JP2003047299A - Pmモータのベクトル制御方式 - Google Patents
Pmモータのベクトル制御方式Info
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- JP2003047299A JP2003047299A JP2001229092A JP2001229092A JP2003047299A JP 2003047299 A JP2003047299 A JP 2003047299A JP 2001229092 A JP2001229092 A JP 2001229092A JP 2001229092 A JP2001229092 A JP 2001229092A JP 2003047299 A JP2003047299 A JP 2003047299A
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- Control Of Ac Motors In General (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続系の式で表される磁束オブザーバを、デ
ィジタル演算器で演算するためにオイラー法により離散
化して数値演算するのでは、離散化誤差の影響が大きく
なる。 【解決手段】 磁束オブザーバの連続系の演算式をサン
プル周期毎に演算する離散化系に変換する際の近似は、
界磁側の磁束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分
を、2次のルンゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁
束ベクトルは1/2サンプル先の予測された磁束ベクト
ルの傾きから求め、電流推定側へ干渉する成分は、1/
2サンプル先の予測された磁束ベクトルをωJにより座
標変換した情報により演算し、磁束オブザーバの制御ブ
ロック内で使用される速度情報は、推定界磁磁束と誤差
電流成分とから比例積分演算により推定する。
ィジタル演算器で演算するためにオイラー法により離散
化して数値演算するのでは、離散化誤差の影響が大きく
なる。 【解決手段】 磁束オブザーバの連続系の演算式をサン
プル周期毎に演算する離散化系に変換する際の近似は、
界磁側の磁束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分
を、2次のルンゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁
束ベクトルは1/2サンプル先の予測された磁束ベクト
ルの傾きから求め、電流推定側へ干渉する成分は、1/
2サンプル先の予測された磁束ベクトルをωJにより座
標変換した情報により演算し、磁束オブザーバの制御ブ
ロック内で使用される速度情報は、推定界磁磁束と誤差
電流成分とから比例積分演算により推定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PMモータの位置
・速度センサレス制御などを実現するためのベクトル制
御方式に係り、特にPMモータの磁束オブザーバに関す
るものである。
・速度センサレス制御などを実現するためのベクトル制
御方式に係り、特にPMモータの磁束オブザーバに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】PMモータの界磁磁束を推定する磁束オ
ブザーバは、下記の文献(1)の論文が知られている。
ブザーバは、下記の文献(1)の論文が知られている。
【0003】文献(1):楊・富岡・中野・金:「適応
オブザーバによるブラシレスDCモータの位置センサレ
ス制御」電学論 D,113,579(平5-5) この文献(1)では、オブザーバが連続系の式で表され
ているため、ディジタル演算器でオブザーバの演算を行
う場合、オイラー法により離散化して数値演算するのが
一番簡単な方法である。
オブザーバによるブラシレスDCモータの位置センサレ
ス制御」電学論 D,113,579(平5-5) この文献(1)では、オブザーバが連続系の式で表され
ているため、ディジタル演算器でオブザーバの演算を行
う場合、オイラー法により離散化して数値演算するのが
一番簡単な方法である。
【0004】一方、このオブザーバは、固定子座標系で
設計されているため、推定磁束が正弦波状に変化する。
これは、周波数が高くなるにつれ離散化誤差の影響が大
きくなることを示しており、特にオイラー法により離散
化した場合にその影響が顕著である。
設計されているため、推定磁束が正弦波状に変化する。
これは、周波数が高くなるにつれ離散化誤差の影響が大
きくなることを示しており、特にオイラー法により離散
化した場合にその影響が顕著である。
【0005】この離散化誤差の影響を軽減する方法とし
て、推定磁束の回転部分に対して、回転座標変換を用い
た演算を適用することにより、演算精度の向上を図るも
のを本願出願人は既に提案している(特願2001−1
48553)。このオブザーバを用いた位置・速度セン
サレス制御系においては、推定磁束の精度を改善するこ
とにより、相乗的に速度推定精度の改善を図ることがで
きる。
