JP2003047475A - 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子 - Google Patents

新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子

Info

Publication number
JP2003047475A
JP2003047475A JP2001237183A JP2001237183A JP2003047475A JP 2003047475 A JP2003047475 A JP 2003047475A JP 2001237183 A JP2001237183 A JP 2001237183A JP 2001237183 A JP2001237183 A JP 2001237183A JP 2003047475 A JP2003047475 A JP 2003047475A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxytocin
cys
vasopressin
superfamily
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001237183A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoko Kuroda
京子 黒田
Eiko Iwakoshi
栄子 岩越
Hiroyuki Namikata
宏之 南方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Ltd filed Critical Suntory Ltd
Priority to JP2001237183A priority Critical patent/JP2003047475A/ja
Publication of JP2003047475A publication Critical patent/JP2003047475A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マダコの直腸から単離、精製されるオキシト
シン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペ
プチドを提供し、分子レベルでの構造活性相関の研究を
通じて、医薬および農薬等への新たなアプローチを与え
る。 【解決手段】 9個のアミノ酸配列からなり、N末端か
ら5番目のアミノ酸がSerである、オキシトシン/バ
ソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドで
あり、特に、次の特性:1) アミノ酸残基数が9;
2) N末端がCys;3) C末端から5つのアミノ
酸が次のアミノ酸配列式(I):−Ser−Cys−P
ro−Ile−Gly−NH (I)で表わさ
れ、N末端のCysとN末端から6番目のCysとがジ
スルフィド結合している。より具体的には、以下のアミ
ノ酸配列式(2):H−Cys−Phe−Trp−Th
r−Ser−Cys−Pro−Ile−Gly−NH
(2)(Cys残基はジスルフィド結合してい
る)で示されるペプチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なペプチドに関
し、さらに詳細には、マダコ(Octopusvulg
aris)の腸管から得られる、マダコの直腸に対する
収縮活性を有する新規オキシトシン/バソプレシンスー
パーファミリーに分類されるペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】脳下垂体後葉からは、視床下部の神経分
泌細胞で産生されたペプチドホルモンが血中に放出さ
れ、末梢の標的器官に直接作用する。これらのペプチド
ホルモンにオキシトシンおよびバソプレシンという構造
の類似したペプチドが知られている。オキシトシンは子
宮筋収縮作用と乳汁射出作用を示し、バソプレシンは、
主に昇圧作用および抗利尿作用を示す。脊椎動物では、
各綱の動物に見られるペプチドがよく似たアミノ酸配列
を持つ。例えば哺乳類ではオキシトシンとバソプレシン
が、両生類では、メソトシンとバソトシン、魚類ではイ
ソトシンとバソトシンが、別々のニューロンに存在する
とされている。これらのペプチドは、アミノ酸配列の類
似性に加えて前駆体タンパク質の構造も類似しており、
総称してオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリ
ーペプチドと呼ばれている。
【0003】なお、本明細書においては使用する「オキ
シトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類され
るペプチド」という用語は、特許請求の範囲を含め、オ
キシトシンファミリーペプチド、バソプレシンファミリ
ーペプチドおよびオキシトシン/バソプレシンスーパー
ファミリーペプチドの3者を含むペプチドを総称する用
語として使用している。
【0004】無脊椎動物では、軟体動物 (L.J.C
ruzら、J.Biol.Chem.262,1582
1−15824,1987:R.E.van Kest
erenら、Prc.Natl.Acad.Sci.U
SA,89,4593−4597,1992)および環
形動物(M.Salzetら、Eur.J.Bioch
em.,217,897−903,1993)から単離
されたコノプレシン、節足動物のバッタペプチド(J.
P.Prouxら、Biochem.Biophys.
Chem.Commun.,149,180−186,
1987)、環形動物のアネトシン(O.Matsus
himaら、Biochem.Biophys.Che
m.Commun.,198,393−399,199
4)、およびマダコの大静脈神経内分泌系から単離され
たセファロトシン(G.Reich,Neurosc
i.Lett.,134,191−194,1992)
が知られている。そして無脊椎動物において見出されて
いるこれらペプチドは、オキシトシンとしての作用と、
バソプレシンとしての作用の両方を持つものとされてお
り、無脊椎動物では1種類だったものが分化、進化の過
程でオキシトシンとバソプレシンに分かれていったと考
えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、新たなオキシトシン/バソプレシンスーパーファミ
リーに分類されるペプチドを見出し、その構造を明らか
にするとともに、その前駆体ポリペプチドの構造、さら
には当該前駆体ポリペプチドをコードするDNAの構造
を明らかにして、これらオキシトシン/バソプレシンス
ーパーファミリーに分類されるペプチドの構造−活性相
関の研究や、オキシトシン/バソプレシンスーパーファ
ミリーに分類されるペプチドの分化、進化の過程を解明
しようとするものである。また本発明は、オキシトシン
/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチ
ドを見出す方法を提供しようとするものである。さらに
農薬または医薬品開発における基礎化合物としても利用
可能な、新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファ
ミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプ
チドを容易にかつ大量に製造する方法を提供することを
も課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、今回マダコの腸管から、直腸を収縮させる作用を
持つ、セファロトシンとは異なる新たなペプチドを単離
した。無脊椎動物では、オキシトシン/バソプレシンス
ーパーファミリーに分類されるペプチドは同一の動物か
ら一種のペプチドしか単離されておらず、単一のペプチ
ドがオキシトシン様およびバソプレシン様の両方の作用
を示すとされてきた。しかしながら、マダコから二種の
ペプチドが単離されたことは初めての例である。これは
新たな複数のファミリーペプチドの存在を示唆するもの
である。
【0007】しかして本発明は、9個のアミノ酸残基の
配列からなり、N末端から5番目のアミノ酸がSerで
ある、オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリー
に分類されるペプチドを提供する。
【0008】そのなかでも、本発明は特に、次の特性: アミノ酸残基数が9であり; N末端がCysであり; C末端から5つのアミノ酸が次のアミノ酸配列式
(I): −Ser−Cys−Pro−Ile−Gly−NH (I) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
sとがジスルフィド結合している、オキシトシン/バソ
プレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドを提
供する。
【0009】より具体的な本発明は、特に、次のアミノ
酸配列式(1): H−Cys−Phe−Trp−Thr−Ser−Cys−Pro−Ile−Gl y−NH (1) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
sとがジスルフィド結合している、オキシトシン/バソ
プレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドを提
供する。
【0010】すなわち、本発明者らはマダコ(Octo
pus vulgaris)の直腸から、直腸を収縮さ
せる作用を有するペプチドを得るべく探索を行い、上記
アミノ酸配列式(1)で表されるペプチド(本ペプチド
を、「オクトシン」と命名した。)を分離、精製し、そ
