌体を培地中に再
懸濁して、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。9
0時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノール
にて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0305】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを3mg得た。
【0306】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=43000、Mw=90000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 88%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0307】[実施例42]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベン
ゼンを濃度 0.1%(v/v)となるように加えてよく攪
拌し、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌
し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。600nmで
の濁度が0.1になった時点で、さらにジシクロプロピル
ケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく
攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を遠心分
離により回収した。
【0308】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコに
入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを室
温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを濃
度 0.1%(v/v)、ジシクロプロピルケトンを濃度0.
05%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、回収され
た菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125ストローク/
分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離により回
収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0309】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを54mg得た。
【0310】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=30000、Mw=60000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 76%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0311】[実施例43]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・YN
2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養し
た。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロプ
ロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加え
てよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を
遠心分離により回収した。
【0312】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
み、窒素源であるNH4Clを含まないM9培地 200mL
を調製し、500mL容の振盪フラスコに入れて、オートク
レーブにより滅菌した。フラスコを室温に戻し、フィル
ター滅菌したn−アミルベンゼンを濃度 0.1%(v/
v) 、ジシクロプロピルケトンを濃度0.05%(v/v)
となるように加えてよく攪拌し、回収された菌体を培地
中に再懸濁して、30℃、125 ストローク/分で振盪培養
した。90時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタ
ノールにて一度洗浄して凍結乾燥した。
【0313】この凍結乾燥ペレットを 20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径 0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを5mg得た。
【0314】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=40000、Mw=84000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを 87%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0315】[実施例44]グルコース 0.5%(w/
v)を含むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フ
ラスコに入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラ
スコを室温に戻し、シュードモナス・チコリアイ・YN
2株を植菌し、30℃、125 ストローク/分で振盪培養し
た。600nmでの濁度が0.1になった時点で、ジシクロプ
ロピルケトンを濃度0.05%(v/v)となるように加え
てよく攪拌し、振盪培養を継続した。14時間後、菌体を
遠心分離により回収した。
【0316】次いで、グルコース0.5%(w/v)を含
むM9培地 200mLを調製し、500mL容の振盪フラスコ
に入れて、オートクレーブにより滅菌した。フラスコを
室温に戻し、フィルター滅菌したn−アミルベンゼンを
濃度 0.1%(v/v) ) 、ジシクロプロピルケトンを
濃度0.05%(v/v)となるように加えてよく攪拌し、
回収された菌体を培地中に再懸濁して、30℃、125スト
ローク/分で振盪培養した。90時間後、菌体を遠心分離
により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して凍結乾燥
した。
【0317】この凍結乾燥ペレットを20mLクロロホル
ムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。
抽出液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過
した後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を
冷メタノールで再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真
空乾燥してPHAを26mg得た。