て、推定磁束の回転部分に対して、回転座標変換を用い
た演算を適用することにより、演算精度の向上を図るも
のを本願出願人は既に提案している(特願2001−1
48553)。このオブザーバを用いた位置・速度セン
サレス制御系においては、推定磁束の精度を改善するこ
とにより、相乗的に速度推定精度の改善を図ることがで
きる。
【0006】本発明は、文献(1)のオブザーバに対し
て、特願2001−148553と同様、推定磁束の回
転部分の演算精度を改善する方式であり、これにより、
単純なオイラー法により離散化されたオブザーバに対し
て、僅かな改良により演算誤差が効果的に改善されるこ
とになる。なお、本発明では固定座標系の座標軸をα−
β座標軸として扱っている。
て、特願2001−148553と同様、推定磁束の回
転部分の演算精度を改善する方式であり、これにより、
単純なオイラー法により離散化されたオブザーバに対し
て、僅かな改良により演算誤差が効果的に改善されるこ
とになる。なお、本発明では固定座標系の座標軸をα−
β座標軸として扱っている。
【0007】まず、文献(1)のオブザーバについて説
明する。(1)式にオブザーバの演算式を示す。
明する。(1)式にオブザーバの演算式を示す。
【0008】
【数1】
【0009】ここで、電圧や電流、磁束成分は二軸成分
であるが、式の表現を簡略化するためにベクトル表現で
現している。オブザーバゲインG内の係数Kは、極配置
をPMモータ自身の極のK倍の位置に設定することを示
している。(1)式を用いれば界磁磁束の推定ができ、
運転中の磁極位置推定や磁石磁束の温度補償が可能とな
る。
であるが、式の表現を簡略化するためにベクトル表現で
現している。オブザーバゲインG内の係数Kは、極配置
をPMモータ自身の極のK倍の位置に設定することを示
している。(1)式を用いれば界磁磁束の推定ができ、
運転中の磁極位置推定や磁石磁束の温度補償が可能とな
る。
【0010】また、このオブザーバを用いて位置・速度
センサレス制御を行う場合は、検出速度ωが得られない
ため、これを適応同定する必要がある。この場合の速度
は検出電流と推定電流の誤差と推定界磁磁束から行われ
る。電流誤差を(2)式のように定義すると、
センサレス制御を行う場合は、検出速度ωが得られない
ため、これを適応同定する必要がある。この場合の速度
は検出電流と推定電流の誤差と推定界磁磁束から行われ
る。電流誤差を(2)式のように定義すると、
【0011】
【数2】
【0012】速度推定の式は、(3)式となり、推定界
磁磁束と誤差電流成分とから、PI演算により、速度推
定値が得られる。
磁磁束と誤差電流成分とから、PI演算により、速度推
定値が得られる。
【0013】
【数3】
【0014】位置・速度センサレス制御を行う場合、
(3)式により同定された速度推定値ωを用いて(1)
式の演算が行われ、適応オブザーバとしてセンサレス制
御を可能とする。
(3)式により同定された速度推定値ωを用いて(1)
式の演算が行われ、適応オブザーバとしてセンサレス制
御を可能とする。
【0015】このオブザーバをブロック図で表すと図4
となる。図4は連続系のブロック図である。これをディ
ジタル演算器で演算するためには、離散化を行う必要が
あり、これを単純にオイラー近似で表すと図5のように
表わされる。
となる。図4は連続系のブロック図である。これをディ
ジタル演算器で演算するためには、離散化を行う必要が
あり、これを単純にオイラー近似で表すと図5のように
表わされる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】交流機は正弦波状の電
圧や電流が流れるため、周波数が高くなると、時間に対
する変化率が大きくなる。そのため、正確に正弦波を推
定しようとすると、演算きざみを短くする必要があり、
数十Hzの周波数成分を1%以下の精度まで推定するた
めには、数十μsという短い演算周期を設定する必要が
ある。
圧や電流が流れるため、周波数が高くなると、時間に対
する変化率が大きくなる。そのため、正確に正弦波を推
定しようとすると、演算きざみを短くする必要があり、
数十Hzの周波数成分を1%以下の精度まで推定するた
めには、数十μsという短い演算周期を設定する必要が
ある。
【0017】この誤差の要因としては、離散化する際の
誤差が影響している。特に、図5に示したような離散近
似の制御ブロツクでは、この誤差の影響が大きく、界磁
磁束の推定精度が悪化し、高速域での制御系の安定性を
損なう原因となる。界磁磁束は、回転子とともに回転す
るという特殊な条件にあり、この回路については単純な
積分でなく、この回転成分をいかに正確に演算できるか
がポイントであるともいえる。また、厳密に離散化する
方法もあるが、この場合、係数演算が複雑で物理的意味
が分かりにくいといった問題点がある。
誤差が影響している。特に、図5に示したような離散近
似の制御ブロツクでは、この誤差の影響が大きく、界磁
磁束の推定精度が悪化し、高速域での制御系の安定性を
損なう原因となる。界磁磁束は、回転子とともに回転す
るという特殊な条件にあり、この回路については単純な
積分でなく、この回転成分をいかに正確に演算できるか
がポイントであるともいえる。また、厳密に離散化する