の化学構造を決定すると共に、全合成によりその構造お
よび生理活性を確認した。(なお、本明細書中において
は、アミノ酸残基は、IUPACおよびIUBの定める
3文字表記により表記する。)
【0011】さらに本発明者らは、上記のオクトシンの
アミノ酸配列、およびセファロトシンのアミノ酸配列を
もとにプライマーを作成し、マダコの脳から調製したt
otal RNAに対して、逆転写ポリメラーゼ連鎖反
応(RT−PCR)法などを用いた遺伝子配列の解析手
段を組み合わせることにより、オキシトシン/バソプレ
シンスーパーファミリーに分類されるオクトシン、およ
びセファロトシンの前駆体であるポリペプチドの全一次
アミノ酸配列は、それぞれ配列番号2および配列番号3
で示されることを明らかにした。また、これらの前駆体
ポリペプチドをコードする遺伝子は、それぞれ配列番号
4および配列番号5に示す塩基配列を有するものである
ことを明らかにした。
【0012】したがって、本発明は別の態様として、配
列番号2または3で表わされるアミノ酸配列または、そ
の一部が欠失もしくは置換したアミノ酸配列、あるいは
該アミノ酸配列またはその一部が欠失もしくは置換した
アミノ酸配列に1個から複数個のアミノ酸が付加したア
ミノ酸配列を有する、オキシトシン/バソプレシンスー
パーファミリーに分類されるペプチドの前駆体ポリペプ
チドを、また、別の態様としては、かかるオキシトシン
/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチ
ドの前駆体ポリペプチドをコードする遺伝子を提供す
る。
【0013】さらに別の態様として、本発明は、かかる
オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類
されるペプチドの前駆体ポリペプチドをコードする遺伝
子を用いた前駆体ポリペプチド、およびオキシトシン/
バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチド
の製造方法を提供する。
【0014】さらにまた別の態様として、本発明は同様
のアミノ酸配列を有する新規なオキシトシン/バソプレ
シンスーパーファミリーに分類されるペプチドを他の生
物種においてスクリーニングおよびクローニングする方
法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明が提供する新規ペプチド
は、無脊椎動物の腸管収縮作用を有するオキシトシン/
バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチド
であり、マダコ(Octopus vulgaris
から、例えば以下の方法により単離、精製することがで
きる。
【0016】すなわち、マダコの腸管を粉砕後煮沸し、
その抽出液に酢酸を3%濃度になるように加えホモゲナ
イズし、冷却後遠心分離して粗抽出物を得る。この粗抽
出物をC18カートリッジ(例えばSep−Pak(登
録商標)Cartridges:Waters社製)に
吸着させた後、0.1%トリフルオロ酢酸(以下、TF
Aと略す)を含む60%メタノールで溶出してペプチド
画分を分取して、この画分をイオン交換クロマトグラフ
ィー、逆相クロマトグラフィー等に付して、目的とする
ペプチドを分離、精製することができる。
【0017】また、本発明のペプチドはアミノ酸残基数
9のペプチドであるため、通常のペプチド合成機(例え
ばアプライド バイオシステムズ社製全自動ペプチド合
成機433A型)を用いた固相合成法や、通常の有機合
成化学的手法により容易に合成することができる。これ
らの方法で得られた粗ペプチドは、必要であれば逆相高
速液体クロマトグラフィーや結晶化等の通常の精製手法
によって、精製することができる。
【0018】一方、マダコのオキシトシン/バソプレシ
ンスーパーファミリーに分類されるペプチドの前駆体ポ
リペプチドのアミノ酸配列、および当該ポリペプチドを
コードする遺伝子の塩基配列は、次のようにして決定す
ることができる。
【0019】すなわち、上記により得られたオキシトシ
ン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプ
チドのアミノ酸配列をもとにプライマーを作成し、マダ
コの脳より調製したtotal RNAに対して逆転写
ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を行い、約50
0塩基対の遺伝子配列を解明し、続いて5’−RACE
法、3’−RACE法を用いて5’末端および3’末端
側の遺伝子配列を解明することができる。本発明におい
ては、この方法によりマダコのオキシトシン/バソプレ
シンスーパーファミリーに分類されるペプチドであるオ
クトシンおよびセファロトシンの前駆体ポリペプチド
は、それぞれ配列番号2および配列番号3で示されるア
ミノ酸配列を有するものであること、また、これらの前
駆体ポリペプチドをコードする遺伝子は、それぞれ配列
番号4および配列番号5に示す塩基配列を有するもので
あることを明らかにした。
【0020】したがって、本発明のオキシトシン/バソ
プレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドの前
駆体ポリペプチドおよびオキシトシン/バソプレシンス
ーパーファミリーに分類されるペプチドは、遺伝子組み
換え法によっても製造することができる。すなわち、遺
伝子組み換え法によって製造を行う場合は、例えば、配
列番号4または配列番号5で示される遺伝子を組み込ん
だベクターを作成し、当該ベクターによって宿主の形質
転換を行った後、該宿主を培養または成育させ、該宿主
または該宿主の培養液から目的の前駆体ポリペプチドを
単離、精製すれば良い。そして、前駆体ポリペプチドか
ら目的のオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリ
ーに分類されるペプチドを得るには、前駆体ポリペプチ
ドから酵素などを用いて切り出し(プロセッシング)を
行い、アミド化、ジスルフィド結合形成を行った後、必
要に応じて単離、精製すれば良い。
【0021】
【作用】本発明のペプチドは、オキシトシン様の子宮筋
収縮作用と乳汁射出作用、さらにはバソプレシン様の昇
圧作用および抗利尿作用を示すオキシトシン/バソプレ
シンスーパーファミリーに分類されるペプチドであるた
め、神経伝達系研究用の試薬としてだけでなく、医薬へ
の新たなアプローチを与える有用な化合物として利用す
ることができる。
【0022】例えば、本発明のペプチドを有効成分とす
る医薬としては、製剤学的に慣用されている賦形剤と共
にカプセル剤、錠剤、注射剤等の適当な剤形で、経口的
または非経口的に投与することができる。具体的には、
本発明のペプチドを、乳糖、デンプンまたはその誘導
体、セルロース誘導体等の賦形剤と混合したのち、ゼラ
チンカプセルに充填することによりカプセル剤を調製す
ることができる。
【0023】また錠剤は、上記の賦形剤の他に、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸、アラビ
アゴム等の結合剤と水を加えて練合し、必要により顆粒
として造粒したのち、さらにタルク、ステアリン酸マグ
ネシウム等の滑沢剤を添加して、通常の圧縮打錠機を用
いて錠剤に調製することができる。
【0024】さらに、非経口投与に際しては、本発明の
ペプチドを溶解補助剤と共に滅菌蒸留水あるいは滅菌生
理食塩水に溶解し、アンプルに封入して注射用製剤とす
ることができる。この場合、必要により安定化剤、緩衝
物質等を含有させてもよい。また、粉末のままバイアル
充填し、滅菌蒸留水により用時溶解型の製剤とすること
もできる。これらの非経口投与製剤は、静脈内投与、あ
るいは点滴静注により投与することができる。
【0025】なお本発明の有効成分であるペプチドの投
与量は、種々の要因、例えば治療すべき病態、患者の症
状、重篤度、患者の年齢、さらには投与経路等を考慮し
て、適宜設定すればよい。一般的に経口投与の場合に
は、有効成分として通常0.1〜1000mg/日/ヒ
ト、好ましくは1〜500mg/日/ヒトの範囲内で、
また非経口投与の場合には、経口投与の場合における投
与量の約1/100〜1/2程度の範囲内で適宜選択し
投与することができる。
【0026】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに説明する
が、本発明の範囲はこれのみに限定されるものではな
い。
【0027】実施例1:マダコの腸管からのペプチド類
の分離 (a):粗抽出 マダコ(Octopus vulgaris)から腸管
を摘出し、液体窒素にて凍結し、粉砕した。組織(58
g)を沸騰した蒸留水600ml中に入れ、10分間煮
沸した。放冷後、酢酸を3%濃度になるように加え、ホ
モゲナイズした後、4℃にて30分間12,000×g
で遠心分離して、上清を得た。沈殿物には200mlの
3%酢酸を加えて再度ホモゲナイズし、同様に遠心分離
をして上清を得た。両方の上清を合わせて抽出物とし
た。
【0028】(b):C18カートリッジへの吸着 (a)で得られた抽出物をSep−Pak(登録商標)
Vac C18カートリッジ(10g、35ml、Wa
ters社製)に通した。カートリッジを0.1%トリ
フロロ酢酸(以下、TFAと略す)200mlで洗浄し
た後、保持物質を60%メタノール/0.1%TFA1
00mlで溶出し、溶出液を減圧濃縮後、凍結乾燥させ
た。
【0029】(c):逆相高速液体カラムクロマトグラ
フィー (b)で得られた残査を0.1%TFAに溶かし、Ca
pcell pakC18 UG80(5μm、Φ10
×250mm、資生堂製)を用いた逆相高速液体カラム
クロマトグラフィー(逆相HPLC)に付し、流速1.