【0318】得られたPHAの分子量は、実施例3と同
様の方法でGPC分析を行なうことで求めた。その結
果、Mn=43000、Mw=77000であった。また、得られ
たPHAを実施例3と同様の方法で1H−NMR分析を
行なったところ、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸
ユニットを30%含み、それ以外のユニットが炭素数4か
ら12までの飽和・不飽和の3-ヒドロキシアルカン酸であ
るPHAであることが確認された。
【0319】
【発明の効果】本発明により、モノマーユニットに芳香
族置換基をもつポリヒドロキシアルカノエートを効率よ
く合成することが可能となった。
【0320】とりわけ、芳香族置換基をもつアルカン
を、モノマーユニットに芳香族置換基をもつポリヒドロ
キシアルカノエートに変換する能力を有する微生物を用
いることで合成効率を上げることが可能となった。また
アルカン酸化系の効果的な誘導物質であるジシクロプロ
ピルケトンによりアルカン酸化系を誘導することで、置
換アルカンから置換アルカン酸への代謝能力が向上し、
これにより生産されるポリヒドロキシアルカノエートの
収率ならびに純度を向上させることが可能となった。こ
れにより、機能性ポリマーとして有用な当該ポリヒドロ
キシアルカノエートが効率的に生産でき、医用材料、撥
水性材料等の各分野への応用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるアミルベンゼン 0.1%を加
えた系において得られたPHAについてメタノリシス処
理し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキシ酪酸メチ
ルのマススペクトルを示す。
【図2】実施例1におけるアミルベンゼン 0.1%を加
えた系において得られたPHAについてメタノリシス処
理し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキシオクタン
酸メチルのマススペクトルを示す。
【図3】実施例1におけるアミルベンゼン 0.1%を加
えた系において得られたPHAについてメタノリシス処
理し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキシデカン酸
メチルのマススペクトルを示す。
【図4】実施例1におけるアミルベンゼン 0.1%加え
た系において得られたPHAについてメタノリシス処理
し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキシ−5−フェ
ニル吉草酸メチルのマススペクトルを示す。
【図5】実施例3における1H−NMRスペクトルチャ
ートを示す。
【図6】実施例6において得られたPHAについてメタ
ノリシス処理し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキ
シ−5−フェノキシ吉草酸メチルのTIC及びマススペ
クトルを示す。
【図7】実施例8における1H−NMRスペクトルチャ
ートを示す。
【図8】実施例8において得られたPHAについてメタ
ノリシス処理し、GC−MS測定した際の3−ヒドロキ
シ−5−(4−フルオロベンゾイル)吉草酸メチルのT
IC及びマススペクトルを示す。
【図9】実施例9における1H−NMRスペクトルチャ
ートを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:38) (72)発明者 本間 務 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 須川 悦子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 矢野 哲哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 4B064 AD83 AD85 CA02 CB25 CC01 CC03 CD05 CD06 CD07 CD09 CD10 CD13 CD19 CD20 4B065 AA41X AC20 BB06 BB07 BB08 BB10 BB15 BB16 BB18 BB19 BC01 BC50 CA12 CA54

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、Rは置換芳香環を含む残基を示し、nは0〜9か
    ら選択される任意の整数を表す)で示される置換アルカ
    ン群より選ばれた少なくとも一種を出発化合物とし、下
    記一般式(2): 【化2】 (式中、Rは置換芳香環を含む残基を示し、mは0〜9
    から選択される任意の整数を表す)で示される、3−ヒ
    ドロキシ置換アルカノエートユニット群より選ばれた少
    なくとも一種を分子中に含むポリヒドロキシアルカノエ
    ートを生産する工程を有することを特徴とするポリヒド
    ロキシアルカノエートの製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)及び(2)におけるR、即
    ち置換芳香環を含む残基が、化学式(3): 【化3】 (式中、R1は芳香環への置換基を示し、R1はH原子、
    CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、
    C3H7基、CH2=CH基、CF3基、C2F5基、C3F7
    基から選択された少なくとも一種である。)で示される
    置換フェニル残基群、及び、化学式(4): 【化4】 (式中、R2は芳香環への置換基を示し、R2はH原子、
    CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、
    C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7基から選択され
    た少なくとも一種である。)で示される置換フェノキシ
    残基群、及び、化学式(5): 【化5】 (式中、R3は芳香環への置換基を示し、R3はH原子、
    CN基、NO2基、ハロゲン原子、CH3基、C2H5基、
    C3H7基、CF3基、C2F5基、C3F7基から選択され
    た少なくとも一種である。)で示される置換ベンゾイル
    残基群である請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1から2のいずれかに記載の生産
    工程が、一般式(1)で示される置換アルカン群より選
    ばれた少なくとも一種を出発化合物とし、一般式(2)
    で示される3−ヒドロキシ置換アルカノエートユニット
    群より選ばれた少なくとも一種を分子中に含むポリヒド
    ロキシアルカノエートを生産する能力を有する微生物の
    存在下で行なわれる、請求項1から2のいずれかに記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)中に示されるn、一般式
    (2)中に示されるmの関係が、下記数式(1): m=n−2l・・・(1) (式中lは0≦l<(1/2)nなる任意の整数)で表され
    る請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 該ポリヒドロキシアルカノエートが、ポ
    リマー分子中に含まれるユニットとして、前記一般式
    (2)で示されるユニットに加えて、下記一般式
