JPH1187866A - 金属ベ−ス回路基板 - Google Patents

金属ベ−ス回路基板

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JPH1187866A
JPH1187866A JP23971997A JP23971997A JPH1187866A JP H1187866 A JPH1187866 A JP H1187866A JP 23971997 A JP23971997 A JP 23971997A JP 23971997 A JP23971997 A JP 23971997A JP H1187866 A JPH1187866 A JP H1187866A
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JP
Japan
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resin composition
layer
metal
circuit board
elastic modulus
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JP23971997A
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English (en)
Inventor
Naoki Yonemura
直己 米村
Yutaka Tagashira
裕 田頭
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大型のチップを搭載して、実使用下で受ける熱
衝撃にも耐えて高信頼性の金属ベース回路基板を提供す
る。 【解決手段】金属板上に絶縁層を介して回路が載置され
てなる金属ベ−ス回路基板であって、前記絶縁層が少な
くとも2種以上の樹脂組成物層からなり、前記樹脂組成
物層の少なくとも1層が厚み100μm以上であり、し
かも−40℃における弾性率が2×1010Pa以下であ
ることを特徴とする金属ベ−ス回路基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、応力緩和性に優
れ、しかも放熱性に優れた金属ベ−ス回路基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属板上に無機フィラ−を充
填したエポキシ樹脂等からなる絶縁層を設け、その上に
導電回路を配設した金属ベース回路基板が、熱放散性に
優れることから高発熱性電子部品を実装する回路基板と
して用いられている。
【0003】一方、車載用電子機器について、その小型
化、省スペ−ス化と共に、電子機器をエンジンル−ム内
に設置することが要望されている。エンジンル−ム内は
温度が高く、温度変化が大きいなど過酷な環境であり、
また、放熱面積の大きな基板が必要とされる。このよう
な用途に対して、放熱性に優れる前記金属ベ−ス回路基
板が注目されている。
【0004】従来の金属ベ−ス回路基板は、熱放散性や
経済的な理由からアルミニウム板を用いることが多い
が、実使用下で加熱/冷却が繰り返されると、前記アル
ミニウム板と電子部品、特にチップ部品との熱膨張率の
差に起因して大きな熱応力が発生し、部品を固定してい
る半田部分或いはその近傍にクラックが発生するなど電
気的信頼性が低下するという問題点がある。
【0005】絶縁層に低弾性率の材料を用いることによ
り金属板と電子部品との間で発生する応力を緩和するこ
とができる。しかし、チップ部品のサイズが大きくなれ
ばなるほど前記材料の弾性率を大幅に下げる必要がある
が、低弾性率の材料は一般にアルミニウムや回路導体の
銅とは密着性が弱く、そのために、導電箔と金属板との
密着性に優れる金属ベース回路基板が得られないという
問題がある。特に、導電箔の金属板との密着性は高温度
下で著しく低下するために、耐熱性に優れる金属ベース
回路基板が得難い。
【0006】上記問題について、本発明者らは特願平9
−158513号において、多層の樹脂組成物層から構
成される絶縁接着剤層を用い、前記樹脂組成物の少なく
とも1層が特定の弾性率を有する金属ベース回路基板を
提案してきた。これにより広範囲のチップ部品に関して