5ml/minで、0.1%TFA(pH2.2)中、
60分間で0%から60%のアセトニトリルの直線濃度
勾配で溶出した。215nmの紫外吸収のモニターによ
り、3mlずつに分画した。各フラクションを後記する
実施例4に示す方法に従って生物検定に付したところ、
アセトニトリル濃度38〜40%に溶出される画分に、
マダコの直腸に対する自動収縮増強活性がみられた。
【0030】(d):陽イオン交換カラムクロマトグラ
フィー (c)で得られた活性画分を濃縮し、10mMリン酸緩
衝液(pH7.0)に溶かしてTSKgel SP−5
PW(10μm、Φ7.5×75mm、東ソー製)を用
いた陽イオン交換カラムクロマトグラフィー(陽イオン
交換HPLC)に添加した。流速1.0ml/min
で、10mMリン酸緩衝液(pH7.0)中、60分間
で0Mから0.6MのNaClの直線濃度勾配で溶出し
た。2mlずつの画分を生物検定したところ、0M N
aClに溶出する画分に活性が見られた。
【0031】(e):逆相HPLC (d)で得られた活性画分を、Capcell pak
C18 UG80(5μm、Φ4.6×150mm、
資生堂製)を用いた逆相HPLCに付し、流速1.0m
l/minで、0.1%TFA(pH2.2)中、40
分間で、24〜44%のアセトニトリル濃度直線勾配で
溶出した。アセトニトリル濃度約24%に溶出する画分
に活性を認めた。この画分は左右対称のピークを示すこ
とから単一に純化されたと判断して化合物(1)とし
た。この逆相HPLCのクロマトグラムを図1に示し
た。
【0032】実施例2:ペプチドの同定 実施例1で純化した化合物(1)の構造を、Shima
dzu PSQ−1型気相シークエンサー(島津製作所
製)によってアミノ酸配列分析をした。N−末端1番目
と6番目のアミノ酸残基が不明であったが、他の7残基
についてはアミノ酸配列の情報を得た。この結果を下記
表1に示した。
【0033】
【表1】ペプチドのアミノ酸配列(単位:pmol)
【0034】化合物(1)の分子量は、nano ES
I−TOF−MS(Q−TOF、Micromass
UK社製)によって確認した。その測定値を下記表2に
示した。
【0035】
【表2】化合物(1)のMSデータ
【0036】上記したアミノ酸配列と分子量測定によ
り、化合物(1)はN末端から1番目と6番目がCys
であり、この2つのCysはジスルフィド結合している
ことがわかった。
【0037】以上の機器分析データにより、今回単離、
精製されたマダコの神経ペプチド類である化合物(1)
は、次のアミノ酸配列式(1) H−Cys−Phe−Trp−Thr−Ser−Cys−Pro−Ile−Gl y−NH (1) で表されることが明らかになった(ただし、2つのCy
sはジスルフィド結合している)。
【0038】実施例3:固相法による化合物(1)の合
成 化合物(1)を、Applied Biosystem
s社の全自動ペプチド合成機433A型を用い、Fas
tMoc(登録商標)法(Applied Biosy
stems社)により合成した。Fmoc−NH−SA
L−Aレジン(渡辺化学工業社製)を担体とし、Fmo
c−Cys(Trt)、Fmoc−Phe、Fmoc−
Trp(Boc)、Fmoc−Thr(tBu)、Fm
oc−Ser(tBu)、Fmoc−Pro、Fmoc
−IleおよびFmoc−Glyを用いた。(ただし、
Fmocは9−fluorenylmethoxyca
rbonylを、Trtはtritylを、Bocはt
−butoxycarbonylを、tBuはt−bu
tylを示す。)
【0039】反応終了後のペプチド樹脂からの粗ペプチ
ドの切り離しと脱保護には、100mgの2−メチルイ
ンドールを溶かした1,2−エタンジチオール2.5%
/水2.5%/TFA95%混液を用いた。反応混合物
を濾過し、濾液にエーテルを加えてペプチドを沈殿さ
せ、沈殿をエーテルで3回洗浄し、粗ペプチド300m
gを得た。このうち、約100mgの粗ペプチドを南竹
の方法(南竹義春、京都大学薬学博士論文、1991)
により、フェリシアン化カリウムを用いて酸化させ、ジ
スルフィド結合させた。結合後の粗ペプチドを逆相HP
LCにより精製し、約20mgの精製ペプチドを得た。
【0040】精製ペプチドは、Capcell pac
C18を用いた逆相HPLCにおいて、保持時間が化
合物(1)と全く一致した。また、マダコの直腸におい
ても、合成物は天然物と同様の活性を示した。
【0041】実施例4:マダコ直腸の自動収縮増強活性
の測定 マダコ直腸の自動収縮増強活性は、次のとおり実施し
た。すなわち、マダコの直腸を摘出し、両端を木綿糸で
縛り、一端をチャンバー(2ml)に固定し、他端を張
力トランスデューサーにつないだ。チャンバーを人工海
水2mlで満たし、エアーレーションを行った。自動収
縮が安定した後、化合物(1)を人工海水に溶解して添
加した。発生した張力を変換アンプで増幅し、ペンレコ
ーダーで記録した。化合物(1)は図2に示すように、
マダコ直腸の自動収縮増強活性を示した。
【0042】実施例5:マダコ体心臓の拍動増強活性の
測定 マダコの心臓の拍動活性は、森下ら(F.Morish
itaら、Biochem.Biophys.Res.