方法もあるが、この場合、係数演算が複雑で物理的意味
が分かりにくいといった問題点がある。
【0018】本発明の目的は、離散化の刻み時間を短く
することなく、高い周波数まで精度を損なうことなく磁
束演算ができるPMモータのベクトル制御方式を提供す
ることにある。
することなく、高い周波数まで精度を損なうことなく磁
束演算ができるPMモータのベクトル制御方式を提供す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】図4において、破線ブロ
ックA部分の機能について説明する。まず、A部分のう
ち図6(b)の回路のみ抽出する。いま、t=0の時点
でx(t=0)という初期値をもつとき、このベクトル
軌跡は、図6(a)で示したように、振幅成分が一定で
位相のみωで回転するベクトルを意味している。
ックA部分の機能について説明する。まず、A部分のう
ち図6(b)の回路のみ抽出する。いま、t=0の時点
でx(t=0)という初期値をもつとき、このベクトル
軌跡は、図6(a)で示したように、振幅成分が一定で
位相のみωで回転するベクトルを意味している。
【0020】次に、オイラー近似した図5の場合につい
て考えてみる。図4のA部分に相当するのが図5の破線
ブロックA’部分であり、図6(b)に相当するのが図
7である。図8は、オイラー近似した場合の1サンプル
分のベクトル軌跡を表わして、円周は図6(a)のx
(t)の軌跡を表している。
て考えてみる。図4のA部分に相当するのが図5の破線
ブロックA’部分であり、図6(b)に相当するのが図
7である。図8は、オイラー近似した場合の1サンプル
分のベクトル軌跡を表わして、円周は図6(a)のx
(t)の軌跡を表している。
【0021】図7と図8よりオイラー近似の場合のベク
トル軌跡を説明する。今、x(n)のベクトルは、α、
β軸成分が破線部の比率で構成されている。このベクト
ルに対する次の1サンプル分の移動量は、x(n)をJ
による座標変換によりα軸の成分はβ軸へ、β軸の成分
はα軸へ−1倍して座標変換され、これをω*ΔT倍し
て移動量が決定される。つまり、図8において1サンプ
ル分の移動量は、一点鎖線で構成される成分となる。こ
の結果、図8より明らかに、x(n+1)の軌跡が円周
上から大きく外れることが分かる。これは、x(n)を
基準にした傾きからx(n+1)を求めるため、誤差が
大きくなってしまったことを示している。
トル軌跡を説明する。今、x(n)のベクトルは、α、
β軸成分が破線部の比率で構成されている。このベクト
ルに対する次の1サンプル分の移動量は、x(n)をJ
による座標変換によりα軸の成分はβ軸へ、β軸の成分
はα軸へ−1倍して座標変換され、これをω*ΔT倍し
て移動量が決定される。つまり、図8において1サンプ
ル分の移動量は、一点鎖線で構成される成分となる。こ
の結果、図8より明らかに、x(n+1)の軌跡が円周
上から大きく外れることが分かる。これは、x(n)を
基準にした傾きからx(n+1)を求めるため、誤差が
大きくなってしまったことを示している。
【0022】次に、2次のルンゲクッタを利用して演算
誤差を減らす方式について説明する。2次のルンゲクッ
タ方式の制御ブロック図を図9に示す。図9の破線部分
が、新たに追加される演算部分である。図10に、2次
のルンゲクッタ方式の回転ベクトルの軌跡を示す。
誤差を減らす方式について説明する。2次のルンゲクッ
タ方式の制御ブロック図を図9に示す。図9の破線部分
が、新たに追加される演算部分である。図10に、2次
のルンゲクッタ方式の回転ベクトルの軌跡を示す。
【0023】2次のルンゲクッタ方式とは、次の1サン
プルまでの中間地点で傾きを求め、これに基づき、1サ
ンプル区間全体の移動量を求める方式である。図9の破
線部は図7に対して新たに追加された部分である。この
演算は、x(n)をJにより座標変換しω*ΔT/2倍
している。これは、オイラー近似における1/2サンプ
ル先のベクトルを求めたことになる。これをB(n)と
する。
プルまでの中間地点で傾きを求め、これに基づき、1サ
ンプル区間全体の移動量を求める方式である。図9の破
線部は図7に対して新たに追加された部分である。この
演算は、x(n)をJにより座標変換しω*ΔT/2倍
している。これは、オイラー近似における1/2サンプ
ル先のベクトルを求めたことになる。これをB(n)と
する。
【0024】いま、B(n)のα、β軸成分が破線部の
比率で構成されているとすると、x(n)に対する次の
1サンプル分の移動量は、B(n)のベクトルをJによ
る座標変換によりα軸の成分はβ軸へ、β軸の成分はα
軸へ−1倍して座標変換され、これをω*ΔT倍して移
動量が決定される。
比率で構成されているとすると、x(n)に対する次の
1サンプル分の移動量は、B(n)のベクトルをJによ
る座標変換によりα軸の成分はβ軸へ、β軸の成分はα
軸へ−1倍して座標変換され、これをω*ΔT倍して移
動量が決定される。
【0025】つまり、図10における1サンプル分の移
動量は、一点鎖線で構成された成分となる。図10より
x(n+1)の軌跡がほぼ円周上に求められている。こ
れはx(n)と仮のx(n+1)の中間点の傾きにより
x(n+1)を求めたため、より正確な区間全体の傾き
