JP2003046210A - 金属ベ−ス回路基板 - Google Patents
金属ベ−ス回路基板Info
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Abstract
発生せず、熱放散性に優れる、200μm以上の厚さの
銅回路を有する金属ベース回路基板を提供する。 【解決手段】アルミニウム板上に絶縁層を介して回路を
設けてなる金属ベ−ス回路基板であって、前記回路が厚
さが200μm以上の銅からなり、しかも前記絶縁層の
破壊靱性値が3MPa・m1/2以上であることを特徴と
する金属ベ−ス回路基板であり、好ましい実施態様とし
て、前記絶縁層が、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹
脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂の1種以上からな
ることを特徴とする前記の金属ベース回路基板。
Description
回路基板に関し、高発熱性電子部品或いは高発熱性電子
部品と制御回路電子部品とを実装することができて電源
用途等の大電力用途にも適用可能な混成集積回路に適し
た高い放熱性が実現される混成集積回路基板に関する。
して、熱伝導性の良好な金属ベース回路基板が用いられ
ている。金属ベース回路基板は、アルミニウム等の金属
板を基材に用い、金属板上に数十μm程度の厚さの無機
フィラー含有樹脂からなる絶縁層を設け、更に前記絶縁
層上に回路が形成されている構造を有する。金属ベース
回路基板は高い熱放散性を有するので、発熱量が大きい
電子部品が搭載される大電力用途に用いられる。
力用途における一層の大電力化、回路の高密度化、或い
は適用分野の拡大を目的に、より一層熱放散性の高いも
のが強く要望され、例えば、300μmの厚い銅箔を回
路導体として用いたものも開発されている。
般に、金属板と金属箔が異なる金属により形成されてい
るため、製造時に受ける熱履歴及び使用雰囲気の温度差
により応力が絶縁層近傍に発生し易い。そのため、例え
ば熱衝撃を繰り返すような使用条件においては、絶縁層
にクラックが発生し、最悪の場合には絶縁破壊を起こす
場合があった。
という試みも行われたが、重量が重くなる、コストが高
い等の問題点があり、現在、ほとんど使用されていな
い。
るという試みも行われたが、基板放熱性が十分でなく適
用分野に制限がある。
に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源用途等
の大電力用途にも適用可能なように、200μm以上の
厚さのある銅回路を有する金属ベース回路基板であって
も、製造工程や実使用条件下で被るような、激しく繰り
返し熱衝撃を受けても、絶縁層にクラックが発生せず、
熱放散性に優れるという特性を維持し続けることができ
る金属ベース回路基板を提供することにある。
ニウム板上に絶縁層を介して回路を設けてなる金属ベ−
ス回路基板であって、前記回路が厚さが200μm以上
の銅からなり、しかも前記絶縁層の破壊靱性値が3MP
a・m1/2以上であることを特徴とする金属ベ−ス回路
基板であり、好ましい実施態様として、前記絶縁層が、
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格
を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有
するエポキシ樹脂の1種以上からなることを特徴とする
前記の金属ベース回路基板であり、更に好ましくは、ア
ルミニウム板の純度が90質量%以上であり、前記回路
を構成する銅の純度が95質量%以上であることを特徴
とする前記の金属ベース回路基板である。
知技術の事情に鑑みて、熱衝撃を受けても絶縁層にクラ
ックが発生する等の異状を発生しない、200μm以上
の厚さを有する金属ベース回路基板を提供するべく、金
属ベース回路基板の構成材料、ことに絶縁層について実
験的に検討を重ね、絶縁層が特定のエポキシ樹脂を選択
するときに、特定の物性を有し、極めて耐熱衝撃性に優
れる金属ベース回路基板を得ることができるという知見
を得て、本発明に至ったものである。
a・m1/2以上の破壊靱性値を有することが本質的であ
り、前記条件を満たすときに、回路の厚さが200μm
以上であっても、製造工程や実使用条件下で熱衝撃を受
けても絶縁層にクラックや、金属板や回路からの剥離が
なく、電気的特性や熱的特性の劣化がなく、従って高信
頼性の金属ベース回路基板が得られる。ここで、回路の
厚さについて、本発明者の実験的検討に拠れば特に上限
を設ける必要はなく、1000μm程度まで適用できる
が、金属ベース回路基板を生産する上で困難さがないこ
とから 200〜500μmがより好ましい範囲として
選択される。
を備えていれば良く、どのような作成方法で得たもので
あっても構わない。即ち、アルミニウム板上に絶縁層の
破壊靱性値が3MPa・m1/2以上の絶縁層を形成し、
更にその上に200μm以上の銅箔を貼り付けた後、前
記銅箔をエッチング等の処理を施し回路を形成する方
法、或いは予めエッチング加工により200μm以上の
厚みの回路を形成し、これを前記特性を有する絶縁層を
介して、アルミニウム板に貼り付ける方法等のいずれの
方法でも構わない。
が3MPa・m1/2以上であり、金属ベース回路基板の
絶縁層として要求される電気絶縁性、熱伝導性、金属板
や回路との密着性を満足するものであれば、どの様なも
のであっても構わない。前記絶縁層を構成するものとし
て、本発明者の実験的検討に拠れば、例えば、ナフタレ
ン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有する
エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポ
キシ樹脂のいずれか1種以上の樹脂、或いは前記樹脂
に、アルミナ、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素等の絶縁性でしかも熱伝導性に優れる無
機質充填材を適宜添加したもの、更に、粒状、繊維状或
いは織物状のガラスを前記無機充填材に代えて用いた
り、更に追加したもの等が挙げられる。
て、ナフタレン骨格を有し1分子中に少なくとも2個以
上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨
格を有し1分子中に少なくとも2個以上のグリシジル基
を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有
し1分子中に少なくとも2個以上のグリシジル基を有す
るエポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂は、得られ
る絶縁層の破壊靱性値が一層高くなるので、好ましく選
択される。
脂を硬化する目的で、アミン、酸無水物、フェノール樹
脂などのエポキシ樹脂硬化剤を含有するが、これらのう
ちで、ナフタレン骨格を有し1分子中に少なくとも2個
以上の水酸基を有するフェノール樹脂、ビフェニル骨格
を有し1分子中に少なくとも2個以上の水酸基を有する
フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有し1分
子中に少なくとも2個以上の水酸基を有するフェノール
樹脂が、得られる絶縁層の靱性値を高くできるので好ま
しく選択される。
記樹脂の硬化前の粘度を低下させるなどの目的で、液状
低粘度エポキシ樹脂、溶剤、シランカップリング剤、レ
ベリング剤等のいろいろな添加剤を用いることができ
る。
板は通常0.5〜3mmの厚さのものが適用可能であ
る。また、アルミニウム板の材質について、本発明にお
いては、純度が90質量%以上であることが好ましい。
この理由は明かではないが、本発明者は、アルミニウム
板の純度が90質量%以上である場合、金属ベース回路
基板が熱衝撃を受けて、回路を構成する銅との熱膨張差
から金属ベース回路基板全体に応力が働いても、その応
力をアルミニウム板が緩和し易く、結果的に、絶縁層と
の密着性を保持し易くなるためと推定している。
ては、電気伝導性に優れる電解箔や圧延箔を用いること
ができるが、回路を構成する銅も応力緩和性に優れるこ
とが、アルミニウム板と同じ理由で好ましい。発明者に
よる実験的検討に拠れば、銅純度が95%以上であれ
ば、本発明に用いて問題なく、好ましい。
板(JIS A5052)上に、酸化アルミニウムを6
0体積%含有するナフタレン型エポキシ樹脂(商品名:
HP4032D(大日本インキ化学工業社製))100
質量部に対して、ジアミノジフェニルメタン(商品名:
H84B(日本化薬社製))45質量部を混合し、硬化
後の厚さが125μmになるように塗布し、200μm
厚の銅箔(純度99%)をラミネートした。その後、1
50℃/2時間+200℃/5時間の条件でキューアー
を行い、金属ベース基板を作製した。
ン印刷法を用いてエッチングレジストで所望の回路パタ
ーンを形成し、塩化第2銅エッチング液により銅箔の一
部をエッチングし、水洗後、エッチングレジストを除去
し、金属ベース回路基板を作製した。
トプレート上で5分間熱処理し、絶縁層のパターンエッ
チ部にクラックの有無を調べたが、何等異状は認められ
なかった。
に、前記の酸化アルミニウム含有ナフタレン型エポキシ
樹脂とジアミノジフェニルメタンの混合物を、前記キュ
ーアー条件で硬化して、110mm×110mm×3m
mtの硬化体を作製し、JISファインセラミック破壊
靱性試験方法(JIS R1607)に供した。この結
果を表1に示した。
を500μmとしたことを除いては実施例1と同じ条件
で金属ベース回路基板を作製し、実施例1と同じ評価を
行ったところ、やはり異常が認められなかった。
板上に、酸化アルミニウムを60体積%含有するビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート828
(油化シェルエポキシ社製))を絶縁層の厚さが125
μmになるように塗布し、厚さ200μmの銅箔をラミ
ネートし、加熱下で加圧することにより金属ベース基板
を作製した。
のサンプルにて実施例1と同じように絶縁層クラックを
調べた結果、絶縁層クラックが発生した。また、実施例
1と同じく、酸化アルミニウム含有エポキシ樹脂の硬化
体を作製し、その破壊靱性値を測定した。この結果を表
1に示した。
が破壊靱性値が3MPa・m1/2以上のものを用いてい
るので、200μm以上の厚さの銅回路を有していなが
らも、熱衝撃を繰り返すような、或いは激しい熱衝撃を
受ける使用条件においても、絶縁層にクラックが発生せ
ず、熱放散性や電気的特性が劣化しがたいという大きな
特徴があり、大電流用途向け基板に好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】アルミニウム板上に絶縁層を介して回路を
設けてなる金属ベ−ス回路基板であって、前記回路が厚
さが200μm以上の銅からなり、しかも前記絶縁層の
破壊靱性値が3MPa・m1/2以上であることを特徴と
する金属ベ−ス回路基板。 - 【請求項2】前記絶縁層が、ナフタレン骨格を有するエ
ポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ジ
シクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂の1種以
上からなることを特徴とする請求項1記載の金属ベース
回路基板。 - 【請求項3】アルミニウム板の純度が90質量%以上で
あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属
ベース回路基板。 - 【請求項4】前記回路を構成する銅の純度が95質量%
以上であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請
求項3記載の金属ベ−ス回路基板。
Priority Applications (1)
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JP2001227209A JP4663169B2 (ja) | 2001-07-27 | 2001-07-27 | 金属ベ−ス回路基板 |
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-
2001
- 2001-07-27 JP JP2001227209A patent/JP4663169B2/ja not_active Expired - Fee Related
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