Commun.,240,354−358,1997)
の方法に準拠して実施した。すなわち、マダコの心臓を
摘出し、両心房を切断して、それぞれの房室から心室に
カニューレを差し込み、チャンバー(容量80ml)に
木綿の糸で縛って固定した。また、心室内の溶液が流れ
出すのを妨げないように大動脈をはさみ、張力トランス
デューサーにつないで検定の標本とした。カニューレか
らは人工海水(0.1%グルコースを含む)が1〜2m
l/分で流れるようセットした。検定すべき検体は、同
様の人工海水1mlに溶解して、カニューレから心臓内
部に到達するよう添加し、心臓の拍動の変化を記録し
た。その結果、化合物(1)は図3に示すように、マダ
コ心臓の心拍頻度を増強させ、また、振幅も増大させ
た。
【0043】実施例6:マダコ卵管の自動収縮増強活性
の測定 マダコ卵管の自動収縮増強活性は、実施例4と同様に行
った。その結果、化合物(1)は図4に示すように、マ
ダコ卵管の自動収縮増強活性を示した。
【0044】実施例7:化合物(1)前駆体タンパク質
をコードする遺伝子のクローニング (1)マダコ脳のtotalRNAの調製 マダコの脳約1gを液体窒素中で粉砕し、10mlのセ
パゾールRNA−I(ナカライテスク社製)に溶解した
後ホモジナイズした。室温で5分間静置した後エッペン
ドルフチューブに1mlずつ分注し、200μlずつク
ロロホルムを加えて撹拌後、冷却遠心機(佐久間製作所
製)で遠心分離(15,000rpm、15分間、4
℃)した。上層の水層をエッペンドルフチューブに分取
して0.5mlずつイソプロパノールを加え、室温で1
0分静置した。冷却遠心機で遠心分離(15,000r
pm、10分間、4℃)した後、上清を除いて1mlの
75%エタノールを加えて再度遠心分離(10,000
rpm、5分間、4℃)した。上清を除いて約10分間
風乾し、10μlのDEPC−処理水を加え、60℃で
10分間インキュベートしてRNAを溶解した。以上の
方法で約250μgのtotal RNAが得られた。
【0045】(2)degenerate 3’−RA
CE 化合物(1)の配列を基に、次の縮重プライマーを設計
し、サワディーカスタムサービス(サワディー・テクノ
ロジー社)で受託合成した。合成したプライマーの配列
を以下に示す。
【0046】 Oct-oxt-1: 5'-TG(C/T)TT(C/T)TGGACI(A/T)(C/G)ITG(C/T)CC -3' Oct-oxt-2: 5'-TGGACI(A/T)(C/G)ITG(C/T)CCIAT(A/C/T)GG -3' (各式中の英文字は「ヌクレオチド略語表」による(細
胞工学別冊「バイオ実験イラストレイテッド」:秀潤
社;以下の各式において同じ。)
【0047】次に、5’/3’−RACE kit(R
oche Diagnostics社製)を用いて以下
の手順でdegenerate 3’−RACEを行っ
た。すなわち、2μgのtotal RNA、4μlの
cDNA synthesis buffer、2μl
のdNTP mix、1μlのoligo dT−an
chor primer(12.5pmol/μl)、
1μlのAMV reverse transcrip
tase(20units/μl)、DEPC−処理水
を混合して全量20μlとし、55℃で60分間インキ
ュベートした後、65℃で10分間処理して1st−s
trand cDNAを合成した。
【0048】次に、以下の条件で1st−3’−RAC
Eを行った。すなわち、3μlの1st−strand
cDNA、5μlの10×PCR buffer、8
μlのdNTP mix、3μlのOct−oxt−1
(100pmol/μl)、1μlのPCR anch
or primer(12.5pmol/μl)、0.
5μlのTaKaRa Ex Taq(登録商標)(宝
酒造社製)、水を混合して全量50μlとし、94℃5
分間の後、94℃30秒間、50℃30秒間、72℃2
分間で35サイクル、その後72℃で7分間反応させ
た。このポリメラーゼ連鎖反応(PCR)には、Gen
eAmp PCR System 2400therm
al cycler(Applied Biosyst
ems社製)を用いた。
【0049】続いて、1st−PCR産物をスピンカラ
ム(MicroSpin(登録商標))S−400(A
mersham Pharmacia社製)で精製し、
以下の条件で2nd−3’−RACEを行った。すなわ
ち、2μlの1st−PCR産物、5μlの10×PC
R buffer、8μlのdNTP mix、3μl
のOct−oxt−2(100pmol/μl)、1μ
lのPCR anchor primer(12.5p
mol/μl)、0.5μlのTaKaRaEx Ta
q(登録商標)(宝酒造社製)および水を混合して全量
50μlにし、94℃5分間の後、94℃30秒間、5
0℃30秒間、72℃2分間で30サイクル、その後7
2℃で7分間反応させた。反応液5μlを1.5%アガ
ロースゲルで電気泳動した結果、約500bpおよび約
400bpのPCR産物の増幅がみられた。
【0050】(3)PCR産物の連結反応(ligat
ion) PCR産物をスピンカラムで精製し、精製物5μlと2
μlのTAクローニングベクターpCR2.1(Inv
itrogen社製)、7μlのLigation h
igh(東洋紡社製)を混合して16℃で1時間、連結
反応(ligation)を行った。
【0051】(4)大腸菌の形質転換 上記(3)で得た14μlの連結反応溶液を、コンピテ
ントセルCompeptent high E. co
li DH5a(東洋紡社製)と混合し、氷中に30分
間静置した後、42℃で50秒間ヒートショックを行
い、形質転換させた。氷中で2分間冷却した後1mlの
SOC培地を加え、37℃で30分間インキュベートし
た。続いて、LB/Amp.(50μg/mlアンピシ
リンを含むLB)寒天培地上に35μlのX−galを
塗布した後、100μlの形質転換体を蒔いた。残りの
形質転換体も10,000rpmで1分間遠沈し、上清
を捨てて容量を約100μlに減らし、LB/Amp.
寒天培地上に蒔いた。培地は37℃で一晩培養した。
【0052】(5)コロニー(colony)PCR 得られたコロニーを鋳型にして、以下の条件でコロニー
(colony)PCRを行った。すなわち、5μlの
10×reaction buffer、5μlの2m
M dNTP mix、3μlの25mM MgC
、0.5μlのM13FW primer(100
pmol/μl)、0.5μlのM13RV pri
mer(100 pmol/μl)、0.5μlのrT
aq DNApolymerase(東洋紡社製)およ
び水を混合して全量50μlとした反応液にコロニーを
混和し、90℃10分間の後、94℃30秒間、55℃
30秒間、72℃1分間で30サイクル反応させた。反
応液5μlを1.5%アガロースゲルで電気泳動した。
なお、この反応に使用したM13FW primerお
よび M13RV primerはサワディーカスタム
サービスで受託合成した。その配列を以下に示す。
【0053】 M13FW: 5'-GTAAAACGACGGCCAGTG-3' M13RV: 5'-GGAAACAGCTATGACCATG-3'
【0054】(6)DNAシークエンス
【0055】目的のサイズ(約700 bp)のコロニ
ー(colony)PCR産物をスピンカラムで精製し