    (6): 【化6】 (式中、pは、0〜8から選択される任意の整数を表し、
    ポリマー中において、一つ以上の値をとり得る)で示さ
    れる3−ヒドロキシ−アルカン酸ユニット、あるいは、
    下記一般式(7): 【化7】 (式中、zは、3および5から選択される任意の整数を
    表し、ポリマー中において、一つ以上の値をとり得る)
    で示される3−ヒドロキシ−アルカ−5−エン酸ユニッ
    トのうち、少なくとも1種類をポリマー分子中に含む請
    求項3に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 該ポリヒドロキシアルカノエートの数平
    均分子量が 5000 から 1000000 の範囲である請求項1
    から5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(1)で示される置換アルカン群
    より選ばれた少なくとも一種を含む培地中で該微生物を
    培養する工程を有する、請求項3に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 ジシクロプロピルケトンを含む培地中で
    該微生物を培養する工程をさらに有する、請求項7に記
    載の製造方法。
  9. 【請求項9】 該培地がポリペプトンを含有している請
    求項7あるいは8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 該培地が酵母エキスを含有している請
    求項7あるいは8に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 該培地が糖類を含有している請求項7
    あるいは8に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 培地中に含有される糖類は、グリセロ
    アルデヒド、エリトロース、アラビノース、キシロー
    ス、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクト
    ース、グリセロール、エリトリトール、キシリトール、
    グルコン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、マルトー
    ス、スクロース、ラクトースからなる群から選択される
    1種類以上の化合物である請求項11に記載の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 該培地が有機酸またはその塩を含有し
    ている請求項7あるいは8に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 培地中に含有される有機酸またはその
    塩は、ピルビン酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、コハク
    酸、あるいはこれらの塩からなる群から選択される1つ
    以上の化合物である請求項13に記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 該培地がアミノ酸またはその塩を含有
    している請求項7あるいは8に記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 培地中に含有されるアミノ酸またはそ
    の塩は、グルタミン酸、アスパラギン酸あるいはこれら
    の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物である
    請求項15に記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 該培地が炭素数4〜12の直鎖アルカ
    ン酸あるいはその塩を含有している請求項7あるいは8
    に記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−1)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびにポリペプ
    トンを含有する培地中で微生物を培養する工程と、これ
    に続く、(工程1−2)前記一般式(1)で示される置
    換アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに有機
    酸またはその塩を含有する培地中で、前記工程1−1で
    培養された微生物を更に培養する工程とを有する、少な
    くとも二段階以上の培養で行なう請求項7に記載の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−1)ジシクロプロピルケトンならびにポ
    リペプトンを含有し、さらに前記一般式(1)で示され
    る置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有す
    ることもある培地中で微生物を培養する工程と、これに
    続く、(工程1−2)前記一般式(1)で示される置換
    アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに有機酸
    またはその塩を含有する培地中で、前記工程1−1で培
    養された微生物を更に培養する工程とを有する、少なく
    とも二段階以上の培養で行なう請求項8に記載の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−1) ジシクロプロピルケトンならびに
    ポリペプトンを含有し、さらに前記一般式(1)で示さ
    れる置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有
    することもある培地中で微生物を培養する工程と、これ
    に続く、(工程1−2)前記一般式(1)で示される置
    換アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに有機
    酸またはその塩、さらにジシクロプロピルケトンを含有
    する培地中で、前記工程1−1で培養された微生物を更
    に培養する工程とを有する、少なくとも二段階以上の培
    養で行なう請求項8に記載の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−1)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびにポリペプ
    トンを含有する培地中で微生物を培養する工程と、これ
    に続く、(工程1−2)前記一般式(1)で示される置
    換アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに有機
    酸またはその塩、さらにジシクロプロピルケトンを含有
    する培地中で、前記工程1−1で培養された微生物を更
    に培養する工程とを有する、少なくとも二段階以上の培
    養で行なう請求項8に記載の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記工程1−2で用いる培地中に含有
    される有機酸またはその塩は、ピルビン酸、リンゴ酸、
    乳酸、クエン酸、コハク酸あるいはこれらの塩からなる