前記問題は解決されたものの、大型のチップ(6332
サイズ)搭載の場合には十分でなく、アルミニウムや回
路導体の銅との密着性が弱くなるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、金属板と導電回路との密
着性に優れ、しかも応力緩和に優れるので、大型のチッ
プ(6332サイズ)搭載時であっても、急激な加熱/
冷却を受けても半田或いはその近傍でクラック発生等の
異常を生じない、熱放散性に優れる金属ベ−ス回路基板
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属板上に絶
縁層を介して回路が載置されてなる金属ベ−ス回路基板
であって、前記絶縁層が少なくとも2種以上の樹脂組成
物層を積層してなり、前記樹脂組成物層の少なくとも1
層が厚み100μm以上であり、しかも−40℃におけ
る弾性率が2×1010Pa以下であることを特徴とする
金属ベ−ス回路基板である。
【0009】又、本発明は、前記−40℃の弾性率が2
×1010Pa以下である樹脂組成物層と回路との間に、
少なくとも1層以上の他の樹脂組成物層を介在させてな
ることを特徴とする前記の金属ベ−ス回路基板であり、
好ましくは、前記−40℃の弾性率が2×1010Pa以
下である樹脂組成物層がエポキシ樹脂硬化体からなるこ
とを特徴とする前記の金属ベ−ス回路基板である。
【0010】更に、本発明は、前記樹脂組成物層が0℃
以下のガラス転移温度を有するゴム系高分子を含有して
なることを特徴とする前記の金属ベ−ス回路基板であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明を説明す
る。図1及び図2は、いずれも本発明の金属ベ−ス回路
基板の一例の断面図である。金属板1上に絶縁層2を有
し、前記絶縁層2上に導体回路6が設けられている。本
発明においては、絶縁層2が多層構造を有する。図1に
おいては前記絶縁層2が2つの樹脂組成物層3、4から
なり、図2においては3つの樹脂組成物層3、4、5か
ら構成されている多層構造を例示しているが、本発明に
おいては樹脂組成物層が2層以上あれば良く、前記例示
に限定されるものではない。
【0012】本発明の樹脂組成物層3、4、5は、金属
ベース回路基板の熱放散性を高く維持するためにいろい
ろな無機充填剤を含有することが好ましく、前記絶縁層
2は、樹脂の種類、無機充填剤の種類、樹脂への添加剤
等の種類、或いはそれらの量的割合を変更した少なくと
も2種類以上の樹脂組成物層で構成されている。例え
ば、図2において、樹脂組成物層3、4、5がいずれも
異なる組成であっても、また樹脂組成物層3と5が同一
組成であり、樹脂組成物層4が前記二つの樹脂組成物層
3と5とは組成が相違していても構わない。
【0013】本発明に於いては、複数存在する前記樹脂
組成物層のうちの少なくとも1層が、−40℃のヤング
率(以下、弾性率という)が2×1010Pa以下であ
り、その厚さが100μm以上であることが本質的であ
る。−40℃の弾性率が2×1010Pa以下の樹脂組成
物層が少なくとも1層以上存在し、その厚さが100μ
m以上のときに、本発明の目的を達成することができる
からである。−40℃の弾性率が2×1010Pa以下の
樹脂組成物層が少なくとも1層以上存在しない場合、或
いは前記少なくとも1層存在する−40℃の弾性率が2
×1010Pa以下の樹脂組成物層の厚さが100μm未
満では、大型のチップ(6332チップサイズ)を搭載
したときに前記部品を固定している半田部分或いはその
近傍にクラックが発生するなど電気的信頼性が低下する
という問題点を十分に防止することができない。
【0014】従来公知の樹脂組成物の弾性率は、例えば
エポキシ樹脂に無機充填剤を高充填した場合、−40℃
のときに約3×1010Pa程度であるが、本発明者ら
は、実験的に検討した結果、−40℃で2×1010Pa
以下の弾性率を有する樹脂組成物を得ることを見いだ
し、しかも少なくとも前記樹脂組成物層の少なくとも1
層の厚さを100μm以上にするとき、応力緩和性に格
別に優れた金属ベース回路基板が得られ、大型のチップ
(6332チップサイズ)を搭載した場合にも実用上十
分な電気的信頼性を確保できるという知見を得て、本発