て、DNA Sequencing Kit(Appl
ied Biosystems社製)を用いてシークエ
ンスを行った。シークエンスには、ABI PRISM
310 Genetic Analyzer(App
lied Biosystems社製)を用いた。得ら
れた配列を、遺伝子解析ソフトGENETYX−MAC
(ソフトウエア開発株式会社製)を用いて解析した結
果、約500bpの部分cDNA配列が解明できた。 (7)5’−RACE 部分cDNAの塩基配列から、以下のプライマーを合成
した。 Oct-oxt-1R: 5'-TCGGCAACACATCGTCCTTG−3' Oct-oxt-2R: 5'-TGATGCAACCGTCTTTGTGG−3' Oct-oxt-3R: 5'-TCCGCAAGACATACACTGTC−3'
【0056】次に、5’/3’−RACE kit(R
oche Diagnostics社製)を用いて以下
の手順で5’−RACEを行った。まず、2μgのto
tal RNA、4μlのcDNA synthesi
s buffer、2μlのdNTP mix、1μl
のOct−oxt−1R(12.5pmol/μl)、
1μlのAMV reverse transcrip
tase(20units/μl)、およびDEPC−
処理水を混合して全量20μlとし、55℃で60分間
インキュベートの後、65℃で10分間処理して1st
−strandcDNAを合成した。次いで、1st−
strand cDNAをスピンカラムで精製した後、
2.5μlのreaction buffer、2.5
μlの2mM dATPを加えて94 ℃で3分処理
し、さらに1μlのterminal transfe
rase(10units/μl)を加えて37℃で2
0分インキュベート後、70℃で10分間処理してdA
−tailed cDNAを合成した。
【0057】次いで、1st−PCRおよび2nd−P
CRを、以下の条件で行った。 1st−PCR:3μlのdA−tailed c
DNA、5μlの10×PCR buffer、8μl
のdNTP mix、1μlのOct−oxt−2R
(12.5pmol/μl)、1μlのoligo d
T−anchor primer(12.5 pmol
/μl)、0.5μlのTaKaRa Ex Taq
(登録商標)(宝酒造社製)および水を混合して全量5
0μlとし、94℃で5分間の後、94℃30秒間、5
5℃30秒間、72℃2分間で30サイクル、その後7
2℃で7分間反応させた。
【0058】 2nd−PCR:5μlのスピンカラ
ム精製した1st−PCR産物、5μlの10×PCR
buffer、8μlのdNTP mix、1μlのO
ct−oxt−3R(12.5pmol/μl)、1μ
lのPCR anchor primer(12.5
pmol/μl)、0.5μlのTaKaRa Ex
Taq(登録商標)(宝酒造社製)および水を混合して
全量50μlとし、1st−PCRと同じサイクルで反
応させた。以上の方法で得られた2nd−PCR産物を
1.5%アガロースゲルで電気泳動したところ、約50
0bpのバンドが確認できた。
【0059】この2nd−PCR産物を上記の方法
(3)、(4)、(5)および(6)に記載した方法に
したがってシークエンスを行った。その結果、化合物
(1)の前駆体をコードするcDNAのサイズ(約93
0bp)と配列、その推定アミノ酸の数(145アミノ
酸残基)と配列を明らかにすることができた。
【0060】実施例8:セファロトシン前駆体タンパク
質をコードする遺伝子のクローニング (1)マダコ脳 totalRNAの調製 実施例7の(1)と同様にしてマダコ脳よりtotal
RNAを得た。
【0061】(2)degenerate 3’−RA
CE セファロトシンのアミノ酸配列を基に、次の縮重プライ
マーを設計し、サワディーカスタムサービス(サワディ
ー・テクノロジー社)で受託合成した。合成したプライ
マーの配列を以下に示す。
【0062】 Oct-cepha-1: 5'-TG(C/T)TA(C/T)TT(C/T)(A/C)GIAA(C/T)TG(C/T)CC-3' Oct-cepha-2: 5'-TT(C/T)(A/C)GIAA(C/T)TG(C/T)CCIAT(A/C/T)GG-3'
【0063】次に、5’/3’−RACE kit(R
oche Diagnostics社製)を用いて以下
の手順でdegenerate 3’−RACEを行っ
た。すなわち、2μgのtotal RNA、4μlの
cDNA synthesis buffer、2μl
のdNTP mix、1μlのoligo dT−an
chor primer(12.5pmol/μl)、
1μlのAMV reverse transcrip
tase(20units/μl)、DEPC−処理水
を混合して全量20μlとし、55℃で60分間インキ
ュベートした後65℃で10分間処理して1st−st
rand cDNAを合成した。
【0064】次に、以下の条件で1st−3’−RAC
Eを行った。すなわち、3μlの1st−strand
cDNA、5μlの10×PCR buffer、8
μlのdNTP mix、3μlのOct−cepha
−1(100pmol/μl)、1μlのPCR an
chor primer(12.5pmol/μl)、
0.5μlのTaKaRa Ex Taq(登録商標)
(宝酒造社製)、および水を混合して全量50μlと
し、94℃5分間の後、94℃30秒間、50℃30秒
間、72℃2分間で35サイクル、その後72℃で7分
間反応させた。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)には、
GeneAmp PCR System2400 th
ermal cycler(Applied Bios
ystems社製)を用いた。
【0065】続いて1st−PCR産物をスピンカラム
精製し、以下の条件で2nd−3’−RACEを行っ
た。すなわち、5μlの1st−PCR産物、5μlの
10×PCR buffer、8μlのdNTP mi
x、3μlのOct−cepha−2(100pmol
/μl)、1μlのPCR anchor prime
r(12.5pmol/μl)、0.5μlのTaKa
Ra Ex Taq(登録商標)(宝酒造社製)および
水を混合して全量50μlとし、94℃5分間の後、9
4℃30秒間、50℃30秒間、72℃2分間で30サ
イクル、その後72℃で7分間反応させた。
【0066】反応液5μlを1.5%アガロースゲルで
電気泳動した結果、約500bpおよび約400bpの
PCR産物の増幅がみられた。
【0067】(3)DNAの精製 上記の(2)で得た2nd−3’−RACE産物のうち
の20μlを1.5%アガロースゲルで電気泳動し、Q
IAquick Gel Extraction Ki
t(QIAGEN社製)を用いて約500bpの産物を
抽出した。
【0068】(4)PCR産物の連結反応(ligat
ion) 上記の(3)で得た抽出DNAのうち15μlと2μl
のTAクローニングベクターpCR2.1(Invit
rogen社製)、17μlのLigation hi
gh(東洋紡社製)を混合して16℃で1時間連結反応
(ligation)を行った。
【0069】(5)大腸菌の形質転換 上記の(4)で得た34μlの連結反応溶液を、コンピ
テントセルCompeptent high E.