が得られ、誤差が小さくなったことを示している。
動量は、一点鎖線で構成された成分となる。図10より
x(n+1)の軌跡がほぼ円周上に求められている。こ
れはx(n)と仮のx(n+1)の中間点の傾きにより
x(n+1)を求めたため、より正確な区間全体の傾き
が得られ、誤差が小さくなったことを示している。
【0026】図4のAには、回転ベクトルの振幅を決め
る入力uがある。そこで、図9を入力信号uを考慮した
形に変形すると最終的に図11が得られる。
る入力uがある。そこで、図9を入力信号uを考慮した
形に変形すると最終的に図11が得られる。
【0027】以上のことから、本発明は、PMモータの
界磁磁束を推定する同一次元磁束オブザーバにおいて、
連続系の演算式をサンプル周期毎に演算する離散化系に
変換する際、ルンゲクッタ方式による近似によって磁束
推定するものであり、以下の方式を特徴とする。
界磁磁束を推定する同一次元磁束オブザーバにおいて、
連続系の演算式をサンプル周期毎に演算する離散化系に
変換する際、ルンゲクッタ方式による近似によって磁束
推定するものであり、以下の方式を特徴とする。
【0028】(1)PMモータの界磁磁束を同一次元磁
束オブザーバで推定するベクトル制御方式において、前
記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎に
演算する離散化系に変換する際の近似は、界磁側の磁束
ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のルン
ゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁束ベクトルは1
/2サンプル先の予測された磁束ベクトルの傾きから求
め、電流推定側へ干渉する成分は、前記1/2サンプル
先の予測された磁束ベクトルをωJにより座標変換した
情報により演算し、磁束オブザーバの制御ブロック内で
使用される速度情報は、推定界磁磁束と誤差電流成分と
から比例積分演算により推定することを特徴とする。
束オブザーバで推定するベクトル制御方式において、前
記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎に
演算する離散化系に変換する際の近似は、界磁側の磁束
ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のルン
ゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁束ベクトルは1
/2サンプル先の予測された磁束ベクトルの傾きから求
め、電流推定側へ干渉する成分は、前記1/2サンプル
先の予測された磁束ベクトルをωJにより座標変換した
情報により演算し、磁束オブザーバの制御ブロック内で
使用される速度情報は、推定界磁磁束と誤差電流成分と
から比例積分演算により推定することを特徴とする。
【0029】(2)PMモータの界磁磁束を同一次元磁
束オブザーバで推定するベクトル制御方式において、前
記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎に
演算する離散化系に変換する際の近似は、界磁側の磁束
ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のルン
ゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁束ベクトルは、
1/2サンプル先の予測された磁束ベクトルの傾きから
求め、電流推定側へ干渉する成分は、現在の磁束ベクト
ルをωJにより座標変換した情報により演算し、磁束オ
ブザーバの制御ブロック内で使用される速度情報は、推
定界磁磁束と誤差電流成分とから比例積分演算により推
定することを特徴とする。
束オブザーバで推定するベクトル制御方式において、前
記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎に
演算する離散化系に変換する際の近似は、界磁側の磁束
ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のルン
ゲクッタ方式により演算し、次時刻の磁束ベクトルは、
1/2サンプル先の予測された磁束ベクトルの傾きから
求め、電流推定側へ干渉する成分は、現在の磁束ベクト
ルをωJにより座標変換した情報により演算し、磁束オ
ブザーバの制御ブロック内で使用される速度情報は、推
定界磁磁束と誤差電流成分とから比例積分演算により推
定することを特徴とする。
【0030】(3)前記磁束オブザーバの制御ブロック
内で使用される速度情報は、速度検出情報とすることを
特徴とする。
内で使用される速度情報は、速度検出情報とすることを
特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
磁束オブザーバのブロック図である。同図では図5とは
そのA’部分が異なり、図11の2次のルンゲクッタ方
式を適用し、界磁磁束の回転部分の演算を行い、1/2
サンプル先の磁束ベクトルをωJにより座標変換した情
報を使って電流推定側の干渉成分を計算し、磁束オブザ
ーバの制御ブロック内で使用される速度情報は、前記