明に至ったものである。
【0015】本発明者らの検討結果によれば、−40℃
の弾性率が2×1010Pa以下であり、厚さ100μm
以上の樹脂組成物層が少なくとも1層以上存在すること
によって、金属ベース回路基板が実用条件下で加熱/冷
却履歴を受けて発生する熱応力が緩和されること、そし
て前記特定の樹脂組成物層の絶縁層内での位置は特定す
る必要がないことを見いだした。また、−40℃の弾性
率が2×1010Pa以下の樹脂組成物層の厚さを100
μm以上とする時、チップサイズ6332の大型チップ
を搭載した基板において応力緩和に優れることを見いだ
し、本発明に至ったものである。更に、本発明者らは、
−40℃の弾性率が2×1010Pa以下である樹脂組成
物層と回路との間に、少なくとも1層以上の他の、即ち
−40℃の弾性率が2×1010Pa以下ではない樹脂組
成物層を介在させるときに、導体回路と金属板との接着
力が高温下においても高く維持されることを見いだし
た。
【0016】本発明の−40℃の弾性率が2×1010
a以下である樹脂組成物に用いられる樹脂としては、耐
熱性、電気絶縁性に優れた樹脂であればどのようなもの
であっても良いが、耐熱性や寸法安定性の点から熱硬化
性樹脂が好ましく、更に熱硬化性樹脂の中では、常温ま
たは加熱下で比較的低粘度で取扱い易く、耐熱性や電気
絶縁性や接着性等に優れるエポキシ樹脂が好ましい。
尚、エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂を主成分としてフェ
ノ−ル樹脂やポリイミド樹脂等を併用したものでもよ
い。
【0017】弾性率を下げるために、(1)通常のエポ
キシ樹脂にブタジエン系ゴム、アクリルゴム、シリコン
ゴム等のゴムを分散させる、(2)ウレタン変性を施こ
す、(3)ダイマ−酸グリシジルエステル、ポリグリコ
−ル型エポキシ樹脂、ブチルエ−テル変性ビスフェノ−
ルA型エポキシ樹脂等の可撓性エポキシ樹脂を使用す
る、(4)通常のエポキシ樹脂に変性ポリアミン系等の
可撓性硬化剤を使用する、或いは(5)それらを組み合
わせ使用すること等を採用することができる。
【0018】特に、低温領域で低弾性率の樹脂組成物を
得るには、ガラス転移温度が0℃以下のゴム系高分子を
分散させることが好ましく、回路基板の使用条件が極め
て低い気温を想定する場合は、更に低いガラス転移温度
のものを分散させることが好ましい。ゴム系高分子を分
散させるには、既にゲル化したゴム粒子をエポキシ樹脂
に添加後エポキシ樹脂を硬化させたり、液状ゴムをエポ
キシ樹脂に溶解させておいて、エポキシ樹脂硬化時に相
分離させてゴムを分散させる等の様々な方法を採用する
ことができる。
【0019】本発明の−40℃の弾性率が2×1010
a以下である樹脂組成物に用いられる無機充填剤として
は、電気絶縁性が良好で、しかも高熱伝導率のものが用
いられ、このようなものとして酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素等があ
り、単独系でも混合系でも用いることができる。これら
のうち、酸化珪素、酸化アルミニウムは粒子形状が球状
で高充填可能なものが安価に、容易に入手できることか
ら、窒化硼素は誘電率の低いという理由で好ましい。
【0020】又、前記無機充填剤の添加量は樹脂組成物
中50〜80体積%が好ましい。50%未満では放熱性
の効果が低下し実用上用途が制限されることがあるし、
80%を超えると樹脂中への分散が難しくなるし、−4
0℃で2×1010Pa以下の弾性率を有する樹脂組成物
が得にくくなるし、また接着性の低下やボイド残存によ
る耐電圧の低下をきたすためである。
【0021】−40℃の弾性率が2×1010Pa以下で
ある樹脂組成物以外の樹脂組成物、即ち−40℃の弾性
率が2×1010Paを越える樹脂組成物に用いる樹脂の
種類に関しては、耐熱性、電気絶縁性に優れた樹脂であ
ればどのようなものでも構わないが、樹脂組成物層同士
が十分に接着するように、前記−40℃の曲げ弾性率が
2×1010Pa以下である樹脂組成物に用いた樹脂と同
系統であることが好ましい。
【0022】本発明において、−40℃の弾性率が2×
1010Pa以下である樹脂組成物層の少なくとも1層の