oli DH5a(東洋紡社製)と混合し、氷中に30
分間静置した後、42℃で50秒間ヒートショックを行
い、形質転換させた。氷中で2分間冷却した後1mlの
SOC培地を加え、37℃で30分間インキュベートし
た。続いて、LB/Amp.(50μg/mlアンピシ
リンを含むLB)寒天培地上に35μlのX−galを
塗布した後、10μlの形質転換体を蒔いた。残りの形
質転換体は10,000rpmで1分間遠沈し、上清を
捨てて容量を約100μlに減らし、全量をLB/Am
p.寒天培地上に蒔いた。培地は37℃で一晩培養し
た。
【0070】(6)コロニー(colony)PCR 得られたコロニーを鋳型にして、以下の条件でコロニー
(colony)PCRを行った。すなわち、5μlの
10×reaction buffer、5μlの2m
M dNTP mix、3μlの25mM MgC
、0.5μlのM13FW primer(100
pmol/μl)、0.5μlのM13RVprime
r(100pmol/μl)、0.5μlのrTaq
DNA polymerase(東洋紡社製)および水
を混合して全量50μlとした反応溶液にコロニーを混
和し、90℃10分間の後、94℃30秒間、55℃3
0秒間、72℃1分間で30サイクル反応させた。反応
液5μlを1.5%アガロースゲルで電気泳動した。
【0071】なお、この反応に使用したM13FW p
rimerおよびM13RV primerは実施例7
で用いたprimerと同じものである。
【0072】(7)DNAシークエンス 目的のサイズ(約700bp)のコロニー(colon
y)PCR産物をスピンカラムで精製して、DNA S
equencing Kit(AppliedBios
ystems社製)を用いてシークエンスを行った。シ
ークエンスには、ABI PRISM 310 Gen
etic Analyzer(Applied Bio
systems社製)を用いた。
【0073】得られた配列を、遺伝子解析ソフトGEN
ETYX−MAC(ソフトウエア開発株式会社製)を用
いて解析した結果、約500bpの部分cDNA配列が
解明できた。 (8)5’−RACE 部分cDNAの塩基配列から、以下のプライマーを合成
した。 Oct-oxt-1R: 5'-TCGGCAACACATCGTCCTTG-3' Oct-oxt-2R: 5'-TGATGCAACCGTCTTTGTGG-3' cepha-5'-1R: 5'-GATTTGATCCCTGCTCTGAC-3'
【0074】次に、5’/3’−RACE kit(R
oche Diagnostics社製)を用いて以下
の手順で5’−RACEを行った。まず、2μgのto
tal RNA、4μlのcDNA synthesi
s buffer、2μlのdNTP mix、1μl
のOct−oxt−1R(12.5pmol/μl)、
1μlのAMV reverse transcrip
tase(20units/μl)、DEPC−処理水
を混合して全量20μlとし、55℃60分間インキュ
ベートの後、65℃で10分間処理して1st−str
and cDNAを合成した。次いで、1st−str
and cDNAをスピンカラムで精製した後、2.5
μlのreaction buffer、2.5μlの
2mMdATPを加えて94℃で3分処理し、さらに1
μlのterminal transferase(1
0units/μl)を加えて37℃で20分インキュ
ベート後、70℃で10分間処理してdA−taile
d cDNAを合成した。
【0075】次いで、1st−PCRおよび2nd−P
CRを、以下の条件で行った。 1st−PCR:3μlのdA−tailed c
DNA、5μlの10×PCR buffer、8μl
のdNTP mix、1μlのOct−oxt−2R
(12.5pmol/μl)、1μlのoligo d
T−anchor primer(12.5pmol/
μl)、0.5μlのTaKaRa Ex Taq(登
録商標)(宝酒造社製)および水を混合して全量50μ
lとし、94℃で5分間の後、94℃30秒間、55℃
30秒間、72℃2分間で30サイクル、その後72℃
で7分間反応させた。
【0076】 2nd−PCR:5μlのスピンカラ
ム精製した1st−PCR産物、5μlの10×PCR
buffer、8μlのdNTP mix、1μlのc
epha−5’−1R(12.5pmol/μl)、1
μlのPCR anchor primer(12.5
pmol/μl)、0.5μlのTaKaRa Ex
Taq(登録商標)(宝酒造社製)および水を混合して
全量50μlとし、1st−PCRと同じサイクルで反
応させた。以上の方法で得られた2nd−PCR産物を
1.5%アガロースゲルで電気泳動したところ、約40
0bpのバンドが確認できた。
【0077】この2nd−PCR産物を上記の方法
(4)、(5)、(6)および(7)に記載した方法に
したがってシークエンスを行った。その結果、セファロ
トシンの前駆体をコードするcDNAのサイズ(約80
0bp)と配列、その推定アミノ酸の数(152アミノ
酸残基)と配列を明らかにすることができた。
【0078】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> SUNTORY LIMITED <120> NOVEL PEPTIDES CLASSIFIED AS OXYTOCIN/VASOPRESSIN SUPER FAMILY, THEIR PRECURSORS AND GENES CONDING THEREOF <130> SN-263 <160> 5 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 9 <212> PRT <213> OCTOPUS VULGARIS <220> <221> PEPTIDE <222> (1)..(9) <223> C TERMINAL IS AMIDATED. <400> 1 Cys Phe Trp Thr Ser Cys Pro Ile Gly 1 5 <210> 2 <211> 145 <212> PRT <213> OCTOPUS VULGARIS <400> 2 Met Ser Ser Ile Lys Ser Ser Val Phe Ala Ile Leu Ile Val Val Val 1 5 10 15 Leu Leu Pro Leu Val Lys Gly Cys Phe Trp Thr Ser Cys Pro Ile Gly 20 25 30 Gly Lys Arg Ser Asn Ile Pro Ala Thr Glu Pro Arg Gln Cys Met Ser 35 40 45 Cys Gly Pro Asn Gly Glu Gly Gln Cys Val Gly Ser Asn Ile Cys Cys 50 55 60 His Lys Asp Gly Cys Ile Ile Gly Thr Leu Ala Lys Glu Cys Asn Glu 65 70 75 80 Glu Asn Glu Ser Thr Thr Ala Cys Ser Val Lys Gly Val Pro Cys Gly 85 90 95 Thr Asp Gly Gln Gly Arg Cys Val Ala Asp Gly Val Cys Cys Asp Glu 100 105 110 Ser Ser Cys Phe Thr Thr Asp Arg Cys Asp Arg Glu Asn His Arg Ser 115 120 125 Met Ala Met Gln Lys Leu Leu Glu Ile Arg Asp Gly Ile Tyr Tyr Lys 130 135 140 Lys 145 <210> 3 <211> 152 <212> PRT <213> OCTOPUS VULGARIS <400> 3 Met Ser Gln Asn Cys Phe Ala Ile Val Gln Leu Leu Phe Val Leu Phe 1 5 10 15 Thr Val Cys Ser Leu Phe Ile Ala Thr Thr Asp Gly Cys Tyr Phe Arg 20 25 30 Asn Cys Pro Ile Gly Gly Lys Arg Ala Thr Pro Met Ser Glu Gln Gly 35 40 45 Ser Asn Gln Lys Cys Met Ser Cys Gly Pro Asn Gly Glu Gly Gln Cys 50 55 60 Val Gly Ser Asn Ile Cys Cys His Lys Asp Gly Cys Ile Ile Gly Thr 65 70 75 80 Leu Ala Lys Glu Cys Asn Glu Glu Asn Glu Ser Thr Thr Ala Cys Ser 85 90 95 Val Lys Gly Val Pro Cys Gly Thr Asp Gly Gln Gly Arg Cys Val Ala 100 105 110 Asp Gly Val Cys Cys Asp Glu Ser Ser Cys Phe Thr Thr Asp Arg Cys 115 120 125 Asp Arg Glu Asn His Arg Ser Met Ala Met Gln Lys Leu Leu Glu Ile 130 135 140 Arg Asp Gly Ile Tyr Tyr Lys Lys 145 150 <210> 4 <211> 930 <212> DNA <213> OCTOPUS VULGARIS <220> <221> CDS <222> (380)..(814) <400> 4 atatgtgtct ataacgaact ttatcatgta atatctgatt gattttcgtg actatttaat 60 ttctgttaaa aatttcgatt actgatatca acagcgaaag atattgactc aaagtgaagt 120 aataaagaag aaaattctaa gagagagaga gcaaagattt cttcagaaaa accaaaatat 180 tagaacgaag cttaaggaga tatttctaag aattacaaca tttggaacaa aacgagacga 240 atgatattga aattacatta cacgtgtgtg gctgaattct aacacgacct actaatataa 300 atacatacat atacacaaat ttctatatat atatctatat aacttcatcc caaaaagttc 360 acaaatcaac ttagtgaaa atg tcg agt ata aaa agt agt gta ttt gct att 412 Met Ser Ser Ile Lys Ser Ser Val Phe Ala Ile 1 5 10 tta atc gtt gtg gta ctt tta ccc ctt gtg aag ggt tgt ttc tgg aca 460 Leu Ile Val Val Val Leu Leu Pro Leu Val Lys Gly Cys Phe Trp Thr 15 20 25 agc tgc cct att ggt ggt aaa aga agt aat ata cct gca aca gaa cca 508 Ser Cys Pro Ile Gly Gly Lys Arg Ser Asn Ile Pro Ala Thr Glu Pro 30 35 40 aga cag tgt atg tct tgc gga cca aat ggt gaa ggc cag tgt gtt gga 556 Arg Gln Cys Met Ser Cys Gly Pro Asn Gly Glu Gly Gln Cys Val Gly 45 50 55 tcc