(3)式に基づいて行うことで、速度センサレスベクト
ル制御装置を実現する。
磁束オブザーバのブロック図である。同図では図5とは
そのA’部分が異なり、図11の2次のルンゲクッタ方
式を適用し、界磁磁束の回転部分の演算を行い、1/2
サンプル先の磁束ベクトルをωJにより座標変換した情
報を使って電流推定側の干渉成分を計算し、磁束オブザ
ーバの制御ブロック内で使用される速度情報は、前記
(3)式に基づいて行うことで、速度センサレスベクト
ル制御装置を実現する。
【0032】図2は、本発明の他の実施形態を示し、図
11の2次のルンゲクッタ方式を適用し、界磁磁束の回
転部分の演算を行い、今回の磁束ベクトルをωJにより
座標変換した情報を使って電流推定側の干渉成分を計算
し、磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度
情報は、(3)式に基づいて行うことで、速度センサレ
スベクトル制御装置を実現する。。
11の2次のルンゲクッタ方式を適用し、界磁磁束の回
転部分の演算を行い、今回の磁束ベクトルをωJにより
座標変換した情報を使って電流推定側の干渉成分を計算
し、磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度
情報は、(3)式に基づいて行うことで、速度センサレ
スベクトル制御装置を実現する。。
【0033】図3は、本発明の他の実施形態を示し、図
11の2次のルンゲクッタ方式を適用し、界磁磁束の回
転部分の演算を行い、今回の磁束ベクトルをωJにより
座標変換した情報を使って電流推定側の干渉成分を計算
し、磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度
情報は、検出速度に基づいて行うことで、ベクトル制御
装置を実現する。
11の2次のルンゲクッタ方式を適用し、界磁磁束の回
転部分の演算を行い、今回の磁束ベクトルをωJにより
座標変換した情報を使って電流推定側の干渉成分を計算
し、磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度
情報は、検出速度に基づいて行うことで、ベクトル制御
装置を実現する。
【0034】なお、本実施形態は、図1のものに適用し
て同等の作用効果を得ることができる。
て同等の作用効果を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、PMモ
ータの界磁磁束を同一次元磁束オブザーバで推定するの
に、磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎
に演算する離散化系に変換する際の近似を、界磁側の磁
束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のル
ンゲクッタ方式により演算するようにしたため、離散化
の刻み時間を短くすることなく、高い周波数まで精度を
損なうことなく磁束演算を行うことができ、位置・速度
センサレス制御等の磁束オブザーバを用いた制御系の安
定限界を高めることができる。
ータの界磁磁束を同一次元磁束オブザーバで推定するの
に、磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎
に演算する離散化系に変換する際の近似を、界磁側の磁
束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分を、2次のル
ンゲクッタ方式により演算するようにしたため、離散化
の刻み時間を短くすることなく、高い周波数まで精度を
損なうことなく磁束演算を行うことができ、位置・速度
センサレス制御等の磁束オブザーバを用いた制御系の安
定限界を高めることができる。
【図1】本発明の実施形態を示す2次のルンゲクッタ方
式を適用した離散化ブロック図(その1)。
式を適用した離散化ブロック図(その1)。
【図2】本発明の実施形態を示す2次のルンゲクッタ方
式を適用した離散化ブロック図(その2)。
式を適用した離散化ブロック図(その2)。
【図3】本発明の実施形態を示す2次のルンゲクッタ方
式を適用した離散化ブロック図(その3)。
式を適用した離散化ブロック図(その3)。
【図4】磁束オブザーバのブロック図(連続系)。
【図5】磁束オブザーバのブロック図(オイラー近
似)。
似)。
【図6】連続系の回転ベクトルの説明図。
【図7】オイラー近似のブロック図。
【図8】オイラー近似の回転ベクトル軌跡。
【図9】2次のルンゲクッタ方式のブロック図。
【図10】2次のルンゲクッタ方式の回転ベクトル軌
跡。
跡。
【図11】入力も考慮した2次のルンゲクッタ方式のブ
ロック図。
ロック図。
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H550 BB10 DD08 HB08 JJ03 JJ04
JJ06 JJ22 JJ23 JJ24 JJ25
JJ30 LL14 LL15 LL20 LL22
LL23 LL29 LL35
5H560 BB04 DA15 DC12 DC13 DC14
RR10 TT15 XA13
5H576 BB10 DD07 EE01 JJ03 JJ04