厚みの上限について、本発明の目的である応力緩和の観
点からは何ら規定されないが、金属ベース回路基板の生
産性及び放熱性を考えれば300μm以下であることが
好ましい。
【0023】また、−40℃の弾性率が2×1010Pa
以下である樹脂組成物以外の樹脂組成物に用いる無機充
填剤についても、電気絶縁性が良好で、しかも高熱伝導
率のものであれば良く、例えば酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素等を単
独または複合して用いることができる。なお、隣接し合
う樹脂組成物層が樹脂及び無機充填剤が同一の場合、無
機充填剤の添加量の差異を3%程度付すことで、それぞ
れの樹脂組成物層が、例えば走査型電子顕微鏡を用いて
それらの断面を観察するときに、明瞭に区分できる。
【0024】本発明において、少なくとも導体回路6に
接する樹脂組成物層を形成する樹脂中に予めエポキシシ
ラン、アミノシラン等のシランカップリング剤を配合す
ることで、導体回路6と絶縁層2の接着性を向上するす
るのが望ましい。
【0025】導体回路6としては、銅、アルミニウム、
ニッケル、鉄、錫、銀、チタニウムのいずれか、これら
の金属を2種類以上含む合金、或いは前記金属又は合金
を使用したクラッド箔等を用いることができる。尚、前
記箔の製造方法は電解法でも圧延法で作製したものでも
よく、箔上にはNiメッキ、Ni−Auメッキ、半田メ
ッキなどの金属メッキがほどこされていてもかまわない
が、絶縁層2との接着性の点から導体回路6の絶縁層に
接する側の表面はエッチングやメッキ等により予め粗化
処理されていることが一層好ましい。
【0026】本発明に用いられる金属板1は、アルミニ
ウム、鉄、銅およびそれらのの合金、もしくはこれらの
クラッド材等からなり、その厚みは特に規定するもので
はないが、熱放散性に富みしかも経済的であることか
ら、厚み0.5〜5.0mmのアルミニウムが一般的に
選択される。
【0027】尚、本発明の金属ベース回路基板の製造方
法に関しては、無機充填剤を含有する樹脂に適宜硬化剤
等の添加剤を添加した絶縁材料を複数準備し、金属板及
び/又は導体箔上に多層塗布しながら、必要に応じて加
熱処理等を施して、硬化させ、その後導体箔より回路形
成する方法、或いは予め絶縁材料からなるシ−トを作製
しておき、前記シートを介して金属板や導体箔を張り合
わせ回路形成する方法、或いは前記方法に於いて導体箔
に変えて予め回路形成されている導体回路を直接に用い
る方法等の従来公知の方法で得ることができる。
【0028】以下、実施例に基づき、本発明を更に詳細
に説明する。
【0029】
【実施例】
〔実施例1〕厚さ2.0mmのアルミニウム板に、まず
樹脂組成物A(表1に示す)により、硬化後の厚さが1
50μmになるように1層目を形成し、150℃で15
分加熱した。その上に、樹脂組成物B(表1に示す)に
より、硬化後の厚さが50μmの2層目を形成し、15
0℃で10分加熱した。更に、その上に厚さが35μm
の銅箔をプレス積層した後、150℃で5時間の条件で
樹脂組成物を硬化させて金属ベ−ス基板を作製し、更
に、銅箔をエッチングしてパッド部を有する所望の回路
を形成して、金属ベース回路基板とした。また、前記そ
れぞれの樹脂組成物を用いて150℃で5時間硬化させ
て、厚さ約1mm幅約2mm長さ約50mmの樹脂硬化
体の試験片を別途作製し、弾性率の測定に供した。
【0030】上記の樹脂硬化体については、動的粘弾性
測定器(東洋ボ−ルドウィン社製;RHEOVIBRO
N DDV−III−EP型)を用い、周波数11H
z、昇温速度2℃/分の条件下、−100℃〜+150
℃の温度範囲で弾性率を測定した。表1に−40℃での
弾性率測定結果を示した。又、金属ベ−ス基板について
の20℃及び125℃雰囲気下での銅箔ピ−ル強度測定
結果と、金属ベース回路基板についてのヒ−トサイクル
試験を次に示す条件で測定し、その測定結果を表2に示
した。
【0031】<銅箔ピール強度測定方法>テンシロン
(オリエンテック社製;型式UCT−1T)を用い、1
cm幅で90度方向に50mm/分の速度で剥離した時
の強度を求めた。測定は20℃と125℃で測定した。
【0032】<ヒ−トサイクル試験方法>パッド間にチ
ップサイズ2.1mm×2.5mm、3.2mm×2.