aac ata tgc tgc cac aaa gac ggt tgc atc ata ggc aca ctc gca 604 Ser Asn Ile Cys Cys His Lys Asp Gly Cys Ile Ile Gly Thr Leu Ala 60 65 70 75 aag gaa tgc aat gag gag aac gag agc acg aca gca tgt tct gtg aaa 652 Lys Glu Cys Asn Glu Glu Asn Glu Ser Thr Thr Ala Cys Ser Val Lys 80 85 90 ggg gtg ccg tgt gga act gac gga caa gga cga tgt gtt gcc gac ggt 700 Gly Val Pro Cys Gly Thr Asp Gly Gln Gly Arg Cys Val Ala Asp Gly 95 100 105 gtt tgc tgc gat gaa tcc tcc tgt ttt aca acc gat aga tgt gac aga 748 Val Cys Cys Asp Glu Ser Ser Cys Phe Thr Thr Asp Arg Cys Asp Arg 110 115 120 gag aat cat cgc agt atg gca atg cag aaa tta ttg gaa ata cgt gat 796 Glu Asn His Arg Ser Met Ala Met Gln Lys Leu Leu Glu Ile Arg Asp 125 130 135 gga att tat tac aag aaa taaatgaaag aatcataaaa ggaccactct 844 Gly Ile Tyr Tyr Lys Lys 140 145 caaaacgaga tttcatatga aattggaaaa acatctacca ctaccccaat caacaaacag 904 caacaaccac aaaaaaaaaa aaaaaa 930 <210> 5 <211> 806 <212> DNA <213> OCTOPUS VULGARIS <220> <221> CDS <222> (234)..(689) <400> 5 gttagccttt atattctgcc gtagtcaggc ggaagaagtg gtaaagagaa aaccagcaaa 60 gaaaaaaaat atctagataa tactacaaga gataactata agtacaacca caccacaaga 120 attaaacaag agacctattt atatatttgc atagtataca gcatatatct ttaaaatacc 180 tttattaatt atatatctat atctgaaaaa aattatacag aacaactgtg aaa atg 236 Met 1 tct caa aat tgt ttc gcc atc gtc caa ctt ttg ttc gtg ttg ttc aca 284 Ser Gln Asn Cys Phe Ala Ile Val Gln Leu Leu Phe Val Leu Phe Thr 5 10 15 gta tgc agt ctc ttc att gcc act aca gat ggt tgc tat ttc cga aac 332 Val Cys Ser Leu Phe Ile Ala Thr Thr Asp Gly Cys Tyr Phe Arg Asn 20 25 30 tgt ccc att ggt ggc aaa cga gcg aca ccc atg tca gag cag gga tca 380 Cys Pro Ile Gly Gly Lys Arg Ala Thr Pro Met Ser Glu Gln Gly Ser 35 40 45 aat caa aag tgt atg tct tgc gga cca aat ggt gaa ggc cag tgt gtt 428 Asn Gln Lys Cys Met Ser Cys Gly Pro Asn Gly Glu Gly Gln Cys Val 50 55 60 65 gga tcc aac ata tgc tgc cac aaa gac ggt tgc atc ata ggc aca ctc 476 Gly Ser Asn Ile Cys Cys His Lys Asp Gly Cys Ile Ile Gly Thr Leu 70 75 80 gca aag gaa tgc aat gag gaa aac gag agc acg aca gca tgt tct gtg 524 Ala Lys Glu Cys Asn Glu Glu Asn Glu Ser Thr Thr Ala Cys Ser Val 85 90 95 aaa ggg gtg ccg tgt gga act gac gga caa gga cga tgt gtt gcc gac 572 Lys Gly Val Pro Cys Gly Thr Asp Gly Gln Gly Arg Cys Val Ala Asp 100 105 110 ggt gtt tgc tgc gat gaa tcc tcc tgt ttt aca acc gat aga tgt gac 620 Gly Val Cys Cys Asp Glu Ser Ser Cys Phe Thr Thr Asp Arg Cys Asp 115 120 125 aga gag aat cat cgc agt atg gca atg cag aaa tta ttg gaa ata cgt 668 Arg Glu Asn His Arg Ser Met Ala Met Gln Lys Leu Leu Glu Ile Arg 130 135 140 145 gat gga att tat tac aag aaa taaatgaaag aatcataaaa ggaccattct 719 Asp Gly Ile Tyr Tyr Lys Lys 150 caaaacgaga tttcatatga aattggaaaa acatctacca ctaccccaat caacaaacag 779 caacaaccac aaaaaaaaaa aaaaaaa 806
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における本発明のペプチドである化合
物(1)の最終溶出パターンを示す逆相HPLCの展開
図である。
【図2】化合物(1)を最終濃度10−7Mになるよう
チャンバーに加えた時の、マダコ直腸の自動収縮の変化
を示す図面である。
【図3】図3は、化合物(1)を最終濃度10−7Mに
なるようチャンバーに加えた時の、マダコ心臓の自動収
縮の変化を示す図面である。
【図4】化合物(1)を最終濃度10−5Mになるよう
チャンバーに加えた時の、マダコ卵管の自動収縮の変化
を示す図面である。なお、時間および張力を表わすスケ
ールは、図2,図3とも、図4に示したものと同じであ
る。
【図5】脊椎動物および無脊椎動物で知られている主な
オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーペプチ
ドと化合物(1)を比較したものである。なお、Cys
残基は、それぞれジスルフィド結合している。
【図6】化合物(1)の前駆体遺伝子およびタンパク質
の構造を示す図である。
【図7】セファロトシンの前駆体遺伝子およびタンパク
質の構造を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 15/14 C07K 7/06 C07K 1/113 C12N 1/15 7/06 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/34 (72)発明者 岩越 栄子 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 財団法人サントリー生物有機科学研究所 内 (72)発明者 南方 宏之 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 財団法人サントリー生物有機科学研究所 内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA07 BA80 CA01 GA11 HA20 4B064 AG01 CA19 CC24 DA01 DA11 4B065 AA90Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA47 4C084 AA02 AA06 AA07 BA01 BA08 BA17 CA51 CA53 CA59 DB28 DB29 NA14 ZA81 ZA84 ZA85 ZC04 4H045 AA10 BA15 BA32 CA50 EA05 EA20 FA74

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 9個のアミノ酸残基の配列からなり、N
    末端から5番目のアミノ酸がSerである、オキシトシ
    ン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプ
    チド。
  2. 【請求項2】 次の特性: アミノ酸残基数が9であり; N末端がCysであり; C末端から5つのアミノ酸が次のアミノ酸配列式
    (I): −Ser−Cys−Pro−Ile−Gly−NH (I) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
    sとがジスルフィド結合している、請求項1に記載され
    るオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分
    類されるペプチド。
  3. 【請求項3】 次のアミノ酸配列式(1): H−Cys−Phe−Trp−Thr−Ser−Cys−Pro−Ile−Gl y−NH (1) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
    sとがジスルフィド結合している、請求項1または2に
    記載されるオキシトシン/バソプレシンスーパーファミ
    リーに分類されるペプチド。
  4. 【請求項4】 マダコ(Octopus vulgar
    is)の腸管から得られる請求項1ないし3のいずれか
    に記載のペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号2に示すアミノ酸配列、あるい
    は該アミノ酸配列に対して1個または複数個のアミノ酸
    の付加、欠失、および/または他のアミノ酸による置換
    により修飾されたアミノ酸配列を有する、オキシトシン
    /バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチ
    ドの前駆体ポリペプチド。
  6. 【請求項6】 配列番号3に示すアミノ酸配列、あるい
    は該アミノ酸配列に対して1個または複数個のアミノ酸
    の付加、欠失、および/または他のアミノ酸による置換
    により修飾されたアミノ酸配列を有する、オキシトシン
    /バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチ
    ドの前駆体ポリペプチド。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のオキシトシン/バソプ
    レシンスーパーファミリーに分類されるペプチドの前駆
    体ポリペプチドをコードするDNA。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のオキシトシン/バソプ