JJ06 JJ08 JJ22 JJ23 JJ24
JJ25 JJ30 LL14 LL15 LL22
LL24 LL34 LL35 LL41
Claims (3)
- 【請求項1】 PMモータの界磁磁束を同一次元磁束オ
ブザーバで推定するベクトル制御方式において、 前記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎
に演算する離散化系に変換する際の近似は、 界磁側の磁束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分
を、2次のルンゲクッタ方式により演算し、 次時刻の磁束ベクトルは1/2サンプル先の予測された
磁束ベクトルの傾きから求め、 電流推定側へ干渉する成分は、前記1/2サンプル先の
予測された磁束ベクトルをωJにより座標変換した情報
により演算し、 磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度情報
は、推定界磁磁束と誤差電流成分とから比例積分演算に
より推定することを特徴とするPMモータのベクトル制
御方式。 - 【請求項2】 PMモータの界磁磁束を同一次元磁束オ
ブザーバで推定するベクトル制御方式において、 前記磁束オブザーバの連続系の演算式をサンプル周期毎
に演算する離散化系に変換する際の近似は、 界磁側の磁束ベクトルを、角速度ωで回転させる成分
を、2次のルンゲクッタ方式により演算し、 次時刻の磁束ベクトルは、1/2サンプル先の予測され
た磁束ベクトルの傾きから求め、 電流推定側へ干渉する成分は、現在の磁束ベクトルをω
Jにより座標変換した情報により演算し、 磁束オブザーバの制御ブロック内で使用される速度情報
は、推定界磁磁束と誤差電流成分とから比例積分演算に
より推定することを特徴とするPMモータのベクトル制
御方式。 - 【請求項3】 前記磁束オブザーバの制御ブロック内で
使用される速度情報は、速度検出情報とすることを特徴
とする請求項1または2に記載のPMモータのベクトル
制御方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229092A JP2003047299A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | Pmモータのベクトル制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229092A JP2003047299A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | Pmモータのベクトル制御方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003047299A true JP2003047299A (ja) | 2003-02-14 |
Family
ID=19061491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001229092A Pending JP2003047299A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | Pmモータのベクトル制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003047299A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103411608A (zh) * | 2013-04-26 | 2013-11-27 | 哈尔滨工程大学 | 提高捷联惯导系统姿态测量输出频率求姿态角的方法 |
US8686673B2 (en) | 2010-02-08 | 2014-04-01 | Denso Corporation | Control device for electric rotary machine |
KR101575038B1 (ko) * | 2008-12-17 | 2015-12-08 | 엘지전자 주식회사 | 센서리스 bldc 모터의 제어 방법 및 장치 |
-
2001
- 2001-07-30 JP JP2001229092A patent/JP2003047299A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101575038B1 (ko) * | 2008-12-17 | 2015-12-08 | 엘지전자 주식회사 | 센서리스 bldc 모터의 제어 방법 및 장치 |
US8686673B2 (en) | 2010-02-08 | 2014-04-01 | Denso Corporation | Control device for electric rotary machine |
CN103411608A (zh) * | 2013-04-26 | 2013-11-27 | 哈尔滨工程大学 | 提高捷联惯导系统姿态测量输出频率求姿态角的方法 |
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