5mm、5.0mm×2.5mm、6.3×3.2mm
の4種類のチップ抵抗を各10個ずつ半田付けし、−4
0℃7分〜+125℃7分を1サイクルとして500回
のヒートサイクル試験を行なった後、顕微鏡で半田部分
のクラックの有無を観察した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】〔実施例2〕厚さ2.0mmのアルミニウ
ム板に、まず樹脂組成物C(表1に示す)により、硬化
後の厚さが100μmになるように1層目を形成し、1
50℃で15分加熱した。その上に、樹脂組成物B(表
1に示す)により、硬化後の厚さが50μmの2層目を
形成し、150℃で10分加熱した。更に、その上に厚
さが35μmの銅箔をプレス積層した後、150℃で5
時間の条件で樹脂組成物を硬化させて金属ベ−ス基板を
作製し、更に、銅箔をエッチングしてパッド部を有する
所望の回路を形成して、金属ベース回路基板とした。ま
た、前記樹脂組成物を用いて150℃で5時間硬化させ
て、厚さ約1mm幅約2mm長さ約50mmの試験片を
別途作製し、弾性率の測定に供した。
【0036】〔実施例3〕厚さ2.0mmのアルミニウ
ム板に、まず樹脂組成物D(表1に示す)により、硬化
後の厚さが200μmになるように1層目を形成し、1
50℃で15分加熱した。その上に、樹脂組成物B(表
1に示す)により、硬化後の厚さが50μmの2層目を
形成し、150℃で10分加熱した。更に、その上に厚
さが35μmの銅箔をプレス積層した後、150℃で5
時間の条件で樹脂組成物を硬化させて金属ベ−ス基板を
作製し、更に、銅箔をエッチングしてパッド部を有する
所望の回路を形成して、金属ベース回路基板とした。ま
た、前記樹脂組成物を用いて150℃で5時間硬化させ
て、厚さ約1mm幅約2mm長さ約50mmの試験片を
別途作製し、弾性率の測定に供した。
【0037】〔比較例1〕実施例1で1層目の厚さを5
0μmにした以外は、実施例1と同じ操作で金属ベ−ス
基板と金属ベース回路基板を作製し、物性を測定した。
これらの結果を表2に示した。
【0038】〔比較例2〕実施例2で1層目の厚さを5
0μmにした以外は、実施例2と同じ操作で金属ベ−ス
基板、金属ベース回路基板を作製し、物性を測定した。
これらの結果を表2に示した。
【0039】〔比較例3〕実施例3で1層目の厚さを5
0μmにした以外は、実施例1と同じ操作で金属ベ−ス
基板、金属ベース回路基板を作製し、物性を測定した。
これらの結果を表1及び表2に示した。
【0040】
【発明の効果】本発明の金属ベ−ス回路基板は、絶縁層
を複数の樹脂組成物層で多層化し、少なくともその一部
に厚さ100μm以上で−40℃の弾性率が2×1010
Pa以下の樹脂組成物層を形成することによって、低温
でも応力緩和性に非常に優れ、実使用条件下で激しい温
度変化を受けても、大型チップ(6332サイズ)を固
定している半田部分にクラックを生じることがなく高信
頼性の混成集積回路を提供することができる。
【0041】加えて、本発明の金属ベース回路基板は、
前記樹脂組成物層に無機充填剤を含有させることで従来
からの熱放散性が優れる点、耐電圧等の電気絶縁性に優
れる点等が良好のままに維持されていながら、前記応力
緩和性が改善されているので、自動車のエンジンル−ム
等過酷な環境でも使用することができ、産業上非常に有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多層回路基板の一例を示す断面図
【図2】 本発明の多層回路基板の他の一例を示す断面
【符号の説明】
1 金属板 2 絶縁層 3 樹脂組成物層(第一層) 4 樹脂組成物層(第二層) 5 樹脂組成物層(第三層) 6 導体回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板上に絶縁層を介して回路が載置さ
    れてなる金属ベ−ス回路基板であって、前記絶縁層が少
    なくとも2種以上の樹脂組成物層を積層してなり、前記
    樹脂組成物層の少なくとも1層が厚み100μm以上で
    あり、しかも−40℃における弾性率が2×1010Pa
    以下であることを特徴とする金属ベ−ス回路基板。
  2. 【請求項2】 −40℃の弾性率が2×1010Pa以下
    である樹脂組成物層と回路との間に、少なくとも1層以
    上の他の樹脂組成物層を介在させてなることを特徴とす
    る請求項1記載の金属ベ−ス回路基板。
  3. 【請求項3】 −40℃の弾性率が2×1010Pa以下
    である樹脂組成物層がエポキシ樹脂硬化体からなること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の金属ベ−ス
    回路基板。
  4. 【請求項4】 樹脂組成物層が0℃以下のガラス転移温
    度を有するゴム系高分子を含有してなることを特徴とす
    る請求項1、請求項2または請求項3記載の金属ベ−ス
    回路基板。
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