    群から選択される1つ以上の化合物である請求項18か
    ら21の何れかに記載の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−3)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類を含
    有する培地中で微生物を培養する工程と、これに続く、
    (工程1−4)前記一般式(1)で示される置換アルカ
    ン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類を含有す
    る培地中で、前記工程1−3で培養された微生物を更に
    培養する工程とを有する、少なくとも二段階以上の培養
    で行なう請求項7に記載の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−3)ジシクロプロピルケトンならびに糖
    類を含有し、さらに前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有することも
    ある培地中で微生物を培養する工程と、これに続く、
    (工程1−4)前記一般式(1)で示される置換アルカ
    ン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類を含有す
    る培地中で、前記工程1−3で培養された微生物を更に
    培養する工程とを有する、少なくとも二段階以上の培養
    で行なう請求項8に記載の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−3)ジシクロプロピルケトンならびに糖
    類を含有し、さらに前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有することも
    ある培地中で微生物を培養する工程と、これに続く、
    (工程1−4)前記一般式(1)で示される置換アルカ
    ン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類、さらに
    ジシクロプロピルケトンを含有する培地中で、前記工程
    1−3で培養された微生物を更に培養する工程とを有す
    る、少なくとも二段階以上の培養で行なう請求項8に記
    載の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−3)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類を含
    有する培地中で微生物を培養する工程と、これに続く、
    (工程1−4)前記一般式(1)で示される置換アルカ
    ン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類、さらに
    ジシクロプロピルケトンを含有する培地中で、前記工程
    1−3で培養された微生物を更に培養する工程とを有す
    る、少なくとも二段階以上の培養で行なう請求項8に記
    載の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−5)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびにポリペプ
    トンを含有する培地中で微生物を培養する工程と、これ
    に続く、(工程1−6)前記一般式(1)で示される置
    換アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類
    を含有する培地中で、前記工程1−5で培養された微生
    物を更に培養する工程とを有する、少なくとも二段階以
    上の培養で行なう請求項7に記載の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−5)ジシクロプロピルケトンならびにポ
    リペプトンを含有し、さらに前記一般式(1)で示され
    る置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有す
    ることもある培地中で微生物を培養する工程と、これに
    続く、(工程1−6)前記一般式(1)で示される置換
    アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類を
    含有する培地中で、前記工程1−5で培養された微生物
    を更に培養する工程とを有する、少なくとも二段階以上
    の培養で行なう請求項8に記載の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−5)ジシクロプロピルケトンならびにポ
    リペプトンを含有し、さらに前記一般式(1)で示され
    る置換アルカン群より選ばれた少なくとも一種を含有す
    ることもある培地中で微生物を培養する工程と、これに
    続く、(工程1−6)前記一般式(1)で示される置換
    アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖類、
    さらにジシクロプロピルケトンを含有する培地中で、前
    記工程1−5で培養された微生物を更に培養する工程と
    を有する、少なくとも二段階以上の培養で行なう請求項
    8に記載の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記培養工程において、微生物の培養
    は、(工程1−5)前記一般式(1)で示される置換ア
    ルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびにポリペプ
    トンを含有する培地中で微生物を培養する工程と、これ
    に続く、(工程1−6)前記一般式(1)で示される置
    換アルカン群より選ばれた少なくとも一種ならびに糖
    類、さらにジシクロプロピルケトンを含有する培地中
    で、前記工程1−5で培養された微生物を更に培養する
    工程とを有する、少なくとも二段階以上の培養で行なう
    請求項8に記載の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記工程1−3、工程1−4、工程1
    −5ならびに工程1−6で用いる培地中に含有される糖
    類は、グリセロアルデヒド、エリトロース、アラビノー
    ス、キシロース、グルコース、ガラクトース、マンノー
    ス、フルクトース、グリセロール、エリトリトール、キ
    シリトール、グルコン酸、グルクロン酸、ガラクツロン
    酸、マルトース、スクロース、ラクトースからなる群か
    ら選択される1つ以上の化合物である請求項23から3
    0の何れかに記載の製造方法。
  32. 【請求項32】 該微生物が、アルカンモノオキシゲナ
    ーゼを有している微生物である請求項3から31のいず
    れかに記載の製造方法。
  33. 【請求項33】 該微生物が、シュードモナス・チコリ
    アイ YN2株(Pseudomonas cichorii YN2;FE
    RM BP−7375)である請求項32に記載の製造方
    法。
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