    レシンスーパーファミリーに分類されるペプチドの前駆
    体ポリペプチドをコードするDNA。
  9. 【請求項9】 配列番号4に示す塩基配列からなるDN
    A。
  10. 【請求項10】 配列番号5に示す塩基配列からなるD
    NA。
  11. 【請求項11】 請求項7ないし10のいずれか1項に
    記載のDNAとハイブリダイズするDNA。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし11のいずれか1項に
    記載のDNAを含んでなるベクター。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のベクターにより形
    質転換された宿主。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の宿主を培養し、ま
    たは生育させ、そして該宿主または該宿主の培養液から
    オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類
    されるペプチドの前駆体ポリペプチドを採取する、オキ
    シトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類され
    るペプチドの前駆体ポリペプチドの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法により得られ
    る、オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに
    分類されるペプチドの前駆体ポリペプチド。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の方法により得られ
    るオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分
    類されるペプチドの前駆体ポリペプチドから、オキシト
    シン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペ
    プチドの前駆体を切り出し、続いてC末端の修飾および
    ジスルフィド結合を形成することからなるオキシトシン
    /バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチ
    ドの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の方法により得られ
    るオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分
    類されるペプチド。
  18. 【請求項18】 9個のアミノ酸残基の配列からなり、
    N末端から5番目のアミノ酸がSerである、請求項1
    7に記載のオキシトシン/バソプレシンスーパーファミ
    リーに分類されるペプチド。
  19. 【請求項19】 次の特性: アミノ酸残基数が9であり; N末端がCysであり; C末端から5つのアミノ酸が次のアミノ酸配列式
    (I): −Ser−Cys−Pro−Ile−Gly−NH (I) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
    sとがジスルフィド結合している、請求項17に記載さ
    れるオキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに
    分類されるペプチド。
  20. 【請求項20】 次のアミノ酸配列式(1): H−Cys−Phe−Trp−Thr−Ser−Cys−Pro−Ile−Gl y−NH (1) で表わされ、N末端のCysとN末端から6番目のCy
    sとがジスルフィド結合している、請求項17に記載の
    オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類
    されるペプチド。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし4あるいは請求項17
    ないし20のいずれかに記載のオキシトシン/バソプレ
    シンスーパーファミリーに分類されるペプチドを有効成
    分とする医薬または農薬。
JP2001237183A 2001-08-03 2001-08-03 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子 Pending JP2003047475A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001237183A JP2003047475A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001237183A JP2003047475A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003047475A true JP2003047475A (ja) 2003-02-18

Family

ID=19068308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001237183A Pending JP2003047475A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003047475A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020085530A1 (ko) * 2018-10-24 2020-04-30 국립해양생물자원관 낙지 옥토프레신 활성 펩타이드 및 이의 용도
KR20200046488A (ko) * 2018-10-24 2020-05-07 국립해양생물자원관 낙지 옥토프레신 활성 펩타이드 및 이의 용도
KR102166717B1 (ko) * 2020-03-03 2020-10-16 국립해양생물자원관 세파로토신을 포함하는 연체동물의 번식 촉진용 조성물
KR102293673B1 (ko) * 2020-12-11 2021-08-24 국립해양생물자원관 세룰로플라스민 유래 펩타이드 및 이를 포함하는 부화 촉진용 조성물

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020085530A1 (ko) * 2018-10-24 2020-04-30 국립해양생물자원관 낙지 옥토프레신 활성 펩타이드 및 이의 용도
KR20200046488A (ko) * 2018-10-24 2020-05-07 국립해양생물자원관 낙지 옥토프레신 활성 펩타이드 및 이의 용도
KR102193195B1 (ko) * 2018-10-24 2020-12-28 국립해양생물자원관 낙지 옥토프레신 활성 펩타이드 및 이의 용도
US11459355B2 (en) 2018-10-24 2022-10-04 National Marine Biodiversity Institute Of Korea Peptides having octopus octopressin activity and use thereof
KR102166717B1 (ko) * 2020-03-03 2020-10-16 국립해양생물자원관 세파로토신을 포함하는 연체동물의 번식 촉진용 조성물
KR102293673B1 (ko) * 2020-12-11 2021-08-24 국립해양생물자원관 세룰로플라스민 유래 펩타이드 및 이를 포함하는 부화 촉진용 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3754072B2 (ja) 摂食抑制ペプチド
CN1329512C (zh) Tnf/ngf超家族受体和可溶性寡聚tnf/ngf超家族受体的调节剂
CA2046754A1 (en) Dna coding for a human vasoconstrictive peptide and use thereof
KR101310511B1 (ko) 흉선-특이성 단백질
EP1918297A1 (en) Neuronal differentiation-inducing peptide and use thereof
Rubin et al. Backbone-cyclized peptides: a critical review
JPWO2008081812A1 (ja) 抗腫瘍ペプチド及びその利用
IL86476A (en) A method for producing a polypeptide having human cysteine C activity and AND sequence for performing this method
JP2003047475A (ja) 新規オキシトシン/バソプレシンスーパーファミリーに分類されるペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子
US20090023184A1 (en) Novel Tachykinin Peptides, Precursor Peptides Thereof And Genes Encoding The Same
WO1996008508A1 (en) A new human peptide antibiotic (fall-39) and its use
CN113336829A (zh) 靶向anp32a抗白血病的小分子肽及其制备方法和应用
JPH06502385A (ja) 血管拡張及び免疫抑制ペプチド
US20080280326A1 (en) Novel Gonadotropin-Releasing Hormone, Precursor Peptides Thereof and Genes Encoding the Same
KR20010043088A (ko) 신규인 폴리펩티드, 그 폴리펩티드를 코드화하는 cDNA및 그 용도
JP2001151796A (ja) 新規タキキニン関連ペプチドおよびその前駆体ポリペプチドならびにこれらをコードする遺伝子
CN113018418B (zh) 微小RNA31前体编码多肽miPEP31在制备高血压药物中的应用
JP4507080B2 (ja) 抗菌ペプチド及びその利用
WO2004069857A2 (en) “peptides, compositions and uses thereof”
JP4507084B2 (ja) アポトーシス誘導性ペプチド及びその利用
Lyu QUB-1157: a bioactive peptide from the skin secretion of the Mexican leaf frog (Pachymedusa dacnicolor)
JP2005192415A (ja) プリオン病治療用ペプチド及びその利用
JPH04275299A (ja) 新規生理活性ペプチド
WO2007040212A1 (ja) 神経分化抑制ペプチド及びその利用
JPH0692995A (ja) ヒユーマン・マスキングプロテインおよび高分子ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080522

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110302

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111012